JP7438773B2 - ワイパ機構、及びワイパ - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットヘッドのノズル面をワイプするワイパと、このワイパを備えるワイパ機構とに関する。
従来、インクジェットヘッドのノズル面をクリーニングするのにワイパ(ワイパブレード)を使用することがある。このワイパは、インクを吸収せず掻きとるゴム材で構成されるものや、インクを吸収し拭きとるスポンジなどの多孔質材で構成されるものがある。
また、ワイプされたインクを除去するための溝がワイパに設けられ、この溝にインクを吸引する吸引部材が配置されたワイパが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009-269327号公報
上述のように多孔質材で構成されたワイパは、インクを吸収するため拭き残すことなくノズル面をクリーニングしやすいが、インクを吸収するため消耗品として用いられたり、或いは、吸収したインクを絞り取る機構などが必要になったりするなどのデメリットがある。
一方、ゴム材で構成されたワイパは、繰り返しのワイプ(ワイピング)に適している。しかし、ゴム材は、インクをほとんど吸収しない。インクジェットヘッドのヘッドのノズル面に接触するワイパの先端付近はR形状に弾性変形するため、ワイプされたインクが湾曲領域に堆積してしまう。そうすると、堆積したインクがインクジェットヘッドの側面に付着し残ったり、或いは、払拭しきれずにノズル面に拭き残りが発生したりするなどの払拭不良が発生し、ひいては、インクジェットヘッドの吐出不良、残ったインクへの用紙接触による画像汚れ等の懸念がある。
また、上述のように溝に吸引部材が配置されたワイパは、吸引部材が配置されることで構成が複雑になり、小型のインクジェットヘッドなどへの適用が難しい。また、複数材料でワイパが構成されているため、インクジェットヘッドに当接した際の変形がワイパの幅方向で均一ではなくなることで、インク払拭性の低下が懸念される。
本発明の目的は、簡素な構成でインクの払拭性能を向上させることができるワイパ機構及びワイパを提供することである。
1つの態様では、ワイパ機構は、インクジェットヘッドのノズル面を湾曲した状態でワイプするワイパと、前記ワイパによってワイプされたインクを受けるインク受け部とを備え、前記ワイパは、ワイプ時に前記ノズル面に接触することで湾曲領域を形成し、前記湾曲領域は、前記ワイパの先端から距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい凹凸部が同一素材にて一体に形成されている。
前記態様によれば、簡素な構成でインクの払拭性能を向上させることができる。
一実施の形態におけるインクジェット印刷装置を示す構成図である。 一実施の形態におけるインクジェット印刷装置を示す制御構成図である。 一実施の形態に係るワイパ機構を示す平面図である。 図3のIV-IV断面を、ヘッドモジュールを省略して示す斜視図である。 図3のV-V断面図である。 一実施の形態に係るワイプ位置にあるワイパ機構を示す正面図である。 一実施の形態に係るワイプ時のワイパを示す側面図である。 一実施の形態に係るワイパを示す正面図である。 一実施の形態におけるワイプ時のパージインクの流れを説明するための斜視図である。 一実施の形態におけるワイプ時のパージインクの流れを説明するための側面図である。 比較例におけるワイプ時のインクの流れを説明するための斜視図である。 比較例におけるワイプ時のインクの流れを説明するための側面図である。 一実施の形態の第1変形例に係るワイパを示す正面図である。 一実施の形態の第2変形例に係るワイパを示す正面図である。 一実施の形態の第3変形例に係るワイパを示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態に係るワイパ機構及びワイパについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施の形態におけるインクジェット印刷装置100を示す構成図である。
図2は、インクジェット印刷装置100を示す制御構成図である。
なお、図1、及び後述する図3~図15に示す前後、上下、及び左右の各方向は、被印刷媒体の一例である用紙Pの搬送方向を右方向とした場合の一例にすぎないが、例えば、前後方向及び左右方向が水平方向であり、上下方向が鉛直方向である。
図1に示すように、インクジェット印刷装置100は、ワイパ機構1と、印刷部110と、吸着搬送部120と、外部給紙部130と、内部給紙部141~143と、搬送ローラ対151~155と、レジストローラ対156とを備える。また、図2に示すように、インクジェット印刷装置100は、制御部161と、記憶部162と、操作パネル部163と、スキャナ164と、排紙部165とを備える。なお、図1には、外部給紙部130及び内部給紙部141~143から印刷部110へ続く搬送経路を太い実線で示す。
印刷部110は、例えば2つのインクジェットヘッド111,112を有する。図3に示すように、インクジェットヘッド111,112のそれぞれは、用紙Pの搬送方向(右方向)に直交する主走査方向(前後方向)に沿って千鳥状に配置された6つ(複数)のヘッドモジュール111a,112aを有する。すなわち、インクジェットヘッド111,112において、前後方向に沿って配列された6個ずつのヘッドモジュール111a,112aが、それぞれ左右方向における位置を交互にずらして配置されている。一例ではあるが、一方のインクジェットヘッド111の6つのヘッドモジュール111aは、2色(例えば、ブラック(K)及びシアン(C))のインクを吐出し、他方のインクジェットヘッド112の6つのヘッドモジュール112aは、インクジェットヘッド111とは異なる2色(例えば、マゼンタ(M)及びイエロー(Y))のインクを吐出する。
吸着搬送部120は、印刷部110に対向するように配置されている。搬送部120は、例えば用紙Pを吸着しながら、搬送ベルトによって用紙Pを搬送する。なお、吸着搬送部120は、図1に示す印刷位置と、この印刷位置よりも下方の図6に示すワイプ位置と、このワイプ位置よりも下方の図示しない待機位置とに移動可能であるとよい。また、図1に示す印刷時におけるワイパ機構1は、印刷部110の下方から退避した位置にある。
外部給紙部130及び内部給紙部141~143は、給紙トレイ131,141a,142a,143aと、スクレーパローラ132,141b,142b,143bと、ピックアップローラ133,141c,142c,143cとを有する。
給紙トレイ131,141a,142a,143aには、複数の用紙Pが積載される。
スクレーパローラ132,141b,142b,143bは、給紙トレイ131,141a,142a,143aに積載された複数の用紙Pのうち最上位に位置する用紙Pを繰り出して搬送する繰り出しローラである。
ピックアップローラ133,141c,142c,143cは、スクレーパローラ132,141b,142b,143bによって繰り出された用紙Pを搬送する。
搬送ローラ対151~155は、内部給紙部141~143からレジストローラ対156までの間の搬送経路に配置されている。
レジストローラ対156には、外部給紙部130及び内部給紙部141~143から搬送される用紙Pが突き当てられる。これにより、用紙Pの斜行が修正される。
図2に示す制御部161は、インクジェット印刷装置100全体の動作を制御する演算処理装置として機能するプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit)を有し、ワイパ駆動部40、印刷部110、吸着搬送部120等のインクジェット印刷装置100の各部の動作を制御する。
記憶部162は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM(Read Only Memory)、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)、ハードディスク装置などである。
操作パネル部163は、各種操作を行うための操作キー、タッチパネルや、各種情報を表示するディスプレイなどを有することでインクジェット印刷装置100の入力部及び表示部の一例として機能する。
スキャナ164は、原稿から画像データを読み取る。
排紙部165は、印刷部110によって印刷が行われた用紙Pが積載される排紙トレイと、この排紙トレイに用紙Pを排出する排出ローラとを有する。
図3は、ワイパ機構1を示す平面図である。
図4は、図3のIV-IV断面を、ヘッドモジュール111a,112aを省略して示す斜視図である。
図5は、図3のV-V断面図である。
図6は、ワイプ位置にあるワイパ機構1を示す正面図である。
図7は、ワイプ時のワイパ11を示す側面図である。
図8は、ワイパ11を示す正面図である。
図3~図8及び後述する図9~図15に示す前後、上下、及び左右の各方向は、ワイパ機構1が図6に示すように印刷部110と吸着搬送部120との間のワイプ位置にある状態の方向である。
図3に示すワイパ機構1は、ワイパユニット10と、2つのガイド部20と、インク受け部30と、ワイパ駆動部40とを備える。
ワイパユニット10は、例えば4つのワイパ11と、これらのワイパ11を支持するワイパ支持部材12とを有する。
上述のように、2つのインクジェットヘッド111,112のヘッドモジュール111a,112aは、千鳥状に配置されていることによって左右方向に計4列に並んでいる。そのため、4つのワイパ11のそれぞれが1列(3個)のヘッドモジュール111a,112aのノズル面112a-1(ヘッドモジュール112aのノズル面112a-1のみ図5に図示)をワイプするために計4つ配置されている。なお、ノズル面112a-1には、例えば撥インク膜がコーティングされている。
ワイパ11は、図5に示すように上方である延出方向D2に延出し、図7に示すように湾曲した状態でノズル面112a-1を進行方向D1(前方向)にワイプする。ワイパ11は、例えばワイパブレードである。また、ワイパ11は、ヘッドモジュール111a,112a(ノズル面112a-1)との当接により弾性変形する弾性体である。ワイパ11は、ゴムなどの材料からなるとよい。図5に示すように、ワイプ前のワイパ11の先端11cは、ヘッドモジュール111a,112aのノズル面112a-1よりも上方に位置する。これにより、ワイパ11は、ワイプ時に湾曲した状態でノズル面112a-1をワイプする。
図7及び図8に示すように、ワイパ11のヘッドモジュール112aに当接するワイプ面11aは、例えば矩形状を呈する。ワイパ11は、ワイプ時にノズル面112a-1に接触することで湾曲領域A1を形成する。ワイパ11のうち湾曲領域A1よりも根元側が根元領域A2である。この根元領域A2は、平面状であるか、或いは、湾曲領域A1と比較して湾曲度合いが少ないほぼ平面状である。例えば、わずかに湾曲している領域であっても、湾曲面の接線方向が延出方向D2に対して15度以下の傾きであれば、湾曲領域A1ではなく、根元領域A2といえる。また、湾曲領域A1については、一例ではあるが、ワイパ支持部材12(ワイパ11を支持する領域)とノズル面112a-1との距離をRとしたとき、曲率直径が約Rとなる。なお、ワイプ面11aは、ワイパ11の進行方向D1における下流側の面であるが、ワイパ11が進行方向D1の前後両方向にワイプを行う場合には、両側の面がワイプ面11aとなる。その場合、後述する凹凸部11bは、少なくとも一方のワイプ面11aに設けられるとよい。
図8に示すように、凹凸部11bは、ワイプ面11aにおける例えば幅方向D3(左右方向)の中央において、ワイパ11の先端11c(上端)から距離を隔てて根元側(下側)に向かって、ワイプ時における湾曲領域A1と根元領域A2とに連続して形成されている。例えば、凹凸部11bは、幅方向D3よりも延出方向D2に長い長方形状を呈する。ここで、凹凸部11bは、湾曲領域A1と根元領域A2とに連続して隙間なく形成されていることが望ましいが、断続的に湾曲領域A1と根元領域A2とに亘って形成されていてもよい。なお、ワイパ11の幅方向D3(左右方向)は、ワイパ11の進行方向(前方向)とワイパ11の延出方向D2(上方向)とに直交する方向である。
凹凸部11bは、ワイパ11に同一素材にて一体に形成されている。すなわち、凹凸部11bは、ワイプ面11aに例えばブラスト加工などの粗面加工が行われることによって形成されている濡れ領域である。また、凹凸部11bは、ワイプ面11aの周囲よりも表面粗さ(例えば、算術平均粗さRa)が大きい。
なお、凹凸部11bは、先端11cから距離を隔てた部分において、湾曲領域A1の少なくとも一部に設けられるとよい。そのため、凹凸部11bは、根元領域A2まで連続して形成されていなくともよいが、凹凸部11bが、ほぼ鉛直面となる根元領域A2まで連続して形成されていることで、ヘッドモジュール111a,112aから排出されるパージインクPI(インクの一例)を重力で落下させやすくすることができる。
図4に示すように、ワイパ支持部材12には、4つのワイパ11が取り付けられている。また、図3及び図5に示すように、ワイパ支持部材12には、例えば、左右一対のネジ孔12a,12aが前後方向に貫通して設けられている。
2つのガイド部20のそれぞれは、前後方向に延びる例えばネジ軸であり、ワイパ支持部材12のネジ孔12a,12aを貫通するように配置されている。そのため、ガイド部20が回転することによって、ワイパユニット10が前後方向に移動可能となる。
インク受け部30は、ヘッドモジュール111a,112aのノズル面112a-1から紙粉や埃などとともに落下するインクを受ける。このように落下するインクは、ワイパ11のワイプによって落下するパージインクPIを含む。
インク受け部30内のインクは、ワイパ機構1が図1に示す退避位置において傾くことにより、図3に示すインク受け部30の排出部30bから、図示はしないが、廃液経路を経て廃液収容部へ流れるとよい。インク受け部30は、例えば、上方に開口する直方体形状を呈する。そのため、インク受け部30の内部底面がインク受け面30aとなる。なお、インク受け部30は、ガイド部20の前端を回転可能に支持する。
ワイパ駆動部40は、例えば2つのモータ41を有する。
モータ41は、ワイパ11(ワイパユニット10)を駆動する駆動手段(アクチュエータ)の一例であり、例えば、ガイド部20に接着によって結合されている。モータ41は、ガイド部20を回転させることによって、上述のようにワイパユニット10を前後に移動させる。なお、単一のモータ41が、例えば駆動ベルトを回転させることによって、この駆動ベルト内のプーリを介して2つのガイド部20を回転させてもよい。或いは、単一のモータ41及び単一のガイド部20のみが配置され、この単一のガイド部20がワイパユニット10を前後方向に移動させてもよい。
以下、ワイパ11によるノズル面112a-1のワイプについて説明する。
図9及び図10は、ワイプ時のパージインクPIの流れを説明するための斜視図及び側面図である。
ワイパ11がヘッドモジュール111a,112aのノズル面112a-1をワイプする前に、まず、図6に示すように、吸着搬送部120が図1に示す印刷位置よりも下方に移動し、ワイパ機構1が印刷部110と吸着搬送部120との間に移動する。また、ヘッドモジュール111a,112aは、図7に示すようにパージインクPIを吐出する。これにより、複数のノズルから吐出されたパージインクPIが複数箇所に集まって点在する。
そして、ワイパ11は、上述のように延出方向D2においてヘッドモジュール111a,112aのノズル面112a-1よりも先端11cが上方にオーバーラップした状態で進行方向D1に移動する。そのため、ワイパ11は、先端11c側が進行方向D1の後方に反り返って湾曲した状態で進行方向D1に移動し、ノズル面112a-1をワイプする。
これにより、ワイプされたパージインクPIは、ワイプ面11aに沿って、紙粉や埃などとともに、上述のインク受け部30のインク受け面30aに重力方向に落下する。このパージインクPIの落下の際、周囲よりも表面粗さが大きい凹凸部11bが根元領域A2までパージインクPIを誘導するため、パージインクPIが落下しやすくなる。
なお、図9に示すように、ノズル面112a-1の左右両側には、例えば、用紙Pのノズル面112a-1に対する接触を防止するための2つのマスクプレート112a-2が設けられている。
ワイパ11がすべてのヘッドモジュール111a,112aのノズル面112a-1をワイプした後には、ヘッドモジュール111a,112aがピエゾ素子を駆動させて各ノズルからインクを吐出させるフラッシング動作により、ノズルでのインクの混色を改善することが可能である。その後、図6に示す吸着搬送部120が下方に移動し、ワイパ機構1が図1に示す退避位置に移動する。この退避位置においては、ワイパ11が進行方向D1の後方に戻っていることが望ましい。吸着搬送部120は、印刷が行われる場合には印刷部110に近接する位置まで上昇し、印刷が行われない場合には更に下方の待機位置へ移動する。
なお、図11及び図12に示すように、ワイプ面81aに凹凸部11bが設けられていない比較例におけるワイパ81が用いられる場合、上述の凹凸部11bが設けられていないことで、ワイパ81の先端81c付近にパージインクPIが留まりやすい。そのため、パージインクPIが、ワイパ81の幅方向D3の両端からはみ出し、ヘッドモジュール112aの側面に付着しやすい。
以下、本実施の形態の第1~第3変形例に係るワイパ51,61,71について、上述のワイパ11と相違する事項を中心に説明する。
図13は、第1変形例に係るワイパ51を示す正面図である。
図13に示すように、ワイパ51の湾曲領域A1は、先端51cから距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい4つ(複数の一例)の凹凸部51bがワイパ51に同一素材にて一体に形成されている。4つの凹凸部51bのすべては、根元領域A2まで連続して形成されている。
図14は、第2変形例に係るワイパ61を示す正面図である。
図14に示すように、ワイパ61の湾曲領域A1は、先端61cから距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい例えば3つの凹凸部51bがワイパ61に同一素材にて一体に形成されている。3つの凹凸部61bのすべては、根元領域A2まで連続して形成されている。また、左側の凹凸部61bは、幅方向D3におけるワイプ面61aの左端まで連続して形成され、右側の凹凸部61bは、ワイプ面61aの幅方向D3の右端まで連続して形成されている。なお、左右の凹凸部61bは、ワイパ61の延出方向D2とは反対側である根元側(下側)にかけて幅方向D3におけるワイプ面61aの端部に延びるように湾曲している。なお、左右の凹凸部61bは、湾曲領域A1における幅方向D3の端部まで連続して形成されているものであってもよいが、根元領域A2における幅方向D3の端部まで連続して形成されていることが望ましい。
図15は、第3変形例に係るワイパ71を示す正面図である。
図15に示すように、ワイパ71の湾曲領域A1は、先端71cから根元側に距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい凹凸部71bがワイパ71に同一素材にて一体に形成されている。凹凸部71bは、根元領域A2まで連続して形成されている。また、凹凸部71bは、図8に示す凹凸部11bと比較して幅方向D3(左右方向)に長い。そのため、凹凸部71bは、延出方向D2よりも幅方向D3に長い長方形状を呈する。
以上説明した本実施の形態では、ワイパ11は、インクジェットヘッド111,112(ヘッドモジュール111a,112a)のノズル面112a-1を湾曲した状態でワイプする。ワイパ11は、ワイプ時にノズル面112a-1に接触することで湾曲領域A1を形成する。この湾曲領域A1は、ワイパ11の先端11cから距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい凹凸部11bが同一素材にて一体に形成されている。また、ワイパ機構1は、ワイパ11と、このワイパ11によってワイプされたインク(例えばパージインクPI)を受けるインク受け部30とを備える。
ところで、ワイパ11に使用されるようなゴム材の接触角(濡れ性)は、例えば、90度以下で、特に10~20度程度である。接触角が90度以下の表面は、表面が荒れるほど濡れやすくなるため、ワイパ11のワイプ面11aの一部が荒れていると、その部分だけ他の部分より濡れやすくなる。そのため、本実施の形態のように、ワイパ11の先端11c側のパージインクPIが溜まると接液する領域である湾曲領域A1に、表面粗さが大きい、すなわち表面凹凸が大きい状態にした凹凸部11bが設けられていることによって、ワイパ11の先端11c付近に溜まったパージインクPIを下方などの任意の方向に誘導することができる。これにより、ワイパ11の先端11c付近にパージインクPIが溜まりにくい状態でワイプを行うことができるため、ヘッドモジュール111a,112aの側面へのパージインクPIの付着や、ノズル面112a-1のパージインクPI残りを防止することができる。更には、凹凸部11bがワイパ11の先端11cとは距離を隔てて設けられているため、ワイプ時にノズル面112a-1に接触するワイプ面11aの平滑性を保つので、凹凸部11bを通って先端11cからパージインクPIが漏れるのを回避することもできる。したがって、払拭性能を向上させることができる。
また、凹凸部11bは、ワイパ11に一体に同一素材にて形成されているため、別部材を配置せずに、ワイパ11がノズル面112a-1に当接した際の幅方向D3における当接圧の均一性を保つことができる。また、スポンジなどの他の部材をワイパ11に固定する態様と比較して、小型のインクジェットヘッド111,112などへの適用も容易な簡素な構成にすることができる。
よって、本実施の形態によれば、簡素な構成でインク(例えばパージインクPI)の払拭性能を向上させることができる。
また、本実施の形態では、凹凸部11bは、湾曲領域A1よりも根元側の根元領域A2まで連続して形成されている。
そのため、凹凸部11bがワイパ11の先端11c付近に留まったパージインクPIを根元領域A2に誘導することで、パージインクPIが、ほぼ鉛直面となる根元領域A2から重力方向に落下しやすい。これにより、ヘッドモジュール111a,112aの側面へのパージインクPIの付着や、ノズル面112a-1のパージインクPI残りをより確実に防止することができる。したがって、より一層、払拭性能を向上させることができる。
また、本実施の形態の第2変形例では、凹凸部61bは、ワイパ61の進行方向D1とワイパ61の延出方向D2とに直交する幅方向D3におけるワイプ面61aの端部まで連続して形成されている。
そのため、凹凸部61bがワイパ61の幅方向D3における端部にパージインクPIを誘導することで、パージインクPIは、ワイパ61のワイプ面61aと側面との間の角を毛管力で伝って重力方向に落下しやすい。これにより、ヘッドモジュール111a,112aの側面へのパージインクPIの付着や、ノズル面112a-1のパージインクPI残りをより確実に防止することができる。したがって、より一層、払拭性能を向上させることができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上述の実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることはもちろんである。以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
インクジェットヘッドのノズル面を湾曲した状態でワイプするワイパと、
前記ワイパによってワイプされたインクを受けるインク受け部とを備え、
前記ワイパは、ワイプ時に前記ノズル面に接触することで湾曲領域を形成し、
前記湾曲領域は、前記ワイパの先端から距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい凹凸部が同一素材にて一体に形成されている
ことを特徴とするワイパ機構。
[付記2]
前記凹凸部は、前記湾曲領域よりも根元側の根元領域まで連続して形成されている
ことを特徴とする付記1記載のワイパ機構。
[付記3]
前記凹凸部は、前記進行方向と前記ワイパの延出方向とに直交する幅方向における前記ワイプ面の端部まで連続して形成されている
ことを特徴とする付記1又は2記載のワイパ機構。
[付記4]
インクジェットヘッドのノズル面を湾曲した状態でワイプするワイパであって、
前記ワイパは、ワイプ時に前記ノズル面に接触することで湾曲領域を形成し、
前記湾曲領域は、前記ワイパの先端から距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい凹凸部が同一素材にて一体に形成されている
ことを特徴とするワイパ。
1 ワイパ機構
10 ワイパユニット
11,51,61,71 ワイパ
11a,51a,61a,71a ワイプ面
11b,51b,61b,71b 凹凸部
11c,51c,61c,71c 先端
12 ワイパ支持部材
12a ネジ孔
20 ガイド部
30 インク受け部
30a インク受け面
30b 排出部
40 ワイパ駆動部
41 モータ
100 インクジェット印刷装置
110 印刷部
111,112 インクジェットヘッド
111a,112a ヘッドモジュール
112a-1 ノズル面
112a-2 マスクプレート
120 吸着搬送部
130 外部給紙部
131 給紙トレイ
132 スクレーパローラ
133 ピックアップローラ
141,142,143 内部給紙部
141a,142a,143a 給紙トレイ
141b,142b,143b スクレーパローラ
141c,142c,143c ピックアップローラ
151~155 搬送ローラ対
156 レジストローラ対
161 制御部
162 記憶部
163 操作パネル部
164 スキャナ
165 排紙部
A1 湾曲領域
A2 根元領域
D1 進行方向
D2 延出方向
D3 幅方向
P 用紙
PI パージインク

Claims (4)

  1. インクジェットヘッドのノズル面を湾曲した状態でワイプするワイパと、
    前記ワイパによってワイプされたインクを受けるインク受け部とを備え、
    前記ワイパは、ワイプ時に前記ノズル面に接触することで湾曲領域を形成し、
    前記湾曲領域は、前記ワイパの先端から距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい凹凸部が同一素材にて一体に形成され
    前記凹凸部は、前記ワイパの進行方向と前記ワイパの延出方向とに直交する幅方向よりも前記ワイパの延出方向に長い長方形状を呈し、前記湾曲領域よりも根元側の平面状又はほぼ平面状の根元領域まで連続して形成され、前記ワイパによってワイプされたインクが落下する際に周囲よりも表面粗さが粗いことによってインクを前記根元領域に誘導する
    ことを特徴とするワイパ機構。
  2. インクジェットヘッドのノズル面を湾曲した状態でワイプするワイパと、
    前記ワイパによってワイプされたインクを受けるインク受け部とを備え、
    前記ワイパは、ワイプ時に前記ノズル面に接触することで湾曲領域を形成し、
    前記湾曲領域は、前記ワイパの先端から距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい凹凸部が同一素材にて一体に形成され、
    前記凹凸部は、前記湾曲領域よりも根元側の平面状又はほぼ平面状の根元領域まで連続して形成され、前記ワイパによってワイプされたインクが落下する際に周囲よりも表面粗さが粗いことによってインクを前記根元領域に誘導し、
    前記凹凸部は、前記根元領域における、前記ワイパの進行方向と前記ワイパの延出方向とに直交する幅方向の端部まで湾曲して連続して形成されている
    ことを特徴とするワイパ機構。
  3. インクジェットヘッドのノズル面を湾曲した状態でワイプするワイパであって、
    前記ワイパは、ワイプ時に前記ノズル面に接触することで湾曲領域を形成し、
    前記湾曲領域は、前記ワイパの先端から距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい凹凸部が同一素材にて一体に形成され
    前記凹凸部は、前記ワイパの進行方向と前記ワイパの延出方向とに直交する幅方向よりも前記ワイパの延出方向に長い長方形状を呈し、前記湾曲領域よりも根元側の平面状又はほぼ平面状の根元領域まで連続して形成され、前記ワイパによってワイプされたインクが落下する際に周囲よりも表面粗さが粗いことによってインクを前記根元領域に誘導する
    ことを特徴とするワイパ。
  4. インクジェットヘッドのノズル面を湾曲した状態でワイプするワイパであって、
    前記ワイパは、ワイプ時に前記ノズル面に接触することで湾曲領域を形成し、
    前記湾曲領域は、前記ワイパの先端から距離を隔てて根元側に向かって、周囲よりも表面粗さが大きい凹凸部が同一素材にて一体に形成され、
    前記凹凸部は、前記湾曲領域よりも根元側の平面状又はほぼ平面状の根元領域まで連続して形成され、前記ワイパによってワイプされたインクが落下する際に周囲よりも表面粗さが粗いことによってインクを前記根元領域に誘導し、
    前記凹凸部は、前記根元領域における、前記ワイパの進行方向と前記ワイパの延出方向とに直交する幅方向の端部まで湾曲して連続して形成されている
    ことを特徴とするワイパ。
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