JP4484939B2 - 液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4484939B2
JP4484939B2 JP2008225078A JP2008225078A JP4484939B2 JP 4484939 B2 JP4484939 B2 JP 4484939B2 JP 2008225078 A JP2008225078 A JP 2008225078A JP 2008225078 A JP2008225078 A JP 2008225078A JP 4484939 B2 JP4484939 B2 JP 4484939B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiping
cleaning liquid
wipe blade
blade
supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008225078A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010058338A (ja
Inventor
剛史 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2008225078A priority Critical patent/JP4484939B2/ja
Priority to PCT/JP2009/065332 priority patent/WO2010026987A1/ja
Publication of JP2010058338A publication Critical patent/JP2010058338A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4484939B2 publication Critical patent/JP4484939B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16552Cleaning of print head nozzles using cleaning fluids
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • B41J2/16538Cleaning of print head nozzles using wiping constructions with brushes or wiper blades perpendicular to the nozzle plate

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、インクジェットヘッドのノズル形成面を払拭するワイピングヘッドおよびワイピング装置に関するものである。
従来、液滴吐出装置は、簡単かつ鮮やかにカラー印刷することができ、かつランニングコストが低い装置であるため、一般に広く使用されている。また、近年では、液滴吐出装置を用いて、液晶テレビや有機ELなどを製造する研究および開発がなされており、液滴吐出装置を製造装置として利用することへの関心が高まっている。
液滴吐出装置を製造装置として利用する場合には、インクジェットヘッドに液滴を精度よく吐出させることが、特に重要である。この精度を高めるためには、インクジェットヘッドのノズル面に、液滴中の染料または顔料が固着することや、異物が付着することなどを防ぐ必要がある。
液滴の付着したインクジェットヘッドのノズル形成面の回復手段として、吸引および加圧などにより液滴を強制排出する方法、ノズル形成面を清掃する方法、ノズルからのインクを余剰に吐出する方法などが挙げられる。これらの方法のうち、ノズル形成面を清掃する方法では、一般的に、弾性体からなる板状のワイプブレードによってノズル形成面を払拭する方法が用いられている。
例えば、特許文献1には、弾性材料から成り、かつ内部に洗浄液を保持する空部を形成されたワイプブレードが開示されている。特許文献1では、ワイピング時、ノズル形成面と当接するワイプブレードが押圧されて変形し、これによって、空部内の洗浄液がワイプブレードから吐出されてノズル形成面に付着する。洗浄液によってノズル形成面を湿潤させた状態でワイピングするため、ノズル形成面における汚れを除去する効率は向上する。
また、長期にわたってワイプブレードを利用する場合には、一回のワイピングによってワイプブレードに付着するインクや埃などの汚れが、ワイピングの回数を重ねる毎に蓄積してしまう。このまま放置すると、蓄積したインクは乾燥固化してしまい、ワイピング時には、ワイプブレード自体を磨耗させて拭き残りを発生させたり、ノズル形成面を傷つけたりしてしまう。これによって、インクジェットヘッドは正しい吐出動作が行えなくなる可能性がある。したがって、インクジェットヘッドによる初めの吐出精度を長期にわたって持続させるためには、ワイプブレードを常にクリーンな状態に維持する必要がある。
例えば、特許文献2には、ワイプブレードをクリーンな状態に保つために、ワイプブレードのクリーニング機構を設ける技術が開示されている。特許文献2では、上記クリーニング機構において洗浄液を貯留した洗浄槽を設けており、ノズル形成面と当接する、ワイプブレードの当接部を、上記洗浄槽に浸すことによって湿潤した状態に保持している。
特開2005−7635号公報(平成17年1月13日公開) 特開2007−203660号公報(平成19年8月16日公開)
特許文献1に記載されたワイプブレードでは、内側に中空部を設けることができる程度に、ワイプブレードの厚さを大きくする必要がある。このため、特許文献1に記載されたワイプブレードでは、インクジェットヘッドのノズル形成面に対する当接長を適切に設定することが困難である。この当接長の設定は、ヘッドノズル形成面に対して作用する当接圧に関わるものであるため、当接長を適切に設定できずに当接圧が大きくなってしまった場合、ワイプブレードはヘッドノズル形成面に傷を付けてしまう。
さらに、引用文献1に記載されたワイプブレードでは、ワイプブレードに付着するインクや埃などの汚れが蓄積してしまう。これによれば、ワイピング時に、乾燥固化したインクなどがノズル形成面を傷つけてしまう可能性がある。
一方、引用文献2に記載されたクリーニング機構では、ワイピング後、洗浄槽内の洗浄液には少量ではあるがインクが混在してしまう。このため、引用文献2に記載されたクリーニング機構を長期間連続して稼動すれば、洗浄槽におけるインクの混在量は増えていき、洗浄槽内の洗浄液自体が汚れてしまう。洗浄槽内にインクが混在しないようにするためには、毎回のワイピング後に、洗浄槽に貯留する洗浄液を排出および供給しなければならない。しかしながら、このような対応を行う場合、必要とする洗浄液の量が著しく増大してしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクジェットヘッドのノズル形成面を傷つけることなく、湿潤状態でワイピングすることができ、より望ましくは、より少ない洗浄液によってワイプブレードを湿潤状態に保つことができる、ワイピングヘッドおよびワイピング装置を提供することにある。
本発明に係るワイピングヘッドは、上記の課題を解決するために、インクジェットヘッドのノズル形成面を払拭するワイピングヘッドにおいて、上記ノズル形成面を払拭するワイプブレードと、上記ワイプブレードと対向し、かつ、一端が上記ノズル形成面から離れて配置された板と、上記ワイプブレードと上記板との間に一端が上記ノズル形成面から上記板よりも離れて配置され、かつ、上記ノズル形成面側に洗浄液を供給する供給部と、を備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、供給部は、ワイプブレードと板との間に配置されており、ワイプブレードおよび板は、供給部から見てノズル形成面側に高さがある。板は、板の配置された側に洗浄液が溢れるのを抑止する役割を果たすため、供給部から供給された洗浄液は、ワイプブレードと板との間に広がる。
ワイピングヘッドがワイピング動作を行う際、供給部が洗浄液を供給していると、ワイプブレードと、当該ワイプブレードの当接したノズル形成面との間には洗浄液が広がる。さらに、ワイピングヘッドが、板が形成された側を前方とする方向にワイピング動作を行うことによって、ノズル形成面と当接したワイプブレードの当接部は、湿潤した状態でノズル形成面をワイピング(ウェットワイピング)することができる。ウェットワイピングすることによって、ノズル形成面を効率的に清掃することができ、たとえ粘度が高く乾燥しやすいインクを用いた後であっても、ノズル形成面をきれいな状態に回復することができる。
なお、ワイピングヘッドがワイピング動作を行う際、洗浄液がノズル形成面に触れないよう、供給部から供給される洗浄液の量を制限することによって、ノズル形成面を乾燥した状態でワイピング(ドライワイピング)することもできる。したがって、ウェットワイピング後、ノズル形成面に洗浄液が残っている場合には、ドライワイピングすることによって洗浄液を除去してもよい。
また、本発明に係るワイピングヘッドは、上記ノズル形成面と対向する側において、上記ワイプブレードの長手方向の幅をa1とし、上記板の長手方向の幅をa2とするとき、a1≦a2であることが好ましい。
さらに、本発明に係るワイピングヘッドは、上記ノズル形成面と対向する側において、上記供給部の長手方向の幅をa3とするとき、a1≦a3≦a2であることが好ましい。
上記構成によれば、板の幅がワイプブレードの幅以上であることによって、ワイプブレードと板との間に広がる洗浄液がワイプブレードの幅の途中にある板の途切れ目から流れてしまうことを、防ぐことができる。すなわち、ワイプブレードの当接部の両側まで洗浄液を行き渡らせることができる。
さらに、供給部の幅がワイプブレードの幅以上であることによって、洗浄液がワイプブレードと板との間に十分に広がることができる。一方、供給部の幅が板の幅以下であることによって、ワイピングヘッドから洗浄液が余分に流れてしまうことを防ぐことができる。
本発明に係るワイピングヘッドは、ワイピング装置に用いることができる。
本発明に係るワイピング装置は、上記の課題を解決するために、上記ワイピングヘッドがワイピング待機位置にあるとき、上記供給部に供給された洗浄液に接触し、かつ、上記ワイプブレードの払拭する部位に近接して配置された保湿部を備えることを特徴としている。
ワイプブレードの払拭する部位(当接部)には、インクが付着しやすく、仮にこのインクが乾燥するとワイプブレードに固着してしまう。
上記構成によれば、ワイピングヘッドがワイピング待機位置にあるとき、保湿部は、ワイプブレードの当接部と近接する。また、このとき保湿部は、供給部から供給された洗浄液に接触する。これよって、保湿部とワイプブレードの当接部との間には、表面張力によって洗浄液が保持される。したがって、保湿部は、ワイピングヘッドがワイピング待機位置にあるとき、ワイプブレードの当接部を保湿状態に保つことができる。
また、ワイピング後には、ワイピング待機位置において、供給部から洗浄液を連続して供給することによって、ワイプブレードに付着したインク等の異物を除去することができる。
また、本発明に係るワイピング装置においては、上記ワイプブレードと対向する上記保湿部の面の長手方向において、上記保湿部の幅は、上記ワイプブレードの幅よりも大きいことが好ましい。
上記構成によれば、保湿部は、ワイプブレードの当接部を両端まで十分に保湿状態で保つことができる。
また、本発明に係るワイピング装置においては、上記保湿部は撥液性を有していることが好ましい。
上記構成によれば、例えワイプブレードに付着したインクが保湿部に転写されたとしても、ワイピングヘッドがワイピング待機位置にあるときに、供給部から洗浄液を供給して、保湿部を洗浄液で流すことによって、保湿部に転写されたインクを容易に取り除くことができる。
また、本発明に係るワイピング装置においては、上記供給部に洗浄液を供給する供給手段と、上記供給手段を制御する供給制御手段と、上記供給部に供給された洗浄液を排出する排出手段と、を備えることが好ましい。
上記構成によれば、必要なときに必要な量の洗浄液を供給することができる。例えば、ワイピング時に湿潤状態でワイピングするために必要な洗浄液を供給したり、またはワイピング待機時にワイプブレードの当接部を湿潤状態で保持するために必要な洗浄液を供給したりすることができる。また、ワイピングヘッドから流出した、使用済みの洗浄液を排出することによって、ワイピングヘッドの下部に洗浄液が溜まらないようにすることができる。
また、本発明に係るワイピング装置においては、上記ワイピングヘッドを移動させる移動手段と、上記移動手段を制御する移動制御手段と、を備えることが好ましい。
上記構成によれば、ワイピングヘッドのワイピング動作、およびワイピング待機位置におけるワイピングヘッドの位置決めを、繰り返し行うことができる。
本発明に係るワイピング装置によれば、インクジェットヘッドのノズル形成面を払拭するワイピングヘッドにおいて、上記ノズル形成面を払拭するワイプブレードと、上記ワイプブレードと対向し、かつ、一端が上記ノズル形成面から離れて配置された板と、上記ワイプブレードと上記板との間に一端が上記ノズル形成面から上記板よりも離れて配置され、かつ、上記ノズル形成面側に洗浄液を供給する供給部とを備えているため、インクジェットヘッドのノズル形成面を傷つけることなく、湿潤状態でワイピングすることができ、付着したインクなどを効果的に除去することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について、図1から図14を参照して以下に説明する。
まず、図2および図3に基づいて、ワイピング装置40の備えるワイピングヘッド30の概略構成について説明する。図2(a)は、本実施形態におけるワイピングヘッド30を示す上面図であり、図2(b)はその側面(断面)図であり、図2(c)はその正面図である。図3は、ワイピングヘッド30における洗浄液の流れを示す斜視図であり、図中の矢印は洗浄液の流れる方向を示している。
なお、ワイピングヘッド30は、ワイピング装置40においてワイピング動作を行う部材であり、本明細書中では、ワイピングヘッド30においてヘッドノズル形成面と対向する側を上方とし、ワイピング方向前方を前方としている。
図2(a)〜(c)に示すように、ワイピングヘッド30は、ワイプブレード1、供給板2、抑止板3、吸収体4、およびブレードホルダー5を備えている。ワイプブレード1の前方には、供給口2aを有する薄板の供給板2が隣接している。供給板2の前方には、洗浄液の流れを抑える抑止板3が隣接している。ワイプブレード1、供給板2、および抑止板3は、ピンや当て面などによってブレードホルダー5に位置決めされている。ワイプブレード1および抑止板3の下部には、吸収体4が配置されている。また、ブレードホルダー5には、供給口2aに接続された供給流路5bと、吸収体4に接続された排出流路5aとが形成されている。供給流路5bは、洗浄液流入口6と接続されている。
ワイプブレード1は、弾性体から成る材料によって形成されることが好ましい。このような材料としては、例えば、ゴムおよびエラストマーなどが挙げられる。特に、ワイプブレード1は、例えばパーフルオロゴム(パーフロ(登録商標:ダイキン工業))など、耐薬品性を有する材料によって形成されることが好ましい。また、ワイプブレード1は、供給板2と接着されていない。このため、ワイピング時にはワイプブレード1のみが撓み、供給板2と接することなくワイピングを行う。
供給板2は、ワイプブレード1および抑止板3よりも、ブレードホルダー5からの高さが低い板である。供給板2は、特に限定されないが、樹脂または金属などから形成されてもよい。供給板2の上面には、洗浄液を供給するための供給口2aが形成されている。供給口2aは、図2(a)に示すように、供給板2の上面の長手方向に長い形状であってもよいし、または、複数の小さな穴であってもよい。これらの形状によれば、供給する洗浄液の液量が少ないときに、洗浄液が供給口2aから噴射することが防止される。
抑止板3は、ブレードホルダー5からの高さがワイプブレード1よりも低く、かつ、供給板2よりも、ブレードホルダー5からの高さが高い板である。供給板2よりも高いことによって、洗浄液が抑止板3側に流れることを防止できる。また、抑止板3は、ワイプブレード1と同様に、弾性体から成る材料によって形成されることが好ましい。この理由としては、ワイピングヘッドの高さ方向の調整を行う際、誤操作によって抑止板3がノズル形成面に接触して傷つける恐れがあるためである。抑止板3が弾性体であれば、仮に抑止板3とノズル形成面とが接触したとしても、ノズル形成面を傷つけることはない。
吸収体4は、使用済み洗浄液を均一に排出することができる構成であればよく、ワイプホルダー5は、ワイプブレード1、供給板2、および抑止板3の高さ位置を位置決めし、保持する強度があればよい。抑止板3は、ワイプブレード1がノズル面と当接するとき、ノズル面から離れた位置になるように位置決めされる。また、吸収体4は、洗浄液排出流路5aと洗浄液供給流路5bとが混在しないように、Oリングなどでシールされた構造を有する。上記構造は、メンテナンス時にワイプブレード1、供給板2、および抑止板3を容易に交換できる特徴を有する。
以上のような構成を有するワイピングヘッド30に対して、洗浄液を供給するためのポンプを稼動すると、図3に示すように、洗浄液は、洗浄液流入口6から供給流路5bに流れ込み、供給板2の上面における供給口2aの中心部から外側に供給される。供給された洗浄液は、ワイプブレード1と抑止板3とに挟まれた間を通って供給板2の両端へと流れる。その後、供給板2の両端から溢れ出た洗浄液は、吸収体4によって吸収される。
次に、ワイピングヘッド30についてのワイピング動作およびワイピング待機状態について、図1および図4を参照して説明する。図1(a)(b)は、ワイピング動作時のワイピングヘッド30を示す側面(断面)図である。図4は、ワイピング待機状態のワイピングヘッド30を示す側面(断面)図である。
本実施形態におけるワイピングヘッド30は、ノズル形成面をワイピングする際、二通りのワイピングを行うことができる。すなわち、ウェットワイピングとドライワイピングである。
まず、ウェットワイピングについて説明する。図1(a)に示すように、ワイピングヘッド30のワイピング動作時、ワイプブレード1は、ノズル形成面9bとの当接圧によって撓んだ状態で、ノズル形成面9bと当接する。なお、ワイプブレード1においてノズル形成面9bと当接する部位を、ワイプブレード1の当接部(エッジ部)と称す。ワイプブレード1がヘッドノズル9aに到達する前には、供給板2から洗浄液が供給される。供給された洗浄液は、ワイプブレード1の当接部と、ノズル形成面9bとの間に広まり、ワイプブレード1の当接部は湿潤した状態になる。したがって、ワイプブレード1は、図1(a)における中抜きの矢印の方向へ向かって、湿潤した状態でノズル形成面9bをワイピングする。
このようなウェットワイピングによって、ノズル形成面9bに付着したインクなどを効果的に除去することができる。また、ノズル形成面9bに固化したインクや異物が付着していたとしても、ノズル9aを傷つけることがなくワイピングすることができる。
一方、ドライワイピングは、図1(b)に示すように、洗浄液を供給せずにワイピングを行う他は、ウェットワイピングと同様である。例えば、ウェットワイピングを行った後、ノズル形成面9bに洗浄液が拭き残っているときに、ドライワイピングを行うことによって洗浄液を除去することができる。また、固化したインクや異物がノズル形成面9bに付着してないのであれば、ウェットワイピングすることなく、ドライワイピングを行ってもよい。
一連のワイピング動作終了後、ワイピングヘッド30は、ワイピング待機位置に移動する。図4に示すように、ワイピング待機位置には、保湿部8が設けられている。ワイプブレード1は、保湿部8に近接して位置決めされる。なお、保湿部8の詳細な構成については後述にて説明する。
供給板2から洗浄液を供給すると、ワイプブレード1と保湿部8との間には、洗浄液が表面張力によって保持され、ワイプブレード1の当接部は、洗浄液によって湿潤された状態に保たれる。これよれば、ワイプブレード1の当接部に異物やインクが残留していたとしても、これらが固着するのを防ぐことができる。
ワイピングヘッド30がワイピング待機位置に移動した後には、拭き取ったインクや異物をワイプブレード1の当接部から除去するために、洗浄液供給用ポンプを連続して駆動させて洗浄液を十分に供給することが好ましい。ワイピング待機位置では、洗浄液がワイプブレード1の当接部まで広がることができるため、洗浄液を十分に供給することによって、ワイプブレード1の当接部をクリーニングすることができる。このクリーニング後は、ワイプブレード1の当接部を湿潤状態にしたまま、次のワイピング動作時まで待機させておくことが好ましい。
また、洗浄液が蒸発しやすい場合には、ワイピング待機時において、洗浄液の蒸発速度に合わせて洗浄液の供給流路5bに接続される供給用ポンプを随時駆動させ、必要量だけ洗浄液を供給すればよい。
次に、複数のワイピングヘッド30を備えるワイピングユニット14の移動手段について、図5および図6を参照して説明する。図5および図6は、ワイピングユニット14の移動手段を概略的に示す斜視図であり、図5はワイピング待機時を示しており、図6はワイピング時を示している。なお、インクジェットヘッドはワイピング装置40の構成要素ではないが、図5および図6では、破線によってインクジェットヘッド9の外縁を示している。
図5および6に示すように、ワイピングユニット14は、ワイプブレード1を支持するブレードホルダー5を複数個備えている。ワイピングユニット14の移動手段において、ワイピングユニット14は、駆動軸11と連結しており、モーター10が回転することによってガイドレール12に沿って移動する。
ワイピングユニット14の移動手段においては、図示しない原点センサおよびリミットセンサが、ガイドレール12の横側に取り付けられている。原点復帰動作時には、原点センサが、ワイピングユニット14の原点位置を検出し、モーター10にパルス信号を送ることによって、ワイピングユニット14が動作する。また、このパルス信号を読み取ることによって、ワイピングユニット14の現在位置を検知することができる。
一方、リミットセンサは、移動方向の上限側と下限側に二つ取り付けられている。万一、誤った制御信号が送られて、ワイピングユニット14が誤動作したとしても、上記どちらかのリミットセンサがワイピングユニット14の誤作動を検知することによって、モーター10を停止することができる。
ワイピング待機位置において、保湿部8と近接するワイプブレード1の位置を調整し、パルス信号を送る制御ボードにその位置を設定する。これによって、ワイピングユニット14は、ワイピング後、自動的にその設定された位置に移動して待機する。
なお、ワイピングユニット14に対する保湿部8aは、ワイピングユニット14の有する複数枚のワイプブレード1に対してそれぞれ近接するように、側板13によって固定されている。このとき、保湿部8aには、各ワイプブレード1の配置位置の間に溝が設けられていてもよい。この溝は、例えば複数個のインクジェットヘッドで異なった種類のインクを用いた場合、インクが混色することを防ぐことができる。
次に、ワイピングユニット14に対して洗浄液を供給する供給手段と、使用済み洗浄液を排出する排出手段とについて、図7を参照して説明する。図7はワイピングユニット14に洗浄液を供給する供給手段、および使用済み洗浄液を排出する排出手段を概略的に示す模式図である。
洗浄液を供給する供給手段では、図7に示すように、洗浄液タンク17と複数枚あるワイプブレード1の各々とは、供給ポンプ15を途中に配した供給配管19を介して接続されている。洗浄液タンク17は洗浄液を貯留しているタンクである。供給ポンプ15が駆動することによって、洗浄液タンク17に貯留されている洗浄液7は、供給配管19を流れて、供給板2の供給口2aから供給される。
洗浄液タンク17内の洗浄液7が残りわずかになったときには、エンプティセンサ21が検知して、ユーザーへ洗浄液7の補充を喚起させる。ここで使用できるエンプティセンサ21としては、光学式、静電容量式、重量式の検知方法による仕様のものなどが挙げられる。
一方、使用済み洗浄液を排出する排出手段では、ワイピングユニット14内の共通排出流路は、廃液ポンプ16を途中に配した廃液配管20を介して、廃液タンク18と接続されている。ワイプブレード1によるワイピング時や必要以上に洗浄液を使用した時などに溢れ出た使用済みの洗浄液は、廃液ポンプ16が駆動することによって、ワイピングユニット14内の共通排出流路から廃液配管20を介して廃液タンク18へと収容される。
収容された使用済み洗浄液によって廃液タンク18が満たされたときには、まず、フルセンサ(警告)22が検知して、ユーザーへ廃液タンク18の交換を喚起する。その後、ユーザーは、インクジェット装置が停止した後に廃液タンク18の交換を実施すればよい。仮に、インクジェット装置の稼働中に、廃液タンク18に廃液が満たされてしまった場合には、フルセンサ(エラー)23が検知して、エラー信号を制御ボードに送信することによって、インクジェット装置は停止する。
また、洗浄液を供給する供給手段は、図8に示すように、洗浄液タンク17を複数備えてもよい。図8は、洗浄液タンク17を複数備える場合の供給手段および廃液手段を概略的に示す構成図である。洗浄液タンク17を複数備えることによって、1つのワイピング装置40において複数の種類の洗浄液を用いることもできる。図8では、各ワイピングヘッド1に対して、洗浄液タンク17a〜17cおよび供給ポンプ15が、それぞれ独立して接続されており、各ワイピングヘッド1の供給口2aへと、洗浄液7a〜7cがそれぞれ供給される。
なお、使用済み洗浄液を排出する排出手段は、廃液配管20の配管径などの流路が十分大きければ、共通流路を用いてもよいし、複数個の廃液ポンプと独立した流路とを設けてもよい。
次に、ワイピングヘッド30における、ワイプブレード1、供給板2、抑止板3のサイズ関係について、図9〜11を参照して以下に説明する。以下では、上記サイズ関係を述べるために、ワイプブレード1、供給板2、および抑止板3の各サイズを変更したワイピングヘッド30を比較している。図9(a)〜(e)は、ワイプブレード1、供給板2、および抑止板3のサイズ関係を概略的に示すためのワイピングヘッド30の上面図である。図10は、図9(a)〜(e)の各々のワイピングヘッド30の湿潤状態についての判定結果を示す表である。図11は、ワイピングヘッド30の正面図である。
なお、図10に示す判定結果では、ワイピング動作時、およびワイピング待機時の両方の時において、図11に示すワイプブレード1の両端部1aまで洗浄液が広がる場合に対して、好ましいサイズ関係であるとして丸を付している。
図10に示す判定結果によれば、ワイプブレード1の両端部1aまで洗浄液7が広がるためには、図9(a)、(b)、および(c)に示すような、ワイプブレード1、供給板2、および抑止板3のサイズ関係であることが好ましい。図9(d)の場合、洗浄液は抑止板3の端部より前方へ流れてしまい、ワイプブレード1の両端部1aまで広がらない。また、図9(e)の場合、洗浄液は洗浄液自体の濡れ性によってある程度までは広がるが、ワイプブレード1の両端部1aまで確実に広がらない場合があるため、ワイプブレード1の当接部全体を湿潤状態にすることは困難である。
したがって、図9に示すワイプブレード1の上面の長手方向において、ワイプブレード1の幅をa1、供給板2の幅をa2、および抑止板3の幅をa3とするとき、a1≧a2≧a2であることが好ましい。
次に、ワイピング装置40の備える保湿部8について、図12〜14を参照して以下に説明する。
ワイピング待機位置において、仮に保湿部8が存在しない場合に、供給板2から洗浄液を供給したときの洗浄液の様子を図12に示す。図12(a)は、ワイピングヘッド30を示す側面(断面)図であり、図12(b)は、図12(a)のワイピングブレード1の当接部付近を拡大した拡大図である。
図12(a)(b)に示すように、ワイピング待機位置において保湿部8が存在しなければ、供給板2から供給される洗浄液は下に凸の形状をつくる場合が多い。なお、このような洗浄液の形状は、洗浄液の表面張力、洗浄液とワイプブレード1と抑止板3との濡れ性、およびワイプブレード1と抑止板3との距離によって異なる。洗浄液が図12に示すような下に凸の形状である場合、図12(b)において矢印で示す部位、すなわち、ワイプブレード1の当接部には洗浄液が行き渡らない。このため、ワイピング待機位置において保湿部8が存在しなければ、仮にワイプブレード1の当接部に異物やインクが付着していたとしても完全に除去することは難しい。
これに対し、図13に示すように保湿部8を用いれば、洗浄液はワイプブレード1の当接部全体に行き渡る。図13(a)は、ワイピングヘッド30と、保湿部8とを示す側面(断面)図であり、図13(b)は、図13(a)のワイピングブレード1の当接部付近を拡大した拡大図である。
保湿部8は、ワイプブレード1のワイピング待機位置に対して、ワイプブレード1に接しないように、かつ、供給板2から供給した洗浄液に接するように、配置されていればよい。すなわち、保湿部8は、ワイプブレード1の当接部との間に、洗浄液を表面張力によって保持できればよい。このような状態で、さらに洗浄液を十分に供給すれば、仮にワイプブレード1に異物やインクが付着していたとしても、これらを除去することができる。また保湿部8は、ワイプブレード1の当接部との間に洗浄液を保持する状態を維持することによって、ワイプブレード1の当接部を湿潤した状態に保つことができる。
なお、保湿部8に対するワイプブレード1の位置が最適な位置にあるように、ワイピングヘッド30の高さとあおりを微調節できる機構があることが好ましい。例えば、表面張力が異なる洗浄液を用いるときに、洗浄液の表面張力に合わせて微調節を行うことによって、保湿部8は、ワイプブレード1の当接部との間に、最適な状態で洗浄液を保持することができる。
保湿部8の形状について、保湿部8の幅は、ワイプブレード1の上面の長手方向において、ワイプブレード1の幅よりも大きいことが好ましい。これによって、図11におけるワイプブレード1の両端部1aまで十分に洗浄液を保持することができる。また、保湿部8においてワイプブレード1と対面するコーナー部には、R加工が施されていることが好ましい。これによって、ワイプブレード1が待機位置よりヘッドノズル形成面に移動するとき、ワイプブレード1が保湿部8に当接したとしても、ワイプブレード1の当接部が傷つくことを防止することができる。
保湿部8の形状は、図13(a)(b)に示されるものに限られない。ワイプブレード1の位置は、保湿部8とのワイプブレード1と保湿部8との距離24を、ワイプブレード1の当接部との間に表面張力によって洗浄液を保持できるように調整することが重要である。しかしながら、図13に示すように、保湿部8の備える1つの面のみがワイプブレード1と近接する場合には、距離24を調整することが比較的難しい。そこで、保湿部8は、図14に示す保湿部8’のような形状であってもよい。保湿部8’は、ワイプブレード1の上側にも、ワイプブレード1と近接する面を有している。この構成によれば、ワイプブレード1の当接部は完全に洗浄液に覆われるため、距離24を、ワイプブレード1の当接部との間に表面張力によって洗浄液を保持できるように調節することが容易になる。
また、保湿部8の形状は、図13(a)(b)示すような、断面が四角形のものではなく、断面が三角形や円などのものであってもよい。
保湿部8の表面のうち、少なくともワイピングヘッド30に近接する箇所が撥液性を有していることが好ましい。なお、表面の全てが揮発性を有していても良い。保湿部8を構成する材料を工夫すれば、こうした揮発性を実現できる。例えば、保湿部8の全体が撥液性を有する材料から形成されてもよいし、保湿部8の表面が撥液性を有する材料によってコーティングされてもよい。保湿部8の表面をコーティングする場合には、内側の材料について限定されない。撥液性を有する材料としては、例えば、フッ素系樹脂やステンレスなどの材料が挙げられる。また、保湿部8の表面をコーティングする場合には、ポリイミドやDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)などで成膜処理することが挙げられる。保湿部8の表面が撥液性を有すことによって、ワイプブレード1に付着した異物やインクが保湿部8に転写したとしても、ワイピング待機位置において洗浄部2から洗浄液を連続的に流すことによって、保湿部8に転写した異物やインクを容易に取り除くことができる。
次に、ワイピングヘッド30における好ましい寸法について説明する。ワイプブレード1と抑止板3との高低差は、一般的なワイプブレードの当接長0.5〜1.5mmであることを考慮すると、(当接長)+(0.1〜0.5mm)程度であることが好ましい。
供給板8とワイプブレード1との隙間24は0.1〜1.0mm程度が好ましい。なお、保湿部8と抑止板3との間25は、互いに接触してもよい。
また、供給板2の厚さ(ワイプブレード1と抑止板3との間の距離)は1.5〜3.0mm程度であることが好ましいが、加工や成型上の問題がなければ、供給板2の厚さは上記範囲の内でも小さい方がよい。
(他の実施形態)
本発明に係るワイピングヘッドは以下のように構成することも可能である。
液滴を媒体上に噴射するインクジェットヘッドのノズルが位置する面に付着したインクや異物をワイパーブレードにより払拭してクリーニングするワイピング機構において、ヘッドノズル面を当接するワイプブレードと、該ワイプブレードの払拭方向前方に洗浄液を供給する供給口と、洗浄液の流出を抑え該ワイプブレードの少なくとも当接長だけ低い板とを備え、ワイピング待機位置に位置したときに該ワイプブレードの当接部に近接する部材とを具備することを特徴とするワイピングヘッド。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の実施例と従来例とを用いて、ワイプブレード1の当接部を湿潤状態に保つのに必要な洗浄液を使用する量を比較した。
実施例には、図15(a)(b)に示すようなワイピングヘッド30を用いた。図15(a)は実施例のワイピングヘッドを示す斜視図であり、図15(b)はその側面(断面)図である。また、ワイピングヘッド30におけるワイプブレード1、供給板2、および抑止板3には、図9(a)、(b)、および(c)に示すサイズ関係のものをそれぞれ用いた。
一方、従来例には、図16に示すような、洗浄槽を用いたワイプブレード101のクリーニング機構を用いた。図16(a)は従来例のクリーニング機構を概略的に示す斜視図であり、図16(b)はその側面を示す概略図であり、図16(c)はその正面を示す概略図である。従来例のクリーニング機構は、洗浄槽102に洗浄液が貯留されており、ワイプブレード101が回転軸103を中心軸として回転することによって、ワイプブレード101の当接部を洗浄液に浸水させる構成である。ワイピングブレード101は、ワイピング待機中には浸水しており、ワイピング時には、180度回転することによってワイピングブレード101を起こした後にワイピングを行う。なお、従来例の洗浄槽102には、特に洗浄槽に貯留される洗浄液量が少ない形状である円弧状の断面のものを用いた。
実施例におけるワイプブレード1と、従来例におけるワイプブレード101とには、幅a、高さb、厚さが同様のサイズのものを用いた。また、実施例におけるワイプブレード1と供給板2との高低差h(ブレード浸水部高さ)と、従来例におけるワイプブレード1を洗浄液に浸水させる高さh(ブレード浸水部高さ)とが、同一の値になるようにした。
洗浄液使用量を左右させるものとしては、実施例において供給板厚さtがあり、従来例においてワイプブレード101と洗浄槽102との隙間(クリアランス)xおよびyがある。そこで、実施例における供給板厚さtを、好ましい範囲である1.5〜3.0mmから、1.5mm、2mm、および3mmにそれぞれ設定し、一方、従来例における洗浄槽とブレードとの隙間xおよびyをそれぞれ一定に2mmに設定した。
実施例および比較例における洗浄液の使用量の測定について、単一のワイプブレード1において、ワイピング待機状態から、1回のワイピング動作終了後ワイプブレード1の当接部を洗浄液で保持するまでに、必要とした洗浄液の量を測定した。
具体的には、実施例では、初期充填するのに必要な量と、洗浄液で保持するために必要な量とを測定した。洗浄液の供給については、ワイプブレード1がワイピング待機位置にあるとき、供給用ポンプを駆動させて洗浄液を保持し、この状態から供給ポンプを駆動せずにウェットワイピングを行い、さらにワイピング後、インク等を除去するために必要な時間だけポンプを駆動させた。
一方、従来例では、図16(b)に示すように、洗浄槽102の内側を満たす洗浄液の量を測定した。
なお、洗浄液としては、表面張力の値が水よりも小さな溶媒を用いた。
実施例および従来例の結果を表1に示す。
なお、表1では、図9(a)、(b)、および(c)のサイズ関係を有する実施例について、それぞれa、b、およびcとして示している。
表1に示す結果から、a、b、およびcのいずれの場合の実施例において、であっても、従来例よりも洗浄液使用量が少ないということが分かった。特に、実施例aの場合では、従来例に比べて67%も洗浄液の使用量を削減することができた。
また、実施例における供給板の厚さtを一定に2mmに設定し、一方、従来例における洗浄槽102とワイプブレード101との隙間xおよびyを、1mm、2mm、および5mmの3種類にそれぞれ設定したときの結果を表2に示す。
なお、表2においても、図9(a)、(b)、および(c)のサイズ関係を有する実施例について、それぞれa、b、およびcとして示している。
表2に示す結果から、この場合においても、a、b、およびcのいずれの場合の実施例であっても、従来例よりも洗浄液の使用量が少ないことが判った。特に、実施例cの場合では、従来例に比べて86%も洗浄液の使用量を削減することができた。
表2において、従来例の洗浄槽2とワイプブレード101との隙間を1mmに設定したとき、洗浄液削減率は他の場合に比べると大きくはないが、(総洗浄液使用量)=(単一のワイプブレードによる洗浄液使用量)×(ワイプブレード個数)×(ワイピング回数)を考慮すると、わずかな削減率であっても、インクジェット装置として使用すれば大きな効果を得られること容易にわかる。
本発明に係るワイピングヘッドおよびワイピング装置は、例えばインクジェットヘッドのノズル形成面を備える液滴吐出装置に好適に利用することができる。
(a)(b)はワイピング時における、本発明の一実施形態に係るワイピングヘッドを示す側面断面図である。 (a)は本発明の一実施形態に係るワイピングヘッドの上面図であり、(b)はその(側面)断面図であり、(c)はその正面図である。 ワイピングヘッドにおける洗浄液の流れを示す斜視図である。 ワイピングヘッドのワイピング待機状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るワイピング装置の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るワイピング装置の斜視図である。 ワイピング装置における洗浄液の供給手段および排出手段を説明する模式図である。 ワイピング装置における洗浄液の供給手段および排出手段を説明する模式図である。 ワイプブレードと供給板と抑止板のサイズ関係を示すワイピングヘッドの上面図である。 図9におけるワイピングヘッドの比較結果を示す表である。 図9におけるワイピングヘッドの正面図である。 (a)はワイピングヘッドを示す断面図であり、(b)はワイプブレードの当接部付近を拡大した断面図である。 (a)はワイピングヘッドおよび保湿部を示す断面図であり、(b)はワイプブレードの当接部付近を拡大した断面図である。 保湿部の他の形態を示す断面図である。 (a)は実施例のワイピングヘッドを示す斜視図であり、(b)はその側面断面図である。 (a)は従来例のワイプブレードおよび洗浄槽を示す斜視図であり、(b)はその側面図であり、(c)はその正面図である。
符号の説明
1 ワイプブレード
2 供給板
3 抑止板
8 保湿部
10 モーター
11 駆動軸
12 ガイドレール
13 側板
14 ワイピングユニット
15 供給ポンプ
16 廃液ポンプ
17 洗浄液タンク
18 廃液タンク
19 供給配管
20 廃液配管
30 ワイピングヘッド
40 ワイピング装置

Claims (8)

  1. 液滴を吐出するインクジェットヘッドと、上記インクジェットヘッドのノズル形成面を払拭するワイピングヘッドとを備える液滴吐出装置において、
    上記ワイピングヘッドは、
    上記ノズル形成面を払拭するワイプブレードと、
    上記ワイプブレードと対向し、かつ、払拭時に一端が上記ノズル形成面から離れて配置され板と、
    上記ワイプブレードと上記板との間に一端が上記ノズル形成面から上記板よりも離れて配置され、かつ、上記ノズル形成面側に洗浄液を供給する供給部と、
    を備えていることを特徴とする液滴吐出装置
  2. 上記ノズル形成面と対向する側において、
    上記ワイプブレードの長手方向の幅をa1とし、上記板の長手方向の幅をa2とするとき、a1≦a2であることを特徴とする、請求項1に記載の液滴吐出装置
  3. 上記ノズル形成面と対向する側において、
    上記供給部の長手方向の幅をa3とするとき、a1≦a3≦a2であることを特徴とする、請求項2に記載の液滴吐出装置
  4. 上記ワイピングヘッドがワイピング待機位置にあるとき、上記供給部に供給された洗浄液に接触し、かつ、上記ワイプブレードの払拭する部位に近接して配置された保湿部を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の液滴吐出装置
  5. 上記ワイプブレードと対向する上記保湿部の面の長手方向において、
    上記保湿部の幅は、上記ワイプブレードの幅よりも大きいことを特徴とする、請求項に記載の液滴吐出装置
  6. 上記保湿部は撥液性を有していることを特徴とする請求項またはに記載の液滴吐出装置
  7. 上記供給部に洗浄液を供給する供給手段と、
    上記供給手段を制御する供給制御手段と、
    上記供給部に供給された洗浄液を排出する排出手段と、を備えていることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の液滴吐出装置
  8. 上記ワイピングヘッドを移動させる移動手段と、
    上記移動手段を制御する移動制御手段と、を備えていることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の液滴吐出装置
JP2008225078A 2008-09-02 2008-09-02 液滴吐出装置 Active JP4484939B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008225078A JP4484939B2 (ja) 2008-09-02 2008-09-02 液滴吐出装置
PCT/JP2009/065332 WO2010026987A1 (ja) 2008-09-02 2009-09-02 ワイピングヘッドおよびワイピング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008225078A JP4484939B2 (ja) 2008-09-02 2008-09-02 液滴吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010058338A JP2010058338A (ja) 2010-03-18
JP4484939B2 true JP4484939B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=41797153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008225078A Active JP4484939B2 (ja) 2008-09-02 2008-09-02 液滴吐出装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4484939B2 (ja)
WO (1) WO2010026987A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6020098B2 (ja) * 2012-11-30 2016-11-02 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
US20150091980A1 (en) * 2013-09-30 2015-04-02 Kyocera Document Solutions Inc. Recording-head recovery system, ink-jet recording apparatus including the same, and recording-head recovery method
DE102014206994B4 (de) * 2014-04-11 2022-06-09 Koenig & Bauer Ag Druckwerk mit zumindest einem Druckkopf und zumindest einer Reinigungsvorrichtung und ein Verfahren zur Reinigung zumindest einer Düsenfläche zumindest eines Druckkopfs
DE102016215113A1 (de) 2016-08-12 2018-02-15 Koenig & Bauer Ag Druckaggregat mit Abdeckeinrichtung und/oder und Reinigungsvorrichtung
CN111137017A (zh) * 2018-11-06 2020-05-12 深圳弘博智能数码设备有限公司 一种喷头维护系统及标签数码打印机
JP7243396B2 (ja) * 2019-04-03 2023-03-22 株式会社リコー 液体を吐出する装置
CN113710495B (zh) * 2019-04-03 2023-05-09 株式会社理光 液体排出装置和液体排出设备

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0542678A (ja) * 1991-08-12 1993-02-23 Fuji Xerox Co Ltd インクジエツトプリンタのメンテナンス装置
JP2006062222A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録装置、及び、インク吐出ノズル洗浄方法
JP2007168293A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Ricoh Elemex Corp ヘッド面清掃装置、インクジェット記録装置、およびヘッド面清掃方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0542678A (ja) * 1991-08-12 1993-02-23 Fuji Xerox Co Ltd インクジエツトプリンタのメンテナンス装置
JP2006062222A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録装置、及び、インク吐出ノズル洗浄方法
JP2007168293A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Ricoh Elemex Corp ヘッド面清掃装置、インクジェット記録装置、およびヘッド面清掃方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010026987A1 (ja) 2010-03-11
JP2010058338A (ja) 2010-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4484939B2 (ja) 液滴吐出装置
JP5047681B2 (ja) 液体材料吐出装置のクリーニング装置、及び該クリーニング装置にて実行されるローラー回転制御方法
JP5498996B2 (ja) インクジェットヘッドの洗浄装置およびインクジェット記録装置
JP3836490B2 (ja) 液体吐出ヘッドの吐出面清掃装置
JP3834049B2 (ja) インクジェット式記録装置、インクジェットヘッド部のクリーニング装置および、インクジェットヘッド部のクリーニング方法
JPH10146985A (ja) インクジェット・プリンタのプリントヘッド清浄装置
JPH10146984A (ja) インクジェット・プリンタのプリントヘッド清浄装置
JP4579264B2 (ja) 液体材料吐出装置のクリーニング装置
JPH10138503A (ja) インクジェット・プリンタのプリントヘッド清浄装置
JP2009101630A (ja) インクジェット記録装置
JP5875341B2 (ja) 保守装置及び液滴吐出装置
JP2020032620A (ja) 液体噴射装置、液体噴射装置のメンテナンス方法
JP2010162791A (ja) 画像形成装置
CN113147179A (zh) 液体喷射装置和液体喷射装置的维护方法
JP4257367B2 (ja) 液体材料吐出装置のクリーニング装置
JP2015231729A (ja) インクジェットプリンター
US11331920B2 (en) Printhead cleaning
JP4389850B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6900814B2 (ja) 記録ヘッドのクリーニング方法、及び記録装置
JP2006305772A (ja) インクジェット式記録装置、ワイピング方法およびワイピングブレード
US8025357B2 (en) Fluid ejecting apparatus and ejecting head maintenance method
JP2009137156A (ja) インクジェット記録装置
JP2011051209A (ja) 液滴吐出装置
JP5138475B2 (ja) インクジェットヘッド用キャップ及びワイパー並びにメンテナンス機構
JP2006168077A (ja) 画像形成装置のメンテナンス方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100223

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4484939

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3