JP3474311B2 - 大型擁壁の構築方法 - Google Patents

大型擁壁の構築方法

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JP3474311B2 JP09737695A JP9737695A JP3474311B2 JP 3474311 B2 JP3474311 B2 JP 3474311B2 JP 09737695 A JP09737695 A JP 09737695A JP 9737695 A JP9737695 A JP 9737695A JP 3474311 B2 JP3474311 B2 JP 3474311B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、擁壁が概ね5mを超え
る大型擁壁の改良に関するもので、大型擁壁構造物の低
コスト化と使用現場での多様化と、施工現場での簡素化
に対応することを目的とするものである。 【0002】 【従来の技術】従来は、概ね5mを超える大型プレキャ
スト擁壁特許第1365237号のように、予め底版長
さを現場据付時に自立するための必要最小限の長さに製
作することによって、工場から施工現場までの輸送を可
能とし、施工現場で据付後設計条件に見合う底版厚さと
長さを継ぎ足す工法と特願昭53−7629号公報のア
ンカー鉄筋(16)を所定の位置に施工時のブロックの
施工伸びまで考慮して十分固定した後、基礎底版コンク
リート(17)を打設し所定の強度を得るまで一定期間
養生を行い、その後に中、小型プレキャストブロック
(12)(13)(14)(15)をアンカー鉄筋(1
6)にそれぞれ通し 【図9】のように個々に積み上げることによって擁壁を
構築する工法があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】概ね5mを超える大型
プレキャスト擁壁、例えば特許第1365237号の場
合は従来5m以上のプレキャスト擁壁は車両制限令(車
の幅、高さ)により、不可能であった輸送手段を解決
し、従来の現場打ち擁壁をプレキャスト化することに成
功した。しかし、これは壁高の種類毎に型枠を用意しな
ければならなく、型枠に対する設備投資が多大であるた
め、型枠の償却費を考慮するとどうしても製品が高価で
割高なものになった。又、余りに大型製品の為、施工現
場でも大型重機が必要になること、又製品の据付が難度
を増していく欠点があった。又、一方特願昭53−76
29号公報のアンカー鉄筋を所定の位置に施工時のブロ
ックの施工伸びまで考慮して十分固定したアンカー鉄筋
(16)を配列した後、基礎底版コンクリート(17)
を打設し、所定の強度を得るまで一定期間養生を行いそ
の後に中、小型ブロック(12)(13)(14)(1
5)をアンカー鉄筋(16)に通して積上げる擁壁構築
法 【図9】は、高精度を要求され時間と手間がかかる欠点
があり、更に基礎底版コンクリート(17)とブロック
(12)とは、アンカー鉄筋(16)が介在しているの
みで基礎底版コンクリート(17)とブロック(12)
が完全一体化していない為、概ね5m以上の大型擁壁構
造物では最下層擁壁ブロック(12)には最大の土圧が
作用するために、基礎底版コンクリート(17)とブロ
ック(12)との連設構造に強度上大きな疑問があっ
た。 【0004】 【課題を解決するための手段】そこで上記課題を解決す
るために、プレキャスト床版(1)あるいは現場打コン
クリート床版(1)の上に、通し鉄筋孔(3)を有する
前壁とその後側面に突設した控壁小型のベースブロック
(4)を、レベル調整及び前面壁のならび等を正確に調
整し通し鉄筋孔(3)に基礎底版用鉄筋(9)を配筋し
ベースブロック(4)の上面に大型の前壁とその後側面
に突設した控壁を有する大型プレキャスト積ブロック
(7)を上載し大型プレキャスト積ブロック(7)の前
面壁下部及び控壁下部には通し鉄筋孔(3)を設けてお
き基礎底版用鉄筋(9)を配筋し、大型プレキャスト積
ブロック(7)の控壁部(11)に必要量の縦方向のポ
スト鉄筋(5)を挿入し、位置ぎめ材(10)により所
定の位置にポスト鉄筋(5)を固定し、胴込コンクリー
ト(6)を注入及び基礎底版コンクリート(2)を同時
に打設することにより、基礎底版コンクリート(2)と
大型プレキャスト積ブロック(7)を合成一体化させて
解決しようとするものである。 【0005】 【作用】基礎底版コンクリート(2)に内蔵される基礎
底版用鉄筋(9)と大型プレキャスト積ブロック(7)
に内蔵されるポスト鉄筋(5)の組み合わせにより、基
礎底版コンクリート(2)と大型プレキャスト積ブロッ
ク(7)は強力に合成一体化される。 【0006】 【実施例】 【図5】の大型プレキャスト積ブロック(7)のように
大型擁壁を構築するにあたりプレキャスト床版(1)あ
るいは現場打床版(1)の上に、基礎底版コンクリート
(2)を構築する際の鉄筋組み立て用の通し鉄筋(3)
を形成し、さらに上載する大型プレキャスト積ブロック
(7)の受け枠を兼ね備えた人力でも簡単にレベル調整
等ができる、前壁とその後側面に突設した控壁を有する
ベースブロック(4)を 【図1】のように配列し、前壁とその後側面に突設した
控壁を有した大型プレキャスト積ブロック(7)を積み
重ねて擁壁を構築するために控壁部(11)は中空部
(8)を形成し、大型プレキャスト積ブロック(7)の
最下層の前面壁下部及び控壁下部には、基礎底版コンク
リート(2)を構築する際の鉄筋組み立て用の通し鉄筋
孔(3)を設けた大型プレキャスト積ブロック(7)を
ベースブロック(4)に上載し、その後ベースブロック
(4)及び上載の大型プレキャスト積ブロック(7)の
鉄筋孔(3)に基礎底版用鉄筋(9)をそれぞれ配筋
し、大型プレキャスト積ブロック(7)の控壁中空部
(8)の所定の位置に前壁背後の盛土高及び土質等使用
現場の条件にあわせた量のポスト鉄筋(5)を配列し大
型プレキャスト積ブロック控壁中空部(8)に胴込コン
クリート(6)打設と基礎底版コンクリート(2)打設
を同時に行なうことにより、縦壁の大型プレキャスト積
ブロック(7)と現場打基礎底版コンクリート(2)を
完全に一体化する。本発明は以上のような構成である。 【0007 】 【発明の効果】本発明によれば、従来の特許第1365
237号のように擁壁高さの種類毎に型枠を製作するこ
とがない為、多額な型枠への投資を必要とせず、施工現
場に於いても大型重機を必要としない。また、一方の特
願昭53−7629号公報のアンカー鉄筋を所定の位置
に施工時におけるブロックの施工伸びまで考慮して十分
固定したアンカー鉄筋(16)を配列した後、基礎底版
コンクリート(17)を打設し、所定の強度を得るまで
一定期間養生を行い、その後に中、小型ブロック(1
2)(13)(14)(15)をアンカー鉄筋(16)
に通して積上げる擁壁構築法 【図9】に比べ、プレキャスト床版(1)あるいは現場
打床版(1)の上に、基礎底版コンクリート(2)を構
築する際の鉄筋組み立て用の通し鉄筋孔(3)を有し、
さらに上載する大型プレキャスト積ブロック(7)の受
け枠を兼ね備えた人力でも簡単にレベル調整等ができ
る、前壁とその後側面に突設した控壁を有するベースブ
ロック(4)を配列し、前壁とその後側面に突設した控
壁を有した大型プレキャスト積ブロック(7)を積み重
ねて擁壁を構築するために控壁部(11)は中空とな
し、大型プレキャスト積ブロック(7)の最下層の前面
壁下部及び控壁下部には、基礎底版コンクリート(2)
を構築する際の鉄筋組み立て用の通し鉄筋孔(3)を設
けた大型プレキャスト積ブロック(7)をベースブロッ
ク(4)に上載し、その後ベースブロック(4)及び上
載の大型プレキャスト積ブロック(7)の鉄筋孔(3)
に基礎底版用鉄筋(9)をそれぞれ配筋し、大型プレキ
ャスト積ブッロク(7)の控壁中空部(8)の所定の位
置に、前壁背後の盛土高及び土質による内部摩擦角等使
用現場の条件にあわせた量のポスト鉄筋(5)を配列で
きる容積を確保している為に、種々の現場にあわせてポ
スト鉄筋(5)のサイズ及び本数、さらには胴込コンク
リート(6)の強度を選択し、又大型プレキャスト積ブ
ロック(7)の控壁中空部(8)に胴込コンクリート
(6)打設と基礎底版コンクリート(2)打設を同時に
行なう為、縦壁の大型プレキャスト積ブロック(7)と
基礎底版コンクリート(2)が完全一体化となり、従来
の構築法と異なり基礎底版と縦壁が連設構造の強度を十
分満足するばかりでなく、施工が容易であり、更に、従
来の構築法と異なり、基礎底版コンクリート(2)と大
型プレキャスト積ブロック(7)の控壁中空部(8)の
胴込コンクリート(6)と同時に打設施工することによ
り、養生期間が短縮される為、工期も短くできる等、大
きな効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 プレキャスト床版(1)又は現場打床版
(1)にベースブロック(4)を配列した状態を示す 【図2】 【図1】において大型プレキャスト積ブロック(7)を
配列した状態を示す 【図3】 【図2】において基礎底版用鉄筋(9)及びポスト鉄筋
(5)を配筋した状態を示す 【図4】 【図3】において基礎底板コンクリート(2)と胴込コ
ンクリート(6)を打設した状態を示す 【図5】 本発明の控壁1本型の積上げ実施例を示す斜
視図 【図6】 本発明の控壁2本型の積上げ実施例を示す斜
視図 【図7】 従来工法のアンカー鉄筋(16)を固定し基
礎底版コンクリート(17)を打設した状態を示す 【図8】 【図7】においてアンカー鉄筋(16)に積ブロック
(12)を挿入している状態を示す 【図9】 従来工法の積上げ実施例を示す斜視図 【図10】 本発明の切土用垂直土留の使用例を示す 【図11】 本発明の切土用に勾配をつけた使用例を示
す 【符号の説明】 1;プレキャスト床版又は現場打床版 2;基礎底版コンクリート又は基礎底版 3;鉄筋孔 4;ベースブロック 5;ポスト鉄筋 6;胴込コンクリート 7;大型プレキャスト積ブロック又は擁壁ブロック 8;中空部 9;基礎底版用鉄筋 10;位置ぎめ材又はポスト鉄筋位置ぎめ材 11;控壁部 12;積ブロック 13;積ブロック 14;積ブロック 15;積ブロック 16;アンカー鉄筋 17;従来工法の基礎底版コンクリート

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】大型擁壁を構築するにあたり、プレキャス
    ト床版(1)あるいは現場打床版(1)の上に、基礎底
    版コンクリート(2)を構築する際の鉄筋組み立て用の
    通し鉄筋孔(3)を有し、さらに上載する大型プレキャ
    スト積ブロック(7)の受け枠を兼ね備えた人力でも簡
    単にレベル調整等ができる、前壁とその後側面に突設し
    た控壁を有するベースブロック(4)を配列し、前壁と
    その後側面に突設した控壁を有した擁壁大型プレキャス
    ト積ブロック(7)を積み重ねて擁壁を構築する為に控
    壁部(11)は中空となし、大型プレキャスト積ブロッ
    ク(7)の最下層の前面壁下部及び控壁下部には、基礎
    底版コンクリート(2)を構築する際の鉄筋組み立て用
    の通し鉄筋孔(3)を設けた大型プレキャスト積ブロッ
    ク(7)をベースブロック(4)に上載し、その後ベー
    スブロック(4)及び上載の大型プレキャスト積ブロッ
    ク(7)の鉄筋孔(3)に基礎底版用鉄筋(9)をそれ
    ぞれ配筋し、大型プレキャスト積ブロック(7)の控壁
    中空部(8)の所定の位置に前壁背後の盛土高及び土質
    等使用現場の条件にあわせた量のポスト鉄筋(5)を配
    列し、大型プレキャスト積ブロック(7)の控壁中空部
    (8)に胴込コンクリート(6)の打設と基礎底版コン
    クリート(2)の打設を同時に行なうことにより、縦壁
    の大型プレキャスト積ブロック(7)と現場打基礎底版
    コンクリート(2)が完全一体化することを特徴とする
    大型擁壁の構築方法。
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JP4601479B2 (ja) * 2005-04-15 2010-12-22 株式会社カサタニ マグネシウム金属および/またはマグネシウム合金製温間塑性加工材料の温間塑性加工特性を向上させる表面処理方法、該加工用金型へ付着する付着物の低減方法、温間塑性加工特性を向上させる方法、ならびに該材料の温間塑性加工特性向上剤
CN103741712B (zh) * 2014-01-16 2015-06-03 中国十九冶集团有限公司 挡土墙施工方法
CN107288153B (zh) * 2016-04-11 2023-09-01 易朋莹 一种预制重力式挡墙

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