JPH07290591A - 繊維強化熱可塑性樹脂複合管の製造方法 - Google Patents
繊維強化熱可塑性樹脂複合管の製造方法Info
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- JPH07290591A JPH07290591A JP6091652A JP9165294A JPH07290591A JP H07290591 A JPH07290591 A JP H07290591A JP 6091652 A JP6091652 A JP 6091652A JP 9165294 A JP9165294 A JP 9165294A JP H07290591 A JPH07290591 A JP H07290591A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】長手方向に連続的に配された強化繊維に熱可塑
性樹脂が保持されてなる繊維・樹脂複合シ−トを縦方向
に重ね合わせ部を有する管状に形成し、その管状体の内
面に溶融熱可塑性樹脂を押出被覆し、更に、長手方向に
連続的に配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されて
なる繊維・樹脂複合テ−プを前記管状体上に巻回し融着
する方法でも、内面平滑な繊維強化熱可塑性樹脂複合管
を容易に製造することを可能にする。 【構成】繊維・樹脂複合テ−プT2の巾両端に薄肉部a
を設け、該テ−プT2の上記管状体への巻回をその薄肉
部aを重ね合わせつつ行う。
性樹脂が保持されてなる繊維・樹脂複合シ−トを縦方向
に重ね合わせ部を有する管状に形成し、その管状体の内
面に溶融熱可塑性樹脂を押出被覆し、更に、長手方向に
連続的に配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されて
なる繊維・樹脂複合テ−プを前記管状体上に巻回し融着
する方法でも、内面平滑な繊維強化熱可塑性樹脂複合管
を容易に製造することを可能にする。 【構成】繊維・樹脂複合テ−プT2の巾両端に薄肉部a
を設け、該テ−プT2の上記管状体への巻回をその薄肉
部aを重ね合わせつつ行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化熱可塑性樹脂層
の内面に熱可塑性樹脂内層を有する繊維強化熱可塑性樹
脂複合管の製造方法に関するものである。
の内面に熱可塑性樹脂内層を有する繊維強化熱可塑性樹
脂複合管の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維強化樹脂層の内面に熱可塑性樹脂内
層を有する複合管においては、錆びることがなく、機械
的強度や水密性にも優れ、水やガス等の流体を輸送する
配管、電気配線に用いられる配管、構造用部材管等とし
て有用である。
層を有する複合管においては、錆びることがなく、機械
的強度や水密性にも優れ、水やガス等の流体を輸送する
配管、電気配線に用いられる配管、構造用部材管等とし
て有用である。
【0003】本出願人においては、かかる繊維強化熱可
塑性樹脂複合管の製造方法として、長手方向に連続的に
配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる繊維
・樹脂複合シ−トを縦方向に重ね合わせ部を有する管状
(繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層)に形成し、その管
状体の内面に溶融熱可塑性樹脂を押出被覆し、更に、長
手方向に連続的に配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保
持されてなる繊維・樹脂複合テ−プを前記管状体上に重
ね巻で巻回し、この繊維・樹脂複合テ−プ巻回層を加熱
して上記の繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層外面にを融
着することを既に提案した(特開平3−157591号
公報)。
塑性樹脂複合管の製造方法として、長手方向に連続的に
配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる繊維
・樹脂複合シ−トを縦方向に重ね合わせ部を有する管状
(繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層)に形成し、その管
状体の内面に溶融熱可塑性樹脂を押出被覆し、更に、長
手方向に連続的に配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保
持されてなる繊維・樹脂複合テ−プを前記管状体上に重
ね巻で巻回し、この繊維・樹脂複合テ−プ巻回層を加熱
して上記の繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層外面にを融
着することを既に提案した(特開平3−157591号
公報)。
【0004】この製造方法によれば、熱可塑性樹脂内
層、繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層並びに繊維・樹脂
複合テ−プ巻回層を熱可塑性樹脂同士の融着により強固
に融着一体化でき、製造された繊維強化熱可塑性樹脂複
合管においては、熱可塑性樹脂内層により輸送流体に対
する水密性が、繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層により
長さ方向に対する引張り強度が、繊維・樹脂複合テ−プ
巻回層により内圧に対する周方向引張り強度がそれぞれ
保証される。
層、繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層並びに繊維・樹脂
複合テ−プ巻回層を熱可塑性樹脂同士の融着により強固
に融着一体化でき、製造された繊維強化熱可塑性樹脂複
合管においては、熱可塑性樹脂内層により輸送流体に対
する水密性が、繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層により
長さ方向に対する引張り強度が、繊維・樹脂複合テ−プ
巻回層により内圧に対する周方向引張り強度がそれぞれ
保証される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法により製造した繊維強化熱可塑性樹脂複合管において
は、本発明者等の試作結果によれば、熱可塑性樹脂内層
の内面に凹凸化が観られる。而るに、この凹凸化は、熱
可塑性樹脂内層と繊維・樹脂複合層(繊維・樹脂複合シ
−ト縦合わせ層並びに繊維・樹脂複合テ−プ巻回層)と
の熱膨張係数が異なること、並びに繊維・樹脂複合テ−
プ巻回層のラップ部の厚みが他の部分と異なることが原
因であると推定される。
法により製造した繊維強化熱可塑性樹脂複合管において
は、本発明者等の試作結果によれば、熱可塑性樹脂内層
の内面に凹凸化が観られる。而るに、この凹凸化は、熱
可塑性樹脂内層と繊維・樹脂複合層(繊維・樹脂複合シ
−ト縦合わせ層並びに繊維・樹脂複合テ−プ巻回層)と
の熱膨張係数が異なること、並びに繊維・樹脂複合テ−
プ巻回層のラップ部の厚みが他の部分と異なることが原
因であると推定される。
【0006】すなわち、先ず、熱膨張係数の異なる内
層、外層からなる積層管が加熱された場合、その層間界
面に作用する垂直応力(圧力)pは、内層の熱膨張係数
をα1,ヤング率をE1,厚みをt1、外層の熱膨張係数を
α2,ヤング率をE2,厚みをt 2、界面の半径をr、温度
上昇をΔTとすれば、内層管壁及び外層管壁の伸び率が
等しいことから、 p=〔(α1−α2)t1t2E1E2〕ΔT/〔r(E1t1+E2t2)〕 で与えられる。一方、上記方法により製造される繊維強
化熱可塑性樹脂複合管においては、繊維・樹脂複合テ−
プ巻回層のラップ部のために外層の厚みt2が管の長さ
方向並びに周方向に一定の間隔おきに異なり、これに応
じ熱可塑性樹脂内層が受ける上記応力pも異なることに
なるため、加熱のために軟化状態にある熱可塑性樹脂内
層がかかる応力のために上記一定の間隔おきに異なる量
の塑性変形を受け、その結果、熱可塑性樹脂内層の内面
に凹凸が現れるものと推定される。
層、外層からなる積層管が加熱された場合、その層間界
面に作用する垂直応力(圧力)pは、内層の熱膨張係数
をα1,ヤング率をE1,厚みをt1、外層の熱膨張係数を
α2,ヤング率をE2,厚みをt 2、界面の半径をr、温度
上昇をΔTとすれば、内層管壁及び外層管壁の伸び率が
等しいことから、 p=〔(α1−α2)t1t2E1E2〕ΔT/〔r(E1t1+E2t2)〕 で与えられる。一方、上記方法により製造される繊維強
化熱可塑性樹脂複合管においては、繊維・樹脂複合テ−
プ巻回層のラップ部のために外層の厚みt2が管の長さ
方向並びに周方向に一定の間隔おきに異なり、これに応
じ熱可塑性樹脂内層が受ける上記応力pも異なることに
なるため、加熱のために軟化状態にある熱可塑性樹脂内
層がかかる応力のために上記一定の間隔おきに異なる量
の塑性変形を受け、その結果、熱可塑性樹脂内層の内面
に凹凸が現れるものと推定される。
【0007】而るに、この種の繊維強化熱可塑性樹脂複
合管の接続においては、管端が輸送流体に接触すること
のないように(接触すると、熱可塑性樹脂内層と繊維・
樹脂複合層との界面剥離が流体侵入により惹起され易
い)、内部スリ−ブを有する継手を使用し、内部スリ−
ブを熱可塑性樹脂内層の内面に厳重に密着させることが
必要であるが、熱可塑性樹脂内層の内面の上記凹凸化の
もとでは、かかる密着は容易ではない。
合管の接続においては、管端が輸送流体に接触すること
のないように(接触すると、熱可塑性樹脂内層と繊維・
樹脂複合層との界面剥離が流体侵入により惹起され易
い)、内部スリ−ブを有する継手を使用し、内部スリ−
ブを熱可塑性樹脂内層の内面に厳重に密着させることが
必要であるが、熱可塑性樹脂内層の内面の上記凹凸化の
もとでは、かかる密着は容易ではない。
【0008】本発明の目的は、長手方向に連続的に配さ
れた強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる繊維・樹
脂複合シ−トを縦方向に重ね合わ部を有する管状に形成
し、その管状体の内面に溶融熱可塑性樹脂を押出被覆
し、更に、長手方向に連続的に配された強化繊維に熱可
塑性樹脂が保持されてなる繊維・樹脂複合テ−プを前記
管状体上に巻回し融着する方法でも、内面平滑な繊維強
化熱可塑性樹脂複合管を容易に製造することを可能にす
ることにある。
れた強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる繊維・樹
脂複合シ−トを縦方向に重ね合わ部を有する管状に形成
し、その管状体の内面に溶融熱可塑性樹脂を押出被覆
し、更に、長手方向に連続的に配された強化繊維に熱可
塑性樹脂が保持されてなる繊維・樹脂複合テ−プを前記
管状体上に巻回し融着する方法でも、内面平滑な繊維強
化熱可塑性樹脂複合管を容易に製造することを可能にす
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る繊維強化熱
可塑性樹脂複合管の製造方法は、長手方向に連続的に配
された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる繊維・
樹脂複合シ−トを縦方向に重ね合わせ部を有する管状に
形成し、その管状体の内面に溶融熱可塑性樹脂を押出被
覆し、更に、長手方向に連続的に配された強化繊維に熱
可塑性樹脂が保持されてなる繊維・樹脂複合テ−プを前
記管状体上に巻回し融着して繊維強化熱可塑性樹脂複合
管を製造する方法であり、上記繊維・樹脂複合テ−プの
巾両端に薄肉部を設け、該テ−プの上記管状体への巻回
をその薄肉部を重ね合わせつつ行うことを特徴とする構
成である。
可塑性樹脂複合管の製造方法は、長手方向に連続的に配
された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる繊維・
樹脂複合シ−トを縦方向に重ね合わせ部を有する管状に
形成し、その管状体の内面に溶融熱可塑性樹脂を押出被
覆し、更に、長手方向に連続的に配された強化繊維に熱
可塑性樹脂が保持されてなる繊維・樹脂複合テ−プを前
記管状体上に巻回し融着して繊維強化熱可塑性樹脂複合
管を製造する方法であり、上記繊維・樹脂複合テ−プの
巾両端に薄肉部を設け、該テ−プの上記管状体への巻回
をその薄肉部を重ね合わせつつ行うことを特徴とする構
成である。
【0010】以下、図面を参照しつつ本発明の構成を詳
細に説明する。図1は、本発明の製造方法により製造さ
れる繊維強化熱可塑性樹脂複合管を示している。
細に説明する。図1は、本発明の製造方法により製造さ
れる繊維強化熱可塑性樹脂複合管を示している。
【0011】図1において、A1は長手方向に連続的に
配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持され(通常、融
着により保持されている)てなる繊維・樹脂複合シ−ト
T1の一枚または複数枚を巾端部を相互に重ねて管状体
に形成した繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層である。B
はその繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層A1の内面に押
出し被覆した熱可塑性樹脂内層である。A2は長手方向
に連続的に配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持さ
れ、巾両端に薄肉部aを有する繊維・樹脂複合テ−プT
2を前記の繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層A1の外面
に、薄肉部aをラップさせて巻回し、更に、同繊維・樹
脂複合シ−ト縦合わせ層A1に融着一体化した繊維・樹
脂複合テ−プ巻回層である。
配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持され(通常、融
着により保持されている)てなる繊維・樹脂複合シ−ト
T1の一枚または複数枚を巾端部を相互に重ねて管状体
に形成した繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層である。B
はその繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層A1の内面に押
出し被覆した熱可塑性樹脂内層である。A2は長手方向
に連続的に配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持さ
れ、巾両端に薄肉部aを有する繊維・樹脂複合テ−プT
2を前記の繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層A1の外面
に、薄肉部aをラップさせて巻回し、更に、同繊維・樹
脂複合シ−ト縦合わせ層A1に融着一体化した繊維・樹
脂複合テ−プ巻回層である。
【0012】上記繊維・樹脂複合シ−トまたはテ−プ並
びに内層の熱可塑性樹脂には、ポリ塩化ビニル、塩素化
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリカ−ボネ−ト、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリスルフォン、ポリエ−テルエ−
テルケトン等が、管の使用条件に応じて選択され、必要
に応じ、熱安定剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、着色
剤、無機充填剤等か添加される。この熱可塑性樹脂は通
常単独で使用するが、相溶性を有するものであれば、2
種以上の混合物で使用することもできる。また、繊維・
樹脂複合シ−ト、繊維・樹脂複合テ−プ並びに内層の熱
可塑性樹脂は、相互間を強固に融着できる組合せとさ
れ、通常、同一の熱可塑性樹脂が使用される。
びに内層の熱可塑性樹脂には、ポリ塩化ビニル、塩素化
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリカ−ボネ−ト、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリスルフォン、ポリエ−テルエ−
テルケトン等が、管の使用条件に応じて選択され、必要
に応じ、熱安定剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、着色
剤、無機充填剤等か添加される。この熱可塑性樹脂は通
常単独で使用するが、相溶性を有するものであれば、2
種以上の混合物で使用することもできる。また、繊維・
樹脂複合シ−ト、繊維・樹脂複合テ−プ並びに内層の熱
可塑性樹脂は、相互間を強固に融着できる組合せとさ
れ、通常、同一の熱可塑性樹脂が使用される。
【0013】上記繊維・樹脂複合シ−ト並びに繊維・樹
脂複合テ−プの強化繊維材には、長手方向連続繊維から
なるもの(例えば、多数本のモノフィラメントからなる
ロ−ビング状、ストランド状の連続繊維)以外に、長手
方向連続繊維を有するもの(例えば、クロス状、網状、
ネット状繊維)、更には長手方向連続繊維に短繊維(強
度上、5mm以上のものを使用することが好ましい)等
を無秩序に配列したもの、長手方向連続繊維とマットや
不織布等との積層体等を使用することもできる。この繊
維の材質としては、例えば、ガラス繊維、シリコン繊
維、チタン繊維、カ−ボン繊維、ボロン繊維、ステンレ
ス繊維、銅繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ポリビニ
ルアルコ−ル繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維
等の有機繊維の単独または2種以上を使用できる。この
繊維の太さについては、太すぎると熱可塑性樹脂の未保
持部分が発生し易く、細すぎると切断し易いので、1〜
100μmとされ、特に3〜50μmとすることが好ま
しい。
脂複合テ−プの強化繊維材には、長手方向連続繊維から
なるもの(例えば、多数本のモノフィラメントからなる
ロ−ビング状、ストランド状の連続繊維)以外に、長手
方向連続繊維を有するもの(例えば、クロス状、網状、
ネット状繊維)、更には長手方向連続繊維に短繊維(強
度上、5mm以上のものを使用することが好ましい)等
を無秩序に配列したもの、長手方向連続繊維とマットや
不織布等との積層体等を使用することもできる。この繊
維の材質としては、例えば、ガラス繊維、シリコン繊
維、チタン繊維、カ−ボン繊維、ボロン繊維、ステンレ
ス繊維、銅繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ポリビニ
ルアルコ−ル繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維
等の有機繊維の単独または2種以上を使用できる。この
繊維の太さについては、太すぎると熱可塑性樹脂の未保
持部分が発生し易く、細すぎると切断し易いので、1〜
100μmとされ、特に3〜50μmとすることが好ま
しい。
【0014】上記繊維・樹脂複合シ−トT1やテ−プT2
の厚み(薄肉部でない部分の厚み)は、管の口径や管の
使用条件により異なるが、通常、0.1mm〜5mmと
される。
の厚み(薄肉部でない部分の厚み)は、管の口径や管の
使用条件により異なるが、通常、0.1mm〜5mmと
される。
【0015】上記繊維・樹脂複合シ−トT1の巾は、一
枚で管状に成形される場合は、管の周方向長さにほぼ等
しくされ、n枚で管状に成形される場合は、管の周方向
長さのほぼ1/nにされる。
枚で管状に成形される場合は、管の周方向長さにほぼ等
しくされ、n枚で管状に成形される場合は、管の周方向
長さのほぼ1/nにされる。
【0016】上記繊維・樹脂複合テ−プT2の巾両端薄
肉部aの厚みは、段差を生じることなく表裏面一に重畳
することを可能にするものとされ、通常テ−プ厚みの1
/2とされる。この繊維・樹脂複合テ−プT2の巾は、
管の口径や使用条件に応じて設定され、通常、5〜10
0mm、好ましくは、20〜80mmとされる。また、
巾両端薄肉部aの巾は、テ−プ全巾の5〜30%、好ま
しくは、10〜20%とされる。
肉部aの厚みは、段差を生じることなく表裏面一に重畳
することを可能にするものとされ、通常テ−プ厚みの1
/2とされる。この繊維・樹脂複合テ−プT2の巾は、
管の口径や使用条件に応じて設定され、通常、5〜10
0mm、好ましくは、20〜80mmとされる。また、
巾両端薄肉部aの巾は、テ−プ全巾の5〜30%、好ま
しくは、10〜20%とされる。
【0017】上記繊維・樹脂複合テ−プT2の巻回角度
は、管の口径や使用条件に応じて設定され、通常、管軸
に対し300〜850の範囲とされる。この繊維・樹脂複
合テ−プ巻回層と繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層とを
強固に融着するために加熱しながら巻き付けること、ま
たは加熱しつつかつ大なる張力で巻き付けることが有効
である。
は、管の口径や使用条件に応じて設定され、通常、管軸
に対し300〜850の範囲とされる。この繊維・樹脂複
合テ−プ巻回層と繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層とを
強固に融着するために加熱しながら巻き付けること、ま
たは加熱しつつかつ大なる張力で巻き付けることが有効
である。
【0018】上記繊維・樹脂複合シ−トや繊維・樹脂複
合テ−プにおいては、補強繊維一本一本の間に熱可塑性
樹脂を確実に含浸・融着させることが管の水密性や層間
の強固の融着のために要求され、その製造には、長手
方向に連続の繊維、例えば、多数のフィラメントからな
るロ−ビング状、ストランド状の補強繊維を粉体状熱可
塑性樹脂の流動床中を通過させ、粉体状熱可塑性樹脂を
繊維に付着させたのち加熱し、樹脂と繊維とを一体化さ
せる方法、長手方向連続繊維を熱可塑性樹脂のエマル
ジョン中に通過させて熱可塑性樹脂を繊維間に含浸さ
せ、次いで、溶融温度以上に加熱して繊維と樹脂とを一
体化するか、あるいはエマルジョン中を通過させた後、
一旦乾燥させ、その後に溶融温度以上に加熱して一体化
する方法、溶融粘度が低い樹脂の場合は、溶融樹脂を
満たした槽中に長手方向連続繊維を浸漬して樹脂を含浸
する方法、長手方向連続繊維にフィルム状熱可塑性樹
脂を積層し、加熱加圧する方法等を使用できる。
合テ−プにおいては、補強繊維一本一本の間に熱可塑性
樹脂を確実に含浸・融着させることが管の水密性や層間
の強固の融着のために要求され、その製造には、長手
方向に連続の繊維、例えば、多数のフィラメントからな
るロ−ビング状、ストランド状の補強繊維を粉体状熱可
塑性樹脂の流動床中を通過させ、粉体状熱可塑性樹脂を
繊維に付着させたのち加熱し、樹脂と繊維とを一体化さ
せる方法、長手方向連続繊維を熱可塑性樹脂のエマル
ジョン中に通過させて熱可塑性樹脂を繊維間に含浸さ
せ、次いで、溶融温度以上に加熱して繊維と樹脂とを一
体化するか、あるいはエマルジョン中を通過させた後、
一旦乾燥させ、その後に溶融温度以上に加熱して一体化
する方法、溶融粘度が低い樹脂の場合は、溶融樹脂を
満たした槽中に長手方向連続繊維を浸漬して樹脂を含浸
する方法、長手方向連続繊維にフィルム状熱可塑性樹
脂を積層し、加熱加圧する方法等を使用できる。
【0019】特に繊維・樹脂複合テ−プについては、上
記の方法により得た一様厚みの繊維・樹脂複合シ−ト材
を巾方向にずらして融着等により積層一体化すること、
あるいは、図2に示すような、上ロ−ルR1の一端に凸
部rを、下ロ−ルR2の他端に凸部rをそれぞれ設け、
ギャップgをテ−プ厚みに、このギャップ部の巾Lをテ
−プ厚肉部の巾に、ギャップg’を薄肉部の厚みに、こ
のギャップ部の巾L’を上記薄肉部の巾よりもやや大に
それぞれ設定した加熱ロ−ルを適所に設置し、この加熱
ロ−ルで引き抜き成形し、該成形体の薄肉部の端部をト
リミングすること等による得ることができる。
記の方法により得た一様厚みの繊維・樹脂複合シ−ト材
を巾方向にずらして融着等により積層一体化すること、
あるいは、図2に示すような、上ロ−ルR1の一端に凸
部rを、下ロ−ルR2の他端に凸部rをそれぞれ設け、
ギャップgをテ−プ厚みに、このギャップ部の巾Lをテ
−プ厚肉部の巾に、ギャップg’を薄肉部の厚みに、こ
のギャップ部の巾L’を上記薄肉部の巾よりもやや大に
それぞれ設定した加熱ロ−ルを適所に設置し、この加熱
ロ−ルで引き抜き成形し、該成形体の薄肉部の端部をト
リミングすること等による得ることができる。
【0020】図3は上記の方法で使用する繊維・樹脂
複合シ−トまたはテ−プの製造装置を示している。図3
において、1は流動床装置を示し、底部は多孔板2で形
成されており、気体供給路から送られてきた空気Gが多
孔板の下方から、多数の孔を経て上方に噴出され、流動
床装置1の槽内に供給された粉末状熱可塑性樹脂が噴出
空気により流動状態にされて流動床Rが形成される。流
動床装置の槽内並びに前後上端には、ガイドロ−ル3,
…が設けられている。4は連続繊維Fの供給ボビンを、
5は巻取りボビンを、6は上記した加熱ロ−ル、61は
トリミング用カッタ−をそれぞれ示し、巻取りボビン5
の駆動により供給ボビン4から繊維Fを引出し、この繊
維を粉体状熱可塑性樹脂の流動床Rを通過させ、繊維の
各フィラメントに粉体状熱可塑性樹脂を付着させ、更
に、加熱ロ−ル6に通過させて加熱・加圧し、熱可塑性
樹脂を溶融させて熱可塑性樹脂と繊維とを一体化させ
(上記テ−プの場合、加熱ロ−ル6に図2に示すものを
使用し、該ロ−ルで巾両端部の薄肉化も行う)、更に、
両端をトリミングしている。
複合シ−トまたはテ−プの製造装置を示している。図3
において、1は流動床装置を示し、底部は多孔板2で形
成されており、気体供給路から送られてきた空気Gが多
孔板の下方から、多数の孔を経て上方に噴出され、流動
床装置1の槽内に供給された粉末状熱可塑性樹脂が噴出
空気により流動状態にされて流動床Rが形成される。流
動床装置の槽内並びに前後上端には、ガイドロ−ル3,
…が設けられている。4は連続繊維Fの供給ボビンを、
5は巻取りボビンを、6は上記した加熱ロ−ル、61は
トリミング用カッタ−をそれぞれ示し、巻取りボビン5
の駆動により供給ボビン4から繊維Fを引出し、この繊
維を粉体状熱可塑性樹脂の流動床Rを通過させ、繊維の
各フィラメントに粉体状熱可塑性樹脂を付着させ、更
に、加熱ロ−ル6に通過させて加熱・加圧し、熱可塑性
樹脂を溶融させて熱可塑性樹脂と繊維とを一体化させ
(上記テ−プの場合、加熱ロ−ル6に図2に示すものを
使用し、該ロ−ルで巾両端部の薄肉化も行う)、更に、
両端をトリミングしている。
【0021】図4は本発明に係る繊維強化熱可塑性樹脂
複合管の製造方法において使用する製造装置の一例を示
している。図4において、12は樹脂押出機のバレル、
13はバレルに連結されたL型の押出金型であり、後述
するように管状体の形成に対しコアとして使用され、バ
レルからの溶融樹脂がマンドレル15と筒状ケ−シング
151との間の樹脂流路を経てコアの先端外周部から押
し出される。11は繊維・樹脂複合シ−トT1の供給ボ
ビンである。14,14は一対の太鼓状の賦形ロ−ルで
あり、上記コア金型13を挾んで配設されている。16
は外金型であり、コア金型13とで環状間隙を形成して
いる。17はテ−プ巻き付け機であり、繊維・樹脂複合
テ−プT2のリ−ル171を備えている。18は加熱装
置、例えば、熱風発生機である。19は冷却機である。
20は引取り機である。
複合管の製造方法において使用する製造装置の一例を示
している。図4において、12は樹脂押出機のバレル、
13はバレルに連結されたL型の押出金型であり、後述
するように管状体の形成に対しコアとして使用され、バ
レルからの溶融樹脂がマンドレル15と筒状ケ−シング
151との間の樹脂流路を経てコアの先端外周部から押
し出される。11は繊維・樹脂複合シ−トT1の供給ボ
ビンである。14,14は一対の太鼓状の賦形ロ−ルで
あり、上記コア金型13を挾んで配設されている。16
は外金型であり、コア金型13とで環状間隙を形成して
いる。17はテ−プ巻き付け機であり、繊維・樹脂複合
テ−プT2のリ−ル171を備えている。18は加熱装
置、例えば、熱風発生機である。19は冷却機である。
20は引取り機である。
【0022】この製造装置を使用して本発明により繊維
強化熱可塑性樹脂複合管を製造するには、引取り機20
を駆動し、各供給ボビン11から繊維・樹脂複合シ−ト
T1、すなわち、長手方向に連続的に配された強化繊維
に熱可塑性樹脂が保持されてなる複合シ−トを引出し、
これらの繊維・樹脂複合シ−トT1を太鼓状賦形ロ−ル
14,14でコア金型13に添わせ、かつ、両端部を互
いに重ね合わせて管状に賦形し、この管状賦形シ−トを
コア金型13と外金型16との間の環状間隙に通過さ
せ、この通過中にコア金型13からの熱と外金型16か
らの熱とでその重ね合わせ部を加熱融着して管状体(繊
維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層A1)に形成し、前記コ
ア金型13の先端外周部から前記管状体の形成と並行し
て熱可塑性樹脂bを押出し、コア金型13からの熱によ
り加熱された繊維・樹脂複合シ−ト管状体の内面に押出
溶融樹脂bを接触させて熱可塑性樹脂内層Bを積層して
いく。
強化熱可塑性樹脂複合管を製造するには、引取り機20
を駆動し、各供給ボビン11から繊維・樹脂複合シ−ト
T1、すなわち、長手方向に連続的に配された強化繊維
に熱可塑性樹脂が保持されてなる複合シ−トを引出し、
これらの繊維・樹脂複合シ−トT1を太鼓状賦形ロ−ル
14,14でコア金型13に添わせ、かつ、両端部を互
いに重ね合わせて管状に賦形し、この管状賦形シ−トを
コア金型13と外金型16との間の環状間隙に通過さ
せ、この通過中にコア金型13からの熱と外金型16か
らの熱とでその重ね合わせ部を加熱融着して管状体(繊
維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層A1)に形成し、前記コ
ア金型13の先端外周部から前記管状体の形成と並行し
て熱可塑性樹脂bを押出し、コア金型13からの熱によ
り加熱された繊維・樹脂複合シ−ト管状体の内面に押出
溶融樹脂bを接触させて熱可塑性樹脂内層Bを積層して
いく。
【0023】更に、繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層A
1の外面に、テ−プ巻き付け機17により上記の繊維・
樹脂複合テ−プT2、すなわち、長手方向に連続的に配
された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持され、巾方向両端
に薄肉部が設けられてなる複合テ−プを薄肉部を重ね合
わせつつ巻回し、更に、加熱装置18に通過させ、この
間に、繊維・樹脂複合テ−プ巻回層A2を繊維・樹脂複
合シ−ト縦合わせ層A1に融着一体化させ、冷却装置1
9で冷却のうえ、引取り機20で引き取っていく。
1の外面に、テ−プ巻き付け機17により上記の繊維・
樹脂複合テ−プT2、すなわち、長手方向に連続的に配
された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持され、巾方向両端
に薄肉部が設けられてなる複合テ−プを薄肉部を重ね合
わせつつ巻回し、更に、加熱装置18に通過させ、この
間に、繊維・樹脂複合テ−プ巻回層A2を繊維・樹脂複
合シ−ト縦合わせ層A1に融着一体化させ、冷却装置1
9で冷却のうえ、引取り機20で引き取っていく。
【0024】
【作用】巾両端に薄肉部が設けられてなる繊維・樹脂複
合テ−プを薄肉部を互いに重ね合わせて繊維・樹脂複合
シ−ト縦合わせ層上に巻回しており、該巻回層の巾端部
の重ね合わせ部の厚みを繊維・樹脂複合テ−プの厚みに
等しくし得、繊維・樹脂複合テ−プ巻回層の厚みを一様
にでき、従って、繊維・樹脂複合層(繊維・樹脂複合シ
−ト縦合わせ層と繊維・樹脂複合テ−プ巻回層との積
層)の厚みを一様にできる。
合テ−プを薄肉部を互いに重ね合わせて繊維・樹脂複合
シ−ト縦合わせ層上に巻回しており、該巻回層の巾端部
の重ね合わせ部の厚みを繊維・樹脂複合テ−プの厚みに
等しくし得、繊維・樹脂複合テ−プ巻回層の厚みを一様
にでき、従って、繊維・樹脂複合層(繊維・樹脂複合シ
−ト縦合わせ層と繊維・樹脂複合テ−プ巻回層との積
層)の厚みを一様にできる。
【0025】繊維・樹脂複合テ−プ巻回層を加熱装置に
より加熱して繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層に融着す
る際、繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層と熱可塑性樹脂
内層との界面には、繊維・樹脂複合材と熱可塑性樹脂と
の熱膨張係数の差のために、前記した式で示す圧力p
が作用するが、繊維・樹脂複合層の厚みt2が管の周方
向並びに長手方向のいずれに対しても一定であるから、
その圧力pが管の周方向並びに長手方向のいずれに対し
ても一定になり、加熱により軟化された熱可塑性樹脂内
層がその圧力pにより塑性変形を受けても、管の周方向
並びに長手方向のいずれに沿ってもその変形が一様にな
る。従って、熱可塑性樹脂管内面の凹凸化を排除して平
滑性を確保できる。
より加熱して繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層に融着す
る際、繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層と熱可塑性樹脂
内層との界面には、繊維・樹脂複合材と熱可塑性樹脂と
の熱膨張係数の差のために、前記した式で示す圧力p
が作用するが、繊維・樹脂複合層の厚みt2が管の周方
向並びに長手方向のいずれに対しても一定であるから、
その圧力pが管の周方向並びに長手方向のいずれに対し
ても一定になり、加熱により軟化された熱可塑性樹脂内
層がその圧力pにより塑性変形を受けても、管の周方向
並びに長手方向のいずれに沿ってもその変形が一様にな
る。従って、熱可塑性樹脂管内面の凹凸化を排除して平
滑性を確保できる。
【0026】
〔実施例〕図3に示す流動床装置を用い、繊維・樹脂複
合シ−ト並びに繊維・樹脂複合テ−プを製作した。
合シ−ト並びに繊維・樹脂複合テ−プを製作した。
【0027】流動床の粉末状熱可塑性樹脂には、重合度
800,平均粒径100μmのポリ塩化ビニルを使用
し、連続繊維には、直径23μmのフィラメントからな
るロ−ビング状ガラス繊維(4400tex)10本の
束を使用した。複合材におけるガラス繊維の含有率は2
8体積%とした。
800,平均粒径100μmのポリ塩化ビニルを使用
し、連続繊維には、直径23μmのフィラメントからな
るロ−ビング状ガラス繊維(4400tex)10本の
束を使用した。複合材におけるガラス繊維の含有率は2
8体積%とした。
【0028】図3において、流動床装置1からの粉末状
ポリ塩化ビニル樹脂付着ガラス繊維を加熱温度200℃
の加熱ロ−ル6に通過させ、繊維・樹脂複合テ−プに対
しては、加熱ロ−ルの寸法を、図2において、ロ−ル全
長(L+2L’)を50mm、中央部ギャップ厚みgを
0.6mm、ロ−ル端凸部長さL’を10mm、凸部の
ギャップ厚みg’を0.3mmとし、両端5mmをカッ
タ−61でトリミングして、巾40mm、中央部厚み
0.6mm、巾両端薄肉部巾5mm、薄肉部厚み0.3
mmの繊維・樹脂複合テ−プを製作した。繊維・樹脂複
合シ−トに対しては、巾189mm、均一厚み0.6m
mのものを製作した。
ポリ塩化ビニル樹脂付着ガラス繊維を加熱温度200℃
の加熱ロ−ル6に通過させ、繊維・樹脂複合テ−プに対
しては、加熱ロ−ルの寸法を、図2において、ロ−ル全
長(L+2L’)を50mm、中央部ギャップ厚みgを
0.6mm、ロ−ル端凸部長さL’を10mm、凸部の
ギャップ厚みg’を0.3mmとし、両端5mmをカッ
タ−61でトリミングして、巾40mm、中央部厚み
0.6mm、巾両端薄肉部巾5mm、薄肉部厚み0.3
mmの繊維・樹脂複合テ−プを製作した。繊維・樹脂複
合シ−トに対しては、巾189mm、均一厚み0.6m
mのものを製作した。
【0029】複合管の製造装置には、図4に示す製造装
置を使用し、上記繊維・樹脂複合シ−トT1を太鼓状賦
形ロ−ル14,14で縦方向に重ね合わせ部を有する管
状に賦形し、更に、コア金型13と温度190℃の外金
型16との間を通過させて重ね合わせ部を加熱融着し、
この管状体の形成と並行してコア金型13の先端外周部
から重合度800,平均粒径100μmのポリ塩化ビニ
ルを押出して当該管状体内面に積層し、外径55mm、
内径50mm、肉厚2.5mmの2層管を製造した。
置を使用し、上記繊維・樹脂複合シ−トT1を太鼓状賦
形ロ−ル14,14で縦方向に重ね合わせ部を有する管
状に賦形し、更に、コア金型13と温度190℃の外金
型16との間を通過させて重ね合わせ部を加熱融着し、
この管状体の形成と並行してコア金型13の先端外周部
から重合度800,平均粒径100μmのポリ塩化ビニ
ルを押出して当該管状体内面に積層し、外径55mm、
内径50mm、肉厚2.5mmの2層管を製造した。
【0030】この2層管の外面に、上記繊維・樹脂複合
テ−プT2を巾両端の薄肉部同士を重ねあわせて巻回
し、その巻回層外面に熱風発生機18により温度300
℃の熱風を吹き付けて、上記繊維・樹脂複合テ−プ巻回
層A2を繊維・樹脂複合テ−プ縦合わせ層A1に融着一体
化し、冷却装置19で冷却のうえ、引取り機20で引き
取っていった。
テ−プT2を巾両端の薄肉部同士を重ねあわせて巻回
し、その巻回層外面に熱風発生機18により温度300
℃の熱風を吹き付けて、上記繊維・樹脂複合テ−プ巻回
層A2を繊維・樹脂複合テ−プ縦合わせ層A1に融着一体
化し、冷却装置19で冷却のうえ、引取り機20で引き
取っていった。
【0031】〔比較例〕上記実施例に対し、繊維・樹脂
複合テ−プとして両端薄肉部を有さず、巾40mm、一
様厚み0.6mmのものを使用した以外(繊維・樹脂複
合テ−プ巻回のラップ代は実施例と同じであり、5mm
である)、実施例に同じとした。上記実施例並びに比較
例により得た繊維強化熱可塑性樹脂複合管のそれぞれに
つき、無作為に、50箇の環状切断片(切断厚み10m
m)を取り出し、各環状切断片の内径を周方向に30°
おきに計6ヵ所ディジタル式ノギス(精度0.01m
m)で計測したところ、設計内径50mmに対し、実施
例品のものでは、49.90mm〜50.10mmの範
囲内であったが、比較例品のものでは、52.9mm〜
53.6mmもの広範囲にわたり、バラツキが顕著であ
った。
複合テ−プとして両端薄肉部を有さず、巾40mm、一
様厚み0.6mmのものを使用した以外(繊維・樹脂複
合テ−プ巻回のラップ代は実施例と同じであり、5mm
である)、実施例に同じとした。上記実施例並びに比較
例により得た繊維強化熱可塑性樹脂複合管のそれぞれに
つき、無作為に、50箇の環状切断片(切断厚み10m
m)を取り出し、各環状切断片の内径を周方向に30°
おきに計6ヵ所ディジタル式ノギス(精度0.01m
m)で計測したところ、設計内径50mmに対し、実施
例品のものでは、49.90mm〜50.10mmの範
囲内であったが、比較例品のものでは、52.9mm〜
53.6mmもの広範囲にわたり、バラツキが顕著であ
った。
【0032】なお、外径並びに肉厚についても、実施例
では、外径が53.30mm±0.35mm,肉厚が
3.15mm±0.10mmというように寸法精度に優
れていたが、比較例では、外径が56.50mm±0.
60mm,肉厚が3.25mm±0.25mmであり、
寸法精度に劣っていた。
では、外径が53.30mm±0.35mm,肉厚が
3.15mm±0.10mmというように寸法精度に優
れていたが、比較例では、外径が56.50mm±0.
60mm,肉厚が3.25mm±0.25mmであり、
寸法精度に劣っていた。
【0033】
【発明の効果】本発明においては、繊維・樹脂複合シ−
トをその巾両端を縦方向に合わせて管状体に成形し、こ
の管状体の内面に熱可塑性樹脂内層を押出被覆し、更に
その外部に、全巾にわたり一様厚みの繊維・樹脂複合テ
−プをラップ巻し、この繊維・樹脂複合テ−プ巻回層を
加熱して上記繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層に融着一
体化すると、熱可塑性樹脂内層の内面に凹凸化が発生す
ることを知り、その凹凸化を排除し熱可塑性樹脂内層内
面の平滑化を図っている。従って、内面寸法精度に優れ
た繊維強化熱可塑性樹脂複合管を製造できる。
トをその巾両端を縦方向に合わせて管状体に成形し、こ
の管状体の内面に熱可塑性樹脂内層を押出被覆し、更に
その外部に、全巾にわたり一様厚みの繊維・樹脂複合テ
−プをラップ巻し、この繊維・樹脂複合テ−プ巻回層を
加熱して上記繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層に融着一
体化すると、熱可塑性樹脂内層の内面に凹凸化が発生す
ることを知り、その凹凸化を排除し熱可塑性樹脂内層内
面の平滑化を図っている。従って、内面寸法精度に優れ
た繊維強化熱可塑性樹脂複合管を製造できる。
【図1】本発明により製造される繊維強化熱可塑性樹脂
複合管を示す説明図である。
複合管を示す説明図である。
【図2】本発明において使用する繊維・樹脂複合テ−プ
の成形に使用する加熱ロ−ルの一例を示す説明図であ
る。
の成形に使用する加熱ロ−ルの一例を示す説明図であ
る。
【図3】本発明において使用する繊維・樹脂複合シ−ト
並びにテ−プの製造装置の一例を示す説明図である。
並びにテ−プの製造装置の一例を示す説明図である。
【図4】本発明において使用する製造装置の一例を示す
説明図である。
説明図である。
T1 繊維・樹脂複合シ−ト A1 繊維・樹脂複合シ−ト縦合わせ層 T2 繊維・樹脂複合テ−プ A2 繊維・樹脂複合テ−プ巻回層 B 熱可塑性樹脂内層 13 押出機の金型 14 賦形ロ−ル 16 外金型 17 テ−プ巻機 18 加熱装置 19 冷却装置 20 引取り機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 23:00
Claims (1)
- 【請求項1】長手方向に連続的に配された強化繊維に熱
可塑性樹脂が保持されてなる繊維・樹脂複合シ−トを縦
方向に重ね合わせ部を有する管状に形成し、その管状体
の内面に溶融熱可塑性樹脂を押出被覆し、更に、長手方
向に連続的に配された強化繊維に熱可塑性樹脂が保持さ
れてなる繊維・樹脂複合テ−プを前記管状体上に巻回し
融着して繊維強化熱可塑性樹脂複合管を製造する方法で
あり、上記繊維・樹脂複合テ−プの巾両端に薄肉部を設
け、該テ−プの上記管状体への巻回をその薄肉部を重ね
合わせつつ行うことを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂
複合管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6091652A JPH07290591A (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 繊維強化熱可塑性樹脂複合管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6091652A JPH07290591A (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 繊維強化熱可塑性樹脂複合管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07290591A true JPH07290591A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=14032451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6091652A Pending JPH07290591A (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 繊維強化熱可塑性樹脂複合管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07290591A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100441929C (zh) * | 2006-05-24 | 2008-12-10 | 上海意耐玻璃钢有限公司 | 一种玻璃纤维增强塑料管道生产工艺 |
JP2013002546A (ja) * | 2011-06-16 | 2013-01-07 | Furukawa Electric Co Ltd:The | ガス輸送用可撓管 |
JP2019059808A (ja) * | 2017-09-25 | 2019-04-18 | 中部エンジニアリング株式会社 | 繊維強化樹脂管状体 |
US10730246B2 (en) | 2016-03-24 | 2020-08-04 | Mizuno Corporatioon | Fiber-reinforced member and method for manufacturing same |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP6091652A patent/JPH07290591A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100441929C (zh) * | 2006-05-24 | 2008-12-10 | 上海意耐玻璃钢有限公司 | 一种玻璃纤维增强塑料管道生产工艺 |
JP2013002546A (ja) * | 2011-06-16 | 2013-01-07 | Furukawa Electric Co Ltd:The | ガス輸送用可撓管 |
US10730246B2 (en) | 2016-03-24 | 2020-08-04 | Mizuno Corporatioon | Fiber-reinforced member and method for manufacturing same |
JP2019059808A (ja) * | 2017-09-25 | 2019-04-18 | 中部エンジニアリング株式会社 | 繊維強化樹脂管状体 |
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