JP2008266542A - 熱可塑性重合体組成物および成形品 - Google Patents

熱可塑性重合体組成物および成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】耐衝撃性および耐久性に優れた成形品が得られる熱可塑性重合体組成物を提供する。
【解決手段】脂肪族ポリエステル(A)5〜90質量%、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン及びポリウレタンから選ばれた少なくとも1種のハードセグメントブロック(B1)とエーテル結合含有ソフトセグメントブロック(B2)とを有するブロック共重合体(B)5〜45質量%、ポリエステル系樹脂(C1)〔但し成分(A)と成分(B)を除く〕、ポリアミド系樹脂(C2)〔但し成分(B)を除く〕、アクリル系樹脂(C3)、ポリカーボネート系樹脂(C4)、ポリアセタール系樹脂(C5)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(C6)、ポリオレフィン系樹脂(C7)〔但し成分(B)を除く〕から選ばれた少なくとも1種の重合体(C)5〜50質量%(但し、上記の成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量%である)から成る熱可塑性重合体組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐衝撃性および耐久性に優れた熱可塑性重合体組成物、そして、この熱可塑性重合体組成物から成る成形品に関する。
脂肪族ポリエステルは、生分解性を有する材料として注目を集めている。更に、脂肪族ポリエステルの一部については、従来の石油を基礎原料とするものから、バイオマスを利用したプラスチックの開発がなされており、地球温暖化対策および将来枯渇が予想される石油資源代替化を図るものとして注目されている。
しかしながら、脂肪族ポリエステルは、加水分解性が強く、高温高湿下での性能保持、即ち耐久性に課題があると共に、一般的に衝撃性が低くいため、脂肪族ポリエステル単独ではその使用分野に大きな制限がある。そこで、耐衝撃性の改良を目的として、ポリ乳酸と変性オレフィン化合物から成る組成物(特許文献1)、脂肪族ポリエステルとシンジオタクチックポリプロピレンから成る組成物(特許文献2)、更には、ポリ乳酸とエチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)系熱可塑性エラストマーから成る組成物(特許文献3)が提案されているが、耐衝撃性の改良効果が少なく、更に、これらの組成物を射出成形して得た成形品において剥離現象が見られる場合があるという問題がある。また、これらの組成物においても耐久性の改良効果は少ない。
特開平9−316310号公報 特開平10−251498号公報 特開2002−37987号公報
本発明の目的は、耐衝撃性および耐久性に優れた熱可塑性重合体組成物、そして、この熱可塑性重合体組成物から成る成形品を提供するとにある。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、脂肪族ポリエステルと特定のブロックを有する共重合体と特定の重合体を配合することにより、耐衝撃性および耐久性に優れた熱可塑性重合体組成物が得られることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の第1の要旨は、脂肪族ポリエステル(A)5〜90質量%、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン及びポリウレタンから選ばれた少なくとも1種のハードセグメントブロック(B1)とエーテル結合含有ソフトセグメントブロック(B2)とを有するブロック共重合体(B)5〜45質量%、ポリエステル系樹脂(C1)〔但し成分(A)と成分(B)を除く〕、ポリアミド系樹脂(C2)〔但し成分(B)を除く〕、アクリル系樹脂(C3)、ポリカーボネート系樹脂(C4)、ポリアセタール系樹脂(C5)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(C6)、ポリオレフィン系樹脂(C7)〔但し成分(B)を除く〕から選ばれた少なくとも1種の重合体(C)5〜50質量%(但し、上記の成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量%である)から成ることを特徴とする熱可塑性重合体組成物に存する。
そして、本発明の第2の要旨は、上記の熱可塑性重合体から成ることを特徴とする成形品に存する。
本発明の熱可塑性重合体組成物は、前記の成分(A)と成分(B)と成分(C)を配合して成る組成物であり、特に、耐衝撃性と耐久性に優れた成形品が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。尚、本明細書において、「(共)重合」とは、単独重合及び共重合を意味し、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
<脂肪族ポリエステル(A)>
本発明で使用する脂肪族ポリエステル(A)としては、特に限定されるものではなく、(i)脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸またはその機能的誘導体を主体とする成分を重縮合させて得られる脂肪族ポリエステル、(ii)脂肪族オキシカルボン酸を主体とする成分を重縮合させて得られる脂肪族ポリエステル、(iii)ε−カプロラクトン等のラクトン化合物を主体とする成分を重縮合して得られる脂肪族ポリエステル等があり、好ましくは上記(i)及び上記(ii)であり、更に好ましくは上記(i)及び上記(i)/上記(ii)の併用系である。ここで使用される脂肪族ジオールは、以下の一般式(1)で表わされる。
Figure 2008266542
一般式(1)中、Rは2価の脂肪族炭化水素基を表わす。Rの炭素数は、通常2〜11、好ましくは2〜6である。Rはシクロアルキレン基を包含し、また、分岐鎖を有ししていてもよい。好ましいRは、「−(CH)n―」であり、ここで、nは2〜11の整数、好ましくは2〜6の整数を示す。
上記の脂肪族ジオールの具体例としては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,6−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらの中では、得られる脂肪族ポリエステルの物性の面から、特に1,4−ブタンジオールが好ましい。上記の脂肪族ジオールは2種以上を併用してもよい。
上記の脂肪族ジカルボン酸は以下の一般式(2)で表わされる。
Figure 2008266542
一般式(2)中、Rは直接結合または2価の脂肪族炭化水素基を表わす。Rの炭素数は、通常2〜11、好ましくは2〜6である。Rはシクロアルキレン基を包含し、また、分岐鎖を有していてもよい。好ましいRは、「−(CH)m−」であり、ここで、mは0又は1〜11の整数、好ましくは0又は1〜6の整数を表わす。
脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカン酸などが挙げられ、誘導体としては、2個のカルボキシル基の双方が例えばエステル基などに変換されている化合物が好ましい。これらの中では、得られる脂肪族ポリエステルの物性の面から、コハク酸またはアジピン酸が好ましく、特にコハク酸が好ましい。上記の脂肪族ジカルボン酸は2種以上を併用してもよい。
脂肪族オキシカルボン酸としては、分子中に1個の水酸基と1個のカルボン酸基を有するものであれば特に限定されないが、以下の一般式(3)で表わされる脂肪族オキシカルボン酸が好適である。
Figure 2008266542
一般式(3)中、Rは2価の脂肪族炭化水素基を表わす。Rの炭素数は、通常1〜11、好ましくは1〜16である。Rはシクロアルキレン基を包含し、また、分岐鎖を有していてもよい。
脂肪族オキシカルボン酸は、好ましくは、1つの炭素原子に水酸基とカルボキシル基を持つ化合物であり、特に、以下の一般式(4)で表わされる化合物が好ましい。
Figure 2008266542
一般式(4)中、zは0又は1以上の整数、好ましくは0又は1〜10、更に好ましくは0又は1〜5である。
脂肪族オキシカルボン酸の具体例としては、乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ホドロキシ−n―酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸、これらの混合物などが挙げられる。これらに光学異性体が存在する場合には、D体、L体、ラセミ体の何れでもよく、形状としては、固体、液体、水溶液の何れであってもよい。特に、使用時の重合速度の増大が顕著であり且つ入手が容易である、乳酸またはグリコール酸およびこれらの水溶液が好ましい。乳酸やグリコール酸は、50%、70%、90%水溶液が一般に市販されており、入手が容易である。
前記(i)の脂肪族ジオール化合物と脂肪族ジカルボン酸化合物から成る脂肪族ポリエステルには、前記の脂肪族オキシカルボン酸化合物を共重合してもよく、更に、上記(ii)のオキシカルボン酸から成る脂肪族ポリエステルには、前記の脂肪族ジオール化合物、前記脂の肪族ジカルボン酸化合物を共重合してもよい。更に、前記(iii)のラクトン化合物から成る脂肪族ポリエステルには、前記の脂肪族オキシカルボン酸化合物、脂肪族ジオール化合物、脂肪族ジカルボン酸化合物を共重合することが出来る。
更に、前記(i)、(ii)及び(iii)の脂肪族ポリエステルには、その他の化合物として、3官能脂肪族オキシカルボン酸、または、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、ビスフェノールA等の芳香族ジオール、ヒドロキシ安息香酸などの芳香族オキシカルボン酸などを適宜共重合することが出来る。
前記の脂肪族ポリエステルのエステル化反応に使用される触媒としては、公知のものが全て使用でき、例えば、ゲルマニウム、チタン、アンチモン、スズ、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などの反応系に可溶な金属化合物が挙げられる。これらの中では、ゲルマニウム化合物が好ましく、その具体例としては、テトラアルコキシゲルマニウム等の有機ゲルマニウム化合物、または、酸化ゲルマニウム、塩化ゲルマニウム等の無機ゲルマニウム化合物が挙げられる。価格や入手の容易性から、酸化ゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム又はテトラブトキシゲルマニウムが特に好ましい。
触媒の使用量は、使用するモノマー量の合計量に対し、通常0.001〜3質量%、好ましくは0.005〜1.5質量%である。触媒の添加時期は、ポリエステル生成前であれば特に制限されないが、原料仕込み時に添加してもよく、減圧開始時に添加してもよい。原料仕込む時に脂肪族オキシカルボン酸と同時に添加するか、または、2官能性脂肪オキシカルボン酸およびその水溶液に触媒を溶解して添加するのが特に好ましい。
脂肪族ポリエステルを製造する際の温度、時間、圧力などの条件は、目的物である脂肪族ポリエステルが得られる条件であれば特に限定されないが、反応温度は、通常150〜260℃、好ましくは180〜230℃、重合時間は、通常1時間以上、好ましくは2〜15時間、反応圧力(減圧度)は、通常10mmHg以下、好ましくは2mmHg以下である。
脂肪族ポリエステル(A)の数平均分子量(Mn)は、本発明の目的である耐衝撃性の面から、通常1〜20万、好ましくは2〜20万である。また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、通常3以上、好ましくは4以上である。
本発明においては、本発明の目的の1つである耐衝撃性をより向上させる観点から、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)を構成するジオール成分および/またはジカルボン酸成分(誘導体を含む)の少なくとも何れかが植物由来であることが好ましく、両原料とも植物由来であることが更に好ましい。
本発明の脂肪族ポリエステル(A)として好ましいものは、前記の1,4−ブタンジオールとコハク酸から主として成るポリエステル(A1)、前記のポリ乳酸系樹脂(A2)及び上記(A1)/(A2)の組み合わせでである。この場合、配合組成は、通常2〜70/30〜98質量%、好ましくは2〜60/40〜98質量%、更に好ましくは5〜50/50〜95質量%である。
<ブロック共重合体(B)>
本発明で使用するブロック共重合体(B)は、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン及びポリウレタンから選ばれた少なくとも1種のハードセグメントブロック(B1)とエーテル結合含有ソフトセグメントブロック(B2)とを有する。
ポリアミドとしては、(I)ジアミン成分とジカルボン酸成分から導かれるポリアミド、(II)ラクタム類の開環重合によるポリアミド、(III)アミノカルボン酸から導かれるポリアミド、これらの共重合ポリアミド、これらの混合ポリアミドの何れでもよい。
上記(I)におけるジアミン成分としては、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,3,4もしくは2,4,4−トリメチレンヘキサメチレンジアミン、1,3−もしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノヘキシル)メタン、フェニルジアミン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン等の脂肪族、脂環族または芳香族のジアミンが挙げられ、ジカルボン酸成分としては、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの脂肪族、脂環族または芳香族のジカルボン酸が挙げられる。上記(II)のラクタム類としては、カプロラクタム、ラウリルラクタム等が挙げられる。また、上記(III)のアミノカルボン酸としては、ω−アミノカプロン酸、ω―アミノエナン酸、アミノウンデカン酸、1,2−アミノドデカン酸などが挙げられる。
ポリエステルとしては、(1)炭素数4〜20のジカルボン酸成分および/またはそのエステル形成誘導体と(2)ジオール成分から得られる重合体、2官能オキシカルボン酸化合物から得られる重合体、カプロラクトン化合物から得られる重合体、上記(1)、(2)、2官能オキシカルボン酸化合物、カプロラクトン化合物の群から選ばれた化合物から成る共重合体などがあり、共重合体としては、上記(1)、(2)、2官能オキシカルボン酸化合物から成る共重合体が好ましい。ここで、炭素数とは、カルボキシル基の炭素数及びカルボキシル基の炭素数に直結する鎖や環を構成する炭素数の総数をいう。
炭素数4〜20のジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、α、ω―ドデカンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクタデセニルジカルボン酸などの炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの炭素数8〜20の脂環族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸などの炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸;5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸などのスルホン酸基が芳香環に結合した炭素数8〜12の置換芳香族ジカルボン酸;上記ジカルボン酸のメチルエステル等のエステル形成誘導体などがある。これらは2種以上を併用してもよい。これらの中では、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、コハク酸またはこれらのエステル形成誘導体が好ましい。
ジオール成分としては、前述の脂肪族ポリエステル(A)の原料成分として説明したものが全て使用できるが、特に、エチレングリコール又は1,4−ブタンジオールが好ましい。また、カプロラクトン等のラクトン化合物、脂肪族ポリエステル(A)の原料成分として記載した2官能脂肪族オキシカルボン酸および2官能オキシカルボン酸も使用できる。
本発明で使用するポリエステルとしては、(IV)前記ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体と前記ジオールから成るポリエステル、(V)前記ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体、前記ジオール及び前記2官能オキシカルボン酸から成るポリエステルが好ましい。
前記のポリオレフィンはオレフィン類の(共)重合体を意味する。オレフィン類としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、3−メチルヘキセン−1等のα−オレフィン、ノルボルネン等の環状オレフィン等が使用でき、これらの中では、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1又はノルボルネンが好ましい。これらは2種以上を併用してもよい。また、重合体成分の一部として、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル1,6−オクタジエン、1,9−デカジエン等の非共役ジエンを使用することも出来る。ポリオレフィンのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の数平均分子量は、通常800〜20,000、好ましくは1,000〜10,000、更に好ましくは1,200〜6,000である。
ポリオレフィンは、重合法、熱減成法などによって得ることが出来る。重合法の場合、触媒の存在下でオレフィンを(共)重合させる。触媒としては、例えば、ラジカル触媒、金属酸化物触媒、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒などが使用される。一方、高分子量のポリオレフィンの熱減成法による低分子量ポリオレフィンは、例えば特開平3−62804号公報記載の方法に従って容易に得ることが出来る。ブロック共重合体(B)を得る場合、ポリオレフィンの分子末端を変性する必要があるが、この分子末端の変性のし易さから、熱減成法で得られるポリオレフィンが好適である。
熱減成法で得られるポリオレフィンは、通常、分子両末端が変性可能なポリオレフィンと、片末端が変性可能な末端基を持たないポリオレフィンとの混合物であるが、両末端が変性可能なポリオレフィンが主成分であることが好ましい。熱減成法で得られるポリオレフィン中の二重結合の量は、制電性の観点から、炭素数1,000当たり、通常1〜40個、好ましくは2〜30個、更に好ましくは4〜20個である。1分子当たりの二重結合の平均数は、繰り返し構造の形成性の観点および制電性の観点から、通常1.1〜5、好ましくは1.3〜3、更に好ましくは1.8〜2.2である。熱減成法においては、Mnが800〜6,000、1分子当たりの平均末端二重結合数が1.5〜2個の低分子量ポリオレフィンが容易に得られる〔例えば、村田勝英、牧野忠彦、日本化学学会誌、192頁(1975)参照〕。
ポリオレフィンに官能基を付与する方法としては、熱減成法により得られ且つ分子末端に炭素−炭素二重結合を有するポリオレフィンに、官能基を有する炭素−炭素不飽和化合物を付加させる方法などがある。
前記のポリウレタンとしては、イソシアネート化合物と鎖延長剤から成るものであり、イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、水素添加XDI、トリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネートメチルオクタン、リジンエステルトリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等が挙げられる。これらの中では、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)又はジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI;HMDI)が好ましい。
鎖延長剤としては、低分子ポリオールが使用され、例えば、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリン等の脂肪族ポリオール、1,4−ジメチロールベンゼン、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物などの芳香族グリコール等が挙げられる。
ハードセグメント(B1)の成分であるポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン及びポリウレタンは、2種以上を組み合わせて使用することが出来る。ハードセグメントブロック(B1)と後述するエーテル結合を有するソフトセグメントブロック(B2)との結合は、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合、イミド結合などから選ばれた少なくとも1種である。このため、ハードセグメント(B1)の分子末端は、ソフトセグメントブロック(B2)の分子末端官能基と反応性を有する官能基で変性されている必要がある。これらの官能基としては、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、酸無水物基、オキサゾリン基、エポキシ基、イソシアネート基、ウレア基などがある。
ブロック共重合体(B)におけるエーテル結合含有ソフトセグメントブロック(B2)としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルエーテルポリオール、ポリエーテルポリアミン及びこれらの変性物が挙げられる。これらには、ポリエーテルポリオールのセグメントを有するポリエーテルエステルアミド;ポリエーテルポリオールのセグメントを有するポリエーテルエステルアミドイミド;ポリエーテルポリオールのセグメントを有するポリエーテルエステル;ポリエーテルジアミンのセグメントを有するポリエーテルアミド、ポリエーテルポリオール、ポリエステルエーテルエーテルポリオール;ポリエーテルポリアミンのセグメントを有するポリエーテルウレタン、ポリエーテルウレア等が含まれるが、好ましくは、ポリエーテルポリオールである。
ポリエーテルポリオールとしては、以下の一般式(5)又は(6)で表わされるのもが挙げられる。
Figure 2008266542
一般式(5)中、Eは二価の水酸基含有化合物から水酸基を除いた残基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nおよびn´は前記二価の水酸基含有化合物の水酸基1個当たりのアルキレンオキサイド付加物数を表わす。n個の(OA)とn´個の(AO)とは同一であっても異なっていてよく、また、これらが2種以上のオキシアルキレン基で構成される場合の結合形式は、ブロック若しくはランダム又はこれらの組み合わせの何れでもよい。nおよびn´は、通常1〜300、好ましくは2〜250、更に好ましくは10〜100の整数である。また、nとn´は、同一であっても異なっていてもよい。
上記の一般式(5)で示されるポリエーテルポリオールは、二価の水酸基含有化合物にアルキレンオキサイドを付加反応させることにより製造することが出来る。アルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2―ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド、2,3―ブチレンオキサイド、1,3−ブチレンオキサイド、これらの2種以上の混合物が使用される。2種以上のアルキレンオキサイドを使用するときの結合形式は、ランダム及び/又はブロックの何れでもよい。ポリエーテルジオールポリオールとして好ましいものは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、こられのコポリエーテル等である。アルキレンオキサイドの付加数は、二価の水酸基含有化合物の水酸基1個当たり、通常1〜300、好ましくは2〜250、更に好ましくは10〜100の整数である。
上記の一般式(6)で示されるポリエーテルジオールの好ましい製造方法としては下記の(i)、(ii)方法などが挙げられる。
(i)前記の二価の水酸基含有化合物を出発物質として、以下の一般式(7)で表されるグリシジルエーテルを重合するか、または、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドと共重合する方法。
Figure 2008266542
一般式(7)中、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、pは1〜10の整数、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基またはアシル基である。
(ii)前記の二価の水酸基含有化合物を出発物質として、側鎖にクロロメチル基を有するポリエーテルを経由する方法。具体的には、エピクロルヒドリン又はエピクロルヒドリンとアルキレンオキサイドを付加共重合し、側鎖にクロロメチル基を有するポリエーテルを得た後、当該ポリエーテルと炭素数2〜4のポリアルキレングリコールとRX(Rは上記と同一意義を有し、Xは、Cl、BrまたはI)をアルカリ存在下で反応させるか、または、当該ポリエーテルと炭素数2〜4のポリアルキレングリコールモノカルビルエーテルをアルカリ存在下で反応させる方法。ここで使用される炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとしては、前記したものが全て使用できる。
また、本発明の好ましいブロック共重合体(B)は、前記のブロック(B1)とブロック(B2)を公知の方法で重合することによって得ることが出来る。例えば、ブロック(B1)とブロック(B2)を減圧下200〜250℃で重合反応を行うことにより製造することが出来る。また、重合反応に際し公知の重合触媒を使用することも出来る。
ブロック共重合体(B)におけるブロック(B1)の成分/ブロック(B2)の成分の比率は、通常10〜90/10〜90質量%、好ましくは20〜80/20〜80質量%、更に好ましくは30〜70/30〜70質量%である。
前記のブロック(B1)の成分にポリアミドを使用したブロック共重合体(B)の場合、ポリアミドの数平均分子量は、通常500〜20,000、好ましくは500〜10,000、更に好ましくは500〜5,000である。斯かるブロック共重合体(B)分子量は、特に限定されないが、還元粘度(ηsp/C)として、通常1.0〜3.0、好ましくは1.2〜2.5である。上記の還元粘度は、ギ酸溶液中、濃度0.5g/100ml、温度25℃の条件で測定した値である。斯かるブロック共重合体(B)の特に好ましい例は、ポリアミドとポリ(アルキレンオキシド)グリコールブロックとがエステル結合で結合されたポリエーテルエステルアミドであり、三洋化成工業社製の「ペレスタットNC6321」、「M−140」、「6500」(商品名)として入手できる。
前記のブロック(B1)の成分にポリエステルを使用したブロック共重合体(B)の分子量は、特に限定されないが、還元粘度(ηsp/C)として、通常0.3〜2.5、好ましくは0.5〜2.5である。上記の還元粘度は、フェノール/テトラクロロエタン=40/60質量比の混合溶媒を使用し、濃度1.0g/100ml、温度35℃の条件で測定した値である。斯かるブロック共重合体(B)の好ましい例は、例えば、竹本油脂社製「TEP004」、「TEP010」、「TEP008」(商品名)として入手できる。
前記のブロック(B1)の成分にポリウレタンを使用したブロック共重合体(B)としては、JISK7311に準拠して測定した100%モジュラスが2〜30MPaのものが好適に使用される。斯かるブロック共重合体(B)は、例えば、ディーアイシーバイエルポリマー社製の「パンデックスT−8000シリーズ」の「T−8175」、「T−8180」、「T−8185」、「T8190」、「T8195」、「T−8198」、「T8166D」、「デスモント500シリーズ」の「KU2−8659」、「デスモント700シリーズ」の「786」、「デスモント900シリーズ」の「KU2−8670」及び「DP88586A」、「DP7−3007」、「テキシン985」、「990」、「950」、「DP7−1198」、「4210」(何れも商品名)等として入手できる。
前記のブロック(B1)の成分にポリオレフィンを使用したブロック共重合体(B)は、例えば、特開2001−278985号公報、特開2003−48990号公報に記載の方法などで製造することが出来、また、三洋化成工業社製の「ペレスタット300」シリーズの「300」、「303」、「230」等として入手できる。
前記のブロック共重合体(B)としては、電解質成分として、ナトリウム、カリウム、リチウム等を含有する有機化合物または無機化合物を添加したものを使用することも出来る。これらの化合物を添加することにより、本発明の熱可塑性重合体組成物の制電性を向上させることが出来る。
<重合体(C)>
本発明で使用する重合体(C)は、ポリエステル系樹脂(C1)〔但し成分(A)と成分(B)を除く〕、ポリアミド系樹脂(C2)〔但し成分(B)を除く〕、アクリル系樹脂(C3)、ポリカーボネート系樹脂(C4)、ポリアセタール系樹脂(C5)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(C6)、ポリオレフィン系樹脂(C7)〔但し成分(B)を除く〕から選ばれた少なくとも1種である。
上記のポリエステル系樹脂(C1)としては、ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体と、ジオール成分とを公知の方法により重縮合させて得られるものである。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸であり、これらのエステル形成誘導体等が挙げられる。ジオール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の2〜6の炭素数を有するポリメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、ビスフェノールA、ヒドロキノン、これらのエステル形成誘導体などが挙げられる。また、上記ジカルボン酸およびジオール成分は、2種以上を組み合わせて使用することが出来る。
ポリエステル系樹脂(C1)としては、は、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましく、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンテレフタレートが特にこのましい。ポリエステル系樹脂は、2種以上を組み合わせて使用することが出来る。
ポリエステル系樹脂(C1)の極限粘度は、特に制限されないが、ポリブチレンテレフタレートの場合、o―クロロフェノールを溶媒として、25℃で測定した極限粘度〔η〕(単位dl/g)は、通常0.4〜2.0である。ポリエチレンテレフタレートの場合、テトラクロルメタン/フェノールの等量混合溶媒中、25℃で測定した極限粘度〔η〕(単位dl/g)は、通常0.5〜2.0、好ましくは0.5〜1.5である。
前記のポリアミド系樹脂(C2)としては、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン等の脂肪族、脂環族または芳香族多価アミンと、脂肪族、脂環族または芳香族ジカルボン酸とから導かれるポリアミドが挙げられる。更に、6−アミノカプロン酸、1,1−アミノウンデカン酸、1,2−アミノドデカン酸などから導かれるポリアミド、これらの共重合ポリアミド又は混合ポリアミドが挙げられる。これらの中では、ナイロン6(ポリカプロアミド)、ナイロン6,6(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ナイロン12(ポリドデカアミド)、ナイロン6,10(ポリヘキサメチレンセバカミド)、ナイロン4,6(ポリテトラメチレンアジパミド)及びこれらの共重合体または混合物が好ましい。
ポリアミド系樹脂(C2)の重合度は、特に制限はないが、相対粘度として、通常1.6〜6.0、好ましくは2.0〜5.0である。上記の相対粘度は、ポリマー2gを蟻酸100ml(純度90質量%)に溶解し、30℃で測定した値である。
前記のアクリル系樹脂(C3)は、2級アルコール又は3級アルコールとカルボン酸とのエステル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位が含まれるものである。
(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n―プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n―ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸イソアミル、メテクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロへキシル、メタクリル酸シクロぺプチル、メタクリル酸シクロオクチル、メタクリル酸4−t−ブチルシクロへキシル、メタクリル酸3,3,5−トリメチルシクロへキシル、メタクリル酸トリシクロデカニル、メタクリル酸ジシクロペンタジエニル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸トリフェニルメチル等のメタクリル酸エステル類が挙げられる。
更に、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n―プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n―ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−エチルへキシル等のアクリル酸エステルの他、アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロペプチル、アクリル酸シクロオクチル、アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、アクリル酸トリシクロデカニル、アクリル酸ジシクロペンタジエニル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸アダマンチル、アクリル酸ジフェニルメチル、アクリル酸トリフェニルメチル等が挙げられる。
更に、上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体を適宜共重合することが出来る。共重合可能な他の単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン及び1−エイコセン等の分岐または直鎖状の鎖状オレフィン;シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン等の環状オレフィン;フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ〔2,2,1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物などのα,β−不飽和カルボン酸;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド等が挙げられる。
アクリル系樹脂(C3)の構造は、特に限定されず、例えば、ランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体などの構造を有することが出来る。また、その数平均分子量は、通常5,000〜500,000、好ましくは10,000〜300,000である。アクリル系樹脂(C3)は、公知の重合方法、例えば、ラジカル重合、チャージトレンスファーラジカル重合、アニオン重合、グループトランスファー重合、配位アニオン重合で製造することが出来る。
前記のポリカーボネート系樹脂(C4)としては、芳香族ポリカーボネートが好ましく使用される。芳香族ポリカーボネートは、ヒドロキシアリール化合物とホスゲンとの界面重縮合法、ジヒドロキシアリール化合物とジフェニルカーボネート等のカーボネート化合物とのエステル交換反応(溶融重縮合)によって得られるもの等、公知の重合法によって得られるものが全て使用できる。
上記のジヒドロキシアリール化合物としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4、4´−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4´―ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4´―ジヒドロキシ−3,3´−ジメチルフェニルスルホキシド、4,4´−ジヒドロキシフェニルスルホン、4,4´―ジヒドロキシ−3,3´−ジメチルジフェニルスルホン、ヒドロキノン、レゾルシン等が挙げられる。更に、ヒドロキシアリールオキシ末端化されたポリオルガノシリキサン(例えば米国特許第3,419,634参照)等がある。これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。これらの中では、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が好ましい。
ポリカーボネート系樹脂(C4)の粘度平均分子量は、通常13,000〜32,000、好ましくは17,000〜31,000、更に好ましくは18,000〜30,000である。ポリカーボネート系樹脂は、各種の芳香族ポリカーボネートを2種以上を組み合わせて使用することが出来る。また、粘度平均分子量が異なる芳香族ポリカーボネートを併用することも出来る。
上記の芳香族ポリカーボネートの粘度平均分子量は、通常、塩化メチレンを溶媒として、20℃、濃度〔0.7g/100ml(塩化メチレン)〕で測定した比粘度(ηsp)を以下の式(I)に挿入して算出することが出来る。
Figure 2008266542
式(I)中、〔η〕=〔(ηsp×1.12+1)1/2−1〕/0.56Cである。尚、Cは濃度を示す。
界面重縮合で得られるポリカーボネート系樹脂は各種の塩素化合物を含む場合があり、この塩素化合物は、本発明の熱可塑性重合体組成物の耐久性に悪影響する場合がある。そこで、塩素化合物含有量は、塩素原子として、通常300ppm以下、好ましくは100ppm以下とされる。
前記のポリアセタール系樹脂(C5)は、オキシメチレン基(−OCH−)を主たる構造単位とする高分子化合物であり、実質的にオキシメチレン単位の繰り返しのみから成るポリアセタールホモポリマー、オキシメチレン単位以外の他のコモノマー単位を有するポリアセタールコポリマーがその代表例であり、基本的には直鎖の分子構造を有する。更に、分岐形成成分や架橋形成成分を共重合することにより分岐構造や架橋構造を導入されたポリアセタール共重合体、オキシメチレン基の繰り返し単位と他の重合体単位とを有するブロック共重合体やグラフト共重合体などがある。これらのポリアセタール樹脂は、2種以上を組み合わせて使用することも出来る。特に、直鎖のポリアセタール樹脂と少量の分岐または架橋ポリアセタール樹脂の組み合わせは好ましい例の1つである。
一般に、ポリアセタールホモポリマーは、無水ホルムアルデヒドやトリオキサン(ホルムアルデヒドの環状三量体)の重合により製造され、通常、その末端をエステル化することにより、熱分解に対して安定化される。
一般的に、ポリアセタールコポリマーは、ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドの環状オリゴマーを主モノマーとし、環状エーテルや環状ホルマールから選ばれた化合物をコモノマーとして共重合させることによって製造され、通常、加水分解によって末端の不安定部分を除去することにより熱分解に対して安定化される。一般的に、主モノマーとしてはホルムアルデヒドの環状三量体であるトリオキサンが使用される。一般的に、トリオキサンは、酸性触媒の存在下でホルムアルデヒド水溶液を反応させた後、蒸留などの方法で精製して得られる。トリオキサンとしては、水、メタノール、蟻酸などの不純物を実質的に含まないものが好ましい。
また、コモノマーである環状エーテル及び環状ホルマールとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、オキセタン、テトラヒドロフラン、トリオキセパン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、プロピレングリコールホルマール、ジエチレングリコールホルマール、トリエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマール、1,6−ヘキサンジオールホルマール等が挙げられる。
更に、分岐構造や架橋構造を形成可能なコモノマー成分としては、メチルグリシジルエーテル、エチレングリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ナフチルグリシジルエーテル等のアルキル又はアリールグリシジルエーテル;エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル等のアルキレン又はポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。これらのコモノマーは2種以上を組み合わせて使用することも出来る。
ポリアセタール系樹脂(C5)からのホルムアルデヒドの発生をより低いレベルに抑制する観点から、ポリアセタールコポリマーが好適に使用される。特に、トリオキサン(C5−a)と環状エーテル及び環状ホルマールから選ばれた化合物(C5−b)の1種以上とを、(C5−a)/(C5−b)=99.9/0.1〜80.0/20.0の割合(質量比)で共重合させて成るものが好ましく、更に好ましくは99.5/0.5〜90.0/10.0の割合(質量比)で共重合させて成るものである。
また、環状エーテル及び環状ホルマールから選ばれる化合物としては、エチレンオキサイド、1,3−ジオキソラン、1,4−ブタンジオールホルマール、ジエチレングリコールホルマールが好ましい。
一般的に、上記のようなポリアセタールコポリマーは、適量の分子量調整剤を添加し、カチオン重合触媒を使用してカチオン重合することにより得ることが出来る。ここで使用される分子量調整剤、カチオン重合触媒、重合方法、重合装置、重合後の触媒の失活化処理、重合によって得られる粗ポリアセタールコポリマーの末端安定化処理法などは、多くの文献によって公知であり、基本的にはそれらが何れも使用できる。
ポリアセタール系樹脂(C5)の重量平均分子量は、通常10,000〜400,000であり、流動性の指標となるメルトインデックス(ASTM−D1238に準じ、190℃、荷重2.16kgで測定)は、通常0.1〜100g/10分、好ましくは0.5〜80g/10分である。
前記のポリフェニレンエーテル系樹脂(C6)は、以下の一般式(8)で表わされる。
Figure 2008266542
一般式(8)中、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子または置換基を有していてもよい全炭素数1〜20の炭化水素を表わす。
上記の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基などの全炭数1〜20のアルキル基;フェニル基、4−メチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などの全炭素数6〜20のアリール基;ベンジル基、2―フェニルエチル基、1−フェニルエチル基などの全炭素数7〜20のアラルキル基;等が挙げられる。当該炭化水素基が置換基を有する場合、その置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、t−ブチルオキシ基などのアルコキシ基、3−ジフェニルアミノ基などのジアリールアミノ基などが挙げられる。置換基を有する炭化水素基の具体例としては、トリフルオロメチル基、2−t−ブチルオキシエチル基、3−ジフェニルアミノプロピル基などが挙げられる。尚、上記の全炭素数には置換基の炭素数は含まれない。
一般式(8)において、RおよびRは、水素原子またはメチル基であることが好ましく、特に水素原子であることが好ましい。
一般式(8)の構造単位を有するポリフェニレンエーテル系樹脂(C6)は、単独重合体であっても、一般式(8)以外に、一般式(8)に対応するフェノール化合物以外のフェノール化合物である単量体から誘導される構造単位を有する共重合体であってもよい。このようなフェノール化合物としては、例えば、多価ヒドロキシ芳香族化合物例えば、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、レゾルシン、ハイドロキノン、ノボラック樹脂などが挙げられる。斯かる共重合体における一般式(8)で表される構造単位の割合は、通常80モル%以上、好ましくは90モル%以上である。
前記の一般式(8)の構造単位を有するポリフェニレンエーテル系樹脂(C6)は、以下の一般式(9)で表わされるフェノール化合物を酸化重合させて製造することが出来る。一般式(9)中、RおよびRは、前記の一般式(8)におけるのと同義である。
Figure 2008266542
上記の一般式(9)のフェノール化合物のみを原料として使用すると、上記の単独重合体を製造することが出来る。これらのフェノール化合物は2種以上を組み合わせて使用してもよい。更に、一般式(9)で表わされるフェノール化合物とこれ以外のフェノール化合物を使用することにより、上記の共重合体を製造することが出来る。
酸化重合は、酸化カップリング触媒を使用し、酸化剤として、例えば、酸素または酸素含有ガスを使用して行うことが出来る。酸化カップリング触媒は、特に限定されず、重合能を有する如何なる触媒をも使用し得る。例えば、その代表的なものとしては、塩化第一銅を含む触媒や二価のマンガン塩類を含む触媒が挙げられる(例えは特開昭60−229923号公報参照)。
前記のポリフェニレンエーテル系樹脂(C6)は、単独で使用する以外に、ポリスチレン及び/又はゴム質重合体存在下にスチレンを重合した耐衝撃ポリスチレンとの併用で使用することが出来るが、好ましい態様は、(C6)/(耐衝撃ポリスチレン)=10〜90/90〜10(質量比)の範囲の併用系である。更に、(C6)及び(C6)/(耐衝撃ポリスチレン)の併用系には、公知のスチレン−ブタジエン系ブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体を好ましくは30質量%以下の割合で配合することが出来る。
前記のポリオレフィン系樹脂(C7)は、炭素数が通常2〜10のオレフィン類の少なくとも1種から成る。オレフィン類としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、3−メチルヘキセン−1等のα−オレフィンの他、ノルボルネン等の環状オレフィン等が挙げられる。これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。これらの中では、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1及びノルボルネンが好ましい。他の単量体としては、4−メチル−1、4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、1,9−デカジエン等の非共役ジエン等が挙げられる。
更に他の単量体を共重合することも出来る。この場合の他の単量体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、後述するエポキシ基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化合物、酸無水物基含有不飽和化合物などが挙げられる。
オレフィン系樹脂(C7)としては、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体などのプロピレン単位を主として含む重合体が好ましい。また、ポリエチレン、エチレン・ノルボルネン共重合体などのエチレン単位を主して含む重合体も好ましい。特に、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、ポリエチレンが好ましい。これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。尚、上記の各種共重合体としては、ランダム、ブロック共重合体などがあり、何れも使用できる。また、ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等の何れも使用できる。
オレフィン系樹脂(C7)は、公知の重合法、例えば、高圧重合法、低圧重合法、メタロセン触媒重合法などで製造され、重合触媒を脱触媒したもの、また、低分子化合物を除去したものも好ましく使用できる。
オレフィン系樹脂(C7)の結晶性の有無は問わないが、室温下、X線回折による結晶化度が10%以上であるものを少なくとも1種使用することが好ましい。また、オレフィン系樹脂(C7)のJISK7121に準拠して測定した融点が40℃以上であるものを少なくとも1種使用することが好ましい。
オレフィン系樹脂(C7)として、ポリプロピレン系樹脂を使用する場合、そのJISK210:1999(230℃、荷重2.16kg)に準拠して測定したメルトフローレートは、通常0.01〜500g/10分、好ましくは0.05〜100g/10分であり、ポリエチレン系樹脂を使用する場合、そのJISK6922−2(190℃、荷重2.16kg)に準拠して測定したメルトフローレートは、通常0.01〜500g/10分、好ましくは0.05〜100g/10分である。
本発明で使用する重合体(C)は、前記のポリエステル系樹脂(C1)、ポリアミド系樹脂(C2)、アクリル系樹脂(C3)、ポリカーボネート系樹脂(C4)、ポリアセタール系樹脂(C5)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(C6)及びポリオレフィン系樹脂(C7)を2種以上を組み合わせて使用することも出来る。この場合、好ましい組み合せは、ポリエステル系樹脂(C1)/ポリカーボネート系樹脂(C4)、ポリエステル系樹脂(C1)/アクリル系樹脂(C3)、アクリル系樹脂(C3)/ポリカーボネート系樹脂(C4)である。
前記のブロック共重合体(B)と重合体(C)の好ましい組み合わせは次の表1に示す通りである。
Figure 2008266542
<熱可塑性重合体組成物>
本発明の熱可塑性重合体組成物は、前記の脂肪族ポリエステル(A)5〜90質量%、ブロック共重合体(B)5〜45質量%、重合体(C)5〜50質量%(但し、上記の成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量%である)から成る。
脂肪族ポリエステル(A)の割合が5質量%未満の場合は脂肪族ポリエステルを有効利用しようとする本発明の目的が達成できず、また、90質量%を超える場合は耐衝撃性および耐久性が劣る。脂肪族ポリエステル(A)の割合は、好ましくは10〜90質量%、更に好ましくは20〜85質量%、特に好ましくは30〜80質量%である。
ブロック共重合体(B)の割合が5質量%未満の場合は耐衝撃性および耐久性が劣り、45質量%を超える場合は耐衝撃性が劣る。ブロック共重合体(B)の割合は、5〜40質量%、更に好ましくは7〜40質量%、特に好ましくは10〜40質量%である。
重合体(C)の割合が5質量%未満の場合は耐衝撃性および耐久性が劣り、50質量%を超える場合は耐衝撃性が劣る傾向にある。重合体(C)の割合は、好ましくは5〜45質量%、更に好ましくは7〜45質量%、特に好ましくは10〜45質量%である。
<スチレン系樹脂(D)>
本発明の熱可塑性重合体組成物にはスチレン系樹脂(D)を配合することが出来る。スチレン系樹脂(D)としては、ゴム質重合体(a)の存在下に芳香族ビニル化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られたゴム強化スチレン系樹脂および/または当該ビニル系単量体(b)の(共)重合体である。
スチレン系樹脂(D)は、耐衝撃性の面から、ゴム質重合体の存在下にビニル系単量体をグラフト重合させた重合体を少なくとも1種含むものが好ましい。ゴム質重合体の含有量は、スチレン系樹脂(D)を100質量%として、通常3〜80質量%、好ましくは5〜70質量%、更に好ましくは10〜60質量%である。
ゴム質重合体(a)としては、特に限定されなが、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、エチレン・ブテン−1・非共役ジエン共重合体、アクリルゴム、シリコーンゴム、シリコーン・アクリル系IPNゴム等が挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。これらの中では、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体、アクリルゴム、シリコーンゴムが好ましい。なお、ブタジエン・スチレン共重合体としては、通常、ブロック共重合体以外の共重合体、とりわけランダム共重合体が使用される。
ゴム質重合体(a)のゲル含率は、特に限定しないが、乳化重合でゴム質重合体成分を得る場合のゲル含率は、通常98質量%以下、好ましくは40〜98質量%である。斯かるゲル含率の範囲において、特に耐衝撃性に優れた多層シートを与える制電性樹脂組成物を得ることが出来る。
尚、上記のゲル含率は、以下に示す方法により求めることが出来る。すなわち、ゴム質重合体1gをトルエン100mlに投入し、室温で48時間静置した後、100メッシュの金網(質量をW1グラムとする)で濾過したトルエン不溶液と金網を80℃で6時間真空乾燥して秤量(質量W2グラムとする)し、以下の式(II)により算出する。
Figure 2008266542
ゲル含率は、ゴム質重合体の製造時に、分子量調節剤の種類および量、重合時間、重合温度、重合転化率などを適宜設定することにより調節することが出来る。
前記のビニル単量体(b)を構成する芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン等が挙げられる、これらの中では、スチレン又はα−メチルスチレンが好ましい。
芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル系単量体としては、ビニルシアン化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド化合物、その他の各種官能基含有不飽和化合物などが挙げられる。
本発明の好ましい態様のビニル系単量体(b)としては、芳香族ビニル化合物を必須単量成分とし、これに必要に応じて、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物およびマレイミド化合物の群から選ばれた1種または2種以上が単量体成分として併用され、更に必要に応じ、その他の各種官能基含有不飽和化合物の少なくとも1種が単量体成分として併用される。上記の官能基含有不飽和化合物としては、不飽和酸化合物、エポキシ基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有不飽和化合物、酸無水物基含有不飽和化合物、置換または非置換のアミノ基含有不飽和化合物などが挙げられる。上記の種官能基含有不飽和化合物は2種以上を組み合わせて使用することが出来る。
上記のシアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて使用すことが出来る。シアン化ビニル化合物を使用すると、耐薬品性が付与される。ビニル系単量体(b)中のシアン化ビニル化合物の使用量は、通常1〜60質量%、好ましくは5〜50質量%である。
上記の(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用すると、表面硬度が向上するので好ましい。ビニル系単量体(b)中の(メタ)アクリル酸エステル化合物の使用量は、通常1〜80質量%、好ましくは5〜80質量%である。
上記のマレイミド化合物としては、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙がられ、これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。また、マレイミド単位を導入するために、無水マレイン酸を共重合させた後にイミド化してもよい。マレイミド化合物を使用すると、耐熱性が付与される。マレイミド化合物を使用すると、耐熱性が付与される。ビニル系単量体(b)中のマレイミド化合物の使用量は、通常1〜60質量%、好ましくは5〜50質量%である。
不飽和酸化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸などが挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。
エポキシ基含有不飽和化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。
水酸基含有不飽和化合物としては、3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、N―(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド等が挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。
オキサゾリン基含有不飽和化合物としては、ビニルオキサゾリン等が挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。
酸無水物基含有不飽和化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などが挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。
置換または非置換のアミノ基含有不飽和化合物としては、アクリル酸アミノエチル、アクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸フェニルアミノエチル、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミン、アクリルアミン、メタクリルアミン、N−メチルアクリルアミン、アクリルアミド、N―メチルアクリルアミド、p−アミノスチレン等が挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。
上記の各種官能基含有不飽和化合物を使用した場合、スチレン系樹脂(D)と他のポリマーとをブレンドした際、両者の相溶性を向上させることが出来る。斯かる効果を達成するために好ましい単量体は、エポキシ基含有不飽和化合物、不飽和酸化合物および水酸基含有不飽和化合物である。
上記の官能基含有不飽和化合物の使用量は、スチレン系樹脂(D)中に使用される当該官能基含有不飽和化合物の合計量として、スチレン系樹脂(D)全体に対し、通常0.1〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%である。
ビニル系単量体(b)中の芳香族ビニル化合物以外の単量体の使用量は、ビニル系単量体(b)の合計を100質量%とした場合、通常80質量%以下、好ましくは60質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。
ビニル系単量体(b)を構成する単量体の好ましい組み合わせは、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/メタクリル酸メチル、スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチル、スチレン/アクリロニトリル/グリシジルメタクリレート、スチレン/アクリロニトリル/2−ヒドロキシエチルメタクリレート、スチレン/アクリロニトリル/(メタ)アクリル酸、スチレン/N―フェニルマレイミド、スチレン/メタクリル酸メチル/シクロヘキシルマレイミド等であり、特に好ましい組み合わせはスチレン/アクリロニトリルである。
ゴム質重合体(a)の存在下に重合される単量体の好ましい組み合わせ及びその割合は、スチレン/アクリロニトリル=65/45〜90/10(質量比)、スチレン/メタクリル酸メチル=80/20〜20/80(質量比)、スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチルであり、スチレン量が20〜80質量%、アクリロニトリル及びメタクリル酸メチルの合計量が20〜80質量%の範囲で任意のものであり、特に好ましくはスチレン/アクリロニトリル70/30〜85/15(質量比)である。
スチレン系樹脂(D)は、公知の重合法、例えば、乳化重合、塊状重合、溶液重合、懸濁重合およびこれらを組み合わせた重合法で製造することが出来る。これらの中では、乳化重合および溶液重合が好ましい。
乳化重合で製造する場合、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤などが使用されるが、これらは公知のものが全て使用できる。
重合開始剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、過硫酸カリウム、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。重合開始助剤として、各種還元剤、含糖ピロリン酸鉄処方、スルホキシレート処方などのレドックス系を使用することが好ましい。
連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、n―ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n―ヘキシルメルカプタン等のメルカプタン類、ターピノーレン類、α―メチルスチレンダイマー等が挙げられる。乳化剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族スルホン酸塩、ラウリル酸カリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カリウム、パルミチン酸カリウム等の高級脂肪酸塩、ロジン酸カリウム等のロジン酸塩などが挙げられる。
尚、乳化重合において、ゴム質重合体(a)及びビニル系単量体(b)の使用方法は、ゴム質重合体(a)全量の存在下にビニル系単量体(b)を一括添加して重合してもよく、分割もしくは連続添加して重合してもよい。また、ゴム質重合体(a)の一部を重合途中で添加してもよい。
乳化重合後、得られたラテックスは、通常、凝固剤により凝固させ、水洗、乾燥することにより、スチレン系樹脂(D)粉末を得る。この際、乳化重合で得た2種以上のスチレン系樹脂(D)のラテックスを適宜ブレンドした後に凝固してもよい。凝固剤としては、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等の無機塩の他、硫酸、塩酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸などの酸を使用することが出来る。
溶液重合によりスチレン系樹脂(D)を製造する場合に使用することの出来る溶剤は、通常のラジカル重合で使用される不活性重合溶媒であり、例えば、エチルベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、N―メチルピロリドン等が挙げられる。
重合温度は、通常80〜140℃、好ましくは85〜120℃である。重合に際し、重合開始剤を使用してもよいし、重合開始剤を使用せずに、熱重合で重合してもよい。重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物、1、1´−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)等が挙げられる。また,連鎖移動剤として、例えば、メルカプタン類、ターピノーレン類、α−メチルスチレンダイマー類などを使用することが出来る。
また、塊状重合、懸濁重合で製造する場合、溶液重合において説明した重合開始剤、連鎖移動剤などを使用することが出来る。
上記の各重合法によって得たスチレン系樹脂(D)中に残存する単量体の量は、通常10,000ppm以下、好ましくは5,000ppm以下である。
また、スチレン系樹脂(D)には、通常、ビニル系単量体(b)がゴム質重合体(a)にグラフト共重合した共重合体とゴム質重合体にグラフトしていない未グラフト成分[ビニル系単量体(b)の(共)重合体]が含まれる。スチレン系樹脂(D)のグラフト率は、通常20〜200質量%、好ましくは30〜150質量%、更に好ましくは40〜120質量%であり、グラフト率は以下の式(III)により求めることが出来る。
Figure 2008266542
式(III)中、Tはスチレン系樹脂(D)1gをアセトン20mlに投入し、振とう機により2時間振とうした後、遠心分離機(回転数;23,000rpm)で60分間遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不溶分の質量(g)であり、Sはスチレン系樹脂(D)1gに含まれるゴム質重合体の質量(g)である。
また、スチレン系樹脂(D)のアセトン可溶分の極限粘度〔η〕(溶媒としてメチルエチルケトンを使用し、30℃で測定)は、通常0.2〜1.2dl/g、好ましくは0.2〜1.0dl/g、更に好ましくは0.3〜0.8dl/gである。スチレン系樹脂(D)中に分散するグラフト化ゴム質重合体粒子の平均粒径は、通常500〜30,000Å、好ましくは1,000〜20,000Å、更に好ましくは、1,500〜8,000Åである。平均粒径は、電子顕微鏡を使用する公知の方法で測定することが出来る。
前記の重合体(C)とスチレン系樹脂(D)との好ましい組み合わせは次に示す通りである。
(1)ポリエステル系樹脂(C1)/スチレン系樹脂(D)[C1)/(D)=10〜80/20〜90質量%(好ましくは10〜50/50〜90質量%)]
(2)ポリエステル系樹脂(C1)/ポリカーポネート系樹脂(C4)/スチレン系樹脂(D)[C1)/(C4)/(D)=20〜90/5〜70/10〜60質量%(好ましくは30〜80/10〜60/10〜50質量%)]
(3)ポリアミド系樹脂(C2)/スチレン系樹脂(D)[C2)/(D)=10〜90/10〜90質量%(好ましくは20〜80/20〜80質量%)]
上記においては、スチレン系樹脂(D)として、前述の不飽和酸化合物、酸無水物基含有不飽和化合物を共重合したものが好適に使用される。
(4)ポリカーボネート系樹脂(C4)/スチレン系樹脂(D)[C1)/(D)=10〜90/10〜90質量%(好ましくは30〜80/20〜70質量%)]
(5)ポリフェニレンエーテル系樹脂(C6)/スチレン系樹脂(D)[C6)/(D)=10〜90/10〜90質量%(好ましくは30〜80/20〜70質量%)]
スチレン系樹脂(D)の使用割合は、脂肪族ポリエステル(A)、ブロック共重合体(B)、重合体(C)の合計100質量部に対する割合として、通常5〜200質量部、好ましくは5〜150質量部、更に好ましくは7〜100質量部、特に好ましくは10〜100質量部である。スチレン系樹脂(D)の割合が5質量部未満の場合は、耐衝撃性を向上させる効果が得られず、200質量部を超える場合は磨耗性が劣る。
本発明の熱可塑性重合体組成物には、公知の耐候(光)剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、シリコーンオイル、可塑剤、摺動剤、着色剤、染料、発泡剤、加工助剤(超高分子量アクリル系重合体、超高分子量スチレン系重合体)、難燃剤、結晶核剤などを適宜配合するこが出来る。
また、本発明の熱可塑性重合体組成物には、公知の無機・有機充填材を配合することがで出来る。充填材としては、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラス繊維のミルドファイバー、ガラスビーズ、中空ガラスビーズ、炭素繊維、炭素繊維のミルドファイバー、銀、銅、黄銅、鉄等の粉体あるいは繊維状物質、カーボンブラック、錫コート酸化チタン、錫コートシリカ、ニッケルコート炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、炭酸カルシウムウイスカー、ワラストナイト、マイカ、カオリン、モンモリロナイト、ヘクトライト、酸化亜鉛ウイスカー、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、板状アルミナ、板状シリカ、有機処理されたスメクタイト、アラミド繊維、フェノール繊維、ポリエステル繊維などがあり、これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。充填材の使用割合は、前記の成分(A)〜(D)の合計100質量部に対する割合として、通常1〜200質量部である。
なお、上記の充填材は、分散性を向上させる目的から、公知のカップリング剤、表面処理剤、集束剤などで処理して使用することが出来る。カップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などがある。
本発明の熱可塑性重合体組成物は、各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、連続ニーダー、ロール等により、前記の各構成成分を溶融混練することにより得ることが出来る。混練りに際し、各成分は一括添加して混練してもよく、分割して添加してもよい。このように調製された本発明の制電性樹脂組成物は、射出成形、プレス成形、カレンダー成形、Tダイ押出成形、インフレーション成形、ラミネーション成形、真空成形、異形押出成形、これらを組み合わせた成形法などの公知の成形法により成形品にすることが出来る。成形品としては、射出成形品、シート成形品(多層シートを含む)、フィルム成形品(多層フィルムを含む)、異形押出成形品、真空成形品などがある。
上記のようにして得られた成形品は、リレーケース、ウエハーケース、レチクルケース、マスクケース、ソフトケース等のケース類、液晶トレイ、チップトレイ、メモリトレイ、CCDトレイ、ICトレイ等のトレイ類、ICキャリアー等のキャリアー類、偏光フィルムの保護シート、偏光フィルム切断時の保護シート、液晶を使用した表示装置・プラズマディスプレイ等の保護フィルム、半導体関連の保護フィルム、クリーンルーム内の保護フィルム等のフィルム類、プラスチックダンボール、更に、自動販売機内部部材などの分野、食品関連分野、サニタリー分野、OA・家電分野、車両分野などに使用することが出来る。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。尚、実施例中において部および%は、特に断らない限り質量基準である。また、実施例および比較例中の各種測定は、下記の方法に拠った。
〔1〕評価方法
(1)耐衝撃性;
成形品(寸法1.6mm×50mm×100mm)を使用し、打撃棒(径25.4mm、打撃棒先端R25.4mm)で試験片を打ち抜いたときの破壊エネルギー(J)を測定した。
(2)耐久性;
ISO527に準拠し、引張強さを測定した。常態時の引張強さ(Ts0)及び試験片を、温度50℃、湿度90%RHの条件で60日間放置した後、23℃×50%RH下に1ヶ月間放置した後の引張強さ(Ts1)を測定し、以下の式(IV)で強度の保持率(%)を算出した。そして、保持率から耐久性を評価した。評価基準は「○」保持率80%以上は「◎」、保持率50%以上80%未満は「○」、保持率50%未満は「×」とした。
Figure 2008266542
(3)ゴム質重合体のゲル含率;前記の方法に従った。
(4)ゴム質重合体ラテックスの平均粒子径;
スチレン系樹脂(D)の製造に使用したゴム質重合体ラテックスの平均粒子径は光散乱法で測定した。測定機は、大塚電子社製の「LPA―3100型」を使用し、70回積算でミュムラント法を使用した。尚、スチレン系樹脂(D)中の分散グラフト化ゴム質重合体粒子の粒子径は、ラテックス粒子径とほぼ同じであることを電子顕微鏡で確認した。
(5)スチレン系樹脂(D)のグラフト率;前記の方法に従った。
(6)スチレン系樹脂(D)のアセトン可溶分の極限粘度〔η〕;前記の方法に従った。
〔2〕熱可塑性重合体組成物成分
(1)脂肪族ポリエステル(A):
A1;コハク酸/1,4−ブタンジオールを主体とする脂肪族ポリエステル〔三菱化学社製「GSPlaAZ91T」(商品名)〕
A2;ポリ乳酸〔ユニチカ社製「テラマックTE−7000」(商品名)〕
(2)プロック共重合体(B):
B1;ポリアミド−ポリエチレングリコール系ブロック共重合体[(三洋化成工業社製「ペレスタットM−140」(商品名)]
B2;ポリエステル−ポリエチレングリコール系ブロック共重合体[竹本油脂社製「TEP−018−0」(商品名)]
B3;ポリプロピレン−ポリエチレングリコール系ブロック共重合体[三洋化成工業社製「ペレスタット303」(商品名)]
B4;ポリオレフィン−ポリエチレングリコール系ブロック共重合体[三洋化成工業社製「ペレスタット201」(商品名)]
B5;ポリウレタン−ポリテトラメチレングリコール系ブロック共重合体[ディーアイシーバイエルポリマー社製「パンデックスT−8180」(商品名)]
B6;ポリウレタン−ポリエチレングリコール系ブロック共重合体[ディーアイシーバイエルポリマー社製「デスモパンTP−6580A」(商品名)]
(3)重合体(C):
C1−1;ポリエステル系樹脂[(ポリプラスチックス社製ポリブチレンテレフタレート「ジュラネックス800FP」(商品名)]
C2−1;ポリアミド樹脂[ユニチカ社製ポリアミド6「A1030BRL」(商品名)]
C3−1;アクリル系重合体[クラレ社製メタクリル酸メチル系重合体「パラペットHR−1000L」(商品名)]
C4−1;ポリカーボネート系樹脂[帝人化成社製ビスフェノールAタイプのポリカーボネート「パンライトL−1225WP」(商品名)]
C5−1;ポリアセタール系樹脂[ポリプラスチックス社製アセタール・コポリマー「ジュラコンM90S」(商品名)]
C6−1;ポリフェニレンエーテル系樹脂[2,6−ジメチルフェノールの酸化カップリング重合により得られたポリフェニレンエーテル(25℃、クロロホルム溶液で測定した〔η〕が0.4dl/g)](予め下記D3と50/50%で溶融混練りして使用した。)
C7−1;ポリオレフィン系樹脂[日本ポリプロ社製ランダムタイプのポリプロピレン「ノバテックPPEG8」(商品名)]
C7−2;ポリオレフィン系樹脂[日本ポリプロ社製ホモタイプのポリプロピレン「ノバテックPPEA9」(商品名)]
C7−3;ポリオレフィン系樹脂[日本ポリエチレン社製低密度ポリエチレン「ノバテックLDLF122」(商品名)]
C7−4;ポリオレフィン系樹脂[日本ポリエチレン社製メタロセン触媒重合ポリエチレン「カーネルKF290」(商品名)]
(4)スチレン系樹脂(D):
D1;以下の製造例1で得たゴム強化スチレン−アクリロニトリルグラフト共重合体
D2:以下の製造例2で得たカルボン酸基変性スチレン−アクリロニトリル共重合体
D3:ゴム強化ポリスチレン[(PSジャパン社製「HIPSHT−60」(商品名)]
製造例1:
<ゴム強化スチレン−アクリロニトリルグラフト共重合体の製造>
窒素気流中、攪拌機を備えたガラス製フラスコに、イオン交換水80部、ロジン酸カリウム0.5部、tert−ドデシルメルカプタン0.1部、ポリブタジエンラテックス(平均粒子径;2000Å、ゲル含率;90%)30部(固形分)、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(スチレン含量;25%、平均粒子径;6000Å)10部(固形分)、スチレン15部、アクリロニトリル5部を加え、攪拌しながら昇温した。内温が45℃に達した時点で、ピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.01部およびブドウ糖0.2部をイオン交換水20部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.07部を加えて重合反応を開始した。1時間重合させた後、更に、イオン交換水50部、ロジン酸カリウム0.7部、スチレン30部、アクリロニトリル10部、tert−ドデシルメルカプタン0.05部、クメンハイドロパーオキサイド0.01部を3時間かけて連続的に添加し、更に1時間重合を継続させた。2,2´―メチレン−ビス(4−エチル6−tert−ブチルフェノール)0.2部を添加し重合を完結させた。反応生成物のラテックスを硫酸水溶液で凝固、水洗した後、水酸化カリウム水溶液で洗浄・中和し、更に水洗した後、乾燥してゴム強化スチレン−アクリロニトリルグラフト共重合体を得た。この重合体のグラフト率は68%、アセトン可溶分の極限粘度〔η〕は0.45dl/gであった。
製造例2:
<カルボン酸基変性スチレン−アクリロニトリル共重合体の製造>
リボン翼を備えたジャケット付き重合反応容器を2基連結し、窒素置換した後、1基目の反応容器に、スチレン68部、アクリロニトリル22部およびメタクリル酸10部、トルエン20部を連続的に添加した。分子量調節剤としてtert―ドデシルメルカプタン0.12部およびトルエン5部の溶液、重合開始剤として、1、1′―アゾビス(シクロヘキサンー1−カーボニトリル)0.1部およびトルエン5部の溶液を連続的に供給した。1基目の重合温度は、110℃にコントロールし、平均滞留時間2.0時間、重合転化率57%であった。得られた重合体溶液は、1基目の反応容器の外部に設けたポンプにより、スチレン、アクリロニトリル、トルエン、分子量調節剤および重合開始剤の供給量と同量を連続的に取り出し、2基目の反応容器に供給した。2基目の反応容器の重合温度は、130℃で行い、重合転化率は75%であった。2基目の反応容器で得られた共重合体溶液は、2軸3段ベント付き押出機を使用し、直接未反応単量体と溶剤を脱揮し、極限粘度〔η〕0.44dl/gのカルボン酸基変性スチレン−アクリロニトリル共重合体を得た。
実施例1〜20及び比較例1〜5:
表2及び表3に記載の配合割合で、ヘンシエルミキサーにより混合した後、二軸押出機(シリンダー設定温度200〜240℃)を使用し、溶融混練してペレット化した。得られたペレットを十分に乾燥した後、射出成形(シリンダー設定度150〜200℃)により、耐衝撃性および耐久性評価用試験片を得た。評価結果を表2及び表3に示した。
Figure 2008266542
Figure 2008266542
表2及び表3から下記のことが明らかである。すなわち、実施例1〜20は、本発明の熱可塑性重合体組成物から成る成形品であり、耐衝撃性および耐久性に優れる。これに対して、比較例1は、成分(A)の使用量が本発明の規定範囲外で多く、成分(B)及び成分(C)の使用量が本発明の規定範囲外で少ない例であり、耐衝撃性および耐久性が劣る。比較例2は、成分(B)の使用量が本発明の規定範囲外で少ない例であり、耐衝撃性および耐久性が劣る。比較例3は、成分(B)の使用量が本発明の規定範囲外で多い例であり、耐衝撃性が劣る。比較例4は、成分(C)の使用量が本発明の規定範囲外で多い例であり、耐衝撃性が劣る。比較例5は、成分(C)の使用量が本発明の規定範囲外で少ない例であり、耐衝撃性が劣る。

Claims (6)

  1. 脂肪族ポリエステル(A)5〜90質量%、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン及びポリウレタンから選ばれた少なくとも1種のハードセグメントブロック(B1)とエーテル結合含有ソフトセグメントブロック(B2)とを有するブロック共重合体(B)5〜45質量%、ポリエステル系樹脂(C1)〔但し成分(A)と成分(B)を除く〕、ポリアミド系樹脂(C2)〔但し成分(B)を除く〕、アクリル系樹脂(C3)、ポリカーボネート系樹脂(C4)、ポリアセタール系樹脂(C5)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(C6)、ポリオレフィン系樹脂(C7)〔但し成分(B)を除く〕から選ばれた少なくとも1種の重合体(C)5〜50質量%(但し、上記の成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量%である)から成ることを特徴とする熱可塑性重合体組成物。
  2. 脂肪族ポリエステル(A)が1,4−ブタンジオールとコハク酸から主として得られる脂肪族ポリエステル(A1)である請求項1に記載の熱可塑性重合体組成物。
  3. 脂肪族ポリエステル(A)がポリ乳酸系樹脂(A2)である請求項1に記載の熱可塑性重合体組成物。
  4. 脂肪族ポリエステル(A)が、請求項2記載の脂肪族ポリエステル(A1)と請求項3記載のポリ乳酸系樹脂(A2)を併用したものである請求項1に記載の熱可塑性重合体組成物。
  5. 成分(B)のハードセグメントがポリオレフィンであり、成分(C)がポリオレフィン系樹脂である請求項1〜4の何れかに記載の熱可塑性重合体組成物。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の熱可塑性重合体から成ることを特徴とする成形品。
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