JP2010196052A - ポリオレフィン系樹脂フィルム及び積層シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリオレフィン系のベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリオレフィン系樹脂フィルムや、前記ポリオレフィン系樹脂フィルム層を表面に有し、発泡層をさらに有する積層シートなどにおいて、高分子型帯電防止剤の使用量の低減を図りつつ帯電防止を図る。
【解決手段】ポリオレフィン系のベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されているポリオレフィン系樹脂フィルム10であって、前記ポリオレフィン系樹脂組成物にポリ乳酸系樹脂がさらに含有されて、該ポリ乳酸系樹脂を分散相とする海島構造が少なくとも表面に形成されており、しかも、特定のポリマーが前記高分子型帯電防止剤として用いられて該高分子型帯電防止剤を外殻としたコアシェル状粒子となって前記ポリ乳酸系樹脂が前記分散相を形成しているポリオレフィン系樹脂フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種からなるポリオレフィン系のベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されているポリオレフィン系樹脂フィルム、及び、前記ポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されているポリオレフィン系樹脂フィルム層を表面に有し、発泡層をさらに有する積層シートに関する。
ポリオレフィン系樹脂フィルムは、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂といった比較的安価な材料を用いて形成されているばかりでなく、これらの樹脂が成形性や加工性においても優れていることから製造に要するコストも低く、安価な商品として市販されている。
また、ポリオレフィン系樹脂フィルムは、耐熱性や機械的強度に優れていることから、従来、養生シート、組立箱、仕切り材、電気・電子部品容器、機械部品容器、及び食品容器等に広く用いられている。
しかし、ポリオレフィン系樹脂フィルムは、静電気によって帯電されやすく、保管中に挨等が付着して汚れを生じやすいという問題や、電気・電子部品に対して悪影響を及ぼすおそれが有り改善が求められている。
このようなポリオレフィン系樹脂フィルムの帯電による諸問題は、フィルム表面の表面抵抗率の値を低下させることで防止されることが知られており、例えば、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂では、樹脂単体のフィルムの表面抵抗率の値が、通常、1015(Ω/□)オーダーを超えるレベルであるのに対してこれを1013(Ω/□)オーダー以下に低下させることで上述のような問題の発生が防止され得ることが知られている。
この表面抵抗率を低下させる手法として、ポリオレフィン系樹脂フィルムの形成に用いる樹脂組成物中に帯電防止剤と呼ばれる成分を含有させる方法が採用されており、従来、界面活性剤などのような成分を原材料中に含有させることが行われている。
この界面活性剤などの、分子量が1000程度、あるいは、それ以下のものは“低分子型帯電防止剤”とも呼ばれており、これらの低分子型帯電防止剤は、帯電防止に有効ではあるもののポリマー中における拡散速度が大きいため経時的にポリオレフィン系樹脂フィルム表面に滲出して、いわゆる“ブリードアウト”という問題を発生させるおそれを有する。
近年、このようなことから、低分子型帯電防止剤に代えて分子量が1000を超え、数万に及ぶような高分子量の物質で帯電防止に有効な、いわゆる“高分子型帯電防止剤”の利用が検討されている(下記特許文献1参照)。
この高分子型帯電防止剤は、エーテル結合やエステル結合を含んだ極性ブロックと、アルキルなどからなる非極性ブロックとを有する共重合体であり、ポリマー中における移行性が低いことから、この高分子型帯電防止剤を用いることでブリードアウトの問題を抑制させることができる。
一方で、高分子型帯電防止剤は、比較的、大量に配合しないと効果が発揮されず、しかも、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂に比べてはるかに高価であるためポリオレフィン系樹脂フィルムの材料コストを増大させてしまいその汎用性を低下させてしまっている。
このようなことを防止すべく高分子型帯電防止剤を少ない量で有効に作用させるための検討が広く行われているが、その手法は確立されていない。
特開2008−274031号公報
本発明は、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種からなるポリオレフィン系のベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されているポリオレフィン系樹脂フィルムや、前記ポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されているポリオレフィン系樹脂フィルム層を表面に有し、発泡層をさらに有する積層シートなどにおいて、高分子型帯電防止剤の使用量の低減を図りつつ帯電防止を図ることを課題としている。
上記課題を解決するためのポリオレフィン系樹脂フィルムに係る本発明はポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種からなるポリオレフィン系のベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されているポリオレフィン系樹脂フィルムであって、前記ポリオレフィン系樹脂組成物にポリ乳酸系樹脂がさらに含有されて、該ポリ乳酸系樹脂を分散相とする海島構造が少なくとも表面に形成されており、しかも、前記ベース樹脂よりも溶解度パラメータが大きく且つ前記ポリ乳酸系樹脂よりも溶解度パラメータが小さいポリマーが前記高分子型帯電防止剤として用いられて該高分子型帯電防止剤を外殻としたコアシェル状粒子となって前記ポリ乳酸系樹脂が前記分散相を形成していることを特徴としている。
また、上記課題を解決するための積層シートに係る本発明は、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種からなるポリオレフィン系のベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されているポリオレフィン系樹脂フィルム層を表面に有し、発泡層をさらに有する積層シートであって、前記ポリオレフィン系樹脂組成物にポリ乳酸系樹脂がさらに含有され、該ポリ乳酸系樹脂を分散相とする海島構造が少なくとも前記ポリオレフィン系樹脂フィルム層の表面に形成されており、しかも、前記ベース樹脂よりも溶解度パラメータが大きく且つ前記ポリ乳酸系樹脂よりも溶解度パラメータが小さいポリマーが前記高分子型帯電防止剤として用いられて該高分子型帯電防止剤を外殻としたコアシェル状粒子となって前記ポリ乳酸系樹脂が前記分散相を形成していることを特徴としている。
本発明のポリオレフィン系樹脂フィルムならびに積層シートは、その形成に用いられるポリオレフィン系樹脂組成物にポリ乳酸系樹脂が含有されている。
ポリ乳酸系樹脂は、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂に対する相溶性が低いことから、ポリオレフィン系樹脂組成物でポリオレフィン系樹脂フィルムを形成させるのに際してポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂からなるマトリックス中に粒子状に分散し、いわゆる“海島構造”を形成することとなる。
そして、それに伴って、高分子型帯電防止剤の一部をこのポリ乳酸系樹脂粒子とマトリックス樹脂との界面に沿って集合させることができる。
したがって、単に、高分子型帯電防止剤のみをポリプロピレン系樹脂などに分散させている場合と違って、表面の電気抵抗値を大きく低下させうる。
すなわち、高分子型帯電防止剤の使用量の低減を図りつつ帯電防止を図り得る。
第二実施形態に係る積層シートの構造を示す断面図。 他態様の積層シートの構造を示す断面図。 ポリ乳酸系樹脂と高分子型帯電防止剤(ペレスタット230)の分散状態を観察したTEM像。
(第一実施形態)
本発明に係る第一の実施形態としてポリオレフィン系樹脂フィルムについて、以下に説明する。
まず、前記ポリオレフィン系樹脂フィルムを形成するためのポリオレフィン系樹脂組成物について説明する。
本実施形態のポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種を含むポリオレフィン系のベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有し、さらに、ポリ乳酸系樹脂が含有されている。
前記ポリエチレン(PE)系樹脂としては、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖低密度ポリエチレン樹脂、(高圧法によって得られる)低密度ポリエチレン樹脂などが挙げられる。
前記ポリプロピレン(PP)系樹脂としては、プロピレン成分のみからなるホモポリプロピレン樹脂、プロピレン成分以外にエチレンなどのオレフィン成分を含有するランダム共重合体やブロック共重合体が挙げられる。
なお、共重合体の場合には、プロピレン以外のオレフィンを共重合体中に0.5〜30重量%、特に好ましくは1〜10重量%の割合で含有させたものを用いることが望ましい。この場合のオレフィン成分としては、エチレン、あるいは、炭素数4〜10のα−オレフィンを挙げることができる。
また、本実施形態のポリオレフィン系樹脂組成物には、これら以外に、ポリブテン樹脂や、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂などのポリオレフィン系樹脂を、本発明の効果を著しく低減させない範囲において前記ベース樹脂の一部として含有させうる。
前記ポリ乳酸系樹脂としては、ポリ−D乳酸樹脂、ポリL−乳酸樹脂、ポリD−乳酸とポリL−乳酸との共重合体であるポリDL−乳酸樹脂、ポリD−乳酸樹脂とポリL−乳酸樹脂との混合物(ステレオコンプレックス)、ポリD−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリD−乳酸又はポリL−乳酸と脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族ジオールとの共重合体をあげることができ、これらは、単独、または、複数混合した状態でポリオレフィン系樹脂組成物に含有させうる。
前記高分子型帯電防止剤としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステルアミド、エチレン−メタクリル酸共重合体などのアイオノマー(アイオノマー樹脂)やポリエチレングリコールメタクリレート系共重合体等の第四級アンモニウム塩、特開2001−278985号公報等に記載のオレフィン系ブロックと親水性ブロックとの共重合体等が挙げられる。
中でも、ポリ乳酸系樹脂との相互作用を考慮した場合、オレフィン系ブロックと親水性ブロックとの共重合体が好ましく、ポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体(ポリエーテル系ブロックとポリオレフィン系ブロックのブロック共重合体)を主成分とする高分子型帯電防止剤が好適に使用されうる。
また、帯電防止性能の更なる向上を目的として、ポリアミド系樹脂をポリオレフィン系樹脂組成物に添加したり、ポリアミド系ブロックをさらに共重合させた高分子型帯電防止剤を本実施形態のポリオレフィン系樹脂組成物に含有させたりすることができる。
また、本実施形態において用いられる高分子型帯電防止剤としては、プロピレンを70モル%以上含むオレフィン系ブロックとポリエーテル系ブロックとのブロック共重合体を主成分とするものがより好ましい。
ここで、「主成分」とは、高分子型帯電防止剤中に占める上記のポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体の割合が、50重量%以上であることをいう。
なお、上記のようなポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体が高分子型帯電防止剤中に70重量%以上であることがより好ましく、80重量%以上であることが特に好ましい。
なお、帯電防止効果を高めるために、アルキルベンゼンスルホン酸塩、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアニオン性界面活性剤や、その他の界面活性剤又はアルカリ金属塩などの低分子型帯電防止剤を併用してもよい。
ただし、これらの添加によって、溶出イオン量が増加することがあるので使用量は、ポリオレフィン系樹脂組成物に含有される帯電防止剤(高分子型帯電防止剤+低分子型帯電防止剤)の合計量に占める割合が0.5重量%未満となるように含有させることが好ましい。
本実施形態のポリオレフィン系樹脂組成物における前記ベース樹脂と前記ポリ乳酸系樹脂との配合割合や、高分子型帯電防止剤の含有量などは特に限定されるものではないが、ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面抵抗率は、1×108〜1×1013Ω/□のいずれかであることが好ましいことから、このような表面抵抗率をポリオレフィン系樹脂フィルムに付与させ得るものの中で、より高分子型帯電防止剤の含有量の低減が可能な配合割合を選択することが好ましい。
なお、ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面抵抗率は、1×109〜1×1012Ω/□のいずれかとさせることがより好ましく、1×109〜1×1011Ω/□のいずれかとさせることが最も好ましい。
このような表面抵抗率の値をポリオレフィン系樹脂フィルムに付与しうるポリ乳酸系樹脂のポリオレフィン系樹脂組成物に占める含有量としては、通常、5〜20重量%のいずれかであり、5〜15重量%のいずれかであることが好ましい。
また、前記高分子型帯電防止剤は、通常、ポリオレフィン系樹脂組成物全体に占める割合が2〜30重量%の内のいずれかとなる割合で含有される。
この、高分子型帯電防止剤の下限値が、2重量%とされているのは、これよりも少ない含有量の場合には、ポリオレフィン系樹脂フィルムに十分な帯電防止効果が発揮されないおそれを有するためであり、上限値が30重量%とされているのは、これを超えて高分子型帯電防止剤を含有させても、その含有量に見合う帯電防止効果が得られにくいばかりでなくポリオレフィン系樹脂フィルムの材料コストを増大させてしまうおそれがあるためである。
なお、このような観点からは、前記高分子型帯電防止剤は、ポリオレフィン系樹脂組成物全体に占める割合が3〜20重量%の内のいずれかとなる割合で含有されることが好ましく、ポリオレフィン系樹脂組成物全体に占める割合が5〜10重量%の内のいずれかとなる割合で含有されることが特に好ましい。
なお、高分子型帯電防止剤とポリ乳酸系樹脂とは、その溶融特性をある程度近似させていることが好ましく、特に、メルトフローレート(MFR)に代表される流れ特性において所定の関係となるようにそれぞれが選択されることが好ましい。
例えば、高分子型帯電防止剤をJIS K 7210の条件M(試験温度:230℃、公称荷重2.16kg)に基づいて測定したメルトフローレートが30g/10min以上となるような高フローのものである場合には、この高分子型帯電防止剤とともにポリオレフィン系樹脂組成物に含有させるポリ乳酸系樹脂のメルトフローレートは、JIS K 7210の条件D(試験温度:190℃、公称荷重2.16kg)に基づいて測定した場合に1〜3であることが好ましい。
このように高分子型帯電防止剤とポリ乳酸系樹脂との流れ特性を関係付けることにより、後述する押出し成形時においてこれらの分散状態を帯電防止に好適な態様とさせることができる。
なお、ここでは詳述しないが、本実施形態のポリオレフィン系樹脂フィルムの形成に用いられるポリオレフィン系樹脂組成物には、一般的なポリマーフィルムの形成に用いられる配合剤を含有させることができ、例えば、耐候剤や老化防止剤といった各種安定剤、滑剤などの加工助剤、スリップ剤、防曇剤、顔料、充填剤などを添加剤として適宜含有させることができる。
次いで、このようなポリオレフィン系樹脂組成物を用いてポリオレフィン系樹脂フィルムを製造する製造方法について説明する。
本実施形態においては、一般的なフィルム製造方法に用いられる方法を採用することができ、例えば、前記ベース樹脂、前記ポリ乳酸系樹脂、及び、前記高分子型帯電防止剤などを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を作製する樹脂混練工程を実施した後に、得られたポリオレフィン系樹脂組成物をフィルム状に押出し加工する押出し工程を実施する方法などを採用しうる。
以下に、それぞれの工程に関して、より具体的に説明する。
(樹脂混練工程)
まず、ベース樹脂、ポリ乳酸系樹脂、高分子型帯電防止剤と、必要に応じてスリップ剤、防曇剤等の添加剤とを計量してタンブラーブレンダー、へンシェルミキサーなどでドライブレンドした後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどで各配合材料が略均一に混合された状態となるように溶融混練する。
その後、混練物をストランド状に押出してペレタイズするか、ホットカットしてペレット化するなどしてポリオレフィン系樹脂組成物からなるペレットを作製する。
(押出し工程)
上記樹脂混練工程で得られたペレットを熱溶融状態でフィルム状に押出し加工する方法としては、例えば、サーキュラーダイなどから押出してインフレーション法によってフィルム化したり、T−ダイなどから押出してキャスト法によってフィルム化したりする方法があげられる。
この内、T−ダイなどのフラットダイでは、押出し方向への延伸が容易である一方で幅方向への延伸のためにはテンターなどの設備を要することから、幅方向への延伸も容易なサーキュラーダイを用いた押出し工程を実施することが好ましい。
この樹脂混練工程、及び、押出し工程において、極性の高いポリ乳酸系樹脂が、このポリ乳酸系樹脂よりも極性の低いポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂といったベース樹脂中に分散されることによってベース樹脂をマトリックスとし、ポリ乳酸系樹脂による分散相の形成された海島構造がポリオレフィン系樹脂組成物中に形成される。
このとき、ポリ乳酸系樹脂に対して親和性の高い、エーテル結合やエステル結合を含んだ極性ブロックを有する高分子型帯電防止剤がこの分散相とマトリックスとの界面に集合して、この界面に沿っての電気抵抗の低い領域を形成させる。
すなわち、高分子型帯電防止剤によって覆われた状態でポリ乳酸系樹脂粒子がベース樹脂であるポリオレフィン系樹脂に分散されることになる。
しかも、このポリ乳酸系樹脂粒子をコアにし、外殻部が高分子型帯電防止剤によって形成されたコアシェル状の粒子は、押出し工程においてポリオレフィン系樹脂組成物に作用するせん断力によって樹脂の流れ方向(押出し方向)に沿って長く延び、比較的アスペクト比の高い状態となって分散相を形成する。
そして、例えば、1μm長さを超える細長い粒子を分散相に形成させることで表面抵抗率を顕著に低下させることができる。
このことについてさらに説明すると単独で高分子型帯電防止剤をポリオレフィン系樹脂に分散させた場合には、系内に微小な点状粒子となるため、その粒子間の距離を一定以上に近づけるためには、比較的大量の高分子型帯電防止剤を含有させる必要がある。
一方で、本実施形態においては、コア部がポリ乳酸系樹脂粒子で形成され、外殻部(シェル部)が高分子型帯電防止剤で形成された粒子が形成されることから、このコア部の分だけ高分子型帯電防止剤の使用量を抑制しつつ、この分散相の粒子間距離を縮めることができる。
しかも、分散相を形成している粒子が樹脂の流れ方向(押出し方向)に沿って長く延び、1μm長さを超えるような細長い形状となることで高分子型帯電防止剤による導電路がこの粒子表面に形成されることとなる。
すなわち、本実施形態のポリオレフィン系樹脂フィルムにおいては、樹脂の流れ方向に沿って上記のような長細い粒状に分散相が形成されることから、この粒子の長手方向に沿った電気抵抗値の低減が図られることとなる。
また、通常、分散相を形成しているコアシェル状の粒子と、この粒子に隣接する別の粒子との間の電気抵抗値は、主として、粒子間の距離によって決定されることになる。
つまり、樹脂の流れ方向と直交する方向に電圧を印加した場合においては、コアシェル状粒子どうしが隣り合せとなる区間における最も電気抵抗値の低い箇所(通常、粒子どうしが最も接近している箇所)を通って流れる電荷の量によって電気抵抗値が左右されることになる。
そして、本実施形態のポリオレフィン系樹脂フィルムにおいては、樹脂の流れ方向に沿って長細い粒状に分散相が形成されることから、粒子どうしが隣り合わせとなる区間が長く形成され、その間に電気抵抗値の低い箇所が形成される可能性が高くなる。
したがって、イオン伝導に有利な樹脂の流れ方向以外の方向においても電気抵抗値の低減が図られることとなり、高分子型帯電防止剤の配合量を30重量%以下、例えば、5〜10重量%にまで低減したとしてもポリオレフィン系樹脂フィルムの表面抵抗率の値を、一般的に求められる1013(Ω/□)オーダー以下(1×1014未満)の値となるように低下させうる。
なお、このコアシェル状粒子は、通常、高分子型帯電防止剤として、溶解度パラメータの値がベース樹脂の値とポリ乳酸系樹脂の値の間の値となるポリマーを用いることで形成させ得る。
溶解度パラメータはSP値などとも呼ばれ、Fordersの式によって求められるが、通常、その値が0.5以上離れる物質どうしは非相溶になるといわれている。
そして、例えば、ポリエチレン系樹脂であれば、通常、SP値が8前後であり、ポリ乳酸系樹脂では、例えば、一般的なPLAでは11.4程度の値を示す。
したがって、この間の8.5〜10.5程度のポリマーで体積固有抵抗値の低いポリマーを高分子型帯電防止剤として、利用することで、マトリックス(ポリオレフィン系樹脂)の側にも分散相(ポリ乳酸系樹脂)の側にも高分子型帯電防止剤が取り込まれてしまうことを防ぐことができ、ポリオレフィン系樹脂組成物に含有させた高分子型帯電防止剤をコアシェル状粒子の外殻部の形成に利用することができる。
逆に、3以上の樹脂を溶融混合した際に、このような形でマトリックス樹脂に対してコアシェル状の分散相が形成されるようであれば、このシェル(外殻)部を形成している樹脂の溶解度パラメータがマトリックス樹脂とコア樹脂との間の値であると判断することができる。
なお、このコアシェル状粒子をより細長く形成させる具体的な手法としては、押出し時のせん断の加わり方を調整する方法が挙げられる。
このようにコアシェル状粒子の形状と、その外殻部を構成させる高分子型帯電防止剤の選択によって、ポリオレフィン系樹脂フィルムにおける高分子型帯電防止剤の使用量をより一層抑制させつつ表面抵抗率の低減を図ることができる。
(第二実施形態)
次いで、本発明の第二の実施形態として、積層シートについて説明する。
図1は、本実施形態に係る積層シートの断面図であり、この図1にも示されているように、本実施形態に係る積層シート1は、ポリオレフィン系樹脂フィルム層10と該ポリオレフィン系樹脂フィルム層10に接着状態で積層された発泡層20とを有している。
このポリオレフィン系樹脂フィルム層10の形成には、第一実施形態において述べたポリオレフィン系樹脂組成物が用いられており、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種と、高分子型帯電防止剤と、ポリ乳酸系樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂組成物が用いられている。
すなわち、積層シート1は、その表面が、表面抵抗率の低いポリオレフィン系樹脂フィルム層10によって形成されることで帯電防止が図られている。
一方で、発泡層20の形成に用いる樹脂組成物としては、特に限定されるものではなく、ポリオレフィン系樹脂フィルム層10と同じように帯電防止の処方がなされた樹脂組成物であっても、このような処方がなされていない樹脂組成物であってもよい。
例えば、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種を含有するベース樹脂に対して、加熱分解型の発泡剤を含有させるか、ガス発泡のための核剤を含有させるかしたものなどが挙げられる。
なかでも、ポリプロピレン系樹脂として共重合体を採用する場合には、プロピレン以外のオレフィン成分が共重合体中に0.5〜30重量%、特に、1〜10重量%の割合で含有されたものが好ましい。
この場合のオレフィンとしては、エチレン、あるいは、炭素数4〜10のα−オレフィンを挙げることができる。
特に、発泡性に優れた高溶融張力ポリプロピレン系樹脂が好ましく、例えば、特許第2521388号公報に記載されているものが好適に使用されうる。
前記加熱分解型の発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムとクエン酸の混合物などが挙げられる。
また、前記核剤としては、例えば、タルク、マイカ、シリカ、珪藻土、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、ガラスビーズなどの無機化合物、ポリテトラフルオロエチレン、などの有機化合物などが挙げられる。
これらは、単独、または、複数組み合わせて発泡層20の形成に用いることができる。
また、シート状の発泡体を形成させるための樹脂組成物に関して従来公知の成分をこの発泡層20の形成に用いる樹脂組成物にも含有させうる。
なお、“ポリオレフィン系樹脂フィルム層”との用語は、上記のように発泡層20が発泡状態であるのに対してフィルム状に非発泡な状態に形成されていることをもってこのような用語を用いているもので、一旦、発泡層を形成させるためのシートとは別に作製されたポリオレフィン系樹脂フィルムによって形成される場合に限定しているものではない。
したがって、本実施形態の積層シートとしては、ポリオレフィン系樹脂フィルム層10を形成させるためのポリオレフィン系樹脂フィルムと、発泡層20を形成させるための発泡シートとを、一旦、別々に作製した後に、これらをヒートラミネートして一体化される場合が例示されるものの共押出し成形法によってポリオレフィン系樹脂フィルム層10と発泡層20とが一度に形成される場合も本発明の意図する範囲である。
しかも、共押出し成形法では、帯電防止性を有するポリオレフィン系樹脂フィルム層10を均一、且つ、薄肉に形成させることが容易である点においてヒートラミネートなどの方法に比べて優れている。
特には、本実施形態に係る積層シート1を作製する方法として、フィードブロック法による共押出し成形法を採用することが好ましい。
このような共押出し成形法としては、例えば、特開平6−238788号公報に記載の方法を採用することができる。
すなわち、帯電防止性能を有するポリオレフィン系樹脂フィルム層10の押出しと発泡層20の押出しに異なる押出し機を用いて、これらから押出される溶融状態の樹脂組成物を一つのダイに合流させた後、これを、例えば、サーキュラーダイの内側に沿って発泡層形成用の樹脂組成物を押出させるとともに外側に沿ってポリオレフィン系樹脂フィルム層形成用の樹脂組成物を押出させ、内外二層となる状態での押出しを実施することで外側にポリオレフィン系樹脂フィルム層10が形成され内側に発泡層20の形成された筒状の積層シート1を形成させることができる。
この積層シート1においても、ポリオレフィン系樹脂フィルム層10に第一実施形態のポリオレフィン系樹脂フィルムと同様のポリ乳酸系樹脂の分散状態が形成され、このポリ乳酸系樹脂とベース樹脂との界面に高分子型帯電防止剤が集合されることから少ない高分子型帯電防止剤の使用量でありながらも帯電防止性が発揮されることとなる。
なお、この第二実施形態においては、ポリオレフィン系樹脂フィルム層10と発泡層20との2層構造の積層シートを例示しているが、例えば、図2に示すような複数のフィルム層を有する場合や、複数の発泡層を有する場合も本発明の意図する範囲である。
例えば、発泡層20の両面にポリオレフィン系樹脂フィルム層10,10’を設けたり(図2(a))、両表面を構成する2層のポリオレフィン系樹脂フィルム層10,10’の間に、複数の発泡層20,20’を設けたり(図2(b))する場合も本発明の積層シートとして意図する範囲のものである。
さらには、発泡層20の片面に2層のポリオレフィン系樹脂フィルム層10,10”を設ける(図2(c))場合も本発明の意図する範囲である。
また、2層又はそれ以上のポリオレフィン系樹脂フィルム層は、発泡層の片面側のみならず両面に形成させることもでき、これらに限らず種々の積層構造を積層シートに形成させ得る。
なお、この図2(a)、図2(b)に示すように両面にポリオレフィン系樹脂フィルム層を設けている場合には、必要な側にのみ帯電防止性能を付与させればよく、いずれか一方、又は両方のポリオレフィン系樹脂フィルム層を高分子型帯電防止剤とポリ乳酸系樹脂とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物によって形成させることができる。
また、図2(c)に示すように発泡層20の片面に2層のポリオレフィン系樹脂フィルム層を設ける場合は、外側のポリオレフィン系樹脂フィルム層10のみ、又は、外側のポリオレフィン系樹脂フィルム層10と内側のポリオレフィン系樹脂フィルム層10”の両方を高分子型帯電防止剤とポリ乳酸系樹脂とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物によって形成させることができる。
第一実施形態のポリオレフィン系樹脂フィルムや、この第二実施形態の積層シートは、高分子型帯電防止剤の使用量が抑制されており、材料コストの低減が図られることから、一般消費材用途において好適となり、特に、ホコリの付着など、保管時の汚損が抑制されることから食品用途などに好適なものとなる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(配合剤)
以下に、ポリオレフィン系樹脂フィルムの作製に用いる配合剤の略称と、その詳細とを記載する。
(配合1〜3)
下記表1に示す配合にて、表1に示す厚みのポリオレフィン系樹脂フィルムを作製した。
また、得られたポリオレフィン系樹脂フィルムに対して、JIS K 6911:1995「熱硬化性プラスチックー般試験方法」記載の方法により表面抵抗率の値を測定した。
具体的には、一辺が10cmの平面正方形状の試験片を温度22℃、湿度60%の雰囲気下に24時間放置した後、温度22℃、湿度60%の環境下、試験装置(アドバンテスト社製、デジタル超高抵抗/微少電流計R8340及びレジスティビティ・チェンバR12702A)を使用し、試験片に、約30Nの荷重にて電極を圧着させ500Vの電圧を印加して1分経過後の抵抗値を測定し、次式により算出した。
ρs=π(D+d)/(D−d)×Rs
ただし、
ρs:表面抵抗率(Ω/□)
D:表面の環状電極の内径(cm)(レジスティビティ・チェンバR12702Aでは、7cm)
d:表面電極の内円の外径(cm)(レジスティビティ・チェンバR12702Aでは、5cm)
Rs:表面抵抗(Ω)
また、測定は3回実施し、それぞれの算術平均値を求めた。結果を、表1に併せて示す。
なお、後段において詳述するが、このポリオレフィン系樹脂にポリ乳酸系樹脂と高分子型帯電防止剤とを溶融混合させて得られたフィルムにおいては、前記高分子型帯電防止剤で外殻が形成され、前記ポリ乳酸系樹脂で内部のコアが形成されたコアシェル状の粒子が形成されていることが確認された。
この表1にも示されているように、単に高分子型帯電防止剤を配合した基準配合(配合1)に比べてこの高分子型帯電防止剤を減量した配合2では、大きく表面抵抗率の値を増大させている一方で、HV6250を併用している場合(配合3)には、高分子型帯電防止剤を減量しても表面抵抗率の値を大きく低下させうる。
(配合4〜6)
表2に示す配合で、表2に示す厚みのポリオレフィン系樹脂フィルムを作製し、実施例1と同様に表面抵抗率の測定を行った。なお、表面抵抗率の測定は、ポリオレフィン系樹脂フィルムの一面のみとした。結果を、表2に併せて示す。


この表2からも、ポリ乳酸系樹脂(PLA)を併用することで高分子型帯電防止剤の使用を抑制しつつポリオレフィン系樹脂フィルムの表面抵抗率の値を低下させうることがわかる。
(表面TEM観察)
ポリ乳酸系樹脂を10重量%、ペレスタット230を7重量%含有させたポリオレフィン系樹脂組成物を加熱溶融させた状態でシート状に押出したものを用いて作製した薄片試料を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した様子を図3に示す。
なお、上記TEM観察における試験片は、ポリオレフィン系樹脂フィルムを押出し方向に沿ってスライスしたものであり、図3のTEM像は、ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面に相当する側においてこのスライスされた試験片を観察したものである。
すなわち、ポリオレフィン系樹脂フィルムの厚み方向の断面における表面側近傍の様子を押出し方向に直交する方向から観察したものである。
この図3のTEM像において観察される分散相はポリ乳酸系樹脂によって形成されたものであり、このポリ乳酸系樹脂の周囲を黒く縁取っているのがペレスタット230である。
そして、TEM像の下に設けられているスケールバーは0.5μm長さを表しており、この図3からも、ポリ乳酸系樹脂がアスペクト比の高い分散相を形成し、その周囲に高分子型帯電防止剤であるペレスタット230が集合されていることがわかる。
このことからも、本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂フィルムや積層シートにおいて高分子型帯電防止剤の使用量の低減を図りつつ帯電防止を図り得ることがわかる。
1:積層シート、10:ポリオレフィン系樹脂フィルム層、20:発泡層

Claims (6)

  1. ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種からなるポリオレフィン系のベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されているポリオレフィン系樹脂フィルムであって、
    前記ポリオレフィン系樹脂組成物にポリ乳酸系樹脂がさらに含有されて、該ポリ乳酸系樹脂を分散相とする海島構造が少なくとも表面に形成されており、しかも、前記ベース樹脂よりも溶解度パラメータが大きく且つ前記ポリ乳酸系樹脂よりも溶解度パラメータが小さいポリマーが前記高分子型帯電防止剤として用いられて該高分子型帯電防止剤を外殻としたコアシェル状粒子となって前記ポリ乳酸系樹脂が前記分散相を形成していることを特徴とするポリオレフィン系樹脂フィルム。
  2. 前記分散相には、長さ1μmを超える細長いコアシェル状粒子が含まれている請求項1記載のポリオレフィン系樹脂フィルム。
  3. 分子内にポリエーテルブロックとポリオレフィンブロックとを有するブロック共重合体が用いられた高分子型帯電防止剤が含有されている請求項1又は2記載のポリオレフィン系樹脂フィルム。
  4. ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種からなるポリオレフィン系のベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物によって形成されているポリオレフィン系樹脂フィルム層を表面に有し、発泡層をさらに有する積層シートであって、
    前記ポリオレフィン系樹脂組成物にポリ乳酸系樹脂がさらに含有され、該ポリ乳酸系樹脂を分散相とする海島構造が少なくとも前記ポリオレフィン系樹脂フィルム層の表面に形成されており、しかも、前記ベース樹脂よりも溶解度パラメータが大きく且つ前記ポリ乳酸系樹脂よりも溶解度パラメータが小さいポリマーが前記高分子型帯電防止剤として用いられて該高分子型帯電防止剤を外殻としたコアシェル状粒子となって前記ポリ乳酸系樹脂が前記分散相を形成していることを特徴とする積層シート。
  5. 前記分散相には、長さ1μmを超える細長いコアシェル状粒子が含まれている請求項4記載の積層シート。
  6. 分子内にポリエーテルブロックとポリオレフィンブロックとを有するブロック共重合体が用いられた高分子型帯電防止剤が含有されている請求項4又は5記載の積層シート。
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