JP2008266625A - セルロースエーテルの製造方法 - Google Patents

セルロースエーテルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008266625A
JP2008266625A JP2008078303A JP2008078303A JP2008266625A JP 2008266625 A JP2008266625 A JP 2008266625A JP 2008078303 A JP2008078303 A JP 2008078303A JP 2008078303 A JP2008078303 A JP 2008078303A JP 2008266625 A JP2008266625 A JP 2008266625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cellulose
ionic liquid
cellulose ether
water
quaternary ammonium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008078303A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5021537B2 (ja
Inventor
Hiroaki Tanioka
弘章 谷岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP2008078303A priority Critical patent/JP5021537B2/ja
Publication of JP2008266625A publication Critical patent/JP2008266625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5021537B2 publication Critical patent/JP5021537B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】 水酸基に対して比較的少ない当量数のアルカリの使用で、高置換度で、含有金属原子が比較的少なく、かつ媒体を回収して再利用することも可能なセルロースエーテルの製造方法を提供することである。
【解決手段】 アミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)、イオン液体(b)、水(c)およびセルロース(d)を含有してなるセルロース溶液もしくは分散液(A)にエーテル化剤(e)を加えてセルロースをエーテル化反応させる工程を含むセルロースエーテルの製造方法であって、(A)が、(A)の重量に基づいてアミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)を1〜31重量%、イオン液体(b)を11〜91重量%、水(c)を6〜65重量%および(d)を1〜20重量%含むことを特徴とするセルロースエーテルの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロースエーテルの製造方法に関する。より詳細には、イオン液体中でのセルロースエーテルの製造方法および得られたセルロースエーテルに関する。
セルロースは、分子内のグルコース環単位に存在する3個の水酸基が分子内や分子間で水素結合をすることにより、水や一般的な有機溶媒への溶解性が乏しくなっている。このため、溶解性の観点から、利用上大きな支障となっていた。
セルロースに様々な置換基を導入した誘導体化が行われており、セルロースにアルキルエーテル基を導入する方法として、従来から、セルロースをアルカリ水中で膨潤させた上でアルキルハロゲン化物を用いてエーテル化するwilliamson合成が行われている。しかし、溶液ではなく膨潤状態での反応であるため反応率が低く、置換度は比較的低かった。
近年、セルロースやセルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース)を溶解する溶解剤が発見されており、ジメチルアセトアミド/LiClやイオン液体等が挙げられる。これらの溶解剤を用いてアルキルハロゲン化物でアルキルエーテル化反応した場合は、比較的高い置換度のものが得られている(特許文献1)。
しかしながら、ジメチルアセトアミド/LiClを溶解剤として使用した場合は、これらの溶解剤を回収することは不可能に近く、コストアップの原因となっていた。
また、イオン液体を利用したエーテル化反応においては、無機アルカリの存在下で高温下(50〜130℃)での反応が必要であるが、このような高温では無機アルカリとイオン液体との反応が起こりやすいため、無機アルカリおよびイオン液体が少なからず失活し、追加の無機アルカリが必要になったり、イオン液体の回収率が低かった。
国際公開WO2005/054298号パンフレット
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、水酸基に対して比較的少ない当量数のアルカリの使用で、高置換度で、含有するアルカリ金属の中和塩が比較的少なく、かつ媒体を回収して再利用することも可能なセルロースエーテルの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は、アミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)、イオン液体(b)、水(c)およびセルロース(d)を含有してなるセルロース溶液もしくは分散液(A)にエーテル化剤を加えてセルロースをエーテル化反応させる工程を含むセルロースエーテルの製造方法であって、(A)が、(A)の重量に基づいてアミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)を1〜31重量%、イオン液体(b)を11〜91重量%、水(c)を6〜65重量%および(d)を1〜20重量%含むことを特徴とするセルロースエーテルの製造方法;およびこの製造方法によって得られ、アルカリ金属の中和塩の含有量が100ppm以下であることを特徴とするセルロースエーテルである。
本発明の製造方法によって得られるセルロースエーテルは、高置換度で、かつアルカリ金属の中和塩の含有量が少ない。また、使用するアルカリおよびイオン液体の失活が少ないので、水酸基に対するアルカリの仕込み当量数が少なくてもよく、かつイオン液体の回収率が改善されている。
本発明におけるセルロース溶液もしくは分散液(A)は、有機アルカリ(a)、イオン液体(b)、水(c)およびセルロース(d1)もしくはセルロース誘導体(d2)を含有してなり、この有機アルカリ(a)は、アミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)からなる。
セルロース(d1)もしくはセルロース誘導体(d2)の溶液もしくは分散液(A)の必須構成成分である有機アルカリ(a)としては、アミン(a1)、第四級アンモニウム塩(a2)、およびこれらの混合物が挙げられる。
有機アルカリ(a)としてのアミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)は、セルロースをアルカリセルロース化させる目的で使用する。
従来のアルカリセルロース化剤としては、水酸化ナトリウムや水酸化リチウム等の無機塩基が使用されており、セルロースを膨潤させ、エーテル化剤の浸透を助けるとともにエーテル化反応剤として大量のアルカリが使用されてきた。本発明では、反応媒体であるイオン液体がセルロースを膨潤もしくは溶解させているため、アルカリの使用量としては従来よりも大幅に低減することができる。その結果、これらの大量の水酸化ナトリウムや水酸化リチウムなどの強アルカリを廃棄するための処理が軽減できる。
アミン(a1)としては、炭素数1〜8のアルキル基を有する1〜3級のアルキルアミン[メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等];炭素数2〜6のアルキレン基を1個以上有する(ポリ)アルキレンポリアミン[エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン等];炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基を1〜3個有するアルカノールアミン[モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等];環式アミジン化合物〔1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、1,6−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5等〕およびヒドラジン等が挙げられる。
アミン(a1)のうち好ましいのは、反応性の観点から、アルキルアミン、環式アミジン化合物、さらに好ましいのはトリメチルアミン、トリエチルアミンである。
第四級アンモニウム塩(a2)としては、一般式(1)で表されるが化合物挙げられる。
式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ同一でも異なっていてもよい炭素数1〜24、好ましくは1〜14の1価の炭化水素基である。炭素数1〜24の炭化水素基としては、直鎖もしくは分岐の脂肪族(飽和または不飽和)炭化水素基、脂環式炭化水素基および芳香環含有炭化水素基等が挙げられる。
直鎖もしくは分岐の脂肪族飽和炭化水素基としては、アルキル(メチル、エチル、n−、i−、sec−およびt−ブチル、オクチル、2−エチルへキシル、オクタデシル等)基;直鎖もしくは分岐の脂肪族不飽和炭化水素基としては、アルケニル(ビニル、プロペニル、アリル、ブテニル等)基;脂環式炭化水素基としては、シクロアルキル基(シクロヘキシル基等);芳香環含有炭化水素基としては、アリール(フェニル、ナフチル等)基、アラルキル(ベンジル、フェネチル等)基、アルキルアリール(メチルフェニル、エチルフェニル、ノニルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル)基等が挙げられる。これらの炭化水素基のうち反応性の観点から好ましいのは直鎖もしくは分岐の脂肪族炭化水素
基、さらに好ましいのはアルキル基およびアルケニル基である。
一般式(1)で示される化合物を構成するカチオン基の例としては、下記[1]〜[4]のカチオンおよびこれらの混合物が挙げられる。
[1]R1〜R4がいずれも炭素数1〜6のアルキル基であるカチオン[テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ(n−およびi−)プロピルアンモニウム、テトラ(n−、i−およびt−)ブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウムおよびテトラエチルアンモニウム等];
[2]R1〜R3が炭素数1〜6のアルキル基であって、R4が炭素数7〜24の炭化水素基であるカチオン[トリメチルへプチルアンモニウム、トリメチルオクチルアンモニウム、トリメチルデシルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルステアリルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、トリエチルへキシルアンモニウム、トリエチルオクチルアンモニウム、トリエチルステアリルアンモニウム、トリエチルベンジルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、トリブチルオクチルアンモニウムおよびトリへキシルステアリルアンモニウム等];
[3]R1およびR2が炭素数1〜6のアルキル基であって、R3およびR4が炭素数7〜24の炭化水素基であるカチオン[ジメチルジオクチルアンモニウム、ジエチルジオクチルアンモニウムおよびジメチルジベンジルアンモニウム等];
[4]R1が炭素数1〜6のアルキル基であって、R2〜R4が炭素数7〜24の炭化水
素きであるカチオン[メチルトリオクチルアンモニウム、エチルトリオクチルアンモニウムおよびメチルオクチルジベンジルアンモニウム等];
一般式(1)におけるカチオン基のうち、エーテル化反応工程におけるエーテル化促進効果の観点から好ましいのは上記[1]および[2]、さらに好ましいのは[1]、特に好ましいのはテトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムおよびこれらの併用である。
一般式(1)におけるアニオン基としては、ハロゲンアニオン、カルボキシレートアニオン、ハイドロオキサイドアニオン、炭酸アニオン等が挙げられる。これらのうち、エーテル化反応の観点から好ましいのは、カルボキシレートアニオン、ハイドロオキサイドアニオン、さらに好ましくは、ハイドロオキサイドアニオンである。
従って、第四級アンモニウム塩(a2)としては、第四級アンモニウム水酸化物が好ましい。
(A)の構成成分として使用できるイオン液体(b)としては、それぞれ本願規定の重量範囲で上記のアミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)および水(c)が混合されて媒体組成物となった場合に、これにセルロースを均一に溶解もしくは安定に分散させることのできるイオン液体であればその化学構造は問わない。
セルロースの溶解性または完全に溶解しない場合の分散性の観点から好ましいのは、イオン液体(b)を構成するカチオンが、イミダゾリウムカチオン(b1)もしくはピリジニウムカチオン(b2)が挙げられる。
本発明において反応溶剤として使用されるセルロースの溶解剤であるイオン液体(b)は、セルロースをエーテル化反応時の温度で溶解するイオン液体であればよい。
ここで、「イオン液体」とは、通常は常温(25℃)で液状である、カチオンおよびアニオンから構成される塩を一般には総称されているが、本発明においては必ずしも常温で液体である必要はなく、セルロースをアルキル化反応時の温度(後述するように130〜180℃)以下の融点を有するものであれば使用することができる。
従って、取り扱いの観点から、その融点は、好ましくは100℃以下、より好ましくは50℃以下、さらに好ましくは常温以下である。
イミダゾリウムカチオン(b1)としては下記のものが挙げられる。
例えばN−メチルイミダゾリウム、N−エチルイミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムおよび1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウムなどが挙げられる。
ピリジニウムカチオン(b2)としては、N−プロピルピリジニウム、N−ブチルピリジニウム、1,4−ジメチルピリジニウム、1−ブチル−4−メチルピリジニウムおよび1−ブチル−2,4−ジメチルピリジニウムなどが挙げられる。
これらのカチオンうち、溶解性の観点から好ましいのはイミダゾリウムカチオン(b1)、ピリジニウムカチオン(b2)、さらに好ましいのはイミダゾリウムカチオン(b1)である。
イオン液体(b)を構成するアニオンとしては、ハロゲンアニオン、カルボキシレートアニオン、スルホネートアニオン、リン酸アニオンが挙げられる。
これらのうち、溶解性の観点から好ましくはハロゲンアニオン、カルボキシレートアニオンおよびリン酸アニオンであり、さらに好ましくはカルボキシレートアニオン、ハロゲンアニオンである。
イオン液体(b)のうち、このようなイオン液体としては、例えば、イミダゾリウムカチオン(b1)とクロライドアニオンとの組合せ、イミダゾリウムカチオン(b1)とカルボキシレートアニオンとの組合せなどが挙げられ、具体的には1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(−20℃以下)、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド(0℃)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(−20℃以下)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(73℃)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(84℃)である。
(A)は、(A)中のアミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)、イオン液体(b)、水(c)およびセルロース(d)の合計重量に基づいて、有機アルカリ(a)としてのアミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)を通常1〜31重量%、好ましくは6〜25%(以下において、%は重量%を表す)、さらに好ましくは9〜23%含有する。;イオン液体(b)を通常11〜91%、好ましくは23〜81%、さらに好ましくは28〜73%含有する。;水(c)を通常6〜65%、好ましくは6〜50%、さらに好ましくは6〜40%含有する。;セルロース(d)を通常1〜20重量%、好ましくは4〜20重量%、さらに好ましくは5〜20重量%;含有する。
有機アルカリ(a)が1%未満であり、イオン液体(b)が11%未満であり、または水(c)が65%以上である場合は、セルロースをアルカリセルロース化する効率が低下してしまうため、反応性が乏しくなり好ましくない。
また、有機アルカリ(a)が31%を超えると反応時に副生成物が多くなり、イオン液体(b)が91%を超え、またはセルロース(d1)もしくはセルロース誘導体(d)が1%未満であると、セルロース濃度が低くなってしまい、水(c)が6%未満であると(d)が溶解または分散しにくくなり、(d)が20%を超えると、系中の粘度が上昇するため、生産性の観点から好ましくない。
(A)の構成成分としてのセルロース(d1)としては、綿リンターまたは木材パルプ、溶解パルプなどから得られる植物系セルロース、アセトバクター属などに属する微生物の産出するバクテリアセルロース、再生セルロース、微結晶セルロースなどが挙げられる。
セルロースの溶解機構はセルロースの膨潤を経て溶解することから、セルロースの形状としては溶解溶剤との接触面積が大きい粉末状が好ましい。
また、本発明のセルロース誘導体(d2)としては、アシル化セルロース(酢酸セルロースおよびプロピオン酸セルロースなど)、アルキルエーテル化セルロース(メチルセルロースおよびエチルセルロースなど)、ヒドロキシアルキルセルロース(ヒドロキシプロピルセルロースなど)およびカチオン化セルロースなどが挙げられる。
また、(A)におけるセルロース(d)の水酸基1当量に対して、有機アルカリ(a)としてのアミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)は、反応性の観点から、好ましくは0.01〜10当量、さらに好ましくは0.02〜5当量、特に好ましくは0.05〜2当量を含有する。また、重量換算では、セルロース(d)100重量部に対して通常5〜3100重量部、好ましくは25〜625重量部、さらに好ましくは45〜460重量部である。なお、エーテル化がヒドロキシルエーテル化である場合は、セルロース(d)の水酸基1当量に対して、アミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)は、副生成物低減の観点から、好ましくは0.01〜5当量、さらに好ましくは0.02〜2当量、特に好ましくは0.05〜1当量を含有する。
なお、イオン液体は、後述のように一部もしくは全部に回収イオン液体を使用してもよい。回収イオン液体を使用することにより、経済的な製造ができる。
また、(A)において、イオン液体(b)100重量部に対するセルロース(d)の含有量としては、通常1〜180重量部、好ましくは5〜87重量部、さらに好ましくは7〜71重量部である。
本発明におけるセルロース溶液もしくは分散液(A)としては、(a)〜(d)をいかなる順序で混合して得られた溶液もしくは分散液でもよいが、セルロース(d)の溶解もしくは分散のし易さの観点から好ましいのは以下の(1)〜(3)の方法で得られたセルロース溶液若しくは分散液であり、いずれも水(c)を含む液体にセルロース(d)を混合する方法で得られる溶液若しくは分散液である。
(1)有機アルカリ(a)、イオン液体(b)および水(c)からなる溶液にセルロース(d)を混合して得られたセルロース溶液もしくは分散液。
(2)有機アルカリ(a)および水(c)からなる有機アルカリ水溶液にセルロース(d)を膨潤させた後、さらにイオン液体(b)を混合して得られたセルロース溶液もしくは分散液。
(3)イオン液体(b)および水(c)からなるイオン液体水溶液にセルロース(d)を溶解もしくは分散させた後、さらに有機アルカリ(a)を混合して得られたセルロース溶液もしくは分散液。
なお、(1)〜(3)における混合操作は、通常の攪拌を行えばよいが、特別に高速で攪拌する(例えばホモジナイザーを使うなど)必要はなく、必要により、50〜100℃で加熱してもよい。
上記の(1)〜(3)の方法で得られたセルロース溶液もしくは分散液のうち、均一反応性の観点から、好ましいのは(3)の方法で得られたセルロース溶液もしくは分散液である。
本発明におけるエ−テル化剤(e)としては、通常のアルキル化を行うための炭素数1〜20のハロゲン化アルキル、炭酸ジアルキルおよび硫酸ジアルキルなどだけでなく、炭素数2〜4のアルキレンオキシド、モノハロゲン化酢酸などの、ポリオキシアルキレン化やカルボキシメチル化などのアルキル誘導体化を行う広義のエーテル化剤も含まれる。
炭素数1〜20のハロゲン化アルキルとしてはメチルクロライドおよびエチルクロライドなどが挙げられる。
炭酸ジアルキルとしては、炭酸ジメチルおよび炭酸ジエチルなどが挙げられる。硫酸ジアルキルとしては硫酸ジメチルおよび硫酸ジエチルなどが挙げられる。
炭素数2〜4のアルキレンオキシドとしては、エチレンオキサイド、1,2−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイドおよび1,4−ブチレンオキサイドなどが挙げられる。
モノハロゲン化酢酸としては、モノクロル酢酸、モノブロム酢酸などが挙げらる。
製造コストおよび各種用途への適応性から、ハロゲン化アルキル、炭素数2〜4のアルキレンオキシドおよびモノハロゲン化酢酸が好ましい。
エーテル化剤の投入方法としては、連続滴下、分割、一括等が挙げられ、反応率制御の観点から連続滴下にて投入する方法が好ましい。
エーテル化反応温度は、アミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)の分解を抑制するため、常法よりも低温でエーテル化反応を進行させることが好ましい。エーテル化反応温度としては、アミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)の分解温度以下であることが好ましいため、50℃から140℃の範囲が好ましく、更に好ましくは60℃〜120℃、特に好ましくは、70℃〜105℃である。反応時間は、通常1〜20時間、好ましくは2〜10時間である。また、副生成物の生成を抑制する目的で、エーテル化剤を投入する前に脱水を行ってもよい。
エーテル化物の精製方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。まず、反応後に得られた液を、3〜50倍の60℃以上の熱水、好ましくは70℃以上、特に好ましくは80℃以上の熱水に攪拌しながら滴下投入してセルロースエーテルを析出させ、更に、1時間攪拌することでセルロースエーテルを分散させ、イオン液体の抽出を遂行させる。析出したセルロースエーテルは、濾過、遠心分離および/またはデカンテーションなどの操作を用いて取り出すことができ、熱水および/またはスチーム洗浄を繰り返し行うことで含まれる塩を低減することができる。
上記の精製工程によって、通常は、イオン液体、水、副生塩および/または有機アルカリ
との混合物が得られるが、この混合物からイオン液体を回収する方法としては以下の方法が挙げられる。例えば、混合物を、濾過、遠心分離および/またはデカンテーションなどの操作を用いてイオン液体を分取し、分取したイオン液体を、さらに50〜200℃、好ましくは100〜150℃で常圧もしくは減圧下に脱水し、脱水と同時に未反応アルカリや副生成物を分解したり、または必要により濾過して、回収イオン液体を得ることができる。回収イオン液体は、通常、水分は10%以下、好ましくは0.5%以下である
従来のセルロースエーテルの製造方法は、不均一反応であるためアルカリ量を増やしても結晶部位を膨潤することができず未反応の水酸基が残ることがあったが、本発明のセルロースエーテルの製造方法は、結晶部位を十分膨潤もしくは溶解した状態での反応が可能であるため、アルカリ量の仕込量により任意の置換度のセルロースエーテルを製造することが可能である。
本発明において置換度とは、グルコース環の3個の水酸基の内、エーテル化反応により置換された置換基の個数の平均値であり、また、モル置換度とは、グルコース残基あたりに反応したアルキレンオキシドのモル数と定義する。置換度およびモル置換度は、臭化水素酸及びヨウ化水素酸による開裂の後、対応するヨウ化アルキルをガスクロマトグラフィーにより定量される(Hodges,K.L.;「分析化学(AnalyticalChemistry)」;第 51巻(1979年),2172ページ、及びStead Hindley;J. Chromatog(1969年);470〜475参照)。
本発明の製造方法で得られたセルロースエーテルに含まれる不純物としてのアルカリ金属の中和塩は、好ましくは100ppm以下であり、高純度である。
セルロースをアルカリ化した後にエーテル化する従来の方法で得られるセルロースエーテル中には、副生成物としてのアルカリ金属の中和塩の含有が不可避であった。
そのアルカリ金属の中和塩としては、アルカリ金属とハロゲンとの中和塩(塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウムなど);アルカリ金属と有機酸との中和塩(硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウムなど)が挙げられる。
なお、セルロースエーテルに含まれるアルカリ金属の中和塩の含有量は、蛍光X線法で測定できる。
本発明のセルロースエーテルは高置換度および高純度であるため、電子材料用バインダー、医薬品用途、化粧用途に極めて有用である。
電子材料用バインダーとしては、コンデンサー、IC基板、ハニカム状触媒抗体、圧電素子等に利用できる。
医薬品用途としては、錠剤、顆粒剤、丸薬等の腸溶性コーティング剤、防湿皮膜基剤、徐放性コーティング剤、苦味マスキング剤等に利用できる。
また、化粧品用途としては、洗浄剤、増粘剤、整髪剤等に利用できる。さらに塗料用増粘剤、建材用保水剤等にも利用できる。
以下実施例により本発明をさらに説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
攪拌機、冷却管、温度計を備えたオートクレーブに、有機アルカリ(a)としての25%テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド(TMAH)水溶液67g(有効成分は16.75g)、イオン液体(b)としての1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(EMICl)100g、およびセルロース(d)としてのパルプ(日本製紙ケミカル(株)製、 重合度=約1,200)10gを加え、50℃で1時間攪拌した。減圧下で80℃で1時間撹拌することで、水分を9.0%まで脱水し、表1に記載の(a)〜(d)成分の含有割合を有するセルロース溶液を得た。
その後、エーテル化剤としてのエチルクロライド(EtCl)24gを滴下し、90℃で4時間反応させることで粗エチルセルロース溶液を得た。精製は以下の工程で行った。
粗エチルセルロース溶液を85〜90℃の熱水1,000gに投入し、目的物質であるエチルセルロースを析出させた。遠心分離機で18,000Gで30分間脱水・分離し、得られた固形物にさらに水を200g加えて30分間攪拌して水洗したのち、上記と同様の条件で遠心分離機で脱水した。水洗−脱水の操作をさらに3回繰り返し、70℃で24時間減圧乾燥して、エチルセルロース 8.4gを得た。
また、上記の精製工程で得られたイオン液体を含有した回収混合物約1,200gを、加熱、攪拌および冷却管を装備した反応糟に仕込み、減圧下に、100〜105℃で、5時間かけて水分が0.8%になるまで脱水し、減圧濾過を行い塩を除去することで、回収イオン液体81gを得た。
実施例2
実施例1と同様にして(a)〜(d)成分を混合し、50℃で1時間攪拌した後に、脱水を行わないことで、表1に記載の(a)〜(d)成分の含有割合を有するセルロース溶液を得た。その後、プロピレンオキサイド(PO)24gを滴下し、90℃で2時間反応させることで粗ヒドロキシプロピルセルロース溶液を得た。
精製は実施例1と同様にして行い、ヒドロキシプロピルセルロース 12.4gを得た。
また、実施例1と同様にして、回収イオン液体85gを得た。
実施例3〜7
表1に記載の、有機アルカリ(a)、イオン液体または回収イオン液体(b)、およびエーテル化剤(e)を表1に記載の量使用し、表1に記載の温度と時間で反応したこと以外は実施例1と同様にして、実施例3〜7の反応および精製を行った。
比較例1
アルカリとして48%水酸化ナトリウム水溶液30gを使用し、イオン液体(b)を使用せず、エチルクロライドの仕込量を30gとし、エーテル化反応温度を110℃としたこと以外は実施例1と同様にしてエチルセルロース7.5gを得た。
比較例2
エチルクロライドの代わりにプロピレンオキサイド30gを使用したこと以外は比較例1と同様にしてヒドロキシプロピルセルロース8.5gを得た。
比較例3
実施例1と同様のオートクレーブに、実施例1と同様のセルロース(d)を10g、イオン液体(b)としての1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライドを100g、水(c)を8.0g仕込み、90℃1時間攪拌することで溶解させた。セルロースの水酸基と等当量となる水酸化ナトリウム7.4gを加え、60℃で30分攪拌した後、アルカリ価を測定した結果、水酸化ナトリウムのうちの20%が失活していることが判明したため、水酸化ナトリウムを16.6g追加し、その後、アルキルエーテル化剤としてのエチルクロライド30gを90℃で1時間かけて徐々に加え、さらに4時間反応させアルキルエーテル化を終了した。その後、実施例1と同様にして精製し、エチルセルロース6.7gを得た。
比較例4
有機アルカリ(a)の仕込量を表1の量に変更したこと以外は実施例2と同様にして、プロピレンオキサイド24gを滴下し90℃で2時間撹拌したが、プロピレンオキサイドの付加は全く認められなかった。
比較例5
実施例1と同様のオートクレーブに、イオン液体(b)としての1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド100gおよび水(c)8gを仕込んで混合した後、実施例1で使用したのと同様のセルロース10gを加えて、90℃1時間攪拌することで溶解させた。さらに有機アルカリ(a)として25%テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド水溶液4.0g(有効成分は1.0g)を加えて表1に記載の(a)〜(d)の含有割合を有するセルロース溶液を得た。その後、プロピレンオキサイド24gを滴下し90℃で2時間撹拌したが、プロピレンオキサイドの付加は全く認められなかった。
なお、表1中の略号は以下の化合物を表す。
TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
TMA:トリメチルアミン
NaOH:水酸化ナトリウム
EMICl:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド
EMIAc:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート
EDMICl:1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド
EtCl:エチルクロライド
PO:プロピレンオキサイド
MeCl:メチルクロライド
MCA:モノクロロ酢酸
実施例1〜7および比較例1〜5で得られた生成物について、(1)アルキルクロライドでエーテル化した場合は置換度を測定し、(2)POでエーテル化した場合はモル置換度を測定し、(3)モノクロロ酢酸でエーテル化した場合は、置換度を測定した。
置換度は、臭化水素酸およびヨウ化水素酸による開裂の後、対応するヨウ化アルキルをガスクロマトグラフィーによる方法で測定した。
また、アルカリ金属の中和塩の含有量は蛍光X線法で測定した。
また、イオン液体の回収率(%)として、仕込みのイオン液体の重量に対する回収イオン液体の重量%を計算した。結果を表2に示す。
本発明のセルロースエーテルは従来のプロセスでは困難であった置換度2.5よりも高置換度セルロースエーテルを得ることが可能であり、また、アルカリ金属の中和塩の含有量が少ないため、電子材料用バインダー、医薬品用途、化粧用途に極めて有用である。
電子材料用バインダーとしては、コンデンサー、IC基板、ハニカム状触媒抗体、圧電素子等に利用できる。
医薬品用途としては、錠剤、顆粒剤、丸薬等の腸溶性コーティング剤、防湿皮膜基剤、徐放性コーティング剤、苦味マスキング剤等に利用できる。
また、化粧品用途としては、洗浄剤、増粘剤、整髪剤等に利用できる。さらに塗料用増粘剤、建材用保水剤等にも利用できる。

Claims (5)

  1. アミン(a1)もしくは第四級アンモニウム塩(a2)からなる有機アルカリ(a)、イオン液体(b)、水(c)およびセルロースもしくはセルロース誘導体(d)を含有してなるセルロース溶液もしくは分散液(A)に、エーテル化剤(e)を加えてセルロースもしくはセルロース誘導体(d)をエーテル化反応させる工程を含むセルロースエーテルの製造方法であって、(A)の重量に基づいて有機アルカリ(a)が1〜31重量%、イオン液体(b)が11〜91重量%、水(c)が6〜65重量%、およびセルロースもしくはセルロース誘導体(d)が1〜20重量%含まれることを特徴とするセルロースエーテルの製造方法。
  2. 該第四級アンモニウム塩(a2)が第四級アンモニウム水酸化物である請求項1記載のセルロースエーテルの製造方法。
  3. イオン液体(b)を構成するカチオンが、イミダゾリウムカチオン(b1)である請求項1または2記載のセルロースエーテルの製造方法。
  4. エーテル化剤(e)が炭素数1〜20のハロゲン化アルキル、炭素数2〜4のアルキレンオキシドまたはモノハロゲン化酢酸である請求項1〜3のいずれか記載のセルロースエーテルの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の製造方法で得られ、セルロースエーテルに含まれるアルカリ金属の中和塩の含有量が100ppm以下であることを特徴とするセルロースエーテル。
JP2008078303A 2007-03-28 2008-03-25 セルロースエーテルの製造方法 Expired - Fee Related JP5021537B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008078303A JP5021537B2 (ja) 2007-03-28 2008-03-25 セルロースエーテルの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007083945 2007-03-28
JP2007083945 2007-03-28
JP2008078303A JP5021537B2 (ja) 2007-03-28 2008-03-25 セルロースエーテルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008266625A true JP2008266625A (ja) 2008-11-06
JP5021537B2 JP5021537B2 (ja) 2012-09-12

Family

ID=40046526

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008078303A Expired - Fee Related JP5021537B2 (ja) 2007-03-28 2008-03-25 セルロースエーテルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5021537B2 (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010139426A1 (de) * 2009-06-02 2010-12-09 Carl Freudenberg Kg Lösung, umfassend cellulose, verfahren zu deren herstellung sowie deren verwendung
US7919631B2 (en) 2007-02-14 2011-04-05 Eastman Chemical Company Production of ionic liquids
US8067488B2 (en) 2009-04-15 2011-11-29 Eastman Chemical Company Cellulose solutions comprising tetraalkylammonium alkylphosphate and products produced therefrom
US8158777B2 (en) 2008-02-13 2012-04-17 Eastman Chemical Company Cellulose esters and their production in halogenated ionic liquids
US8188267B2 (en) 2008-02-13 2012-05-29 Eastman Chemical Company Treatment of cellulose esters
JP2012519740A (ja) * 2009-03-06 2012-08-30 フラウンホーファー − ゲゼルシャフト ツル フェーデルング デル アンゲヴァントテン フォルシュング エー.ファォ. 多糖誘導体の調製方法
WO2012133003A1 (ja) 2011-03-30 2012-10-04 独立行政法人理化学研究所 セルロース誘導体のエステル化物およびその製造方法
JP2012246416A (ja) * 2011-05-30 2012-12-13 Bridgestone Corp セルロース溶液の製造方法
US8354525B2 (en) 2008-02-13 2013-01-15 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a halogenated ionic liquid process and products produced therefrom
WO2013085053A1 (ja) * 2011-12-09 2013-06-13 株式会社ダイセル セルロース水溶液の製造方法およびセルロース誘導体の製造方法
US8729253B2 (en) 2011-04-13 2014-05-20 Eastman Chemical Company Cellulose ester optical films
WO2016068053A1 (ja) * 2014-10-27 2016-05-06 国立大学法人金沢大学 多糖類誘導体及びリグニン誘導体の製造方法
US9777074B2 (en) 2008-02-13 2017-10-03 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a halogenated ionic liquid process and products produced therefrom
KR101795824B1 (ko) * 2010-03-09 2017-11-08 도판 인사츠 가부시키가이샤 미세 셀룰로오스 섬유 분산액 및 그의 제조 방법, 셀룰로오스 필름 및 적층체
US9834516B2 (en) 2007-02-14 2017-12-05 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a carboxylated ionic liquid process and products produced therefrom
JP2018100361A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 花王株式会社 セルロース混合物の製造方法
US10174129B2 (en) 2007-02-14 2019-01-08 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a carboxylated ionic liquid process and products produced therefrom
WO2020241756A1 (ja) 2019-05-29 2020-12-03 花王株式会社 改質セルロースの製造方法
CN116655813A (zh) * 2023-05-31 2023-08-29 南京林业大学 一种常温下溶解改性纤维素的方法及其应用

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005054298A1 (en) * 2003-12-03 2005-06-16 Kemira Oyj A method for preparing a cellulose ether

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005054298A1 (en) * 2003-12-03 2005-06-16 Kemira Oyj A method for preparing a cellulose ether

Cited By (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9834516B2 (en) 2007-02-14 2017-12-05 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a carboxylated ionic liquid process and products produced therefrom
US8148518B2 (en) 2007-02-14 2012-04-03 Eastman Chemical Company Cellulose esters and their production in carboxylated ionic liquids
US8153782B2 (en) 2007-02-14 2012-04-10 Eastman Chemical Company Reformation of ionic liquids
US10174129B2 (en) 2007-02-14 2019-01-08 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a carboxylated ionic liquid process and products produced therefrom
US7919631B2 (en) 2007-02-14 2011-04-05 Eastman Chemical Company Production of ionic liquids
US9175096B2 (en) 2008-02-13 2015-11-03 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a halogenated ionic liquid process and products produced therefrom
US8273872B2 (en) 2008-02-13 2012-09-25 Eastman Chemical Company Cellulose esters and their production in halogenated ionic liquids
US8158777B2 (en) 2008-02-13 2012-04-17 Eastman Chemical Company Cellulose esters and their production in halogenated ionic liquids
US8188267B2 (en) 2008-02-13 2012-05-29 Eastman Chemical Company Treatment of cellulose esters
US9156918B2 (en) 2008-02-13 2015-10-13 Eastman Chemical Company Treatment of cellulose esters
US8354525B2 (en) 2008-02-13 2013-01-15 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a halogenated ionic liquid process and products produced therefrom
US9777074B2 (en) 2008-02-13 2017-10-03 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a halogenated ionic liquid process and products produced therefrom
JP2012519740A (ja) * 2009-03-06 2012-08-30 フラウンホーファー − ゲゼルシャフト ツル フェーデルング デル アンゲヴァントテン フォルシュング エー.ファォ. 多糖誘導体の調製方法
US8871924B2 (en) 2009-04-15 2014-10-28 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a tetraalkylammonium alkylphosphate ionic liquid process and products produced therefrom
US8524887B2 (en) 2009-04-15 2013-09-03 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a tetraalkylammonium alkylphosphate ionic liquid process and products produced therefrom
US9926384B2 (en) 2009-04-15 2018-03-27 Eastman Chemical Company Regioselectively substituted cellulose esters produced in a tetraalkylammonium alkylphosphate ionic liquid process and products produced therefrom
US8067488B2 (en) 2009-04-15 2011-11-29 Eastman Chemical Company Cellulose solutions comprising tetraalkylammonium alkylphosphate and products produced therefrom
WO2010139426A1 (de) * 2009-06-02 2010-12-09 Carl Freudenberg Kg Lösung, umfassend cellulose, verfahren zu deren herstellung sowie deren verwendung
US9850352B2 (en) 2010-03-09 2017-12-26 Toppan Printing Co., Ltd. Fine cellulose fiber dispersion liquid and manufacturing method thereof, cellulose film and laminate body
KR101795824B1 (ko) * 2010-03-09 2017-11-08 도판 인사츠 가부시키가이샤 미세 셀룰로오스 섬유 분산액 및 그의 제조 방법, 셀룰로오스 필름 및 적층체
WO2012133003A1 (ja) 2011-03-30 2012-10-04 独立行政法人理化学研究所 セルロース誘導体のエステル化物およびその製造方法
US10494447B2 (en) 2011-04-13 2019-12-03 Eastman Chemical Company Cellulose ester optical films
US10836835B2 (en) 2011-04-13 2020-11-17 Eastman Chemical Company Cellulose ester optical films
US9975967B2 (en) 2011-04-13 2018-05-22 Eastman Chemical Company Cellulose ester optical films
US9796791B2 (en) 2011-04-13 2017-10-24 Eastman Chemical Company Cellulose ester optical films
US9096691B2 (en) 2011-04-13 2015-08-04 Eastman Chemical Company Cellulose ester optical films
US8729253B2 (en) 2011-04-13 2014-05-20 Eastman Chemical Company Cellulose ester optical films
JP2012246416A (ja) * 2011-05-30 2012-12-13 Bridgestone Corp セルロース溶液の製造方法
JP2013139557A (ja) * 2011-12-09 2013-07-18 Okayama Univ セルロース水溶液の製造方法およびセルロース誘導体の製造方法
CN103842384A (zh) * 2011-12-09 2014-06-04 株式会社大赛璐 纤维素水溶液的制造方法和纤维素衍生物的制造方法
WO2013085053A1 (ja) * 2011-12-09 2013-06-13 株式会社ダイセル セルロース水溶液の製造方法およびセルロース誘導体の製造方法
US10323101B2 (en) 2014-10-27 2019-06-18 National University Corporation Kanazawa University Method for producing polysaccharide derivative and lignin derivative
WO2016068053A1 (ja) * 2014-10-27 2016-05-06 国立大学法人金沢大学 多糖類誘導体及びリグニン誘導体の製造方法
JPWO2016068053A1 (ja) * 2014-10-27 2017-08-10 国立大学法人金沢大学 多糖類誘導体及びリグニン誘導体の製造方法
JP2018100361A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 花王株式会社 セルロース混合物の製造方法
WO2020241756A1 (ja) 2019-05-29 2020-12-03 花王株式会社 改質セルロースの製造方法
CN116655813A (zh) * 2023-05-31 2023-08-29 南京林业大学 一种常温下溶解改性纤维素的方法及其应用
CN116655813B (zh) * 2023-05-31 2024-01-30 南京林业大学 一种常温下溶解改性纤维素的方法及其应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP5021537B2 (ja) 2012-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5021537B2 (ja) セルロースエーテルの製造方法
TWI780273B (zh) 多糖衍生物
JP2008156623A (ja) アルキルエーテル化セルロースの製造方法
US20070112185A1 (en) Method for preparing a cellulose ether
JP4950434B2 (ja) メチルヒドロキシアルキルセルロースの製造方法
JP2013523919A (ja) 新規な高粘度カルボキシメチルセルロースおよび製造方法
RU2003123018A (ru) Производные целлюлозы, обладающие гелеподобными реологическими свойствами, и способ их получения
JPH0655763B2 (ja) 混合セルロ−スエ−テルの製法
US20220106411A1 (en) Process for producing a crosslinked cellulose ether
JPH10158302A (ja) ヒドロキシプロピルメチルセルロースの製造方法
JP2008050595A (ja) セルロース類の溶解溶剤およびセルロース類の溶解方法
JP2008507602A (ja) アミノ酸含有セルロース誘導体の製造方法及び化粧品配合物、水処理及び製紙でのそれらの使用
JPH0649725B2 (ja) カチオン性キトサン誘導体の製造方法
EP2736614B1 (en) Method of removing alkylene halogenohydrin from cellulose ether
JP5118027B2 (ja) アミノアルキル基含有グアール誘導体
JPH0580483B2 (ja)
JP2005171089A (ja) カチオン化ヒドロキシアルキルセルロースの製造方法
JP3787459B2 (ja) カチオン化ヒドロキシアルキルセルロース及びその製造方法
JPH069701A (ja) セルロース誘導体の低分子化方法および低分子量セルロース誘導体のエーテル化方法
JPH0469641B2 (ja)
JP2012001579A (ja) ヒドロキシアルキルセルロースの製造方法
JPH0649726B2 (ja) アニオン性キトサン誘導体の製造方法
JP5489484B2 (ja) シラン変性カチオン化高分子化合物粉末の製造方法
JP2010106108A (ja) 多糖類誘導体の製造方法
CN105440143B (zh) 一种连续制备纤维素醚的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120612

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150622

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees