JP4910795B2 - 熱可塑性重合体組成物および成形品 - Google Patents
熱可塑性重合体組成物および成形品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4910795B2 JP4910795B2 JP2007063124A JP2007063124A JP4910795B2 JP 4910795 B2 JP4910795 B2 JP 4910795B2 JP 2007063124 A JP2007063124 A JP 2007063124A JP 2007063124 A JP2007063124 A JP 2007063124A JP 4910795 B2 JP4910795 B2 JP 4910795B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- acid
- mass
- polymer
- thermoplastic polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明で使用する成分(A)は、炭素数が通常2〜10のオレフィン類の少なくとも1種から成るオレフィン系樹脂であり、後述する成分(C)を除く(共)重合体である。オレフィン系樹脂(A)の形成に使用するオレフィン類の例としては、エチレン、及び、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、3−メチルヘキセン−1等のα―オレフィンの他、更にノルボルネン等の環状オレフィン等が挙げられる。これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。これらの中では、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1及びノルボルネンが好ましい。他の単量体としては、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、1,9−デカジエン等の非共役ジエン等が挙げられる。
本発明で使用する成分(B)は、ポリオレフィン、ポリアミド及びポリエステルから選ばれた少なくとも1種の重合体ブロック(B1)及び親水基を有する重合体ブロック(B2)を含むブロック共重合体である。そして、ジブロックでもよいし、トリブロック以上のマルチブロックでもよい。
(ポリオレフィン)
上記の重合体ブロック(B1)のポリオレフィンとは、オレフィン類の(共)重合体である。ここで使用されるオレフィン類の例としては、エチレン、及び、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、3−メチルヘキセン−1等のα−オレフィンの他、更にノルボルネン等の環状オレフィン等が挙げられる。これらは2種以上を組み合わせて使用することが出来る。これらの中では、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、ノルボルネンが好ましい。また、他の単量体として、4−メチル−1、4−ヘキサジエン、5−メチル1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、1,9−デカジエン等の非共役ジエンを使用することも出来る。オレフィン重合体ブロック(B−a)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の数平均分子量は、通常800〜20,000、好ましくは1,000〜10,000、更に好ましくは1,2000〜6,000である。
上記の重合体ブロック(B1)のポリアミドとしては、(a)ジアミン成分とジカルボン酸成分から導かれるポリアミド、(b)ラクタム類の開環重合によるポリアミド、(c)アミノカルボン酸から導かれるポリアミド、これらの共重合ポリアミド、これらの混合ポリアミドの何れでもよい。
上記の重合体ブロック(B1)のポリエステルとしては、(1)炭素数4〜20のジカルボン酸成分および/またはそのエステル形成誘導体とジオール成分から得られる重合体、(2)2官能オキシカルボン酸化合物から得られる重合体、(3)カプロラクトン化合物から得られる重合体などが挙げられるが、上記(1)の重合体の製造の際に共重合成分として2官能オキシカルボン酸化合物を使用して得られる共重合体が好ましい。ここで、炭素数とは、カルボキシル基の炭素数およびカルボキシル基の炭素数に直結する鎖や環を構成する炭素数の総数をいう。
親水基を有する重合体ブロック(B2)の親水性ポリマーとしては、ポリエーテル、ポリエーテル含有親水性ポリマー、アニオン性ポリマー等が挙げられる。
本発明で使用する成分(C)は、芳香族ビニル化合物から主として成る重合体ブロック(C1)と共役ジエン化合物から主として成る重合体ブロック(C2)とを含有するブロック共重合(C−a)体およびその水素添加物(C−b)から成る群より選ばれる少なくとも1種の重合体である。
本発明で使用する成分(D)は、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)であり、一般に、ジイソシアネートと鎖延長剤から成るハードセグメントブロックとポリオールとジイソシアネートから成るソフトセグメントブロックを繰り返し単位とするブロック共重合体である。
本発明で任意に使用される成分(E)はリチウム塩化合物である。リチウム塩化合物の使用により制電性を更に向上させることが出来る。リチウム塩化合物としては、無機・有機のリチウム化合物が挙げられる。塩化リチウム、臭化リチウム、過塩素酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタンリチウム等が好ましく、これらは2種以上を組み合わせて使用することも出来る。本発明の目的と達成する上で特に好ましいリチウム塩は、トリフルオロメタンスルホン酸リチウムであり、三光化学工業社製の「サンコノール0862−13T」、「AQ−50T、TBX−25」等として、溶液やマスターバッチとして入手することが出来る。
また、本発明の熱可塑性重合体組成物には、公知の無機・有機充填材を配合することが出来る。ここで使用される充填材としては、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラス繊維のミルドファイバー、ガラス粉、ガラスビーズ、中空ガラスビーズ、炭素繊維、炭素繊維のミルドファイバー、銀、銅、黄銅、鉄などの粉体や繊維状物質、カーボンブラック、錫コート酸化チタン、錫コートシリカ、ニッケルコート炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、炭酸カルシウムウイスカー、ワラストナイト、マイカ、カオリン、モンモリロナイト、ヘキトライト、酸化亜鉛ウイスカー、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、板状アルミナ、板状シリカ、有機処理されたスメクタイト、アラミド繊維、フェノール樹脂、ポリエステル繊維、木粉などがあり、これらは2種以上を組み合わせて使用することも出来る。更に、分散性を向上させる目的から、公知のカップリング剤、表面処理剤、集束剤などで処理した充填材を使用することが出来る。カップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などがある。無機・有機充填材の使用量は、本発明の熱可塑性重合体組成物100質量部に対し、通常1〜200質量部である。
更に、本発明の熱可塑性重合体組成物には、他の重合体として、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、液晶ポリエステル、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、HIPS、PS、PMMA、メタクリル酸メチル・マレイミド化合物共重合体、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ポリカーボネート、エチレン・(メタ)クリル酸メチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、フェノキシ樹脂などを配合することが出来る。
JISK6911に準拠し、三菱化学社製「ハイレスターUPMCP−HT450」を使用し、印加電圧100V、23℃×50%RHの条件下、表面抵抗率(Ω/□)を測定した。
JISK7204に準拠し、同JIS規格に規定の成形品を使用し、テーバー磨耗量(mg)を測定した。測定は、錘1000g、磨耗輪CS−17、1,000回の条件で行った。
打撃棒径25.4mm、打撃棒先端R25.4mm、打撃速度1.0m/secで試験片を打ち抜いた時の破壊エネルギー(J)を測定した。
表7及び8に記載の配合割合で各構成成分(成分(E)以外)をヘンシェルミキサーにより混合した後、二軸押出機(シリンダー設定温度210℃)を使用して溶融混練しペレット化した。なお成分(E)は、押出機途中からポンプを使用して注入した。得られたペレットを充分に乾燥し、シリンダー温度を220℃に設定した射出成形機で厚み2.1mm×径100mmの円板状成形品を得た。この成形品を使用して制電性、耐磨耗性および耐衝撃性を評価した。
Claims (8)
- オレフィン系樹脂(A)5〜87質量%、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルから選ばれた少なくとも1種の重合体ブロック、及びポリエーテル、ポリエーテル含有親水性ポリマー、アニオン性ポリマーから選ばれた少なくとも1種の親水基を有する重合体ブロックを含むブロック共重合体(B)3〜70質量%、芳香族ビニル化合物から主として成る重合体ブロックと共役ジエン化合物から主として成る重合体ブロックとを含有するブロック共重合体およびその水素添加物から選ばれた少なくとも1種のエラストマ−(C)5〜85質量%、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(D)3〜50質量%(但し、上記の成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)の合計は100質量%である)を含有することを特徴とする熱可塑性重合体組成物。
- 成分(B)に含まれるナトリウム及びカリウムの含有量が0〜1,000ppmである請求項1に記載の熱可塑性重合体組成物。
- 更に、上記の熱可塑性重合体組成物100質量部に対し、リチウム塩(E)0.01〜5質量部を含む請求項1又は2に記載の熱可塑性重合体組成物。
- リチウム塩化合物(E)がトリフルオロメタンスルホン酸リチウムである請求項1〜3の何れかに記載の熱可塑性重合体組成物。
- 請求項1〜4記載に何れかに記載の熱可塑性重合体組成物から成ることを特長とする成形品。
- シート又はフィルムである請求項5に記載の成形品。
- 請求項1〜4記載の何れかに記載の熱可塑性重合体から成るシート又はフィルムを少なくとも片面に有することを特徴とする積層シート又はフィルム。
- 共押出成形法で得られたもである請求項7に記載の積層シート又はフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007063124A JP4910795B2 (ja) | 2007-03-13 | 2007-03-13 | 熱可塑性重合体組成物および成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007063124A JP4910795B2 (ja) | 2007-03-13 | 2007-03-13 | 熱可塑性重合体組成物および成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008222860A JP2008222860A (ja) | 2008-09-25 |
JP4910795B2 true JP4910795B2 (ja) | 2012-04-04 |
Family
ID=39841851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007063124A Expired - Fee Related JP4910795B2 (ja) | 2007-03-13 | 2007-03-13 | 熱可塑性重合体組成物および成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4910795B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009079174A (ja) * | 2007-09-27 | 2009-04-16 | Techno Polymer Co Ltd | 熱可塑性重合体組成物および成形品 |
FR3049283B1 (fr) * | 2016-03-24 | 2018-03-23 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Produit renforce comprenant un renfort composite auto-adherent comprenant un copolymere a blocs |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4515737B2 (ja) * | 2003-09-29 | 2010-08-04 | リケンテクノス株式会社 | 制電性樹脂組成物 |
-
2007
- 2007-03-13 JP JP2007063124A patent/JP4910795B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008222860A (ja) | 2008-09-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100585565B1 (ko) | 열가소성 중합체 조성물, 이를 포함하는 적층 구조물 및 이러한 적층 구조물의 제조방법 | |
US7138175B2 (en) | Thermoplastic polymer composition | |
JP2886114B2 (ja) | 複合成形体及びその製造方法 | |
JP2006206715A (ja) | 車両モールディング用熱可塑性エラストマー組成物および車両用モールディング付きガラス板 | |
US20010041772A1 (en) | Thermoplastic elastomer composition | |
JPH10130451A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物及びその複合成形体 | |
JP2008266542A (ja) | 熱可塑性重合体組成物および成形品 | |
KR101217582B1 (ko) | 열가소성 수지 조성물 및 성형품 | |
JP2001279067A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP2005097598A (ja) | 帯電防止性樹脂組成物 | |
JP5165167B2 (ja) | 熱可塑性ポリウレタン組成物 | |
JP2009079174A (ja) | 熱可塑性重合体組成物および成形品 | |
JP4910795B2 (ja) | 熱可塑性重合体組成物および成形品 | |
KR100849606B1 (ko) | 비닐 클로라이드계 중합체 조성물 | |
JP4553194B2 (ja) | 積層体 | |
JP2001207045A (ja) | ポリエステルエラストマー組成物 | |
JP2010209219A (ja) | 制電性樹脂組成物及び成形品 | |
JP4837244B2 (ja) | 熱可塑性重合体組成物 | |
JP2009197181A (ja) | 制電性樹脂組成物および制電性樹脂成形品 | |
JP5168915B2 (ja) | 熱可塑性重合体組成物および成形品 | |
JPH11302495A (ja) | 熱可塑性重合体組成物 | |
JP2011153302A (ja) | 包装材用成形品用樹脂組成物 | |
JP5282354B2 (ja) | 熱可塑性重合体組成物および樹脂成形品 | |
JPH073136A (ja) | 良好な温度耐性、流動特性および靭性を有する防炎処理された熱可塑性成型用化合物 | |
JP4409235B2 (ja) | 難燃性の熱可塑性重合体組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100113 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111018 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111114 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111220 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120102 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4910795 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |