JP3406138B2 - 螺旋案内路付き管の製造方法 - Google Patents

螺旋案内路付き管の製造方法

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JP3406138B2 JP32549495A JP32549495A JP3406138B2 JP 3406138 B2 JP3406138 B2 JP 3406138B2 JP 32549495 A JP32549495 A JP 32549495A JP 32549495 A JP32549495 A JP 32549495A JP 3406138 B2 JP3406138 B2 JP 3406138B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然流下式の垂直
下水管路等に使用される螺旋案内路付き管の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】地表勾配が急な場所では、通常、適当な
間隔をあけてマンホールを設置して、各マンホール間の
管路に段差を設ける段差式の下水路が形成されている。
しかし、このような段差式の下水路では、施工が容易で
はなく、工期も長期にわたって工事費がかさむという問
題がある。
【0003】このために、このような段差式の下水路に
替わって、下水管路を垂直に配置した垂直下水管路(ド
ロップシャフト)を使用する方法が開発されている。さ
らに、最近では、落下エネルギーを減少させるとともに
気体の混入防止するために、上部の流入部に螺旋案内路
付き管を使用するとともに、下部の流出部にも螺旋案内
路付き管を使用する垂直下水管路が提案されている。
【0004】このような垂直下水管路の一例を図5に示
す。この垂直下水管路では、上部に配置される螺旋案内
路付き管51が鉛直状態で配置されているとともに、下
部に螺旋案内路付き管10が鉛直状態で配置されてい
る。そして、上部の螺旋案内路付き管51と下部の螺旋
案内路付き管10との間に、内周面が円滑になった複数
の副管52が垂直状態で配置されている。
【0005】上部の螺旋案内路付き管51は、管本体部
51aの軸心部に支持軸51bが挿通しており、その支
持軸51bと管本体部51aの内周面との間に、螺旋案
内路51cが設けられている。管本体部51aの上端部
には、水平方向に下水が流入するようになっており、そ
の下水が螺旋案内路51cに案内されて螺旋状に流下す
るようになっている。螺旋案内路51cに沿って流下す
る下水は、渦流となって、余剰エネルギーが吸収される
とともに、気液分離が行われる。そして、この螺旋案内
路付き管51を流下した下水が副管52内を通って下部
の螺旋案内路付き管10内に流入する。
【0006】下部に設けられた螺旋案内路付き管10
は、管本体部11の内周面に、軸心部が空洞になった螺
旋案内路12が設けられている。副管52を通って下部
の螺旋案内路付き管10内に流入した下水は、螺旋案内
路12に沿って流下する間に渦流となり、余剰エネルギ
ーの吸収および気液分離が行われる。また、螺旋案内路
12の軸心部が空洞になっていることにより、流下する
下水に気体が混入することが抑制される。
【0007】軸心部が空洞になった螺旋案内路付き管1
0は、例えば、特公昭62−60170号公報、特開平
3−35912号公報等に開示されているように、金属
にて螺旋案内路12を製造し、その螺旋案内路12を、
直円筒状になった金属製の管本体部11内に挿入して、
管本体部11内周面に溶接することによって製造され
る。しかし、下水管として、このような金属製の螺旋案
内路付き管10を使用する場合には、螺旋案内路付き管
10が重くなり、垂直に配管することが容易ではないと
いう問題がある。
【0008】このために、螺旋案内路付き管10を樹脂
によって製造することが試みられている。例えば、特開
平4−247932号公報には、外周面に螺旋溝を有す
るゴム製の中空になった内型に、繊維強化熱硬化性樹脂
を積層することにより、管本体部11の内周面に螺旋案
内路12を一体的に成形する方法が開示されている。こ
の場合、内型は、繊維強化熱硬化性樹脂が硬化した後
に、捩じった状態とされて、成形品から取り出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平4−2
47932号公報に開示された螺旋案内路付き管10の
製造方法では、管本体部11内に設けられる螺旋案内路
12の半径方向の長さを十分に大きくすることができな
いという問題がある。例えば、螺旋案内路12の半径方
向の長さを大きくするために、内型の外周面に設けられ
る溝の深さを大きくすると、その溝内に繊維強化熱硬化
性樹脂を充填するために、かなりの高圧が必要になる。
この場合、ゴム製の中空の内型を使用しているために、
高圧を加えると、ム製の内型が変形して、成形される螺
旋案内路12は、所定の寸法にならないおそれがある。
また、内型が高圧によって変形しないように高硬度のゴ
ムを使用すると、捩じった状態で成形品から脱型するこ
とができなくなるおそれがある。螺旋案内路の半径方向
の長さが大きくなると、成形された螺旋案内路付き管1
0から内型を脱型できなくなる可能性がさらに大きくな
る。さらには、繊維強化熱硬化性樹脂に対して高圧を加
えるための大型の装置等が必要になり、経済性が損なわ
れるという問題もある。
【0010】このために、管本体部11の内径の1/3
以上の半径方向の長さを有する螺旋案内路12を形成す
ることは、実質的に不可能である。
【0011】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、螺旋案内路の半径方向の長さが大
きくなっても確実に製造することができる樹脂製の螺旋
案内路付き管の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の螺旋案内路付き
管の製造方法は、管本体部の内周面に、軸心部が空洞に
なった螺旋案内路が設けられた螺旋案内路付き管の製造
方法であって、軸心部が空洞になった螺旋案内路を製造
する工程と、製造された螺旋案内路が嵌入し得る螺旋溝
が周面に設けられた円柱状の内型と、螺旋案内路とを相
対的に回転させて、内型の螺旋溝内に螺旋案内路を順次
嵌入する工程と、螺旋案内路が嵌入された内型に、螺旋
案内路と一体的に接合するように、ガラス繊維強化樹脂
を積層して、硬化させる工程と、硬化したガラス繊維強
化樹脂を螺旋案内路とともに内型に対して相対的に回転
させて、ガラス繊維強化樹脂と一体になった螺旋案内路
を内型の螺旋溝から順次取り出して、ガラス繊維強化樹
脂を脱型する工程と、を包含することを特徴とする。
【0013】請求項2に記載の螺旋案内路付き管の製造
方法は、前記螺旋案内路は、平板材から円環状に切り出
された複数の円環状板を、半径方向に沿って切れ目を形
成し、各円環状板の切れ目に隣接する各端部を、軸方向
に沿って相互に離れるように変形させることにより、そ
れぞれ螺旋状に成形し、螺旋状に成形された各円環状板
を軸方向に並べた状態で接続することによって製造され
る。
【0014】請求項3に記載の螺旋案内路付き管の製造
方法は、前記螺旋案内路は、支持軸に螺旋状の螺旋案内
路成形部が設けられた案内路成形用内型を準備して、そ
の案内路成形用内型の螺旋案内路成形部に樹脂を積層し
て硬化させ、硬化した樹脂と案内路成形用内型とを相対
的に回転させて、硬化した樹脂を案内路成形用内型から
脱型することによって製造される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の製造方法によって製造さ
れる螺旋案内路付き管の断面図である。この螺旋案内路
付き管10は、直円筒状の管本体部11と、この管本体
部11内周面に沿って螺旋状に設けられた螺旋案内路1
2とを有している。
【0017】このような螺旋案内路付き管10は、前述
したように、図5に示す垂直下水管路の下部に鉛直状態
で配管されるようになっており、上部に鉛直状態で配置
された螺旋案内路付き管51に対して、鉛直状態で配置
された内周面が円滑な複数の副管52を介して接続され
る。
【0018】螺旋案内路付き管10の管本体部11は、
ガラス繊維強化プラスチックによって構成されるのに対
して、螺旋案内路12は、例えば、塩化ビニルによって
構成されており、両者が一体化されている。
【0019】螺旋案内路付き管10の螺旋案内路12
は、管本体部11の内径の1/20〜5/12程度にわ
たって内側に突出した状態になっており、従って、管本
体部11の軸心部は、全長にわたって空洞部になってい
る。
【0020】このような構成の螺旋案内路付き管10
は、次のように製造される。まず、図2(a)に示すよ
うに、塩化ビニル製の矩形板12aを準備して、この矩
形板12aから円環状に円環状板12bを切り出す。図
2(b)は、この円環状板12bを示しており、例え
ば、厚さ8mm、外径350mm、内径110mmとさ
れている。次いで、その円環状板12bを半径方向に沿
った1本の切れ目12cを形成する。
【0021】このような円環状板12bは、ブロアーに
よって、80〜100℃の温度の熱風を吹きつけて溶融
状態とし、図2(c)に示すように、切れ目12cに隣
接する各端部を、相互に離れる方向に押圧して螺旋状に
成形し、螺旋板12dを製造する。このような螺旋板1
2dの製造は、ヒートプレスによって成形するようにし
てもよい。
【0022】このようにして、多数の螺旋板12dを製
造すると、図2(d)に示すように、各螺旋板12d同
士を同心状態で軸方向に沿って配置して、相互に隣接す
る螺旋板12dの端部同士を溶接によって接続する。こ
れにより、軸心部が空洞であって、例えば、1.5ピッ
チ当たりの軸方向長さが200mmの螺旋案内路12が
製造される。
【0023】次に、図3(a)に示すように、フィラメ
ントワインディング成形方法に使用される内型20が準
備される。この内型20は、例えば金属によって構成さ
れており、水平状態で回転可能に支持されている。内型
20の外周面には、製造された螺旋案内路12と同様の
ピッチで、しかも、螺旋案内路12が全体にわたって嵌
入し得るように、螺旋案内路12の半径方向の長さより
も大きな深さ240mm程度の螺旋溝21が形成されて
いる。螺旋溝21は、内型20の軸方向の全長にわたっ
て設けられており、内型20の各端面に開口した状態に
なっている。内型20は、螺旋案内路12の外径よりも
若干大きくなっており、螺旋溝21内に嵌入した螺旋案
内路12の外周面は、内型20の外周面に対して若干の
間隙が形成された状態になる。
【0024】このような構成の内型20が準備される
と、内型20の螺旋溝21に、螺旋案内路12が嵌合さ
れる。螺旋案内路12は、一方の端部における内周側の
側縁部を、内型20の一方の端面に開口した螺旋溝21
の端部に嵌合させて、内型20を回転させる。これによ
り、螺旋案内路12は、内型20の螺旋溝21に順次嵌
合される。そして、図3(b)に示すように、内型20
のほぼ全長にわたって、螺旋案内路12が螺旋溝21内
に嵌入された状態とされ、螺旋案内路12の外周面は、
内型20の外周面に対して若干の間隙が形成された状態
になる。
【0025】このようにして、内型20の螺旋溝21に
螺旋案内路12が嵌合された状態になると、塩化ビニル
接着用プライマー(三井東圧化学社製、商品名「OP−
2017」)が、内型20の螺旋溝21内に位置する螺
旋案内路12の外周面に塗布される。
【0026】その後、不飽和ポリエステル樹脂100重
量部に、メチルエチルケトンパーオキシド硬化剤1.2
重量部と、少量の促進剤とを添加した熱硬化性樹脂を準
備するとともに、旭ファイバー社製の2230g/km
のロービングと、同じく旭ファイバー社製の450g
/m2 のガラスクロスと、同じく旭ファイバー社製の3
30g/m2 のチョップドストランドマットとを、それ
ぞれ準備する。そして、ロービング、ガラスクロス、チ
ョップドストランドマットに、熱硬化性樹脂をそれぞれ
含浸させて、内型20に、熱硬化性樹脂が含浸されたチ
ョップドストランドマット、ロービング、ガラスクロ
ス、チョップドストランドマットの順に、厚さが6mm
となるように順次積層する。
【0027】ガラス繊維強化熱硬化性樹脂の積層は、内
型20を回転させた状態で、フィードアイから順次供給
することにより、行われる。この場合、内型20の螺旋
溝21内にも、ガラス繊維強化熱硬化性樹脂が嵌入した
状態になり、ガラス繊維強化熱硬化性樹脂が、塩化ビニ
ル製の螺旋案内路12の外周面に接した状態にとされ
る。
【0028】内型20に熱硬化性樹脂が含浸されたチョ
ップドストランドマット、ロービング、ガラスクロス、
チョップドストランドマットが積層されると、それら
が、70℃の温度で1時間にわたって硬化される。これ
により、チョップドストランドマット、ロービング、ガ
ラスクロス、チョップドストランドマットによって構成
されたガラス繊維強化熱硬化性樹脂製の管本体部11が
形成されるとともに、その管本体部11の内周面に、内
型20の螺旋溝21内に嵌入した塩化ビニル製の螺旋案
内路12の外周面が一体的に接合された状態になる。
【0029】このような状態になると、塩化ビニル製の
螺旋案内路12が一体化されたガラス繊維強化熱硬化性
樹脂製の管本体部11を内型20に対して相対的に回転
させる。内型20と管本体部11との相対回転によっ
て、内型20の螺旋溝21内に嵌入した螺旋案内路12
が、螺旋溝21によって螺旋送りされて、内型20に嵌
合状態になった管本体部11が、内型20から脱型され
る。これにより、ガラス繊維強化熱硬化性樹脂製の管本
体部11の内周面に、塩化ビニル製の螺旋案内路12が
一体的に取り付けられた図1に示す螺旋案内路付き管1
0が得られる。
【0030】このようにして得られた螺旋案内路付き管
10の口径寸法精度は、±0.3mm以下になってお
り、高精度に製造されていた。この螺旋案内路付き管1
0内に50L/secの流量で水を流したところ、塩化
ビニル製の螺旋案内路12の内周側の側縁部での変位が
6mm以下であって、螺旋案内路12の外周面と、管本
体部11の内周面との剥離は生じず、また、両者の接着
部分の歪みも0.5%以下と十分な強度を有していた。
【0031】図4は、本発明の螺旋案内路付き管10の
製造方法の実施の形態の他の例における工程を示す概略
図である。本実施の形態では、支持軸31に螺旋案内路
成形部32が突出した状態で設けられた案内路用内型3
0が準備される。この案内路用内型30は、ハンドレイ
アップ成形法によって螺旋案内路12を成形するために
使用されるものであり、成形される螺旋案内路12に対
応した寸法および形状になっている。成形される螺旋案
内路12は、厚さが5mmであって、前記実施の形態と
同様に、外径が350mm、内径が110mm、螺旋の
形状は、1.5ピッチの軸方向長さが200mmとされ
る。
【0032】案内路用内型30が準備されると、不飽和
ポリエステル樹脂100重量部に、メチルエチルケトン
パーオキシド硬化剤1.2重量部と、少量の促進剤とを
添加した熱硬化性樹脂を準備するとともに、旭ファイバ
ー社製の2230g/km のロービングと、同じく旭フ
ァイバー社製の450g/m2 のガラスクロスと、同じ
く旭ファイバー社製の330g/m2 のチョップドスト
ランドマットとが、それぞれ、準備される。そして、ロ
ービング、ガラスクロス、チョップドストランドマット
に、熱硬化性樹脂をそれぞれ含浸させて、案内路用内型
30の螺旋案内路成形部32に、チョップドストランド
マット、ロービング、ガラスクロス、チョップドストラ
ンドマットの順に、厚さが5mmとなるように、順次、
手作業で積層する(ハンドレイアップ法)。
【0033】このようにして、案内路用内型30の螺旋
案内路成形部32に、ガラス繊維強化熱硬化性樹脂が積
層されると、70℃の温度で1時間にわたって加熱され
て、螺旋案内路成形部32に積層されたガラス繊維強化
熱硬化性樹脂が硬化される。ガラス繊維強化熱硬化性樹
脂が硬化すると、硬化されたガラス繊維強化熱硬化性樹
脂と案内路用内型30とが相対的に回転されて、ガラス
繊維強化熱硬化性樹脂が案内路用内型30から脱型され
る。これにより、図4(b)に示すような、ガラス繊維
強化熱硬化性樹脂によって構成された螺旋案内路12が
得られる。
【0034】このようにして螺旋案内路12が製造され
ると、前記実施の形態と同様に、図3(a)に示すよう
に、外周面に螺旋溝21が形成された内型が20が準備
されて、図3(b)に示すように、その内型20の螺旋
溝21内に、ガラス繊維強化熱硬化性樹脂製の螺旋案内
路12が嵌合される。
【0035】その後、前記実施の形態と同様に、不飽和
ポリエステル樹脂100重量部に、メチルエチルケトン
パーオキシド硬化剤1.2重量部と、少量の促進剤とを
添加した熱硬化性樹脂を準備するとともに、旭ファイバ
ー社製の長さが2230g/km2のロービングと、同
じく旭ファイバー社製の長さが450g/m2のガラス
クロスと、同じく旭ファイバー社製の330g/m2
チョップドストランドマットとを、それぞれ準備する。
そして、ロービング、ガラスクロス、チョップドストラ
ンドマットに、熱硬化性樹脂をそれぞれ含浸させて、内
型20に、チョップドストランドマット、ロービング、
ガラスクロス、チョップドストランドマットの順に、厚
さが6mmとなるように順次積層する。
【0036】その後、内型20に積層されたチョップド
ストランドマット、ロービング、ガラスクロス、チョッ
プドストランドマットを、70℃の温度で1時間にわた
って硬化させる。これにより、チョップドストランドマ
ット、ロービング、ガラスクロス、チョップドストラン
ドマットが積層された管本体部11が形成されるととも
に、その管本体部11の内周面に、内型20の螺旋溝2
1内に嵌入したガラス繊維強化熱硬化性樹脂製の螺旋案
内路12の外周面が一体的に接合された状態になる。
【0037】このような状態になると、ガラス繊維強化
熱硬化性樹脂製の螺旋案内路12が一体化されたガラス
繊維強化熱硬化性樹脂製の管本体部11を内型20に対
して相対的に回転させる。内型20と管本体部11との
相対回転によって、内型20の螺旋溝21内に嵌入した
螺旋案内路12が、螺旋溝21によって螺旋送りされ
て、内型20に嵌合状態になった管本体部11が、内型
20から脱型される。これにより、ガラス繊維強化熱硬
化性樹脂製の管本体部11の内周面に、ガラス繊維強化
熱硬化性樹脂製の螺旋案内路12が一体的に取り付けら
れた螺旋案内路付き管10が得られる。
【0038】このようにして得られた螺旋案内路付き管
10の口径寸法精度は、±0.3mm以下になってお
り、高精度に製造されていた。この螺旋案内路付き管1
0内に50L/secの流量で水を流したところ、塩化
ビニル製の螺旋案内路12の内周側の側縁部での変位が
5mm以下であって、螺旋案内路12の外周面と、管本
体部11の内周面との剥離は生じず、また、両者の接着
部分の歪みも0.15%以下と十分な強度を有してい
た。
【0039】
【発明の効果】本発明の螺旋案内路付き管の製造方法
は、このように、予め製造された螺旋案内路を、内型に
設けられた螺旋溝に嵌合させて、内型にガラス繊維強化
樹脂を積層して硬化させた後に、内型と硬化した成形品
とを相対的に回転させて脱型するようになっているため
に、半径方向の長さが大きくなった螺旋案内路であって
も、高精度で確実に製造することができる。しかも、螺
旋案内路は、ガラス繊維強化樹脂製の管本体部の内周面
に強固に接合される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって製造される螺旋案内
路付き管の一部破断正面図である。
【図2】(a)〜(d)は、それぞれ、本発明の螺旋案
内路付き管の製造方法の実施の形態の一例における螺旋
案内路の製造工程を示す概略図である。
【図3】(a)および(b)は、本発明の螺旋案内路付
き管の製造方法の実施の形態の一例における製造工程を
示す概略図である。
【図4】(a)および(b)は、それぞれ、本発明の螺
旋案内路付き管の製造方法の実施の形態の他の例におけ
る螺旋案内路の製造工程を示す概略図である。
【図5】螺旋案内路付き管の使用状態を示す下水甘露の
分解正面図である。
【符号の説明】
10 螺旋案内路付き管 11 管本体部 12 螺旋案内路 12a 矩形板 12b 円環状板 12c 切れ目 12d 螺旋板 20 内型 21 螺旋溝 30 案内路用内型 31 支持軸 32 螺旋案内路形勢部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管本体部の内周面に、軸心部が空洞にな
    った螺旋案内路が設けられた螺旋案内路付き管の製造方
    法であって、 軸心部が空洞になった螺旋案内路を製造する工程と、 製造された螺旋案内路が嵌入し得る螺旋溝が周面に設け
    られた円柱状の内型と、螺旋案内路とを相対的に回転さ
    せて、内型の螺旋溝内に螺旋案内路を順次嵌入する工程
    と、 螺旋案内路が嵌入された内型に、螺旋案内路と一体的に
    接合するように、ガラス繊維強化樹脂を積層して、硬化
    させる工程と、 硬化したガラス繊維強化樹脂を螺旋案内路とともに内型
    に対して相対的に回転させて、ガラス繊維強化樹脂と一
    体になった螺旋案内路を内型の螺旋溝から順次取り出し
    て、ガラス繊維強化樹脂を脱型する工程と、 を包含することを特徴とする螺旋案内路付き管の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記螺旋案内路は、平板材から円環状に切
    り出された複数の円環状板を、半径方向に沿って切れ目
    を形成し、各円環状板の切れ目に隣接する各端部を、軸
    方向に沿って相互に離れるように変形させることによ
    り、それぞれ螺旋状に成形し、螺旋状に成形された各円
    環状板を軸方向に並べた状態で接続することによって製
    造される請求項1に記載の螺旋案内路付き管の製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記螺旋案内路は、支持軸に螺旋状の螺旋
    案内路成形部が設けられた案内路成形用内型を準備し
    て、その案内路成形用内型の螺旋案内路成形部に樹脂を
    積層して硬化させ、硬化した樹脂と案内路成形用内型と
    を相対的に回転させて、硬化した樹脂を案内路成形用内
    型から脱型することによって製造される請求項1に記載
    の螺旋案内路付き管の製造方法。
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