JP2008277413A - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 オン抵抗とゲート閾値電圧の間に存在するトレードオフ関係を打破すること。
【解決手段】 半導体装置10は、半導体下層22と、第1不純物拡散抑制膜24aと、第3不純物拡散抑制膜24cと、半導体上層26と、第1不純物拡散抑制膜24a上の半導体上層26の一部に設けられているドレイン領域31と、第3不純物拡散抑制膜24c上の半導体上層26の一部に設けられているソース領域35と、ドレイン領域31とソース領域35の間の半導体上層26に対向するゲート電極34を備えている。半導体上層26内のp型不純物の濃度は、第1不純物拡散抑制膜24a及び第3不純物拡散抑制膜24c上で薄く、半導体下層22の第2領域22b上で濃い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、窒化物半導体を用いた半導体装置とその製造方法に関する。
非特許文献1に、窒化物半導体を用いた横型の半導体装置の一例が開示されている。図11に、非特許文献1に開示されている半導体装置300の断面図を模式的に示す。半導体装置300は、サファイア基板320と、サファイア基板320上に設けられているp型のボディ領域322と、ボディ領域322の表面部の一部に設けられているn型のドレイン領域331及びn型のソース領域335と、ドレイン領域331に電気的に接続されているドレイン電極332と、ソース領域335に電気的に接続されているソース電極336と、ドレイン領域331とソース領域335を隔てているボディ領域322にゲート絶縁膜333を介して対向しているゲート電極334を備えている。
Y. Irokawa et. al., Appl. Phys. Lett., vol. 84, No. 15, p. 2919(2004)
図11に示す半導体装置300では、ドレイン領域331とソース領域335は、p型のボディ領域322の表面部にn型不純物をイオン注入することによって形成される。一方、n型不純物がイオン注入されなかった表面部は、ゲート電極334の一部が対向するボディ領域322になる。本発明者らの検討によると、ボディ領域322に含まれるp型不純物の濃度が濃いと、イオン注入で導入したn型不純物の活性化率が低いことが分かってきた。このため、ボディ領域322に含まれるp型不純物の濃度が濃いと、ドレイン領域331とソース領域335のシート抵抗が増加し、この結果、半導体装置300のオン抵抗が増大することが分かってきた。この課題に対しては、ボディ領域322に含まれるp型不純物の濃度を薄くすれば、ドレイン領域331とソース領域335のシート抵抗の増加を抑えることができる。しかし、この場合、ゲート電極334が対向するボディ領域322に含まれるp型不純物の濃度も薄くなり、ゲート閾値電圧が小さくなるという問題が顕在化してくる。即ち、従来の半導体装置300には、オン抵抗とゲート閾値電圧の間にトレードオフの関係が存在している。
上記トレードオフ関係は、ボディ領域322の表面部に含まれているp型不純物の濃度が、水平面内で一定であることに起因する。従来の半導体装置300では、p型不純物が水平面内で一定であるボディ領域322に対してイオン注入し、n型不純物が導入された部分をドレイン領域331とソース領域335にし、n型不純物が導入されなかった部分をボディ領域322にする。この製造方法では、ボディ領域322に含まれているp型不純物の濃度を薄くし、ドレイン領域331とソース領域335にとって好都合な濃度にしたときは、ゲート閾値電圧にとって不都合な濃度になってしまう。一方、ボディ領域322に含まれているp型不純物の濃度を濃くし、ゲート閾値電圧にとって好都合な濃度にしたときは、ドレイン領域331とソース領域335にとって不都合な濃度になってしまう。p型不純物の濃度がボディ領域322の水平面内で一定である限り、上記問題は解消されない。
本発明は、p型不純物の濃度を水平面内で異なるようにすることで、オン抵抗とゲート閾値電圧の間に存在するトレードオフ関係を打破する技術を提供することを目的としている。
本明細書で開示される技術は、p型不純物の濃度を水平面内で異なるように形成し、p型不純物の濃度が薄い部分にドレイン領域及びソース領域を選択的に形成し、p型不純物の濃度が濃い部分に対向してゲート電極を選択的に形成することを特徴としている。具体的には、不純物拡散抑制膜を利用してp型不純物の拡散に差を設けることによって、p型不純物の濃度を水平面内で異なるようにする。実質的には、不純物拡散抑制膜を形成する工程を増加するだけで、p型不純物の濃度を水平面内で異なるようすることができ、その結果、オン抵抗とゲート閾値電圧の間に存在するトレードオフ関係を打破することができる。
即ち、本明細書で開示される技術は、半導体装置を製造する方法に具現化することができる。本明細書で開示される半導体装置の製造方法は、p型の不純物を含む窒化物半導体の半導体下層の表面の第1領域と第2領域と第3領域のうちの第1領域上に第1不純物拡散抑制膜を形成し、第3領域上に第3不純物拡散抑制膜を形成する不純物拡散抑制膜形成工程を備えている。ここで、第2領域は、第1領域と第3領域の間の少なくとも一部に位置している。半導体装置の製造方法はさらに、第1不純物拡散抑制膜上、第3不純物拡散抑制膜上、及び半導体下層の第2領域上に窒化物半導体の半導体上層を結晶成長する半導体上層形成工程と、第1不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部にn型の不純物を導入し、ドレイン領域を形成するドレイン領域形成工程と、第3不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部にn型の不純物を導入し、ソース領域を形成するソース領域形成工程と、ドレイン領域とソース領域の間の半導体上層に対向するゲート電極を形成するゲート電極形成工程を備えている。ここで、ゲート電極が対向している半導体上層は、第2領域上の半導体上層を含んでいる。ゲート電極は、その第2領域上の半導体上層の上方を通過してドレイン領域とソース領域の間を伸びている。上記各工程の一部は、同時に実施してもよい。例えば、ドレイン領域形成工程とソース領域形成工程を同時に実施してもよい。
上記の製造方法によると、半導体下層から半導体上層へのp型不純物の拡散は、第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜によって抑制されている。このため、半導体上層内のp型不純物の濃度は、第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜上で薄く、第2領域上で濃い。即ち、半導体下層の表面に第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜を設けることによって、半導体上層内のp型不純物の濃度を水平面内で異なるように分布させることができる。さらに、上記の製造方法では、第1不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部にドレイン領域を選択的に形成し、第3不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部にソース領域を選択的に形成する。このため、ドレイン領域及びソース領域は、p型不純物の濃度が薄い部分に選択的に形成されるので、ドレイン領域とソース領域のシート抵抗の増加を抑えることができる。また、上記の製造方法では、ゲート電極が、第2領域上の半導体上層に対向している。さらに、ゲート電極は、その第2領域上の半導体上層の上方を通過してドレイン領域とソース領域の間を伸びているので、ドレイン領域とソース領域の間には、ゲート電極が対向している第2領域上の半導体上層が必ず存在している。このため、ドレイン領域とソース領域の間のキャリアの移動は、ゲート電極に印加する電圧によって制御可能である。ゲート電極がp型不純物の濃度が濃い部分(即ち、第2領域上の半導体上層)に対向しているので、ゲート閾値電圧を高くすることができる。上記製造方法によると、オン抵抗とゲート閾値電圧の間に存在するトレードオフ関係を打破することができる。
本明細書で開示される半導体装置の製造方法に係る不純物拡散抑制膜形成工程では、膜厚が薄い薄膜部と膜厚が厚い厚膜部を有するように第1不純物拡散抑制膜を形成するとともに、薄膜部が半導体下層の第2領域側に位置するように形成するのが好ましい。さらに、ドレイン領域形成工程では、薄膜部上の半導体上層及び厚膜部上の半導体上層の双方に跨ってドレイン領域を形成することが好ましい。
この製造方法によると、第1不純物拡散抑制膜上の半導体上層内においても、p型不純物の濃度が水平面内で異なることになり、薄膜部上に設けられている半導体上層ではp型不純物の濃度が濃く、厚膜部上に設けられている半導体上層ではp型不純物の濃度が薄くなる。薄膜部上に設けられている半導体上層では、p型不純物の濃度が濃いので、その部分に形成されるドレイン領域の活性化率が小さくなる。このため、その部分での電界集中が緩和され、半導体装置の耐圧が改善される。
本明細書で開示される技術によると、上記の製造方法を利用して得られる半導体装置を提供することもできる。本明細書で開示される半導体装置は、p型の不純物を含む窒化物半導体の半導体下層を備えている。ここで、半導体下層の表面は、第1領域と第2領域と第3領域を有し、第2領域は、第1領域と第3領域の間の少なくとも一部に位置している。半導体装置はさらに、半導体下層の表面の第1領域上に設けられている第1不純物拡散抑制膜と、半導体下層の表面の第3領域上に設けられている第3不純物拡散抑制膜と、第1不純物拡散抑制膜上、第3不純物拡散抑制膜上、及び半導体下層の第2領域上に設けられているとともに、p型不純物の濃度が第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜上で薄く、第2領域上で濃い窒化物半導体の半導体上層と、第1不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部に設けられており、n型の不純物を含むドレイン領域と、第3不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部に設けられており、n型の不純物を含むソース領域と、ドレイン領域とソース領域の間の半導体上層に対向するゲート電極を備えている。ここで、ゲート電極が対向している半導体上層は、第2領域上の半導体上層を含んでいる。ゲート電極は、その第2領域上の半導体上層の上方を通過してドレイン領域とソース領域の間を伸びている。
本明細書で開示される半導体装置では、第1不純物拡散抑制膜が、膜厚が薄い薄膜部と膜厚が厚い厚膜部を有しており、薄膜部が半導体下層の第2領域側に位置しているのが好ましい。さらに、p型不純物の濃度が、薄膜部上で濃く、厚膜部上で薄く分布している。また、ドレイン領域は、薄膜部上の半導体上層及び厚膜部上の半導体上層の双方に跨っている。
上記形態の半導体装置によると、ドレイン領域は、ゲート電極側においてn型の不純物の活性化率が小さい部分を有する。このため、この部分の電界集中が緩和され、半導体装置の耐圧が改善される。
本明細書で開示される技術では、半導体下層の第2領域上に第2不純物拡散抑制膜を形成してもよい。この場合、第2不純物拡散抑制膜の膜厚は、第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜の双方の膜厚よりも薄い。この技術は、半導体装置の製造方法、及び半導体装置自体のいずれにも適用できる。
p型不純物の拡散を抑制する効果は、不純物拡散抑制膜の厚みによって変動する。p型不純物の拡散を抑制する効果は、不純物拡散抑制膜の膜厚が厚いと拡散抑制効果が大きく、不純物拡散抑制膜の膜厚が薄いと拡散抑制効果が小さい。したがって、半導体下層の第2領域上に第2不純物拡散抑制膜を形成したとしても、その膜厚が第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜の双方の膜厚よりも薄ければ、半導体上層内のp型不純物の濃度は、第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜上で薄く、第2不純物拡散抑制膜上で濃く分布する。
本明細書で開示される技術では、不純物拡散抑制膜を利用してp型不純物の拡散に差を設けることによって、p型不純物の濃度を水平面内で異なるようにすることができる。実質的には、不純物拡散抑制膜を形成する工程を増加するだけで、p型不純物の濃度を水平面内で異なるようすることができ、その結果、オン抵抗とゲート閾値電圧の間に存在するトレードオフ関係を打破することができる。
本明細書で開示される技術の好ましい特徴を列記する。
(第1特徴) 窒化物半導体には、一般式がAlXGaYIn1-X-YN (0≦X≦1, 0≦Y≦1, 0≦1-X-Y≦1)で表される材料が用いられる。
(第2特徴) 不純物拡散抑制膜は、有機金属気相成長法を利用して、半導体下層の表面に結晶成長して形成される。
(第3特徴) 半導体上層は、有機金属気相成長法を利用して、不純物拡散抑制膜及び半導体下層の表面から結晶成長によって形成される。
(第4特徴) 第2特徴及び第3特徴において、不純物拡散抑制膜を結晶成長する温度は、半導体上層を結晶成長する温度よりも低い。
(半導体装置10)
図1に、本実施例の横型の半導体装置10の要部断面図を模式的に示す。半導体装置10は、サファイア基板20と、サファイア基板20上に設けられている窒化ガリウム(GaN)の半導体下層22を備えている。半導体下層22には、p型不純物のマグネシウム(Mg)が含まれている。半導体下層22の表面は、第1領域22aと第2領域22bと第3領域22cを有している。第2領域22bは、第1領域22aと第3領域22cの間に位置しており、第1領域22aと第3領域22cを隔てている。第1領域22aと第2領域22bと第3領域22cは、平面視したときに、ストライプ状に配置されている。
半導体装置10はさらに、半導体下層22の第1領域22a上に設けられている第1不純物拡散抑制膜24aと、半導体下層22の第3領域22c上に設けられている第3不純物拡散抑制膜24cを備えている。第1不純物拡散抑制膜24aと第3不純物拡散抑制膜24cには、窒化アルミニウム(AlN)が用いられており、その厚みは約5nm〜20nmである。
半導体装置10はさらに、第1不純物拡散抑制膜24a、第3不純物拡散抑制膜24c、及び半導体下層22の第2領域22b上に設けられている窒化ガリウムの半導体上層26を備えている。半導体上層26は、第1不純物拡散抑制膜24a上に位置する第1半導体上層26aと、半導体下層22の第2領域22b上に位置する第2半導体上層26bと、第3不純物拡散抑制膜24c上に位置する第3半導体上層26cを有する。半導体上層26には、p型不純物のマグネシウム(Mg)が含まれている。後述の製造方法で説明するように、p型不純物(マグネシウム)の濃度は、第1半導体上層26a及び第3半導体上層26cで相対的に薄く、第2半導体上層26bで相対的に濃い。即ち、半導体上層26に含まれるp型不純物(マグネシウム)の濃度は、水平面内で異なっている。
半導体装置10はさらに、第1半導体上層26aの表面部に設けられているドレイン領域31と、第3半導体上層26cの表面部に設けられているソース領域35を備えている。ドレイン領域31は、チタンとアルミニウムが積層したドレイン電極32に電気的に接続されている。ソース領域35は、チタンとアルミニウムが積層したソース電極36に電気的に接続されている。ドレイン領域31とソース領域35にはいずれも、p型不純物(マグネシウム)の他に、n型不純物のシリコン(Si)も含まれている。
半導体装置10はさらに、ドレイン領域31とソース領域35の間の半導体上層26にゲート絶縁膜33を介して対向するゲート電極34を備えている。ゲート電極34が対向している半導体上層26は、第2半導体上層26bを含んでいる。ゲート電極34は、その第2半導体上層26bの上方を通過してドレイン領域31とソース領域35の間を伸びている。即ち、ドレイン領域31とソース領域35の間には、第2半導体上層26bとゲート絶縁膜33とゲート電極34で構成されるゲート部が存在しており、このゲート部によってドレイン領域31とソース領域35の間の電子の移動が制御される。ゲート電極34にゲート閾値電圧よりも大きな正の電圧を印加すると、ゲート電極34が対向する第2半導体上層26bの表面部に反転層が誘起され、ドレイン領域31とソース領域35の間が導通する。ゲート電極34に電圧を印加しなければ、第2半導体上層26bの表面部に反転層が誘起されず、ドレイン領域31とソース領域35の間が非導通となる。ゲート絶縁膜33の材料には、酸化シリコン(SiO)が用いられている。ゲート電極34の材料には、アルミニウムが用いられている。
前記したように、半導体上層26に含まれるp型不純物(マグネシウム)の濃度は、第1半導体上層26a及び第3半導体上層26cで相対的に薄い。このため、ドレイン領域31及びソース領域35に含まれるn型不純物(シリコン)の活性化率は高くなる。この結果、ドレイン領域31とソース領域35のシート抵抗は低く抑えられ、半導体装置10のオン抵抗も低く抑えることができる。
一方、半導体上層26に含まれるp型不純物(マグネシウム)の濃度は、第2半導体上層26bで相対的に濃い。このため、ゲート閾値電圧を高く設定することができる。
半導体装置10では、p型不純物(マグネシウム)の濃度が相対的に薄い第1半導体上層26a及び第3半導体上層26cに、ドレイン領域31とソース領域35が選択的に設けられている。一方、半導体装置10では、p型不純物(マグネシウム)の濃度が相対的に濃い第3半導体上層26bに対向してゲート電極34が選択的に設けられている。即ち、半導体装置10では、半導体上層26のp型不純物(マグネシウム)の濃度を水平面内で異ならせることによって、ドレイン領域31とソース領域35のシート抵抗を小さく抑えることと、ゲート閾値電圧を高くすることの両立を実現している。この結果、半導体装置10では、オン抵抗とゲート閾値電圧の間に存在するトレードオフ関係が打破されている。
(半導体装置10の製造方法)
次に、図2〜図5を参照して、半導体装置10の製造方法を説明する。
まず、図2に示すように、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長法)技術を利用して、サファイア基板20上に窒化ガリウムの半導体下層22を結晶成長する。続けて、MOCVD技術を利用して、半導体下層22上に窒化アルミニウムの不純物拡散抑制膜24を結晶成長する。半導体下層22を結晶成長する温度は、良好な結晶が成長するとされる約1100℃に調整されている。不純物拡散抑制膜24を結晶成長する温度は、良好な結晶が成長しない600℃以下に調整されている。
なお、サファイア基板20に代えて、炭化シリコン(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、又はシリコン(Si)の基板を用いてもよい。
次に、図3に示すように、リソグラフィー技術を利用して、不純物拡散抑制膜24上にマスク42をパターニングする。マスク42は、平面視したときに、半導体下層22の第1領域22a及び第3領域24cに対応する範囲に形成される。マスク42には、シリコン酸化膜(SiO)又はシリコン窒化膜(SiN)の絶縁膜が用いられる。
次に、図3に示すように、ウェットエッチング技術を利用して、マスク42が設けられていない範囲に露出している不純物拡散抑制膜24を除去する。エッチング材料には、水酸化カリウム(KOH)をベースにした水溶液が用いられている。この結果、半導体下層22の第1領域22a上には第1不純物拡散抑制膜24aが形成され、半導体下層22の第3領域22c上には第3不純物拡散抑制膜24cが形成される。
なお、不純物拡散抑制膜24の一部を除去する工程は、ウェットエッチング技術に代えて、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)ドライエッチング技術を利用してもよい。
次に、図4に示すように、MOCVD技術を利用して、第1不純物拡散抑制膜24a、第3不純物拡散抑制膜24c、及び半導体下層22の第2領域22b上に半導体上層26を結晶成長する。半導体上層26の結晶成長は、不純物を導入せずに実施するが、図4に示すように、半導体上層26を結晶成長すると、半導体下層22に含まれているp型不純物(マグネシウム)の一部が半導体上層26内に拡散する。このため、半導体上層26には、p型不純物(マグネシウム)が含まれることになる。このとき、第1不純物拡散抑制膜24aと第3不純物拡散抑制膜24cは、p型不純物(マグネシウム)が半導体下層22から半導体上層26へ拡散するのを抑制する。したがって、半導体上層26のうちの第1半導体上層26a及び第3半導体上層26cに含まれるp型不純物(マグネシウム)の濃度は相対的に薄くなり、半導体上層26のうちの第2半導体上層26bに含まれるp型不純物(マグネシウム)の濃度は相対的に濃くなる。この結果、半導体上層26に含まれるp型不純物(マグネシウム)の濃度は、水平面内で異なることになる。
次に、図5に示すように、イオン注入技術を利用して、n型不純物(シリコン)を第1半導体上層26a及び第3半導体層26cの表面部に選択的に導入する。次に、熱処理技術を利用して、第1半導体上層26a及び第3半導体層26cの表面部に導入されたn型不純物(シリコン)を活性化させると、第1半導体上層26aの表面部にドレイン領域31を選択的に形成するとともに、第3半導体上層26cの表面部にソース領域35を選択的に形成することができる。
次に、ドレイン領域31とソース領域35の間の半導体上層26の表面にゲート絶縁膜33を形成した後に、ドレイン電極32、ソース電極36、及びゲート電極34を形成すると、図1に示す半導体装置10が得られる。
上記の製造方法では、不純物拡散抑制膜24を利用することで、半導体上層26内のp型不純物(マグネシウム)の濃度を水平面内で異なるようにすることができる。即ち、不純物拡散抑制膜24が設けられていると、自己整合的に半導体上層26内のp型不純物(マグネシウム)の濃度を水平面内で異なるようにすることができる。不純物拡散抑制膜24を形成する工程を追加するだけで、p型不純物(マグネシウム)の濃度を水平面内で異なるようすることができ、その結果、オン抵抗とゲート閾値電圧の間に存在するトレードオフ関係を打破することができる。
(半導体装置100)
図6に、半導体装置10の1つの変形例の半導体装置100の要部断面図を模式的に示す。なお、半導体装置10の実質的に同一の構成要素に関しては同一符号を付し、その説明を省略する。
半導体装置100は、半導体下層22の表面の第2領域22b上に、第2不純物拡散抑制膜24bを備えていることを特徴とする。第2不純物拡散抑制膜24bには、第1不純物拡散抑制膜24a及び第3不純物拡散抑制膜24cと同一材料である窒化アルミニウムが用いられている。第2不純物拡散抑制膜24bの膜厚は、第1不純物拡散抑制膜24a及び第3不純物拡散抑制膜24cの双方の膜厚よりも薄い。
第2不純物拡散抑制膜24bは、例えば、図3に示すウェットエッチングの段階において、エッチング時間を短縮することによって得られる。あるいは、図3に示すウェットエッチングの段階において、不純物拡散抑制膜24の一部を完全に除去した後に、薄い第2不純物拡散抑制膜24bを半導体下層22の第2領域22b上に成膜してもよい。
p型不純物(マグネシウム)の拡散を抑制する効果は、不純物拡散抑制膜24の厚みによって変動する。p型不純物(マグネシウム)の拡散を抑制する効果は、不純物拡散抑制膜26の膜厚が厚いと拡散抑制効果が大きく、不純物拡散抑制膜26の膜厚が薄いと拡散抑制効果が小さい。したがって、第2不純物拡散抑制膜24bの膜厚が第1不純物拡散抑制膜24a及び第3不純物拡散抑制膜24cの双方の膜厚よりも薄ければ、半導体上層26内のp型不純物(マグネシウム)の濃度は、第1半導体上層26a及び第3半導体上層26cで相対的に薄く、第2半導体上層26bで相対的に濃く分布する。この結果、不純物拡散抑制膜24の厚みを異ならせることによっても、半導体上層26内のp型不純物(マグネシウム)の濃度を水平面内で異なるようすることができ、その結果、オン抵抗とゲート閾値電圧の間に存在するトレードオフ関係を打破することができる。
(半導体装置200)
図7に、半導体装置10の他の1つの変形例の半導体装置200の要部断面図を模式的に示す。なお、半導体装置10の実質的に同一の構成要素に関しては同一符号を付し、その説明を省略する。
半導体装置200は、第1不純物拡散抑制膜24aが、膜厚が薄い薄膜部224bと膜厚が厚い厚膜部224aを有していることを特徴としている。薄膜部224bは、半導体下層22の第2領域22b側に位置している。薄膜部224bは、例えば、図3に示すウェットエッチングの段階において、不純物拡散抑制膜24の一部を完全に除去した後に、半導体下層22の第1領域22a上の一部に成膜して形成することができる。また、ドレイン領域31も、n型不純物(シリコン)の活性化率が高い第1ドレイン領域231aと、n型不純物(シリコン)の活性化率が低い第2ドレイン領域231bを備えている。厚膜部224aと第1ドレイン領域231a、及び薄膜部224bと第2ドレイン領域231bのそれぞれは、平面視したときに、存在する範囲が一致している。
半導体装置200では、第1不純物拡散抑制膜24aが薄膜部224bと厚膜部224aを有しているので、半導体上層26を結晶成長すると、第1半導体上層26a内においても、p型不純物(マグネシウム)の濃度が水平面内で異なることになる。即ち、p型不純物(マグネシウム)の濃度が、薄膜部224b上で相対的に濃く、厚膜部224a上で相対的に薄く分布している。このため、厚膜部224a上の第1半導体上層26aと薄膜部224b上の第1半導体上層26dに跨るドレイン領域31を形成しようとすると、厚膜部224a上の第1半導体上層26aには活性化率が高い第1ドレイン領域231aが形成され、薄膜部224b上の第1半導体上層26dには活性化率が低い第2ドレイン領域231bが形成される。
半導体装置200は、ゲート電極34側においてn型不純物(シリコン)の活性化率が小さい第2ドレイン領域231bを有する。このため、この第2ドレイン領域231bにおける電界集中が緩和され、半導体装置200の耐圧が改善される。
(マグネシウムの拡散現象の検討)
図8及び図9に、不純物拡散抑制膜が設けられていることによって、マグネシウムの拡散が抑制される現象を検討した結果を示す。図8は、実施例の結果であり、不純物拡散抑制膜が形成されている場合である。図9は、比較例の結果であり、不純物拡散抑制膜が形成されていない場合である。
まず、比較例の結果を説明する。図9(a)に、検討に用いた比較例の半導体積層体の断面図を模式的に示す。半導体積層体は、p型不純物(マグネシウム)を含むp-GaN層と、n型不純物(シリコン)を含むn-GaN層と、AlGaN層の積層である。n-GaN層の膜厚は35nmであり、AlGaN層の膜厚は35nmである。n-GaN層とAlGaN層は、MOCVD技術を利用して、p-GaN層の表面から結晶成長させた。n-GaN層とAlGaN層をp-GaN層の表面から結晶成長させると、p-GaN層に含まれているp型不純物(マグネシウム)の一部がn-GaN層とAlGaN層に拡散する。
図9(b)に、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry:2次イオン質量分析方法)を利用して測定した半導体積層体中のマグネシウムの密度(濃度)を示す。図9(b)の横軸は、半導体積層体の表面からの深さである。
図9(b)に示すように、不純物拡散抑制膜が設けられていない場合は、p-GaN層に含まれているp型不純物(マグネシウム)は、n-GaN層とAlGaN層に多量に拡散している様子が確認された。
図8(a)に、検討に用いた実施例の半導体積層体の断面図を模式的に示す。実施例の半導体積層体は、p-GaN層とn-GaN層の間に窒化アルミニウム(AlN)の不純物拡散抑制膜(以下、AlN層という)が設けられている。AlN層の膜厚は10nmであり、n-GaN層の膜厚は100nmであり、AlGaN層の膜厚は25nmである。AlN層とn-GaN層とAlGaN層は、MOCVD技術を利用して、p-GaN層の表面から結晶成長させた。
図8(b)に、SIMSを利用して測定した半導体積層体中のマグネシウムの濃度を示す。図8(b)の横軸は、半導体積層体の表面からの深さである。
図8(b)に示すように、AlN層が設けられていると、p-GaN層に含まれているp型不純物(マグネシウム)は、n-GaN層とAlGaN層に拡散する現象が顕著に抑制されている様子が確認された。
(シート抵抗の検討)
図10に、窒化ガリウムの半導体層にn型不純物(シリコン)を導入したときのシート抵抗の大きさを検討した結果を示す。窒化ガリウムの半導体層には、p型不純物(マグネシウム)が導入されていない場合(アンドープGaN)、p型不純物(マグネシウム)が低濃度(5×1016cm-3)に導入されている場合(低MgドープGaN)、p型不純物(マグネシウム)が高濃度(1×1017cm-3)に導入されている場合(高MgドープGaN)を用意した。窒化ガリウムの半導体層には、n型不純物(シリコン)を1×1019cm-3の濃度で導入した。各場合の試料数は3である。
図10に示すように、窒化ガリウムの半導体層に含まれているp型不純物(マグネシウム)の濃度が濃いほど、シート抵抗が増大することが確認された。したがって、シート抵抗の増加を抑制するためには、窒化ガリウムの半導体層に含まれているp型不純物(マグネシウム)の濃度を低く抑えることが重要であることが確認された。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
実施例の半導体装置の要部断面図を模式的に示す。 実施例の半導体装置の第1の製造過程を示す。 実施例の半導体装置の第2の製造過程を示す。 実施例の半導体装置の第3の製造過程を示す。 実施例の半導体装置の第4の製造過程を示す。 変形例の半導体装置の要部断面図を模式的に示す。 他の変形例の半導体装置の要部断面図を模式的に示す。 (a)実施例の半導体積層体の断面図を模式的に示す。(b)SIMSで測定された実施例の半導体積層体中のマグネシウムの密度を示す。 (a)比較例の半導体積層体の断面図を模式的に示す。(b)SIMSで測定された比較例の半導体積層体中のマグネシウムの密度を示す。 半導体層に含まれるp型不純物の濃度とシート抵抗の関係を示す。 従来の半導体装置の要部断面図を模式的に示す。
符号の説明
20:サファイア基板
22:半導体下層
22a:第1領域
22b:第2領域
22c:第3領域
24:不純物拡散抑制膜
24a:第1不純物拡散抑制膜
24b:第2不純物拡散抑制膜
24c:第3不純物拡散抑制膜
26:半導体上層
26a:第1半導体上層
26b:第2半導体上層
26c:第3半導体上層
31:ドレイン領域
32:ドレイン電極
33:ゲート絶縁膜
34:ゲート電極
35:ソース領域
36:ソース電極
224a:厚膜部
224b:薄膜部

Claims (10)

  1. 半導体装置を製造する方法であって、以下の工程を備える:
    p型の不純物を含む窒化物半導体の半導体下層の表面の第1領域と第2領域と第3領域のうちの第1領域上に第1不純物拡散抑制膜を形成し、第3領域上に第3不純物拡散抑制膜を形成する不純物拡散抑制膜形成工程、ここで、第2領域は、第1領域と第3領域の間の少なくとも一部に位置している;
    第1不純物拡散抑制膜上、第3不純物拡散抑制膜上、及び半導体下層の第2領域上に窒化物半導体の半導体上層を結晶成長する半導体上層形成工程;
    第1不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部にn型の不純物を導入し、ドレイン領域を形成するドレイン領域形成工程;
    第3不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部にn型の不純物を導入し、ソース領域を形成するソース領域形成工程;
    ドレイン領域とソース領域の間の半導体上層に対向するゲート電極を形成するゲート電極形成工程、ここで、ゲート電極が対向している半導体上層は、第2領域上の半導体上層を含んでおり、ゲート電極は、その第2領域上の半導体上層の上方を通過してドレイン領域とソース領域の間を伸びている。
  2. 不純物拡散抑制膜形成工程では、膜厚が薄い薄膜部と膜厚が厚い厚膜部を有するように第1不純物拡散抑制膜を形成するとともに、その薄膜部が半導体下層の第2領域側に位置するように形成し、
    ドレイン領域形成工程では、薄膜部上の半導体上層及び厚膜部上の半導体上層の双方に跨ってドレイン領域を形成することを特徴とする請求項1の半導体装置の製造方法。
  3. 半導体装置を製造する方法であって、以下の工程を備える:
    p型の不純物を含む窒化物半導体の半導体下層の表面の第1領域と第2領域と第3領域のうちの第1領域上に第1不純物拡散抑制膜を形成し、第3領域上に第3不純物拡散抑制膜を形成し、第2領域上に第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜の双方の膜厚よりも薄い第2不純物拡散抑制膜を形成する不純物拡散抑制膜形成工程、ここで、第2領域は、第1領域と第3領域の間の少なくとも一部に位置している;
    第1不純物拡散抑制膜上、第2不純物拡散抑制膜上、及び第3不純物拡散抑制膜上に窒化物半導体の半導体上層を結晶成長する半導体上層形成工程;
    第1不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部にn型の不純物を導入し、ドレイン領域を形成するドレイン領域形成工程;
    第3不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部にn型の不純物を導入し、ソース領域を形成するソース領域形成工程;
    ドレイン領域とソース領域の間の半導体上層に対向するゲート電極を形成するゲート電極形成工程、ここで、ゲート電極が対向している半導体上層は、第2不純物拡散抑制膜上の半導体上層を含んでおり、ゲート電極は、その第2不純物拡散抑制膜上の半導体上層の上方を通過してドレイン領域とソース領域の間を伸びている。
  4. 不純物拡散抑制膜形成工程では、膜厚が薄い薄膜部と膜厚が厚い厚膜部を有するように第1不純物拡散抑制膜を形成するとともに、その薄膜部が半導体下層の第2領域側に位置するように形成し、
    ドレイン領域形成工程では、薄膜部上の半導体上層及び厚膜部上の半導体上層の双方に跨ってドレイン領域を形成することを特徴とする請求項3の半導体装置の製造方法。
  5. 不純物拡散抑制膜は、窒化アルミニウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの半導体装置の製造方法。
  6. 半導体装置であって、以下を備える:
    p型の不純物を含む窒化物半導体の半導体下層、ここで、半導体下層の表面は第1領域と第2領域と第3領域を有し、第2領域は、第1領域と第3領域の間の少なくとも一部に位置している;
    半導体下層の表面の第1領域上に設けられている第1不純物拡散抑制膜;
    半導体下層の表面の第3領域上に設けられている第3不純物拡散抑制膜;
    第1不純物拡散抑制膜上、第3不純物拡散抑制膜上、及び半導体下層の第2領域上に設けられているとともに、p型不純物の濃度が第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜上で薄く、半導体下層の第2領域上で濃い窒化物半導体の半導体上層;
    第1不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部に設けられており、n型の不純物を含むドレイン領域;
    第3不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部に設けられており、n型の不純物を含むソース領域;
    ドレイン領域とソース領域の間の半導体上層に対向するゲート電極、ここで、ゲート電極が対向している半導体上層は、第2領域上の半導体上層を含んでおり、ゲート電極は、その第2領域上の半導体上層の上方を通過してドレイン領域とソース領域の間を伸びている。
  7. 第1不純物拡散抑制膜は、膜厚が薄い薄膜部と膜厚が厚い厚膜部を有し、
    薄膜部が半導体下層の第2領域側に位置しており、
    p型不純物の濃度が、薄膜部上で濃く、厚膜部上で薄く分布しており、
    ドレイン領域は、薄膜部上の半導体上層及び厚膜部上の半導体上層の双方に跨っていることを特徴とする請求項6の半導体装置。
  8. 半導体装置であって、以下を備える:
    p型の不純物を含む窒化物半導体の半導体下層、ここで、半導体下層の表面は第1領域と第2領域と第3領域を有し、第2領域は、第1領域と第3領域の間の少なくとも一部に位置している;
    半導体下層の表面の第1領域上に設けられている第1不純物拡散抑制膜;
    半導体下層の表面の第3領域上に設けられている第3不純物拡散抑制膜;
    半導体下層の表面の第2領域上に設けられているとともに、第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜の双方の膜厚よりも薄い第2不純物拡散抑制膜;
    第1不純物拡散抑制膜上、第2不純物拡散抑制膜上、及び第3不純物拡散抑制膜上に設けられているとともに、p型不純物の濃度が第1不純物拡散抑制膜及び第3不純物拡散抑制膜上で薄く、第2不純物拡散抑制膜上で濃い窒化物半導体の半導体上層;
    第1不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部に設けられており、n型の不純物を含むドレイン領域;
    第3不純物拡散抑制膜上の半導体上層の一部に設けられており、n型の不純物を含むソース領域;
    ドレイン領域とソース領域の間の半導体上層に対向するゲート電極、ここで、ゲート電極が対向している半導体上層は、第2不純物拡散抑制膜上の半導体上層を含んでおり、ゲート電極は、その第2不純物拡散抑制膜上の半導体上層の上方を通過してドレイン領域とソース領域の間を伸びている。
  9. 第1不純物拡散抑制膜は、膜厚が薄い薄膜部と膜厚が厚い厚膜部を有し、
    薄膜部が半導体下層の第2領域側に位置しており、
    p型不純物の濃度が、薄膜部上で濃く、厚膜部上で薄く分布しており、
    ドレイン領域は、薄膜部上の半導体上層及び厚膜部上の半導体上層の双方に跨っていることを特徴とする請求項8の半導体装置。
  10. 不純物拡散抑制膜は、窒化アルミニウムであることを特徴とする請求項6〜9のいずれかの半導体装置。
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