JP2006035832A - 帯電防止性ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート - Google Patents

帯電防止性ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート Download PDF

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Abstract

【課題】 熱成形性に優れ、熱成形での帯電防止性能の低下が少ない帯電防止性ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを提供する。
【解決手段】 ポリプロピレン系樹脂発泡層の少なくとも一面に、高分子型帯電防止剤とポリプロピレン系樹脂を含む帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂層が積層されたポリプロピレン系樹脂積層発泡シートであって、
前記帯電防止剤がポリエーテル−ポリオレフィン系樹脂ブロック共重合体を主成分とする高分子型帯電防止剤であり、
該高分子型帯電防止剤の融点T1(℃)(最も高温側の結晶融解ピークの頂点の温度)が、前記樹脂層を構成するポリプロピレン系樹脂の融点T2(℃)±20℃の範囲内であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、帯電防止性ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートに関し、さらに詳細には、電気部品、電子部品容器、機械部品容器、及び食品容器等への成形性に優れるとともに、優れた帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂積層発泡シート、その製造方法、並びにその成形品及び成形方法に関する。
ポリプロピレン系樹脂発泡シートは、耐熱性、機械的強度に優れていることから、養生シート、組立箱、仕切り材、電気部品、電子部品容器、機械部品容器、及び食品容器として広く使用されてきた。しかし、ポリプロピレン系樹脂は帯電性が大きいので埃が付着して汚れ易く、静電気が嫌われる電気部品、電子部品容器としてそのまま使用するには問題があった。そこで、これに帯電防止剤を使用して、帯電防止性能を付与することが行われてきた。
特許文献1には、ポリプロピレン系樹脂発泡体の帯電性を改善する方法が提案されている。この文献によれば、ポリプロピレン系樹脂発泡体の最外層に帯電防止性に優れた樹脂層を積層することによって、帯電防止性能に優れたポリプロピレン系樹脂発泡体が得られるとしている。その具体的な方法として、最外層のポリオレフィン系樹脂層に表面抵抗率が1×1013(Ω/□)以下となるようにポリマータイプの帯電防止剤を含有させることを提案している。
特開平2003−136651号公報
しかし、この公報記載の技術は、エタノールによる超音波洗浄後においても帯電防止性能の低下が少ない発泡体を得ることを主眼としており、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの熱成形性、熱成形後の成形品の外観や帯電防止性能については殆ど考慮されていなかった。実際、実施例で記載されている帯電防止剤を使用して、この公報に記載されている方法に基づいて、ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを製造しても、発泡シートの外観及び熱成形性が悪く、得られた成形品も外観が悪かった。また、積層発泡シートでは帯電防止性能が認められていても、熱成形で帯電防止性能が低下し、成形品においては十分な帯電防止性能がなく、電気部品、電子部品容器として満足すべき成形品が得られなかった。
本発明の目的は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、耐熱性や機械的強度はもとより、熱成形性に優れ、熱成形での帯電防止性能の低下が少ない帯電防止性ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート、及び外観や帯電防止性能に優れたポリプロピレン系樹脂積層発泡成形品及びその製造方法を提供することを目的とするところにある。
本発明は、下記の内容を要旨とする。
本発明は、ポリプロピレン系樹脂発泡層の少なくとも一面に、高分子型帯電防止剤とポリプロピレン系樹脂を含む帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂層が積層されたポリプロピレン系樹脂積層発泡シートであって、
前記帯電防止剤がポリエーテル−ポリオレフィン系樹脂ブロック共重合体を主成分とする高分子型帯電防止剤であり、
該高分子型帯電防止剤の融点T1(℃)(最も高温側の結晶融解ピークの頂点の温度)が、前記樹脂層を構成するポリプロピレン系樹脂の融点T2(℃)±20℃の範囲内であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂積層発泡シートである。
本発明では、発泡剤を含んだポリプロピレン系樹脂の押出溶融混合物と、前記高分子帯電防止剤を含んだポリプロピレン系樹脂の押出溶融混合物を共押出することによって、表面層が帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂層からなるポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを得ることができる。
すなわち、発泡剤を含んだポリプロピレン系樹脂の押出溶融混合物と、帯電防止剤を含んだポリプロピレン系樹脂の押出溶融混合物を共押出することによって得られる、表面層が帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂層からなるポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの製造方法であって、
前記帯電防止剤がポリエーテル−ポリオレフィン系樹脂ブロック共重合体を主成分とする高分子型帯電防止剤であり、
該高分子型帯電防止剤の融点T1(℃)(最も高温側の結晶融解ピークの頂点の温度)が、表面層で使用する前記ポリプロピレン系樹脂の融点T2(℃)±20℃の範囲内にあるポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの製造方法である。
本発明によれば、高分子型帯電防止剤を含有したポリプロピレン系樹脂層が積層されたポリプロピレン系樹脂積層発泡シートにおいて、高分子型帯電防止剤の融点が、表面層で使用されるポリプロピレン系樹脂の融点±20℃の範囲内のものを選択することで、ポリプロピレン系樹脂層における高分子型帯電防止剤の分散性や延伸配向性を高めることができ、外観が良好で、帯電防止性、熱成形性に優れ、且つ、熱成形による帯電防止性能の低下を防止することができるポリプロピレン系樹脂積層発泡シート及びそれから得られる成形品を製造することが可能になる。
本発明にかかる成形用ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの態様は、ポリプロピレン系樹脂発泡層と、該発泡層の片面もしくは両面に共押出により積層された、高分子型帯電防止剤を含有したポリプロピレン系樹脂層とからなる。
(ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの製造方法)
ポリプロピレン系樹脂発泡層に、帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂層(以下、「帯電防止層」と称する場合がある。)を積層する方法としては、別途製造した発泡シートに帯電防止層を押出ラミネートする方法や、発泡シートに別途製造した帯電防止フィルムを熱ラミネートする方法等があるが、これらの方法では均一に厚みの薄い帯電防止層を積層することが困難であり、帯電防止層の選択できる厚み範囲が限られてくる。また発泡シートまたは帯電防止フィルムを保管するスペースの確保やラミネート設備が必要となってくるため、コストや時間を多く費やしてしまう。
本発明の帯電防止性ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの製造方法としては、共押出成形法を用いることが好ましく、フィードブロック法による共押出成形法がさらに好ましい。この様な樹脂流路の例としては、特開平6−238788号公報に示されるものがある。
すなわち、ポリプロピレン系樹脂発泡層の押出と帯電防止層の押出を異なる押出機で同時に行い、溶融混練された各樹脂層を合流ダイ内で合流させた後、これを押出発泡成形用の金型内へ導入し、押出発泡用金型より、低圧である大気中へ放出することで、発泡剤含有層のみを発泡させる。ポリプロピレン系樹脂発泡層の両面に帯電防止層を積層する場合は、二種三層共押出が、製造設備のスペースやコスト、製造効率の点で最も好ましい。
上記押出発泡用金型としてはサーキュラーダイを用いる。これより筒状の発泡体を押出し、サーキュラーダイの口金より大きい径の、温度調整された冷却用マンドレルに沿わせて筒状発泡体の径を拡大し、次いでこの拡大された筒状発泡体を切り開いてシート状にして、引取り機で引き取られ、巻き取り機でロール状に巻回される。
ここで、サーキュラーダイの口金の間隙の調整および口金口径とマンドレルの口径の比(ブローアップ比)の調整によって、製造時の積層発泡シートの引き伸ばしの度合いを調整して積層発泡シートに延伸をかけることができる。また、引き伸ばされる時の押出発泡体の温度を調整することでも延伸量を調整することができる。
押出発泡用金型としては、サーキュラーダイに代えてTダイなどのフラットダイから押出する方法も用いることができる。Tダイでは押出方向には延伸をかけられるが、幅方向にはテンター等の延伸設備が必要であり、サーキュラーダイを用いる方が押出方向、幅方向の両方に容易に延伸をかけることができるため好ましい。
本発明の場合、ブローアップ比は、2.5〜3.5が好ましい。
さらに、口金からの樹脂の吐出速度V1(cm/秒)と引き取り速度V2(cm/秒)の関係が、1.2<V1/V2<2.6であることが好ましい。
なお、吐出速度V1の算出方法は、
単位時間当りの押出重量(吐出重量)(g/秒)を求め、これを押出物組成物の密度(0.90g/cmとする)で割り、単位時間当りの押出容積(cm/秒)とする。一方、金型樹脂出口の面積(cm)を求め、下記式より吐出速度を計算する。
吐出速度V1(cm/秒)=
単位時間当りの押出容積(cm/秒)/金型樹脂出口の面積(cm
この様な範囲に調整して、ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを適度に配向させることで、熱成形性を向上させることができる。
また、延伸配向がかかることにより、高分子型帯電防止剤のネットワークの展開および伸張が生じ、微分散している帯電防止剤成分同士がより隣接し易くなることから、電子が流れ易くなり、帯電防止性能の向上が見られる。
前記ブローアップ比が、2.5未満では、積層発泡シートの延伸が不充分で、熱成形性の向上効果、帯電防止性能の向上効果が乏しい。3.5以上では、積層発泡シートに過度の延伸がかかり、積層発泡シートの表面に凹凸や亀裂が入り易い。
前記V1/V2が1.2未満では、積層発泡シートに過度の延伸がかかり、積層発泡シートの表面に凹凸や亀裂が入り易い。2.6を超えると、積層発泡シートの延伸が不充分で、熱成形性の向上効果、帯電防止性能の向上効果が乏しい。
(ポリプロピレン系樹脂積層発泡シート)
本発明の積層発泡シートを構成するポリプロピレン系樹脂発泡層の厚みは、0.5mm〜3.0mm、好ましくは0.8mm〜2.5mmである。厚みが0.5mm以下の場合は発泡体の強度が弱くなり、3.0mm以上の場合では熱成形時の成形性が悪く、また成形品のスタック精度が低くなる。ポリプロピレン系樹脂発泡層の密度は、0.13〜0.6g/cc、好ましくは0.18〜0.45g/ccである。密度が0.13g/cc以下の場合には、発泡体の強度が低すぎるために、フィルム層を積層しても強度が弱く、包装材としての機能を果たし得ない。また密度が0.45g/cc以上の場合には、発泡体としての緩衝性や軽量性が損なわれ易い。ポリプロピレン系樹脂発泡層の坪量としては、200〜990g/m、好ましくは350〜800g/mのものが用いられる。200g/m以下では発泡体としての強度が低すぎ、900g/m以上では、熱成形性が悪くなる。
本発明の積層発泡シートには、前記発泡層の少なくとも一面に、帯電防止性能を有する前記ポリプロピレン系樹脂層(帯電防止層)が積層されている。この帯電防止層の厚みは、10〜100μmが好ましく、20〜80μmがより好ましく、30〜60μmが特に好ましく、強度等の機能の面からは、両面に積層されていることが好ましい。両面に積層する厚みは異なってもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂積層発泡シートは、熱成形を行い、例えば電子部品等の輸送トレーなどの用途に供するため、積層発泡シートの全体厚みとしては0.5mm〜3.2mm、好ましくは0.8mm〜2.7mmのものが用いられる。厚みが0.5mm以下の場合はトレーとしての強度が弱くなり、3.2mm以上の場合では熱成形時の成形性が悪くなる。ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートとしての坪量は、300〜1000g/m、好ましくは450〜800g/mである。300g/m未満では、成形品の強度が不足する。1000g/m超では、成形品の重量が重くなりすぎる。また、熱成形時にドローダウンが大きくなりすぎて成形が困難になる。ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの密度は、0.14〜0.75g/ccであり、好ましくは0.2〜0.6g/ccである。0.6g/cc超では、成形品の軽量性、緩衝性が不足する。0.14g/cc未満では、成形品の強度が不足する。
(発泡シート用ポリプロピレン系樹脂)
ポリプロピレン系樹脂発泡層に用いるポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、又はプロピレンと共重合可能な他のオレフィンとの共重合体である。共重合体の場合には、プロピレン以外のオレフィンを共重合体中に0.5〜30重量%、特に好ましくは1〜10重量%の割合で含有せしめることが好ましい。この場合のオレフィンとしては、エチレン、或いは炭素数4〜10のα−オレフィンを挙げることができる。これらは1種、または2種以上を組み合わせて使用する事ができる。本発明のポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの成形品を、電子部品用トレーとして使用する場合、耐衝撃性や緩衝性が要求されるので、α−オレフィンを含ませることで、これらの性能を向上させることが出来て好ましい。但し、α−オレフィン成分の含有量が多すぎると耐熱性や剛性が低下するので上記範囲が好ましい。
本発明に使用されるポリプロピレン系樹脂発泡層として特に好適には、発泡性に優れた高溶融張力ポリプロピレン系樹脂が好ましい(例えば、特許第2521388号、特願平11−346797号記載のものが使用される。)
(発泡剤)
本発明で使用される発泡剤としては、種々の物理発泡剤や化学発泡剤が挙げられる。
物理発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタンなどの飽和脂肪族炭化水素、テトラフルオロエタン、クロロジフルオロエタン、ジフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素、二酸化炭素、窒素ガス、水などが挙げられる。化学発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、重炭酸ナトリウム又はクエン酸のような有機酸もしくはその塩と重炭酸塩との混合物などが挙げられる。これらの発泡剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
発泡剤の使用量は、発泡剤を含有するポリプロピレン系樹脂全量に対して、0.5〜4.0重量部、好ましくは0.8〜2.5重量部である。少ないと、十分な発泡倍率を得ることができず、緩衝性能が低くなり、多いと 気泡膜の破断に伴う連続気泡化により強度が低下したり、製造時に発生するコルゲーションにより外観不良となる。
(添加剤)
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡層の基材樹脂には、上記のような発泡剤が添加されるほか、例えばタルク、重炭酸ナトリウム−クエン酸などの、発泡の際に気泡の大きさを調整する気泡調整剤や、顔料、安定剤、充填剤、などの種々の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で添加しても良い。
また、帯電防止剤を含む樹脂層にも顔料、安定剤、充填剤、などの種々の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で添加しても良い。
(帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂層)
本発明における高分子型帯電防止剤とポリプロピレン系樹脂からなる帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂層(帯電防止層)は、表面抵抗率が1×1013(Ω/□)未満、好ましくは1×1012(Ω/□)未満、さらに好ましくは1×1011(Ω/□)未満、最適には1×1010(Ω/□)以下の範囲である。その下限値は1×10(Ω/□)が好ましく、1×10(Ω/□)がより好ましい。
高分子型帯電防止剤を含有した当該非発泡のポリプロピレン系樹脂層において、表面抵抗率が1×10より小さい場合、多量の高分子型帯電防止剤を含有する必要があり、熱成形性の悪化や溶出イオン量の増加が懸念される。表面抵抗率が1×1013より大きい場合、帯電防止性能が不十分であり電子部品用梱包材として用いた場合、電子部品の静電破壊を引き起こす恐れがある。
溶出イオン量は、特に液晶等の電子部品を梱包する容器には厳しい基準が設けられているものがあり、できる限り少なくすることが好ましい。
ここで、溶出イオン量とは、10cm×10cmにカットした積層発泡シートを50mlの蒸留水に浸し、60℃で1時間保ったときに得られた溶液を、SEIKO社製の誘導結合プラズマ発光分析装置「SPS− 4000」(商品名)を用い、高周波出力1.3kw(Na、Kは0.6kw)、測光高さ10.0mm(Na、Kは5.0mm)とし、プラズマ燃焼用のアルゴンガス流量を16.0L/min、キャリアガス流量1.0L/min、補助ガス流量0.5L/minで、Na、K、S、Ca、Zn、Si、Mg、Al、P、Sr、Fe、Ba、Cu、Cr、Mnなどの溶出元素量を定量した値である。また誘導プラズマ発光分析装置では定量することの出来ない、または困難なF、Cl、NO 、Br、NO 、PO 3−、SO 2−などの陰イオンは同溶液をDionex社製のイオンクロマトグラフィー「IC4000I」(商品名)及び、Dionex社製のカラム「HPIC−AS4A」(商品名)を用い、1.8mmol/LのNaCOと1.7mmol/LのNaHCOの混合水溶液を移動相として、流速20mL/minで定量を行った。各種溶出イオン(元素)量は、0.2μg/cm以下が好ましく、0.15μg/cm以下がより好ましい。イオン溶出量が0.2μg/cmを超える場合、梱包される電子部品等に対して好ましくない。
前記帯電防止層の厚みとしては、10〜100μmが好ましく、20〜80μmがより好ましく、30〜60μmが特に好ましい。帯電防止層の厚みが10μm以下の場合、熱成形時に局部的な伸張があった場合、帯電防止性能が発現しなくなる恐れがあり、100μm以上の場合には、積層発泡シート製造時に延伸配向がかかり難くなり、効果的に帯電防止性能が発揮されなくなる。また、コストアップになる。これらの厚みは、押出量を調整することで調整できる。
延伸配向がかかることにより、高分子型帯電防止剤のネットワークの展開および伸張が生じ、微分散している帯電防止剤成分同士がより隣接し易くなることから、電子が流れ易くなり、帯電防止性能の向上がみられる。
(帯電防止剤)
本発明では、帯電防止剤として高分子型帯電防止剤が使用される。高分子型帯電防止剤には、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステルアミド、エチレン−メタクリル酸共重合体などのアイオノマー、ポリエチレングリコールメタクリレート系共重合体等の第四級アンモニウム塩、特開2001−278985号公報に記載のオレフィン系ブロックと親水性ブロックとの共重合体等が挙げられるが、本発明においては、ポリプロピレン系樹脂との相溶性、分散性、ポリプロピレン系樹脂への帯電防止性能付与効果のほか、ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの表面外観・熱成形性を考慮した場合、オレフィン系ブロックと親水性ブロックとの共重合体が好ましく、ポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体(ポリエーテル系ブロックとポリオレフィン系ブロックのブロック共重合体)を主成分とする高分子型帯電防止剤が好適に使用される。また、帯電防止性能の更なる向上を目的とし、ポリアミドまたはポリアミド系ブロックを添加または共重合することができる。
なお、帯電防止剤としては、既述の様に高分子型帯電防止剤が使用されるが、帯電防止効果を高めるために、アルキルベンゼンスルホン酸塩、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアニオン性界面活性剤や、その他の界面活性剤又はアルカリ金属塩などを併用してもよい。ただしこれらの添加によって、溶出イオン量が増加することがあるので使用量は帯電防止剤総量の0.5重量%未満が好ましい。
本発明の高分子型帯電防止剤としては、プロピレンを70モル%以上含むオレフィン系ブロックとポリエーテル系ブロックとのブロック共重合体を主成分とするものがより好ましい。ここで、「主成分」とは、帯電防止剤中に占めるポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体の割合が、50重量%以上であることをいう。なお、ポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体が帯電防止剤中に70重量%以上であることがより好ましく、80重量%以上であることが特に好ましい。
また本発明におけるポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体を主成分とする高分子型帯電防止剤は、その融点T1℃(最も高温側の結晶融解ピークの頂点の温度)が、同時に表面層で使用されるポリプロピレン系樹脂の融点T2℃(結晶融解ピークの頂点の温度)±20℃の範囲にあるものが好適に使用できる。より好ましくはT2℃±15℃、更に好ましくはT2℃±10℃の範囲のものが好ましい。別言すると、(T2−T1)が20℃以下、より好ましくは15℃以下、更に好ましくは10℃以下、最適には7℃以下である。また(T2−T1)が−20℃以上、より好ましくは−15℃以上、更に好ましくは−10℃以上である。
ポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体を主成分とする高分子型帯電防止剤の融点が、同時に表面層で使用されるポリプロピレン系樹脂の融点の±20℃の範囲を超える場合、押出機内での融解開始位置が大きく異なり、良好な分散状態を得る事ができない。つまり十分な分散が得られない場合、積層発泡シート製造時に高分子型帯電防止剤による良好なネットワーク形成が出来ず、効果的に、十分な帯電防止性能を発揮させることが困難となる場合がある。
また、前記高分子型帯電防止剤の融点T1(℃)(最も高温側の結晶融解ピークの頂点の温度)と、前記ポリプロピレン系樹脂発泡層を構成するポリプロピレン系樹脂の融点T3(℃)との融点差(T1−T3)が、−20℃<(T1−T3)であるポリプロピレン系樹脂積層発泡シートが好ましい。
該ポリプロピレン系樹脂発泡積層シートの熱成形時においては、成形条件は坪量の多数を占める発泡層のポリプロピレン系樹脂の温度条件に合わせることが好ましいため、融点差(T1−T3)が−20℃を超えて低い場合は、熱成形時に、高分子型帯電防止剤が完全に溶解し延伸配向により形成されたネットワークが切断されやすくなり、帯電防止性能が低下する。さらに、成形金型との離型性も低下する。一方、融点差がプラスに大きすぎても、熱成形時に軟化が不十分となり成形性が悪化したり、成形品の表面外観が悪化するので、+20℃未満が好ましく、+15℃未満がより好ましく、+10℃未満が特に好ましい。
また該ポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体の190℃でのメルトフローレート(MFR)は1.0〜25g/10minが好ましく、より好ましくは3.0〜20g/10min、更に好ましくは5.0〜15g/10minが好ましい。1.0g/10minより低い場合、共押出において表面層の粘度が高すぎて、外観不良につながる。また25g/10minより高い場合、熱成形時に成形金型との離型性が悪く、生産効率が著しく低下する。
融点やメルトフローレートの調整は、ブロック共重合体のポリエーテルおよびポリオレフィンの、種類、割合、各ブロックの重合度、ブロック共重合体の重合度等の調整によって行うことができる。
高分子型帯電防止樹脂の添加量としては、積層する非発泡の前記ポリプロピレン系樹脂層に占める割合が、8〜30重量%が好ましく、10%〜25%がさらに好ましく、12%〜20%が特に好ましい。添加量が8%以下の場合、十分な帯電防止性能が得られず、30%を越える場合、溶出イオン量が増大し、梱包された電子部品に悪影響を与える恐れがあり、また高分子型帯電防止樹脂は高価であるため、コストアップにつながる。
(帯電防止層用ポリプロピレン系樹脂)
本発明において非発泡の帯電防止層に用いられるポリプロピレン系樹脂としては、前記ポリプロピレン系樹脂発泡層に用いられるポリプロピレン系樹脂と同様のものを用いることができる。
帯電防止層を形成するポリプロピレン系樹脂の190℃でのメルトフローレートは、0.5〜4.0(g/10min)であることが好ましく、0.7〜3.0(g/10min)であることがより好ましく、0.9〜2.0(g/10min)であることが特に好ましい。190℃でのメルトフローレートが0.5(g/10min)より低い場合、共押出を行う際、帯電防止層全体の粘度が高くなりすぎて、積層樹脂の流れ性が悪くなり、ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートに表面ムラが発生し、外観が悪くなる。また4.0(g/10min)よりも高い場合、積層発泡シートの熱成形時に、シートに潜在する延伸配向の緩和が進み、成形品の帯電防止性能の低下が見受けられる。また、帯電防止層全体の粘度が低すぎて、ポリプロピレン系樹脂発泡層の気泡生成の影響を受け易く、表面平滑性に劣る積層発泡シートとなってしまう。
ここで、ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートは通常230℃で行われることが多いが、本発明では190℃での評価とした。これは、高分子型帯電防止剤との比較やそれらとの混練性及び、実際の製造押出条件を検討した結果、190℃での評価が適していることがわかったからである。
(メルトフローレートの相関関係)
本発明における高分子型帯電防止剤の190℃でのメルトフローレートをMa、帯電防止層に使用するポリプロピレン系樹脂の190℃でのメルトフローレートをMbとする時、
0.05 < Ma/Mb < 20.0
を満たすことが好ましい。
Ma/Mbが0.05より低いか、もしくは20.0より高い場合、互いの粘度差が大きすぎるために、押出機内で良好な混練がなされず均一な分散状態が得られない。つまり十分な帯電防止性能を発揮する為のネットワーク形成が困難となる。
また帯電防止層で配合される各樹脂の190℃のメルトフローレートと配合割合との計算より求められる平均メルトフローレートをMcとし、ポリプロピレン系樹脂発泡層で配合される各樹脂の190℃のメルトフローレートと配合割合との計算より求められる平均メルトフローレートをMdとしたとき、
1.1 < Mc/Md < 5.0
を満たすことが好ましい。Mc/Mdが1.1よりも小さい場合、合流ダイ内部及び発泡用金型内部でそれぞれの樹脂層の積層面に乱流が生じてしまい、良好な外観を有する積層発泡シートを得ることができない。またMc/Mdが5.0よりも大きい場合、各層の粘度差が大きくなりすぎ、帯電防止層の均一な厚み制御が困難となる。また積層発泡シート製造時に、帯電防止層がポリプロピレン系樹脂発泡層の気泡生成の影響を受け、表面平滑性に劣る積層発泡シートとなってしまう。
(熱成形方法)
熱成形方法としては、ストレート成形法、ドレープ成形法、プラグアシスト成形法、プラグアシスト・リバースドロー成形法、エアスリップ成形法、スナップバック成形法、リバースドロー成形法、プラグアシスト・エアスリップ成形法、マッチモールド成形法等が挙げられる。ポリプロピレン系樹脂発泡積層シートの熱成形においては、二次発泡が小さく成形品の厚みが薄くなりやすいので、真空成形法が好ましい。電子部品用トレー等、各部に精度が要求される成形品が必要な場合、上記の熱成形方法のうち、マッチモールド成形法が好ましい。熱成形機は、特に限定されず、上記に記載した各種成形法に対応する公知の真空成形機が使用できる。
また高分子型帯電防止樹脂は、溶融状態において、熱成形用金型への融着性が高いために、離型性が悪化する傾向があり、金型表面にはフッ素樹脂等のコーティングを施すことが好ましい。
熱成形時の加熱温度は、ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの表面温度(℃)が
(ポリプロピレン系樹脂発泡層の樹脂の融点−20℃)〜(ポリプロピレン系樹脂発泡層の樹脂の融点)となるよう設定することが好ましい。更に好ましくは、
(ポリプロピレン系樹脂発泡層の樹脂の融点−15)〜(ポリプロピレン系樹脂発泡層の樹脂の融点−5℃)である。
前記積層発泡シートの表面温度が(ポリプロピレン系樹脂発泡層の樹脂の融点−20)℃よりも低い場合、ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの軟化が不十分であり、良好な寸法精度を有する成形品を得ることができない。また、(ポリプロピレン系樹脂発泡層の樹脂の融点)を越える場合、ポリプロピレン系樹脂発泡層の気泡が圧壊して厚みが減少したり、成形金型との離型性が悪くなる。帯電防止層に含まれる高分子型帯電防止剤の融点が低い場合には、過度の溶融によって、帯電防止層に形成されたネットワーク構造の切断が生じ、帯電防止性能の低下が見られる。高分子型帯電防止剤の融点は、熱成形温度より20℃以上低いと帯電防止性能の低下が顕著になる。
(実施例1)
ポリプロピレン系樹脂発泡層の押出機として、一段目の押出機が口径90mmの単軸押出機、二段目の押出機が口径115mmの単軸押出機から構成されたタンデム押出機を用いた。ポリプロピレン系樹脂発泡層用のポリプロピレン系樹脂として、サンアロマー(株)社製、商品名「SD632」(融点159.1℃)100重量部に、気泡調整剤として重曹−クエン酸系気泡調整剤(クラリアント社製 ハイドロセロールHK−70)を0.2重量部添加し、この混合物を一段目の口径90mmの押出機のホッパーに供給し、200℃で加熱溶融した後、この溶融樹脂100重量部に対して4重量部となるように発泡剤であるブタン(イソブタン/ノルマルブタン=35/65w%)を圧入し、混練した。
この発泡性樹脂組成物を接続管を通して二段目の押出機に供給し、発泡性樹脂組成物の温度を170 ℃にまで下げ、押出量98.5kg/時間で押出機先端に接続された合流金型に供給した。
一方、帯電防止層となる非発泡ポリプロピレン系樹脂層として、高分子型体帯電防止剤としてポリエーテル−ポリプロピレンブロック共重合体(三洋化成工業社製、商品名「ペレスタット230」、融点161.7℃、190℃でのMFR11g/10分)15重量%、とポリプロピレン系樹脂として日本ポリケム社製、商品名「BC6C」(融点168.7℃、190℃でのMFR0.87g/10分)85重量%とからなる混合物を、口径90mmの単軸押出機へ供給し、200℃で加熱溶融した後、押出機先端部および単管にて190℃に維持した。ついで、この帯電防止剤を含んだ樹脂溶融物を分岐流路を有する単管で二分した後、前記合流金型に押出量11.5kg/時間で供給し、発泡性樹脂組成物の内層側と外層側に積層合流させた後、合流金型先端に接続された口径140mm、スリット間隙0.95mmのサーキュラー金型の口金から大気中へ筒状に押出し発泡させた。
なお、この押出重量、押出容積、金型出口面積、吐出速度V1、引取り速度V2、V1/V2は下記の通りである。
押出重量=98.5+11.5(kg/時間)=30.6(g/秒)
押出容積=30.6/0.90=34(cm/秒)
金型出口面積=0.095×14×3.14=4.2(cm
(スリット間隙 口径 π)
吐出速度V1=34/4.2=8.1(cm/秒)
引取り速度V2=2.0(m/分)=3.3(cm/秒)
V1/V2=8.1/3.3=2.5
前記筒状発泡体を2.0m/分の速度で引き取りつつ、内部に25℃の冷却水を循環させた直径が424mmで長さが500mmの円筒状マンドレルに沿わせて成形しつつ、シート外面をマンドレル径よりも大きい口径の吹出口をもつエアリングよリエアーを吹き付け冷却成形し、その円筒形発泡体の2点を切開しシート状として巻き取った。得られた積層発泡シートの密度は0.30g/cm、厚みは2.3mmだった。また電子顕微鏡およびマイクロスコープにより積層シートの断面を確認したところ、発泡シートの両面に40μmの厚みの帯電防止層を確認した。
得られたポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを、シートの表面温度が150℃になるよう制御し、表面温度が40℃に設定された、105mm×180mmの平面部(型部)を5箇所(平面部10、平面部11、平面部12、平面部13、平面部14)有する図1に示す液晶モジュール輸送トレー用のマッチモールド金型を用い、成形機にて真空成形を行った。
成形性の評価、表面抵抗率を表1に示した。
なお、表1において、実施例1では、前記平均メルトフローレートをMcは、
高分子型帯電防止剤のMFR(Ma) 11 割合15%
ポリプロピレン系樹脂のMFR(Mb) 0.87 割合85%
であるので、
Mc=11×0.15+0.87×0.85=2.4
として求められる。
以下、他の実施例、比較例において同様に求められる。
(実施例2〜7並びに比較例1〜3)
表1に示す樹脂で実施例1と同様に押出成形して、実施例2〜7並びに比較例1〜3の積層発泡シートを作成した。また、得られたポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを、実施例1と同様にして、図1に示す液晶モジュール輸送トレー用のマッチモールド金型を用いて成形品を成形した。また実施例1と同様に、成形性の評価、表面抵抗率を表1に示した。
なお、表1において、実施例7の発泡層のポリプロピレンの前記平均メルトフローレートMdは、
ポリプロピレン樹脂「PM600A」(商品名) 190℃MFR=3.2 30%
ポリプロピレン樹脂「SD632」(商品名) 190℃MFR=0.92 70%
であるので、
Md=3.2×0.3+0.92×0.7=1.604
となる。
Figure 2006035832
表1中、
高分子型帯電防止剤:
商品名「ペレスタット300」(三洋化成工業社製)
商品名「イルガスタットP18」はポリエーテルエステルアミド−ポリアミドのブレンド品(チバスペシャリティケミカルズ社製)
商品名「SD100」:エチレン系アイオノマー(三井デュポンケミカル社製)
ポリプロピレン樹脂:
商品名「PM671A」(サンアロマ−社製)
商品名「EC7」(日本ポリケム社製)
商品名「SD632」(サンアロマ−社製)
商品名「PC630A」(サンアロマ−社製)
商品名「PC540R」(サンアロマ−社製)
商品名「PM600A」(サンアロマ−社製、融点162.5℃、190℃での
MFR 3.2g/10分、230℃での MFR 7.5g/10分)
なお、表1中、PM600A/SD632=30/70は、ポリプロピレン樹脂「PM600A」とポリプロピレン樹脂「SD632」が30重量部対70重量部の割合でブレンドされているポリプロピレン樹脂である。
(融点、結晶化温度の測定方法)
高分子型帯電防止剤及びポリプロピレン系樹脂の融点は、セイコー電子工業社製の示差走査熱量計装置DSC200型を用い、JIS K7121に準拠した測定を行った。具体的には試料をチッソガス気流下で、加熱・冷却温度10℃/minで昇温、冷却することで得られる融解ピーク及び発熱ピークを観測し、融解ピークの頂点の温度を融点、発熱ピークの頂点の温度を結晶化温度とする。融解ピーク及び発熱ピークが2つ以上現れる場合、全ピーク面積の5%以上を有する面積のピークの内、最も高温側のピークの頂点の温度を、融点もしくは結晶化温度とする。
(表面抵抗率の測定方法)
JIS K6911:1995「熱硬化性プラスチック一般試験方法」記載の方法により測定した。具体的には、温度22℃、湿度60%の環境下、一辺が10cmの平面正方形状の試験片を温度22℃、湿度60%の雰囲気下に24時間放置した後、試験装置((株)アドバンテスト製デジタル超高抵抗/微少電流計R8340及びレジスティビティ・チェンバR12702A)を使用し、試験片に、約30Nの荷重にて電極を圧着させ500Vの電圧を印加して1分経過後の抵抗値を測定し、次式により算出した。
ρs=π(D+d)/(D−d)×Rs
ρs : 表面抵抗率(Ω/□)
D : 表面の環状電極の内径(cm)(レジスティビティ・チェンバ R12702Aでは、7cm。)
d : 表面電極の内円の外径(cm)(レジスティビティ・チェンバ R12702Aでは、5cm。)
Rs: 表面抵抗(Ω)
ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの表面抵抗率(Ω/□)は、製造後7日後のポリプロピレン系樹脂積層発泡シートより、縦100mm×横100mm×原厚み(10以下)mmの試験片を5枚切りだしてそれぞれについて測定し、それらの平均値とした。
熱成形品の表面抵抗率(Ω/□)は、ポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを一辺100mmの平面正方形状の試験片を採取できる成形金型で熱成形し、成形後1日後の成形品より、100mm×100mm×原厚み(10以下)mmの試験片を5枚切りだしてそれぞれについて測定し、それらの平均値とした。
(メルトフローレートの測定方法)
本発明におけるメルトフローレート(MFR)は、セミオートメルトインデクサー(東洋精機社製)を使用し、JIS K 7210:1999「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」B法記載の方法により測定した。但し、温度は、高分子型帯電防止樹脂とポリプロピレン系樹脂との比較、混練性を比較するため190℃とし、荷重値は21.18Nとした。
[成形性の評価]
成形性は下記基準により評価した。○が合格である。
型の出 ○:金型の形状が明確に現れている。
△:金型のコーナー部など、部分的に形状が明確に現れていない。
×:金型の形状が明確に現れていない。
離型性 ○:金型から容易に成形品が離型する。
△:部分的に、金型に引っ張られ成形品が変形し易い。
×:金型から成形品が離型しないときがあり、成形効率が著しく低い。
[外観の評価]
外観を下記基準により評価した。○が合格である。
○:表面が滑らかで、凹凸が見られない。
△:表面に部分的に凹凸が見られる。
×:表面に多数の凹凸が見られる。
表1より、本発明の実施例に係る積層発泡シートを用いて樹脂積層発泡成型品を成形した場合、当該成形品は、外観、成形性及び表面抵抗率がいずれも良好であることが認められた。特に、比較例と比べ、実施例の積層発泡シートは、発泡成型品に成形しても、表面抵抗率の低下が抑えられており、帯電防止性能が良好な積層発泡成型品が得られている。なお、高分子型帯電防止剤の融点T1(℃)(最も高温側の結晶融解ピークの頂点の温度)が、前記樹脂層を構成するポリプロピレン系樹脂の融点T2(℃)+20℃の範囲を超える比較例1は、成形による帯電防止性能の低下が大きく、表面抵抗率が1×1013オーダーであり、帯電防止性能において好ましくなかった。
本発明は、ポリプロピレン系樹脂層にポリエーテル−ポリオレフィン系樹脂ブロック共重合体を主成分とする高分子型帯電防止剤が含まれ、該高分子型帯電防止剤の融点T1(℃)(最も高温側の結晶融解ピークの頂点の温度)が、前記樹脂層を構成するポリプロピレン系樹脂の融点T2(℃)±20℃の範囲内であるポリプロピレン系樹脂積層発泡シートであるので、耐熱性や機械的強度はもとより、熱成形性に優れ、熱成形での帯電防止性能の低下が少ない積層発泡シートが得られ、また外観や帯電防止性能に優れたポリプロピレン系樹脂積層発泡成形品を得ることができる。
本発明の実施例に係る積層発泡シートの成形用のマッチモールド金型を示す平面図である。

Claims (7)

  1. ポリプロピレン系樹脂発泡層の少なくとも一面に、高分子型帯電防止剤とポリプロピレン系樹脂を含む帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂層が積層されたポリプロピレン系樹脂積層発泡シートであって、
    前記帯電防止剤がポリエーテル−ポリオレフィン系樹脂ブロック共重合体を主成分とする高分子型帯電防止剤であり、
    該高分子型帯電防止剤の融点T1(℃)(最も高温側の結晶融解ピークの頂点の温度)が、前記樹脂層を構成するポリプロピレン系樹脂の融点T2(℃)±20℃の範囲内であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂積層発泡シート。
  2. 前記高分子型帯電防止剤が、前記帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂層に8〜30重量%含まれている請求項1記載のポリプロピレン系樹脂積層発泡シート。
  3. 前記高分子型帯電防止剤の融点T1(℃)(最も高温側の結晶融解ピークの頂点の温度)と、前記ポリプロピレン系樹脂発泡層を構成するポリプロピレン系樹脂の融点T3(℃)との融点差(T1−T3)が、−20℃<(T1−T3)である請求項1又は2記載のポリプロピレン系樹脂積層発泡シート。
  4. 発泡剤を含んだポリプロピレン系樹脂の押出溶融混合物と、帯電防止剤を含んだポリプロピレン系樹脂の押出溶融混合物を共押出することによって得られる、表面層が帯電防止性能を有するポリプロピレン系樹脂層からなるポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの製造方法であって、
    前記帯電防止剤がポリエーテル−ポリオレフィン系樹脂ブロック共重合体を主成分とする高分子型帯電防止剤であり、
    該高分子型帯電防止剤の融点T1(℃)(最も高温側の結晶融解ピークの頂点の温度)が、表面層で使用する前記ポリプロピレン系樹脂の融点T2(℃)±20℃の範囲内にあるポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの製造方法。
  5. 請求項1記載のポリプロピレン系樹脂積層発泡シートを熱成形機で成形することによって得られるポリプロピレン系樹脂積層発泡成形品。
  6. 前記積層発泡成形品の表面抵抗率が1×1012(Ω/□)未満であることを特徴とする請求項5記載のポリプロピレン系樹脂積層発泡成形品。
  7. 請求項1記載のポリプロピレン系樹脂積層発泡シートの表面温度を、(ポリプロピレン系樹脂発泡層の樹脂の融点−20℃)〜(ポリプロピレン系樹脂発泡層の樹脂の融点)の範囲で熱成形することを特徴とするポリプロピレン系樹脂積層発泡成形品の成形方法。





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