JP2006218747A - インクジェット記録装置及びワイピング方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びワイピング方法

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JP2006218747A JP2005034491A JP2005034491A JP2006218747A JP 2006218747 A JP2006218747 A JP 2006218747A JP 2005034491 A JP2005034491 A JP 2005034491A JP 2005034491 A JP2005034491 A JP 2005034491A JP 2006218747 A JP2006218747 A JP 2006218747A
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敏規 石山
Hiroshi Ikeda
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    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • B41J2/16538Cleaning of print head nozzles using wiping constructions with brushes or wiper blades perpendicular to the nozzle plate

Abstract

【課題】 乾燥した状態でノズル面がワイピングされることによるノズル面の傷の発生を防止する。
【解決手段】 ノズル面17のワイピングを行う際に、ノズル16からインク滴が吐出せず、かつ、インクがノズル面17に溢れるような駆動電圧の電圧波形を各圧電素子60に印加する。これにより、(B)図に示すように、ノズル16の周囲にインク溢れ80が形成される。その直後に、ワイパーブレード18を矢印A方向に移動させることで、(D)図に示すように、ワイパーブレード18とノズル面17との接触部が濡れた状態となり、ノズル面17が傷つくのを防止できる。また、ノズル面17の固着物も除去できる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、複数のノズルから記録媒体にインク滴を吐出して画像を記録するインクジェット記録装置、及びこのインクジェット記録装置のノズル面のワイピング方法に関する。
従来、複数のノズルからインク滴を吐出し、用紙等の記録媒体に印字を行うインクジェット記録装置は、小型で安価、静寂性等の種々の利点があり、広く市販されている。特に、圧電素子を用いて圧力室内の圧力を変化させてインク滴を吐出するピエゾインクジェット方式の記録装置は、高速印字、高解像度が得られる等、多くの利点を有している。
このようなインクジェット記録装置においては、インクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)に対してワイパーによってワイピングを行う際、ワイパーもしくは記録ヘッド表面が乾いている状態でワイピングを行うと(ドライワイピング)、ノズル表面を傷つけることが懸念される。また、ドライワイピングでは、記録ヘッド表面に付着している固着物を除去しきれないという問題もある。一方、気泡巻き込みやインク増粘からの回復のためにインク吸引を行った直後にワイピングを行う場合は、ノズル表面には大量のインクが残留しているため、ワイパーが乾いている状態でワイピングを行ってもウエットワイピングとなり問題は無い。
例えば、一部のノズルで吐出不良が発生してそのノズル周囲が汚れてしまい、結果として吐出方向不良が発生するような状況においては、インクの吸引は必要ではなく、ワイピングのみを行うことで吐出状態が回復することがある。この際、不良ノズルからある程度距離の離れたノズル周囲にはインクによる汚れは発生していないため、このままワイピングを行うと、これらのノズルではドライワイピングとなり都合が悪い。これを回避するためには、(1)不良ノズルのみワイピングを行う、(2)ワイパー自体を濡らす、(3)吸引を行いノズル面全体を濡らす、(4)吐出を行いながらワイピングを行うことでワイパーを濡らす、といった手法が考えられる。
しかし、(1)の手法は、不良ノズルの特定手法の確立や特定ノズルのみをワイピングするための機構が必要となり、現実的ではない。(2)の手法は、ワイパーを濡らすための機構が新たに必要となり好ましくない。(3)の手法は、特に新たな機構を必要としないが、インク消費量が増大してしまうため好ましくない。(4)の手法は、吐出したインク滴によって装置内を汚してしまうという欠点がある。
一方、ノズル周囲に付着したインクを除去するための手段として、例えば、インクが吐出せずにノズル周囲に広がる波形の電圧を印加して、ノズル周囲に付着したインクミストと溢れさせたインクを合体させ、背圧や表面張力を利用してインクをノズル内部に吸引する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に記載の手法では、ワイパーによる記録ヘッドのワイピングを行わないため、ノズル周囲しかきれいにならない。また、紙粉などのインク以外の汚れがノズル内部に吸収されてしまうという欠点がある。
特開平3−293140号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ノズル面にインクを溢れさせることでウエットワイピングを実現し、記録ヘッド表面の傷の発生を防止すると共に、固着物を除去することを可能とするインクジェット記録装置及びワイピング方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、圧力室内のインクに圧力波を作用させて複数のノズルからインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドのノズル面をワイピングするワイパーと、インク滴が吐出せず、かつ、インクが前記ノズル面に溢れるような駆動波形を駆動素子に印加する駆動波形印加手段と、ワイピングを行う際に、ワイピングの開始前に前記駆動波形印加手段を駆動し、インクが前記ノズル面に溢れた状態で前記ワイパーを動作させる制御手段と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、ノズル面のワイピングを行う際に、駆動波形印加手段によってワイピングの開始前にインク滴が吐出せず、かつ、インクがノズル面に溢れるような駆動波形を駆動素子に印加する。そして、インクがノズル面に溢れた状態で制御手段によってワイパーを動作させてノズル面をワイピングする。これにより、ワイピング開始直後からワイパーとインクジェット記録ヘッドの接触面が濡れた状態となり、乾いた状態でワイピングを行う場合と比べて、摩擦によりノズル面が傷つくことが軽減される。また、濡れた状態でワイピングを行うことで、ノズル面に付着した固着物を除去することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記駆動波形は、前記圧力室を収縮させてから膨張させるような波形であることを特徴としている。
請求項2に記載の発明では、圧力室を収縮させてから膨張させるような駆動波形を印加することで、印加直後にインクがノズル内部に入り込みにくく、インク滴が吐出せず、かつ、インクがノズル面に溢れた状態を形成することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記駆動波形の立ち上げ時間と立ち下げ時間を、前記圧力室の固有周期よりも長く設定することを特徴としている。
請求項3に記載の発明では、駆動波形の立ち上げ部と立ち下げ部の時間を、圧力室の固有周期よりも長く設定することで、インク滴が吐出せずにインクがノズル面に溢れた状態を形成することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記駆動波形の立ち上げ時間と立ち下げ時間を、前記圧力室の固有周期の整数倍に設定することを特徴としている。
請求項4に記載の発明では、駆動波形の立ち上げ時間と立ち下げ時間を、圧力室の固有周期の整数倍に設定することで、インク滴が吐出せずにインクがノズル面に溢れた状態を形成することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記駆動波形の電位差は、インク滴を吐出するときの印字波形の電位差の1/2倍から1倍の範囲とすることを特徴としている。
請求項5に記載の発明では、駆動波形の電位差は、インク滴を吐出するときの印字波形の電位差の1/2倍から1倍の範囲とすることで、インク滴が吐出せずにインクがノズル面に溢れた状態を形成することが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記駆動波形の印加周波数を、インク滴を吐出するときの印字波形の印字周波数の1/2倍から1倍の範囲とすることを特徴としている。
請求項6に記載の発明では、駆動波形の印加周波数を、インク滴を吐出するときの印字波形の印字周波数の1/2倍から1倍の範囲とすることで、インク滴が吐出せずにインクがノズル面に溢れた状態を形成することが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記駆動波形の印加周波数を、18kHzから20kHzまでの範囲とすることを特徴としている。
請求項7に記載の発明では、駆動波形の印加周波数を、可聴域でない18kHzから20kHzまでの範囲とすることで、駆動波形の印加時に耳障りな音が発生するのを防止できる。
請求項8に記載の発明は、インクの吸引を行わないでインクジェット記録ヘッドのノズル面をワイピングするワイピング方法であって、前記ワイピングを開始する前に、インク滴が吐出せず、かつ、インクが前記ノズル面に溢れるような駆動波形を駆動素子に印加し、インクを前記ノズル面に溢れさせた状態で前記ノズル面をワイピングすることを特徴としている。
請求項8に記載の発明では、インクの吸引を行わないでノズル面のワイピングを行うに際して、ワイピングを開始する前に、インク滴が吐出せずにインクがノズル面に溢れるような駆動波形を駆動素子に印加する。そして、インクがノズル面に溢れた状態でノズル面をワイピングする。これにより、ワイピング開始直後からワイパーとインクジェット記録ヘッドの接触面が濡れた状態となり、乾いた状態でワイピングを行う場合と比べて、摩擦によりノズル面が傷つくことが軽減される。また、濡れた状態でワイピングを行うことで、ノズル面に付着した固着物を除去することが可能となる。
本発明によれば、ワイピング開始直後からワイパーとインクジェット記録ヘッドの接触面が濡れた状態となるため、摩擦によりノズル面が傷つくことを防止できると共に、ノズル面に付着した固着物を除去できる。
以下、本発明のインクジェット記録装置の最良の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態であるインクジェット記録装置10の概略構成が示されている。
図1に示すように、インクジェット記録装置10は、記録媒体としての用紙Pが搬送可能となっている。この用紙Pの搬送路の上部には、用紙Pの最大幅よりも幅広のインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)12が備えられている。この記録ヘッド12は、複数の単位ヘッド14で構成されており、搬送される用紙Pの上流側と下流側とで千鳥状に配置されている。
図2及び図3に示すように、単位ヘッド14の底面(用紙Pとの対向面)には、複数のノズル16が形成されており、これらのノズル16から画像情報に応じたインク滴が吐出される。したがって、画像記録が完了した用紙P上では、記録ヘッド12の上流側に位置する単位ヘッド14Aによって記録された領域と、記録ヘッド12の下流側に位置する単位ヘッド14Bによって記録された領域とが、用紙Pの幅方向に沿って交互に並ぶこととなる。
ここで、搬送される用紙Pの幅方向で隣り合う単位ヘッド14A、14B同士では、単位ヘッド14A、14Bの端部が互いにオーバーラップするように配置されており、印字領域内で印字できない領域が発生しないようにしている。
このように、単位ヘッド14A、14Bを用紙Pの幅方向に沿って並べ、印字領域を構成することで、記録ヘッド12は用紙Pの幅方向に沿って移動する必要はなく、用紙Pの移動によって用紙Pの全面に画像が形成されるため、高い生産性を得ることができる。
また、図1に示すように、記録ヘッド12の下方部には、単位ヘッド14のノズル面17をワイピングするゴム製のワイパーブレード18が配設されている。このワイパーブレード18は先端面が水平となっており、先端側が露出した状態で箱状のワイパーホルダ20内に収容されている。
ワイパーホルダ20の両側底面からは、支持片20A、20Bがそれぞれ記録ヘッド12の幅方向に沿って張り出しており、先端部がベルト22、24に固定されている。ベルト22は、プーリ26、28に巻き掛けられた状態で、用紙Pの搬送方向と平行に配置され、ベルト24は、図示を省略したプーリと、プーリ30に巻き掛けられた状態で、用紙Pの搬送方向と平行に配置されている。そして、プーリ26とプーリ30はシャフト32によって連結され、プーリ28と図示しないプーリはシャフト34によって連結されている。
プーリ28には、ギア36が連結されている。このギア36は、モータ38に連結されたギア40と噛合っており、モータ38が駆動すると、ギア40、36を介してプーリ28に駆動力が伝達されるようになっている。そして、この駆動力によってプーリ28が回転すると、シャフト34を介して図示しないプーリが回転すると共に、ベルト22、24を介してプーリ26、30が回転する。このとき、ベルト22、24は用紙Pの移動方向と平行に移動するため、支持片20A、20B及びワイパーホルダ20を介してワイパーブレード18が矢印A方向に沿って移動可能となる。
なお、ワイパーブレード18は、記録ヘッド12の幅方向の全幅に形成されているが、複数の単位ヘッド14ごとに区切って複数のワイパーブレードを幅方向に配設し、複数のワイパーブレードをそれぞれ駆動して各単位ヘッド14をワイピングするように構成してもよい。
図3に示すように、単位ヘッド14は、複数のノズル16が形成されたノズルプレート50の上方に、流路形成プレート52と、連通孔プレート54と、圧力室プレート56と、振動板58とが位置合わせして積層され、接着剤などの接合手段によって接合されている。
流路形成プレート52には、ノズル16と通じる複数の連通孔62が形成されており、連通孔プレート54には、複数の連通孔64が形成されている。これらのノズル16、連通孔62、及び連通孔64は互いに連通し、圧力室プレート56に形成された圧力室66に繋がっている。
一方、流路形成プレート52には、複数のインクプール68が形成されており、図示しないインク供給口からインクが供給されるようになっている。また、連通孔プレート54には、インクプール68と連結するように複数の供給孔70が形成されている。これらのインクプール68、供給孔70及び圧力室66は、流路形成プレート52と連通孔プレート54と圧力室プレート56が積層された状態で連通している。
また、振動板58の上部には、各圧力室66の上方に圧電素子60が取り付けられている。圧電素子60は、それぞれ図2に示す駆動ユニット72に設けられた回路基板(図示せず)に接続されており、回路基板(図示せず)から駆動電圧が印加されるように構成されている。
このような記録ヘッド12では、図3に示すように、インクプール68から供給孔70、圧力室66、連通孔64、連通孔62及びノズル16へと連続するインクの通路が形成されており、インクプール68に貯留されたインクは、供給孔70を経て圧力室66内に充填される。そして、回路基板(図示せず)から各圧電素子60に駆動電圧を印加すると、圧電素子60とともに振動板58が撓み変形し、圧力室66を膨張又は圧縮させる。これによって圧力室66に体積変化が生じると、圧力室66内に圧力波が発生する。この圧力波の作用によってインクが運動し、ノズル16から外部へインク滴が吐出される。
このインクジェット記録装置10では、ノズル16からインクの吸引を行わないでワイピングを行う際、ワイピングの開始前に回路基板(図示せず)から各圧電素子60に、インク滴が吐出せずにインクがノズル面17に溢れるような状態となる電圧波形(駆動波形)の駆動電圧を印加する。その後、駆動ユニット72(図2参照)は図1に示すモータ38を回転させ、ワイパーブレード18を矢印A方向に移動させてノズル面17をワイピングする。
図4には、このワイピングの際に圧電素子60に印加する駆動電圧の電圧波形(駆動波形)の一例が示されている。また、図5には、この駆動電圧が印加された際の単位ヘッド14のインクの挙動が(A)から(E)へと順に示されている。
図4から分かるようにこの電圧波形は三角波であり、圧力室66を収縮させる方向へと電圧を上昇させ、次いで、圧力室66を膨張させる方向へと電圧を降下させる。ここで、この電圧波形の立ち上げ時間(上昇部分の時間)と立ち下げ時間(降下部分の時間)は、圧力室66の固有周期よりも長く設定されている。これにより、ノズル16からインク滴が吐出せず、かつ、インクがノズル面17に溢れるような状態を形成することが可能となる。
次に、図4に示す駆動電圧を印加したときのインクジェット記録装置10の作用であって、本実施形態のノズル面17のワイピング方法について説明する。
このワイピング方法では、ノズル16からインクの吸引を行わないでノズル面17のワイピングを行う。図5(A)に示すように、インクの吸引を行わずノズル面17が乾いている状態では、ノズル面17にインクミストによる汚れが付着又は固着している。ワイピングを開始する前に、各圧電素子60(図3参照)に図4に示す駆動電圧を印加する。この駆動電圧は、ノズル16からインク滴が吐出しない程度で、かつ、インクが溢れるような電圧波形に設定されている。これにより、図5(B)に示すように、ノズル16近傍のノズル面17にインク溢れ(Face Flood)80が発生する。駆動電圧を印加した直後、図5(C)に示すように、モータ38(図1参照)を回転させてワイパーブレード18を矢印A方向に移動させ、ノズル面17のワイピングを行う。
このワイピングによって、図5(D)に示すように、インク溢れ(Face Flood)80がワイパーブレード18で掻き取られ、インクがワイパーブレード18の先端部に溜まる。このため、ワイピングの開始直後からワイパーブレード18とノズル面17との接触部がウエットな状態となる。更に、図5(E)に示すように、ワイパーブレード18とノズル面17との接触部がウエットな状態でノズル面17がワイピングされる。このため、ノズル面17が乾いた状態でワイピングされることがなく、摩擦によりノズル面17が傷つくことを防止できる。また、ノズル面17の汚れなどの固着物を除去することができる。
このワイピング方法では、ノズル面17にインク溢れを形成した後、駆動電圧を停止してからワイピングを行っても良いし、駆動電圧を印加したままワイピングを行っても良い。どちらがより良いワイピングを行えるかは、ノズル16の径、ノズル16の形状、インクの粘度、ノズル面17の撥水能力、インクの背圧(水頭差)、ワイパーブレード18の材質などの要因によって変化する。
駆動電圧を停止した場合に、ノズル面17に溢れたインクがノズル16の内部に引き戻されるときは、駆動電圧を印加したままワイピングを行うように設定する。また、ワイパーブレード18が通過する瞬間に駆動電圧を停止させても良い。
この記録ヘッド12では、ノズル面17にインク溢れ(Face Flood)80を形成するため(図5参照)、各圧電素子60(図3参照)に印加する駆動電圧の電圧波形を適切な条件に設定する必要がある。そこで、駆動電圧の電圧波形の立ち上げ時間、立ち下げ時間、印加周波数、最大部と最小部の電位差の好ましい条件を調べた。
表1に示すように、電圧波形として図4に示す三角波を用い、電圧波形の立ち上げ時間、立ち下げ時間、印加周波数を変化させてインク溢れ(Face Flood)の状態を評価した。
Figure 2006218747
表1のインク溢れ(Face Flood)の評価において、「◎」は、インク溢れ(Face Flood)がうまくいくこと、「△」は、インク溢れが十分でないこと、「×」は、インク滴の吐出や気泡の巻き込みなどが生じること、「−」は、電圧波形の長さが吐出周期を超えてしまうことをそれぞれ示している。
表1から、電圧波形の立ち上げ時間と立ち下げ時間は、圧力室66(図3参照)の固有周期の1倍以上が好ましいことが分かる。特に、電圧波形の立ち上げ時間と立ち下げ時間を圧力室66の固有周期の整数倍に設定すると、インク溢れ(Face Flood)がうまくいくことが分かる。また、圧力室66の固有周期の整数倍とすることで、製造バラツキが少なくなる。
また、表1から、電圧波形の印加周波数は、画像記録時(インク滴を吐出するとき)に印加する印字波形の印字周波数の1/2倍以上、特に、印字波形の印字周波数の1/2倍から1倍の範囲が好ましい。また、電圧波形の印加周波数を18kHzから20kHzの範囲に設定すると、可聴域でないため、耳障りでないことが分かった。
また、電圧波形の電位差(図4参照)によるインク溢れの状態を調べたところ、電圧波形の電位差は、画像記録時(インク滴を吐出するとき)に印加する印字波形の電位差の1/2倍から1倍の範囲が好ましいことが確認された。すなわち、電位差は、インク滴が吐出しない程度でなるべく大きくするのが好ましい。電圧波形を画像記録時の印字波形の電位差の1倍としても、画像記録時の印字波形は図4に示す電圧波形よりも立ち上げ時間と立ち下げ時間が短い(傾きが大きい)ので、インク滴は吐出しない。なお、図4では、三角波の立ち上げ時間と立ち下げ時間が同じであるが、必ずしも同じに設定する必要はない。立ち上げ時間と立ち下げ時間を変えても、ノズル面17にインク溢れを形成することが可能である。
本実施形態のインクジェット記録装置10では、具体的には、圧力室66の固有周期は8μsec〜20μsecに設定されている。また、電圧波形の立ち上げ時間、立ち下げ時間は8μsec〜40μsec、電圧波形の電位差は10V〜40V、電圧波形の印加周波数は18kHz〜20kHzに設定することが好ましい。
なお、本実施形態では、ワイピング時の駆動電圧の電圧波形は三角波であったが、これに限定するものではない。例えば台形波などでもよい。
なお、本実施形態では、インクの吸引を行わないでワイピングを行っているが、これに限定するものではない。インクの吸引を行うか行わないかを区別することなく、本発明を適用することが可能である。
以上のような実施形態のインクジェット記録装置は、用紙P上へ画像(文字を含む)を記録するものであったが、これに限定されるものではない。すなわち、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成したりする等、工業用的に用いられる液滴噴射装置全般に含まれる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置を示す部分斜視図である。 図1に示すインクジェット記録装置の記録ヘッド及びワイパーブレードを示す部分構成図である。 図1に示すインクジェット記録装置の記録ヘッドを示す部分断面図である。 ワイピング時に圧電素子に印加する駆動電圧の電圧波形を示す図である。 ワイピング時のインクジェット記録装置の動作を説明する図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置
12 記録ヘッド(インクジェット記録ヘッド)
14 単位ヘッド
16 ノズル
17 ノズル面
18 ワイパーブレード(ワイパー)
20 ワイパーホルダ
22 ベルト
24 ベルト
26 プーリ
28 プーリ
30 プーリ
32 シャフト
34 シャフト
36 ギア
38 モータ
40 ギア
50 ノズルプレート
52 流路形成プレート
54 連通孔プレート
56 圧力室プレート
58 振動板
60 圧電素子(駆動素子)
62 連通孔
64 連通孔
66 圧力室
68 インクプール
70 供給孔
72 駆動ユニット(駆動波形印加手段、制御手段)
P 用紙

Claims (8)

  1. 圧力室内のインクに圧力波を作用させて複数のノズルからインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドと、
    前記インクジェット記録ヘッドのノズル面をワイピングするワイパーと、
    インク滴が吐出せず、かつ、インクが前記ノズル面に溢れるような駆動波形を駆動素子に印加する駆動波形印加手段と、
    ワイピングを行う際に、ワイピングの開始前に前記駆動波形印加手段を駆動し、インクが前記ノズル面に溢れた状態で前記ワイパーを動作させる制御手段と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記駆動波形は、前記圧力室を収縮させてから膨張させるような波形であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記駆動波形の立ち上げ時間と立ち下げ時間を、前記圧力室の固有周期よりも長く設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記駆動波形の立ち上げ時間と立ち下げ時間を、前記圧力室の固有周期の整数倍に設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記駆動波形の電位差は、インク滴を吐出するときの印字波形の電位差の1/2倍から1倍の範囲とすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記駆動波形の印加周波数を、インク滴を吐出するときの印字波形の印字周波数の1/2倍から1倍の範囲とすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記駆動波形の印加周波数を、18kHzから20kHzまでの範囲とすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  8. インクの吸引を行わないでインクジェット記録ヘッドのノズル面をワイピングするワイピング方法であって、
    前記ワイピングを開始する前に、インク滴が吐出せず、かつ、インクが前記ノズル面に溢れるような駆動波形を駆動素子に印加し、
    インクを前記ノズル面に溢れさせた状態で前記ノズル面をワイピングすることを特徴とするワイピング方法。
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