JP2008265170A - 液体材料吐出装置のクリーニング装置 - Google Patents

液体材料吐出装置のクリーニング装置 Download PDF

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    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • B41J2/16538Cleaning of print head nozzles using wiping constructions with brushes or wiper blades perpendicular to the nozzle plate

Abstract

【課題】液体材料吐出装置の吐出面のクリーニングを高い信頼性に基づいて実行することができる、液体材料吐出装置のクリーニング装置を提供する。
【解決手段】本発明の液体材料吐出装置に設けられたクリーニング機構は、吐出面に付着しているインクを除去するブレード21を有しており、ブレード21は、同一面上において、吐出面との当接部分が撥液性部分21cとなっており、他の部分、すなわち、当接部分よりも重力方向下流の部分が親液性部分21dとなっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体材料吐出装置の吐出面に付着した液体材料を拭い取る(ワイピングする)ための吐出面用ブレードと、ワイピングされた液体材料を該吐出面用ブレードから除去するためのクリーニング手段とを有した、液体材料吐出装置のクリーニング装置に関し、詳細には、吐出面用ブレードにおけるクリーニング手段との当接部分に、吐出面からワイピングされた液体材料を残留させないクリーニング装置に関する。
インクジェット式をはじめとする液体材料吐出装置は、液体材料を噴射するための複数のノズルが形成されているノズルプレートを有しており、吐出口が配置されたノズルプレートの吐出面から液体材料(例えば、インク)を被吐出材へ飛翔させる。今日、印字効率の良さ、低コスト化、低ランニングコスト化に有利であるなどの点から印字時のみに必要なインクを吐出させるドロップ・オン・デマンド型が注目されており、サーマルジェット式や、圧電素子を用いたカイザー式が主流となっている。
このような液体材料吐出装置の場合、インク滴飛翔に伴うインクミストや被吐出材から跳ね返るインクミストなどが吐出面に付着することがある。このような付着物は、インク吐出を阻害したり、吐出方向を偏向させたりして吐出性能に悪影響が及ぼすことがある。従って、このような事態を防ぐためには、吐出面に付着したインクや水やほこり等の異物を除去するクリーニング動作が必要になる。
吐出面に付着したインクを取り除くクリーニング方法としては、吐出面に付着したインクを拭い取る(かき取る)ワイピングという方法がある。例えば、特許文献1,2には、ブレードによって吐出面に付着したインクをワイピングする技術が開示されており、該ブレードを親水性にして、吐出面から該ブレードへの液(インク)移りの向上を図っている。
また、特許文献3には、図14に示すように、記録ヘッド120の吐出口面181と摺擦することで該吐出口面をクリーニングするワイパー126を、毛細管現象でインクを吸収し得る間隔で並置された可撓性の複数枚のブレード133、134で形成し、該ブレードの他のブレードと対面する内面は親水性の表面とし、他のブレードと対面しない外面は発水性の表面とする。
特開平5−330074号公報(1993年12月14日公開) 特開平10−323986号公報(1998年12月8日公開) 特開2001−199076(2001年7月24日公開)
生産ラインにおいて常時稼動している装置において、特許文献1ないし3で用いられる親液性のブレードでは、ワイピング初期では問題とならないが、ワイピング後期では吐出面を拭き取る当接部分にインクが固着し、もしくはインクの膜が形成されてしまい、吐出面をうまくクリーニングできない事態に陥る。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、常時液体材料吐出装置(ノズルプレート)の吐出面のクリーニングを高い信頼性に基づいて実行することができるとともに、常時稼動する生産ライン上において高い信頼性をもつ液体材料吐出装置のクリーニング装置を提供するものである。
本発明に係る、液体材料吐出装置のクリーニング装置は、上述した課題を解決するために、液体材料吐出装置の吐出面に付着している液体材料を除去するクリーニング装置であって、上記吐出面に当接して吐出面に付着している液体材料を除去するための第1面と、該第1面の裏面に位置する第2面とを有する吐出面用ブレードを備えており、上記第1面及び上記第2面の少なくとも一方の面は、同一面上に親液性部分と撥液性部分とが互いに隣接して設けられていることを特徴としている。
上記の構成によれば、同一面上に親液性部分と撥液性部分とが互いに隣接して設けられていることから、撥液性部分に付着した液体材料を、隣接している親液性部分に移動させることができる。そのため、吐出面用ブレードにおける吐出面との当接部分に撥液性部分を形成し、該当接部分以外の部分に親液性部分を形成することにより、吐出面から吐出面用ブレードの当接部分へ移った液体材料を、当接部分以外の部分に更に移すことができる。これにより、吐出面用ブレードの当接部分に液体材料が残留することを防ぐことができる。よって、本発明のクリーニング装置は、吐出面用ブレードによる吐出面のクリーニング動作を長時間実施した場合であっても、吐出面用ブレードの当接部分に液体材料が堆積したり、堆積した液体材料が固化したりするなどして、吐出面用ブレードのクリーニング性能を劣化させるような事態に陥らず、良好なクリーニング動作を実行することができる。
また、上記の構成によれば、吐出面用ブレードを用いて、吐出面に付着している液体材料を除去している。そのため、ローラーを用いて吐出面に付着している液体材料を除去する場合と比較して、吐出面からの液体材料の除去効率を向上させることができる。具体的には、ローラーを吐出面に当接させる構成の場合、回転ローラーを精度よく吐出面に当接させることが難しく、特に、吐出面の面積が大きかったり、複数の吐出面に同時に当接させたりする場合には、回転ローラーを吐出面全体に均しく当接させなくてはならず、非常に高い精度を要求される。そのため、コストパフォーマンスが低く、よって、吐出面を完全にクリーニングすることが難しく、クリーニングの信頼性が劣ると言える。これに対して、本発明のクリーニング装置は、ブレードを用いているため、このような問題を生じることなく、吐出面のクリーニングを高い信頼性に基づいて実行することができる。
従って、上記の構成によれば、液体材料吐出装置の吐出面のクリーニングを高い信頼性に基づいて実行することができるクリーニング装置を提供することができる。
また、本発明に係る、液体材料吐出装置のクリーニング装置は、上記の構成に加えて、上記吐出面用ブレードにおける上記吐出面との当接部に、上記撥液性部分が形成されており、上記吐出面用ブレードにおける上記吐出面との当接部とは異なる部分に、上記親液性部分が形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、吐出面用ブレードの当接部分(吐出面との当接部分)を撥液性にしているため、吐出面から吐出面用ブレードの当接部分へ移った液体材料が、該当接部分において付着・残留することを防止することができる。また、該当接部分に隣接した部分(上記当接部とは異なる部分)を親液性にしているため、吐出面から吐出面用ブレードの当接部分へ移った液体材料を、更に親液性部分に移動させることができ、より一層、該当接部分に液体材料が付着・残留する虞を回避することができる。
また、本発明に係る、液体材料吐出装置のクリーニング装置は、上記の構成に加えて、上記吐出面用ブレードは、鉛直方向に窪んだ凹溝が設けられたブレード取り付け台に、上記第1面及び上記第2面が鉛直面となるように、且つ上記吐出面用ブレードにおける上記吐出面との当接部が重力方向の上流に位置するように、一部分が上記凹溝に挿入固定されて取り付けられており、上記凹溝の底部には、上記ブレード取り付け台の内部を通り、該取り付け台の外部に通じる管が形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、吐出面用ブレードが、鉛直方向に窪んだ凹溝が設けられたブレード取り付け台に、上記第1面及び上記第2面が鉛直面となるように、且つ上記吐出面用ブレードにおける上記吐出面との当接部が重力方向の上流に位置するように、上記凹溝に挿入固定されて取り付けられている。そのため、吐出面用ブレードにおける上記吐出面との当接部に、吐出面の液体材料が移ると、移った液体材料は、鉛直面である第1面及び第2面を重力に従って重力方向下流に流れ落ちる。よって、吐出面用ブレードにおける上記吐出面との当接部に移し取られた液体材料を、いち早く該当接部から除去することができるので、当接部での液体材料の残留・固化を抑制することが可能となる。
更に、吐出面用ブレードが取り付けられているブレード取り付け台の凹溝の底部には、ブレード取り付け台の内部を通り、該取り付け台の外部に通じる管が形成されている。この構成により、第1面及び第2面を重力に従って重力方向下流に流れて、凹溝の底部に至った液体材料を、ブレード取り付け台の外部へ排出することができる。
また、本発明に係る、液体材料吐出装置のクリーニング装置は、上記の構成に加えて、上記凹溝の底部には、吸液材が配設されていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記第1面及び第2面を重力に従って重力方向下流に流れて、凹溝の底部に至った液体材料を吸液材によって吸収させることができる。そのため、重力に沿って流れて凹溝の底部に至った液体材料が多量になった場合に、凹溝の底部に堆積してしまい、凹溝の底部に流れ落ちる新たな液体材料の流れを妨げるような虞はない。
また、本発明に係る、液体材料吐出装置のクリーニング装置は、上記の構成に加えて、上記ブレード取り付け台には、複数の上記吐出面用ブレードが取り付けられており、上記吸液材は、複数の上記吐出面用ブレードに共通して単一で設けられていることが好ましい。
複数の吐出面用ブレードに共通して単一の吸液材を設けておけば、吸液材に吸収された液体材料を吸液材から(ブレード取り付け台から)外部へ排出するための吸引動作源を1つだけ設けたとしても、ばらつきのない安定した排出動作を実行することができる。これに対して、仮に、個々の吐出面用ブレードに対して吸液材が各々に設けられている場合、各々の吸液材を連結して1つの吸引動作源を設けても、各々の吸液材に吸収される液体材料の量が異なっているため、複数ある吸液材のうちの一部の吸液材から液体材料の吸収が完了してしまうと、各々の吸液材に対する吸引力が異なってしまい、吸引されない吸液材が存在してしまう虞がある。しかしながら、上記の構成によれば、このような虞はなく、安定した排出動作を実行することができる。
また、本発明に係る、液体材料吐出装置のクリーニング装置は、上記の構成に加えて、上記吐出面用ブレードに当接して、上記吐出面から除去した液体材料を吐出面用ブレードから除去するためのローラーを備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、吐出面用ブレードに液体材料が所定量以上に蓄積することはなく、よって、吐出面用ブレードを長時間にわたって繰り返し使用した場合であっても、高い信頼性に基づいて吐出面から液体材料を除去することができる。
また、本発明に係る、液体材料吐出装置のクリーニング装置は、上記の構成に加えて、上記ローラーは、上記吐出面用ブレードが当接している間、吐出面用ブレードに対して均一に当接するように構成されていることが好ましい。
従来にも、吐出面をワイプするブレードと、ブレードから液体材料を除去するローラーを備えた構成が知られているが、この構成の場合、ローラーは、スポンジのような多孔質の構造であったり、隆起部材及び凹溝を有した構造であったりする。ところが、このような構造のローラーに、ブレードを当接させると、該構造の凹凸形状によって、ブレードに傷が付いてしまう虞がある。これに対して、本発明のクリーニング装置のローラーは、吐出面用ブレードに対して均一に当接する、すなわち、吐出面用ブレードに傷を付ける原因となる凹凸形状が形成されておらず、平滑な面において吐出面用ブレードに当接している。そのため、吐出面用ブレードに傷を付けることなく、吐出面用ブレードから液体材料を除去することができ、安定した吐出性能を維持することができる。尚、「平滑」とは、完全に平滑である場合と、完全に平滑ではないものの、吐出面用ブレードを傷付けない程度に平滑である(つまり、実質的に平滑である)場合も含まれる。
また、本発明に係る液体材料吐出装置は、上記した構成のクリーニング装置と、吐出面から液体材料を吐出することができるように構成されたインクジェットヘッドとを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、安定した吐出性能を維持することができる信頼性の高い液体材料吐出装置を提供することができる。
本発明に係る、液体材料吐出装置のクリーニング装置は、以上のように、液体材料吐出装置の吐出面に付着している液体材料を除去するクリーニング装置であって、上記吐出面に当接して吐出面に付着している液体材料を除去するための第1面と、該第1面の裏面に位置する第2面とを有する吐出面用ブレードを備えており、上記第1面及び上記第2面の少なくとも一方の面は、同一面上に親液性部分と撥液性部分とが互いに隣接して設けられていることを特徴としている。また、本発明に係る液体材料吐出装置は、以上のように、上記した構成のクリーニング装置と、吐出面から液体材料を吐出することができるように構成されたインクジェットヘッドとを備えていることを特徴としている。
以上の構成とすれば、液体材料吐出装置(ノズルプレート)の吐出面のクリーニングを高い信頼性に基づいて実行することができ、安定した吐出性能を実現することができる。また、常時稼動する生産ライン上において高い信頼性をもつ液体材料吐出装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を図1ないし図12に基づいて説明する。尚、以下の説明では、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲が以下の実施形態および図面に限定されるものではない。
図1は、本実施形態のインクジェット式液体材料吐出装置(以下、液体材料吐出装置と記載する)の構成を示した図である。本実施形態の液体材料吐出装置40は、例えば、赤(R)と、青(B)と、緑(G)との3原色のインクを1つの被吐出材に吐出して、R・B・Gの3種類のフィルタからなるカラーフィルタを製造する際に用いることができる。そこで、本実施形態では、R・B・Gの3種類のインクを吐出する液体材料吐出装置について説明する。
本実施形態の液体材料吐出装置40は、図1に示すように、R・B・Gの各インクジェットヘッド50a・50b・50cと、インクジェットヘッド50a・50b・50cに設けられたノズルプレートのノズル面(吐出面)をクリーニングするためのクリーニング機構(クリーニング装置)1とを少なくとも備えている。
上記インクジェットヘッド50a・50b・50cには、被吐出材(不図示)に対向する位置にノズルプレート51が設けられている。上記ノズルプレート51は、従来公知の材料を用いて構成することができ、中でもポリイミドは、撥液性、加工性がよいため好適である。
各ノズルプレート51には複数のノズル孔52が設けられている。ノズル孔52は、ノズルプレート51の吐出面において開口しており、各吐出面内で所定の配列を形成している。本実施形態の場合は、各吐出面に形成されたノズル孔52は図1に示すX軸及びY軸に対して所定の角度を有して傾斜した直線状に配列している。尚、ノズル孔52の配列、大きさ、数は、図1に示すものに限定されるものではない。
尚、本実施形態では、インクジェットヘッド50a・50b・50cがノズルプレート51のみを備えている構成について説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、従来公知のインクジェットヘッドの構成部材を更に搭載することも可能である。例えば、インクジェットヘッドにインクを供給するためのインクタンクや、インクタンクとインクジェットヘッドとの間に設けられたインク供給管をインクジェットヘッド50a・50b・50cに搭載することができる。
このようなインクジェットヘッドは、上述のように液状のインクを吐出したり、吐出を停止したりするため、長時間使用によりインクジェットヘッドのノズルプレートの吐出面にインクが付着してしまう。このようにインクが付着したまま使用し続けると、吐出されるインクの吐出角度が付着したインクによって変化してしまう。特に、液晶パネルに用いられるカラーフィルタの画素は高精細で幅は200μm程度で、それを製造するためのインクジェット装置の吐出精度は10μm以下が求められる。カラーフィルタの製造装置においてこの吐出精度を長期間保つためには、吐出面を常に正常に保つ必要があり、吐出面への液体材料の付着や、傷は吐出精度を劣化させてしまう。そこで、本実施形態では、以下に説明する構成を備えたクリーニング機構1を備え、ノズルプレートの吐出面に付着したインクを除去して上記の問題を解消している。
具体的には、上記クリーニング機構1は、図1に示すように、X−Y平面と平行な上記ノズルプレート51の吐出面をワイピングするノズルブレード機構2と、該ノズルブレード機構2に当接するように構成されているローラー3と、該ローラー3をクリーニングするクリーニングブレード4(除去機構、クリーニング手段用ブレード)と、該ローラー3に洗浄液を供給する洗浄液供給手段5(除去機構、滴下手段)とを少なくとも備えている。
上記ノズルブレード機構2は、ブレード21と、該ブレード21を取り付けるための取り付け台22とを有している。上記ブレード21は、外圧が加わっていない状態では図1のZ軸に平行なワイプ面(鉛直面)を表裏両面(21a・21b)に設けており、取り付け台22に離脱可能な状態で取り付けられている。ブレード21は、Y軸方向に沿って並ぶインクジェットヘッド50a〜50cにそれぞれ対応させて計3つ設けられている。ブレード21同士は、互いにY軸方向に僅かに離間して配置されており、且つ、互いの位置がX軸方向に僅かにずれて取り付けられている。
上記ノズルブレード機構2は、後述する駆動手段によって図1のX軸に沿って駆動されるように構成されている。図2は、図1に示す切断線A−A’にてノズルブレード機構2を切断した状態を示した矢視断面図である。尚、説明の便宜上、インクジェットヘッド50aも示している。ノズルブレード機構2は、後述する駆動手段(モーター)の駆動によって図2に示すようにインクジェットヘッド50aに近づき、駆動手段による更なる駆動により、その一部分においてノズルプレート51の吐出面に当接しながら吐出面に沿って一軸移動する。これにより、吐出面はブレード21によってワイプされる。
図3は、ブレード21のワイプ面を示した平面図である。ブレード21のワイプ面は、表裏同一の構成となっており、同一面内に、撥液性を示す部分と、親液性を示す部分とを有している。具体的には、図3に示すように、ブレード21の一つの面のうち、吐出面との当接部分は撥液性であり、当接部分以外の部分は親液性となっている。
ここで、図4(a)〜(c)を用いて、同一面内に撥液性を示す部分(以下、撥液性部分と記載する)と親液性を示す部分(以下、親液性部分と記載する)とを有した基板を用いて、該基板上に液滴を乗せたときの液滴の状態を説明する。まず、図4(a)は、液滴を撥液性部分の上であって、且つ親液性部分の上に僅かに侵入した位置にのせた状態である。図中の矢印は重力方向を示している。液滴は、該位置に乗せられた直後から、図4(b)に示すように親液性部分に移動し始める。そして、更に時間が経つと、該位置にあった液滴は、図4(c)に示すように完全に親液性部分の上に位置する。このように、同一面内に撥液性部分と親液性部分とを形成しておくことによって、時間経過とともに撥液性部分の上の液滴が親液性部分に移動するという現象が見られる。
尚、撥液性部分と親液性部分とは、各々に乗せた液滴の接触角に、20°以上の差があることが好ましい。接触角の差が20°よりも小さいと、上記の現象が生じない虞がある。具体的には、親液性部分は、液滴の接触角が60°〜80°であることが好ましい。一方、撥液性部分は、液滴の接触角が100°〜120°であることが好ましい。図5に、撥液性部分と親液性部分とにおける接触角を示す。
本実施形態では、ブレード21の同一面内に撥液性部分21cと親液性部分21dとを設けて、上記の現象を利用している。すなわち、図3に示すブレード21が、ワイプ面(裏面21a・表面21b)をZ軸と平行になるように取り付け台22に取り付けられ、図2に示すようにインクが付着した吐出面に当接すると、撥液性部分(当接部分)21cに吐出面のインクが移し取られる。このとき、移し取られたインクは撥液性部分21cで重力方向に流れ、親液性部分21dに侵入する。すると、インクは、上記の現象によって時間経過とともに親液性部分に移動する。ここで、本実施形態の液体材料吐出装置は、図2に矢印で示す方向を重力方向としているため、該インクの移動を促進させることができる。そして、親液性部分21dに移動したインクの量が多かったり、インクの粘度が低かったりするときには、該インクは、親液性部分から、更に取り付け台22へ流れ落ちる。
ブレード21は、図2に示すように、取り付け台22に設けられた凹部25の大きさと略同じ大きさの固定手段24に固定されており、固定手段24に固定された状態で上記凹部25に挿入されている。そのため、親液性部分21dに移動したインクのうち、取り付け台22へ流れ落ちたインクは、上記固定手段24に設けられた穴部24’に流入する。該穴部24’は、鉛直方向に形成された直径1mm程度の微小孔であるため、流入したインクは毛細管現象によって穴部24’を通過して、取り付け台22の凹部25の底部へ移動する。
ここで、取り付け台22の凹部25の詳細な構造について、図6に基づいて説明する。図6は、図1に示すノズルブレード機構2の取り付け台22を切断線B−B’にて切断した状態を示した矢視断面図である。図6に示すように、取り付け台22には、固定手段24の数ほど凹部25が設けられている。各凹部25には、X−Y平面に沿って吸収体26(吸液材)が設けられている。
上記吸収体26は、取り付け台22に設けられた複数の凹部25に共通して設けられている。すなわち、吸収体26は、複数の凹部25の底部において繋がっている。各凹部25の底部へ移動したインクは、上記吸収体26に吸収される。
更に、上記取り付け台22の凹部25の底部には、図2に示すように、更に、上記取り付け台22の凹部25の底部には、外部と連通する管部27の一端が開口している。管部27は、外部において廃液タンク60に繋がっている。更に、廃液タンク60に至るまでの間に、電磁弁61とポンプ62とが設けられている。従って、ポンプ62を作動し、電磁弁61が開けられると、吸収体26に吸収されたインクを管部27を介してノズルブレード機構2外部に排出することができる。
ブレード21は、弾性材料から構成することができ、フッ素系ゴムが好適である。中でも、耐薬品性が高いパーフルオロゴム(ダイキン製パーフロ(商品名))を用いることが特に好ましい。パーフロは炭素、フッ素、酸素の原子のみから構成されており、フッ素ゴムの中でも最も不活性の特性をもつ弾性体である。また、上記のように撥液性部分と親液性部分とを形成する手法としては、親液性を有する素材(例えばDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)、SiO膜)をスパッタ法やプラズマ・アッシング法により前記パーフロ表面に形成することによって、所望の部分を得ることができる。
上述したように、本実施形態では、ブレード21が固定手段24に固定された状態で、凹部25に挿入されている。そのため、ブレード21を交換する必要が生じた場合には、固定手段24ごと取り付け台22から取り外し、予め固定手段24に固定された新しいブレード21を取り付けることができる。ワイプ動作は、ノズルプレート51の吐出面に傷を付ける等、吐出面に対して悪影響を与えることなく実行する必要がある。そのためには、ノズルブレード機構2を調整する必要があり、ワイプ時に吐出面に与える圧力や、当接角度等、ブレード21に対して高い精度が要求される。しかしながら、その一方で、ワイプ動作(メンテナンス作業)は、カラーフィルタ製造ラインの吐出動作の合間に、僅かな時間で行うことが要求され、その時間のなかでブレード21の交換を行う必要がある。そのため、ブレード21を、直接取り付け台22に取り付けると、ブレード21は弾性を有しているため、迅速かつ精度良く取り付けることができない虞がある。そこで、本実施形態では、上記したように、ブレード21を予め固定手段24に精度良く固定しておき、その固定手段24を、取り付け台22の凹部25に取り付けるという簡易な動作で、ブレード21を迅速、且つ精度良く取り付け台22に取り付けることができる。
尚、図3に示したブレード21は、当接部分以外の部分は全て親液性となっている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、図13に示すブレード21’であってもよい。図13に示すブレード21’は、図3に示したブレード21の親液性部分21dの一部が撥液性になっている。具体的には、撥液性部分21c’と、親液性部分21dとがブレード21の上記当接部分から離れる方向に細長く形成されており、且つ、撥液性部分21c’と親液性部分21dとが交互に配列している。このように構成した場合であっても、図3に示したブレード21と同じく、ブレード21の当接部分にインクの蓄積を生じさせず、ブレード21による吐出面のクリーニング効果を維持することができる。
上記ローラー3は、ブレード21が当接することができるように、ノズルブレード機構2の移動経路中に配置されている。具体的には、ローラー3は、ローラー3のローラー軸32がノズルプレート51の吐出面とほぼ同じ高さに位置しており、且つ、ノズルプレート51からX軸方向に沿って所定の距離を隔て配置されている。これにより、吐出面をワイプしたことによってインクを移し取ったブレード21が、X軸に沿って移動すると、ローラー軸より下方のローラー3表面に当接し、当接によって、ブレード21のインクをローラー3表面に移すことができる、すなわち、ブレード21からインクを除去することができる(図7参照)。本実施形態では、ローラー3は、図1に示すように円柱状であり、後述する駆動手段によって、上記ローラー軸32を回転軸として回転することができるように構成されている。
ローラー3は、その表面が、ブレード21の表面よりも高い親液性を呈しており、且つ、ブレード21が当接する領域において凹凸がない構造となっている。凹凸がない構造とは、すなわち、ブレード21が当接している状態でローラー3がローラー軸を回転軸として回転した場合に、ローラー3がブレード21に均一に当接するように、ローラー3の表面には多孔質であったり、隆起部や凹溝が形成されていたりしない構造である。本実施形態におけるローラー3は、少なくともブレード21が当接する領域において、ローラー軸からローラー3表面までの長さ(すなわち、ローラー3の半径)がいずれの箇所においても等しく、もしくは実質的に等しく構成されている。
具体的には、ローラー3の表面は、面粗度Raが0.1以上で、2.0以下であることが好ましい。Raが0.1よりも小さくなると、ローラー3の表面の親液性がブレード21の表面のそれよりも低くなり、ブレード21からインクを移し取ることが出来ない。一方、Raが2.0よりも大きくなると、当接させたブレード21に傷を付ける。上述したように、ブレード21に傷を付けてしまうと、結果的にノズルプレート51の吐出面に傷が付き、吐出面の形状変化(劣化)を引き起こして、安定した吐出性能が得られなくなる。よって、ローラー3の表面は、Raが0.1〜2.0の範囲であることが好ましい。また、ブレード21がパーフルオロゴムのようなフッ素系ゴムの場合には、Raが0.4以上であることがより好ましく、1.2以下であることがより好ましい。なかでも、Raが0.8前後であることが最も好ましい。
ローラー3の表面の材質としては、PTFE等の樹脂を用いることができる。樹脂を用いることによって、切削加工により面粗度の小さいローラーが切削加工で安価で入手できる。耐薬品性の強い樹脂もあり、金型成型が必要なゴム製ローラに比べて、コストも性能も高いローラーが実現できる。樹脂を用いた場合は、所望の親液性を得るために、親液化処理(プラズマ処理やアッシング等)を行う必要がある。
また、本発明は、ローラー3の表面の材質として、樹脂に限定されるものではなく、ステンレス(例えば、SUS304)や、アルミ、真鍮等の金属を用いて構成することもできる。金属を用いることによって、切削加工により鏡面仕上げ等の面粗度の小さいローラーが切削加工で安価で入手できる上に、耐薬品性の面からみても材質の選択の範囲が広い。液体材料吐出装置で吐出する液体材料は多種多様であり、金属製のローラーであれば様々な液体材料に対応でき、消耗されないので交換頻度も抑えることができる。
尚、上記ではRaが0.1よりも小さくなると親液性に問題が生じると述べたが、ローラー3の表面を親液化処理する場合であれば、Raは0.1より小さくてもよく、鏡面状に仕上げられたものであってもよい。Raが0.1より小さい場合や、鏡面状に仕上げられている場合であれば、Raが上記の範囲のものを採用する場合と比較して、ブレード21の傷付きをより一層抑制することができる。
ローラー3の長さ(ローラー軸方向の長さ)は、取り付け台22上の3つのブレード21全てが当接することができる長さを有している。これにより、互いにX軸方向にずれて配置された3つのブレード21は、ローラー3に順次当接する。
ローラー3の表面における、取り付け台22上のブレード21とブレード21との間にY軸方向に設けられた間隙に対応する位置には、凸型の混色防止部31が設けられている。本実施形態は、R・B・Gの3種類のインクを吐出する構成となっているため、仮にローラー3の軸長の全てにわたってローラー3の半径が均一である場合は、ローラー3表面において、R・B・Gの3種類のインクが混色する可能性があり、混色したインクが何かしらの理由でブレード21に付くと、結果的に、各インクジェットヘッドの吐出面に混色したインクが付着して、インクドットの色精度を著しく低下させてしまう。そこで、上記混色防止部31を設けることによって、ローラー3の表面に付着した各色のインクが混じり合って混色することを防止することができる。ローラー3の表面(ブレード21が当接する領域部分)からの混色防止部31の高さ(隆起長)は、各インクが混色しない程度であれば特に限定されるものではない。
上記クリーニングブレード4は、ローラー3の表面に付着したインクを除去するために設けられており、ローラー3によるブレード21のクリーニング動作の妨げにならない位置において、ローラー3に常時当接している。具体的には、クリーニングブレード4は、図1に示すように、ローラー軸よりも上方においてローラー3表面に当接していることが好ましい。クリーニングブレード4は、上記ブレード21と同じく、弾性材料から構成され、ローラー3表面における上記混色防止部31以外の領域に当接するように構成されている。これにより、ローラー3表面に傷を付けること無く、ローラー3の表面に付着したインクを除去することができる。
また、ローラー軸32に沿ったクリーニングブレード4の長さ(幅)は、ブレード21のそれよりも長く(広く)構成されている。これを図7に示す。図7に示すように、クリーニングブレード4の幅4Hは、ブレード21の幅21Hよりも大きく構成されている。このように構成することにより、ブレード21からローラー3に移し取られたインクがローラー3の表面上で広がったとしても、幅広のクリーニングブレード4によって、インクを効率的にローラー3から除去することができる。
本実施形態では、クリーニングブレード4は、図1に示すように、ブレード面がX−Y面に平行になるように設置されている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、上下の該ブレード面のうちの下のブレード面にローラー3のインクを移し取る構成である場合には、クリーニングブレード4は、ローラー3表面に当接した状態において、クリーニングブレード4におけるローラー3表面との当接箇所がクリーニングブレード4における他の箇所よりも重力方向において最上部に位置するように、所定の角度を有して傾斜していてもよい。このようにクリーニングブレード4を傾斜させることによって、クリーニングブレード4によって移し取られたインクが、重力に従ってローラー3表面との当接箇所から離れる方向に移動し易い。そのため、クリーニングブレード4に移し取られたインクがローラー3表面に戻る虞がなく、好ましい。
上記洗浄液供給手段5は、図1に示すように、ローラー3のローラー軸よりも上方から、ローラー3の表面に洗浄液を滴下することができるように構成されている。ローラー3の表面に滴下された洗浄液は、ローラー3の表面に拡がり、ローラー3の表面に付着したインクの付着力を低下させ、クリーニングブレード4による除去効率を高める効果を有する。
洗浄液としては、インクの溶媒や、インクの主溶媒に界面活性剤などの添加剤を付加した溶液を用いることができる。滴下量は、洗浄液の揮発性等を考慮して、洗浄液がブレードに移らない程度の量であればよく、例えば、0.05mlを、後述するローラー洗浄工程毎に滴下する構成とすればよい。
洗浄液供給手段5について、図8を用いて詳述する。図8は、洗浄液供給手段5の滴下位置について説明した斜視図である。図8に示すように、洗浄液供給手段5は、ローラー3表面における、上記混色防止部31以外の領域であって、且つクリーニングブレード4が当接しない領域に洗浄液を滴下できるように配設されている。この領域に滴下された洗浄液は、図8の斜線で示した領域に広がる。この斜線で示した領域は、クリーニングブレード4によって除去できなかったインクが残留する可能性が高い部分である。クリーニングブレード4の当接によって、僅かではあるが、ローラー3表面のインクがクリーニングブレード当接領域の外に広がる可能性がある。このクリーニングブレード当接領域の外に広がったインクが長時間かけて蓄積されると、蓄積されたインクがクリーニングブレード当接領域に侵入してしまう虞がある。このように長時間かけて蓄積されたインクは、乾燥し、クリーニングブレード4では除去できない程度にローラー3表面上で固化してしまっている。そのため、ローラー3の回転に伴って、クリーニングブレード4は、固化したインク塊に乗り上げてしまい、ローラー3表面に正確に当接することができない状態を招いてしまう。そこで、図8の灰色で示した領域に洗浄液供給手段5によって洗浄液を滴下することで、上記のような固化したインクを除去することができ、クリーニングブレード4をローラー3表面に正確に当接させ、クリーニングブレード4のクリーニング動作を正常に実現させることができるようになる。
クリーニングブレード4に付着したインクは、図1に示すように除去手段6によってクリーニングブレード4から除去される。除去手段6は、例えば、スポンジのような多孔質の吸収体から構成することができ、この吸収体に、クリーニングブレード4の表面に付着・蓄積したインクを吸収させることによって、クリーニングブレード4から除去することができる。吸収体に吸収させたインクは、図1に示す吸引手段7によって吸引し、廃液として液体材料吐出装置外に排出することができる。尚、吸引手段7として、図2に示したポンプ62を兼用してもよい。
以下に、ノズルブレード機構2の駆動機構及びローラー3の回転機構について、図9に基づいて説明する。図9は、液体材料吐出装置40のX−Z面図である。尚、図9では、ノズルブレード機構2の構造を簡素化して示している。
ノズルブレード機構2は、図9に示すように、一軸(X軸)上を移動することによって、ブレード21でノズルプレート51の吐出面をワイプし、ワイプ後に、インクが付着した状態のブレード21をローラー3に当接させる。そこで、クリーニング機構1は、ノズルブレード機構2を上記のように移動させるための駆動手段として、モーター8(ブレード駆動手段、ローラー回転制御手段)を備えている。
上記モーター8は、ボールネジ機構によりモータの回転力(回転運動)を直線の推進力(水平運動)に変換して一軸移動を実現する。ノズルブレード機構2は、モーター8による駆動により、クリーニング機構1に設けられたガイドレール9に沿って一軸移動する。詳細は後述する。モーター8には、駆動制御を行う制御部が設けられている。モーター8による駆動制御については後述する。
クリーニング機構1は、ローラー3を回転させる機構として、ラックギア10と、第1の回転ギア11と、第2の回転ギア12とを備えている。
上記ラックギア10は、図9に示すように、ノズルブレード機構2と一体的に構成されており、ノズルブレード機構2の一軸(X軸)移動に伴って、X軸上を移動するように構成されている。
上記第2の回転ギア12は、その回転軸が、図9に示すように、支持体(不図示)に支持されたローラー3のローラー軸32と同軸上に位置するように配置されている。第2の回転ギア12は、その回転軸を中心に回転することによってローラー3を回転させることができる。
上記第1の回転ギア11は、図9に示すように、ラックギア10と第2の回転ギア12とに咬合するように構成されており、図示しない部材によって位置固定されている。すなわち、第1の回転ギア11は、ラックギア10と咬合して、ラックギア10の一軸移動に伴って回転するが、一方向のみに回転するように構成されている。具体的には、第1の回転ギア11は、後述するように、ノズルブレード機構2が、ローラー3から吐出面に向けて移動する場合のみ回転して、回転を上記第2の回転ギア12に伝える。一方、ノズルブレード機構2が吐出面をワイプした後にローラー3に向けて移動する場合は、第1の回転ギア11は回転せず、よって、上記第2の回転ギア12も回転しない。このように、本実施形態の構成では、ローラー3の回転方向を一方向に限定することにより、ローラー3の回転制御を簡素化することができる。また、ローラー3に当接せしめたクリーニングブレード4が、ローラー3表面に付着したインクを除去するのに際して、ローラー3の逆回転によるクリーニングブレード4の巻き込みを考慮する必要がなくなる。そのため、クリーニングブレード4の取り付け機構を簡略化することができる。更に、クリーニングブレード4によって拭き取られたローラー3表面に、インクが、ローラー3の逆回転によって広がる虞もない。
また、上記ラックギア10は、図9に示すように、ブレード21における表裏双方のワイプ面側に設けられている。そのため、ノズルブレード機構2は、吐出面をワイプした後に、ローラー軸32を通る中心線Cよりもヘッド50側の表面にブレード21を当接させた後、中心線Cを越えて、中心線Cを挟んでヘッド50側とは反対側(クリーニングブレード4側)にブレード21を移動させることができる。
以下に、上記モーター8による駆動制御の機構を、図9と共に図10を用いて説明する。
図10の(a)は、ノズルブレード機構2のブレード21が、吐出面をワイプした後に、ローラー3の、ローラー軸32を通る中心線Cよりもヘッド50側の表面に当接している状態を示している。モーター8は、図10の(a)のようにブレード21がローラー3の表面に当接する直前、もしくは当接を開始した時点で、ブレード21の一軸移動速度を落とすように制御する。具体的には、モーター8は、ブレード21がローラー3の表面に当接する直前、もしくは当接を開始した時点でのブレード21の一軸移動速度を、ブレード21が吐出面をワイプしている間のブレード21の一軸移動速度の5%から20%にする。
図10の(b)は、ブレード21が、中心線Cよりもクリーニングブレード4側に移動した状態である。ブレード21が、図10の(a)に示す状態から、図10の(b)に示す状態まで移動する間、ローラー3は回転していない。ブレード21は、その間に、上記裏面21aに付着していたインクを、図10の(a)に示すように、ローラー3に移し取らせる(図10の(a)中のP1)。
図10の(b)のように、ブレード21が中心線Cよりもクリーニングブレード4側に移動すると、上記モーター8は、次に、ブレード21を、再度、中心線Cよりもヘッド50側に移動させるようノズルブレード機構2を駆動制御する。この駆動により、ブレード21の上記表面21bが、ローラー3における、中心線Cを挟んでヘッド50側とは反対側の表面に当接し、表面21bに付着していたインクが該表面に移し取られる(図10の(c)中のP2)。このブレード21の移動中、第1の回転ギア11がラックギア10と咬合して、ラックギア10の一軸移動に伴って回転し、回転を上記第2の回転ギア12に伝える。そのため、ローラー3は、図10の(c)に示す方向に回転する。また、上記同じく、上記モーター8は、ブレード21がローラー3の表面に当接する直前、もしくは当接を開始した時点で、ブレード21の一軸移動速度を落とすように制御する。具体的には、モーター8は、ブレード21がローラー3の表面に当接する直前、もしくは当接を開始した時点でのブレード21の一軸移動速度を、ブレード21が吐出面をワイプしている間のブレード21の一軸移動速度の5%から20%にする。
本実施形態におけるローラー3は、ノズルブレード機構2のブレード21が当接した際に、ブレード21に傷が付くことを避けるため、上記したように、面粗度を小さく構成している。そのため、ブレード21に傷が付くことを回避できる反面、ローラー3のインク除去効率が、従来のようなスポンジ状のローラーや、凹溝が形成されているローラーに比べて劣ることが懸念される。しかしながら、上記したように、ブレード21の移動速度をローラー3と当接する時点で低速にすることによって、ブレード21とローラー3表面との接触距離及び当接時間を長くすることができるので、ローラー3のインク除去効率を充分確保することができる。
中心線Cよりもヘッド50側にブレード21が移動した状態を、図11に示す。図11に示すように、ブレード21の裏面21a及び表面21bからインクが除去され、ブレード21がローラー3とヘッド50との間に来たところで、上記モーター8は、図中矢印で示すようにノズルブレード機構2がX軸上で往復移動するよう駆動制御する。このとき、第1の回転ギア11は、ノズルブレード機構2が一方向(図10の(c)で示した方向)に移動する度に第2の回転ギア12に回転を伝えて、ローラー3を一方向に回転させる(ローラー洗浄工程)。洗浄液供給手段5は、ローラー3が一方向に回転し始める際、及び/または一方向に回転している間、図8に示すように、ローラー3のローラー軸よりも上方から、ローラー3の表面に洗浄液を滴下する。これにより、ローラー3に当接しているクリーニングブレード4が、上記洗浄液によって粘度が低下したインクをローラー3表面から除去することができる。
このモーター8による駆動制御、及びローラー洗浄工程における洗浄液供給手段5の動作との関係を図12に示す。図12は、図10の(a)から図10の(c)までの間の状態を示しており、モーター8は、図10の(a)の状態と図10の(c)の状態とで、駆動制御の方向(回転方向)を反転にしている。そして、図11の状態になると、モーター8は、図12に示すように、駆動制御の方向の反転を短時間に繰り返す。この反転の繰り返しの初期に、洗浄液供給手段5が、洗浄液をローラー3の表面に滴下する。反転の繰り返しが行われている間、ノズルブレード機構2はX軸上で往復移動し、ローラー3は少なくとも1回転する。
ここで、モーター8によるローラー3の回転制御について説明する。下記表1は、ローラー3表面の親液性(撥液性)と、ローラー3の線速度と、クリーニングブレード4によるローラー3表面のクリーニング効果、との相関関係を示したものである。
Figure 2008265170
表1において、ローラー3表面をSUS304で構成することにより、ローラー3表面のRaが2.0で、且つ接触角19°を実現している。また、ローラー3表面をアルミで構成することにより、ローラー3表面のRaが1.5で、且つ接触角25°を実現している。ローラー3表面をアルミで構成することにより、ローラー3表面のRaが0.8で、且つ接触角33°を実現している。ローラー3表面をSUS304で構成することにより、ローラー3表面のRaが0.8で、且つ接触角48°を実現している。各接触角のローラー3(20mm径)について、24mm/秒、及び5mm/秒の線速度で回転させて、各々の条件下でのクリーニングブレード4(図1)によるローラー3表面のクリーニング効果を検証した。このとき、使用したクリーニングブレード4は、ダイキン製パーフロゴムで構成されており、接触角は50°である。また、クリーニングブレード4は、ローラー3に対して、ローラー3の回転方向に0.5mm幅ほど当接させた。クリーニング効果は、目視による確認、及びエージング実験中の不吐出やインクだれの発生頻度により、3段階評価している。また、クリーニングブレード4のクリーニング効果と併せて、ローラー3表面上のインクのクリーニングブレード4への移り易さ(液移りの程度)を検証した。
この検証から、ローラー3表面の接触角が小さいほど、ローラーを早く回転させても所望のクリーニング効果を得ることができることがわかる。言い換えれば、上記の検証から、本実施形態では、ローラー3の回転(ローラー3の線速度)を、ローラー3表面の接触角に基づいて設定することができることが示された。
すなわち、ローラー3表面の材質を考慮することによって、ローラー3の回転速度が24mm/秒と速い場合であっても、ローラー3表面上のインクをクリーニングブレード4によって除去することができる。これにより、カラーフィルタ製造ラインの吐出動作の合間に、僅かな時間で行うことが要求されるワイプ動作(メンテナンス作業)の時間短縮化に貢献することができ、カラーフィルタのコストパフォーマンスの向上を図ることが可能となる。
以上のように、本実施形態における液体材料吐出装置40に設けられたクリーニング機構1は、ブレード21の同一面上に、撥液性部分21cと親液性部分21dとが互いに隣接して設けられている。具体的には、ブレード21は、同一面上において、吐出面との当接部分が撥液性部分21cとなっており、他の部分、すなわち、該当接部分よりも重力方向下流の部分が親液性部分21dとなっている。これにより、吐出面からブレード21の撥液性部分21cへ移ったインクを、当接部分以外の親液性部分21dに更に移すことができ、ブレード21の当接部分(撥液性部分21c)にインクが残留することを防ぐことができる。よって、ブレード21による吐出面のクリーニング動作を長時間実施した場合であっても、ブレード21の当接部分(撥液性部分21c)にインクが堆積したり、堆積したインクが固化したりするなどして、ブレード21のクリーニング性能を劣化させるような事態に陥らず、良好なクリーニング動作を実行することができる。
また、上記の構成によれば、ブレード21を用いて、吐出面に付着しているインクを除去しているため、ローラーを用いて吐出面に付着しているインクを除去する構成と比較して、吐出面からのインクの除去効率を向上させることができる。すなわち、ローラーを吐出面に当接させる構成の場合、回転ローラーを精度よく吐出面に当接させることが難しく、特に、吐出面の面積が大きかったり、複数の吐出面に同時に当接させたりする場合には、回転ローラーを吐出面全体に均しく当接させなくてはならず、非常に高い精度を要求される。そのため、コストパフォーマンスが低く、よって、吐出面を完全にクリーニングすることが難しく、クリーニングの信頼性が劣ると言える。これに対して、本実施形態の場合、ブレード21を用いているため、このような問題を生じることなく、吐出面のクリーニングを高い信頼性に基づいて実行することができる。
また、本実施形態におけるクリーニング機構1のノズルブレード機構2には、鉛直方向に窪んだ凹部25が設けられた取り付け台22に、表面21b及び裏面21aが鉛直面となるように、且つブレード21における吐出面との当接部分(撥液性部分21c)が重力方向の上流に位置するように、ブレード21の一部分が凹部25に挿入固定されて取り付けられており、凹部25の底部には、取り付け台22の内部を通り外部に通じる管27が形成されていることから、ブレード21の当接部分(撥液性部分21c)に、吐出面のインクが移ると、移ったインクは、鉛直面である表面21b及び裏面21aを重力に従って重力方向下流に流れ落ちる。よって、ブレード21の当接部分に移し取られたインクを、いち早く当接部分から除去することができるので、当接部分でのインクの残留・固化を抑制することができる。更に、管27が形成されていることから、表面21b及び裏面21aを重力に従って重力方向下流に流れて、凹部25の底部に至ったインクを、取り付け台22の外部へ排出することができる。
また、本実施形態によれば、表面21b及び裏面21aを重力に従って重力方向下流に流れて、凹部25の底部に至ったインクを吸収するための吸収体26を、凹部25の底部に設けていることから、重力に沿って流れて凹部25の底部に至ったインクが多量になった場合に、凹部25の底部に堆積してしまい、凹部25の底部に流れ落ちる新たなインクの流れを妨げるような虞はない。更に、吸収体26は、複数のブレード21に共通して単一で設けられているため、吸収体26に吸収されたインクを吸収体26から(取り付け台22から)外部へ排出するための吸引動作源を1つだけ設けたとしても、ばらつきのない安定した排出動作を実行することができる。
また、本実施形態における液体材料吐出装置40に設けられたクリーニング機構1は、上記ブレード21に当接して、ブレード21からインクを除去するための上記ローラー3を備えている。そのため、ブレード21にインクが所定量以上に蓄積することはなく、よって、ブレード21を長時間にわたって繰り返し使用した場合であっても、高い信頼性に基づいて吐出面からインクを除去することができる。
更に、このローラー3は、上記ブレード21が当接している間、ブレード21に対して均一に当接する構成となっている。従来構成のようにスポンジのような多孔質の構造であったり、隆起部材及び凹溝を有した構造であったりするものに、ブレードを当接させると、該構造の凹凸形状によって、ブレードに傷が付いてしまう虞がある。これに対して、ローラー3は、ブレード21に対して均一に当接する、すなわち、ブレード21に傷を付ける原因となる凹凸形状が形成されておらず、平滑な面においてブレード21に当接している。そのため、ブレード21に傷を付けることなく、ブレード21からインクを除去することができ、安定した吐出性能を維持することができる。尚、「平滑」とは、完全に平滑である場合と、完全に平滑ではないものの、ブレード21を傷付けない程度に平滑である(つまり、実質的に平滑である)場合も含まれる。
また、上記の構成によれば、ローラー3が、スポンジやブラシのように、ブレードに付着した液体材料を吸収する構造ではないため、従来のようなスポンジやブラシによって構成されたものと比較して、ローラー3からのインクの除去が容易である。よって、従来の構成と比較して、コストパフォーマンスの向上を図ることが可能となる。
このように本実施形態のローラー3は、ブレード21に傷を付ける原因となる凹凸形状が形成されていない平滑な面を有しているため。そのため、ブレード21に傷を付けることを回避できる反面、上記ローラーの液体材料除去効率が、従来のようなスポンジ状のローラーや、凹溝が形成されているローラーに比べて劣ることが懸念される。しかしながら、本実施形態のクリーニング機構1は、上記モーター8によって、ブレード21の位置に応じて、ローラー3の回転を制御するように構成されていることから、ブレード21とローラー3との接触距離及び当接時間を長くするように、ローラー3の回転を制御することができる。そのため、平滑な面を有したローラーであっても、充分な液体材料除去効率を確保することができる。
また、上記の構成によれば、ローラー3の回転方向を一方向に限定しているので、ローラーの回転制御を簡素化することができる。更に、ローラー3にクリーニングブレード4を当接させる構成であるため、ローラー3に当接せしめたクリーニングブレード4が、ローラー3表面に付着したインクを除去するのに際して、ローラー3の逆回転によるクリーニングブレード4の巻き込みを考慮する必要がない。そのため、クリーニングブレード4の取り付け機構を簡略化することができる。更に、クリーニングブレード4によって拭き取られたローラー3表面に、インクが、ローラー3の逆回転によって広がる虞もない。
また、本実施形態のブレード21には、上記吐出面に当接して、吐出面に付着している液体材料を除去する表面21bと、裏面21aとが設けられている。仮に、表面21b、裏面21a毎に回転制御を実施しない場合、すなわちローラーが常時回転しているところへブレード21を当接せしめると、ブレード21がローラー3に巻き込まれてブレード21の片面(表面21bもしくは裏面21a)しかクリーニングできない状態が発生する。しかしながら、本実施形態によれば、ローラー3は、裏面21aがローラー3に当接している間は回転するように制御されており、表面21bがローラー3に当接している間は、ローラー3は停止するように制御することから、上記のような状態が発生せず、良好なクリーニング動作を実行することができる。
また、上記の構成に加えて、本実施形態は、上記モーター8が、ブレード21が上記ローラー3に当接している間のブレード21の移動速度を、ブレード21がローラー3に当接していない間のブレード21の移動速度よりも遅くなるように制御している。これにより、ブレード21とローラー3との接触距離及び当接時間を長くすることができる。よって、ローラー3のインク除去効率を充分確保することができる。
また、本実施形態における液体材料吐出装置40に設けられたクリーニング機構1は、上記ブレード21から除去したインクを上記ローラー3から除去する除去機構を備えている。具体的には、除去機構として、ローラー3に当接するクリーニングブレード4を備えている。
上記の構成によれば、上記ローラー3から液体材料を除去することができるため、長時間にわたってクリーニング動作を行った場合であっても、上記ローラー3に付着した液体材料が、再びブレード21に付着する虞はなく、ブレード21が吐出面から液体材料を良好に除去することができる状態を維持することができる。
また、更に、上記除去機構として、ローラー3に、ローラー3に付着したインクを除去する成分を含有する洗浄液を滴下する洗浄液供給手段5を有しているので、ローラー3に付着したインクを、洗浄液供給手段5から滴下される洗浄液によって除去することができる。更に、本実施形態では、クリーニングブレード4に移し取られたインクを吸収する吸収体を有しているので、ローラー3に付着した液体材料をクリーニングブレード4に移し取ることができるとともに、クリーニングブレード4に移し取られたインクを吸収体によって吸収させることによって、クリーニングブレード4に移し取られたインクがローラー3に戻ることを防止することができる。
また、上記クリーニングブレード4は、上記ブレード21と比較して、ローラー軸32の延びる方向における幅が広いことから、ローラー3表面にインクを残留させることなく、ローラー3表面から良好にインクを除去することができる。
また、上記洗浄液供給手段5は、上記クリーニングブレード4における上記幅の両端の位置に洗浄液を滴下することから、ローラー3上で、インクが、クリーニングブレード4の上記幅よりも外側に拡がり、クリーニングブレード4によって除去できない状態になったとしても、クリーニングブレード4の上記幅よりも外側の位置に、洗浄液が滴下されるので、インクをローラー3に残留させることなく、信頼性の高いクリーニングを提供することができる。
また、本実施形態における液体材料吐出装置40に設けられたクリーニング機構1は、ブレード21と一体的に構成されたラックギア10と、ローラー3と連結しており、且つラックギア10と咬合する回転ギア機構(第1の回転ギア11及び第2の回転ギア12)とを備えているので、ブレード21がモーター8によって駆動されるのに応じて、ラックギア10も一体的に移動する。よって、ラックギア10と咬合する回転ギア機構をローラー3と連結させたことによって、ブレード21の移動と、ローラー3の回転とを連動させることができる。これにより、モーター8をローラーの回転駆動手段として兼用することができるため、部品点数を少なくすることができるとともに、ローラーの回転駆動手段を別途設けた場合と比較して、ローラーの回転駆動に係る消費電力が要らないため、消費電力を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、ローラー3におけるブレード21が当接する面の接触角が、ブレード21におけるローラー3が当接する面の接触角よりも小さい、すなわち、ローラー3におけるブレード21が当接する面が、ブレード21におけるローラー3が当接する面よりも親液性を有している。そのため、ローラー3によってブレード21に付着している液体材料を除去する際、ブレード21からローラー3への液移りが良く、除去を効率的に行うことができる。
尚、本実施形態において説明したクリーニング機構1は、ブレード21に加えて、ローラー3と、クリーニングブレード4と、洗浄液供給手段5とを備えているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ブレード21のみを備えた構成であってもよい。
また、本実施形態では、赤(R)と、青(B)と、緑(G)との3原色のインクを吐出する構成の液体材料吐出装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、単色のインクを吐出する液体材料吐出装置であってもよく、4色以上のインクを吐出液体材料吐出装置であってもよい。
また、本実施形態では、ローラー3に表面21bと裏面21aとが1回ずつ当接した時点でローラー洗浄工程を行っている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、ローラー3の径や、第1の回転ギア11と第2の回転ギア12とのギア比を調整することによって、表面21bと裏面21aとがそれぞれ複数回ローラー3に当接した時点でローラー洗浄工程を行う構成であってもよい。
また、本実施形態では、ローラー3として円柱構造のものを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、無端ベルトを代用してもよい。無端ベルトとしては、樹脂から構成することができ、ブレード21と当接する面に親液化処理が施されたものを用いることができる。
また、本発明に係る液体材料吐出装置は、以下の構成を特徴としていると換言することができる。
すなわち、本発明に係る液体材料吐出装置は、インクジェット方式の液体材料吐出装置で、吐出面に付着した液体材料を除去するための吐出面用ブレードのクリーニング手段として、吐出面用ブレードが当接する対象が非多孔質のローラーであることを特徴としていると換言することができる。
また、上記の構成において、吐出面に付着した液体材料を除去するための吐出面用ブレードのクリーニング手段として、ワイパーブレードが当接するローラーが金属製であるか、もしくは、吐出面用ブレードが当接するローラーが樹脂製であることが好ましい。
更に、上記の構成において、ローラーの面粗度が0.8以下であることが好ましい。
さらに、吐出面用ブレードの液体材料に対する親液性を、ローラーの液体材料に対する親液性よりも小さくすることが好ましい。
更に、上記の構成において、表面を親液化した非多孔質ローラーを用いてもよい。
更に、上記の構成において、定期的にローラーに対して洗浄液を滴下することが好ましい。
また、上記の構成において、ローラーに凸型の間仕切りを有していることが好ましい。
本発明のクリーニング装置は、液体材料吐出装置の吐出面のクリーニングを高い信頼性に基づいて実行することができ、且つ、クリーニングによる吐出面の傷付きを無くし、安定した吐出性能を実現することができる。また、常時稼動する生産ライン上において高い信頼性をもつ。
従って、カラーフィルタ製造装置をはじめとする液体材料吐出装置に適用することができるほか、液体材料を除去するためのあらゆるクリーニング装置に適用することができる。
本発明に係るクリーニング装置を備えた液体材料吐出装置の一実施形態の構成を示した図である。 図1に示した液体材料吐出装置の主要部の一つの構成を示しており、図1に示した切断線A−A’にて、該主要部を切断した状態を示した矢視断面図である。 本発明に係るクリーニング装置に設けられたブレードの構成を示した平面図である。 同一面に撥液性部分と親液性部分とを有する面に液滴を滴下した直後から、液滴の状態を経時的に観察した結果を示した図である。 撥液性を有する面と、親液性を有する面とにそれぞれ液滴を形成した場合の接触角を示した断面図である。 図1に示した液体材料吐出装置の一部の構成を示しており、図1に示した切断線B−B’にて、該構成を切断した状態を示した矢視断面図である。 図1に示した液体材料吐出装置の主要部の一つの構成を示した斜視図である。 図1に示した液体材料吐出装置の主要部の一つの構成を示した斜視図である。 図1に示した液体材料吐出装置の主要部の一つの構成を示した断面図である。 (a)・(b)・(c)はともに、図1に示した液体材料吐出装置の主要部の一つの構成を示した断面図であり、(a)はクリーニング装置に設けられたブレードの裏面に付着したインクを、クリーニング装置に設けられたローラーによって除去する段階を示した断面図あり、(b)はブレードの裏面に付着したインクの除去が完了した段階を示した断面図であり、(c)はブレードの表面に付着したインクの除去をローラーによって除去する段階を示した断面図である。 ブレードの表裏両面に付着したインクの除去が完了した段階を示した断面図である。 クリーニング装置に設けられたモーターによる駆動制御と洗浄液供給手段の動作との関係を示した図である。 本発明に係るクリーニング装置に設けられたブレードの他の構成を示した平面図である。 従来技術を示した図である。
符号の説明
1 クリーニング機構(クリーニング装置)
2 ノズルブレード機構(吐出面用ブレード)
3 ローラー(クリーニング手段)
4 クリーニングブレード
4H クリーニングブレードの幅
5 洗浄液供給手段(滴下手段)
6 除去手段
7 吸引手段
8 モーター(駆動手段)
9 ガイドレール
10 ラックギア
11 第1の回転ギア
12 第2の回転ギア
21 ブレード(吐出面用ブレード)
21a 裏面
21b 表面
21c 撥液性部分(当接部分)
21d 親液性部分(当接部分以外の部分)
21H ブレードの幅
24 固定手段
24’ 穴部
25 凹部
26 吸収体(吸液材)
27 管部
31 混色防止部
40 液体材料吐出装置
50a・50b・50c インクジェットヘッド
51 ノズルプレート
51a 吐出面
52 ノズル孔
60 廃液タンク
61 電磁弁
62 ポンプ

Claims (8)

  1. 液体材料吐出装置の吐出面に付着している液体材料を除去するクリーニング装置であって、
    上記吐出面に当接して吐出面に付着している液体材料を除去するための第1面と、該第1面の裏面に位置する第2面とを有する吐出面用ブレードを備えており、
    上記第1面及び上記第2面の少なくとも一方の面は、同一面上に親液性部分と撥液性部分とが互いに隣接して設けられていることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 上記吐出面用ブレードにおける上記吐出面との当接部に、上記撥液性部分が形成されており、
    上記吐出面用ブレードにおける上記吐出面との当接部とは異なる部分に、上記親液性部分が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
  3. 上記吐出面用ブレードは、鉛直方向に窪んだ凹溝が設けられたブレード取り付け台に、上記第1面及び上記第2面が鉛直面となるように、且つ上記吐出面用ブレードにおける上記吐出面との当接部が重力方向の上流に位置するように、一部分が上記凹溝に挿入固定されて取り付けられており、
    上記凹溝の底部には、上記ブレード取り付け台の内部を通り、該取り付け台の外部に通じる管が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のクリーニング装置。
  4. 上記凹溝の底部には、吸液材が配設されていることを特徴とする請求項3に記載の液体材料吐出装置のクリーニング装置。
  5. 上記ブレード取り付け台には、複数の上記吐出面用ブレードが取り付けられており、
    上記吸液材は、複数の上記吐出面用ブレードに共通して単一で設けられていることを特徴とする請求項4に記載のクリーニング装置。
  6. 上記吐出面用ブレードに当接して、上記吐出面から除去した液体材料を吐出面用ブレードから除去するためのローラーを備えていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のクリーニング装置。
  7. 上記ローラーは、上記吐出面用ブレードが当接している間、吐出面用ブレードに対して均一に当接するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載のクリーニング装置。
  8. 請求項1から7の何れか1項に記載の液体材料吐出装置のクリーニング装置と、
    吐出面から液体材料を吐出することができるように構成されたインクジェットヘッドとを備えていることを特徴とする液体材料吐出装置。
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