JP2007227621A - 絶縁ゲート構造体を有する半導体装置とその製造方法 - Google Patents

絶縁ゲート構造体を有する半導体装置とその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007227621A
JP2007227621A JP2006046641A JP2006046641A JP2007227621A JP 2007227621 A JP2007227621 A JP 2007227621A JP 2006046641 A JP2006046641 A JP 2006046641A JP 2006046641 A JP2006046641 A JP 2006046641A JP 2007227621 A JP2007227621 A JP 2007227621A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor
region
gate structure
insulating film
semiconductor region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006046641A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemasa Soejima
成雅 副島
Tsutomu Uesugi
勉 上杉
Masahito Kigami
雅人 樹神
Eiko Hayashi
栄子 林
Hiroyuki Ueda
博之 上田
Toru Kachi
徹 加地
Masahiro Sugimoto
雅裕 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006046641A priority Critical patent/JP2007227621A/ja
Publication of JP2007227621A publication Critical patent/JP2007227621A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

【課題】 窒化物半導体が用いられている半導体装置において、信頼性の高い絶縁ゲート構造体を提供すること。
【解決手段】 絶縁ゲート構造体10は、マグネシウムが不純物として導入されている窒化ガリウムの半導体領域12を備えている。絶縁ゲート構造体10は、半導体領域12に接しており、不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムの第1絶縁膜14を備えている。絶縁ゲート構造体10は、その第1絶縁膜14によって半導体領域12から隔てられている酸化シリコンの第2絶縁膜16を備えている。絶縁ゲート構造体10はさらに、第1絶縁膜14を介して半導体領域12に対向しているゲート電極18を備えている。半導体領域12には、一般式がAlx Gay In1-x-yN(但し、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1-x-y≦1)で表される窒化物半導体が用いられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、絶縁ゲート構造体を有する半導体装置とその製造方法に関する。本発明は特に、半導体材料に窒化物半導体が用いられている半導体装置に関する。
半導体材料に窒化物半導体が用いられている半導体装置の開発が進められている。なかでも、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)及び窒化インジウム(InN)等の、一般式がAlx Gay In1−x−yN(但し、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1−x−y≦1)で表わされる窒化物半導体は、高い破壊電界強度と高い飽和電子移動度を備えていることから、この種の窒化物半導体を利用する半導体装置には、スイッチング素子としての用途が期待されている。
窒化物半導体が用いられている半導体装置において、スイッチング特性を改善するために、絶縁ゲート構造体を利用することが検討されている。シリコンが用いられている半導体装置では、絶縁ゲート構造体が一般的に利用されている。しかしながら、窒化物半導体が用いられている半導体装置では、絶縁ゲート構造体を実現するために改善しなければならない課題が多い。
絶縁ゲート構造体は、チャネルが形成される半導体領域と、その半導体領域に接しているゲート絶縁膜(絶縁体領域の一例)と、そのゲート絶縁膜を介して前記半導体領域に対向しているゲート電極(導電体領域の一例)を備えている。この種の半導体装置では、窒化物半導体のうち、窒化ガリウムを用いることが多い。この場合、半導体領域には、p型の不純物としてマグネシウムを利用することが多い。半導体領域に導入されたマグネシウムは、極めて大きい拡散速度を有していることが知られている(非特許文献1参照)。
C.J.Pan, G.C.Chi, Solid-State Electronics, (1999) 43, p.621-623.
窒化ガリウムに導入されたマグネシウムは、極めて大きい拡散速度を有している。このため、半導体領域のマグネシウムの一部が、ゲート絶縁膜内に移動してしまう。ゲート絶縁膜内に移動したマグネシウムが可動イオンとして振舞うと、絶縁ゲート構造体の特性を変動させてしまう。このため、窒化ガリウムが用いられている半導体装置に絶縁ゲート構造体を設けると、閾値電圧を変動させてしまうという問題がある。
本発明は、窒化物半導体が用いられている半導体装置において、閾値電圧の変動が小さい絶縁ゲート構造体を提供することを目的としている。本発明はさらに、そのような絶縁ゲート構造体を有する半導体装置の製造方法を提供することも目的としている。
一般式がAlx Gay In1−x−yN(但し、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1−x−y≦1)で表される窒化物半導体のうち、窒化ガリウムに導入されたマグネシウムの拡散速度は極めて大きい。しかしながら、ガリウムの含有量を減らし、アルミニウム及び/又はインジウムの含有量を増加させると、マグネシウムの拡散速度が小さくなる。特に、窒化アルミニウムにおけるマグネシウムの拡散速度は、極めて小さいことが分かってきた。なお、窒化アルミニウムは、マグネシウムだけではなく、他のアルカリ土類金属に対しても小さい拡散速度を有している。さらに、不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムは、絶縁性を有しており、ゲート絶縁膜としても有用である。即ち、不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムをゲート絶縁膜に利用すれば、拡散してくる可動イオン量が少なく、閾値電圧の変動が小さい絶縁ゲート構造体を得ることができる。本発明は、これらの知見に基づいて、新規で斬新な絶縁ゲート構造体を有する半導体装置の実現に成功した。
ここで、本明細書で用いられる用語に関して説明する。本明細書において、「不純物が導入されている窒化物半導体の半導体領域」とは、不純物濃度が1×1015cm−3以上の窒化物半導体の半導体領域をいう。不純物は、意図して積極的に導入される場合の他に、結果として上記範囲の濃度が導入されている場合も含む。また、「不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムの第1絶縁体領域」という用語も用いられる。この場合、不純物は、意図して積極的に導入されていない。したがって、この第1絶縁体領域には、不純物の濃度が1×1015cm−3未満の窒化アルミニウムが用いられている。
本発明は、絶縁ゲート構造体を有する半導体装置に具現化することができる。本発明の絶縁ゲート構造体は、アルカリ土類金属が不純物として導入されている窒化物半導体の半導体領域を備えている。本発明の絶縁ゲート構造体は、その半導体領域に接しており、不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムの第1絶縁体領域を備えている。本発明の絶縁ゲート構造体は、その第1絶縁体領域によって半導体領域から隔てられている酸化シリコンの第2絶縁体領域を備えている。本発明の絶縁ゲート構造体はさらに、第1絶縁体領域及び第2絶縁体領域を介して半導体領域に対向している導電体領域を備えている。本発明の半導体領域には、一般式がAlx Gay In1−x−yN(但し、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1−x−y≦1)で表される窒化物半導体が用いられている。
この形態の絶縁ゲート構造体は、絶縁体領域に、不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムの第1絶縁体領域と、酸化シリコンの第2絶縁体領域の組合せを備えている。不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムの第1絶縁体領域では、アルカリ土類金属は、極めて小さい拡散速度を有している。その第1絶縁体領域は、半導体領域側に設けられている。このため、半導体領域からのアルカリ土類金属の拡散は、第1絶縁体領域が抑制する。これにより、半導体領域に含まれるアルカリ土類金属は、第2絶縁体領域内に侵入することも抑制される。したがって、本発明の絶縁ゲート構造体は、拡散してくる可動イオン量が少なく、閾値電圧の変動が少ない。さらに、第2絶縁体領域の酸化シリコンは、広いバンドギャップを有している。このため、第2絶縁体領域は、広いバンドギャップによって、リーク電流を抑制する。窒化アルミニウムの第1絶縁体領域と酸化シリコンの第2絶縁体領域の組合せは、絶縁ゲート構造体の絶縁体領域として極めて有用である。
本発明の半導体領域には、窒化ガリウムが用いられていることが好ましい。
アルミニウムの含有量が少ない窒化物半導体では、アルカリ土類金属は、大きな拡散速度を有している。このような窒化物半導体を利用する絶縁ゲート構造体では、アルカリ土類金属の拡散に対策を講じることが極めて重要である。窒化物半導体が窒化ガリウムの場合、アルカリ土類金属の拡散速度は極めて大きくなる。窒化ガリウムを利用する絶縁ゲート構造体では、アルカリ土類金属の拡散に対策を講じることが極めて重要であり、本発明はこのような場合に有用な効果を発揮することができる。
絶縁ゲート構造体の半導体領域に導入されているアルカリ土類金属が、マグネシウムであってもよい。この場合、絶縁ゲート構造体の半導体領域は、p型の導電型を有する。
窒化物半導体領域内のマグネシウムは、極めて大きな拡散速度を有することが知られている。本発明は、マグネシウムを半導体領域に導入している場合に、極めて有用な効果を発揮することができる。
第1絶縁体領域は、半導体領域の表面からエピタキシャル成長して形成されていることが好ましい。
半導体領域には窒化物半導体が用いられているので、窒化アルミニウムの第1絶縁体領域は、半導体領域の表面からエピタキシャル成長することができる。エピタキシャル成長を利用すると、半導体領域と第1絶縁体領域の界面の結晶の連続性が極めて良質になる。これにより、第1絶縁体領域は、半導体領域からのアルカリ土類金属の拡散を抑制する効果を向上させることができる。
エピタキシャル成長して形成される第1絶縁体領域の厚みは、10〜20nmであることが好ましい。
第1絶縁体領域の厚みが10nm以上に調整されていると、半導体領域からのアルカリ土類金属の拡散を顕著に抑制することができる。しかしながら、第1絶縁体領域の厚みが大きすぎると、良質な結晶の第1絶縁体領域を得ることができず、半導体領域からのアルカリ土類金属の拡散を抑制する効果が低減してしまう。第1絶縁体領域の厚みが20nm以下に調整されていると、良質な結晶の第1絶縁体領域を得ることができ、半導体領域からのアルカリ土類金属の拡散を顕著に抑制し得ることが確認されている。
本発明は、絶縁ゲート構造体を有する半導体装置を製造する方法を提供することができる。本発明の製造方法は、基板の表面からエピタキシャル成長させ、アルカリ土類金属が不純物として導入されている窒化物半導体の半導体領域を形成する第1工程を備えている。本発明の製造方法は、その半導体領域の表面からエピタキシャル成長させ、不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムの第1絶縁体領域を形成する第2工程を備えている。本発明の製造方法はさらに、第1絶縁体領域の表面に、酸化シリコンの第2絶縁体領域を形成する第3工程を備えている。本発明の製造方法では、半導体領域に一般式がAlx Gay In1−x−yN(但し、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1−x−y≦1)で表される窒化物半導体が用いられている。
上記の製造方法を利用すると、半導体領域と第1絶縁体領域の界面の結晶の連続性を極めて良質にすることができる。
本発明の製造方法では、半導体領域に窒化ガリウムを用いることが好ましい。この種の半導体材料を利用する絶縁ゲート構造体では、アルカリ土類金属の拡散に対策を講じることが極めて重要であり、本発明はこのような場合に有用な効果を発揮することができる。
本発明の製造方法では、絶縁体領域の厚みを10〜20nmの範囲内に調整することが好ましい。絶縁体領域の厚みを10〜20nmに調整すると、半導体領域のマグネシウムの拡散を顕著に抑制し得る絶縁体領域を得ることができる。
本発明によると、窒化物半導体が用いられている半導体装置において、拡散してくる可動イオン量が少なく、閾値電圧の変動が小さい絶縁ゲート構造体を提供することができ、極めて有用な半導体装置を得ることができる。本発明はさらに、そのような絶縁ゲート構造体を有する半導体装置を製造する方法をも提供する。
図1に、絶縁ゲート構造体10の要部断面図を模式的に示す。図1は、絶縁ゲート構造体10の基本構成を表したものであり、実際の半導体装置に作り込まれるものと異なることがある。絶縁ゲート構造体10は、半導体装置を構成する要素の一部である。半導体装置には、図示しない部分に、半導体装置を構成する他の要素が存在している。また、絶縁ゲート構造体10は、プレーナー型に代えて、トレンチ型にすることもできる。
絶縁ゲート構造体10は、アルカリ土類金属が不純物として導入されている窒化物半導体の半導体領域12を備えている。アルカリ土類金属は、マグネシウム、ベリリウム、カルシウムから選択される。本形態の絶縁ゲート構造体10では、マグネシウムが用いられている。半導体領域12には、一般式がAlx Gay In1-x-yN(但し、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1-x-y≦1)で表される窒化物半導体が用いられている。本形態の絶縁ゲート構造体10では、窒化物半導体に窒化ガリウムが用いられている。絶縁ゲート構造体10は、半導体領域12に接しているゲート絶縁膜15(絶縁体領域の一例)を備えている。ゲート絶縁膜15は、不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムの第1絶縁膜14(第1絶縁体領域の一例)と酸化シリコンの第2絶縁膜16(第2絶縁体領域の一例)を備えている。第2絶縁膜16は、第1絶縁膜14によって半導体領域12から隔てられている。絶縁ゲート構造体10はさらに、ゲート絶縁膜15を介して半導体領域12に対向しているゲート電極18(導電体領域の一例)を備えている。ゲート電極18には、アルミニウムが用いられている。ゲート電極18には、アルミニウムに代えて、ポリシリコンを用いてもよい。ゲート電極18は、ゲート制御回路19に接続されている。
ゲート制御回路19は、矩形波のゲート電圧を生成する。ゲート制御回路19で生成されたゲートオン電圧がゲート電極18に印加されると、ゲート電極18が対向している半導体領域12の表面部に反転層(図中破線)が形成される。電子電流は、この反転層を介して半導体領域12を移動することができる。ゲート制御回路19で生成されたゲートオフ電圧がゲート電極18に印加されると、反転層は消失する。これにより、電子電流は、半導体領域12を移動することができない。絶縁ゲート構造体10は、ゲート電極18に印加するゲート電圧に基づいて、半導体領域12を移動する電子電流を制御し、半導体装置のオン・オフを経時的に切替えることができる。
半導体領域12に導入されているマグネシウムは、極めて大きい拡散速度を有している。このため、このマグネシウムの一部がゲート絶縁膜15内に移動し、マグネシウムが可動イオンとして振舞うと、半導体装置の特性が変動してしまう。しかしながら、絶縁ゲート構造体10を構成するゲート絶縁膜15は、窒化アルミニウムの第1絶縁膜14を備えている。窒化アルミニウム中のマグネシウムの拡散速度は、極めて小さい。このため、半導体領域12に導入されているマグネシウムは、第1絶縁膜14内に侵入することが抑制される。このため、半導体領域12に導入されているマグネシウムは、第2絶縁膜16内に侵入することも抑制される。絶縁ゲート構造体10は、安定した特性を得ることができる。
絶縁ゲート構造体10のゲート絶縁膜15は、酸化シリコンの第2絶縁膜16を備えている。酸化シリコンは、広いバンドギャップを有している。このため、第2絶縁膜16は、リーク電流を顕著に抑制することができる。絶縁ゲート構造体10のゲート絶縁膜15は、窒化アルミニウムの第1絶縁膜14と酸化シリコンの第2絶縁膜16の組合せを利用している点に特徴を有している。窒化アルミニウムの第1絶縁膜14は、半導体領域12からのマグネシウムの拡散を抑制する。酸化シリコンの第2絶縁膜16は、広いバンドギャップによって、リーク電流を抑制する。窒化アルミニウムの第1絶縁膜14と酸化シリコンの第2絶縁膜16の組合せは、両者の特性を兼ね備えており、絶縁ゲート構造体10のゲート絶縁膜15として極めて有用である。
さらに、窒化アルミニウムの第1絶縁膜14は、酸化シリコンの第2絶縁膜16に比して、高い比誘電率を備えている。このため、ゲート絶縁膜15に第1絶縁膜14が設けられていると、ゲート絶縁膜15の相互インダクタンスの低下も抑えることができる。
(絶縁ゲート構造体10の製造方法)
図2〜図4を参照して、絶縁ゲート構造体10の製造方法を説明する。
まず、図2に示すように、マグネシウムが不純物として導入されている窒化ガリウムの半導体領域12を準備する。半導体領域12は、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を利用して、図示しない基板の表面から窒化ガリウムをエピタキシャル成長することによって得ることができる。基板には、サファイア基板、炭化ケイ素基板、シリコン基板等が用いられる。このとき、ガリウム原料としてトリメチルガリウム(TMGa)、窒素原料としてアンモニアガス(NH)、ドーパント材料としてシクロペンタジエニルマグネシウム(CP2Mg)を好適に利用することができる。
次に、図3に示すように、MOCVD法を利用して、半導体領域12上に窒化アルミニウムの第1絶縁膜14をエピタキシャル成長して形成する。このとき、アルミニウム原料としてトリメチルアルミニウム(TMAl)、ガリウム原料としてトリメチルガリウム(TMGa)を好適に利用することができる。また、このエピタキシャル成長の段階では、ドーパント材料を用いない。これにより、第1絶縁膜14は、不純物が実質的に導入されていない状態として得られる。半導体領域12と第1絶縁膜14は、供給する原料の一部を切替えることによって形成することができる。半導体領域12と第1絶縁膜14の格子定数の値は近いので、第1絶縁膜14は、半導体領域12の表面からエピタキシャル成長することができる。半導体領域12と第1絶縁膜14の界面の結晶の連続性は極めて良質である。半導体領域12と第1絶縁膜14の界面が良質であると、第1絶縁膜14は、半導体領域12からのマグネシウムの拡散を顕著に抑制することができる。
また、第1絶縁膜14の厚み14aは、10〜20nmに調整されている。第1絶縁膜14の厚みが10〜20nmに調整されていると、半導体領域12からのマグネシウムの拡散を実効的に抑制することができる。なお、この数値範囲による効果に関する詳細は、後の実施例で説明する。
次に、図4に示すように、減圧CVD法を利用して、第1絶縁膜14上に酸化シリコンの第2絶縁膜16を形成する。減圧CVD法に代えて、プラズマCVD法又はスパッタ法を利用してもよい。
次に、スパッタ法を利用して、第2絶縁膜16上にアルミニウムのゲート電極18を形成する。これらの工程を経て、図1に示す絶縁ゲート構造体10を形成することができる。
本実施例では、窒化アルミニウムの絶縁膜の厚みと、マグネシウムの拡散抑制効果の関係を検討した。
図5に、検討した構造体20の断面図を模式的に示す。構造体20は、サファイア基板22と、マグネシウムが不純物として導入されている窒化ガリウムの下側半導体層24と、不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムの絶縁膜26と、不純物が導入されていない窒化ガリウムの上側半導体層28で構成されている。構造体20は、絶縁膜26の厚み26aが10、15、20、30nmのものを準備した。下側半導体層24と絶縁膜26と上側半導体層28は、MOCVD法を利用して、サファイア基板22の表面からエピタキシャル成長して形成されている。下側半導体層24と絶縁膜26と上側半導体層28は、MOCVD法を実施するときに供給する原料の一部を切替えることによって形成されている。なお、MOCVD法を実施するときに供給する原料は、図1の絶縁ゲート構造体10を製造する際に利用したものと同一である。
図6に、上側半導体層28の表面からの深さと、マグネシウムの濃度の関係を示す。なお、上側半導体層28の厚み28aは0.5μmである。したがって、絶縁膜26は、上側半導体層28の表面からの深さが約0.5μmの位置に設けられている。
図6に示すように、絶縁膜26の厚み26aが10〜20nmの範囲では、上側半導体層28のマグネシウムの濃度が低く抑えられている。即ち、絶縁膜26は、下側半導体層24に導入されているマグネシウムが絶縁膜26を通過して上側半導体層28に侵入することを抑制している。しかしながら、絶縁膜26の厚み26aが30nmの場合、上側半導体層28のマグネシウムの濃度が、他の例に比して大きくなっている。この現象は、絶縁膜26の厚み26aが厚くなりすぎると、エピタキシャル成長しているときに、絶縁膜26内に粒界が形成されてしまうためであると推測される。このため、下側半導体層24に導入されているマグネシウムは、その粒界を介して絶縁膜24を通過し、上側半導体層28に侵入してしまう。本実施例によって、絶縁膜26の厚み26aが、10〜20nmに調整されていると、絶縁膜26はマグネシウムの拡散を顕著に抑制することが確認された。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
絶縁ゲート構造体の要部断面図を模式的に示す。 絶縁ゲート構造体の製造過程を示す(1)。 絶縁ゲート構造体の製造過程を示す(2)。 絶縁ゲート構造体の製造過程を示す(3)。 実施例の構造体の断面図を模式的に示す。 上側半導体層の表面からの深さと、マグネシウムの濃度の関係を示す。
符号の説明
10:絶縁ゲート構造体
12:半導体領域
14:第1絶縁膜
15:ゲート絶縁膜
16:第2絶縁膜
18:ゲート電極
19:ゲート制御回路

Claims (8)

  1. 絶縁ゲート構造体を有する半導体装置であり、
    絶縁ゲート構造体は、
    アルカリ土類金属が不純物として導入されている窒化物半導体の半導体領域と、
    その半導体領域に接しており、不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムの第1絶縁体領域と、
    その第1絶縁体領域によって前記半導体領域から隔てられている酸化シリコンの第2絶縁体領域と、
    第1絶縁体領域及び第2絶縁体領域を介して前記半導体領域に対向している導電体領域と、を備えており、
    前記半導体領域には、一般式がAlx Gay In1−x−yN(但し、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1−x−y≦1)で表される窒化物半導体が用いられていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体領域には、窒化ガリウムが用いられていることを特徴とする請求項1の半導体装置。
  3. 前記半導体領域に導入されているアルカリ土類金属は、マグネシウムであることを特徴とする請求項1又は2の半導体装置。
  4. 第1絶縁体領域は、前記半導体領域の表面からエピタキシャル成長して形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの半導体装置。
  5. 第1絶縁体領域の厚みは、10〜20nmであることを特徴とする請求項4の半導体装置。
  6. 絶縁ゲート構造体を有する半導体装置を製造する方法であり、
    基板の表面からエピタキシャル成長させ、アルカリ土類金属が不純物として導入されている窒化物半導体の半導体領域を形成する第1工程と、
    その半導体領域の表面からエピタキシャル成長させ、不純物が実質的に導入されていない窒化アルミニウムの第1絶縁体領域を形成する第2工程と、
    その第1絶縁体領域の表面に、酸化シリコンの第2絶縁体領域を形成する第3工程と、を備えており、
    前記半導体領域には、一般式がAlx Gay In1−x−yN(但し、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1−x−y≦1)で表される窒化物半導体が用いられている製造方法。
  7. 前記半導体領域には、窒化ガリウムが用いられていることを特徴とする請求項6の製造方法。
  8. 前記絶縁体領域の厚みを、10〜20nmの範囲内に調整することを特徴とする請求項6又は7の製造方法。
JP2006046641A 2006-02-23 2006-02-23 絶縁ゲート構造体を有する半導体装置とその製造方法 Pending JP2007227621A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006046641A JP2007227621A (ja) 2006-02-23 2006-02-23 絶縁ゲート構造体を有する半導体装置とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006046641A JP2007227621A (ja) 2006-02-23 2006-02-23 絶縁ゲート構造体を有する半導体装置とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007227621A true JP2007227621A (ja) 2007-09-06

Family

ID=38549137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006046641A Pending JP2007227621A (ja) 2006-02-23 2006-02-23 絶縁ゲート構造体を有する半導体装置とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007227621A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008084942A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Oki Electric Ind Co Ltd Mis型fetのゲート絶縁層
WO2008047845A1 (fr) * 2006-10-17 2008-04-24 The Furukawa Electric Co., Ltd. Transistor à semi-conducteur de composé de nitrure et son procédé de fabrication
JP2008277413A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Toyota Central R&D Labs Inc 半導体装置とその製造方法
EP2157612A1 (en) * 2008-08-21 2010-02-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Semiconductor device
US10964802B2 (en) 2018-07-23 2021-03-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device and method for manufacturing the same

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000252458A (ja) * 1999-03-04 2000-09-14 Sony Corp 半導体素子
JP2004165387A (ja) * 2002-11-12 2004-06-10 Furukawa Electric Co Ltd:The GaN系電界効果トランジスタ
WO2004102153A2 (en) * 2003-05-09 2004-11-25 Cree, Inc. III-NITRIDE ELECTRONIC DEVICE STRUCTURE WITH HIGH-A1 A1GaN DIFFUSION BARRIER
WO2005010974A1 (ja) * 2003-07-28 2005-02-03 Japan Science And Technology Agency 電界効果トランジスタ及びその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000252458A (ja) * 1999-03-04 2000-09-14 Sony Corp 半導体素子
JP2004165387A (ja) * 2002-11-12 2004-06-10 Furukawa Electric Co Ltd:The GaN系電界効果トランジスタ
WO2004102153A2 (en) * 2003-05-09 2004-11-25 Cree, Inc. III-NITRIDE ELECTRONIC DEVICE STRUCTURE WITH HIGH-A1 A1GaN DIFFUSION BARRIER
WO2005010974A1 (ja) * 2003-07-28 2005-02-03 Japan Science And Technology Agency 電界効果トランジスタ及びその製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008084942A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Oki Electric Ind Co Ltd Mis型fetのゲート絶縁層
WO2008047845A1 (fr) * 2006-10-17 2008-04-24 The Furukawa Electric Co., Ltd. Transistor à semi-conducteur de composé de nitrure et son procédé de fabrication
JP2008277413A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Toyota Central R&D Labs Inc 半導体装置とその製造方法
EP2157612A1 (en) * 2008-08-21 2010-02-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Semiconductor device
US8222675B2 (en) 2008-08-21 2012-07-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Nitride semiconductor device including gate insulating portion containing AIN
US10964802B2 (en) 2018-07-23 2021-03-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device and method for manufacturing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5670427B2 (ja) GaNバッファ層におけるドーパント拡散変調
US11594413B2 (en) Semiconductor structure having sets of III-V compound layers and method of forming
US9502524B2 (en) Compound semiconductor device having gallium nitride gate structures
US8247796B2 (en) Semiconductor device
US10388779B2 (en) Semiconductor device and manufacturing method thereof
JP2007251144A (ja) 半導体素子
JP2006253224A (ja) 半導体装置とその製造方法
JP2016192460A (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP6883007B2 (ja) 窒化物半導体装置
US8901609B1 (en) Transistor having doped substrate and method of making the same
JP2007227621A (ja) 絶縁ゲート構造体を有する半導体装置とその製造方法
JP2011187643A (ja) ヘテロ接合型電界効果トランジスタ
JP2009021279A (ja) 半導体エピタキシャルウエハ
KR20140112272A (ko) 고전자 이동도 트랜지스터 및 그 제조방법
US10483386B2 (en) Semiconductor device, transistor having doped seed layer and method of manufacturing the same
JP2007123824A (ja) Iii族窒化物系化合物半導体を用いた電子装置
WO2018098952A1 (zh) 氮化镓基外延结构、半导体器件及其形成方法
US20150021665A1 (en) Transistor having back-barrier layer and method of making the same
TW201508915A (zh) 半導體功率元件
CN110875379B (zh) 一种半导体器件及其制造方法
JP7162580B2 (ja) 窒化物半導体基板および窒化物半導体装置
US11444189B2 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
CN111326577B (zh) 功率器件外延结构的制备方法及功率器件外延结构
WO2023181749A1 (ja) 半導体装置
JP2009231751A (ja) GaN系化合物半導体からなる双方向スイッチング素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100810