JP3001187B2 - 隔壁用ブロック及びこれを用いた隔壁等の施工法 - Google Patents

隔壁用ブロック及びこれを用いた隔壁等の施工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、積みブロック又
は張りブロックを用いた法面土工において、配置される
隔壁、小口壁、又は袖部(以下「隔壁等」と略称す
る。)の施工に用いられる隔壁用ブロック、及びこれを
用いた隔壁等の施工法に関する。
【0002】
【発明の背景】図5に示すように、平積み50、又は谷積
み51された積みブロック、又は張りブロック(以下「積
みブロック等52」と略称する。)を用いた法面土工にお
いては、施工延長の一定間隔毎に隔壁53の施工が義務付
けられていた。この隔壁53の配置は、施工延長方向へ延
びる積みブロック等52をここで縁切りし、その区間内の
みで積みブロック等52崩壊等の法面欠損を食い止めるた
めである。
【0003】また、施工延長の終端部においては、安定
仕上げのために小口壁54が施工形成されていた。さら
に、法面の適宜の位置に配置される階段56には、その両
側に袖部57が施工形成されていた。
【0004】
【従来の技術】従来、この隔壁53等の形成は、現場にお
いて法面55の全高までの型枠(図示省略)を組み、この
型枠内に生コンクリートを打設することによって行って
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしかかる隔壁53等
の現場施工においては、以下に列挙するような課題があ
った。
【0006】養生硬化後の型枠解体があるため、隔壁
等は積みブロック等の施工前に予め施工形成しておく必
要があり、完成寸法が通常数十センチ幅で、高さが数メ
ートルとなる隔壁53は直立保持しておくため、サポート
等の設置が必要となり、この支保工は、非常に困難であ
ると共に危険でもあり、また、修正し難いものでもあっ
た。
【0007】隔壁用の生コンクリートを地山(「切削
法面」)に直接打設するため、地山を滑らかに仕上げる
必要があり、その土工が困難であった。また、この土工
が粗雑である場合は、これに合わせて型枠を組み付けな
ければならず、型枠工が非常に煩雑となっていた。
【0008】現場形成では、型枠組み、コンクリート
打設、養生、脱型、及び支保工、と種々の行程を必要と
するため、その施工期間に長期間(1週間程度)を要し
ていた。
【0009】また、法面高さまで一気に組み付けられ
た型枠内は、法面に沿っていわゆる前転び構造(前方に
向かって勾配が付いている。)であるため、型枠上部か
ら生コンクリートを注入した場合には、混合させた骨材
が偏った状態で硬化してしまう恐れがあり、完成後の強
度上にも問題があった。
【0010】さらに、積みブロック等の積み施工完成
後においては、隔壁の前面が他と遊離して景観的にも不
釣り合いであった。この修正として表面にモルタル等で
仕上げを施すこともできなかった。
【0011】
【目的】そこで、本願発明は上記課題に着目してなされ
たもので、その目的は予めプレキャストコンクリートで
所定形状のブロックを形成しておき、これを現場で積み
上げて短期施工期間でかつ安全に隔壁等を構築すること
ができる隔壁用ブロック及びこれを用いた隔壁等の施工
法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明の隔壁用ブロックは、前面が縦長矩形状の
前面板と、該前面板の両側縁辺からそれぞれを所定の
長さ後方へ延びるように一体成形して平行対面させ、か
つ上下端部に連結手段を配設した両側面板と、からなり
横断面形略コ字状となるように構成され、主にコンク
リート成形により形成される。
【0013】また対向する側面板は、両側面板の間へ注
入した中込コンクリートを後方へ流出可能な構成の連結
手段により構成してもよく、さらには、前面板、側面
板、及び(又は)連結手段をそれぞれ別個に形成し、
れぞれ組立自在としてもよく。かかる隔壁用ブロックを
用いた、隔壁、小口壁、又は袖部の施工法は、当該隔壁
ブロックを1個又は複数個毎に積み上げかつ連続させて
行き、その両側面板の間に中込コンクリートを打設して
積上げた隔壁用ブロックどうし及び法面と一体化させる
ことにより構築する。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、上記のように構成される発
明の実施の形態について説明する。図1〜図3は本実施
形態の全体を示す斜視図である。
【0015】図1に示す実施形態1の本願ブロック1
は、前面形が略矩形状をなす前面板10と、その前面板10
の両側縁辺の全辺から、それぞれ後方へ所定の長さ延び
て一体に形成された矩形状の側面板11、11とからなり、
横断面形が略コ字状になるように構成する。
【0016】両側面板11、11は対向して配置し、その対
向面のそれぞれには、縦方向(図面上では上下方向)に
延びる鉄筋挿通管12を一体に形成する。この鉄筋挿通管
12は、複数個の本願ブロック1、1、・・が上下に積み
上げられた時に、1本(場合によっては複数本)の鉄筋
(図示省略)を貫通させるためのものである。
【0017】また、側面板11の上端部11uと下端部11dに
は、連結金具13が取り付けられる凹部14、14、・・をそ
れぞれ上下対応位置に形成する。これは、積み上げられ
た本願ブロック1を連結する板状の連結金具が側面板11
の側面から露出しないようにするためである。
【0018】なお、前面板10の前面側の面には、必要に
より適宜の趣向を施す。例えば、図示するように張り石
風15に、又は砂地模様にしたりする。これにより、施工
後の景観にマッチさせることができる。
【0019】次に、図2に示す実施形態2の本願ブロッ
ク2は、前面板20及び側面板21の基本的構成が前記本願
ブロック1と同様であるため、その詳細を省略する。本
願ブロック2の特徴は、対向する側面板21どうしを連結
する連結手段を配置したことにある。
【0020】この連結手段の構成は、本願ブロック2の
プレキャスト段階でメッシュ鉄筋22と絡ませるようにし
て複数本の鉄筋23、23、23、・・を、対向する側面板21
の内側面間に掛け渡すよう配置する。これにより本願ブ
ロック2の保形力が補強されると共に、中込コンクリー
トが鉄筋23に付着することにより本願ブロック2との一
体化が図れる。
【0021】次に、図3に示す実施形態3の本願ブロッ
ク3は、上記の本願ブロック1、2が一体成形品である
のと異なり、組立式のものである。すなわち、前面板30
は本願ブロック1、2と同様に前面矩形状で板状に成形
し、その両側縁部の後方部には嵌合凹部30a を形成す
る。
【0022】一方、側面板31は矩形板状に成形し、その
一端辺を前記前面板30の嵌合凹部30に嵌合し、連結金具
32を用いて一体化する。さらに、対向して組み付けられ
た両側面板31、31の間には、これらの内側面を連結する
ように連結板33を取り付ける。この連結板33は、内側面
の上下全高に一致するように形成して連結金具34で取り
付ける。また、その面の数カ所には貫通孔33c 、33c 、
・・が形成されている。この貫通孔33c は、後述するよ
うに両側面板33の間に中込コンクリートを打設した場合
に、このコンクリートを連結板33の前後に流入させて一
体化させるためのものである。
【0023】なお、本願ブロック1、2、3、の具体的
寸法としては、現場に合わせて種々のものが成形され
る。本実施形態では、前面板10、20、30を、幅30cm、
高さ1m、厚さ5cmに設定し、側面板11、21、31を、
縦(又は高さ)1m、横(又は奥行き)1m、厚さ5c
mに設定している。
【0024】上記のように構成した本願ブロック1、
2、3は、以下のようにして施工する。なお、本願ブロ
ック1、2、3、の施工方法は同様であるため、本願ブ
ロック1についてのみ説明する。
【0025】図4はその施工例を示す斜視図である。先
ず、所定の勾配をもって切削された法面55に合わせて下
部が斜めに削除された第1段目の本願ブロック1a を、
法面下部の地面に載置する。次にこの上段にさらに第2
段目の本願ブロック1b を載置すると共に、連結金具13
で固定する。その後、内部に中込コンクリートを一定位
置40まで打設して、上下の本願ブロック1a 、1b を一
体化する。
【0026】この部分が養生硬化後には、この部分に当
接する積みブロック等52の下段部を施工する。このよう
に、本願ブロック1を順次積み上げて行き、中込コンク
リートで一体化して行くと共に、これに合わせて積みブ
ロック等52の施工も併せておこなって行くものである。
【0027】
【効果】本願は上記のように構成しているため、以下に
列挙する効果を奏する。 プレキャストコンクリート製の本願ブロックを用いて
隔壁等を施工するものであるため、従来の型枠工法に比
べて著しく工期の短縮を図れると共に、サポート等の支
保工の必要がなく安全確実な施工を行うことができる。
【0028】隔壁等の施工を本願ブロックの積み上げ
で行っているため、下段部の本願ブロックの施工に併せ
て積みブロック等の積み上げ施工をすることができるた
め、隔壁等を完成させた後に積みブロック等の施工を行
っていた従来工法と比べ、これによっても著しい工期の
短縮が図れる効果がある。さらに、本願ブロックへの中
込コンクリートの打設と同時に、積みブロック等の胴込
めコンクリートの打設を行うことができるため、より効
率的な作業を行うことができる。
【0029】本願ブロックを組立自在にしている場合
は、その運搬容積を縮小化することができると共に、種
々の側面板を取り付けることにより、現場の状況に的確
に対応させることができる効果がある。
【0030】側面板どうしを連結手段で連結した場合
は、より保形力を強化する効果があると共に、これに中
込コンクリートが付着することにより、本願ブロックと
一体化させることができる。
【0031】本願ブロック前面板に種々の趣向を施
すことができるため、完成後の景観にマッチした施工を
行うことができる。また、本願ブロックは、内部空間
へ注入した中込コンクリートを後方へ流出可能な構成で
あるため、地山とも接触結合し、養生硬化後は、積み上
げたブロックを一体化させると共に地山とも一体化させ
ることができ、隔壁ブロックとして充分な強度を確保す
ることができるものである。さらにまた、側面板の後
端面が地山と接触するのみで、いわば面接触でなく線接
触となるため、地山の面を丁寧に平滑形成する必要な
く、そのまま置いて行けばよく、施工が簡易となる結
果、工期の短縮が計れ施工費用の軽減につながる効果も
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態を示す斜視図である。
【図2】 本実施形態の他の例を示す斜視図である。
【図3】 本実施形態の他の例を示す斜視図である。
【図4】 本実施形態の施工例を示す斜視図である。
【図5】 積みブロック等の施工完成例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1・・・本願ブロック 10・・・前面板 11・・・側面板 11u ・・上端部 11d ・・下端部 12・・・鉄筋挿通管 13・・・連結金具 14・・・凹部 15・・・張り石風 2・・・本願ブロック 20・・・前面板 21・・・側面板 22・・・メッシュ鉄筋 23・・鉄筋 3・・・本願ブロック 30・・・前面板 30a ・・嵌合凹部 31・・・側面板 32・・・連結金具 33・・・連結板 33c ・・貫通孔 34・・・連結金具 40・・・一定位置 50・・・平積み 51・・・谷積み 52・・・積みブロック等 53・・・隔壁 54・・・小口壁 55・・・法面 56・・・階段 57・・・袖部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面が縦長矩形状の前面板と、 該前面板の両側縁辺からそれぞれを所定の長さ後方へ
    延びるように一体成形して平行対面させ、かつ上下端部
    に連結手段を配設した両側面板と、 からなり横断面形略コ字状となるように構成したこと
    を特徴とする隔壁ブロック。
  2. 【請求項2】 対向する側面板が、両側面板の間へ注入
    した中込コンクリートを後方へ流出可能な構成の連結手
    段により連結されていることを特徴とする請求項1記載
    の隔壁用ブロック。
  3. 【請求項3】 前面板、側面板、及び(又は)連結手段
    それぞれ別個に形成し、組立自在であることを特徴と
    する請求項1、又は2記載の隔壁用ブロック。
  4. 【請求項4】 積みブロック又は張りブロックを用いた
    法面土工事に配置される隔壁、小口壁、又は袖部の施工
    において、 請求項1〜3記載の隔壁用ブロックを1個又は複数個毎
    に積み上げかつ連結して行き、その両側面板の間に中込
    コンクリートを打設して積上げた隔壁用ブロックどうし
    及び法面と一体化させることを特徴とする隔壁等の施工
    法。
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