JP2008254724A - 車両の運動制御装置 - Google Patents

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    • B60T2220/00Monitoring, detecting driver behaviour; Signalling thereof; Counteracting thereof
    • B60T2220/03Driver counter-steering; Avoidance of conflicts with ESP control

Abstract

【課題】従来のように横滑り防止制御が行われる際に常にプレチャージを行うのではなく、より適切なときに予圧を行うことで、横滑り防止制御の効果の向上を図る。
【解決手段】切り返し状態になると想定される場合を判定し、この場合に予圧制御が実行されるようにする。これにより、より適切なときに予圧制御を開始することが可能となり、切り返し時により早いタイミングで旋回外輪に対して制動力を発生させられるため、旋回走行時にステアリングの切り返しが行われた場合に、切り込み時の横滑り低減機能を確保しつつ、切り返し方向における横滑りの発生を未然に低減させることが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、ブレーキ液圧制御を行うことにより、車両の運動制御を行う運動制御装置に関する。
従来の車両の運動制御装置として、例えば特許文献1に示されるものがある。この運動制御装置は、危険回避のため、例えば急激なレーンチェンジを行った際、ドライバのステアリング操作の操舵角に基づいて演算される目標ヨーレートとヨーレートセンサに基づいて検出される実際のヨーレート(以下、実ヨーレートという)との偏差を求め、この偏差に基づいて車両の横滑り状態を取得し、横滑りが発生した場合には、ドライバのブレーキ操作とは独立してポンプによるブレーキ液の吐出動作によって制御対象輪の旋回外輪に横滑りを防止するための制動力を作用させる。
ここで、このレーンチェンジにおけるステアリングの切り返し後に、切り返し方向の旋回において大きな横滑りが発生する可能性がある。
そこで、この運動制御装置は、この切り返し後に発生し得る大きな横滑りを抑制するために車輪に作用させる制動力の応答性を改善することを目的として、旋回走行中に横滑りが発生した場合、制御対象輪となる旋回外輪の左右反対側の前輪にホイールシリンダのクリアランスを無くすプレチャージを実行している。
特開平11−227586号公報
しかしながら、上記特許文献1に示した運動制御装置で実行するプレチャージは、車輪に制動力が作用しない程度の液圧をホイールシリンダに付与するため、切り返し後、該切り返し方向にて横滑りが発生することを低減させることができないという課題があった。
本発明は上記点に鑑みて、レーンチェンジ時にステアリングの切り返しが行われた場合、切り返し方向における横滑りの発生を低減させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両の旋回走行時、オーバステア状態を検出した際に、旋回外輪の少なくとも1つの車輪に対してオーバーステア状態を抑制する第1制動力を作用させる第1手段(100〜150)と、旋回走行時におけるドライバのステアリング操作の状態を取得する第2手段(100)と、第2手段で取得されたステアリング操作の状態に基づいて、ステアリング操作が旋回方向への操作から反旋回方向へのステアリング操作に移行する切り返し状態と判定したときに、第1手段にて制動力を作用させている車輪の左右反対側の車輪のうち少なくとも1つの車輪に対して、第1手段が作用させる制動力より小さい大きさの第2制動力を作用させる第3手段と(230、240)と、を具備していることを特徴としている。
このように、第3手段により切り返し状態を判定し、切り返し状態と判定された場合に予圧制御を実行している。このため、より適切なときに予圧制御を開始することが可能となり、切り返し時により早いタイミングで旋回外輪に対して制動力を発生させられるため、旋回走行時にステアリングの切り返しが行われた場合に、切り込み時の横滑り低減機能を確保しつつ、切り返し方向における横滑りの発生を未然に低減させることが可能となる。
例えば、請求項2に示すように、第3手段は、第2制動力をステアリング操作の旋回方向から反旋回方向に移行する単位時間当たりの変化量に略比例した大きさに設定することができる。また、請求項3に示すように、第3手段は、第2制動力を車両の旋回によって変化する車両動作量に略比例した大きさに設定することもできる。
例えば、請求項4に示すように、第3手段は、舵角の単位時間当たりの変化量が判定閾値より低下していれば切り返し状態と判定することができる。
この場合、請求項5に示すように、車両の進路の危険レベルに応じて判定閾値を変化させる第4手段(400、410)を備えるようにすれば、危険レベルが高い程予圧制御が開始され易くなるようにでき、より安全性を重視した横滑り防止制御および予圧制御を実行することが可能となる。
また、請求項6に示すように、第5手段(110)にて車両に実際に発生しているヨーレートを検出し、第3手段にて、第5手段にて検出されたヨーレートの符号が反転した場合に、第2制動力の作用を終了させることができる。このように、ヨーレートの符号が判定した場合には、車両の挙動が安定化したと考えられるため、予圧制御を終了することができる。
また、請求項7に示すように、第2制動力の作用開始からの経過時間が一定時間を超えた場合、第3手段にて、第2制動力の作用を終了することもできる。
予圧制御を長時間続け過ぎると、予圧制御の対象輪のW/C圧が高くなり過ぎる。このため、第2制動力の作用開始からの経過時間が一定時間を超える場合に第2制動力の作用を終了することで、予圧制御の対象輪のW/C圧が高くなり過ぎることを防止することができる。
また、請求項8に示すように、車両の方向指示器(78)の作動状態を検出し、方向指示器が作動されている場合、第2制動力の作用を終了することもできる。
方向指示器が駆動(ON)されている場合には、ドライバの意思によるレーンチェンジであると考えられる。このような場合には、仮に切り返し状態になったとしても、予圧制御を実行する必要がないため、第2制動力の作用を終了することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる車両の運動制御を実現する車両用のブレーキ制御システム1の全体構成を示したものであり、このブレーキ制御システム1により車両の運転制御として横滑り防止制御を行う。
図1において、ドライバがブレーキペダル11を踏み込むと、倍力装置12にて踏力が倍力され、M/C13に配設されたマスタピストン13a、13bを押圧する。これにより、これらマスタピストン13a、13bによって区画されるプライマリ室13cとセカンダリ室13dとに同圧のM/C圧が発生する。M/C圧は、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50を通じて各W/C14、15、34、35に伝えられる。
ここで、M/C13は、プライマリ室13cおよびセカンダリ室13dそれぞれと連通する通路を有するマスタリザーバ13eを備える。
ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50は、第1配管系統50aと第2配管系統50bとを有している。第1配管系統50aは、左前輪FLと右後輪RRに加えられるブレーキ液圧を制御し、第2配管系統50bは、右前輪FRと左後輪RLに加えられるブレーキ液圧を制御する。
第1配管系統50aと第2配管系統50bとは、同様の構成であるため、以下では第1配管系統50aについて説明し、第2配管系統50bについては説明を省略する。
第1配管系統50aは、上述したM/C圧を左前輪FLに備えられたW/C14及び右後輪RRに備えられたW/C15に伝達し、W/C圧を発生させる主管路となる管路Aを備える。
また、管路Aは、連通状態と差圧状態に制御できる第1差圧制御弁16を備えている。この第1差圧制御弁16は、ドライバがブレーキペダル11の操作を行う通常ブレーキ時(運動制御が実行されていない時)には連通状態となるように弁位置が調整されており、第1差圧制御弁16に備えられるソレノイドコイルに電流が流されると、この電流値が大きいほど大きな差圧状態となるように弁位置が調整される。
この第1差圧制御弁16が差圧状態のときには、W/C14、15側のブレーキ液圧がM/C圧よりも所定以上高くなった際にのみ、W/C14、15側からM/C13側へのみブレーキ液の流動が許容される。このため、常時W/C14、15側がM/C13側よりも所定圧力以上高くならないように維持される。
そして、管路Aは、この第1差圧制御弁16よりも下流になるW/C14、15側において、2つの管路A1、A2に分岐する。管路A1にはW/C14へのブレーキ液圧の増圧を制御する第1増圧制御弁17が備えられ、管路A2にはW/C15へのブレーキ液圧の増圧を制御する第2増圧制御弁18が備えられている。
第1、第2増圧制御弁17、18は、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成されている。
第1、第2増圧制御弁17、18は、第1、第2増圧制御弁17、18に備えられるソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には連通状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に遮断状態に制御されるノーマルオープン型となっている。
管路Aにおける第1、第2増圧制御弁17、18及び各W/C14、15の間と調圧リザーバ20とを結ぶ減圧管路としての管路Bには、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成される第1減圧制御弁21と第2減圧制御弁22とがそれぞれ配設されている。そして、これら第1、第2減圧制御弁21、22はノーマルクローズ型となっている。
調圧リザーバ20と主管路である管路Aとの間には還流管路となる管路Cが配設されている。この管路Cには調圧リザーバ20からM/C13側あるいはW/C14、15側に向けてブレーキ液を吸入吐出するモータ60によって駆動される自吸式のポンプ19が設けられている。モータ60はモータリレー61に備えられる半導体スイッチ61aのオンオフによってモータ60への電圧供給が制御される。
そして、調圧リザーバ20とM/C13の間には補助管路となる管路Dが設けられている。この管路Dを通じ、ポンプ19にてM/C13からブレーキ液を吸入し、管路Aに吐出することで、横滑り防止制御やトラクション(TCS)制御などの運動制御時において、W/C14、15側にブレーキ液を供給し、対象となる車輪のW/C圧を加圧する。
また、ブレーキECU70は、ブレーキ制御システム1の制御系を司る本発明の車両の運動制御装置に相当するもので、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種演算などの処理を実行する。図2は、ブレーキECU70の信号の入出力の関係を示すブロック図である。
図2に示すように、ブレーキECU70は、各車輪FL〜RRに備えられた車輪速度センサ71〜74、舵角センサ75、ヨーレートセンサ76、横加速度(横G)センサ77および方向指示器(ウィンカー)78からの検出信号を受け取り、各種物理量やウィンカー78の作動状態を求める。例えば、ブレーキECU70は、各検出信号に基づいて各車輪FL〜RRの車輪速度や車速(推定車体速度)、ドライバによるステアリングの操作量に応じた舵角、車両に実際に発生しているヨーレートや横Gを求めている。また、これらに基づいて横滑り防止制御を実行するか否かを判定すると共に、横滑り防止制御を実行する場合の制御対象輪を判別したり、制御量、すなわち制御対象輪のW/Cに発生させるW/C圧を求める。そして、その結果に基づいて、ブレーキECU70が各制御弁16〜18、21、22、36〜38、41、42への電流供給制御およびポンプ19、39を駆動するためのモータ60の電流量制御を実行する。このようにして、各W/C14、15、34、35に発生させられるW/C圧を制御するという横滑り防止制御を実行する。
例えば、左前輪FLを制御対象輪としてW/C圧を発生させる場合には、第1差圧制御弁16を差圧状態にしてモータリレー61をオンさせてモータ60によってポンプ19を駆動する。これにより、第1差圧制御弁16の下流側(W/C側)のブレーキ液圧は第1差圧制御弁16で発生させられる差圧により高くなる。このとき、非制御対象輪となる右後輪RRに対応する第2増圧制御弁18を遮断状態とすることで、W/C15が加圧されないようにしつつ、制御対象輪となる左前輪FLに対応する第1増圧制御弁17には電流を流さない若しくは流す電流量を調整(例えばデューティ制御)することで、W/C14に所望のW/C圧を発生させる。また、予圧制御を行うときには、非制御対象輪のうち制御対象輪に対して左右反対側の前輪(右前輪FR)のW/C34を予圧すべく、第2差圧制御弁36を差圧状態にさせると共に第3増圧制御弁37に流す電流量を調整(例えばデューティ制御)する。これにより、W/C34を予圧することが可能となる。
なお、予圧制御における予圧方法は、第2差圧制御弁36の差圧量を調整し、第3増圧制御弁37を連通状態のままにする方法であっても良い。また、このようにしてW/C34を加圧する際には、第4増圧制御弁38を遮断状態にしておけばW/C35が加圧されないようにできる。
以上のようにして、本実施形態のブレーキ制御システム1が構成されている。次に、このブレーキ制御システム1の具体的な作動について説明する。なお、本ブレーキ制御システム1では、通常ブレーキだけでなく、運動制御としてアンチスキッド(ABS)制御等も実行できるが、これらの基本的な作動に関しては従来と同様であるため、ここでは本発明の特徴に関わる横滑り防止制御における作動について説明する。
図3は、横滑り防止制御処理のフローチャートであり、ブレーキECU70により実行される。横滑り防止制御処理は、車両に備えられた図示しないイグニッションスイッチがオンされたとき、もしくは車両走行中において、所定の演算周期ごとに実行される。
まず、ステップ100では、各種センサ信号読み込みの処理を行う。具体的には、車輪速度センサ71〜74、舵角センサ75およびヨーレートセンサ76の検出信号等、横滑り防止制御に必要な各種検出信号の読み込みを行い、それらから各物理値が求められる。これにより、各車輪FL〜RRそれぞれの車輪速度や車速(推定車体速度)、さらには舵角が求められる。
続くステップ110では、実際に車両に対して発生しているヨーレート、つまり横滑り防止制御の開始条件の判定のために用いる実ヨーレートを求める。実ヨーレートは、ヨーレートセンサ76の検出信号から算出することができる。また、駆動輪となる左右後輪RL、RRの車輪速度の差から実ヨーレートを演算することもできる。例えば、左右後輪RL、RRそれぞれの車輪速度をVwRL、VwRR、左右後輪RL、RRの間の距離(トレッド)をrとすると、実ヨーレートは、一方の車輪速度VwRLと他方の車輪速度VwRRの差をトレッドrで割った値として演算される。
なお、車輪速度VwRLから車輪速度VwRRを引いたときの差は、左旋回の場合には、左後輪RLの車輪速度VwRLの方が右後輪RRの車輪速度VwRRよりも小さくなり、右旋回の場合にはその逆になる。このため、左旋回の場合は上記差は正、右旋回の場合は上記差は負となる。
続く、ステップ120では、目標ヨーレートを算出する。具体的には、舵角センサ75の検出信号に基づいて求めた舵角や車速もしくは横Gセンサ77の検出信号に基づいて求めた横G等から周知の手法によって目標ヨーレートを推定する。そして、ステップ110で求めた実ヨーレートとステップ120で求めた目標ヨーレートの差の絶対値を求める。この絶対値が横滑り傾向を示す。
この後、ステップ130に進み、この横滑り傾向が開始しきい値を超えているか否かを判定する。つまり、横滑り傾向が開始しきい値を超えているような場合には、車両に横滑り傾向が発生しているものと想定される。
このため、横滑り傾向が発生しておらず、ステップ130で否定判定された場合には、そのまま処理を終了する。そして、横滑り傾向が発生し、ステップ130で肯定判定された場合には、ステップ140以降の処理を実行する。このようにして、横滑り傾向を解消する横滑り防止制御が開始される。また、横滑り防止制御を開始するのに伴い、横滑り防止制御中であることを示すフラグをセットする。
ステップ140では、ステップ130で求めた横滑り傾向を用いて制御量の計算を行う。ここでいう制御量の計算とは、車両に発生している横滑り傾向を抑制するために制御対象輪に対して発生させるべき制動力(第1制動力)に対応する制御量、つまりそのような制動力を発生させるのに必要な目標W/C圧を得るために、制御弁16〜18、21、22、36〜38、41、42やモータ60に流す電流量(例えば単位時間当たりの通電時間割合を示すデューティ比)等を求めるものである。この制御量(電流量)は、横滑り傾向の大きさに応じて、例えばブレーキECU70内に予め記憶してあるマップや演算式に基づいて求められる。
また、制御対象輪の設定は、旋回状態(右旋回と左旋回のいずれか)や車両がオーバステア(OS)状態かアンダーステア(US)状態かに基づいて行われる。車両がOS状態かUS状態かは、目標ヨーレートと実ヨーレートとのいずれが大きいかによって判定できる。そして、例えば、OS状態の場合には旋回外輪や旋回内輪の後輪を制御対象輪、US状態の場合には旋回内輪や旋回外輪の前輪を制御対象輪として、制動力を加えるようにする。なお、旋回外輪もしくは旋回内輪のうち前輪と後輪のいずれかを選択する場合、制御対象輪は、実ヨーレートの大きさや舵角の大きさ、もしくは舵角速度の大きさによって決定する。
そして、ステップ150に進み、アクチュエータ駆動処理を実行する。ここでいうアクチュエータ駆動処理は、横滑り防止制御により制御対象輪に対して制動力を発生させるものであり、各制御弁16〜18、21、22、36〜38、41、42への電流供給制御およびポンプ19、39を駆動するためのモータ60への電流量制御を実行する。これにより、制御対象輪に対応するW/C14、15、34、35を自動加圧し、それにより制動力が発生させられ、横滑りが抑制される。
続いて、上述した横滑り防止制御処理にて横滑り防止制御の開始条件を満たしたときに実行される予圧制御処理および予圧制御の終了判定処理について説明する。図4は、予圧制御処理のフローチャートであり、図5は、終了判定処理のフローチャートである。これら予圧制御処理および終了判定処理は、各車輪FL〜RRそれぞれに対して個別に実行される。
まず、図4のステップ200では、横滑り防止制御がOS状態に対する制御(以下、OS制御という)であるか、OS制御ではないか、つまりUS状態に対する制御(以下、US制御という)であるかを判定する。OS制御であるかUS制御であるかは、上述した横滑り防止制御処理における制御対象輪の設定の際にOS状態かUS状態かを記憶してあるため、記憶内容に基づいて判定できる。
ここでOS制御中であればステップ210に進み、本予圧制御処理を行っている車輪が横滑り防止制御の制御対象輪であるか否かを判定する。上述したように、予圧制御は、制御対象輪に対して左右反対側の前輪である旋回内輪の前輪に対して実行される。このため、制御対象輪であれば予圧制御を実行する必要がないため、このまま処理を終了し、制御対象輪でない場合にステップ220に進む。同様に、ステップ220において、本予圧制御処理を行っている車輪が旋回内輪の前輪であるか否かを判定し、否定判定されればこのまま処理を終了し、肯定判定された場合にのみステップ230に進む。
ステップ230では、切り返し状態であるか否かを判定する。この処理が予圧制御の開始判定となる。例えば、ドライバが車両前方の障害物などの存在を認識すると、急遽ステアリングを切り込むことで車両方向を左右いずれかに急変更する。このとき、車両の自転運動により進行方向に対して滑るように方向が変わるため、ドライバはそれを抑制しようと逆方向にステアリングを切り返すという動作を反射的に行う。このように、急遽ステアリングを切り込んでいる状態が切り込み状態であり、急遽切り込まれたステアリングを逆方向に切り返している状況が切り返し状態である。このようなステアリングの切り込みと切り返しはレーンチェンジなどの場面で行われる。
切り込み状態は、急遽ステアリングが切り込まれた状態であるため、このときには車両の自転運動が大きく、横滑り防止制御を実行してOS状態を抑制することが必要になる。一方、切り返し状態も、切り込み状態において自転し過ぎている車両を反対方向に切り返すことになるため、車両の旋回方向を切り込み状態と反対方向に急激に変化させることになり、車両に対して切り込み状態と反対方向に大きな自転運動を行わせることになる。したがって、切り返し状態においても、横滑り防止制御を実行してOS状態を抑制することが必要になる。この際、切り込み状態と切り返し状態とで車両の自転運動の方向が逆になるため、横滑り防止制御の制御対象輪が例えば左右逆の車輪になるが、切り込み状態から切り返し状態への変化は急であるため、横滑り防止制御の制御対象輪の切り替わりも急に行われる。このため、このように切り込み状態から切り返し状態に切り替わる際に予圧制御を実行する。
なお、本実施形態において上述した予圧制御は、ステアリングが旋回方向に切り込まれた状態から反旋回方向に切り返す切り返し状態への変化量が大きい程車輪に作用させる制動力(第2制動力)を大きくする。すなわち、この変化量の大きさに略比例した制動力とする。
なぜなら、車両が切り返し方向に旋回状態になった場合、当該旋回方向において車両に発生し得る横滑りは、この変化量が大きいほど大きくなるからである。
もしくは、車両の旋回に応じて変化する車両動作量(例えば、ヨーレート)が大きいほど車輪に作用させる制動力を大きく、つまり車両動作量の大きさに略比例した制動力としても良い。このように車両動作量を確認することによっても切り返し操作を判断でき、車両に発生し得る横滑り量に合せた予圧が可能になる。
勿論、これら変化量や車両動作量の双方に関して大きくなるほど車輪に作用させる制動力を大きくしても良い。このように、変化量だけでなく、車両動作量も確認することで、より正確に切り返し操作を判断でき、より的確に車両に発生し得る横滑り量に合せた予圧が可能になる。
従って、変化量および/または車両動作量が大きい程車両に作用させる制動力を大きくすることによって、効果的にこの切り返し方向における横滑りの発生を低減させることが可能になる。
このとき、このステアリングが旋回方向への切り込み状態から反旋回方向への切り返し状態に車輪に作用させる制動力は、横滑り時に車輪に作用させる制動力より小さくする。これによって、横滑り防止のために作用させている制動力の効果の低減を防止している。
例えば、ステップ230では、ステップ100において舵角センサ75の検出信号から得た舵角に基づいて切り返し状態を判定する。具体的には、ステアリングの切り込み方向、つまり車両の旋回状態が左右いずれであっても、切り込み状態の舵角を正の値で表すと、単位時間当たりの舵角の差(変化量)〔deg/s〕が負の値で表される。この単位時間当たりの舵角の差〔deg/s〕を正規化舵角速度と呼ぶとすると、正規化舵角速度が判定閾値、例えば−400deg/sより小さくなった場合に、切り返し状態に移行すると想定し、切り返し状態と判定する。つまり、舵角切り込み状態から切り返し状態に切り替わるときには、舵角が急激に小さくなる。これに対し、単なるレーンチェンジの場合には、切り込み状態から切り返し状態に移行しないため、正規化舵角速度が判定閾値よりも低下せず、切り込み状態から切り返し状態に移行するような場合にのみ正規化舵角速度が判定閾値より小さくなる。このように切り返し状態を判定することにより、単なるレーンチェンジに予圧が行われることを排除する。
このため、ステップ230で肯定判定されれば、ステップ240に進み、予圧制御を行うべく、横滑り防止制御の制御対象輪と左右反対側の前輪を予圧制御の対象輪に設定し、この対象輪に対して予圧を行う。例えば、予圧制御の対象輪の目標W/C圧を予圧目標値に設定する。このとき、予圧目標値は、上述したように変化量および/または車両動作量の大きさに応じて決定される。ここでは、その一例として、車両動作量の大きさに応じて予圧目標値を決定する場合について説明する。
図6は、車両動作量を表す物理量の1つである実ヨーレートに対する予圧目標値との関係を示したマップである。ただし、実ヨーレートは、左右の旋回方向に応じて正負符号が変わるため、切り込み方向に旋回したときの実ヨーレートを正の値で表し、切り返し方向に旋回したときの実ヨーレートを負の値で表したものを実ヨーレートの正規化ヨーレートとしてある。
この図に示されるように、正規化ヨーレートの絶対値が大きいほど、予圧目標値を大きくする。ただし、正規化ヨーレートの絶対値がある程度の大きさ以上になると、予圧目標値を最大値に設定する。また、正規化ヨーレートの絶対値が小さい場合には、予圧制御を行う必要がないため、正規化ヨーレートの絶対値がある程度大きい値の際に初めて予圧目標値が設定されるようにしている。
なお、実ヨーレートは、ステップ110で求められているため、図6に示したマップから正規化ヨーレートと対応する予圧目標値を選択するか、もしくは、このマップと対応する関係式に対して正規化ヨーレートを代入することにより、予圧目標値を決定することができる。
このようにして予圧目標値が決定され、この予圧目標値が目標W/C圧として設定される。これにより、第1、第2配管系統50a、50bのうち予圧制御の対象輪が含まれる配管系統の差圧制御弁16、36が差圧状態にされると共に、その対象輪と対応する増圧制御弁17、18、37、38が連通状態にされ、予圧制御の対象輪のW/Cが予圧目標値となるように増圧される。また、予圧制御の実行開始に伴って、例えばブレーキECU70のCPUに内蔵されたカウンタによるカウントを開始するなどにより、予圧制御開始からの経過時間のカウントを行う。
一方、ステップ230で否定判定されれば、ステップ250に進み、予圧制御の対象輪の予圧目標値をクリアして処理を終了する。
そして、ステップ200で否定判定された場合、もしくは、ステップ240で予圧制御が実行された場合には、ステップ260において終了条件を満たすか否かを判定する。ここでいう終了条件とは、次に説明する終了判定処理の各種条件のことであり、終了判定処理において終了条件を満たしたときにONされる終了フラグを確認することで、終了条件を満たすか否かを判定することができる。図5を参照して、終了判定処理の詳細について説明する。
終了判定処理は、予圧制御の終了を判定するために実行される。この終了判定処理は、横滑り防止制御が実行されると所定の演算周期毎に実行される。
まず、ステップ300では、ヨーレート符号が反転したか否かを判定する。実ヨーレートは、図3のステップ100においてヨーレートセンサ76の検出信号から算出、もしくは駆動輪となる左右後輪RL、RRの車輪速度の差に基づいて演算されているため、この実ヨーレートの符号が変化したことを判定する。OS制御が実行された場合に、OS制御によって車両挙動が安定すると、その後はOS制御を実行する必要がなくなる。このため、車両挙動が安定したことを実ヨーレートの符号が反転したことから判定する。
次に、ステップ310では、予圧制御開始からの経過時間(カウント値)を入力する。そして、ステップ320に進み、経過時間が判定閾値(一定時間)を超えているか否かを判定する。上述したように、予圧制御は、第1、第2配管系統50a、50bのうち予圧制御の対象輪が含まれる配管系統の差圧制御弁16、36を差圧状態にすると共に、その対象輪と対応する増圧制御弁17、18、37、38を連通状態とし、予圧制御の対象輪のW/Cが予圧目標値となるように増圧する。このとき、ポンプ19、39によるブレーキ液の吐出により予圧制御の対象輪のW/Cが徐々に大きくなっていくが、長時間続け過ぎると予圧制御の対象輪のW/C圧が高くなり過ぎる。
このため、ポンプ19、39のブレーキ液の吐出による予圧制御の対象輪のW/C圧の増加勾配を予め調べておき、その増加勾配に応じた判定閾値を設定しておくことで、予圧制御の対象輪のW/C圧が予圧目標値となるようにし、高くなり過ぎることを防止する。
また、ステップ330では、ウィンカー78がONされているか否かを判定する。ウィンカー78がONされている場合には、ドライバの意思によるレーンチェンジであると考えられる。このような場合には、仮に切り返し状態になったとしても、予圧制御を実行する必要がない。
このように、ステップ300、320、330において、ヨーレート符号反転、経過時間が判定閾値を超えるか、もしくは、ウィンカー78がONされているかを予圧制御の終了条件とし、この終了条件を満たすか否かを判定している。そして、いずれか1つでも終了条件を満たしていれば、ステップ340に進んで終了フラグをONさせ、いずれも満たしていなければ、ステップ350に進んで終了フラグをOFFにする。
このようにして、終了判定処理が実行され、予圧制御の終了条件を満たすか否かの判定を行う。そして、終了フラグがONになると、図4のステップ260で肯定判定され、ステップ250に進んで予圧制御の対象輪の予圧目標値をクリアして処理を終了する。
以上説明した横滑り防止制御および予圧制御を実行した場合の様子について、図7に示す切り込み状態から切り返し状態に移行する際の操舵角、OS制御を示すフラグ、切り返し状態を示すフラグ、制動力、ヨーレートのタイミングチャートを参照して説明する。なお、ここでは、車両を左方向に切り込んだ後、右方向に切り返す場合を示してある。この場合、切り込み状態の際のOS制御の制御対象輪が右前輪FR、切り返し状態の際のOS制御の制御対象輪が左前輪FLとなり、予圧制御の対象輪が左前輪FLとなる。
この図に示すように、期間T1に切り込み状態になったあと、期間T2に切り返し状態になった場合、期間T1中に切り込み状態によって大きなヨーレートが発生し、OS状態になるため、OS制御を示すフラグがONになる。これにより、OS制御を実行すべく、右前輪FRを制御対象輪として制動力が上昇させられる。
そして、切り込み状態から切り返し状態に移行する際に舵角が最大値から急激に減少し、負の値になる。この舵角減少中に正規化舵角速度が判定閾値よりも小さくなり、切り返し状態であることが判定され、切り返し状態を示すフラグがONになる。これにより、左前輪FLを予圧制御の対象輪としてW/C14を予圧し、制動力を発生させる。
この後、切り返し状態になり、切り込み状態とは逆方向に大きなヨーレートが発生し、OS状態になる。このため、OS制御を示すフラグがONになる。これにより、OS制御を実行すべく、左前輪FLを制御対象輪として制動力が上昇させられる。このとき、左前輪FLに対しては、W/C14を予圧してあるため、従来よりも早くから大きな制動力を発生させることが可能となり、よりOS制御の効果を高めることが可能となる。
このように、本実施形態では、切り返し状態になると想定される場合を判定し、この場合に予圧制御が実行されるようにしている。このため、より適切なときに予圧制御を開始することが可能となり、切り返し時により早いタイミングで旋回外輪に対して制動力を発生させられるため、旋回走行時にステアリングの切り返しが行われた場合に、切り込み時の横滑り低減機能を確保しつつ、切り返し方向における横滑りの発生を未然に低減させることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態に対して切り返し状態の判定閾値を変化させるものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図8は、本実施形態のブレーキ制御システム1に備えられるブレーキECU70の信号の入出力の関係を示すブロック図である。この図に示すように、第1実施形態に対して、ブレーキECU70に車載カメラの画像処理用のECU79から危険レベルを示す信号が入力されるようにしたことが異なっている。画像処理用のECU79では、例えば車両の前方を撮影する車載カメラからの画像データを処理することにより、車両の進路への人の飛び出しや障害物の存在などを認識している。そして、画像処理用のECU79にて、画像データを処理したときに車両の進路に何が存在するかに応じて危険レベルを設定しているため、この危険レベルをブレーキECU70に入力する。なお、画像処理用のECU79による画像データの処理方法や車両の進路に何が存在するかの認識方法、および、危険レベルの設定方法は従来より周知なことであるため、ここでは詳細についての説明を省略する。
図9は、本実施形態のブレーキECU70が実行する切り返し状態の判定閾値設定処理のフローチャートである。この処理は、横滑り防止制御が開始されたときに所定の演算周期毎に実行される。
まず、ステップ400では、危険レベルが入力される。具体的には、ブレーキECU70が上述したように画像処理用のECU79から危険レベルを示すデータを受け取る事により行われる。
そして、ステップ410において、危険レベルに対応する判定閾値を設定する。これにより、危険レベルが高い程、判定閾値が低い値として設定される。例えば、ステップ410中に示したように、ブレーキECU70に予め危険レベルと判定閾値との関係を示すマップを記憶させておき、危険レベルと対応する判定閾値をマップから読み取ることにより判定閾値を設定することができる。
このようにして切り返し状態の判定閾値が設定されると、その設定された判定閾値を図4のステップ230における切り返し状態の判定閾値として用いる。これにより、危険レベルが高い場合には、危険レベルが低い場合と比べて、正規化舵角速度があまり低下していなくても、正規化舵角速度が判定閾値よりも下回り、切り返し状態と判定されるようになる。例えば、車載カメラにて車両の前方に人が飛び出してきて危険レベルが高くなったような場合には、それを避けるためにドライバがステアリングを切り込む可能性が高いため、危険レベルに合せて切り返し状態の判定閾値を変更させる。このようにすることで、より安全性を重視した横滑り防止制御および予圧制御を実行することが可能となる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、横滑り防止制御処理の一形態を示したが、本発明の特徴部分である予圧制御の開始判定となる切り替えし状態(図4のステップ230)の判定処理以外に関しては、従来より知られている様々な手法に代えても構わない。例えば、横滑り防止制御の開始判定に用いる目標ヨーレートや実ヨーレートの求め方を他の手法としても構わない。
また、上記各実施形態では、予圧制御の終了条件の一例を挙げたが、この他の終了条件を設定しても良いし、上記一例として挙げたすべてを終了条件とせず、そのうちの一部のみを終了条件として採用しても良い。
また、危険レベルを入力する一例として車載カメラによる車両の進路への人の飛び出しや障害物の存在を例に挙げたが、車載カメラに限るものではなく、例えばレーザレーダ装置によって危険レベルが認識されている場合には、その危険レベルがブレーキECU70に入力されるようにしても構わない。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。
本発明の第1実施形態における車両の運動制御を実現するブレーキ制御システムの全体構成を示す図である。 ブレーキECUの信号の入出力の関係を示すブロック図である。 横滑り防止制御処理のフローチャートである。 予圧制御処理のフローチャートである。 終了判定処理のフローチャートである。 車両動作量を表す物理量の1つである実ヨーレートに対する予圧目標値との関係を示したマップである。 切り込み状態から切り返し状態に移行する際の操舵角、OS制御を示すフラグ、切り返し状態を示すフラグ、W/C圧、ヨーレートのタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態にかかるブレーキ制御システムに備えられるブレーキECUの信号の入出力の関係を示すブロック図である。 切り返し状態の判定閾値設定処理のフローチャートである。
符号の説明
1…ブレーキ制御システム、13…M/C、14、15、34、35…W/C、16、36…差圧制御弁、17、18、37、38…第1〜第4増圧制御弁、19、39…ポンプ、20、40…調圧リザーバ、21、22、41、42…減圧制御弁、50…ブレーキ液圧制御用アクチュエータ、50a、50b…第1、第2配管系統、60…モータ、70…ブレーキECU、71〜74…車輪速度センサ、75…舵角センサ、76…ヨーレートセンサ、77…横Gセンサ、78…方向指示器、79…画像処理用のECU

Claims (8)

  1. 車両の旋回走行時、オーバーステア状態を検出した際に、旋回外輪の少なくとも1つの車輪に対して前記オーバーステア状態を抑制する第1制動力を作用させる第1手段(100〜150)と、
    前記旋回走行時におけるドライバのステアリング操作の状態を取得する第2手段(100)と、
    前記第2手段で取得されたステアリング操作の状態に基づいて、前記ステアリング操作が前記旋回方向への操作から反旋回方向へのステアリング操作に移行する切り返し状態と判定したときに、前記第1手段にて制動力を作用させている車輪の左右反対側の車輪のうち少なくとも1つの車輪に対して、前記第1手段が作用させる第1制動力より小さい大きさの第2制動力を作用させる第3手段(230、240)と、を具備することを特徴とする車両の運動制御装置。
  2. 前記第3手段は、前記第2制動力を前記ステアリング操作の前記旋回方向から前記反旋回方向に移行する単位時間当たりの変化量に略比例した大きさに設定することを特徴とする請求項1に記載の車両の運動制御装置。
  3. 前記第3手段は、前記第2制動力を前記車両の旋回によって変化する車両動作量に略比例した大きさに設定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両の運動制御装置。
  4. 前記第3手段は、前記舵角の単位時間当たりの変化量が判定閾値より低下していれば前記切り返し状態と判定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両の運動制御装置。
  5. 前記車両の進路の危険レベルに応じて前記判定閾値を変化させる第4手段(400、410)を備えていることを特徴とする請求項4に記載の車両の運動制御装置。
  6. 前記車両に実際に発生しているヨーレートを検出する第5手段(110)を有し、前記第3手段は、前記第5手段にて検出されたヨーレートの符号が反転した場合、前記第2制動力の作用を終了させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載した車両の運動制御装置。
  7. 前記第3手段は、前記第2制動力の作用開始からの経過時間が一定時間を超えた場合、前記第2制動力の作用を終了させること特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両の運動制御装置。
  8. 前記第3手段は、前記車両の方向指示器(78)の作動状態を検出し、前記方向指示器が作動されている場合、前記第2制動力の作用を終了させることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両の運動制御装置。
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