JP2008265562A - スマートキー・システム及びその搭載システム - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車や単車の発進後にスマートキーを紛失したら、その旨を速やかに運転者に報知して注意を促すこと。
【解決手段】本発明のスマートキー・システムは運転者が携帯するスマートキー1と搭載システム2とからなり、搭載システム2はキーセンサ3と制御装置4と報知手段5とを有する。搭載システム2は、紛失判定機能F2によって自動車の発進後にもキーセンサ3の出力信号Eに基づいてスマートキー1が紛失されていないかどうかを判定する。スマートキー1が紛失されたと判定された場合には、報知手段5はその旨を速やかに運転者に報知し、カーナビ8のディスプレイ81に紛失位置を表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車やモーターバイクなどの車両を含む乗り物(ビークル)において、運転者がキーをキーシリンダを差し込まなくても、無線ないし非接触で解錠施錠操作やエンジン始動操作などを行えるスマートキー・システムの技術分野に属する。より詳しくは、当該ビークルを運転中に運転者が携帯しているべきスマートキーを紛失してしまった場合には、その旨を速やかに運転者に報知して、そのスマートキーの回収を促すシステムを提案する。
自動車の鍵に相当する携帯機(スマートキー)を運転者が携帯するだけで、ドアロックや、トランクリッドないし二輪車用シートロックの開錠施錠、あるいはエンジン始動の可否判定ができるシステムがある。このシステムでは、旧来のエンジンキーとは違って自動車のキーシリンダーにキーを差し込む必要はなく、非接触ないし無線により携帯機が運転席近傍で検出されるか否かが判定されるようになっている。
このようなシステムのことを、この明細書では「スマートキー・システム」と呼ぶことにする。なお、スマートキー・システムは、他にもキーレスエントリー・システムとか、インテリジェントキー・システムとか、あるいは電子キーシステムなどと呼ばれており、市場で販売されている自動車の一部にはすでに採用されている。
そして、このように無線ないし非接触でエンジン始動操作の可否判定や解錠・施錠操作を行うスマートキー・システムについては、特許文献でも色々な技術が開示されている。たとえば特許文献1には、単車のシートロック(座席下の収容空間をロックする装置)やGロック(キーシリンダーの蓋をロックする装置)を操作するリモコン装置が開示されている。また特許文献2には、車両盗難に対するセキュリティー(安全性)を向上させる目的で、イモビライザーないしその周辺装置に工夫をした技術が開示されている。さらに特許文献3には、前述のような電子的な解錠システムが作動しなくなった場合に備えて、緊急解錠用キーシリンダをスクータ型車両の目立たない位置に装備しておくことが提案されている。
特開2001−278154号公報 特開2004− 27882号公報 特開2005−119421号公報
しかしながら、背景技術の項に挙げられた公知文献には、運転中にスマートキーを紛失してしまった場合にその旨を速やかに運転者に報知して、そのスマートキーの回収を促す技術は開示されていない。
ここで、旧来のエンジンキーでは、キーシリンダからキーが自然に抜け落ちることはないし、万が一にでも抜けたらエンジンが止まってしまうから、キーの紛失に運転者が気がつかないことなどあり得なかった。しかし、非接触で作動するスマートキー・システムを装備した車両では、走行中にスマートキーを当該車両から落としたとしてもエンジンは止まらないから、運転者が気づかないうちスマートキーを紛失してしまうことはあり得る。
たとえば、単車(自動二輪車および原動機付き自転車)などでは、着衣のポケットあるいはウエストバッグやナップザックなどに入れて、運転者はスマートキーを身につけている。それゆえ、走行中にスマートキーを落としてしまった場合には、それから相当の距離を走った後にスマートキーの紛失に気がつくと、探しに戻るのもたいへんであるし、懸命に探しても見つからない可能性が大きい。さらに、スマートキーを紛失したままいったん動力を切ってしまうと、スペアキーないしその代替手段なしには再始動することさえできなくなってしまう。
そして、このような不都合は単車だけで起こることではなく、オープンカーのように開放された運転席を持つ車両では起こりうることであるし、通常の自動車でも始動後にドアや窓を空けることができる以上、やはり起こりうると考えた方がよい。あるいは、自動車などの車両ばかりではなく船舶や航空機などであっても、スマートキー・システムを採用しているビークルであれば、やはりこのような不都合が起こる可能性を完全に否定することはできない。
そこで本発明は、ビークルの動力始動後ないし発進後にスマートキーを紛失した場合にも、その旨を速やかに運転者に報知して注意を促すことができるスマートキー・システムを提供することを解決すべき課題とする。
前記課題を解決するために、発明者は以下の手段を発明した。そこで、本項では各手段の構成について説明し、併せてその構成がもたらす作用効果についても簡潔に説明する。なお、以下の各手段に付せられた順序数は、本願出願時に特許請求の範囲に記載された請求項の番号にそれぞれ対応している。
[スマートキー・システム]
(第1手段)
本発明の第1手段は、運転者が携帯すべきスマートキーと、動力装置が装備されたビークルに搭載された搭載システムとを有するスマートキー・システムである。そして、この搭載システムは、このスマートキーがこのビークルの運転席近傍にあるか否かを検知するキーセンサと、このキーセンサの出力信号に基づいて前記動力装置の始動の可否を判定する始動判定機能を持つ制御装置とを有する。本手段のスマートキー・システムが持つ特徴は、次の二点である。すなわち第一に、前記制御装置は、前記ビークルの発進後にも前記キーセンサの出力信号に基づいて前記スマートキーが紛失されていないかどうかを判定する紛失判定機能をも持つことである。そして第二に、前記搭載システムは、このスマートキーが運転席近傍から紛失されたものとこの紛失判定機能によって判定された場合には、その旨を前記運転者に報知する報知手段を有することである。
本手段では、運転者がスマートキーを携帯してビークルの運転席に着くと、スマートキーの存在を搭載システムのキーセンサが検知して、動力の始動に必要な条件の一つが整ったことを制御装置が認識する。そして、その他の条件が整ったうえで運転者が所定の操作を行えば動力装置の始動シーケンスに入るようになっている。逆に、運転席近傍でスマートキーの存在がキーセンサによって検出されていないと、所定の代替操作が行われない限り制御装置は始動許可を出さないようになっている。
そして、動力が始動してビークルが発進した後にも、キーセンサは連続的または断続的に作動を続けており、スマートキーが運転席近傍に在るか否かを検出している。すなわち、ビークルの発進後にもキーセンサの出力信号に基づいてスマートキーが紛失されていないかどうかを判定する紛失判定機能が制御装置で作動している。もしもビークル発進後にスマートキーが運転席近傍から検出されず、制御装置が紛失判定機能によってスマートキーの紛失を判定した場合には、制御装置から所定の信号が報知手段に送られるなどして報知手段が作動する。すると、報知手段はスマートキー紛失の可能性を運転者に報知するから、運転者は速やかにスマートキーの紛失に気づくことができる。
したがって本手段によれば、ビークルの始動後ないし発進後にスマートキーを紛失した場合にも、その旨が速やかに運転者に報知される。その結果、スマートキー紛失の可能性を運転者は速やかにかつ確実に認識することができ、遅滞なくそれに対処することができるという効果がある。
このようにしてスマートキーの紛失に運転者が速やかに気づけば、即座にスマートキーの捜索に戻ったり、紛失地点を把握してスマートキーの紛失を当局に届け出たりすることができるから、スマートキーの捜索が容易になる。あるいは、例えばビークルが自動車や単車の場合で高速道路を走行中であれば、たとえ運転者が紛失に気がついてもスマートキーの捜索に戻ることができないこともあろう。しかし、このような場合であっても、運転者がスマートキーの紛失に気づかぬままビークルの動力を停止して、再始動に苦労するという事態を回避することができる。
なお、前述のように運転席近傍からスマートキーが無くなっていないかを検出する紛失判定機能の作動は、ビークル発進後だけに限定される必要はなく、例えば始動後であればビークルが停止中でも作動するようになっていてもよい。これに伴い、報知手段の作動にあたっては、ビークルが停止している間には控えめに運転者に報知するように設計されていてもよい。
(第2手段)
本発明の第2手段は、前述の第1手段において、次の特徴があるスマートキー・システムである。すなわち本手段の特徴は、前記制御装置は、前記スマートキーが前記運転席近傍にあることを前記キーセンサが検知している場合に比べて、検知していない場合にはこのキーセンサの検出頻度および検出感度のうち少なくとも一方を高めることである。
本手段では、運転席近傍でスマートキーの存在が検出されているうちはキーセンサの検出頻度や検出感度が低いから、搭載システムでの消費電力が節約され、搭載システムの寿命が延びる。また、もしもスマートキーが内蔵電池を消費するタイプであれば、スマートキーの電池寿命も延びる。
逆に、運転席近傍からスマートキーの存在が検出されなくなると、キーセンサの検出頻度や検出感度が高くなり、運転席近傍からスマートキーが検知されないことが確認される。その結果、スマートキー紛失の可能性を運転者に報知するタイミングをより速やかにしたり、電磁ノイズが強い悪条件下でも紛失判定機能の判定精度を上げたりすることができるようになる。
したがって本手段によれば、搭載システムの消費電力や寿命を節約しながら、なるべく速やかにスマートキー紛失の可能性を運転者に報知することができるようになるという効果がある。
(第3手段)
本発明の第3手段は、前述の第1手段〜第2手段のうちいずれかにおいて、次の特徴があるスマートキー・システムである。すなわち本手段の特徴は、前記制御装置が、前記ビークルの移動中に、所定の時間間隔および所定の移動距離間隔のうちいずれかで前記紛失判定機能を作動させることである。
ここで、紛失判定機能の作動は、ビークルの停止中には所定の時間間隔でなされ、ビークルの移動中には所定の移動距離間隔でなされるようになっていてもよい。あるいは、ビークルの移動中には、所定の移動距離間隔と所定の時間間隔とのうちいずれか短い方でなされるようになっていてもよい。
本手段では、紛失判定機能の作動が所定の時間間隔(例えば1秒間隔)でなされるならば、ごく低速で移動中であっても速やかにスマートキー紛失の可能性を運転者に報知することができる(前者)。一方、紛失判定機能の作動が所定の移動距離間隔(例えば20m間隔)でなされるのであれば、まだビークルがスマートキーの紛失地点の近くにいるうちに、スマートキー紛失の可能性を運転者に報知することができる(後者)。そして、所定の移動距離間隔と所定の時間間隔とのうちいずれか短い方でなされるのであれば、前者の長所と後者の長所とを両立させることができる。
いずれにせよ本手段によれば、スマートキー紛失の可能性をより速やかに運転者に報知することができるようになるという効果がある。
(第4手段)
本発明の第4手段は、前述の第1手段〜第3手段のうちいずれかにおいて、前記紛失判定機能が、所定の紛失要件が満たされたときに初めて前記スマートキーが紛失された旨の判定をする機能であることを特徴とするスマートキー・システムである。
本手段によれば、前記紛失要件の設定如何で、スマートキー紛失の判定精度をより高めることができるという効果がある。例えば所定回数連続してスマートキーがキーセンサに検出されないことを紛失要件に設定してあれば、電磁ノイズなどの悪条件によってごく短時間だけスマートキーの検知ができなくなった場合にも、紛失判定機能にようる誤判定を防ぐことができる。
(第5手段)
本発明の第5手段は、前述の第1手段〜第4手段のうちいずれかにおいて、次の特徴があるスマートキー・システムである。すなわち本手段の特徴は、前記制御装置がメモリを内蔵しており、前記キーセンサにより前記スマートキーの存在が検知された最後の回と、検知されなくなった最初の回とのうち、少なくとも一方における時刻情報、距離情報および位置情報のうち少なくとも一つを、このメモリに記憶しておく紛失記録機能をもつことである。
本手段では、スマートキーの存在を最後に検出した時、または最初に検出できなくなった時、あるいはその両方での情報がメモリに記憶されており、すなわちスマートキーを紛失したと思しき場所についての記録がメモリに残される。それゆえ、例えばビークルのナビゲーションシステムを利用して、スマートキー紛失の可能性が高い地点または区間をディスプレイに表示された地図に示すようにすれば、スマートキーの捜索がよりいっそう容易になる。
したがって本手段によれば、メモリに残された記録に基づき、紛失地点に目星を付けてスマートキーを捜索することができるようになるから、スマートキーの発見や回収がより容易になるという効果がある。
(第6手段)
本発明の第6手段は、前述の第1手段〜第5手段のうちいずれかにおいて、前記搭載システムは、前記報知手段が作動した場合にも前記運転者が操作してこの報知手段の作用を軽減ないし停止させることができる停止操作手段をさらに有することを特徴とする。
ここで、停止操作手段としては、スマートキーが紛失していることを運転者が認識したことを、運転者から搭載システムに通知するための確認手段がありうる。また逆に、キーセンサでは検出することができなくても、スマートキーが確かに運転者の手元にある場合には、運転者がスマートキー紛失を否認してその旨を搭載システムに通知するための否認手段もあり得る。
本手段では、停止操作手段を運転者が操作することにより、報知手段が運転者に与える刺激を低減ないし停止させることができる。したがって本手段によれば、運転者がスマートキー紛失の可能性を認識した後にも報知手段が強い刺激を運転者に与え続けた結果、運転者が鬱陶しく感じてしまうという不都合を解消する効果がある。
(第7手段)
本発明の第7手段は、前述の第1手段〜第6手段のうちいずれかにおいて、次の特徴があるスマートキー・システムである。すなわち本手段の特徴は、前記報知手段が、前記ビークルに搭載されたナビゲーションシステムのディスプレイに信号を送り、このディスプレイに表示された地図の上に前記スマートキーを紛失したと推定される位置および区間のうち少なくとも一方を表示させる機能を持つことである。
本手段では、スマートキー紛失の判定がなされると、スマートキーを紛失したと推定される位置または区間がナビゲーションシステムが表示する地図上に示され、同地図上で運転者は容易にその地点ないし区間を認識することができる。したがって本手段によれば、スマートキー紛失時にもその捜索がよりいっそう容易になるという効果がある。
(第8手段)
本発明の第8手段は、前述の第7手段において、次のような特徴があるスマートキー・システムである。すなわち、前記スマートキーは、測位手段を搭載した携帯電話、PHSおよび無線電話のうちいずれかを兼用している。そして、前記搭載システムは、このスマートキーに測位情報を問い合わせる問い合わせ手段を有している。さらに、前記報知手段は、この問い合わせ手段を通じて得られたこの測位情報に基づいて、このスマートキーの位置を前記ディスプレイに表示する機能を持つ。
本手段では、まず携帯電話やPHSなどがビークルのスマートキーを兼ねているので、運転者は携帯品が減るうえに忘れ物をしにくくなって便利がよい。さらに、スマートキー紛失の際には、搭載システムからスマートキー兼用の携帯電話に電話をかけるなどして、スマートキーが現在どこにあるかを示す測位情報を取得することができる。ここで、スマートキー・システムの測位手段としては、おそらくGPS測位装置が最も高精度であって望ましい。しかし、単に携帯電話かPHSの基地局からの呼び出しにスマートキーが応答するだけであっても、当該基地局がカバーしている範囲にスマートキーの位置を絞り込むことができる。そして、この測位情報に基づいて、スマートキーの現在位置がナビゲーションシステムのディスプレイに表示される。
したがって本手段によれば、何らかの理由でスマートキーが当初の紛失位置から移動していたとしても、スマートキーの現在位置を正確に運転者に表示することができるようになるという効果がある。
[搭載システム]
(第9手段)
本発明の第9手段は、スマートキー・システムの搭載システムであり、運転者がスマートキーを携帯して搭乗すべき動力付きビークルに装備されている。本手段は、このスマートキーが当該ビークルの運転席近傍に存在することを検知するキーセンサと、このキーセンサの出力信号に基づいて当該ビークルの動力装置の始動可否を判定する制御装置とを有することを前提とする。そして本手段の特徴は、次の2点である。すなわち、前記搭載システムは、前記制御装置から所定信号を入力された場合には前記スマートキーの紛失を前記運転者に報知する報知手段をさらに有している。また、前記制御装置は、当該ビークルの発進後にも前記キーセンサの出力信号を観測しており、もって前記スマートキーの前記運転席近傍からの紛失を疑うに足ると判定した場合には、前記報知手段に対して前記所定信号を出力するようになっている。
ここで、本手段の構成は前述の第1手段の構成と似ているが、第1手段とは異なって、運転者が携帯すべきスマートキーを構成要素に含んでおらず、ビークルに搭載された装置のみを必須構成要素としている。
本手段は、第1手段の項で説明した作用とおおむね同様に作用し、第1手段とほぼ同様の効果を発揮することができる。
なお、前述の第1手段に対する第2手段〜第8手段と同様の限定を本手段のスマートキー・システムに限定を加えることも可能である。そして、本手段にこのような限定を加えたスマートキーでは、それぞれの限定に特有の作用効果が得られるが、その内容は前述の各手段の項に記載された作用効果とおおむね同様である。
本発明の「スマートキー・システム」(その「搭載システム」を含む)がもつ実施形態については、当業者に実施可能な理解が得られるように、以下の実施例で明確かつ十分に説明する。なお、本発明の出願時点では、これらの実施形態やその各種変形態様のうちいずれかが最良の形態に相当する可能性があるものと、発明者は考えている。
実施形態1
(システム構成)
本発明の実施形態1としての「スマートキー・システム」は、図1に示すように、運転者が携帯すべきスマートキー1と、動力装置が装備されたビークルとしての自動車Vに搭載された搭載システム2とを有する。
そして、搭載システム2は、キーセンサ3、制御装置4、報知手段5および停止操作手段6とをする。すなわち搭載システム2は、運転者がスマートキー1を携帯して搭乗すべき自動車Vに装備されており、スマートキー1が自動車Vの運転席近傍に存在することを検知するキーセンサ3と、キーセンサ3の出力信号Eに基づいて自動車Vの動力装置の始動可否を判定する制御装置4とを有する。搭載システム2はさらに、制御装置4から所定信号を入力された場合にはスマートキー1の紛失ないしその可能性を運転者に報知する報知手段5を有している。報知手段5は、いわゆるカーナビに当たるナビゲーションシステム8に対して、スマートキー1の紛失を運転者に放置すべき旨の信号や紛失時刻などの情報を含む信号を送るインターフェースである。
先ず、キーセンサ3は、自動車Vの運転席近傍にスマートキー1が存在するかどうかを微弱な電波信号によって検知するセンサである。すなわち、キーセンサ3には、所定の尋問信号Iを発する機能と、尋問信号Iに対してスマートキー1から返された応答信号Tを受信する機能とがある。そして、応答信号Tに含まれる識別コードが適正である場合にのみ、当該自動車Vに固有のスマートキー1を運転者が携帯しているものと制御装置4は判定し、自動車Vのドアやトランクのロックを解錠したり、所定の始動操作の下で動力装置を始動したりできるようにする。逆に、スマートキー1から適正な応答信号Tをキーセンサ3が受信できない場合には、制御装置4の作用で、所定の代替操作をしない限り、自動車Vのドアロックは解除されず、動力装置の始動もすることができないようになっている。
次に、制御装置4は、一種の車載コンピュータないしECUであり、始動判定機能F1、紛失判定機能F2および紛失記録機能(図略)を持つ。
ここで、始動判定機能F1は、キーセンサ3の出力信号に基づいて自動車Vの動力装置(図略)の始動の可否を判定する機能である。
また、紛失判定機能F2は、自動車Vの発進後にもキーセンサ3の出力信号Eに基づいて前記スマートキーが紛失されていないかどうかを判定する機能であり、所定の紛失要件が満たされたときに初めてスマートキー1が紛失された旨の判定をする機能である。この紛失要件については次の段落で説明する。制御装置4は、自動車Vの始動後および発進後にも、キーセンサ3を作用させてスマートキー1と信号I,Tの遣り取りをしている。すなわち制御装置4は、自動車Vの移動中にも、所定の時間間隔(例えば1秒間隔)でキーセンサ3の出力信号Eを観測して紛失判定機能F2を作動させる。
そして制御装置4は、スマートキー1が運転席近傍にあることをキーセンサ3が検知している場合に比べて、スマートキー1の存在を検知できなくなった場合には、キーセンサ3の検出頻度を高めて、より頻繁(例えば0.1秒毎)にスマートキー1の探知を行う。こうしてキーセンサ3から尋問信号Iが所定回数(例えば10回)だけ発信されたにもかかわらず、スマートキー1が運転席近傍に在れば返信されるはずの適正な応答信号Tがキーセンサ3で受信できない場合には、所定の紛失要件が満たされてスマートキー紛失の可能性が高いものと制御装置4は判定する。
このようにして、キーセンサ3の出力信号Eに基づいてスマートキー1の運転席近傍からの紛失を疑うに足るものと制御装置4が判定した場合には、制御装置4は報知手段5に対して所定信号を出力する。すると、ナビゲーションシステム8は、そのディスプレイ81に、スマートキー紛失が疑われるので運転者はスマートキー1の携帯を確認すべしという旨の警告を表示し、併せて音声でも警告する。
さらに、制御装置4はメモリ41を内蔵しており、紛失記録機能はメモリ41を使用してスマートキー1の紛失位置についての情報を記録しておく機能である。すなわち制御装置4の紛失記録機能は、キーセンサ3によりスマートキー1の存在が検知された最後の回の時刻と、検知されなくなった最初の回の時刻とをメモリ41に記憶させておく作用を持つ。なお、搭載システム2の時計とナビゲーションシステム8の時計との間では、運転者が搭乗する度に自動的に時刻の同期を取るようになっており、両者2,8の時計には運用上で問題なるような時刻差は生じないようになっている。ただし、この紛失記録機能は、本実施形態においては後述するナビゲーションシステム8の機能と一部重複しているから、コストダウンのために省略されていてもよい。
そして、報知手段5は、スマートキー1が紛失されたと紛失判定機能F2により判定された場合には、その旨を運転者に報知する手段である。すなわち報知手段5は、具体的にはナビゲーションシステム8を介して、そのディスプレイ81に表示される画像と、同システム8に接続されたオーディオシステムのスピーカ(図略)から警告音声とをもって、運転者に警告を発する。
一方、停止操作手段6は、報知手段5が作動して運転者がスマートキー紛失の可能性を報知する警告を受けた後に、運転者が操作して報知手段5からの警告を停止させるための装置である。停止操作手段6は、紛失確認ボタン61および紛失否認ボタン62をもち、両ボタン61,62は、運転者が運転席から視認して押しやすいように、ナビゲーションシステム8の操作盤ないしその近傍に配置されている。
ここで、紛失確認ボタン61は、運転者がスマートキー1が手元からなくなっていることを確認した場合に押すべきボタンである。紛失確認ボタン61が押されると、制御装置4の指令で報知手段5がナビゲーションシステム8に信号を送り、紛失警告の表示強度および音声警告が抑制される。そして、ナビゲーションシステム8のディスプレイ81に表示された地図の上には、報知手段5からナビゲーションシステム8に送られた情報に基づいてスマートキー1を紛失したと推定される位置が表示される。
逆に、紛失否認ボタン62は、スマートキー紛失の警告にもかかわらず、運転者がスマートキー1の携帯を確認することができたときに押すべきボタンである。そして、紛失否認ボタン62が押されると、スマートキー1のバッテリー切れなどの理由でスマートキー紛失の誤判定が起きたものとして、報知手段5はその警告作用を停止する。ただし、運転者がスマートキー1があるものと勘違いしている場合に備えて、スマートキー1の紛失地点に関する情報はナビゲーションシステム8のメモリ(図略)に残されており、次回のスマートキー1による操作まで消去されることはない。
なお、本実施形態の搭載システム2とナビゲーションシステム8とは、信号ケーブル(図略)で互いに接続されてはいるが、ユニットとしては互いに独立している。それゆえ、ナビゲーションシステム8には、搭載システム2の報知手段5に対応して、スマートキー紛失の可能性を警告する機能や、推定された紛失区間の表示機能などが要求される。しかし、このように搭載システム2と協働する機能さえ有していれば、ナビゲーションシステム8を上級機に換装することは容易である。
(作用)
本実施形態のスマートキー・システムが作用する手順について、その作動シーケンスの概要を図2(a)〜(d)を参照して説明する。ただし、図2(d)は単に相対的な時間経過を示す時間軸である。
先ず運転者が自動車Vの運転席に乗り込み、図2(a)に示すように始動した後に自動車Vを発進させる。自動車Vの動力が始動した後には、図2(b)に示すように、走行中にも搭載システム2は作動しており、所定時間間隔でキーセンサ3がスマートキー1と信号I,Tを遣り取りして、適正なスマートキー1が運転席近傍にあることを断続的に確認し続ける。
しかし、自動車Vの走行中にオープンキャビンまたは開いた窓(図略)からスマートキー1を落としてしまうなど、何らかの理由でスマートキー1の存在を検知できなくなるような事態が起こると、図2(c)に示すように報知手段5が作動する。すると、再び図1に示すように、報知手段5からの信号Pを受けたナビゲーションシステム8が、ディスプレイ81の画像と音声とでスマートキー紛失の可能性を運転者に報知する。
その結果、運転者はスマートキー紛失の可能性を速やかに認識することができるから、スマートキー1を確かに携帯しているか、それとも本当に紛失してしまっているかを遅滞なく確認することができる。そして、その結果を停止操作手段6のボタン操作を通じて運転者が搭載システム2に報告することにより、搭載システム2が取るべき次の動作が二者択一で決定される。すなわち、紛失確認ボタン61が押されれば、搭載システム2はスマートキー1が紛失されたものとして、ナビゲーションシステム8に紛失位置を表示させる。しかし、逆に紛失否認ボタン62が押されれば、スマートキー紛失の判定は誤りであったとものして、報知手段5の作用は停止させられる。
さらに、図3のフローチャートを参照しつつ、以上の作用手順の詳細について具体的に説明する。
先ず、自動車Vの動力装置が始動されると、ステップS1で搭載システム2が1秒毎にキーセンサ3を作動させて尋問信号Iを送り、スマートキー1からの応答信号Tの受信を試みる。スマートキー1からの応答信号Tがキーセンサ3で受信できたならば、次のステップS2では、応答信号Tに含まれる識別コードを制御装置4が照合し、当該自動車Vに固有の適正なスマートキー1であるか否かを判定する。
もしも適正なスマートキー1の存在が確認されなかった場合には、処理手順はステップS3に進み、制御装置4は報知手段5を通じてその旨をナビゲーションシステム8に通知する。するとステップS4で、ナビゲーションシステム8は現在位置をスマートキー紛失時点の位置としてそのメモリに記憶しておき、さらに現在速度を併せて同メモリに記憶しておく。そして、次のステップS5では、制御装置4はキーセンサ3の作動頻度を一桁増して、0.1秒毎にキーセンサ3の存在を検知する試みを行う。
しかし、その試みを所定回数(例えば10回)しても、連続して適正なキーセンサ3を検知することができなければ、ステップS6で制御装置4はスマートキー1が紛失された可能性が高いと判定する。すると、処理手順はステップS7に進み、制御装置4は報知手段5を通じてナビゲーションシステム8に所定信号を送り、スマートキー紛失を運転者に報知するように命じる。これを受けてナビゲーションシステム8は、ディスプレイ81の画像の一部に目立つ点滅信号でスマートキー紛失の可能性がある旨を表示すると共に、音声でもスマートキー1を紛失していないか確認するよう運転者に注意を促す。
その結果、運転者はスマートキー紛失の可能性を速やかに認知することができ、スマートキー1を携帯しているか紛失しているかを遅滞なく確認して、停止操作手段6の両ボタン61,62のうちどちらかを押す。すると処理手順はステップS8に進み、紛失確認ボタン61が押されたならば、スマートキー1の紛失が確かである旨の信号が報知手段5からナビゲーションシステム8に送られ、ディスプレイ81には地図上にスマートキー紛失の推定位置が表示される。
この際、前述のようにナビゲーションシステム8のメモリには、初めてスマートキー1を検知できなくなった時の位置だけではなく、その時の速度も記録されている。それゆえ、前回にスマートキー1を検知してからどの程度の距離を移動してからスマートキー1を検知できなくなったかも演算され、その距離だけ遡った位置から紛失位置までの区間が表示される。例えば、初めて検出できなくなったときの速度が72km/h(秒速20m)であれば、通常時には1秒毎にキーセンサ3を作動させていたから、おおむね20mだけ経路を遡った位置を紛失区間の始点として推定することができる。そして、ナビゲーションシステム8は自動車Vが走行した経路を記憶しているから、その区間の間に交差点で曲がるなどしていても経路を遡るうえで何ら問題は生じない。
ここで図4に、ナビゲーションシステム8のディスプレイ81の表示として、自動車Vが通過した経路上に指定された紛失区間を地図上に示す画像の一例を示す。同図に示すように、前述のようにして推定された紛失区間の始点P1から、スマートキー1が初めて検出できなくなった地点P2までの区間P1−P2が地図上に明示される。それゆえ、自動車Vの現在位置(同図中に符号Vで示す矢印)からナビゲーションシステム8の推奨する経路Rを通って、スマートキー1の紛失が推定される当該区間P1−P2にスマートキー1を探しに戻ることは容易である。しかも、探すべき区間が20m程度に限定されていれば、自動車Vを降りて徒歩で目視捜索するのも至極容易であって、スマートキー紛失に気づかずに目的地に着いてしまった場合に比べると雲泥の差がある。
再び図9に示すように、ステップS8で逆に紛失否認ボタン62が押された場合には、処理手順はステップS10に進み、報知手段5からの信号によってナビゲーションシステム8はスマートキー紛失の報知作用を停止する。ただし、運転者の過誤によってスマートキー1を紛失しているにもかかわらず紛失否認ボタン62が押された場合に備えて、スマートキー1が次に使われるときまで紛失位置に関する情報はナビゲーションシステム8のメモリに保存される。そして、運転者が改めて紛失確認ボタン61を押すと、報知手段5は所定の信号をナビゲーションシステム8に送って、スマートキー1が何時どの区間で紛失されたかがディスプレイ81の地図上に表示されるようになっている。
(効果)
以上詳述したように、本実施形態のスマートキー・システムの搭載システム2は、自動車Vの始動後には、停車中であっても走行中であってもスマートキー1が運転席近傍から検出されなくなった場合には、その旨を速やかに運転者に報知する(図1参照)。その際、運転席近傍からスマートキー1の存在が検出されなくなると、キーセンサ3の検出頻度が自動的に一桁高くなるので、自動車Vの移動距離がごく短いうちにスマートキー紛失の可能性が確認されて運転者に報知される。その結果、スマートキー紛失の可能性を運転者は速やかにかつ確実に認識することができ、遅滞なくそれに対処することができるようになるという効果がある。
具体的には、ナビゲーションシステム8のディスプレイ81にスマートキー1を紛失した可能性が高い区間を表示し、そこへ立ち戻ることができるので、スマートキー紛失の場合にもその捜索が極めて容易になる。あるいは、高速道路を走行中であったりして紛失地点へ捜索に戻ることが困難な場合でも、スマートキー1の紛失地点を精密に限定して紛失届を当局に出すことができるようになる。また、運転者がスマートキー1を紛失したことに気づかないままで自動車Vの動力を停止してしまい、再始動に苦労するという事態を回避することができる。
さらに、搭載システム2は停止操作手段6を備えており、運転者がそのボタン61,62を操作すれば、スマートキー紛失の可能性を運転者に報知する刺激は低減ないし停止させられる。その結果、スマートキー紛失の警告表示や警告音声を運転者が鬱陶しく感じてしまうような不都合は回避されている。
(変形態様1)
本実施形態の変形態様1として、前述の図3に代えて図5のフローチャートに従う処理手順をもつ搭載システム2の実施も可能である。
本変形態様では、ステップS21で適正なスマートキー1が検知できたかどうかを搭載システム2が1秒毎に判定し、検知できなければ次のステップS22で検知できなかった回数とその時間とのカウントアップを開始する。そして、ステップS21,S22で検知できなかった回数が所定回数(例えば10回)に達すれば、ステップS23でスマートキー紛失の可能性が高いものと判定される。
すると、次のステップS24では、それに所定時間(例えば11秒間)かかった旨の信号を、搭載システム2からナビゲーションシステム8に通知する。その結果、処理手順はステップS25に進み、ナビゲーションシステム8は当該時間だけ通過経路を遡った位置を紛失地点としてディスプレイ81の地図上に表示する。
以上のように、本変形態様でも前述の実施形態1とおおむね同様の作用が得られ、同実施形態に準ずる効果が発揮される。
(変形態様2)
前述の実施形態1では、前述のように自動車Vの動力始動後には1秒ごとに適正なスマートキー1が運転席近傍にあるか否かを検知しているが、本変形態様では自動車Vの走行中にだけスマートキー1を検知するようにする。
すなわち図6に示すように、本変形態様では、ステップS31の機能により自動車Vが走行中にだけ、紛失判定機能F2のステップS32に進むようになっている。それゆえ、ステップS32でスマートキー紛失の判定がなされ、ステップS33で報知手段5が作動して運転者にその旨を報知するのも、自動車Vが走行中であることが前提となっている。それゆえ、自動車Vが停止中であれば、始動後であっても搭載システム2の紛失判定機能F2(図1参照)が作動せず、スマートキー1に応答信号Tを出すことを頻繁に要求することもない。
したがって本変形態様によれば、実施形態1に準ずる効果が得られるうえ、実施形態1よりもスマートキー1および搭載システム2の両方で電力が節約され、さらに両者1,2の寿命が伸びるという効果が得られる。ここで、スマートキー1が応答信号Tを発進するに当たって内蔵電池(図略)の電力を使う場合には、電力の節約によって同電池の寿命が延びる効果は顕著になる。
(変形態様3)
スマートキー1の電池寿命を延ばす目的でなら、スマートキー1には、内蔵電池によって作動するマイコンおよび送受信回路の他に、内蔵電池を使用しないトランスポンダを仕込んでおいてもよい。このように二系統の応答手段が搭載されているスマートキー1の構成は、たとえば前述の特許文献3にも開示されている。
そして、紛失判定機能F2を作用する際には、キーセンサ3から駆動電波をスマートキー1のトランスポンダに送り、このトランスポンダから電池消費なしに信号をキーセンサ3に返すようにすればよい。こうすれば、スマートキー1の電池電力を消費することなしに、紛失判定機能F2を機能させることができ、たいへん好都合である。そして、スマートキー1のトランスポンダから返信がなかった場合にのみ、搭載システム2がスマートキー1の電池を要するマイコンおよび送受信回路に対して尋問信号Iを送るようにすれば、紛失判定機能F2の信頼性が向上する。
(変形態様4)
本変形態様(図略)では、紛失判定機能F2の作動間隔を、所定の時間間隔(例えば1秒間隔)と所定の走行距離間隔(例えば10m)とのうち短い方にしている。それゆえ、自動車Vが停車中ないしごく低速で移動中であっても、速やかにスマートキー紛失の可能性を運転者に報知することができる。そして逆に、自動車Vが高速で走行中であっても、まだ自動車Vがスマートキー1の紛失地点の近くにいるうちに、スマートキー紛失の可能性を運転者に報知することができる。
(変形態様5)
本変形態様(図略)では、GPS測位手段を搭載した携帯電話がスマートキー1を兼用している。一方、搭載システム2は、スマートキー1に電話をかけてGPS測位情報を問い合わせる問い合わせ手段を有し、こうして得られたスマートキー1の測位情報は、報知手段5を通じてナビゲーションシステム8に転送される。そしてナビゲーションシステム8は、ディスプレイ81に表示された地図上に、スマートキー1の現在位置をピンポイントで表示する機能を持つ。
本変形態様では、まず携帯電話が自動車Vのスマートキー1を兼ねているので、運転者は携帯品が減るうえに忘れ物をしにくくなって便利がよい。さらに、スマートキー紛失の際には、ナビゲーションシステム8のディスプレイ81にスマートキー1の現在位置がピンポイントで表示される。それゆえ、何らかの理由でスマートキー1が当初の紛失位置から移動していたとしても、スマートキー1の捜索が容易になるという効果がある。
(その他の変形態様)
その他にも、本実施形態については様々な変形態様を実施することができる。
たとえば、キーセンサ3が作用する度にナビゲーションシステム8に現在位置を記憶させておき、スマートキー1の存在が検出されたら現在位置の記憶を更新していくようにしておいてもよい。そして、スマートキー1が検出されないようになったら、現在位置の更新を止めるようにすれば、最後にスマートキー1を検出できた位置を紛失区間の始点とすることができる。
また、ナビゲーションシステム8と間での信号伝達については、専用の信号ケーブルで接続してもよいし、車内LANを用いて接続してもよい。あるいは、搭載システム2とナビゲーションシステム8とを一つのユニットに統合してしまってもよい。そうすれば、リソースの多くを共有でき、全体としてコストダウンすることが可能になる。
実施形態2
(システム構成)
本発明の実施形態2は、ナビゲーションシステムが装備されていない単車(自動二輪車ないし原動機付き自転車)に好適なスマートキー・システムおよびその搭載システムである。
本実施形態のスマートキー・システムは、図1の実施形態1と同様に、運転者が携帯すべきスマートキー1と、単車に搭載された搭載システム2とを有する。しかしながら、本実施形態では、搭載システム2の構成が比較的簡素であり、同図に示す実施形態1の構成とは次の点で異なっている。
第一に、本実施形態の搭載システム2は独立していて、ナビゲーションシステム8とは接続されていない。なぜならば、そもそも当該単車V2にはナビゲーションシステム8が装備されていないことを想定しているからである。そして、搭載システム2は、実施形態1と同様に紛失判定機能F2を有しているが、スマートキー1の紛失時刻や紛失位置などに関する情報を記憶しておく紛失記録機能や、紛失区間などを表示する機能を有しない。
第二に、報知手段5は、図7に示すように単車V2の計器板9に装備された報知ランプ5Aと警報ブザーと(図略)とをもち、報知ランプ5Aの点滅と警報音とによってスマートキー紛失の可能性を運転者に報知するようになっている。
第三に、停止操作手段6は報知手段5に一体化されており、実施形態1での報知手段5がもつ紛失確認ボタン61および紛失否認ボタン62に相当するボタンはない。その代わり、本実施形態の停止操作手段6では、運転者が報知ランプ5Aを短く押すと、紛失確認ボタン61に相当する作用が得られ、報知ランプ5Aは減光されて点灯したままになる。一方、運転者が報知ランプ5Aを三秒間以上に渡って長押しすると、紛失否認ボタン62に相当する作用が得られ、報知ランプ5Aは消灯する。なお警報ブザーによる警報音は、報知ランプ5Aを短く押しても長押ししても停止するようになっている。
(作用効果)
本実施形態のスマートキー・システムは、以上のように構成されているので、前述の実施形態1がもつ作用効果のうちナビゲーションシステム8に関わらないものについては、実施形態1とほぼ同様に発揮される。
すなわち、本実施形態によっても、単車V2の始動後ないし発進後にスマートキー1が単車V2のごく近傍から検知されなくなった場合には、その旨が速やかに運転者に報知される。その際、スマートキー1の存在が検出されなくなるとキーセンサ3の検出頻度が自動的に高くなり、速やかにスマートキー紛失の可能性が確認されて運転者に報知される。その結果、スマートキー1を落としたものと運転者が認識するのが速やかになるので、スマートキー1の捜索および回収が容易になるという効果がある。また、運転者がスマートキー1を紛失したことに気づかずに単車V2の動力を停止してしまい、再始動に苦労するという事態を回避することができる。
さらに、停止操作手段6の報知ランプ5Aを短く押したり長く押したりすれば、停止操作手段6が作動する。その結果、報知ランプ5Aは高輝度で点滅することをやめ、減光ないし消灯されるので、長きにわたって報知ランプ5Aが点滅して運転者がそれを鬱陶しく感じてしまうような不都合は回避される。
なお、本実施形態に対しては、ナビゲーションシステム8を必要としない限り、前述の実施形態1の各変形態様に相当する変形態様も可能であり、それ相応の作用効果が得られる。
(備考)
以上の説明では、先ず実施形態1で自動車での本発明の実施形態を例示し、次に実施形態2で単車での実施形態を例示したが、本発明の真価が発揮されるのはむしろ単車においてであろう。なぜならば、単車では走行中も運転者が露出しており、スマートキーは運転者が身につけていることが多いので、スマートキーを走行中に落としてしまうような出来事は、キャビン内に運転席がある自動車でよりも単車での方がずっと頻繁に起きうるからである。
最後に、実施形態1は、ナビゲーションシステム8を備えた自動車Vへの適用例であるが、単車V2がナビゲーションシステム8を装備しているのであれば、単車V2にも適用可能である。逆も同様であって、単車V2に好適な実施形態2を自動車Vに装備することもでき、自動車Vにナビゲーションシステム8が装備されていない場合には、たいへん好都合である。
実施形態1(自動車に装備)の構成を示すシステムブロック図 実施形態1の一作用例を示すタイムチャート組図 (a)走行判定フラッグ (b)キーセンサ信号 (c)紛失フラッグ (d)時間軸 実施形態1での処理手順を示すフローチャート 実施形態1での紛失位置を表示する画像を例示するイメージ図 同変形態様1での処理手順を示すフローチャート 同変形態様2での処理手順を示すフローチャート 実施形態2(単車に装備)での報知手段とその配置を示す模式図
符号の説明
1:スマートキー
2:搭載システム
3:キーセンサ
4:制御装置 41:メモリ
F1:始動判定機能 F2:紛失判定機能
5:報知手段 5A:報知ランプ
6:停止操作手段
61:紛失確認ボタン 62:紛失否認ボタン
8:ナビゲーションシステム 81:ディスプレイ
9:単車の計器板
I:尋問信号 T:応答信号 E:識別コードを含むキーセンサ信号
P:所定信号 P1,P2:推定された紛失区間の始点および終点
R:推奨された経路
V:自動車(ビークルとして) V2:単車(ビークルとして)

Claims (9)

  1. 運転者が携帯すべきスマートキーと、動力装置が装備されたビークルに搭載された搭載システムとを有し、
    この搭載システムは、このスマートキーがこのビークルの運転席近傍にあるか否かを検知するキーセンサと、このキーセンサの出力信号に基づいて前記動力装置の始動の可否を判定する始動判定機能を持つ制御装置とを有する、
    スマートキー・システムにおいて、
    前記制御装置は、前記ビークルの発進後にも前記キーセンサの出力信号に基づいて前記スマートキーが紛失されていないかどうかを判定する紛失判定機能をも持ち、
    前記搭載システムは、このスマートキーが運転席近傍から紛失されたものとこの紛失判定機能によって判定された場合には、その旨を前記運転者に報知する報知手段を有することを特徴とする、
    スマートキー・システム。
  2. 前記制御装置は、前記スマートキーが前記運転席近傍にあることを前記キーセンサが検知している場合に比べて、検知していない場合にはこのキーセンサの検出頻度および検出感度のうち少なくとも一方を高める、
    請求項1記載のスマートキー・システム。
  3. 前記制御装置は、前記ビークルの移動中に、所定の時間間隔および所定の移動距離間隔のうちいずれかで前記紛失判定機能を作動させる、
    請求項1〜請求項2のうちいずれかに記載のスマートキー・システム。
  4. 前記紛失判定機能は、所定の紛失要件が満たされたときに初めて前記スマートキーが紛失された旨の判定をする機能である、
    請求項1〜請求項3のうちいずれかに記載のスマートキー・システム。
  5. 前記制御装置はメモリを内蔵しており、前記キーセンサにより前記スマートキーの存在が検知された最後の回と、検知されなくなった最初の回とのうち、少なくとも一方における時刻情報、距離情報および位置情報のうち少なくとも一つを、このメモリに記憶しておく紛失記録機能をもつ、
    請求項1〜請求項4のうちいずれかに記載のスマートキー・システム。
  6. 前記搭載システムは、前記報知手段が作動した場合にも前記運転者が操作してこの報知手段の作用を軽減ないし停止させることができる停止操作手段をさらに有する、
    請求項1〜請求項5のうちいずれかに記載のスマートキー・システム。
  7. 前記報知手段は、前記ビークルに搭載されたナビゲーションシステムのディスプレイに信号を送り、このディスプレイに表示された地図の上に前記スマートキーを紛失したと推定される位置および区間のうち少なくとも一方を表示させる機能を持つ、
    請求項1〜請求項6のうちいずれかに記載されたスマートキー・システム。
  8. 前記スマートキーは、測位手段を搭載した携帯電話、PHSおよび無線電話のうちいずれかを兼用しており、
    前記搭載システムは、このスマートキーに測位情報を問い合わせる問い合わせ手段を有し、
    前記報知手段は、この問い合わせ手段を通じて得られたこの測位情報に基づいて、このスマートキーの位置を前記ディスプレイに表示する機能を持つ、
    請求項7記載のスマートキー・システム。
  9. 運転者がスマートキーを携帯して搭乗すべき動力付きビークルに装備されており、
    このスマートキーが当該ビークルの運転席近傍に存在することを検知するキーセンサと、このキーセンサの出力信号に基づいて当該ビークルの動力装置の始動可否を判定する制御装置とを有する、
    スマートキーの搭載システムにおいて、
    前記搭載システムは、前記制御装置から所定信号を入力された場合には前記スマートキーの紛失を前記運転者に報知する報知手段をさらに有し、
    前記制御装置は、当該ビークルの発進後にも前記キーセンサの出力信号を観測しており、もって前記スマートキーの前記運転席近傍からの紛失を疑うに足ると判定した場合には、前記報知手段に対して前記所定信号を出力することを特徴とする、
    スマートキーの搭載システム。
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