JP2010191540A - 携帯機および車両システム - Google Patents

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Abstract

【課題】気温の変化に合わせたより適切なタイヤの空気圧調整を可能にするとともに、よりユーザにとっての利便性を向上させることを可能にする。
【解決手段】ユーザに携行される携帯機2に、車両Cのタイヤの空気圧情報と当該タイヤの温度の情報を取得するBT通信部24と、BT通信部24で取得したタイヤの空気圧の情報と当該タイヤの温度の情報とを対応付けて表示する表示器29と、BT通信部24で取得したタイヤの空気圧の情報と当該タイヤの温度の情報とを対応付けて格納する記憶部25と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のタイヤの空気圧の提示を行う携帯機およびこの携帯機を含む車両システムに関するものである。
従来から、車両のタイヤの空気圧をモニタリングする技術が知られている。例えば、特許文献1には、各タイヤに装着される測定ユニットによって各タイヤの空気圧を測定し、測定された各タイヤの空気圧の短期間での推移を示すグラフをカーナビゲーション装置のディスプレイに表示するタイヤ空気圧監視装置が開示されている。
特開2005−254932号公報 特開2008−163633号公報 特開2008−213514号公報
しかしながら、特許文献1に開示のタイヤ空気圧監視装置では、タイヤの空気圧のデータをカーナビゲーション装置のディスプレイで表示させるので、車両のイグニッションスイッチがオンされていない場合といった車両からカーナビゲーション装置に電源が供給されていない状態では空気圧のデータを表示させることができない。よって、特許文献1に開示のタイヤ空気圧監視装置では、タイヤの空気圧のデータを表示させるためにその都度車両のイグニッションスイッチをオンさせるなどしなければならない手間がかかるという問題点を有していた。
また、季節(気温)の変化によるタイヤ温度の変化に伴ってタイヤの空気圧も大きく変動するが、タイヤの空気圧は車両の燃費に影響を与えるため、気温の変化に合わせてタイヤの空気圧を適切な値に調整してやることが好ましい。しかしながら、特許文献1に開示のタイヤ空気圧監視装置では、タイヤの空気圧の短期間での推移を示すグラフを表示させるだけなので、このグラフをユーザが見ても、気温の変化に合わせた適切なタイヤの空気圧調整を行うことは困難であった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、気温の変化に合わせたより適切なタイヤの空気圧調整を可能にするとともに、よりユーザにとっての利便性を向上させることを可能にする携帯機および車両システムを提供することにある。
請求項1の携帯機は、上記課題を解決するために、ユーザに携行される携帯機であって、車両のタイヤの空気圧の情報を取得する空気圧情報取得手段と、前記タイヤの温度の情報を取得するタイヤ温度情報取得手段と、前記空気圧情報取得手段で取得した前記タイヤの空気圧の情報と前記タイヤ温度情報取得手段で取得した当該タイヤの温度の情報とを対応付けて表示する表示手段と、前記空気圧情報取得手段で取得した前記タイヤの空気圧の情報と前記タイヤ温度情報取得手段で取得した当該タイヤの温度の情報とを対応付けて格納する格納手段と、を備えていることを特徴としている。
これによれば、タイヤの空気圧の情報と当該タイヤの温度の情報とを対応付けて表示するので、タイヤの温度の情報をもとにタイヤの空気圧の調整の方向性をユーザが検討することが可能になる。よって、気温の変化に合わせた適切なタイヤの空気圧調整をユーザがより行い易くなる。
また、ユーザが携行する携帯機においてタイヤの空気圧の情報と当該タイヤの温度の情報とを対応付けて表示するので、車載ナビゲーション装置等の車載機器で表示を行わせる場合に比べ、タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の表示を行わせるのに車両のイグニッションスイッチをオンにするなどの手間をかけなくてもよく、ユーザにとっての利便性がより向上する。
さらに、ユーザが携行する携帯機においてタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報を対応付けて格納するので、降車後にユーザが過去のタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報を確認したくなった場合に、車両から離れた位置であっても格納されたタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報を用いて過去のタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の表示を行わせることが可能になり、ユーザにとっての利便性がより向上する。
従って、以上の構成によれば、気温の変化に合わせたより適切なタイヤの空気圧調整を可能にするとともに、よりユーザにとっての利便性を向上させることが可能になる。
また、請求項2の携帯機では、ユーザからの操作入力を受け付ける操作入力手段をさらに備え、前記操作入力手段でユーザから前記タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の表示を要求する旨の操作入力を受け付けた場合に、前記空気圧情報取得手段で取得した前記タイヤの空気圧の情報および前記タイヤ温度情報取得手段で取得した当該タイヤの温度の情報のうち、お互い対応付けられて前記格納手段に格納されているタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報を、お互い対応付けて前記表示手段で表示することを特徴としている。
これによれば、タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の表示を要求する旨のユーザからの操作入力に応じて、ユーザがタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報を確認したいタイミングでタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報を対応付けて表示することが可能になるので、ユーザにとっての利便性がさらに向上する。
また、請求項3の携帯機では、前記格納手段は、最大で一日につき1組の、お互い対応付けられた前記タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の組を、複数組格納することを特徴としている。
これによれば、最大で一日につき1組ずつ格納手段に格納されている、複数組のお互い対応付けられたタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報をもとに、タイヤの空気圧および当該タイヤの温度の経日変化を表示することが可能になる。気温の変化とタイヤの温度の変化とは密接に関連しているので、ユーザがタイヤの空気圧および当該タイヤの温度の経日変化の傾向を知ることにより、気温の変化に伴うタイヤの空気圧の今後の変化の傾向を推定することも可能になる。よって、以上の構成によれば、気温の変化に伴うタイヤの空気圧の今後の変化の傾向を推定することにより、ユーザが気温の変化に合わせたより適切なタイヤの空気圧調整を行うことも可能になる。
また、請求項4の携帯機では、複数組の、前記格納手段にお互い対応付けられて格納されている前記タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の組をもとに、前記タイヤの空気圧および当該タイヤの温度の経日変化を示すグラフを作成するグラフ作成手段をさらに備え、前記グラフ作成手段で作成した当該グラフを前記表示手段で表示することを特徴としている。
これによれば、最大で一日につき1組の、お互い対応付けられたタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報をもとに作成されたタイヤの空気圧および当該タイヤの温度の経日変化を示すグラフを表示することができるので、ユーザがタイヤの空気圧および当該タイヤの温度の経日変化の傾向を知ることにより、気温の変化に伴うタイヤの空気圧の今後の変化の傾向を推定することも可能になる。よって、以上の構成によれば、気温の変化に伴うタイヤの空気圧の今後の変化の傾向を推定することにより、ユーザが気温の変化に合わせたより適切なタイヤの空気圧調整を行うことも可能になる。
また、請求項5の携帯機では、前記格納手段は、最大で過去1年分の、お互い対応付けられた前記タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の組を格納することを特徴としている。
これによれば、最大で過去1年分の、お互い対応付けられたタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報やタイヤの空気圧および当該タイヤの温度の経日変化を示すグラフを表示することが可能になるので、例えば前年の同時期や同じ季節等のタイヤの空気圧および当該タイヤの温度の変化の傾向をもとに、気温の変化に伴うタイヤの空気圧の今後の変化の傾向をより精度良くユーザが推定することが可能になる。
また、請求項6の携帯機では、前記格納手段は、前記空気圧情報取得手段で取得した前記タイヤの空気圧の情報および前記タイヤ温度情報取得手段で取得した当該タイヤの温度の情報の組のうち、一日の中で最初に取得した1組のみを、前記一日につき1組の、お互い対応付けられた前記タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の組として格納することを特徴としている。
この請求項6のように、空気圧情報取得手段で取得したタイヤの空気圧の情報およびタイヤ温度情報取得手段で取得した当該タイヤの温度の情報の組のうち、一日の中で最初に取得した1組のみを、一日につき1組の、お互い対応付けられたタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の組として格納手段に格納する態様としてもよい。
タイヤの空気圧の純正基準値は、車両の走行による摩擦熱等によってタイヤの温度が上がっていない冷間時で規定されている。また、一般的な車両の使われ方からすれば、上述のように、一日の中で最初に取得するタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報を取得すれば、よりタイヤが発熱していない状態でタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報を取得できる可能性が高い。
よって、この請求項6の構成によれば、この冷間時のタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報を取得し、この冷間時のタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報をもとにタイヤの空気圧の調整の方向性をユーザが検討することができる可能性が高くなる。従って、以上の構成によれば、ユーザが気温の変化に合わせたタイヤの空気圧調整をタイヤの空気圧の純正基準値を基準にして行う場合に、より適切なタイヤの空気圧調整をより精度良く行うことが可能になる。
また、請求項7の携帯機は、上記課題を解決するために、ユーザに携行される携帯機であって、車両のタイヤの空気圧の情報を取得する空気圧情報取得手段と、前記空気圧情報取得手段で取得したタイヤの空気圧の情報を少なくとも過去1年分格納する格納手段と、前記格納手段に格納されている前記タイヤの空気圧の情報をもとに、前記タイヤの空気圧の経日変化を示すグラフを作成するグラフ作成手段と、前記グラフ作成手段で作成した当該グラフを表示する表示手段と、を備えていることを特徴としている。
これによれば、少なくとも過去1年分のタイヤの空気圧の経日変化を示すグラフを表示することが可能になるので、例えば気温の変化の傾向が似ている可能性の高い前年の同時期や同じ季節等のタイヤの空気圧の変化の傾向をもとに、気温の変化に伴うタイヤの空気圧の今後の変化の傾向をユーザが推定することが可能になる。従って、気温の変化に合わせた適切なタイヤの空気圧調整をユーザがより行い易くなる。
さらに、ユーザが携行する携帯機においてタイヤの空気圧の情報を取得して格納し、格納したタイヤの空気圧の情報を表示するので、車載ナビゲーション装置等の車載機器で表示を行わせる場合に比べ、タイヤの空気圧の情報の表示を行わせるのに車両のイグニッションスイッチをオンにするなどの手間をかけなくても済む。また、降車後にユーザが過去のタイヤの空気圧の情報を確認したくなった場合に、車両から離れた位置であっても格納されたタイヤの空気圧の情報を用いて過去のタイヤの空気圧の情報の表示を行わせることが可能になる。従って、ユーザにとっての利便性がより向上する。
請求項8の車両システムは、上記課題を解決するために、車両に搭載されて前記車両のタイヤの空気圧を検出する空気圧検出装置と、車両に搭載されて前記車両のタイヤの温度と検出するタイヤ温度検出装置と、前記のいずれかの携帯機と、車両に搭載されて前記空気圧検出装置で検出された車両のタイヤの空気圧の情報および前記タイヤ温度検出装置で検出された前記タイヤの温度の情報を前記携帯機に無線通信で送信する通信装置と、を含み、前記携帯機の前記空気圧情報取得手段は、前記通信装置から送信される前記車両のタイヤの空気圧の情報を取得し、前記携帯機の前記タイヤ温度情報取得手段は、前記通信装置から送信される前記タイヤの温度の情報を取得することを特徴としている。
また、請求項9の車両システムは、上記課題を解決するために、車両に搭載されて前記車両のタイヤの空気圧を検出する空気圧検出装置と、前記の携帯機と、車両に搭載されて前記空気圧検出装置で検出された車両のタイヤの空気圧の情報を前記携帯機に無線通信で送信する通信装置と、を含み、前記携帯機の前記空気圧情報取得手段は、前記通信装置から送信される前記車両のタイヤの空気圧の情報を取得することを特徴としている。
この請求項8および請求項9の構成によれば、気温の変化に合わせたより適切なタイヤの空気圧調整を可能にするとともに、よりユーザにとっての利便性を向上させることが可能になる。
また、請求項10の車両システムでは、前記携帯機は、前記車両の電子キーとしての機能もさらに備えていることを特徴としている。
これによれば、携帯機が車両の電子キーとしての機能も備えているので、この携帯機と車両の電子キーとを別々にユーザが携行する必要がなくなり、利便性が向上する。
車載装置1の概略的な構成を示すブロック図である。 携帯機2の概略的な構成を示すブロック図である。 携帯機2の表示器29に表示される表の一例を示す図である。 携帯機2の表示器29に表示されるグラフの一例を示す図である。 携帯機2における判別登録処理のフローを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図1〜図5を用いて説明する。本発明に係る車両システムは、車両Cに搭載される車載装置1およびユーザに携行される携帯機2を含んで構成されており、携帯機2が車両C周囲の無線通信エリア内に入ったときに車両ドアのアンロック等の制御を実行するいわゆるスマートエントリー機能、および携帯機2が有するプッシュスイッチ26・27の操作に応じて車両ドアのロックやアンロック等の制御を実行するいわゆるリモートキーレスエントリー機能を有する。
まず、図1を用いて、車載装置1の概略的な構成について説明を行う。図1は、車載装置1の概略的な構成を示すブロック図である。図1に示すように車載装置1は、制御部11、LF送信部12、UHF受信部13、センサユニット14a〜14d、右前輪アンテナ(以下、右前輪ANT)15a、左前輪アンテナ(以下、左前輪ANT)15b、右後輪アンテナ(以下、右後輪ANT)15c、左後輪アンテナ(以下、左後輪ANT)15d、コンビネーションメータ16、およびBluetooth(登録商標)通信部17を備えている。
制御部11は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM、I/O等(いずれも図示せず)よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで各種の処理を実行するものである。例えば、制御部11は、前述のスマートエントリー機能やリモートキーレスエントリー機能に関する処理を実行する。また、制御部11は、後述するモニタリング処理や収集転送処理も実行する。なお、モニタリング処理および収集転送処理の詳細については後述する。
LF送信部12は、LFアンテナを有しており、このLFアンテナを介して携帯機2にLF帯(例えば30kHz〜300kHz)の電波にて信号(情報)を送信する。LF送信部12から送信される信号は、例えば車両Cの4箇所に配置されるドアアンテナ、室内アンテナ、およびバックドア外アンテナ(いずれも図示せず)を介して、それぞれ限られた通信エリア内に対してのみ到達する。また、LF送信部12は、制御部11から通信線を介して送られてくる後述の送信要求信号を右前輪ANT15a、左前輪ANT15b、右後輪ANT15c、および左後輪ANT15dに送り、右前輪ANT15a、左前輪ANT15b、右後輪ANT15c、および左後輪ANT15dから送信要求信号を、LF帯の電波にてセンサユニット14a〜14dのそれぞれに出力させる。
なお、本実施形態では、LF送信部12が、制御部11から通信線を介して送られてくる送信要求信号を右前輪ANT15a、左前輪ANT15b、右後輪ANT15c、および左後輪ANT15dからセンサユニット14a〜14dに出力させる機能も担う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、LF送信部12とは別体の部材に、制御部11から通信線を介して送られてくる送信要求信号を右前輪ANT15a、左前輪ANT15b、右後輪ANT15c、および左後輪ANT15dからセンサユニット14a〜14dに出力させる機能を担わせる構成としてもよい。
UHF受信部13は、UHFアンテナを有しており、UHF帯(例えば300MHz〜3GHz)の電波にて携帯機2から送信されてくる信号(情報)をUHFアンテナで受信する。また、UHF受信部13は、制御部11に接続されており、UHFアンテナで受信した情報を制御部11に出力する。また、UHF受信部13は、上述の送信要求信号に応答してUHF帯の電波にてセンサユニット14a〜14dから送信されてくる後述の送信信号を受信し、制御部11に出力する。
センサユニット14a〜14dは、センサユニット14aが右前輪、センサユニット14bが左前輪、センサユニット14cが右後輪、センサユニット14dが左後輪といったように車両Cの各タイヤに設けられる。例えば、センサユニット14a〜14dは、タイヤバルブと一体的に構成され、タイヤのディスクホイールに取り付けられる。なお、センサユニット14a〜14dのそれぞれは、タイヤの空気圧(以下、タイヤ空気圧)を測定して検出する空気圧センサと、タイヤの温度(以下、タイヤ温度)を測定して検出する温度センサと、無線通信で情報を送受信(例えばLF帯の電波にて送信されてくる信号を受信し、UHF帯の電波にて信号を送信)する無線通信部と、検出したタイヤ空気圧の情報、検出したタイヤ温度の情報、および各タイヤに固有のIDコードを含む送信信号を無線通信部にて送信させるマイコンと(いずれも図示せず)からなるものとする。よって、センサユニット14a〜14dは、請求項の空気圧検出装置およびタイヤ温度検出装置として機能する。なお、センサユニット14a〜14dは、右前輪ANT15a、左前輪ANT15b、右後輪ANT15c、および左後輪ANT15dからLF帯の電波にて送信されてくる送信要求信号を無線通信部で受けるたびに、上述の空気圧センサおよび温度センサでタイヤ空気圧およびタイヤ温度を検出して送信信号を送信するものとする。
また、制御部11は、センサユニット14a〜14dから送信されてきた送信信号をUHF受信部13を介して受け取り、その送信信号に含まれるタイヤ空気圧の情報に基づいて各タイヤの空気圧の状態を監視するモニタリング処理を行う。なお、制御部11は、このモニタリング処理を行って各タイヤの空気圧の状態を判定するために、LF送信部12を介して右前輪ANT15a、左前輪ANT15b、右後輪ANT15c、左後輪ANT15dからセンサユニット14a〜14dのそれぞれに対して信号の送信を要求する送信要求信号を送信させる。
制御部11は、上述のようにしてセンサユニット14a〜14dのそれぞれに対して送信要求信号を送信し、センサユニット14a〜14dのそれぞれから返信される信号(つまり、前述の送信信号)に含まれるタイヤ空気圧の情報に基づいて各タイヤの空気圧の状態を判定する。なお、制御部11のROM等のメモリには、各タイヤの空気圧の状態が異常であるか否かを判定するための規定圧の情報が記憶されており、制御部11は、センサユニット14a〜14dのそれぞれから返信される信号に含まれるタイヤ空気圧の情報が示すタイヤ空気圧とこの規定圧とを比較することによって各タイヤの空気圧の状態を判定するものとする。制御部11は、例えば車両Cのイグニッションスイッチがオンになっている間、数秒から数分間隔でセンサユニット14a〜14dのそれぞれに対して送信要求信号を送信する。
右前輪ANT15a、左前輪ANT15b、右後輪ANT15c、および左後輪ANT15dは、例えば車両Cの各ホイールハウスに設けられ、通信線を介して制御部11に接続される。詳しくは、右前輪ANT15aが右前輪のホイールハウス、左前輪ANT15bが左前輪のホイールハウス、右後輪ANT15cが右後輪のホイールハウス、そして左後輪ANT15dが左後輪のホイールハウスに設けられる。また、右前輪ANT15a、左前輪ANT15b、右後輪ANT15c、および左後輪ANT15dは、センサユニット14a〜14dの無線通信部にそれぞれ送信要求信号を送信する。詳しくは、右前輪ANT15aはセンサユニット14aの無線通信部に送信要求信号の送信を行い、左前輪ANT15bはセンサユニット14bの無線通信部に送信要求信号の送信を行い、右後輪ANT15cはセンサユニット14cの無線通信部に送信要求信号の送信を行い、そして左後輪ANT15dはセンサユニット14dの無線通信部に送信要求信号の送信を行う。
制御部11から出力された送信要求信号は、LF送信部12によって変調等の処理が行われ、それぞれ右前輪ANT15a、左前輪ANT15b、右後輪ANT15c、左後輪ANT15dからセンサユニット14a〜14dの無線通信部に対して送信される。また、センサユニット14a〜14dの無線通信部から送信されてUHF受信部13によって受信された信号は、信号の増幅、復調等の処理が行なわれ、その後、制御部11に送られる。
コンビネーションメータ16は、車両Cのドライバー席の前方のインストルメントパネルに設けられた、スピードメータ、タコメータ、水温計、燃料計などがパッケージングされているメータである。また、コンビネーションメータ16は、例えば、制御部11から出力される各タイヤの空気圧の状態の判定結果を液晶パネル(図示せず)上に表示する。また、コンビネーションメータ16は、例えばLED等からなるウォーニングランプを有
し、制御部11によってタイヤ空気圧が規定圧以下に低下している等、タイヤ空気圧が
異常と判定する判定結果が出力されてきた場合には、ウォーニングランプを点灯させ、ドライバーにタイヤの空気圧が異常である旨を報知する。
Bluetooth(以下、BT)通信部17は、BTアンテナを有しており、このBTアンテナを介して携帯機2に対し2.4GHz帯の電波にて信号(情報)を送信するとともに、2.4GHz帯の電波にて携帯機2から送信されてくる信号を、BTアンテナを介して受信する。このBT通信部17から送信される信号は、LF送信部12から送信される信号よりも通信エリアが広いものの、後述する携帯機2のUHF送信部23から送信される信号ほど通信エリアは広くない。また、BT通信部17は、制御部11に接続されており、この制御部11から出力された情報をBTアンテナから送信する一方、このBTアンテナにて受信した情報を制御部11に出力する。
なお、本実施形態では、車載装置1が、BT通信部17を単体にて有する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、BT通信部を有する周知の車載ナビゲーション装置を車両Cに搭載し、この車載ナビゲーション装置のBT通信部をBT通信部17として用いる構成としてもよい。
さらに、制御部11は、車両Cの各タイヤのタイヤ空気圧の情報および各タイヤのタイヤ温度の情報を収集してBT通信部17から携帯機2に送信する収集転送処理も実行する。収集転送処理では、センサユニット14a〜14dからの送信信号を、UHF受信部13を介して受信し、その送信信号に含まれるタイヤ空気圧の情報、タイヤ温度の情報、およびIDコードをこれらのタイヤ空気圧およびタイヤ温度を測定した日時(以下、測定日時)の情報とともにBT通信部17に送る収集処理が行われる。なお、BT通信部17から携帯機2に送信するタイヤ空気圧の情報、タイヤ温度の情報、IDコード、測定日時の情報の一組のデータを以降では収集データと呼ぶ。そして、収集転送処理では、収集処理に続いて、収集処理によって得られた収集データを制御部11がBT通信部17から携帯機2に送信させる転送処理が行われる。よって、BT通信部17は、請求項の通信装置として機能する。なお、測定日時の情報は、例えば車載ナビゲーション装置などの有する時刻情報を制御部11が利用することによって得る構成とすればよい。また、送信信号には、IDコードが示すタイヤにおいて、同タイミングの測定によって前述の空気圧センサおよび温度センサでそれぞれ検出されたタイヤ空気圧の情報およびタイヤ温度の情報がこのIDコードとともに含まれるものとする。さらに、ここで言うところの同タイミングの測定とは、同一の送信要求信号に従って空気圧センサおよび温度センサで行われた測定を示している。
収集転送処理のうちの収集処理は、例えばイグニッションスイッチがオンになっている間に間欠的に行われる。なお、収集処理は、ドライバーが乗車直前であることを検出したことや車両Cが走行直前であることを検出したことをトリガにして行われる構成としてもよい。なお、ドライバーが乗車直前であることや車両Cが走行直前であることは、車両Cの外部からドアロックの解除が行われたことの検出や着座センサでのドライバー席への着座の検出など、ドライバーが乗車直前や走行直前であることを検出する周知の方法によって検出する構成とすればよい。なお、タイヤ空気圧の純正基準値は、車両の走行による摩擦熱等によってタイヤ温度が上がっていない冷間時で規定されているため、収集処理における制御部11でのタイヤ空気圧の情報およびタイヤ温度の情報の収集も、車両の走行による摩擦熱等によってタイヤの温度が上がっていないときに行うことが好ましい。よって、収集処理における制御部11でのタイヤ空気圧の情報およびタイヤ温度の情報の収集は、ドライバーの乗車直前や車両Cの走行直前といった、車両の走行による摩擦熱等によってタイヤの温度が上がっていない可能性が高いときに行う構成とすることがより好ましい。
また、収集転送処理のうちの転送処理は、例えば収集処理に連続して行われたり、車両Cのイグニッションスイッチがオンされたことや車両Cのイグニッションスイッチがオフされたことをトリガにして行われたりする。なお、収集処理に連続して転送処理を行わない場合には、例えば収集データをバックアップRAM等のメモリに記憶しておき、転送処理を行うときにこのメモリから収集データを読み出してBT通信部17が収集データを送信する構成とすればよい。
なお、車両Cのイグニッションスイッチがオフの状態のときには、前述の収集処理や転送処理は、アクセサリ電源や常時通電されている予備の電源等により車載装置1の各部に電源を供給することによって行う構成とすればよい。
続いて、図2を用いて、携帯機2の概略的な構成について説明を行う。図2は、携帯機2の概略的な構成を示すブロック図である。図2に示すように携帯機2は、制御部21、LF受信部22、UHF送信部23、BT通信部24、記憶部25、プッシュスイッチ26・27、スピーカ28、および表示器29を備えている。
制御部21は、CPU、ROM、RAM、I/O等(いずれも図示せず)よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで各種の処理を実行するものである。例えば、制御部21は、前述のスマートエントリー機能やリモートキーレスエントリー機能に関する処理を実行する。
LF受信部22は、LFアンテナを有しており、車載装置1から送信されてくるLF帯の信号(情報)をこのLFアンテナを介して受信する。また、LF受信部22は、制御部21に接続されており、LFアンテナにて受信した信号を制御部21に出力する。
UHF送信部23は、UHFアンテナを有しており、このUHFアンテナを介して車載装置1にUHF帯の電波にて信号(情報)を送信する。また、UHF送信部23は、制御部21に接続されており、この制御部21から出力された情報をUHFアンテナから送信する。
BT通信部24は、BTアンテナを有しており、このBTアンテナを介して車載装置1に対し2.4GHz帯の電波にて信号(情報)を送信するとともに、2.4GHz帯の電波にて車載装置1から送信されてくる信号を、BTアンテナを介して受信する。このBT通信部24から送信される信号は、UHF送信部23から送信される信号ほど通信エリアは広くない。また、BT通信部24は、制御部21に接続されており、この制御部21から出力された情報をBTアンテナから送信する一方、このBTアンテナにて受信した情報を制御部21に出力する。詳しくは、BT通信部24では、車載装置のBT通信部17から送信される収集データを受信することによって収集データを取得する。よって、このBT通信部24が請求項の空気圧情報取得手段およびタイヤ温度情報取得手段として機能する。
記憶部25は、電気的に内容を書き換えることが可能なメモリによって構成され、各種の情報を記憶する。また、記憶部25は、制御部21の指示に従って収集データを格納する。よって、記憶部25は、請求項の格納手段として機能する。
プッシュスイッチ26・27は、主にリモートキーレスエントリー機能を利用するためのスイッチである。プッシュスイッチ26がワンプッシュ操作されると、車両ドアのロックが行なわれる一方、プッシュスイッチ27がワンプッシュ操作されると、車両ドアのアンロックが行なわれるようになっている。
スピーカ28は、制御部21に接続されており、予め定められた警告音を出力する。また、表示器29は、テキストや画像を表示するものであって、例えばフルカラー表示が可能な液晶ディスプレイ等を用いて構成することができる。また、表示器29は、制御部21の指示に従って、タイヤ空気圧の情報およびタイヤ温度の情報を対応付けた表示やタイヤ空気圧の経日変化を示す表示等を行う。よって、表示器29が請求項の表示手段として機能する。
また、制御部21は、収集データをもとにして表示器29に表示させるタイヤ空気圧の情報およびタイヤ温度の情報を対応付けた表やタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフ等を作成し、作成した表やグラフを表示器29に表示させる情報表示処理を行う。よって、制御部21は、請求項のグラフ作成手段としても機能する。なお、情報表示処理については後に詳述する。
次に、車載装置1と携帯機2との間における無線通信を用いたコード照合の結果に応じて、車両ドアのアンロックを行なうスマートエントリー機能の概要を説明する。なお、スマートエントリー機能における車載装置1および携帯機2の各部での処理については、例えば特許文献2および特許文献3に開示の技術と同様にして行われるものとすればよい。
車載装置1の各部は、制御部11に制御されて作動し、その制御下で、LF送信部12は、応答信号の送信を要求するいわゆるリクエスト信号を定期的に発信する。また、携帯機2の各部は、制御部21に制御されて作動し、携帯機2がLF送信部12からの上記リクエスト信号を受信可能な無線通信エリア内に入った場合、そのリクエスト信号をLF受信部22が受信する。
なお、LF送信部12とLF受信部22との間では、LF帯の電波を利用した無線通信が行なわれる。車載装置1と携帯機2との通信エリアを車両Cの周辺に制限するべく、リクエスト信号の送受信についてLF帯の電波を利用している。詳しくは、前述したドアアンテナ、室内アンテナ、およびバックドア外アンテナ等から信号を送信することにより、通信エリアを車両ドアの近傍、車室内、トランク外の近傍に制限することができる。これにより、携帯機2が例えば他の車両の車載装置1からのリクエスト信号を受信してしまう可能性を低くすることができる。
LF受信部22が車載装置1からのリクエスト信号を受信すると、UHF送信部23は、携帯機2に対応する車両Cに固有のコードを含んだ応答信号を送信する。すると、車載装置1では、携帯機2から送信されてくる応答信号をUHF受信部13で受信する。
なお、UHF受信部13およびUHF送信部23間では、UHF帯の電波を利用した無線通信が行なわれる。上記応答信号の送受信についてUHF帯の電波を利用する理由は、携帯機2から送信される信号の出力レベルが微弱でも相応に通信距離が得られ、車載装置1側へより確実に応答信号を伝達することができるためである。
UHF受信部13が携帯機2から送信されてくる応答信号を受信すると、車載装置1の制御部11は、この応答信号に含まれているコードが制御部11に記憶されているコードと一致しているか否かの照合を行ない、一致していれば、車両ドアのアンロックを許可する。
なお、車両ドアのアンロック以降は、この種の車両システムにおける周知の制御が実行される。例えば、上記アンロック許可状態で、運転席ドアの外側のドアノブに設けられている図示しないタッチセンサからの信号により人がそのドアノブを触ったことを検知すると、制御部11は、ドア制御系へアンロック信号を出力し、その結果、図示しないドアロックモータが駆動され車両ドア全てがアンロック状態になる。また、この他にも、エンジン始動が許可される状態になるなど、様々な制御が行なわれるが、これらの制御そのものは、本発明の要部とは直接関連しない事項となるため、これ以上の説明は省略する。
続いて、携帯機2での情報表示処理について説明を行う。ここでは、前述の転送処理が車両Cのイグニッションスイッチがオフされたことをトリガにして行われる場合を例に挙げて以降の説明を行う。情報表示処理では、転送処理によって車載装置1から収集データが送信されてきたときに、測定1回分のタイヤ空気圧の情報とタイヤ温度の情報とを対応付けた表を作成し、この表を表示器29に表示させる。この表の具体例としては、図3に示す一例のように、タイヤ空気圧およびタイヤ温度が測定された日時を示すとともに、各々のタイヤごとにタイヤ空気圧の情報とタイヤ温度の情報とを対応付けて示す。なお、この場合、制御部21では、収集データに含まれるIDコードに従って各々のタイヤごとにタイヤ空気圧の情報とタイヤ温度の情報とを対応付け、収集データに含まれる測定日時の情報に従ってタイヤ空気圧およびタイヤ温度が測定された日時を付与するものとする。
以上の構成によれば、タイヤ空気圧の情報とタイヤ温度の情報とを対応付けて表示するので、タイヤ温度の情報をもとにタイヤの空気圧の調整の方向性をユーザが検討することが可能になる。よって、気温の変化に合わせた適切なタイヤの空気圧調整をユーザがより行い易くなる。
また、制御部21では、転送処理によって車載装置1から収集データが送信されてきたときに、収集データを記憶部25に格納するか否かを判別し、記憶部25に格納するものと判定した収集データを記憶部25に格納する判別登録処理を実行する。なお、判別登録処理によって記憶部25に格納される収集データは一日につき1組(1件)であり、格納された順番や年月日が後に制御部21によって判別可能なように格納される。また、判別登録処理が複数日にわたって行われることによって記憶部25には複数日分の収集データが格納されることとなる。なお、判別登録処理については後に詳述する。
また、情報表示処理では、ユーザからの所定の操作入力を受け付けたときに、記憶部25に格納されている複数日分の収集データをもとに、各タイヤのタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフを作成し、このグラフを表示器29に表示させる。なお、各タイヤのタイヤ空気圧の経日変化を示す場合には、記憶部25に1年分の収集データを格納し、この1年分の収集データをもとに各タイヤのタイヤ空気圧の1年分の経日変化を示す折れ線グラフ(具体的には、図4に示すような前後左右輪ごとの4つの折れ線グラフ)を作成することにより、図4に示す一例のように、各タイヤのタイヤ空気圧の1年分の経日変化を示すことが好ましい。また、このとき、折れ線グラフには図4に示すようにタイヤ空気圧の規定圧も同時に示す態様としてもよいし、左右のタイヤのそれぞれのタイヤ空気圧の情報を区別できるように折れ線グラフの色や線種を変えてもよい。なお、図中では、左側のタイヤを実線、右側のタイヤを破線で表している。
なお、上述の所定の操作入力は、例えばユーザがプッシュスイッチ26およびプッシュスイッチ27を同時に2秒以上押し続ける等の操作入力とすればよい。よって、プッシュスイッチ26・27は、請求項の操作入力手段として機能する。なお、本実施形態では、プッシュスイッチ26およびプッシュスイッチ27の双方を利用した操作入力を上述の所定の操作入力の一例として示したが、これに限らず、プッシュスイッチ26およびプッシュスイッチ27のいずれか一方のみを利用した操作入力を上述の所定の操作入力とする構成としてもよい。また、プッシュスイッチ26・27以外の操作入力部を携帯機2に新たに設け、この操作入力部を利用した操作入力を上述の所定の操作入力とする構成としてもよい。
また、本実施形態では、各タイヤのタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフを折れ線グラフとする構成を示したが、必ずしもこれに限らず、棒グラフなど他のグラフによって表現する構成としてもよい。
なお、記憶部25に格納される過去1年分の収集データは、1年の間に収集転送処理を毎日行うことによって得られた365件分の収集データであってもよいし、1年の間で収集転送処理を行った日にだけ得られた収集データであってもよい。また、1年の間で収集転送処理を行った日にだけ得られた収集データを過去1年分の収集データとする場合、収集転送処理を行わなかった日の空きデータは、時間的に前後する収集データをもとに線形補完等の補完によって補う構成としてもよいし、補わずに空けておく構成としてもよい。
以上のように、過去1年分のタイヤの空気圧の経日変化を示すグラフを表示する構成では、例えば気温の変化の傾向が似ている可能性の高い前年の同時期や同じ季節等のタイヤの空気圧の変化の傾向をもとに、気温の変化に伴うタイヤの空気圧の今後の変化の傾向をユーザが推定することが可能になるので、気温の変化に合わせた適切なタイヤの空気圧調整をユーザがより行い易くなる。
また、前述の実施形態では、ユーザからの所定の操作入力を受け付けたときに、記憶部25に格納されている複数日分の収集データをもとに、各タイヤのタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフや各タイヤのタイヤ空気圧およびタイヤ温度の経日変化を示すグラフを表示させる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、ユーザからの所定の操作入力を受け付けたとき以外にも、前述の測定1回分のタイヤ空気圧の情報とタイヤ温度の情報とを対応付けた表の表示に続いてこれらのグラフを表示させる構成としてもよい。
次に、図5を用いて、携帯機2での判別登録処理について説明を行う。図5は、携帯機2での判別登録処理のフローを示すフローチャートである。なお、本フローは、転送処理によって車載装置1から収集データが送信されてきたときに開始される。
まず、ステップS1では、制御部21が現在の年月日の情報を例えば図示しない内蔵のタイマーなどから取得し、ステップS2に移る。なお、現在の年月日の情報の取得の方法としては、例えば転送処理のときに、車載ナビゲーション装置由来の現在の年月日の情報が車載装置1から収集データと合わせて送信される構成とし、転送処理のときに車載装置1から収集データと合わせて送信されるこの現在の年月日の情報を制御部21が取得する構成としてもよい。
ステップS2では、記憶部25内の収集データのうちの格納された順番が最後の収集データ(つまり、最終レコード)を格納した日時(つまり、最終レコードの日時)の情報を制御部21が読み出してステップS3に移る。ステップS3では、ステップS1で取得した現在の年月日の情報が示す年月日とステップS2で読み出した年月日の情報が示す年月日とが同じ年月日であるか否かを制御部21が判定する。そして、同じ年月日であると判定した場合(ステップS3でYes)には、フローを終了する。また、同じ年月日であると判定しなかった場合(ステップS3でNo)には、ステップS4に移る。
ステップS4では、記憶部25内の収集データのうちの格納された順番が最初の収集データ(つまり、先頭レコード)を格納した日時(つまり、先頭レコードの日時)の情報を制御部21が読み出してステップS5に移る。ステップS5では、ステップS1で取得した現在の年月日の情報が示す年月日が、ステップS4で読み出した年月日の情報が示す年月日から1年以上経過しているか否かを制御部21が判定する。そして、1年以上経過していると判定した場合(ステップS5でYes)には、ステップS6に移る。また、1年以上経過していると判定しなかった場合(ステップS5でNo)には、ステップS7に移る。
ステップS6では、制御部21が先頭レコードを記憶部25から削除させ、ステップS4に戻ってフローを繰り返す。ステップS7では、記憶部25内に格納されている収集データの件数(つまり、登録レコード数)の情報を記憶部25から制御部21が取得し、ステップS8に移る。
ステップS8では、登録レコード数の情報が示す登録レコードの数が365件以上であるか否かを制御部21が判定する。そして、365件以上であると判定した場合(ステップS8でYes)には、ステップS9に移る。また、365件以上であると判定しなかった場合(ステップS8でNo)には、ステップS10に移る。
ステップS9では、制御部21が先頭レコードを記憶部25から削除させ、ステップS10に移る。そして、ステップS10では、転送処理によって車載装置1から送信されてきた収集データを最新のデータとして記憶部25に格納(つまり、最終レコードに最新情報登録)し、フローを終了する。
これによれば一日につき一日のうちの最初の収集データのみが記憶部25に格納され、最大で一日につき1件の収集データが過去1年分まで格納されることになる。よって、記憶部25に格納された収集データをもとに過去1年分のタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフを作成する場合に、最大でも一日につき1件という、より少ないデータ数で過去1年分のタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフを作成できることになる。従って、以上の構成によれば、記憶部25の記憶容量を節約することができる。
前述したように、タイヤ空気圧の純正基準値は、車両の走行による摩擦熱等によってタイヤ温度が上がっていない冷間時で規定されている。また、一般的な車両の使われ方からすれば、上述のように、一日の中で最初に取得するタイヤ空気圧の情報および当該タイヤ温度の情報を取得すれば、よりタイヤが発熱していない状態でタイヤの空気圧の情報および当該タイヤ温度の情報を取得できる可能性が高い。よって、以上の構成によれば、冷間時のタイヤ空気圧の情報および当該タイヤ温度の情報を取得し、この冷間時のタイヤ空気圧の情報および当該タイヤ温度の情報をもとにタイヤ空気圧の調整の方向性をユーザが検討することができる可能性が高くなる。従って、以上の構成によれば、ユーザが気温の変化に合わせたタイヤの空気圧調整をタイヤの空気圧の純正基準値を基準にして行う場合に、より適切なタイヤの空気圧調整をより精度良く行うことが可能になる。
なお、前述の実施形態では、情報表示処理において各タイヤのタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフを表示させる場合に、タイヤ温度の経日変化を示さない構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、情報表示処理において、ユーザからの所定の操作入力を受け付けたときに、記憶部25に格納されている複数日分の収集データをもとに、各タイヤのタイヤ空気圧およびタイヤ温度の経日変化を示すグラフを作成し、このグラフを表示器29に表示させる構成としてもよい。
これによれば、お互い対応付けられたタイヤ空気圧の情報およびタイヤ温度の情報をもとに作成されたタイヤ空気圧およびタイヤ温度の経日変化を示すグラフを表示することができるので、ユーザがタイヤ空気圧およびタイヤ温度の経日変化の傾向を知ることにより、気温の変化に伴うタイヤ空気圧の今後の変化の傾向を推定することが可能になる。よって、以上の構成によれば、気温の変化に伴うタイヤ空気圧の今後の変化の傾向を推定することにより、ユーザが気温の変化に合わせたより適切なタイヤの空気圧調整を行うことも可能になる。
また、情報表示処理において各タイヤのタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフを表示させる場合に、タイヤ温度の経日変化を示さない構成とする場合には、記憶部25に格納する収集データにタイヤ温度の情報を含まない構成とすることも可能である。
なお、前述の実施形態では、一日につき一日のうちの最初の収集データのみを記憶部25に格納する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、一日につき一日のうちの最後の収集データのみが記憶部25に格納される構成としてもよい。
また、前述の実施形態では、最大で一日につき1件の収集データを記憶部25に格納する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、一日につき2件以上の収集データを記憶部25に格納する構成としてもよい。
なお、前述の実施形態では、過去1年分の収集データを記憶部25に格納し、記憶部25に格納された収集データをもとに過去1年分のタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフを作成して表示する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、過去1年分よりも多くの収集データを記憶部25に格納し、記憶部25に格納された収集データをもとに過去1年分よりも長い期間のタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフを作成して表示する構成としてもよい。
また、過去1年分に満たない収集データを記憶部25に格納し、記憶部25に格納された収集データをもとに過去1年分よりも短い期間のタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフを作成して表示する構成としてもよい。各タイヤのタイヤ空気圧およびタイヤ温度の経日変化を示すグラフを作成して表示させる構成においては、過去の同時期や同じ季節のタイヤ空気圧の情報を確認しなくても、タイヤ空気圧に対応付けられたタイヤ温度の情報をもとに、ユーザが気温の変化に伴うタイヤ空気圧の今後の変化の傾向をある程度推定することができる。よって、各タイヤのタイヤ空気圧およびタイヤ温度の経日変化を示すグラフを作成して表示させる構成においては、過去1年分よりも短い期間のタイヤ空気圧の経日変化を示すグラフを表示する場合であっても、気温の変化に合わせたより適切なタイヤの空気圧調整をユーザに行わせることが可能になる。
さらに、前述の実施形態では、本発明を電子キーに適用する構成、つまり、携帯機2に電子キーとしての機能も備える構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、本発明はユーザが携行する通信端末であれば適用可能であって、携帯電話機やPDA(personal digital assistant)等に適用する構成とすることも可能である。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 車載装置、2 携帯機、11 制御部、12 LF送信部、13 UHF受信部、14a〜14d センサユニット(空気圧検出装置、タイヤ温度検出装置)、15a 右前輪ANT、15b 左前輪ANT、15c 右後輪ANT、15d 左後輪ANT、16 コンビネーションメータ、17 BT通信部(通信装置)、21 制御部(グラフ作成手段)、22 LF受信部、23 UHF送信部、24 BT通信部(空気圧情報取得手段、タイヤ温度情報取得手段)、25 記憶部(格納手段)、26・27 プッシュスイッチ(操作入力手段)、28 スピーカ、29 表示器(表示手段)

Claims (10)

  1. ユーザに携行される携帯機であって、
    車両のタイヤの空気圧の情報を取得する空気圧情報取得手段と、
    前記タイヤの温度の情報を取得するタイヤ温度情報取得手段と、
    前記空気圧情報取得手段で取得した前記タイヤの空気圧の情報と前記タイヤ温度情報取得手段で取得した当該タイヤの温度の情報とを対応付けて表示する表示手段と、
    前記空気圧情報取得手段で取得した前記タイヤの空気圧の情報と前記タイヤ温度情報取得手段で取得した当該タイヤの温度の情報とを対応付けて格納する格納手段と、を備えていることを特徴とする携帯機。
  2. ユーザからの操作入力を受け付ける操作入力手段をさらに備え、
    前記操作入力手段でユーザから前記タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の表示を要求する旨の操作入力を受け付けた場合に、前記空気圧情報取得手段で取得した前記タイヤの空気圧の情報および前記タイヤ温度情報取得手段で取得した当該タイヤの温度の情報のうち、お互い対応付けられて前記格納手段に格納されているタイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報を、お互い対応付けて前記表示手段で表示することを特徴とする請求項1に記載の携帯機。
  3. 前記格納手段は、最大で一日につき1組の、お互い対応付けられた前記タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の組を、複数組格納することを特徴とする請求項1または2に記載の携帯機。
  4. 複数組の、前記格納手段にお互い対応付けられて格納されている前記タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の組をもとに、前記タイヤの空気圧および当該タイヤの温度の経日変化を示すグラフを作成するグラフ作成手段をさらに備え、
    前記グラフ作成手段で作成した当該グラフを前記表示手段で表示することを特徴とする
    請求項3に記載の携帯機。
  5. 前記格納手段は、最大で過去1年分の、お互い対応付けられた前記タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の組を格納することを特徴とする請求項3または4に記載の携帯機。
  6. 前記格納手段は、前記空気圧情報取得手段で取得した前記タイヤの空気圧の情報および前記タイヤ温度情報取得手段で取得した当該タイヤの温度の情報の組のうち、一日の中で最初に取得した1組のみを、前記一日につき1組の、お互い対応付けられた前記タイヤの空気圧の情報および当該タイヤの温度の情報の組として格納することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の携帯機。
  7. ユーザに携行される携帯機であって、
    車両のタイヤの空気圧の情報を取得する空気圧情報取得手段と、
    前記空気圧情報取得手段で取得したタイヤの空気圧の情報を少なくとも過去1年分格納する格納手段と、
    前記格納手段に格納されている前記タイヤの空気圧の情報をもとに、前記タイヤの空気圧の経日変化を示すグラフを作成するグラフ作成手段と、
    前記グラフ作成手段で作成した当該グラフを表示する表示手段と、を備えていることを特徴とする携帯機。
  8. 車両に搭載されて前記車両のタイヤの空気圧を検出する空気圧検出装置と、
    車両に搭載されて前記車両のタイヤの温度と検出するタイヤ温度検出装置と、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の携帯機と、
    車両に搭載されて前記空気圧検出装置で検出された車両のタイヤの空気圧の情報および前記タイヤ温度検出装置で検出された前記タイヤの温度の情報を前記携帯機に無線通信で送信する通信装置と、を含み、
    前記携帯機の前記空気圧情報取得手段は、前記通信装置から送信される前記車両のタイヤの空気圧の情報を取得し、
    前記携帯機の前記タイヤ温度情報取得手段は、前記通信装置から送信される前記タイヤの温度の情報を取得することを特徴とする車両システム。
  9. 車両に搭載されて前記車両のタイヤの空気圧を検出する空気圧検出装置と、
    請求項7に記載の携帯機と、
    車両に搭載されて前記空気圧検出装置で検出された車両のタイヤの空気圧の情報を前記携帯機に無線通信で送信する通信装置と、を含み、
    前記携帯機の前記空気圧情報取得手段は、前記通信装置から送信される前記車両のタイヤの空気圧の情報を取得することを特徴とする車両システム。
  10. 前記携帯機は、前記車両の電子キーとしての機能もさらに備えていることを特徴とする請求項8または9に記載の車両システム。
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