JPH0516262A - 繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法

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JPH0516262A
JPH0516262A JP3227041A JP22704191A JPH0516262A JP H0516262 A JPH0516262 A JP H0516262A JP 3227041 A JP3227041 A JP 3227041A JP 22704191 A JP22704191 A JP 22704191A JP H0516262 A JPH0516262 A JP H0516262A
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JP
Japan
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layer
thermoplastic resin
reinforcing
pipe
fiber
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Application number
JP3227041A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Sugawara
宏 菅原
Kiyoyasu Fujii
清康 藤井
Hitoshi Hayashi
仁司 林
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維強化合成樹脂管の製造方法に於いて、合
成樹脂として熱可塑性樹脂を用い、且つ金型の樹脂出口
から押し出し方向に突出する内コアを設けて、製造する
ことにより、耐圧性、耐衝撃性及び寸法精度に優れた製
品を得ることを目的とする。 【構成】 図1において、シート状繊維複合体(A1)を内
金型(2) と外金型(7) との間を連続的に移送しつつ、そ
の内面に押出機(3) からの溶融した熱可塑性樹脂を融着
積層して2層管を形成し、この2層管の外面内コア(6c)
に対応する箇所でテープ状繊維複合体(C1)をスパイラル
状に巻付け、加熱融着して積層し、冷却装置(14)、引取
機(15)により連続的に引き取ることにより3層管(P1)を
製造する。かくして、テープ状繊維複合体(C1)の巻付け
時には、その巻付け力により熱可塑性樹脂内層(B2)が変
形するのを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂と強化繊
維とからなる繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂管は金属管と比較して軽量でか
つ錆びないという優れた特性を有しているため、従来よ
り広く用いられている。しかしながら、合成樹脂管は、
金属管より耐圧性及び耐衝撃性において劣っている。そ
こでこの問題を解決するため、内層となる熱可塑性樹脂
管の外面に、液状の熱硬化性樹脂を含浸した強化繊維を
配置し、これを加熱硬化して強化層を形成し複合管とす
る技術が多く知られている(例えば特公昭62−773
号公報参照)。
【0003】ところが、この種の複合管は強化層が熱硬
化性樹脂で形成されているため、内層の熱可塑性樹脂管
との接着力が弱く、複合管を高温条件下で使用すると、
内層の熱可塑性樹脂管と強化層との線膨張率の差によ
り、両層の間で界面剥離が発生するという問題があっ
た。
【0004】そこで、この問題を解決する為に、本出願
人は、強化層を形成する樹脂として熱可塑性樹脂を用い
ると共に、この強化層の外面に沿って更に熱可塑性樹脂
を押し出して積層し、熱可塑性樹脂外層を形成する技術
を先に提案した(特開昭63−152786号公報参
照)。
【0005】ところが、上記製造方法では、強化層を形
成する際に用いる材料は、連続繊維に熱可塑性樹脂を付
着乃至被覆により保持したもの(以下繊維複合体とい
う)であるが、この強化層と内外層の熱可塑性樹脂との
接着をより強固なものとするためには、繊維複合体の巻
付け作業および外層用熱可塑性樹脂の押し出し積層作業
を、これらの熱可塑性樹脂の軟化温度以上の温度領域で
行う必要がある。ところがこのような温度領域で上記作
業を行った場合には、繊維複合体の巻付け時の締め付け
力の調整、及び外層を形成する熱可塑性樹脂の押し出し
時における樹脂圧力如何では、管が変形し、寸法精度に
優れた繊維強化樹脂管の製造が困難な場合があった。そ
こで、その後更に研究を進め改良した技術を本出願人は
提案した。即ち、この技術は押出機の金型に、金型の樹
脂出口より押し出し方向へ突出した内コアを設け、この
内コアの外側位置で繊維複合体を、内層である熱可塑性
樹脂管の外面に巻き付けるのであって、かくすることに
より軟化状態にある熱可塑性樹脂管の変形防止を図った
のである(特開平2−165930号公報参照)。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】ところで、上記の内
コア方式を採る場合、内層の熱可塑性樹脂は、未だ充分
に軟らかい段階にあるにもかかわらず、その外側の位置
で巻き付けられる繊維複合体の巻回力により常時締めつ
けられた状態にあり、熱可塑性樹脂管の変形防止を図り
且つ管内径の寸法精度を上げる観点からみれば、内コア
の外径は管内径にほぼ等しくするのが好ましいが、管内
径に近づけるべくあまり太くすると、製造速度が速くな
い場合は問題ないが、これを思い切って速くした場合
は、上記繊維複合体の締めつけにより、押し出される管
状体との摩擦が激しくなり、また内コアに樹脂が付着し
たりして、内コアと樹脂との摺動に円滑性を欠くという
場合があった。
【0007】本発明は、強化層を形成する樹脂として熱
可塑性樹脂を用い、且つ内コア方式を採った場合であっ
ても、耐圧性及び耐衝撃性に優れ、しかも寸法精度のよ
い繊維強化熱可塑性樹脂管を能率よく生産することので
きる製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】請求項1記載の発明は、長
手方向に配された連続強化繊維に熱可塑性樹脂が保持さ
れてなる第1強化層用シート状繊維複合体から管状体を
連続成形する工程と、管状体を前進させつつその内面に
沿って、押出機より内層用熱可塑性樹脂を溶融状態で押
出して積層し、強化繊維が軸方向に配された第1強化層
を有する熱可塑性樹脂内層を形成することにより2層管
とする工程と、2層管をそのまま前進させつつその外周
に、長手方向に配された連続強化繊維に熱可塑性樹脂が
保持されてなる第2強化層用テープ状またはひも状繊維
複合体をスパイラル状に巻き付け、これを第1強化層に
融着させ、第1強化層の外面に強化繊維がほぼ周方向に
配された第2強化層を形成することにより3層管とする
工程とを有し、押出機の金型に、金型の樹脂出口より押
し出し方向へ突出し、熱可塑性樹脂内層とほぼ同じ外径
を有する内コアを設け、少なくともこの内コアの外側位
置で、上記第2強化層用テープ状またはひも状繊維複合
体を2層管に巻回融着させることを特徴とする繊維強化
熱可塑性樹脂管の製造方法をその要旨とするものであ
り、請求項2記載の発明は、長手方向に配された連続強
化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる第1強化層用シ
ート状繊維複合体から管状体を連続成形する工程と、管
状体を前進させつつその内面に沿って、第一の押出機に
より内層用熱可塑性樹脂を溶融状態で押出して積層し、
強化繊維が軸方向に配された第1強化層を有する熱可塑
性樹脂内層を形成することにより2層管とする工程と、
2層管をそのまま前進させつつその外周に、長手方向に
配された連続強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる
第2強化層用テープ状またはひも状繊維複合体をスパイ
ラル状に巻き付け、これを第1強化層に融着させ、第1
強化層の外面に強化繊維がほぼ周方向に配された第2強
化層を形成することにより3層管とする工程と、3層管
の外面に沿って、第二の押出機により外層用熱可塑性樹
脂を溶融状態で押出して積層し、4層管とする工程とを
有し、第一の押出機の金型に、金型の樹脂出口より押出
し方向へ突出し、熱可塑性樹脂内層とほぼ同じ外径を有
する内コアを設け、上記テープ状またはひも状繊維複合
体の2層管への巻回と、第二の押出機からの3層管への
溶融押出しとを、少なくともこの内コアの外側位置で行
うことを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法
をその要旨とするものである。
【0009】請求項1〜4記載の発明において、シート
状、テープ状またはひも状繊維複合体に用いられる連続
強化繊維としては、熱可塑性樹脂の強化用として用いら
れる従来公知の全てのものが使用できる。
【0010】具体的には、ガラス繊維、炭素繊維、シリ
コン・チタン・炭素繊維、ボロン繊維、微細な金属繊維
等の無機繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、エコノー
ル繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の有機繊
維が挙げられる。
【0011】そして、この連続強化繊維からシート状、
テープ状またはひも状繊維複合体を得るには、直径が1
〜数10μmの連続した繊維よりなるロービング状或い
はストランド状のものが用いられる。又、シート状、テ
ープ状またはひも状繊維複合体に用いられる強化繊維
は、各繊維複合体間において、同じ種類及び異なる種類
のいずれでもよい。
【0012】また連続強化繊維は、長手方向に配される
が、これの他に長手方向に配された連続強化繊維と直交
ないし交差する連続強化繊維または有限長さの繊維を配
してもよいし、有限長さの繊維からなるクロス状繊維材
やネット状繊維材を配することも可能である。
【0013】シート状、テープ状またはひも状の繊維複
合体における連続強化繊維による熱可塑性樹脂の保持状
態としては、連続繊維のフィラメント一本一本の間に、
樹脂が充分に含浸し、保持した状態のものが好ましく、
このような保持状態にあることが、管体の水密性、繊維
と樹脂との接着性を高める為に必要であって、そのため
には、後述するシート状、テープ状またはひも状繊維複
合体の製造方法の前段階で、既に予めフィラメント間に
熱可塑性樹脂を付着乃至含浸させておくという表面処理
を施すのが好ましい。
【0014】内層用熱可塑性樹脂としては、管状に押し
出し成形可能なものであればとくに限定されないが、具
体的には、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、
ポリスルホン、ポリエーテル・エーテルケトン等が挙げ
られる。
【0015】そして、これらの熱可塑性樹脂は、管の使
用目的に応じて単独でまたは複数の混合物として用いる
ことができる。又、前記熱可塑性樹脂には、熱安定剤、
可塑剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、強化
繊維のような添加剤、無機充填材、加工助剤、改質剤な
どを配合してもよい。
【0016】連続強化繊維に保持される熱可塑性樹脂と
しては、特に限定するものではなく、内層用熱可塑性樹
脂と同一である必要は格別になく、融着性のよい熱可塑
性樹脂であればよい。
【0017】しかしながら、第2強化層用の繊維複合体
の熱可塑性樹脂は、内層用熱可塑性樹脂に対する融着性
よりも直接に接する直下の第1強化層に用いられている
熱可塑性樹脂に対する融着性の方が大きいものとする方
が好ましく、このようにすれば、第1強化層と第2強化
層との層間接着性が高くなり、優れた繊維強化樹脂管が
得られる。尚、ここに言う融着性とは、双方の樹脂を溶
融状態になるまで加熱した上で圧着し、冷却後融着した
界面が容易に破断しないことをいう。
【0018】請求項2記載の発明において、外層に用い
る熱可塑性樹脂には、とくに制限はなく、すべての熱可
塑性樹脂を用いることができるが、もちろん第2強化層
に用いている熱可塑性樹脂と融着性の良いものが好まし
い。
【0019】連続強化繊維に、熱可塑性樹脂を保持させ
る方法としては、公知の方法がすべて採用可能であっ
て、例えば、(1)連続強化繊維を、粉体状熱可塑性樹
脂の流動床中を通過させ、粉体状熱可塑性樹脂を繊維フ
ィラメントに付着させた後加熱し、繊維と樹脂とを一体
化せしめる方法、(2)連続強化繊維を熱可塑性樹脂の
エマルジョン中を通過させて熱可塑性樹脂をフィラメン
ト間に含浸させ、続いて溶融温度以上に加熱して繊維と
樹脂とを一体化するか、或いはエマルジョン中を通過さ
せた後一旦乾燥させ、その後に溶融温度以上に加熱して
一体化する方法、(3)溶融粘度が低い樹脂の場合に
は、束状連続強化繊維をこの溶融樹脂を満たした槽中に
浸漬して樹脂を含浸する方法、(4)連続強化繊維にフ
イルム状熱可塑性樹脂を積層し、加熱加圧する方法等が
採用される。
【0020】又、前記繊維複合体中の繊維量は、5〜7
0容量%であって、5容量%未満では充分な補強効果が
得られず、70容量%を超えると融着が困難である。シ
ート状繊維複合体の幅は、これより成形される管状体の
外周長さとほぼ同一かまたはそれを超える長さのものが
好ましい。前者の場合には1枚のシート状繊維複合体の
両端を突き合わせ、後者の場合には両縁部を重ね合わせ
た状態で管状体に賦形する。また管状体を成形する際
に、通常使用するマンドレルの外周長さ未満の幅を有す
るシート状繊維複合体を複数枚使用し、これらでマンド
レルを密に囲んで管状体に賦形してもよい。
【0021】シート状繊維複合体の厚みは、これにより
成形される第1強化層の所望厚みにより決められるが、
通常は0.1〜3mmであり、特に0.5〜5mmが好
ましい。0.1mm未満では、マンドレル上を前進させ
ながら管状体に賦形するにしては強度が不十分であり、
又10mmを超えると管状体に賦形するのが事実上困難
となる。
【0022】テープ状繊維複合体の場合には、幅10〜
100mm、厚み0.1〜3mmのものが、またひも状
繊維複合体の場合には、直径が0.1〜5mmのものが
使用される。厚み及び直径が0.1mm未満であると補
強効果が充分でなく、5mmを超えると巻付けにくくな
る。
【0023】巻き付けるテープ状もしくはひも状繊維複
合体は、1本もしくは複数本のいずれでもよい。複数本
の場合には、全てを同一方向に巻付けてもよいし、巻角
度をそれぞれ変えて巻き付けてもよく、更には巻付け位
置を成形方向にずらし、巻き方向をそれぞれ変えてもよ
い。
【0024】テープ状もしくはひも状繊維複合体を第1
強化層の外周に融着するには、これを1本もしくは複数
本加熱しながら巻き付けるか、または巻き付けた後にこ
れを管状体とともに加熱し、熱可塑性樹脂同士を互いに
融着する。
【0025】
【作用】請求項1記載の発明は、長手方向に配された連
続強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる第1強化層
用シート状繊維複合体から管状体を連続成形する工程
と、管状体を前進させつつその内面に沿って、内層用熱
可塑性樹脂を溶融状態で押出して積層し、強化繊維が軸
方向に配された第1強化層を有する熱可塑性樹脂内層を
形成することにより2層管とする工程と、2層管をその
まま前進させつつその外周に、長手方向に配された連続
強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる第2強化層用
テープ状またはひも状繊維複合体をスパイラル状に巻き
付け、これを第1強化層に融着させ、第1強化層の外面
に強化繊維がほぼ周方向に配された第2強化層を形成す
ることにより3層管とする工程とを有するので、内層、
第1強化層及び第2強化層の境界においてそれぞれ熱可
塑性樹脂が順次連続的に融着一体化する。
【0026】又、長手方向に配された連続強化繊維に熱
可塑性樹脂が保持されてなる第1強化層用シート状繊維
複合体から管状体を連続成形する工程と、管状体を前進
させつつその内面に沿って、押出機より内層用熱可塑性
樹脂を溶融状態で押出して積層し、強化繊維が軸方向に
配された第1強化層を有する熱可塑性樹脂内層を形成す
ることにより2層管とする工程を経るので、内層用熱可
塑性樹脂を溶融状態で押出した直後の段階でも、これを
管軸方向に変形する方向に働く力に抗して2層管全体を
前進させることが出来る。
【0027】又、引き続き2層管の外周に、第2強化層
用テープ状またはひも状繊維複合体をスパイラル状に巻
き付ける際に、押出機の金型に、金型の樹脂出口より押
し出し方向へ突出し、熱可塑性樹脂内層とほぼ同じ外径
を有する内コアを設け、少なくともこの内コアの外側位
置で、上記第2強化層用テープ状またはひも状繊維複合
体を2層管に巻回融着させるようにしたので、この巻回
作業の際に、2層管に対して締め付け力が働いても、こ
の段階では内層の熱可塑性樹脂は幾分固化しており、且
つ第1強化層との積層によりこの締め付け力に耐える力
を具備しており、熱可塑性樹脂内層と内コアとの間に生
ずる摩擦力、及び締め付け力による管変形を最小限に抑
えることができる。
【0028】又、強化繊維が、第1強化層においては軸
方向に配されているので、連続的に成形される3層管を
引き取る際に、同管に加わる引っ張り力によって生ずる
管変形をも最小限に抑えることができる。
【0029】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、3層管を形成する工程から、更に3層管の
外面に沿って、第二の押出機により外層用熱可塑性樹脂
を溶融状態で押出して積層し、4層管とする工程が加え
られたので、各層に採用した熱可塑性樹脂が有する特性
が具備される。
【0030】又、テープ状またはひも状繊維複合体の2
層管への巻回のみならず、第二の押出機からの3層管へ
の溶融押出しについても、少なくとも内コアの外側位置
で行うようにしたので、請求項1記載の発明が奏する作
用に加えて、3層管が外層用熱可塑性樹脂の押し出しに
より変形することがなく、無論内コアとの摺動にも影響
しない。
【0031】
【実施例】実施例1 先ず、この発明の実施に使用する装置につき、図面を参
照して説明する。以下の説明において、前とは図1にお
いてその右方向を指すものとする。
【0032】図1及び図2に示す繊維強化熱可塑性樹脂
管の製造装置は、第1強化層用シート状繊維複合体(A
1) が巻回されている巻き戻しロール(1) と、その前方
に配置され、かつ先端部が前向き直角に折り曲げられ、
その外周部が横断面円形の内金型(2) となされた内層用
熱可塑性樹脂押出機である第一の押出機(3) の後部一側
方に配置された加熱手段(4)と、内金型(2) を両側から
挟んでいる一対の鼓状賦形ロール(5) と、第一の押出機
(3) の先端部の軸芯に設けられたコア(6) と、外金型
(7) と、外金型(7) の前方に配置されたテープ状繊維複
合体(C1)の巻付機(10)と、その巻付位置の一側方に配さ
れた加熱手段(11)と、加熱手段(11)の前方に配置された
冷却装置(14)と、冷却装置(14)の前方に配置された引取
機(15)とを備えているものである。
【0033】コア(6) は、小径となされた内金型部分(6
b)と、内金型の先端近くから逆円錐状に太くなっている
外金型部分(6a)とを有すると共に、この内金型部分(6b)
及び外金型部分(6a)と一体になって、樹脂出口から押し
出し方向へ突出した内コア(6c)とからなり、この内コア
(6C)が請求項1又は2でいう内コアであって、その先端
は巻付機(10)によって、テープ状繊維複合体(C1)を巻き
付ける位置まで延びている。又その外径は熱可塑性樹脂
内層の内径とほぼ同じ寸法になされている。
【0034】図2にも示すように、内金型(2) と一対の
鼓状賦形ロール(5) との間には、第1強化層用シート状
繊維複合体(A1)の両縁部(a) を重ね合わせて成形すべき
管状体(A2)の厚み分の間隙が設けられている。内コア(6
c)と管状体(A2)との間には、押出機(3) から押出されて
くる溶融樹脂(B1)により形成される熱可塑性樹脂内層(B
2)の厚み分の間隙が設けられている。即ち、内コア(6c)
は熱可塑性樹脂内層(B2)の内径とほぼ同一の外径を有し
ていることになる。
【0035】尚、図3は、シート状繊維複合体(A1)から
管状体(A2)を形成するため、一対の賦形ロール(5) を用
いる代わりに、賦形金型(27)を該一対の賦形ロール(5)
に対応する位置に設けた変形例を示す。
【0036】上記シート状繊維複合体(A1)及びテープ状
繊維複合体(C1)は、図4に示す流動床装置(16)を用いて
製造する。この流動床装置(16)の槽底は多孔板(17)で形
成されており、気体供給路から送られてきた空気や窒素
等の気体Gが、多孔板(17)の下方からこれの多数の孔を
通って上方に噴出せしめられる。その結果、流動床装置
(16)の槽内に入れられた粉体状熱可塑性樹脂は、噴出気
体(G) によって流動化状態となり流動床(R) が形成され
る。流動床装置(16)の槽内及びその前後壁上端には、連
続強化繊維を案内するためのガイドロール(18)が設けら
れている。
【0037】上記流動床装置(16)を用い、巻き戻しロー
ル(19)から多数の連続フィラメントよりなる束状の連続
強化繊維(F1)10本を、巻取りロール(20)によりひねり
が生じないようにしながら巻戻し、粉体状熱可塑性樹脂
の流動床(R) 中を通過させ、束状強化繊維(F1)の各フィ
ラメントに、粉体状熱可塑性樹脂を付着させる。粉体状
熱可塑性樹脂としては、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合
体(酢酸ビニル量8%、平均粒径=250μm)を用
い、強化繊維としては、直径23μmのフィラメントよ
りなるロービング状ガラス繊維(4400tex)を用
いた。
【0038】さらに、この粉体状熱可塑性樹脂付着強化
繊維(F2)を約180℃に加熱された一対の加熱ロール(2
1)を通過させて、加熱・加圧し、熱可塑性樹脂を溶融さ
せてこれを強化繊維と一体化せしめ、厚み0.6mmのシ
ート状繊維複合体(F3)を得、これを巻取りロール(20)に
巻き取った。このシート状繊維複合体(F3)の熱可塑性樹
脂と強化繊維との容量割合は、熱可塑性樹脂75%、強
化繊維25%であった。
【0039】上記シート状繊維複合体(F3)を切断し、連
続強化繊維が長手方向に配された幅96mm、厚み0.6
mmのシート状繊維複合体(A1)を、また連続強化繊維が長
さ方向に配された幅23.5mm、厚み0.6mmのテープ
状繊維複合体(C1)をそれぞれ得た。
【0040】上記のようにして製造された第1強化層用
シート状繊維複合体(A1)を図1の巻戻しロール(1) に移
し、これを巻戻しつつ加熱手段(4) である熱風発生機に
より熱風を吹き付けて加熱し、つぎに第1強化層用シー
ト状繊維複合体(A1)の両縁部(a) を重ね合わせて賦形ロ
ール(5) と内金型(2) とにより外径29mm、厚み0.6
mmの管状体(A2)に連続成形する。
【0041】賦形ロール(5) により成形された管状体(A
2)を、内金型(2) 及びコア(6) の外金型部分(6a)と、外
金型(7) との間の環状間隙に導き入れる。この際内金型
(2)、コア(6) 及び外金型(7) は200℃に加熱されて
おり、ここで重合両縁部(a)は融着される。
【0042】重合両縁部が重合された管状体(A2)を前進
させつつ、その内面に沿って内層用熱可塑性樹脂(B1)を
溶融状態で押し出して積層し、強化繊維が軸方向に配さ
れた第1強化層(A3)を有する厚み1.5mmの熱可塑性樹
脂内層(B2)を形成することにより外径29mmの2層管と
なす。内層用熱可塑性樹脂(B1)としては、塩素化ポリ塩
化ビニル( 塩素化度64重量%)を用いた。
【0043】2層管をそのまま前進させつつ、その内部
にこれとほぼ同一の外径を有する内コア(6C)が存在して
いる状態で2層管の外周に、巻付機(10)により第2強化
層用テープ状繊維複合体(C1)を軸方向に対して75°の
角度でスパイラル状に巻き付けると共に、加熱手段(1
1) である赤外線ヒーターにより、2層管及びテープ状
繊維複合体(C1)を加熱し、後者を第1強化層(A3)に融着
して第1強化層(A3)の外面に強化繊維がほぼ周方向に配
された第2強化層(C2)を形成することにより3層管とな
し、冷却装置(14)で冷却サイジングを施し、引取機(15)
により引き取って請求項1記載の繊維強化熱可塑性樹脂
管(P1)を連続的に製造した。この間、熱可塑性樹脂内層
の形成、第1及び第2強化層の形成に際して全く問題は
なく、その製造速度としては、工業的に量産可能な速度
を維持することができた。
【0044】上記において、加熱手段(4) を配する代わ
りに、一対の賦形ロール(5) にヒーターを内蔵せしめ、
これをシート状繊維複合体(A1)の軟化温度以上に加熱す
るようにしてもよい。
【0045】冷却サイジングを行う冷却装置(14)として
は、水槽が一般的であるが、これに限られるものではな
い。尚、加熱手段(4) の位置は図示の場所に限定されな
いし、場合によってはこれを省くこともできる。実施例2 図6は、図1に示す装置と異なる部分のみを示す図であ
って、巻付機(10)と冷却装置14との間に、外層用熱可
塑性樹脂押出機である第二の押出機(12)と、被覆金型(1
3)とを有し、内コア(6c)は冷却装置(14)の若干前方まで
延設されている点が、実施例1の場合と異なる。
【0046】又、製造方法については、同じく第2強化
層(C2)を形成して3層管とするまでは同じであって、本
実施例の場合、引き続き3層管を被覆金型(13)に導き、
その内部にこれとほぼ同じ外径を有する内コア(6c)が存
在している状態で第二の押出機(12)により溶融可塑化さ
れた外層用熱可塑性樹脂を第2強化層(C2)の外周に押し
出してこれを被覆し、厚み1mmの熱可塑性樹脂外層(D)
を形成した後、冷却装置(14)で冷却サイジングを施し、
4層管とした。
【0047】外層用熱可塑性樹脂としてはポリ塩化ビニ
ル(平均重合度=1000)を用いた。上記一連の工程
を引取機(15)で引き取りつつ行い、図5に示すような4
層の複合管よりなる内径24.8mm、外径32.2mmの
請求項2記載の繊維強化熱可塑性樹脂管(P2)を連続的に
製造した。
【0048】この間、熱可塑性樹脂内層及び外層の形
成、第1及び第2強化層の形成に際して全く問題はな
く、その製造速度としては、工業的に量産可能な速度を
維持することができた。
【0049】上記において、内コア(6c)を図示のように
冷却装置(14)の若干前方まで必ずしも延設する必要はな
く、少なくとも被覆金型(13)の少し前方位置まで突出し
ておればよい。実施例3 図7は、請求項4記載の繊維強化熱可塑性樹脂管の製造
方法に用いる装置を示すものであるが、以下、図7を流
用して請求項3記載の繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方
法について述べる。請求項4記載の装置と異なる点は、
後述するように支承材の周囲に気体圧をかける為に要す
る機器のみである。
【0050】しかして、上記実施例1又は2記載の製造
装置と異なる点は、内コア(9) が支承材(8) を介して外
金型部分(6a)に取り付けられている点、及び内コア(9)
が幅狭部分(9a)と幅広部分(9b)とからなる点である。幅
広部分(9b)の先端は、図7では被覆金型(13)の若干前方
迄位置しているが、この実施例3の場合、被覆金型(13)
の手前迄であってもよい。支承材(8) は、金属製の管体
で作られている。
【0051】上記装置を用いて、請求項3記載の繊維強
化熱可塑性樹脂管を製造するに際し、第1強化層用シー
ト状繊維複合体の幅を91mmとしたこと、熱可塑製樹脂
内層(B2)の厚みを、1.4mmとしたこと、内層用熱可塑
性樹脂(B1)として塩化ビニル樹脂(重合度=1000)
を用いたこと、以外は同じにして2層管を内コア(9)に
導き、該2層管の内面をサイジングし、そのまま内面を
規制するようにした。尚、この場合、2 層管は内コア
(9) に到達したときに暖冷風発生装置(25)により軟化温
度以上溶融温度以下に樹脂温度が調整されていることが
望ましい。軟化温度以下では2層管を外径25.0mmの
内コア(9) に導入することが難しく、溶融温度以上では
内層用熱可塑性樹脂(B1)が内コア(9) に密着することが
ある。
【0052】更に、実施例2と同様にして第1強化層(A
3)の外面に第2強化層(C2)を形成して3層管とし、引き
続き、外層用熱可塑性樹脂を被覆して4層管とし、内径
が25.0mm、外径が32.2mmの繊維強化熱可塑性樹
脂管(P3)を製造した。
【0053】この間、熱可塑性樹脂内層及び外層の形
成、第1及び第2強化層の形成に際して全く問題はな
く、その製造速度としては、工業的に量産可能な速度を
維持することができた。実施例4 図7を流用して請求項4記載の繊維強化熱可塑性樹脂管
の製造方法について述べる。
【0054】請求項3記載の装置と異なる点は、前述の
ように支承材の周囲に気体圧をかける為に要する機器の
みである。即ち、支承材(8) の周面には、通気孔(22)が
多数穿設されていること、金型外に空気圧発生装置(2
3) が設置されていること、この空気圧発生装置(23)
から金型、支承材(8) を経由して、支承材(8) の周囲に
密閉された空間(24)内に達する気体流通路(26)が形成さ
れていることが異なる。
【0055】上記装置を用いて、請求項4記載の繊維強
化熱可塑性樹脂管を製造するに際し、熱可塑性樹脂内層
(B2)の厚みを、1.5mmとしたこと以外は同じにして2
層管を前進させつつ、支承材(8) の周囲に形成されてい
る密閉された空間(24)の空気圧を、空気圧発生装置(23)
からの圧送空気により維持調整し、2層管内径を維持し
つつ、内コア(9) に導き、2層管内面をサイジングす
る。
【0056】2層管は、内コア(9) の幅狭部分(9a)上を
通過するまでに、冷却装置(25)により冷却されているこ
とが望ましい。更に、2層管を前進させつつ、幅狭部分
(9a)と同径を有している幅広部分(9b)上に導き、2層管
の内面を規制すると共に、巻付機(10)により第2強化層
用テープ状繊維複合体(C1)を巻付け、以下実施例2と同
様にして、請求項4記載の繊維強化熱可塑性樹脂管を製
造し、内径が24.8mm、外径が32.2mmの繊維強化
熱可塑性樹脂管(P4)を製造した。
【0057】この間、熱可塑性樹脂内層及び外層の形
成、第1及び第2強化層の形成に際して全く問題はな
く、その製造速度としては、工業的に量産可能な速度を
維持することができた。
【0058】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、長手方向に配さ
れた連続強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる第1
強化層用シート状繊維複合体から管状体を連続成形する
工程と、管状体を前進させつつその内面に沿って、押出
機より内層用熱可塑性樹脂を溶融状態で押出して積層
し、強化繊維が軸方向に配された第1強化層を有する熱
可塑性樹脂内層を形成することにより2層管とする工程
を経るので、内層用熱可塑性樹脂を溶融状態で押出した
直後の段階でも、これを管軸方向に変形する方向に働く
力に抗して2層管全体を前進させることができる。
【0059】又、引き続き2層管の外周に、第2強化層
用テープ状またはひも状繊維複合体をスパイラル状に巻
き付ける際に、押出機の金型に、金型の樹脂出口より押
し出し方向へ突出し、熱可塑性樹脂内層とほぼ同じ外径
を有する内コアを設け、少なくともこの内コアの外側位
置で、上記第2強化層用テープ状またはひも状繊維複合
体を2層管に巻回融着させるようにしたので、この巻回
作業の際に、2層管に対して締め付け力が働いても、こ
の段階では内層の熱可塑性樹脂は幾分固化しており、且
つ第1強化層との積層によりこの締め付け力に耐える力
を具備しており、熱可塑性樹脂内層と内コアとの間に生
ずる摩擦力、及び締め付け力による管変形を最小限に抑
えることができる。
【0060】又、強化繊維が第1強化層の軸方向に配さ
れているので、連続的に成形される3層管を引き取る際
に、同管に加わる引っ張り力によって生ずる管変形をも
最小限に抑えることができる。
【0061】総じて、寸法精度に優れた繊維強化熱可塑
性樹脂管を能率良く製造することができる。請求項2記
載の発明は、請求項1記載の発明において、3層管を形
成する工程から、更に3層管の外面に沿って、第二の押
出機により外層用熱可塑性樹脂を溶融状態で押出して積
層し、4層管とする工程が加えられたので、各層に採用
した熱可塑性樹脂が有する特性が具備される。
【0062】又、テープ状またはひも状繊維複合体の2
層管への巻回のみならず、第二の押出機からの3層管へ
の溶融押出しについても、少なくとも内コアの外側位置
で行うようにしたので、請求項1記載の発明が奏する作
用に加えて、3層管が外層用熱可塑性樹脂の押し出しに
より変形することがなく、無論内コアとの摺動にも影響
しない。
【0063】総じて、寸法精度に優れた繊維強化熱可塑
性樹脂管を能率良く製造することができるとともに、複
合管としての用途範囲が拡大する。請求項3記載の発明
は、2層管の内径よりも小径となされた支承材を介して
内コアが取り付けられているので、該内コアにより2層
管内面がサイジングされる迄の間に、樹脂温度が低下
し、内コアに粘着するのを確実に防止する。
【0064】請求項4記載の発明は、周面に通気孔を設
けた管状体によって支承材を形成し、金型外から金型、
支承材を経由して支承材周囲に形成されるほぼ密閉され
た空間内に達する気体流通路を設け、この気体流通路を
用いて、金型外から上記密閉された空間内に気体を圧送
しつつ熱可塑性樹脂を押出すようにしたので、請求項3
記載の発明が奏する効果に加えて、管内面をサイジング
乃至規制する内コアに2層管を導入する際、管内径を空
気等の気体圧により維持、調整することが可能となり、
上記内コアへの導入がし易くなり、又、樹脂管が冷却に
より収縮して2層管の表面に凹凸が形成されるのを防ぐ
ことができる。
【0065】請求項1〜4記載の繊維強化熱可塑性樹脂
管は、内外層を形成する樹脂、及び強化繊維に保持され
る樹脂として、全て熱可塑性樹脂を用いるので、高温下
等の過酷な条件下で使用した場合でも、界面剥離するこ
とがなく長持ちする。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の実施に用いる製造装置の
一例を示す一部切欠平面図である。
【図2】同図(イ)は、図1のII−II線にて切断し、矢
印方向に見た断面図であり、同図(ロ)は、同じく図1
のIII −III 線にて切断し、矢印方向に見た断面図であ
る。
【図3】管状体成形部分の変形例を示す一部切欠部分平
面図である。
【図4】流動床装置を含むシート状繊維複合体F3を製
造するための装置の一例を示す垂直断面図である。
【図5】請求項2記載の発明の実施例2により得られた
繊維強化熱可塑性樹脂管の一部切欠斜視図である。
【図6】請求項2記載の発明の実施に用いる製造装置の
一例を示す一部切欠部分平面図である。
【図7】請求項4記載の発明の実施に用いる製造装置の
一例を示す一部切欠部分平面図である。
【符号の説明】
A1 シート状繊維複合体 A2 管状体 A3 第1強化層 C1 テープ状繊維複合体 C2 第2強化層 B2 熱可塑性樹脂内層 D 熱可塑性樹脂外層 F1 連続強化繊維 F2 粉体状熱可塑性樹脂付着強化繊維 F3 シート状繊維複合体 P1 繊維強化熱可塑性樹脂管 P2 繊維強化熱可塑性樹脂管 P3 繊維強化熱可塑性樹脂管 P4 繊維強化熱可塑性樹脂管 R 流動床 2 内金型 3 第一の押出機 6 コア 6a 外金型部分 6b 内金型部分 6c 内コア 7 外金型 8 支承材 9 内コア 9a 幅狭部分 9b 幅広部分 10 巻付機 12 第二の押出機 13 被覆金型 24 密閉された空間 26 気体流通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に配された連続強化繊維に熱可
    塑性樹脂が保持されてなる第1強化層用シート状繊維複
    合体から管状体を連続成形する工程と、管状体を前進さ
    せつつその内面に沿って、押出機より内層用熱可塑性樹
    脂を溶融状態で押出して積層し、強化繊維が軸方向に配
    された第1強化層を有する熱可塑性樹脂内層を形成する
    ことにより2層管とする工程と、2層管をそのまま前進
    させつつその外周に、長手方向に配された連続強化繊維
    に熱可塑性樹脂が保持されてなる第2強化層用テープ状
    またはひも状繊維複合体をスパイラル状に巻き付け、こ
    れを第1強化層に融着させ、第1強化層の外面に強化繊
    維がほぼ周方向に配された第2強化層を形成することに
    より3層管とする工程とを有し、押出機の金型に、金型
    の樹脂出口より押し出し方向へ突出し、熱可塑性樹脂内
    層とほぼ同じ外径を有する内コアを設け、少なくともこ
    の内コアの外側位置で、上記第2強化層用テープ状また
    はひも状繊維複合体を2層管に巻回融着させることを特
    徴とする繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法。
  2. 【請求項2】 長手方向に配された連続強化繊維に熱可
    塑性樹脂が保持されてなる第1強化層用シート状繊維複
    合体から管状体を連続成形する工程と、管状体を前進さ
    せつつその内面に沿って、第一の押出機により内層用熱
    可塑性樹脂を溶融状態で押出して積層し、強化繊維が軸
    方向に配された第1強化層を有する熱可塑性樹脂内層を
    形成することにより2層管とする工程と、2層管をその
    まま前進させつつその外周に、長手方向に配された連続
    強化繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなる第2強化層用
    テープ状またはひも状繊維複合体をスパイラル状に巻き
    付け、これを第1強化層に融着させ、第1強化層の外面
    に強化繊維がほぼ周方向に配された第2強化層を形成す
    ることにより3層管とする工程と、3層管の外面に沿っ
    て、第二の押出機により外層用熱可塑性樹脂を溶融状態
    で押出して積層し,4層管とする工程とを有し、第一の
    押出機の金型に、金型の樹脂出口より押出し方向へ突出
    し、熱可塑性樹脂内層とほぼ同じ外径を有する内コアを
    設け、上記テープ状またはひも状繊維複合体の2層管へ
    の巻回と、第二の押出機からの3層管への溶融押出しと
    を、少なくともこの内コアの外側位置で行うことを特徴
    とする繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法。
  3. 【請求項3】 押出機の金型に、金型の樹脂出口より押
    し出し方向に向けて、2層管の内径よりも小径の支承材
    を突設し、更にこの支承材を介して内コアを設けること
    を特徴とする請求項1又は2記載の繊維強化熱可塑性樹
    脂管の製造方法。
  4. 【請求項4】 周面に通気孔を設けた管状体によって支
    承材を形成し、金型外から金型、支承材を経由して支承
    材周囲に形成されるほぼ密閉された空間内に達する気体
    流通路を設け、この気体流通路を用いて、金型外から上
    記密閉された空間内に気体を圧送しつつ熱可塑性樹脂を
    押出すことを特徴とする請求項1又は2記載の繊維強化
    熱可塑性樹脂管の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015514168A (ja) * 2012-03-22 2015-05-18 エッシェンブレンナー・ペーター 下水道マンホールを修復するためのシステム
CN114893626A (zh) * 2022-05-16 2022-08-12 安徽跃鑫管业有限公司 纤维交叠增强塑料复合缠绕管壁、管材及制造方法

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