JP2008267044A - 内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法 - Google Patents

内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法 Download PDF

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Abstract


【課題】コンクリート構造物の両外壁部に相当する両補強壁の施工が一体的で強固にでき、且つ安価にできる。
【解決手段】表補強壁(2)並びに裏補強壁(3)の施工が、前記両補強壁(2),(3)の外側となる部分を外型枠(4)で、内側となる部分を内型枠(5)で枠組する際に、少なくとも前記内型枠(5)が取り外し用型枠を使用し、且つ、前記両補強壁(2),(3)内側の壁面角度(θ)が直角あるいは鈍角に形成できる一定高さの枠組をした後、その枠組内に生コンクリートを打設する。それが固化した後に、少なくとも前記内型枠(5)を取り外す。次いで、前記両補強壁(2),(3)間の内部に少なくともソイルコンクリート(A)を打設し、それを押し固め、以後、前記コンクリート構造物の形状に合せて、前記した施工の工程を順次繰返しながら所定の高さまで行う。
【選択図】図1

Description

本発明は擁壁,砂防ダム,貯水ダム等のコンクリート製構造物を施工する際に、その両外壁部に相当する強固なコンクリート製の両補強壁を施工し、構造物の内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法に関する。
従来、擁壁,砂防ダム,貯水ダム等のコンクリート構造物を施工する際に、現場から発生する生土にセメント等を加えたソイルコンクリートが使用される。このソイルコンクリートを使用して前記コンクリート構造物を施工する方法としては、先ず、コンクリート構造物の外壁部に相当するコンクリート製の表補強壁と裏補強壁とを互いに対向させて施工した後に、内部の両補強壁間にソイルコンクリートを打設し、それを押し固めて施工する方法である。
その方法として、特公昭56−11812号には、矩形の基体の後方に2本の脚体を突設せしめてなる多数の脚付ブロックを千鳥状に且つ上下の脚付ブロックの脚体が相互に重合するようにして積重ねて前壁及び後壁を構成すると共に、前壁と後壁の間は多数積重ねた筒形ブロックをコンクリートで接合して構成した適数基の中間縦壁によってこれを接続する一方、前壁と後壁の間の残余のスペースには貧配合コンクリート又は栗石等からなる充填材を充填するようにした方法が提案されている。
また、特開平8−177035号では、所定の高さ及び長さで砂防ダムの袖部を形成するに際して、袖部を形成すべき箇所で、袖部の幅方向両側に位置する部分に袖部の長手方向に沿ってブロックを並べて互いに対向するブロック列を形成し、次いで砂防ダム工事で発生した発生土をブロック列の間に投入し、ブロック列の間に上面がほぼ平坦な発生土層を形成し、次いで前記上面に流動性の良いコンクリートを流してコンクリートを発生土層に含浸させて堆積層とし、以後これを繰り返して袖部を形成する方法である。これにより、砂防ダム工事で発生する発生土を利用した堆積層とブロック列で強固で安定した状態の袖部が形成されるという方法が提案されている。
更に、特開2005−344349号では、コンクリート構造物の両外壁部に相当する表補強壁並びに裏補強壁をコンクリートで施工する際に、全部を残存型枠でもて枠組し、枠組した型枠を撤去することなく、廃材を出さず、ソイルコンクリートの押し固めが確実にできる施工方法が本発明者によって提案されている。
特公昭56−11812号公報 特開平8−177035号公報 特開2005−344349号公報
しかしながら、特公昭56−11812号では、前壁と後壁を施工するのにブロックを使用するため、そのブロックの形状も複雑で製作費が嵩むと共に、ブロック自体の重量が大きく、施工現場に搬入する費用が増し、それを積重ねるには大きなクレーンを必要とし、ブロック一個ずつクレーンで吊り上げて積重ねるのに多大な手間を要すると共に高所での重量物作業には危険性が伴う。また、ブロックを積重ねて前壁と後壁を施工するのは、積重ねたブロック間の結合が、生コンクリートを打設して前壁と後壁とを施工した一体的なものに比べて弱く、特に前壁と後壁間に充填材を充填するような内部が弱い砂防ダムの構造物においては、上流からの土砂や岩石の激しい衝突等により前壁と後壁の強度が極めて高く要求され、上記ブロックの使用には強度の面で問題があった。更にブロックでは、構造物の形状によっては積重ねができない箇所が生じ、そのための手間が掛かる等の問題点があった。
また、特開平8−177035号のものは、砂防ダムの一部である袖部の形成方法であるが、その袖部の形成においても、ブロックを並べて互いに対向するブロック列を形成し、その間に発生土を投入する方法であるから、前記特公昭56−11812号と同様な問題点を有していた。
また、特開2005−344349号では、残存型枠の使用により型枠の撤去がなく廃材も出ず、そしてソイルコンクリートの押し固めが確実にできる利点を有するが、残存型枠で全部を枠組すると補強壁の内側に枠組した残存型枠がソイルコンクリートの中に埋設した状態となる。従って、その埋設される残存型枠は無駄となり、増して一般の取り外し用型枠と比べ高価な残存型枠においては、施工コストの増加を招くことになる。また、残存型枠は一定形状のコンクリート板で重量があり、このため、山奥で道路も整備されて無いダム等の工事現場においては、多量の残存型枠を一度に搬入することが難しく、途中で小分けして工事用車輌等で搬入しなければならず、搬入に手間を要し、時として搬入が困難な場合があり、残存型枠の使用ができないという問題点があった。
本発明は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、ソイルコンクリートを使用するコンクリート構造物を施工する際に、その両外壁部に相当するコンクリート製補強壁の施工が、両補強壁の外側は残存型枠を使用して作業性を高めると共に廃材を出さずに済み、また、両補強壁の内側は、安全で作業性がよいので、取り外し用型枠を使用して、施行コストの安いコンクリート構造物を施工でき、且つ、補強壁近辺の打設ソイルコンクリートの押し固めが確実に行えると共に、両補強壁が各々一体的で任意の形状に形成でき強固である内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、型枠に残存型枠を使用できない場所の施工においても、施行コストの安い枠組ができ、且つ、打設ソイルコンクリートの押し固めが確実に行える内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法を提供するにある。
ソイルコンクリート(A)を使用したコンクリート構造物を施工する際に、その両外壁部に相当するコンクリート製の表補強壁(2)と裏補強壁(3)とを施工した後に、前記両補強壁(2),(3)間の内部に前記ソイルコンクリート(A)を打設し押し固めて施工する工法において、前記表補強壁(2)並びに裏補強壁(3)の施工が、前記両補強壁(2),(3)の外側となる部分を外型枠(4)で、内側となる部分を内型枠(5)で枠組する際に、少なくとも前記内型枠(5)が取り外し用型枠を使用し、且つ、前記両補強壁(2),(3)内側の壁面角度(θ)が直角あるいは鈍角に形成できる一定高さの枠組をした後、その枠組内に生コンクリートを打設する。それが固化した後に、少なくとも前記内型枠(5)を取り外す。次いで、前記両補強壁(2),(3)間の内部に少なくともソイルコンクリート(A)を打設し、それを押し固め、以後、前記コンクリート構造物の形状に合せて、前記した施工の工程を順次繰返しながら所定の高さまで行うことを特徴とする。
前記外型枠(4)が、残存型枠であるのが好ましい。
前記外型枠(4)が、取り外し用型枠であるのが好ましい。
前記ソイルコンクリート(A)を打設する際に、前記両補強壁(2),(3)の上端より低く打設し、且つ前記両補強壁(2),(3)の各自上下が入り組んで段積するのが好ましい。
前記表補強壁(2)の表側の枠組に使用する前記外型枠(4)が、化粧を施した残存型枠であるのが好ましい。
前記ソイルコンクリート(A)を打設する毎に、そのソイルコンクリート(A)の上部に所定厚さの補強コンクリート(B)を打設するのが好ましい。
本発明のソイルコンクリート(A)とは、現場で発生する土砂,混和剤,セメント等を混練して形成されたものを言う。尚、場合によっては、上記のものに少量の水を更に加えたものも使用される。
本発明の生コンクリートとは、セメント,砂,石,混和剤及び水などを混練して形成した一般の生コンクリートで固化していない状態のものを言う。従って、ソイルコンクリート(A)のように、現場で発生する土砂が入っていないため、強度的に強固なコンクリートとなる。尚、本発明の表補強壁(2)及び裏補強壁(3)は生コンクリートを打設し固化させたものである。
本発明の残存型枠とは、予め工場でプレキャストのコンクリートパネルに製作した型枠であり、それを型枠として枠組し、打設コンクリートが固化後、そのまま打設コンクリートの表面に残存するタイプの型枠であって、コンクリート製又は金属製の残存型枠を言う。そして、この残存型枠としては、表面に種々の化粧を施した表用残存型枠と化粧のない裏用残存型枠とがあり、表用残存型枠は一般に、コンクリート構造物の人目に付く表側に、又、人目につかない裏側には、裏用残存型枠が使用される。そして、本発明では、表補強壁(2)の表側に表用残存型枠を、裏補強壁(3)の表側に裏用残存型枠を使用するのが好ましい。
本発明は、表補強壁(2)と裏補強壁(3)の施工が、その枠組の際に両補強壁(2),(3)の外型枠(4)を残存型枠で枠組するため、ダム工事等の高所の枠組が構造物内からでき、安全で作用性がよく、しかも、構造物の表面を種々な意匠に仕上げることが簡単にでき見栄えもよく、他方、両補強壁(2),(3)の内型枠(5)が安価な取り外し用型枠を使用して枠組するため、高価でソイルコンクリート内に埋設し無駄になる残存型枠を使用する場合と比べコスト的に安くでき、内型枠(5)の取り外しにも構造物の内部での作業であるから簡単である。従って、両補強壁(2),(3)の施工においては、その枠組が極めて作業の悪い外側の外型枠(4)を残存型枠で枠組し、内側の内型枠(5)をコスト的に安い取り外し用型枠でもって型組したことに特徴を有し、この残存型枠と取り外し用型枠とを併用したことによってダム構造物等の施工における全体コストを削減することができる。
また、本発明では、外型枠(4)と内型枠(5)とに取り外し用型枠を使用すると、重量のある残存型枠が施工現場に搬入できない場合やクレーン作業ができない場合でも施工できる。
また本発明では、前記両補強壁(2),(3)の内側の壁面角度(θ)が直角あるいは直角以上の鈍角になるように形成したことにより、両補強壁(2),(3)間に打設したソイルコンクリート(A)を押し固める際に、押し固めるためにローラー転圧機や振動押圧機等を使用しても両補強壁(2),(3)の内側が邪魔にならず、両補強壁(2),(3)の近辺の打設したソイルコンクリート(A)も押し固めが可能となり、打設したソイルコンクリート(A)の全体を押し固めることができる。従って、従来のような両補強壁(2),(3)の内側近くは上記押し固めの機械が入らず、押し固めができないという問題点を解消できる。
更に本発明では、前記両補強壁(2),(3)の各自上下の段積が、生コンクリートの打設により一体的に結合するため、強度的に強く、更に前記両補強壁(2),(3)の各自上下を入り組んで段積したことにより、各自上下に段積した両補強壁(2),(3)がソイルコンクリート(A)の内圧でずれることがなくより強固に段積できる。
また本発明では、表補強壁(2)の表側に使用する外型枠(4)が、化粧を施して残存型枠を使用することにより、人目に付く表側のコンクリート構造物に天然石風や木目風等の美観を呈することができる。
更に本発明では、ソイルコンクリート(A)を打設する毎に、そのソイルコンクリート(A)の上部に所定厚さの補強コンクリート(B)を打設したことにより、コンクリート構造物の内部がソイルコンクリート(A)のみに比べ強度が増し、特に両補強壁(2),(3)間の圧縮強度が増加するため、コンクリート構造物に加わる側圧にも充分に耐久性を有すると共に、補強コンクリート(B)に固着させた鉄筋杭(6)が、ソイルコンクリート(A)に固着させたものより極めて強固に取付けられ、抜けることがなく、第1回目以後の施工で両補強壁(2),(3)の枠組に対する支持が強固となり、コンクリート打設時の残存型枠に加わる側圧に対しても充分に支持できる。
以下、本発明の施工方法につき、図を基にその実施形態を詳述する。図1は本発明の一実施形態を示し、砂防ダムの施工方法の説明図を示している。この図1を基に本発明の施工方法を説明すると、先ずコンクリート構造物の外壁部に相当するコンクリート製の表補強壁(2)並びに裏補強壁(3)を施工するには、予め両補強壁(2),(3)の施工位置に基礎コンクリート(1)が施工されており、この各基礎コンクリート(1)の上に外型枠(4)と内型枠(5)とを使用して、下流側(図の左側)の表補強壁(2)用と、上流側(図の右側)の裏補強壁(3)用との枠組を行う。
この枠組においては、両各補強壁(2),(3)の外側となる部分の外型枠(4)を残存型枠で、内側となる部分の内型枠(5)を取り外し用型枠でもって枠組させ、その外側の外型枠(4)はコンクリート構造物の傾斜に合せて傾斜させ、内側の内型枠(5)は両補強壁(2),(3)の内側の壁面角度(θ)が直角あるいは直角以上の鈍角になるように枠組され、図1では直角に枠組したものが図示している。そして、表補強壁(2)用の外側の外型枠(4)は、表面に化粧を施した表用残存型枠を使用するのがよく、裏補強壁(3)の外側となる部分の外型枠(4)は、ダム構造物において水や土砂等で埋まり人目に付き難いため、化粧を施さない裏用残存型枠が使用される。これにより、表補強壁(2)と裏補強壁(3)の枠組は、両補強壁(2),(3)の外側、つまりコンクリート構造物の外側となる部分に外型枠(4)として残存型枠を使用し、コンクリート構造物の内側となる部分、つまり内部のソイルコンクリート側の内型枠(5)は取り外し用型枠を使用するのである。これは、コンクリート構造物の外側は足場が悪く、外側から枠組することが極めて困難で作業性が悪く、型枠の取り外しも多大な手間を要するため、外型枠(4)は構造物内で枠組作業ができ、しかも取り外しが不要な残存型枠を使用して作業性を高めるのである。他方、コンクリート構造物内でのみ枠組や型枠の取り外しができる側、つまり両補強壁(2),(3)の内側では、足場が良く、枠組や取り外しが簡単なため、コスト的に安価な取り外し用型枠を使用し、且つ、残存型枠を使用した場合のように、ソイルコンクリート(A)に埋設して無駄となることもなく、施工のコストを低減できる。従って、両補強壁(2),(3)の内側となる部分の内型枠(5)には取り外し用型枠を使用するのである。尚、裏補強壁(3)において、外側が人目に付く場合は外側の外型枠(4)を化粧のある表用残存型枠にすることもある。
前記残存型枠は一般にコンクリート製のパネル状であり、予め工場で製作したプレキャストコンクリートである。これは例えば厚さ30〜40mm、巾900〜1200mm、高さ600mm程度のものが使用されるが、この寸法に限定されない。この残存型枠は基礎コンクリート(1)上に段積し、互いに連結金具で連結固定される。また本発明の使用する残存型枠としては、一例として本発明者が提案した表用残存型枠として特願平10−204900号,裏用残存型枠として特願平10−306461号等のものが使用されるが、この一例に限定されるものではない。
また、前記取り外し用型枠は、一般に使用される木製,鉄製等のもので、これを枠組し、打設したコンクリートが固化した後に枠組を取り外して一部又は全部を型枠として再使用できるものである。この取り外し用型枠の使用は、残存型枠に比べコスト的に安く枠組ができる。つまり、本発明のように取り外し用型枠をコンクリート構造物の内部側にだけ使用する場合は、枠組及び取り外しがコンクリート構造物の内で行えるため、作業性が良く、また取り外した型枠が再度使用できるので、この部分に高価な残存型枠を使用し埋設して無駄になるのに比べコスト的に安価となるのである。(6)は枠組内で基礎コンクリート(1)に突出して固定した鉄筋杭であり、(7)は鉄筋杭(6)と外型枠(4)間を支持する支持鉄筋である。(8)は外型枠(4)と内型枠(5)との間を保持する保持部材である。
このように最下位の両補強壁(2),(3)用の枠組が完了した後に、この枠組内に生コンクリートを打設して固化すると、外側の残存型枠を使用した外型枠(4)はそのまま打設コンクリートの表面に固着して残存する。他方、内側の取り外し用型枠を使用した内型枠(5)は取り外し撤去する。
そして、打設コンクリートが固化し最下位の両補強壁(2),(3)の施工が完了した後、図2に示すように、両補強壁(2),(3)間の内部にソイルコンクリート(A)を打設し、ローラー転圧機,振動押圧機等でもって、ソイルコンクリート(A)を上方から押し固める。この際に、両補強壁(2),(3)の内部側の壁面角度(θ)が直角あるいは直角以上の鈍角なため、打設したソイルコンクリート(A)を押し固める際に、押し固め機を使用しても両補強壁(2),(3)の内部側が邪魔にならず、両補強壁(2),(3)近辺のソイルコンクリート(A)も確実に押し固められ第1回目の施工が完了する。以後、第1回目の施工のように、前記コンクリート構造物の形状に合せて前記両補強壁(2),(3)の施工と前記ソイルコンクリート(A)の打設及び押し固めとを順次繰返しながら、第2回目、第3回目の施工を所定の高さまで行い、コンクリート構造物の施工を完了する。尚、施工を繰返す回数は限定されず、あくまでコンクリート構造物の高さに応じて施工回数が設定される。尚、コンクリート構造物の頂部で施工をソイルコンクリート(A)の上面は通常のコンクリートを一定厚さまで打設し仕上げている。
また、本発明の請求項3では、枠組が外型枠(4)と内型枠(5)との両方が取り外し用型枠を使用した施工方法である。この場合には、図示しないが、前記の外型枠(4)が残存型枠を使用した施工方法に比べ、外型枠(4)が取り外し用型枠を使用して施工する方法であり、枠組以外は同一施工方法である。従って、両補強壁(2),(3)に対する枠組は外型枠(4)と内型枠(5)共に取り外し用型枠が使用される点が異なり、この枠組については一般的に用いられる枠組をすればよく、要するに、打設コンクリートが固化後に、型枠を取り外しできる枠組であればよい。また、枠組が完了し生コンクリートを打設し、それが固化後に、外型枠(4)と内型枠(5)とを取り外すか、あるいは内型枠(5)のみ取り外し、次いで前記したソイルコンクリート(A)の打設、その押し固めを行う。以降、同様な施工の工程を繰り返して所定高さのコンクリート構造物を完成させる。尚、内型枠(5)のみ取り外してソイルコンクリート(A)を打設した場合に、所定の高さまで施工後に外型枠(4)の全部を取り外せばよい。
図3は本発明の請求項4の実施形態を示したものである。この図3において、ソイルコンクリート(A)を打設する際に、両補強壁(2),(3)の上端より低く打設させる。そして両補強壁(2),(3)の上に次の各自補強壁(2),(3)を段積する際に、内側の内型枠(5)をソイルコンクリート(A)の上端に設置し、外側の外型枠(4)は既に設置している下の外型枠(4)上に段積して枠組する。次いでこの枠組内に生コンクリートを打設し固化させて第2回目の両補強壁(2),(3)の施工が完了する。この状態において各自の上下の両補強壁(2),(3)は互いに入り組んで段積される。以後この両補強壁(2),(3)の施工とソイルコンクリート(A)の打設とを繰り返して目的の高さまで施工する。この各自の上下の両補強壁(2),(3)を互いに入り組んで段積することにより、打設したソイルコンクリート(A)の内圧に対し、段積された状態での両補強壁(2),(3)の強度が増し、高く段積しても安全である。
図4,5は本発明の請求項6の実施形態を示したものである。この図4はソイルコンクリート(A)の上部に所定厚さの補強コンクリート(B)を打設したものである。また図5はソイルコンクリート(A)の上部に補強コンクリート(B)を打設したものであるが、両補強壁(2),(3)の上端より補強コンクリート(B)の上面を低く打設したものであり、これは前記したように、両補強壁(2),(3)の各自上下を入り組んで施工させるためである。この補強コンクリート(B)はセメント,砂利,石,混和剤及び水などを混練した一般のコンクリートであり、中に鉄筋等の補強材を入れるのが好ましい。
本発明は、土木工事の中で、ソイルコンクリートを使用した砂防ダム,擁壁,貯水ダム等のコンクリート構造物を施工する際に使用できる。
本発明の実施形態を示す施工方法の説明図である。 本発明の第1回目施工の完了を示した説明図である。 本発明の他の実施形態を示す説明図である。 本発明の補強コンクリートを設けた施工方法を示す説明図である。 本発明の補強コンクリートを設けた他の施工方法を示す説明図である。
符号の説明
A ソイルコンクリート
B 補強コンクリート
2 表補強壁
3 裏補強壁
4 外型枠
5 内型枠
θ 壁面角度

Claims (6)

  1. ソイルコンクリート(A)を使用したコンクリート構造物を施工する際に、その両外壁部に相当するコンクリート製の表補強壁(2)と裏補強壁(3)とを施工した後に、前記両補強壁(2),(3)間の内部に前記ソイルコンクリート(A)を打設し押し固めて施工する工法において、前記表補強壁(2)並びに前記裏補強壁(3)の施工が、前記両補強壁(2),(3)の外側となる部分を外型枠(4)で、内側となる部分を内型枠(5)で枠組する際に、少なくとも前記内型枠(5)が取り外し用型枠を使用し、且つ、前記両補強壁(2),(3)の内側の壁面角度(θ)が直角あるいは鈍角に形成できる一定高さの枠組をした後、その枠組内に生コンクリートを打設し、それが固化した後、少なくとも前記内型枠(5)を取り外し、次いで、前記両補強壁(2),(3)間の内部に少なくともソイルコンクリート(A)を打設し、それを押し固め、以後、前記コンクリート構造物の形状に合せて、前記した施工の工程を順次繰返しながら所定の高さまで行うことを特徴とする内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法。
  2. 前記外型枠(4)が残存型枠である請求項1記載の内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法。
  3. 前記外型枠(4)が取り外し用型枠である請求項1記載の内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法。
  4. 前記ソイルコンクリート(A)を打設する際に、前記両補強壁(2),(3)の上端より低く打設し、且つ前記両補強壁(2),(3)の各自上下が入り組んで段積した請求項1,2,3記載の内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法。
  5. 前記表補強壁(2)の表側の枠組に使用する前記外型枠(4)が、化粧を施した前記残存型枠である請求項2記載の内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法。
  6. 前記ソイルコンクリート(A)を打設する毎に、そのソイルコンクリート(A)の上部に所定厚さの補強コンクリート(B)を打設した請求項1、2、3、4,5記載の内部にソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法。
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