JP2008265679A - モータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体を構成するインナパネルとアウタパネルとの間に良好にモータ本体を配置し得るモータ装置を得る。
【解決手段】ワイパモータ装置10は、バックドアインナパネル26とバックドアアウタパネル28とで形成される空間R内に、バックドアインナパネル26のモータ挿入孔26Aを通じて、ワイパモータ22の一部を配置させている。ワイパモータ22は、バックドアインナパネル26におけるモータ挿入孔26A廻りの部分に空間Rの外側から取り付けられたモータブラケット25を介してバックドア18に支持されている。モータブラケット25におけるワイパモータ22とは反対側には、人手による把持可能とされた被把持部材35が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】ワイパモータ装置10は、バックドアインナパネル26とバックドアアウタパネル28とで形成される空間R内に、バックドアインナパネル26のモータ挿入孔26Aを通じて、ワイパモータ22の一部を配置させている。ワイパモータ22は、バックドアインナパネル26におけるモータ挿入孔26A廻りの部分に空間Rの外側から取り付けられたモータブラケット25を介してバックドア18に支持されている。モータブラケット25におけるワイパモータ22とは反対側には、人手による把持可能とされた被把持部材35が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、モータ本体をインナパネルとアウタパネルとの間に空間に配置するためのモータ装置に関する。
リヤワイパを構成するワイパモータをリヤスポイラ内に配置する技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
実公平7−39734号公報
特開2005−350005号公報
特開2006−131050号公報
しかしながら、上記の各文献には、リヤスポイラを備えない車両に対するリヤワイパモータの取付構造について開示されておらず、バックドア等の車体にリヤワイパを設ける構造について改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮して、車体を構成するインナパネルとアウタパネルとの間に良好にモータ本体を配置し得るモータ装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るモータ装置は、車体を構成するインナパネルとアウタパネルとで形成される空間内に、前記インナパナル又はアウタパネルに設けられたモータ挿入孔を通じて、モータ本体の少なくとも一部を配置させるためのモータ装置であって、前記モータ本体に固定され、前記インナパナル又はアウタパネルにおける前記モータ挿入孔廻りの部分に前記空間の外側から取り付けられて、該モータ本体が前記空間内に位置する姿勢を維持するブラケットと、前記ブラケット又はモータ本体に設けられ、該ブラケットにおける前記モータ本体の固定側とは反対側に人手による把持可能に位置する被把持部と、を備えている。
請求項1記載のモータ装置では、ブラケットがインナパネル又はアウタパネルにおけるモータ挿入孔廻りの部分(周縁部)で支持されることで、該ブラケットに固定されたモータ本体の少なくとも一部がインナパネルとアウタパネルとで形成される空間内に配置される。ここで、本モータ装置では、被把持部を備えるため、ブラケットインナパネル又はアウタパネル支持させる作業に際し、作業者は、被把持部を把持してブラケット及びモータ本体を支持すれば良く、モータ本体と共に指をモータ挿入孔内に挿し込むことなくブラケットの車体への支持作業を行うことができる。このため、モータ挿入孔を大きくすることなく、モータ本体を効率的に車体空間内に配置することができる。
このように、請求項1記載のモータ装置では、車体を構成するインナパネルとアウタパネルとの間に良好にモータ本体を配置することができる。
請求項2記載の発明に係るモータ装置は、請求項1記載のモータ装置において、前記被把持部は、ブラケット及びモータ本体とは別体として構成された被把持部材が、前記ブラケットを前記インナパナル又はアウタパネルにおける前記モータ挿入孔廻りの部分に締結するための締結部材によって、該ブラケットに取り付けられて構成されている。
請求項2記載のモータ装置では、ブラケットを車体に支持させるための締結部材が被把持部材をブラケットに取り付けているため、部品点数の増加を抑えながら、車体を構成するインナパネルとアウタパネルとの間に効率的にモータ本体を配置することができる。
請求項3記載の発明に係るモータ装置は、請求項2記載のモータ装置において、前記被把持部材における前記ブラケットへの取付部は、前記ブラケットの厚み方向の両側で前記締結部材が貫通される折り返し形状とされている。
請求項3記載のモータ装置では、被把持部材の折り返し形状とされた取付部がブラケットに対する厚み方向の両側で締結部材を貫通させるため、補把持部材がブラケットに対しより安定した状態で取り付けられる。
請求項4記載の発明に係るモータ装置は、請求項3記載のモータ装置において、前記ブラケットと、前記被把持部材における前記ブラケットに対する厚み方向に両側に位置する前記折り返し形状の取付部との間に、それぞれ弾性部材を介在させた。
請求項4記載のモータ装置では、被把持部材は、弾性部材の圧縮弾性変形を伴いながらブラケットに対し接離可能とされる。すなわち、被把持部材は、ブラケットに対しフローティング支持されている。このため、モータ本体の振動が被把持部材に伝達されることが防止又は抑制される。
請求項5記載の発明に係るモータ装置は、請求項2〜請求項4の何れか1項記載のモータ装置において、前記被把持部材は、複数箇所でそれぞれ前記締結部材によって前記ブラケットに取り付けられている。
請求項5記載のモータ装置では、被把持部材が複数箇所において締結部材を介しブラケットに取り付けられているため、被把持部材を把持することでブラケットを一層安定した状態(姿勢)で保持しつつ車体に対し支持させる作業を行うことができる。
請求項6記載の発明に係るモータ装置は、請求項1〜請求項5の何れか1項記載のモータ装置において、前記被把持部は、ブラケット及びモータ本体とは別体として構成された被把持部材が弾性部材を介して前記ブラケットに取り付けられて構成されており、かつ車体部品が取り付けられる被取付部を有する。
請求項6記載のモータ装置では、被把持部材とブラケットとの間に弾性部材が介在しているので、該被把持部材を経由してモータ本体からの振動が被取付部に取り付けられた車体部品に伝達されることが防止又は抑制される。特に、被把持部材をブラケットに対しフローティング支持させた構成では、振動抑制効果が大きい。
請求項7記載の発明に係るモータ装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項記載のモータ装置において、前記ブラケットは、導電性材料にて構成されて前記モータ本体が電気的に接地接続されると共に、前記車体との間に絶縁性の弾性部材が介在されており、前記被把持部は、ブラケット及びモータ本体とは別体として構成された導電性の被把持部材が、前記ブラケット及び車体の双方に接触して配置されて構成されている。
請求項7記載のモータ装置では、モータ本体が、ブラケット、被把持部材を介して車体に接地接続される。これにより、部品点数を増すことなくモータ本体のアースを取ることができる。
本発明の第1の実施形態に係るモータ装置としてのワイパモータ装置10について、図1乃至図5に基づいて説明する。なお、各図に適宜示す矢印FR、矢印UP、矢印Wは、それぞれワイパモータ装置10が適用された自動車Aの前方向(走行方向)、上方向、車幅方向を示すものとする。
図5には、ワイパモータ装置10が適用された自動車Aの後部が斜視図にて示されている。この図に示される如く、自動車Aは、リヤウインドガラスGを払拭するためのリヤワイパ装置12を備えており、ワイパモータ装置10は、リヤワイパ装置12のワイパブレード16がリヤウインドガラスGの払拭動作を行うように、ワイパアーム14を揺動(駆動)させる駆動源として適用されている。
この実施形態では、図5に示される如く、リヤウインドガラスGは車体としてのバックドア18に設けられており、リヤワイパ装置12は、バックドア18におけるリヤウインドガラスGの上側に位置するアッパフレーム部20に設けられている。したがって、リヤワイパ装置12は、図5に示すワイパアーム14の位置が停止(非作動)位置としての上反転位置とされ、このワイパアーム14が図示しない下反転位置との間で往復動することでワイパブレード16がリヤウインドガラスGを払拭するようになっている。
そして、ワイパモータ装置10は、アッパフレーム部20の閉断面(空間)内に配置されており、該アッパフレーム部20の外側に配置されたワイパアーム14を駆動するようになっている。以下、具体的に説明する。
図1には、アッパフレーム部20に取り付けられたワイパモータ装置10が正面図にて示されており、図2には、アッパフレーム部20に取り付けられたワイパモータ装置10が模式的な側断面図にて示されている。また、図3、図4には、アッパフレーム部20への取り付け前のワイパモータ装置10が平面図、分解図にてそれぞれ示されている。
図3及び図4に示される如く、ワイパモータ装置10は、モータ本体としてのワイパモータ22を備えている。ワイパモータ22は、モータ部22Aとギヤ部22Bとを有するギヤードモータとして構成されており、モータ部22Aの回転がギヤ部22Bで減速されると共にピボット軸24の往復回動に変換されて出力されるようになっている。図2に示される如く、ピボット軸24にはワイパアーム14が一体に回動するように固定されている。
このワイパモータ22には、ブラケットとしてのモータブラケット25が固定されておいる。モータブラケット25は、車幅方向に長手とされたアッパフレーム部20に対応して該車幅方向に長手とされており、モータ部22Aとギヤ部22Bとが車幅方向に直列されるようにワイパモータ22が固定されている。そして、図1に示される如く、ワイパモータ22は、モータブラケット25を介してアッパフレーム部20に支持されるようになっている。この支持状態でワイパモータ22は、図2に示される如く、その一部がアッパフレーム部20の閉断面である空間R内に入り込まされている。
より具体的には図2に示される如く、バックドア18のアッパフレーム部20は、バックドアインナパネル26とバックドアアウタパネル28とが周縁部で接合されることで内部に空間Rを有する閉断面(骨格)構造として形成されており、該バックドアインナパネル26とバックドアアウタパネル28との下側接合部20AにリヤウインドガラスGの上端が接着等にて固定されている。図1及び図2に示される如く、バックドアインナパネル26には、空間Rにアクセスするためのモータ挿入孔26Aが形成されており、ワイパモータ22は、車室内側からモータ挿入孔26Aを通じて空間R内に挿入されるようになっている。このワイパモータ装置10では、バックドアアウタパネル28から突出されたピボット軸24に、ワイパアーム14が固定されてリヤワイパ装置12を構成している。
したがって、モータブラケット25は、図1に示される如く、アッパフレーム部20を構成するバックドアインナパネル26におけるモータ挿入孔26A廻りの部分に、車室内側すなわち空間R側とは反対側から取り付けられて、ワイパモータ22の一部を空間R内に挿入させている。この実施形態では、図3及び図4に示される如く、モータブラケット25には、正面視でワイパモータ22の外側に頂部を有する三角形を成すように配置された3つの取付部25Aが設けられており、このモータブラケット25は、図1に示される如く各取付部25Aにおいてグロメット30を介してアッパフレーム部20に対しフローティング支持されている。
図3及び図4に示される如くグロメット30は、全体として略円筒状に形成されており、その軸方向中央部形成された環状溝30Aに、モータブラケット25における略C字状を成す取付部25Aが径方向外側から差し込まれて該各取付部25Aに装着されている。したがって、グロメット30は、モータブラケット25に対しバックドアインナパネル26側に位置する車体近接側弾性部30Bと、モータブラケット25に対し車体近接側弾性部30Bとは反対側に位置する車体離間側弾性部30Cとを有する。車体側弾性部30B、車体離間側弾性部30Cは、それぞれ本発明における弾性部材として把握することができる。
そして、モータブラケット25は、各取付部25Aにおいて、それぞれグロメット30を軸方向に貫通すると共に車体離間側弾性部30C側に頭部32Aを位置させたボルト32が、バックドアインナパネル26(に設けられた図示しないウェルドナット等)に螺合されることで、上記の通りアッパフレーム部20に対しフローティング支持されている。すなわち、各ボルト32による締結で各グロメット30にはそれぞれ軸方向の締結荷重が作用され、モータブラケット25は、各取付部25Aにおいて、それぞれ車体近接側弾性部30Bの圧縮弾性変形によってアッパフレーム部20への近接方向に変位可能で、かつ車体離間側弾性部30Cの圧縮弾性変形によってアッパフレーム部20への近接方向に変位可能に構成されている。
このフローティング支持により、ワイパモータ22からの振動がアッパフレーム部20に伝達されることが抑制されるようになっている。なお、グロメット30(車体離間側弾性部30C)とボルト32の頭部32Aとの間にはワッシャ34が介在されている。また、グロメット30内には、ボルト32が貫通する図示しない円筒状部材であるカラー等を嵌着させても良い。
さらに、図1、図3、及び図4に示される如く、ワイパモータ装置10は、ワイパモータ22が固定されたモータブラケット25をアッパフレーム部20に組み付ける際に、該ワイパモータ22が固定されたモータブラケット25を人手により保持するための被把持部を構成する被把持部材(取っ手、持ち手ともいう)35を備えている。
被把持部材35は、モータブラケット25の長手方向(車幅方向)に長手とされており、その長手方向の両端においてモータブラケット25に取り付けられている。具体的には、被把持部材35は、その長手方向の両端がそれぞれ取付部25Aに装着されたグロメット30と共通のボルト32が貫通されることで、モータブラケット25に取り付けられている。
より具体的には、図4に示される如く、被把持部材35の長手方向両端は、それぞれが略J字状を成すように取付部としての折り返し部36として形成されており、折り返し部36における互いに対向する対向壁36A、36Bには、共通のボルト32を貫通させ得る透孔38がそれぞれ形成されている。
被把持部材35は、図3に示される如く、一対の折り返し部36の対向壁36A、36B間に対応する取付部25Aに装着されたグロメット30を軽圧縮状態で挟み込むと共に、ボルト32が対向壁36A、36Bの各透孔38及びグロメット30を貫通した状態で、モータブラケット25に保持(仮保持)されている。すなわち、ワイパモータ装置10では、ワイパモータ22、モータブラケット25、及び被把持部材35の主要部品が、アッパフレーム部20への組み付け前に、ボルト32によってアセンブリ化されている。
したがって、ワイパモータ装置10では、ワイパモータ装置10をアッパフレーム部20に組み付ける際に、被把持部材35を把持しつつ組み付け作業を行うことができる構成とされている。なお、この組み付けに際し被把持部材35を把持すると、ワイパモータ22の質量(アンバランスに起因するモーメント)によりグロメット30が曲げ方向に変形し、ボルト32は摩擦やねじ部の引っ掛かりでグロメット30、被把持部材35からの脱落が防止されるようになっている。すなわち、ワイパモータ装置10では、アッパフレーム部20への組み付け作業に際し、被把持部材35を把持することでワイパモータ22を安定した姿勢で支持することができる構成とされている。この組み付け作業については、この実施形態の作用と共に後述する。
この被把持部材35は、モータブラケット25すなわちワイパモータ装置10のアッパフレーム部20への支持状態では、自由端側の対向壁36Aがグロメット30(車体近接側弾性部30B)とバックドアインナパネル26との間に締結荷重にて挟み込まれると共に、対向壁36Bがボルト32の頭部32A(ワッシャ34)とグロメット30(車体離間側弾性部30C)との間に締結荷重にて挟み込まれている。この状態で、折り返し部36は、対向壁36Aと対向壁36Bとが近接する方向に弾性変形(曲げ)されており、ボルト32による締結加重がグロメット30に作用するようになっている。
以上により、被把持部材35は、モータブラケット25すなわちワイパモータ装置10のアッパフレーム部20への支持状態で、モータブラケット25をフローティング支持するアッパフレーム部20に固定されていると把握することができ、モータブラケット25に対してはフローティング支持されていると把握することができる。すなわち、ワイパモータ装置10では、ワイパモータ22からの振動がモータブラケット25を介して被把持部材35に伝達されることが抑制される構成とされている。
そして、上記の通りアッパフレーム部20に固定されている被把持部材35は、車体部品としてのバックドア内装材であるバックドアトリム40を取り付けるための被取付部としてのトリム固定部42を有する。図1及び図3に示される如く、トリム固定部42は、被把持部材35の長手方向略中央部に配置されている。図1〜図3に示される如く、トリム固定部42は、円板状の座部42Aを有し、座部42Aの中央部には取付孔42Bが形成されている。
図2に示される如く、トリム固定部42の座部42Aにバックドアトリム40の取付台座40Aが当接された状態で、クリップ44が座部42A及び取付台座40Aを貫通して抜け止め状態で装着されることで、バックドアトリム40の一部が被把持部材35を介してアッパフレーム部20(バックドア18)に取り付けられるようになっている。このバックドアトリム40によってワイパモータ装置10、バックドアインナパネル26(モータ挿入孔26A)は車室側から目視できないように覆われている。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。
上記構成のワイパモータ装置10では、自動車Aに適用されてリヤワイパ装置12を構成する。モータ部22Aが作動されると、その回転がギヤ部22Bにてピボット軸24の所定速度での往復回動に変換され、ワイパアーム14が上下の反転位置間で揺動される。これにより、リヤワイパ装置12では、ワイパブレード16によってリヤウインドガラスGが払拭される。
ワイパモータ装置10では、ワイパモータ22がモータブラケット25、グロメット30を介してアッパフレーム部20にフローティング支持されているため、ワイパモータ22からの振動がアッパフレーム部20(車室)に伝達されることが効果的に抑制される。
このワイパモータ装置10を自動車Aのアッパフレーム部20に組み付けるに当たっては、先ず、ワイパモータ22が固定されたモータブラケット25の各取付部25Aにグロメット30を装着する。次いで、被把持部材35をモータブラケット25に対し折り返し部36の側方開口側から(図4に示す矢印X方向に沿って)スライドしてアクセスさせ、各折り返し部36の対向壁36A、36B間にグロメット30を入り込ませる。そして、ワッシャ34を貫通したボルト32を対向壁36B側から挿入して、該対向壁36Bの透孔38、グロメット30(取付部25A)、対向壁36Aの透孔38を貫通させる。
この状態で各ボルト32は、グロメット30、被把持部材35からの脱落が防止されており、被把持部材35はモータブラケット25に仮保持される。すなわち、ワイパモータ22が固定されたモータブラケット25と被把持部材35とが、アッパフレーム部20への組み付け前にボルト32を介してアセンブリ化される。
次いで、上記の通り仮保持された被把持部材35を把持しつつ、ワイパモータ22をモータ挿入孔26Aからアッパフレーム部20の空間R内に入り込ませ、ピボット軸24をバックドアアウタパネル28から突出させる。また、被把持部材35を把持しつつ、各ボルト32をバックドアインナパネル26の螺合部分(図示省略)に位置合わせする。この状態から、被把持部材35をモータブラケット25に取り付けている各ボルト32をバックドアインナパネル26に螺合させる。さらに、また、被把持部材35を支持しない残余の各取付部25Aに装着されたグロメット30にもボルト32を貫通させ、バックドアインナパネル26に螺合させる。
以上により、ワイパモータ装置10では、ワイパモータ22がモータブラケット25を介してアッパフレーム部20に対しフローティング支持される。一方、被把持部材35は、アッパフレーム部20に対し固定的に支持される。
さらに、この実施形態では、バックドアアウタパネル28を貫通したピボット軸24に、ワイパブレード16が取り付けられているワイパアーム14を固定することでリヤワイパ装置12が構成される。また、ワイパモータ装置10の被把持部材35のトリム固定部42には、バックドアトリム40をクリップ44にて固定する。
ここで、ワイパモータ装置10では、被把持部材35を備えるため、モータブラケット25をバックドア18のアッパフレーム部20に組み付ける際に、作業者は、被把持部材35を把持してモータブラケット25及びワイパモータ22(の質量、モーメント)を支持しつつ、ワイパモータ22をモータ挿入孔26Aから空間Rに挿入する作業、ボルト32の位置合わせ及び締結作業等の組み付け作業を行うことができる。
例えば被把持部材35を備えない構成では、モータブラケット25を短手方向(図1の紙面上下方向)に把持しつつ該モータブラケット25のバックドアインナパネル26への取り付け作業を行うこととなり、換言すれば、図1に想像線にて示す作業者の手指Fをワイパモータ22(モータブラケット25の一部)と共に空間R内に入れることになるので、バックドアインナパネル26におけるモータ挿入孔26Aの縁部が作業者の手指Fに干渉しないようにモータ挿入孔26Aを大きく設定する必要がある。
これに対しワイパモータ装置10では、被把持部材35を把持した作業者は、その手指Fをモータ挿入孔26Aから空間R内に入れる必要がないので、モータ挿入孔26Aを大型化することなく、ワイパモータ22をアッパフレーム部20の空間R内に組み付けることができる。したがって、リヤワイパ装置12を搭載する自動車A(車体)側への制約を少なくすることができる。
このように、第1の実施形態では、自動車Aを構成するバックドア18のバックドアインナパネル26とバックドアアウタパネル28とで形成する空間Rに、効率的にワイパモータ22を配置することができる。また、ワイパモータ装置10では、被把持部材35がワイパモータ22、25とは別部材とされているため、例えば大きなモータ挿入孔26Aを設定することができる自動車(被把持部材35を備えることなくワイパモータ22を空間R内に組み付け可能な自動車)とでモータブラケット25を共通化することができる。
また、ワイパモータ装置10では、ワイパモータ22が固定されたモータブラケット25と被把持部材35とが、該モータブラケット25をアッパフレーム部20に締結するためのボルト32によって、該アッパフレーム部20への組み付け前にアセンブリ化される構造であるため、被把持部材35をモータブラケット25に固定するための専用部品を用いることなくモータブラケット25に被把持部材35を設けることができる。これらにより、部品点数、作業工数の増加を抑えながら、空間Rに効率的にワイパモータ22を配置する構成を実現することができる。
しかも、ワイパモータ装置10では、被把持部材35におけるモータブラケット25への取付部が折り返し部36とされているため、作業者が把持した被把持部材35からのモータブラケット25の脱落が効果的に防止又は抑制される。すなわち、作業者は、被把持部材35を把持することでワイパモータ22及びモータブラケット25を姿勢変化が小さい安定した姿勢で支持することができ、ワイパモータ装置10のアッパフレーム部20への組み付け作業性が向上する。特に、ワイパモータ装置10では、被把持部材35が複数箇所(2箇所)でモータブラケット25に取り付けられているため、被把持部材35に対するモータブラケット25の姿勢変化が一層小さくされる。このため、ワイパモータ装置10のアッパフレーム部20への組み付け作業性が一層向上する。
さらにここで、ワイパモータ装置10では、上記の通り被把持部材35の各折り返し部36とモータブラケット25の各取付部25Aとの間にはグロメット30が介在しているため、ワイパモータ22からの振動が被把持部材35に伝達されることが効果的に抑制される。これにより、ワイパモータ22からの被把持部材35に取り付けられたバックドアトリム40に伝達されることも効果的に抑制される。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るワイパモータ装置50について、図6に基づいて説明する。なお、上記第1の実施形態と基本的に同一の部品、部分については、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略し、図示を省略する場合もある。
本発明の第2の実施形態に係るワイパモータ装置50について、図6に基づいて説明する。なお、上記第1の実施形態と基本的に同一の部品、部分については、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略し、図示を省略する場合もある。
図6に示される如く、ワイパモータ装置50は、モータブラケット25に対しフローティング支持された被把持部材35に代えて、モータブラケット25に接触して支持される被把持部材52を備える点で、第1の実施形態に係るワイパモータ装置10とは異なる。以下、具体的に説明する。
被把持部材52は、長手方向の両端に位置する折り返し部36の対向壁36Bがモータブラケット25の対応する取付部25Aに重ね合わされ、該取付部25Aと共通のグロメット30の環状溝30Aに差し込まれている。換言すれば、各取付部25Aと対向壁36Bとの重ね合わせ部分にグロメット30が装着されている。このため、対向壁36Bには、透孔38に代えて環状溝30Aを受け入れるための切欠き部54が形成されている。モータブラケット25の一部の取付部25A(図6の右端の取付部25A)は、開口方向が切欠き部54に合わせて変更されている。なお、切欠き部54を設ける代わりに、例えば車体近接側弾性部30Bと車体離間側弾性部30Cとが別体とされたグロメット30を用いることもできる。
また、ワイパモータ装置50では、モータブラケット25、被把持部材52がそれぞれ導電性材料(例えば金属材)にて構成されており、モータブラケット25にはワイパモータ22のアース端子(負極端子)が電気的に接地接続されている。したがって、ワイパモータ装置50では、ワイパモータ22のアース端子が、モータブラケット25、被把持部材52の対向壁36B、対向壁36Aを介してバックドアインナパネル26に導通されている。すなわち、ワイパモータ22の自動車Aの車体へのボデーアースが構成されている。ワイパモータ装置50の他の構成は、ワイパモータ装置10の対応する構成と同じである。
したがって、第2の実施形態に係るワイパモータ装置50によっても、アッパフレーム部20への組み付けについて、第1の実施形態に係るワイパモータ装置10と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。
また、ワイパモータ装置50では、被把持部材52を利用してワイパモータ22のボデーアースを取ることができる。これにより、例えば別部品であるアース線を利用したアース接続作業が不要になり、ワイパモータ22の組み付けが一層容易になる。
なお、第2の実施形態では、対向壁36Aをバックドアインナパネル26に接触させると共に対向壁36Bをモータブラケット25に接触させた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、折り返し部36の折り返し方向を逆にして、対向壁36Bをモータブラケット25に接触させると共に、自由端側の対向壁36Aをボルト32を介してバックドアインナパネル26に導通させた構成としても良い。この構成では、ボルト32の頭部32Aが、被把持部材35に接触される本発明の「車体」として把握される。
また、上記した各実施形態では、本発明のモータ装置がワイパモータに適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、如何なる用途のモータ装置に本発明を適用しても良い。また、本発明に係るフローティング支持装置は、如何なる用途のモータについてブラケットを介して車体に支持させる構造に適用することができる。したがって、本発明に係るワイパモータ装置10、50の組み付け位置がバックドア18、アッパフレーム部20に限定されることもない。
10・・・ワイパモータ装置(モータ装置)、20・・・アッパフレーム部(車体)、22・・・ワイパモータ(モータ本体)、25・・・モータブラケット(ブラケット)、26・・・バックドアインナパネル(インナパネル)、26A・・・モータ挿入孔、28・・・バックドアアウタパネル(アウタパネル)、30・・・グロメット(弾性部材)、30B・・・車体近接側弾性部(弾性部材)、30C・・・車体離間側弾性部(弾性部材)、32・・・ボルト(締結部材、車体)、35・・・被把持部材(被把持部)、36・・・折り返し部(取付部)、40・・・バックドアアッパトリム(車体部品)、42・・・トリム固定部(被取付部)、50・・・ワイパモータ装置(モータ装置)、52・・・被把持部材(被把持部)、R・・・空間
Claims (7)
- 車体を構成するインナパネルとアウタパネルとで形成される空間内に、前記インナパナル又はアウタパネルに設けられたモータ挿入孔を通じて、モータ本体の少なくとも一部を配置させるためのモータ装置であって、
前記モータ本体に固定され、前記インナパナル又はアウタパネルにおける前記モータ挿入孔廻りの部分に前記空間の外側から取り付けられて、該モータ本体が前記空間内に位置する姿勢を維持するブラケットと、
前記ブラケット又はモータ本体に設けられ、該ブラケットにおける前記モータ本体の固定側とは反対側に人手による把持可能に位置する被把持部と、
を備えたモータ装置。 - 前記被把持部は、ブラケット及びモータ本体とは別体として構成された被把持部材が、前記ブラケットを前記インナパナル又はアウタパネルにおける前記モータ挿入孔廻りの部分に締結するための締結部材によって、該ブラケットに取り付けられて構成されている請求項1記載のモータ装置。
- 前記被把持部材における前記ブラケットへの取付部は、前記ブラケットの厚み方向の両側で前記締結部材が貫通される折り返し形状とされている請求項2記載のモータ装置。
- 前記ブラケットと、前記被把持部材における前記ブラケットに対する厚み方向に両側に位置する前記折り返し形状の取付部との間に、それぞれ弾性部材を介在させた請求項3記載のモータ装置。
- 前記被把持部材は、複数箇所でそれぞれ前記締結部材によって前記ブラケットに取り付けられている請求項2〜請求項4の何れか1項記載のモータ装置。
- 前記被把持部は、ブラケット及びモータ本体とは別体として構成された被把持部材が弾性部材を介して前記ブラケットに取り付けられて構成されており、かつ車体部品が取り付けられる被取付部を有する請求項1〜請求項5の何れか1項記載のモータ装置。
- 前記ブラケットは、導電性材料にて構成されて前記モータ本体が電気的に接地接続されると共に、前記車体との間に絶縁性の弾性部材が介在されており、
前記被把持部は、ブラケット及びモータ本体とは別体として構成された導電性の被把持部材が、前記ブラケット及び車体の双方に接触して配置されて構成されている請求項1〜請求項3の何れか1項記載のモータ装置。
Priority Applications (1)
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JP2007114635A JP2008265679A (ja) | 2007-04-24 | 2007-04-24 | モータ装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020169026A (ja) * | 2016-09-08 | 2020-10-15 | スズキ株式会社 | 車両用バックドア構造 |
-
2007
- 2007-04-24 JP JP2007114635A patent/JP2008265679A/ja active Pending
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