JP2008280401A - ポリラジカル化合物、電極活物質および電池 - Google Patents

ポリラジカル化合物、電極活物質および電池 Download PDF

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Abstract

【課題】繰り返し充放電容量の低下が少ない電極活物質となりうるポリラジカル化合物を提供する。
【解決手段】電極活物質として、一般式(1)で表される繰り返し単位構造を有し、かつ所定の2価の構造によって架橋されたポリラジカル化合物を含有する電極活物質を用いる。
Figure 2008280401

(一般式(1)において、R1〜R3は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、R4〜R5はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、R6〜R9はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
【選択図】図1

Description

本発明は、大きな電流を取り出すことができる電極活物質、および、大きな出力をだすことができ、かつ繰り返し充放電を行っても容量の低下が少ない電池、並びに前記のような特性を有する電極活物質となりうるポリラジカル化合物に関する。
ノート型パソコン、携帯電話、電気自動車などの急速な市場拡大に伴い、高出力の蓄電デバイスが求められている。中でも、正極にリチウム含有遷移金属酸化物、負極に炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池は、充放電特性に優れた高エネルギー密度電池として種々の携帯機器に利用されている。
また特許文献1には、正極、負極の少なくとも一方の活物質がラジカル化合物を含有することを特徴とする二次電池が公開されている。また特許文献2にはニトロキシル化合物を正極中に含有した蓄電デバイスが公開されている。この蓄電デバイスは電極反応が速いため大電流で充放電ができるとされている。
特許3687736号公報 特開2002−304996号公報
しかしながら、リチウムイオン二次電池は、電極反応の反応速度が大きいとはいえず、大きな電流を流すと容量が著しく低下する場合があった。また、特許文献1に記載の正極、負極の少なくとも一方の活物質がラジカル化合物を含有することを特徴とする二次電池や、特許文献2に記載の安定ラジカルを含むニトロキシル化合物を用いた蓄電デバイスは、電極反応が速いため大電流で充放電ができるとされているが、繰り返し充放電後の容量低下において改善の余地がみられる。
本発明は、大きな電流を取り出すことができる電極活物質、および、大きな出力をだすことができ、かつ繰り返し充放電を行っても容量の低下が少ない電池、並びに前記のような特性を有する電極活物質となりうるポリラジカル化合物を提供することを目的としている。
本発明者らが、鋭意検討した結果、今までに電極活物質として利用されなかった特定の有機化合物、すなわち分子内に一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有し、かつ一般式(2)で表される構造によって架橋されたポリラジカル化合物を電極活物質として利用することにより、前記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明によれば、上記ポリラジカル化合物の酸化還元を利用した新規な電池とすることにより、大きな出力をだすことができ(より具体的には大電流を放電でき)、かつ繰り返し充放電を行っても容量の低下が少ない新規な電池を提供することができる。
本発明は、一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有し、かつ一般式(2)で表される構造によって架橋されたポリラジカル化合物である。また本発明は、少なくとも、正極、負極、及び電解質を構成要素とする電池の、該正極及び該負極の少なくとも一方に用いる電極活物質において、上記本発明のポリラジカル化合物を含有することを特徴とする電極活物質である。さらに本発明は、少なくとも、正極、負極、及び電解質を構成要素とする電池において、該正極及び該負極の少なくとも一方に、上記本発明の電極活物質を用いることを特徴とする電池である。
Figure 2008280401
(一般式(1)において、R1〜R3は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、R4〜R5はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、R6〜R9はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
Figure 2008280401
(一般式(2)において、Xは炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレン基、または炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレンジオキシ基、またはフェニレン基、またはフェニレンジオキシ基、または一般式(3)で表される2価の構造を示す。R10〜R15は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示す。)
Figure 2008280401
(一般式(3)において、Yは炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレン基、またはフェニレン基、または一般式(4)もしくは一般式(5)で表される2価の構造を示す。R16〜R19は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
Figure 2008280401
(一般式(4)において、nは1〜10の整数を表す。)
Figure 2008280401
(一般式(5)において、Zは炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレン基、または酸素原子を表す。mは1〜10の整数を表す。)
本発明は、分子内に一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有し、かつ一般式(2)で表される構造によって架橋されたポリラジカル化合物が電極活物質として優れていることを見出したことに基づいてなされたものである。これは、上記ポリラジカル化合物が、副反応をほとんどおこさない、ほぼ100%の割合で可逆に安定した酸化還元反応をおこすことによる。すなわち、上記ポリラジカル化合物を電極活物質として用いた電池は、充放電を安定して行うことができ、サイクル特性に優れた電池となる。また、上記ポリラジカル化合物を電極活物質として用いた電池は、従来のリチウムイオン電池などに比べ優れた高出力特性を有する。これは、上記ポリラジカル化合物の置換基が大きな電極反応速度をもつために、大きな電流を一度に放電できるためである。また、上記ポリラジカル化合物は、主鎖にエーテル構造を有するため、柔軟性のあるポリマーであり、電解液との親和性が高い。そのため、充放電時のイオン伝導性が高く、大きな出力をだすことができる。また、他の架橋構造をもつポリラジカル化合物を用いた場合よりも架橋剤の比率を高くしても高出力な特性を維持できることから、架橋剤比率が高いポリラジカルを用いた場合には充放電時の体積変化が少なくて済み、導電付与剤からの剥離が起こりにくいため繰り返し充放電を行った際にも容量低下が小さい。
また、本発明では、正極もしくは負極での電極反応に、上記ポリラジカル化合物が直接寄与していればよく、電極活物質材料として用いる電極は正極もしくは負極のいずれかに限定されるものではない。ただし、エネルギー密度の観点から、特にこのポリラジカル化合物を正極の電極活物質として用いることが好ましい。また、本発明の電池は、高い電圧、大きな容量が得られるという点から負極に金属リチウムあるいはリチウムイオンが挿入・脱着可能な炭素を用いたリチウム電池、特にリチウム二次電池であることが好ましい。
本発明は、一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有し、かつ一般式(2)で表される構造によって架橋されたポリラジカル化合物を含有する電極活物質と、この電極活物質を用いた新しい電池を提案したものである。これにより、大きな電流を取り出すことができる電極活物質、および、大きな出力をだすことができ、かつ繰り返し充放電を行っても容量の低下が少ない電池、並びに前記のような特性を有する電極活物質となりうるポリラジカル化合物を提供できる。
図1に本発明の電池の一実施形態の構成を示す。図1に示された電池は、正極5と負極3とが、電解質を含むセパレータ4を介して対向するように重ね合わせ、さらに正極5上に正極集電体6を重ね合わせた構成を有している。これらは負極側のステンレス外装1と正極側のステンレス外装1とで外装され、その間には、両者の電気的接触を防ぐ目的で、プラスチック樹脂等の絶縁性材料からなる絶縁パッキン2が配置される。なお、電解質として固体電解質やゲル電解質を用いる場合は、セパレータ4に代えてこれら電解質を電極間に介在させる形態にすることもできる。
本発明では、このような構成において、負極3もしくは正極5または両電極に用いられる電極活物質が、一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有し、かつ一般式(2)で表される構造によって架橋されたポリラジカル化合物を含有する電極活物質であることを特徴とする。
本発明の電池は、電池容量の点から、正極活物質として上記の電極活物質を用いたリチウム電池、特にリチウム二次電池とすることが好ましい。
[1]電極活物質
本発明における電極の電極活物質とは、充電反応および放電反応等の電極反応に直接寄与する物質のことであり、電池システムの中心的役割を果たすものである。
本発明では、電極活物質として、一般式(1)で表される繰り返し単位構造を繰り返し構造単位として有し、かつ一般式(2)で表される構造によって架橋されたポリラジカル化合物を含有する電極活物質を用いる。
Figure 2008280401
(一般式(1)において、R1〜R3は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、R4〜R5はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、R6〜R9はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
Figure 2008280401
(一般式(2)において、Xは炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレン基、または炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレンジオキシ基、またはフェニレン基、またはフェニレンジオキシ基、または一般式(3)で表される2価の構造を示す。R10〜R15は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示す。)
Figure 2008280401
(一般式(3)において、Yは炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレン基、またはフェニレン基、または一般式(4)もしくは一般式(5)で表される2価の構造を示す。R16〜R19は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
Figure 2008280401
(一般式(4)において、nは1〜10の整数を表す。)
Figure 2008280401
(一般式(5)において、Zは炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレン基、または酸素原子を表す。mは1〜10の整数を表す。)
本発明の電池において、電極活物質は電極に固定された状態が望ましい。ただし、その場合、電解液への溶解による容量低下を抑制するために、固体状態でさらに電解液に対し不溶性または低溶解性であることが好ましい。この際、電解液に対して不溶性であれば、膨潤しても良い。電解液への溶解性が高い場合、電極活物質が電極から電解液中に溶出することで、充放電サイクルに伴い容量が低下するおそれがあるためである。
このため、本発明のポリラジカル化合物は、アセトニトリル等の有機溶媒に溶けないことが好ましい。
架橋されていない、一般式(1)で表される繰り返し構造単位のみを有するポリラジカル化合物は既知であるが、この構造は有機溶媒への溶解度が高く、電極に固定することが難しかった。本発明では、一般式(2)で表される構造によって架橋することで、一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有するポリラジカル化合物を有機溶媒に溶けにくくすることが可能となり、電極に固定することが可能となった。
一般式(1)で表される繰り返し構造単位と一般式(2)で表される構造のモル比は、5:1〜1000:1が好ましく、より好ましくは10:1〜100:1である。
本発明のポリラジカル化合物の例として、下記式(6)から(14)で表されるポリラジカル化合物が挙げられる。
Figure 2008280401
Figure 2008280401
Figure 2008280401
Figure 2008280401
Figure 2008280401
Figure 2008280401
Figure 2008280401
Figure 2008280401
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また、本発明の電池の一つの極の電極活物質において、本発明のポリラジカル化合物を単独で用いることができるが、二種類以上を組み合わせて用いても良い。また、他の電極活物質と組み合わせて用いても良い。このとき、電極活物質中に、本発明のポリラジカル化合物が10〜90質量%含まれていることが好ましく、20〜80質量%含まれていることがより好ましい。
本発明のポリラジカル化合物を正極に用いる場合、他の電極活物質として、金属酸化物、ジスルフィド化合物、他の安定ラジカル化合物、および導電性高分子等を組み合わせることができる。ここで、金属酸化物としては、例えば、LiMnO2、LixMn24(0<x<2)等のマンガン酸リチウムまたはスピネル構造を有するマンガン酸リチウム、MnO2、LiCoO2、LiNiO2、あるいはLiy25(0<y<2)、オリビン系材料LiFePO4、スピネル構造中のMnの一部を他の遷移金属で置換した材料LiNi0.5Mn1.54、LiCr0.5Mn1.54、LiCo0.5Mn1.54、LiCoMnO4、LiNi0.5Mn0.52、LiNi0.33Mn0.33Co0.332、LiNi0.8Co0.22、LiN0.5Mn1.5-zTiz4(0<z<1.5)、等が挙げられる。ジスルフィド化合物としては、ジチオグリコール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、S−トリアジン−2,4,6−トリチオール等が挙げられる。他の安定ラジカル化合物としては、ポリ(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル−4−イル メタクリレート)等が挙げられる。また、導電性高分子としては、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリアニリン、ポリピロール等が挙げられる。これらの中でも特に、マンガン酸リチウムまたはLiCoO2と組み合わせることが好ましい。本発明では、これらの他の電極活物質を単独、もしくは2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明のポリラジカル化合物を負極に用いる場合、他の電極活物質として、グラファイトや非晶質カーボン、金属リチウムやリチウム合金、リチウムイオン吸蔵炭素、金属ナトリウム、導電性高分子等を用いることができる。また、他の安定ラジカル化合物を用いてもよい。他の安定ラジカル化合物としては、ポリ(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル−4−イル メタクリレート)などが挙げられる。これらの形状としては特に限定されず、例えば金属リチウムでは薄膜状のものに限らず、バルク状のもの、粉末を固めたもの、繊維状のもの、フレーク状のもの等であっても良い。これらの中でも特に、金属リチウムまたはグラファイトと組み合わせることが好ましい。また、これらの他の電極活物質を単独、もしくは2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の電池は、正極もしくは負極の一方の電極反応、または両方の電極反応における電極活物質として、本発明のポリラジカル化合物を用いるが、一方の電極反応における電極活物質として用いる場合、もう一方の電極における電極活物質として上記例示のような従来公知の電極活物質が利用できる。これらの電極活物質を単独、もしくは2種以上を組み合わせて使用することもできる。さらに、これらの電極活物質の少なくとも1種と、本発明のポリラジカル化合物とを組み合わせて用いてもよい。また、本発明のポリラジカル化合物を単独で用いることもできる。
本発明では、正極もしくは負極での電極反応に、本発明のポリラジカル化合物が直接寄与していればよく、電極活物質材料として用いる電極は正極もしくは負極のいずれかに限定されるものではない。ただし、エネルギー密度の観点から、特にこのポリラジカル化合物を正極の電極活物質として用いることが好ましい。このとき、正極活物質としては、このポリラジカル化合物を単独で用いることが好ましい。ただし、他の正極活物質と組み合わせて使用することもでき、その際の他の正極活物質としては、マンガン酸リチウムまたはLiCoO2が好ましい。さらに、上記の正極活物質を用いる場合、負極活物質として金属リチウムまたはグラファイトを用いることが好ましい。
[2]導電付与剤(補助導電材)およびイオン伝導補助材
本発明のポリラジカル化合物を用いて電極を形成する場合に、インピーダンスを低下させ、エネルギー密度、出力特性を向上させる目的で、導電付与剤(補助導電材)やイオン伝導補助材を混合させることもできる。補助導電材としては、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質微粒子;気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ等の炭素繊維;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子が挙げられる。イオン伝導補助材としては、高分子ゲル電解質、高分子固体電解質等が挙げられる。これらの中でも、炭素繊維を混合することが好ましい。炭素繊維を混合することで電極の引張り強度がより大きくなり、電極にひびが入ったり剥がれたりすることが少なくなる。より好ましくは、気相成長炭素繊維を混合することがより好ましい。これらの材料は、単独でまたは2種類以上混合して用いることもできる。電極中のこれらの材料の割合としては、10〜80質量%が好ましい。
[3]結着剤
電極の各構成材料間の結びつきを強めるために、結着剤を用いることもできる。このような結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、各種ポリウレタン等の樹脂バインダが挙げられる。これらの結着剤は、単独でまたは2種類以上混合して用いることもできる。電極中の結着剤の割合としては、5〜30質量%が好ましい。
[4]増粘剤
電極スラリーを作製しやすくするために、増粘剤を用いることもできる。このような増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ヒドロキシエチル、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸ソーダ等が挙げられる。これらの増粘剤は、単独でまたは2種類以上混合して用いることもできる。電極中の増粘剤の割合としては、0.1〜5質量%が好ましい。
[5]触媒
電極反応をより潤滑に行うために、酸化還元反応を助ける触媒を用いることもできる。このような触媒としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子;ピリジン誘導体、ピロリドン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、アクリジン誘導体等の塩基性化合物;金属イオン錯体等が挙げられる。これらの触媒は、単独でまたは2種類以上混合して用いることもできる。電極中の触媒の割合としては、10質量%以下が好ましい。
[6]集電体およびセパレータ
負極集電体、正極集電体としては、ニッケル、アルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス、炭素等からなる箔、金属平板、メッシュ状などの形状のものを用いることができる。また、集電体に触媒効果をもたせたり、電極活物質と集電体とを化学結合させたりしてもよい。
一方、上記の正極、および負極が接触しないようにポリエチレン、ポリプロピレン等からなる多孔質フィルムや不織布などのセパレータを用いることもできる。
[7]電解質
本発明において、電解質は、負極と正極の両極間の荷電担体輸送を行うものであり、一般には20℃で10-5〜10-1S/cmのイオン伝導性を有していることが好ましい。電解質としては、例えば電解質塩を溶剤に溶解した電解液を利用することができる。電解質塩として、例えばLiPF6、LiClO4、LiBF4、LiCF3SO3、Li(CF3SO22N、Li(C25SO22N、Li(CF3SO23C、Li(C25SO23C等の従来公知の材料を用いることができる。これらの電解質塩は、単独でまたは2種類以上混合して用いることもできる。
また、電解液に溶剤を用いる場合、溶剤としては例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒を用いることができる。これらの溶剤を単独もしくは2種類以上混合して用いることもできる。
さらに、本発明では電解質として固体電解質を用いることもできる。これら固体電解質に用いられる高分子化合物としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−モノフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体等のフッ化ビニリデン系重合体;アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ビニルアセテート共重合体等のアクリルニトリル系重合体;さらにポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、これらのアクリレート体やメタクリレート体の重合体などが挙げられる。これらの高分子化合物に電解液を含ませてゲル状にしたものを用いても、電解質塩を含有させた高分子化合物のみをそのまま用いても良い。
[8]電池形状
本発明において、電池の形状は特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。電池形状としては、電極積層体、あるいは巻回体を金属ケース、樹脂ケース、あるいはアルミニウム箔などの金属箔と合成樹脂フィルムからなるラミネートフィルム等によって封止したもの等が挙げられ、円筒型、角型、コイン型、およびシート型等で作製されるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[9]電池の製造方法
電池の製造方法としては特に限定されず、材料に応じて適宜選択した方法を用いることができる。例えば、電極活物質、導電付与剤などに溶剤を加えスラリー状にして電極集電体に塗布し、加熱もしくは常温で溶剤を揮発させることにより電極を作製し、さらにこの電極を対極、セパレータを挟んで積層または巻回して外装体で包み、電解液を注入して封止するといった方法である。スラリー化のための溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒;ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトンなどのアルキルケトン系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド、水等が挙げられる。また、電極の作製法としては、電極活物質、導電付与剤などを乾式で混練した後、薄膜化し電極集電体上に積層する方法もある。電極の作製において、特に有機物の電極活物質、導電付与剤などに溶剤を加えスラリー状にして電極集電体に塗布し、加熱もしくは常温で溶剤を揮発させる方法の場合、電極の剥がれ、ひび割れ等が発生しやすい。本発明のポリラジカル化合物を用い、好ましくは40μm以上で300μm以下の厚さの電極を作製した場合、電極の剥がれ、ひび割れ等が発生しにくい、均一な電極が作製できるといった特徴を有している。
電池を製造する際には、電極活物質として本発明のポリラジカル化合物そのものを用いて電池を製造する場合と、電極反応によって本発明のポリラジカル化合物に変化する重合体を用いて電池を製造する場合とがある。このような電極反応によって上記ポリラジカル化合物に変化する重合体の例としては、上記ポリラジカル化合物を酸化したカチオン体とPF6 -やBF4 -といった電解質アニオンとからなる塩などが挙げられる。
本発明において、電極からのリードの取り出し、外装等のその他の製造条件は電池の製造方法として従来公知の方法を用いることができる。
以下、本発明の詳細について合成例、実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
以下に示す合成スキーム(15)に従い、上記式(6)で表される繰り返し単位構造を有するポリラジカル化合物の合成を行った。
Figure 2008280401
相間移動触媒として硫酸水素テトラブチルアンモニウムを用い、50質量%水酸化ナトリウム水溶液中、エピクロロヒドリンと4−ヒドロキシ−TEMPOを22.5時間撹拌して反応させ、TEMPO置換グリシジルエーテルを得た。得られたTEMPO置換グリシジルエーテルと、1,7−オクタジエンジエポキシドの混合物にt−BuOKのTHF溶液(1mol/L)を加え、65℃6時間反応させて、アニオン開環重合を行い、アセトニトリルなどに不溶な架橋ポリラジカル化合物(6)を得た。なお、架橋ポリラジカル化合物(6)における、TEMPO置換グリシジルエーテル単位と架橋構造とのモル比は、20:1である。
(実施例1)
合成例(1)で得られた架橋ポリラジカル化合物(6)200mg、グラファイト粉末700mg、ポリテトラフルオロエチレン樹脂バインダ100mgを量りとり、メノウ乳鉢を用い混練した。10分ほど乾式混合して得られた混合体を、圧力を掛けてローラー延伸することにより、厚さ約150μmの薄膜とした。これを、真空中100℃で一晩乾燥した後、直径12mmの円形に打ち抜き、コイン電池用電極を成型した。なお、この電極の質量は13.1mgだった。
次に、得られた電極を電解液に浸して、電極中の空隙に電解液を染み込ませた。電解液としては、1.0mol/LのLiPF6電解質塩を含むエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート混合溶液(混合体積比3:7)を用いた。電解液を含浸させた電極は、正極集電体を兼ねたステンレス外装(かがつう製)上に置き、その上に同じく電解液を含浸させたポリプロピレン多孔質フィルムセパレータを積層した。さらに負極となるリチウムディスクを積層し、周囲に絶縁パッキンを配置した状態で負極側ステンレス外装(かがつう製)を重ね合わせた。これを、かしめ機によって圧力を加えることで、正極活物質として架橋ポリラジカル化合物(6)、負極活物質として金属リチウムを用いた密閉型のコイン型電池とした。
このコイン電池を、2mAの定電流で電圧が4.0Vになるまで充電し、その後、2mAの定電流で3.0Vまで放電を行った。その結果、電圧は3.5V付近で1時間3分ほぼ一定となり、その後急激に低下した。電極活物質あたりの放電容量は90.6mAh/gだった。同様に、4.0〜3.0Vの範囲で充放電を100回繰り返した。その結果、100回の充放電すべてにおいて、放電時に3.5V付近で電圧が一定になり、(100回目の放電容量)/(1回目の放電容量)は88%だった(図2参照)。
(実施例2)
電解液として1.0mol/LのLiBETI(Li(C25SO22N)電解質塩を含むプロピレンカーボネート溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりコイン電池を作製した。
このコイン電池を、2mAの定電流で電圧が4.0Vになるまで充電し、その後、2mAの定電流で3.0Vまで放電を行った。その結果、電圧は3.5V付近で1時間ほぼ一定となり、その後急激に低下した。電極活物質あたりの放電容量は89.4mAh/gだった。同様に、4.0〜3.0Vの範囲で充放電を100回繰り返した。その結果、100回の充放電すべてにおいて、放電時に3.5V付近で電圧が一定になり、(100回目の放電容量)/(1回目の放電容量)は90%だった。
(実施例3)
小型ホモジナイザ容器にN−メチル−2−ピロリドン20gを量りとり、ポリフッ化ビニリデン400mgを加え、30分間撹拌し完全に溶解させた。そこへ、合成例1で合成した架橋ポリラジカル化合物(6)を1.0g加え全体が均一なオレンジ色になるまで5分間撹拌した。ここへグラファイト粉末600mgを加え、さらに15分間撹拌することによりスラリーを得た。得られたスラリーをアルミニウム箔上に塗布し、120℃で乾燥させて正極を作製した。正極層の厚みは130μmだった。作製した電極に、剥がれ、ひび割れ等はみられなく、表面は均一であった。これを、直径12mmの円形に打ち抜き、コイン電池用電極を成型した。なお、この電極の質量は12.3mgだった。
次に、得られた電極を電解液に浸して、電極中の空隙に電解液を染み込ませた。電解液としては、1.0mol/LのLiPF6電解質塩を含むエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート混合溶液(混合体積比3:7)を用いた。電解液を含浸させた電極は、正極側ステンレス外装(かがつう製)上に置き、その上に同じく電解液を含浸させたポリプロピレン多孔質フィルムセパレータを積層した。さらに負極となるグラファイト層を片面に付した銅箔を積層し、周囲に絶縁パッキンを配置した状態で負極側ステンレス外装(かがつう製)を重ね合わせた。これを、かしめ機によって圧力を加えることで、正極活物質として架橋ポリラジカル化合物(6)、負極活物質としてグラファイトを用いた密閉型のコイン型電池とした。
このコイン電池を、2mAの定電流で電圧が4.0Vになるまで充電し、その後、2mAの定電流で3.0Vまで放電を行った。その結果、電圧は3.5V付近で1時間30分ほぼ一定となり、その後急激に低下した。電極活物質あたりの放電容量は90.3mAh/gだった。同様に、4.0〜3.0Vの範囲で充放電を100回繰り返した。その結果、100回の充放電すべてにおいて、放電時に3.5V付近で電圧が一定になり、(100回目の放電容量)/(1回目の放電容量)は89%だった。
(実施例4)
自転公転式撹拌器の容器に水10gを量りとり、カルボキシメチルセルロース25mgを加え、30分間攪拌し完全に溶解させた。そこへ、ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)100mgを加えてさらに攪拌し、グラファイト粉末1.125gを加えて再び攪拌した。さらに、合成例1で合成した架橋ポリラジカル化合物(6)1.25gを加え、さらに15分攪拌することによりスラリーを得た。得られたスラリーをアルミニウム箔上に塗布し、60℃で乾燥させて正極を作製した。正極の厚みは100μmであった。作製した電極に、剥がれ、ひび割れ等はみられなく、表面は均一であった。これを、直径12mmの円形に打ち抜き、コイン電池用電極を成型した。なお、この電極の質量は10.6mgであった。
次に、得られた電極を電解液に浸して、電極中の空隙に電解液を染み込ませた。電解液としては、1.0mol/LのLiPF6電解質塩を含むエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート混合溶液(混合体積比3:7)を用いた。電解液を含浸させた電極は、正極側ステンレス外装(かがつう製)上に置き、その上に同じく電解液を含浸させたポリプロピレン多孔質フィルムセパレータを積層した。さらに負極となるリチウムディスクを積層し、周囲に絶縁パッキンを配置した状態で負極側ステンレス外装(かがつう製)を重ね合わせた。これを、かしめ機によって圧力を加えることで、正極活物質として架橋ポリラジカル化合物(6)、負極活物質として金属リチウムを用いた密閉型のコイン型電池とした。
このコイン電池を、2mAの定電流で電圧が4.0Vになるまで充電し、その後、2mAの定電流で3.0Vまで放電を行った。その結果、電圧平坦部が3.5V付近で1時間5分間観測された。電極活物質あたりの放電容量は88.5mAh/gだった。4.0〜3.0Vの範囲で充放電を100回繰り返した結果、(100回目の放電容量)/(1回目の放電容量)は91%だった。
(実施例5)
1,7−オクタジエンジエポキシドのかわりに下記一般式(16)の化合物を用いた以外は合成例1と同じ方法で合成した架橋ポリラジカル化合物(11)を合成した。なお、架橋ポリラジカル化合物(11)における、TEMPO置換グリシジルエーテル単位と架橋構造とのモル比は、10:1である。
Figure 2008280401
この架橋ポリラジカル化合物(11)を用いること以外は、実施例1と同様の方法によりコイン電池を作製した。このコイン電池の正極重さは21.6mgであった。
このコイン電池を、2mAの定電流で電圧が4.0Vになるまで充電し、その後、2mAの定電流で3.0Vまで放電を行った。その結果、電圧平坦部が3.5V付近で1時間40分間見られた。電極活物質あたりの放電容量は89.3mAh/gだった。4.0〜3.0Vの範囲で充放電を100回繰り返した結果、(100回目の放電容量)/(1回目の放電容量)は89%であった。
(比較例1)
架橋ポリラジカル化合物(6)のかわりに下記一般式(17)で示す架橋ポリラジカル化合物を用いる以外は実施例1と同じ方法でコイン電池を作製した。なお、一般式(17)で示す架橋ポリラジカル化合物における、TEMPO置換メタクリレート単位と架橋構造とのモル比は、50:1である。
Figure 2008280401
このコイン電池に対して、実施例3と同様に3.0〜4.0Vの範囲で充放電を行った結果、電圧は3.5V付近で1時間17分ほぼ一定となり、その後急激に低下した。電極活物質あたりの放電容量は85.1mAh/gだった。同様に、3.0〜4.0Vの範囲で充放電サイクルを100回繰り返した結果、(100サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)は73%であった(図2参照)。
(比較例2)
架橋ポリラジカル化合物(6)のかわりに架橋ポリラジカル化合物(17)を用いる以外は実施例3と同じ方法でコイン電池を作製した。
このコイン電池に対して、実施例3と同様に3.0〜4.0Vの範囲で充放電を行った結果、電圧は3.5V付近で1時間8分ほぼ一定となり、その後急激に低下した。電極活物質あたりの放電容量は79.3mAh/gだった。同様に、3.0〜4.0Vの範囲で充放電サイクルを100回繰り返した結果、(100サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)は70%であった。
本発明の電池の構成の一実施形態の構成を示す概念図である。 実施例1と比較例1のサイクル試験結果のグラフである。
符号の説明
1 ステンレス外装
2 絶縁パッキン
3 負極
4 セパレータ
5 正極
6 正極集電体

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有し、かつ下記一般式(2)で表される構造によって架橋されたポリラジカル化合物。
    Figure 2008280401
    (一般式(1)において、R1〜R3は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基、R4〜R5はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、R6〜R9はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
    Figure 2008280401
    (一般式(2)において、Xは炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレン基、または炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレンジオキシ基、またはフェニレン基、またはフェニレンジオキシ基、または一般式(3)で表される2価の構造を示す。R10〜R15は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示す。)
    Figure 2008280401
    (一般式(3)において、Yは炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレン基、またはフェニレン基、または一般式(4)もしくは一般式(5)で表される2価の構造を示す。R16〜R19は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
    Figure 2008280401
    (一般式(4)において、nは1〜10の整数を表す。)
    Figure 2008280401
    (一般式(5)において、Zは炭素数1〜12の直鎖、分岐、環状アルキレン基、または酸素原子を表す。mは1〜10の整数を表す。)
  2. 一般式(1)で表される繰り返し構造単位と一般式(2)で表される構造のモル比が、5:1〜1000:1である請求項1に記載のポリラジカル化合物。
  3. 少なくとも、正極、負極、及び電解質を構成要素とする電池の、該正極及び該負極の少なくとも一方に用いる電極活物質において、請求項1または2に記載のポリラジカル化合物を含有することを特徴とする電極活物質。
  4. 少なくとも、正極、負極、及び電解質を構成要素とする電池において、該正極及び該負極の少なくとも一方に、請求項3に記載の電極活物質を用いることを特徴とする電池。
  5. 少なくとも正極に、前記電極活物質を用いることを特徴とする請求項4に記載の電池。
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