JP2008248880A - エンジン始動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でありながらバッテリの容量が低下した状態であっても、ユーザの操作によるスタータスイッチの押下を確実に認識するとともに、誤始動を確実に防止することができるエンジン始動制御装置を提供する。
【解決手段】バッテリによって駆動されてエンジンを始動させるスタータモータ2と、このスタータモータ2にエンジンを始動させる始動指令を与える起動スイッチと、前記バッテリに前記スタータモータ2を接続して駆動電流を供給する起動回路と、前記起動スイッチによる始動指令を受けて前記起動回路を作動させる作動指令を与え、前記スタータモータ2に駆動電流を供給するエンジン始動制御部と備えたエンジン始動制御装置であって、前記起動スイッチに与えられた始動指令を前記起動回路に直接与えるバイパス回路を備える。
【選択図】図1

Description

本発明はエンジン始動制御装置に係り、バッテリを電源としてエンジンを始動させるスタータモータを備えたエンジン始動制御装置であって、特にエンジン始動時に生じるバッテリの一時的な電圧降下によってエンジンの始動を制御する電子制御ユニット(ECU:Electrical Control Unit)が作動不能になってもエンジンを始動させるに好適なエンジン始動制御装置に関する。
従来、車両に搭載されたスタータモータを駆動することによってエンジンを始動させるエンジン始動制御装置において、スタータモータの駆動制御を行うための電源制御ECUとエンジンの駆動制御を行うエンジンECUを備えたエンジン始動制御装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このエンジン始動制御装置は、特にスマートイグニッション機能を有するエンジン始動制御装置に好適なものである。
このスマートイグニッション機能は、例えば車両とキーとが無線によるID照合を行い、正しいIDであると確認されたときに、運転者が車両室内に設けられた押しボタンスイッチ等の操作部(スタータスイッチ)を押下することによってエンジンを始動させるものであって、プッシュ式スタートシステムとも云われている。
この種のエンジン始動制御装置は、操作性を高めることができる反面、容量が低下したバッテリを用いてエンジンを始動させる際、スタータモータへ流れる大電流によって過渡的にバッテリの電圧が低下してエンジン始動系のECUが動作不能に陥り、エンジンを始動させることができなくなることがある。
特許文献1に記載のエンジン始動制御装置は、このような問題を解決するべくなされたもので、エンジン始動系のECU不作動を防止するため、電源制御ECUの動作電圧下限値をエンジンECUの動作電圧下限値より低く設定したもので、バッテリ容量が低下した状態でスタータモータを駆動する際、バッテリの電圧が一時的に低下してエンジンECUの作動電圧を下回ったとしても電源制御ECUが正常に作動するバッテリの電圧が維持できればエンジンを始動させることができるよう構成されている。
特開2006−183613号公報
しかしながら、前述した特許文献に記載のエンジン始動制御装置は、スタータモータの駆動制御を行うための電源制御ECUをエンジンECUと別に設け、電源制御ECUにエンジンECUの動作を検出させ、その結果を予め保持させる必要がある。また、このエンジン始動制御装置は、始動性を確保するために電源制御ECUの動作電圧下限値をエンジンECUのそれよりも低く設定しなければならない。このため、特許文献1に記載のエンジン始動制御装置は、コストが高くなる懸念があるほか、装置が複雑になるため故障の発生率が高くなるという問題がある。
また上述したエンジン始動制御装置は、ECUを構成するマイコン等のCPUが誤作動し、スタータスイッチが押下されたと誤判断すると(レジスタのオン固着)、エンジンが誤始動される懸念がある。
このような問題を防止するには、スタータスイッチからエンジン始動系のECUまでの構成を二重化することが考えられる。
しかしながらこのような構成をとるエンジン始動制御装置は、その構成が複雑であり、またコストアップの要因になることが否めない。
本発明は、このような課題を解決するべくなされたものであって、その目的とするところは、簡易な構成でありながらバッテリの容量が低下した状態であっても、ユーザの操作によるスタータスイッチの押下を確実に認識するとともに、誤始動を確実に防止することができるエンジン始動制御装置を提供することにある。
上述した目的をするため本発明の請求項1のエンジン始動制御装置は、バッテリと、このバッテリによって駆動されてエンジンを始動させるスタータモータと、このスタータモータにエンジンを始動させる始動指令を与える起動スイッチと、前記バッテリに前記スタータモータを接続して駆動電流を供給する起動回路と、前記起動スイッチによる始動指令を受けて前記起動回路を作動させる作動指令を与え、前記スタータモータに駆動電流を供給するエンジン始動制御部とを備えたエンジン始動制御装置であって、前記起動スイッチに与えられた始動指令を前記起動回路に直接与えるバイパス回路を備えることを特徴としている。
上述のエンジン始動制御装置は、バッテリの容量が低下した状態でエンジンを始動したとき、バッテリの一時的な電圧降下(瞬時電圧低下)によってエンジン始動系ECUが不作動状態に陥ったとしてもバイパス回路を介して起動スイッチに与えられた始動指令を直接起動回路に与え、エンジンを始動させる。
請求項2のエンジン始動制御装置では、請求項1において、前記バイパス回路は、前記起動スイッチからの始動指令を受けず前記エンジン始動制御部が前記起動回路に作動指令を与えたとき、この作動指令を遮断する遮断部を備えることを特徴としている。
上述のエンジン始動制御装置における遮断部は、例えばエンジン始動制御部の出力レジスタとバイパス回路出側端部とに接続され、実質的にバッテリとスタータモータとの間の駆動電流を遮断する。この遮断部は、起動スイッチからの始動指令を受けずエンジン始動制御部が起動回路に作動指令を与えたとき、この作動指令を遮断する機能と、エンジン始動制御部が起動回路に作動指令を与えていないときに起動スイッチから始動指令が与えられたとき、この始動指令を遮断する機能とを有している。
請求項3のエンジン始動制御装置では、請求項1または2において、前記エンジン始動制御部は、エンジンが回転していることを検出する回転検出手段を備え、前記エンジン始動制御部は、前記起動スイッチによる前記始動指令を受け、かつ、前記回転検出手段がエンジンの回転を検出したときに、前記エンジン始動制御部が前記作動指令を与えることを特徴としている。
請求項4のエンジン始動制御装置では、請求項3において、さらに前記回転検出手段の検出結果に基づきエンジンの完爆始動を検出する完爆始動検出手段を備え、前記遮断部は、前記完爆始動検出手段が前記エンジンの完爆始動を検出したとき、前記エンジン始動制御部による前記作動指令を遮断することを特徴としている。
請求項5のエンジン始動制御装置では、請求項3または4において、さらに前記回転検出手段の検出結果に基づきエンジンの完爆始動を検出する完爆始動検出手段を備え、前記エンジン始動制御部は、前記完爆始動検出手段がエンジンの完爆始動を検出したとき、前記作動指令を非活性とすることを特徴としている。
請求項6のエンジン始動制御装置では、請求項1〜5のいずれかにおいて、さらに前記起動回路の作動を監視する監視手段と、前記監視手段の監視結果に基づき前記遮断部または前記エンジン始動制御部の少なくともいずれか一方の異常を判定する異常判定手段とを備えることを特徴としている。
請求項7のエンジン始動制御装置では、請求項6において、前記異常判定手段は、前記遮断部が前記エンジン始動制御部による前記作動指令を遮断した後に前記エンジン始動制御部が前記作動指令を非活性としたとき、前記遮断部が前記エンジン始動制御部による前記作動指令を遮断したにもかかわらず前記監視手段により前記起動回路の作動が確認されたとき、前記遮断部を異常と判定することを特徴としている。
請求項8のエンジン始動制御装置では、請求項6または7において、前記異常判定手段は、前記エンジン始動制御部が前記作動指令を非活性とした後に前記遮断部がその作動指令を遮断するとき、前記起動スイッチからの前記始動指令がないにもかかわらず前記監視手段により前記起動回路の作動が確認されると、前記エンジン始動制御部を異常と判定することを特徴としている。
請求項9のエンジン始動制御装置では、請求項8において、さらに前記起動スイッチからの前記始動指令を記憶する記憶手段を備え、前記異常判定手段は、前記記憶手段の記憶結果に基づき、前記起動スイッチによるエンジンの起動ごとに前記遮断部の異常と前記エンジン始動制御部の異常とを交互に判定することを特徴としている。
請求項10のエンジン始動制御装置では、請求項6〜9のいずれかにおいて、前記エンジン始動制御部は、前記異常判定手段が前記遮断部または前記エンジン始動制御部の異常を一回以上判定したとき、前記作動指令を非活性とすることを特徴としている。
請求項11のエンジン始動制御装置では、請求項1〜10のいずれかにおいて、さらにエンジンの起動指令または停止指令を前記起動スイッチとは別に与えるイグニッションスイッチを備え、前記イグニッションスイッチがオフ状態のとき、前記エンジン始動制御部による前記作動指令と前記遮断部による前記作動指令の遮断とを共に行うことを特徴としている。
本発明の請求項1に記載のエンジン始動制御装置によれば、バッテリの容量が低下した状態でエンジンを始動したとき、バッテリの過渡的な電圧低下(瞬時電圧低下)によってエンジン始動制御部が機能せず起動回路に作動指令を与えることができなかったとしても、起動スイッチに与えられた始動指令を起動回路に直接与えるバイパス回路を備えているので確実にエンジンを始動させることができる。
また本発明の請求項2に記載のエンジン始動制御装置によれば、起動スイッチからの始動指令を受けず、エンジン始動制御部が起動回路に作動指令を与えたとき(レジスタのオン固着)、この作動指令を遮断する遮断部を備えているので、起動スイッチにメカ的な故障が生じて常時オン状態となってしまうような不具合(起動スイッチのオン固着)を回避できる。また本発明の請求項2に記載のエンジン始動制御装置は、遮断部がエンジン始動制御部からの作動指令を遮断することで、起動スイッチからの始動指令を受けず起動回路に作動指令が与えられてしまうような不具合(レジスタのオン固着や放射線の影響等)を回避できる。
特に本発明の請求項3に記載のエンジン始動制御装置によれば、制御系が冗長的に構成され起動スイッチによる始動指令と回転検出手段の検出とを共に受けたときにエンジン始動制御部が作動指令を与えるようにしている。このため本発明のエンジン始動制御装置は、エンジン始動制御部における起動スイッチ入力レジスタの読み違い(レジスタのオン固着や放射線の影響等による誤動作)が生じ、起動スイッチの始動指令に応じてエンジン始動制御部から作動指令を与えようとした場合、起動スイッチに始動指令を与えていない(ユーザが起動スイッチを操作していない)にもかかわらず、起動スイッチ入力レジスタの読み違いによりエンジンを誤始動させてしまうことを回避できる。さらに本発明は、起動スイッチの始動指令を認識する時間(例えば、500ms)だけ、始動時間が長くなることを回避できる。
また本発明のエンジン始動制御装置によれば、起動スイッチの始動指令によってエンジンが回転し始めたとき、バッテリに容量不足が生じてバッテリの電圧が瞬時電圧低下し、エンジン始動制御部がリセットされたとしても、バッテリの電圧がある程度電圧が復帰したことを回転検出手段で検出し、エンジン始動制御部が作動指令を与えるように構成されているので、エンジン始動の確実性を一層向上することができる。
また本発明の請求項4または5に記載のエンジン始動制御装置によれば、例えば起動スイッチに機械的な故障が生じて常時オン状態となってしまうような不具合(起動スイッチのオン固着)が起こったとしても、エンジンの完爆始動後は作動指令が遮断されるようになっている。このため本発明のエンジン始動制御装置は、エンジンの完爆始動後にスタータモータが回転し続けることを回避することができる。このように本発明のエンジン始動制御装置によれば、エンジンの完爆始動後にスタータモータが回転し続けることを回避しているので、スタータモータとエンジンとの間に設けられている動力係合部の故障(エンジン始動後に係合部が噛み合おうとすることに伴う故障等)が回避できる。
さらに本発明の請求項6に記載のエンジン始動制御装置によれば、監視手段の監視結果に基づき、異常判定手段によって遮断部またはエンジン始動制御部の異常の有無を判定しているので、遮断部またはエンジン始動制御部に異常が生じたときであっても、エンジン始動制御装置の誤作動を抑制できる。尚、異常判定手段の判定結果を自己診断情報読取装置(GST:General Scan Tool)で読み取るようにすると、整備時の異常情報の読み取りを容易に行うことができ、整備利便性が向上するので好ましい。
また本発明の請求項7に記載のエンジン始動制御装置によれば、遮断部がエンジン始動制御部による作動指令を遮断した後にエンジン始動制御部が作動指令を非活性とするとき、遮断部がエンジン始動制御部による作動指令を遮断したにもかかわらず監視手段により起動回路の作動が確認された場合であっても、異常判定手段は、遮断部を異常と判定しているので、例え遮断部に異常が生じたとしてもエンジン始動制御装置の誤作動を抑制できる。
さらに本発明の請求項8に記載のエンジン始動制御装置によれば、エンジン始動制御部が作動指令を非活性とした後に遮断部がエンジン始動制御部による作動指令を遮断するとき、起動スイッチからの始動指令がないにもかかわらず監視手段により起動回路の作動が確認されると異常判定手段は、エンジン始動制御部を異常と判定しているので、例えエンジン始動制御部に異常が生じた場合であってもエンジン始動制御装置の誤作動を抑制することができる。
また本発明の請求項9に記載のエンジン始動制御装置によれば、異常判定手段が記憶手段の記憶結果に基づいて、起動スイッチによるエンジンを起動するたびに遮断部の異常とエンジン始動制御部の異常とを交互に判定しているので、遮断部またはエンジン始動制御部のいずれに異常が生じているかを的確に判定することができる。
あるいは本発明の請求項10に記載のエンジン始動制御装置によれば、異常判定結果を用いてエンジン始動制御部の作動指令を非活性としているので、エンジンの誤始動を的確に回避することが可能である。特に、複数回の異常判定結果を用いてエンジン始動制御部の作動指令を非活性とする場合、本発明のエンジン始動制御装置は、エンジンの誤始動をより一層効果的確に回避することができる。
また本発明の請求項11に記載のエンジン始動制御装置によれば、起動スイッチとイグニッションスイッチとを併用するシステムであっても遮断部またはエンジン始動制御部に異常が生じたとき、エンジン始動制御装置の誤作動を抑制することが可能であるという実用上極めて有益な効果を奏する。
以下、本発明のエンジン始動制御装置について図面を参照しながら説明する。尚、図1〜図6は、本発明の一実施形態を説明するための図面であって、これらの図面によって本発明が限定されるものではない。
図1において1は、本発明のエンジン始動制御装置によって始動される車両に搭載されたエンジンである。この車両は、エンジン1に回転力を与えてエンジンを始動させるスタータモータ2、エンジン1に取り付けられてエンジン1の回転状態を検出する回転検出手段としてのクランク角センサ3、スタータモータ2および車両に搭載された各種電子機器等に電力を供給するバッテリ4、スタータモータ2にバッテリ4からの電力を与え、エンジン1を始動させるエンジン始動制御部(エンジンECU)5を備えている。
クランク角センサ3がエンジンの回転状態を検出した回転検出信号は、エンジンECU5の回転検出入力端子SENSに入力される。
尚、回転検出手段は、クランク角センサ3以外にも、特に図示しないが例えば、エンジン制御用の入出力信号や、エンジン1に付設された発電機の発電状態信号、前記バッテリの電流信号、エンジンの油圧状態信号などのいずれか、あるいは、これらを選択的に組み合わせて用いてもかまわない。要するに回転検出手段は、エンジン1の回転が検出できるものであれば、特に限定されるものではない。
またエンジンECU5を制御するCPU10には、ユーザによってエンジン1を含む車両搭載機器に対し、その作動開始の許可指令を与えるイグニッションスイッチIGから出力される作動許可信号を受け付ける作動許可信号入力端子IGSWおよびエンジン1の始動操作を実行するスタータスイッチSTから出力される始動信号を受け付ける始動信号入力端子STSWが設けられている。そしてCPU10は、所定の始動条件が整ったことを判定し、後述する起動回路に起動指示を与えるエンジン起動信号を起動信号出力端子EGONから出力する。この起動信号出力端子EGONには、エミッタが接地されたトランジスタQ2のベースと接続された電流制限抵抗RB1が介装される。このトランジスタQ2のベースおよびCPU10の始動信号入力端子STSWには、ダイオードDBが接続されている。このダイオードDBのアノードは始動信号入力端子STSWに接続され、またカソードは、電流制限抵抗RB2を介してトランジスタQ2のベースに接続される。
一方、トランジスタQ2のコレクタは、エミッタがバッテリ4の正極(+)に接続されたトランジスタQ3のベースに接続される。このトランジスタQ3のコレクタは、オートマチック車の場合、図示しないパーキングブレーキを操作して車両がパーキング状態にあるとき、または車両の変速機がニュートラル状態にあるとき、あるいはマニュアル車の場合でクラッチペダルが押下されているとき等の始動可能状態にあるとき、この始動可能状態を検出して回路を閉じるスイッチSWの一端に接続される。尚、トランジスタQ2,Q3は、後述する起動回路を作動させる作動信号を与える役割を担う。
ちなみにスイッチSWによって検出される始動可能状態は、CPU10の始動可能入力端子NEUTに与えられて、始動可能状態にあるか否かをCPU10が検出できるようになっている。このスイッチSWの他端は、一端が接地されたスタータモータ2の他端をバッテリの正極端子に接続するリレーXの接点を駆動するべく、その一端が接地されたリレーXのコイルの他端に接続される。このリレーXは、バッテリ4にスタータモータ2を接続して駆動電流を供給する起動回路の役割を担っている。
またトランジスタQ2のベースには、エミッタが接地された別のトランジスタQ1のコレクタが接続される。このトランジスタQ1のベースは、CPU10が有する始動遮断端子COFFに接続されている。ちなみにトランジスタQ1は、CPU10がスタータスイッチSTからの始動指令を受けず、トランジスタQ2,Q3によって構成された起動回路に作動指令が与えられたとき、この作動指令を遮断する遮断部の機能を果たす。
CPU10には、トランジスタQ3とスイッチSWとを接続するモニタラインから延びて電流制限抵抗RB3を介したモニタラインm2がリレーステータス検出端子STRYに接続されている。またスイッチSWとリレーXとを接続するモニタラインm1は、リレーXに与えられる電圧の状態を検出するリレー電圧検出端子STAに接続されている。
概略的には上述したように構成された本発明のエンジン始動制御装置の作動について図2〜図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
このフローチャートは、バッテリ4の容量が不足している状態で、スタータモータ2を回動させてエンジン1を始動したとき、スタータモータ2に流れる大電流によってバッテリ4の電圧が過渡的に低下(瞬時電圧低下)し、その電圧値がエンジンECU5の動作電圧下限値を下回った場合の作動手順を示すものである。また図示しないパーキングブレーキを操作して車両がパーキング状態にあるとき、または車両の変速機がニュートラル状態にあるとき、あるいはマニュアル車の場合でクラッチペダルが押下されているとき(始動可能状態)にあり、スイッチSWが閉じているものとする。
スタータスイッチSTが押下されると、その始動信号は、CPU10の始動信号入力端子STSWに与えられる。CPU10は、スタータスイッチSTが押下されたと判断すると(ステップS1)、後述する始動禁止指令中でないことを確認し(ステップS2)、起動信号出力端子EGONをアクティブにする。この時点では、バッテリ4からスタータモータ2に電力が供給されていないのでバッテリ4の電圧は、図6に示すようにほぼ規定値(例えば、12V)を維持している。
起動信号出力端子EGONがアクティブになると電流制限抵抗RB1,RB2を介してトランジスタQ2のベースに電流が流れ、トランジスタQ2は、オフ状態からオン状態になる。トランジスタQ2がオン状態に移行すると、同時にトランジスタQ3もオフ状態からオン状態に移行する。すると起動回路のリレーXのコイルが励磁されて、接点Xが閉じる。エンジン1は、接点Xが閉じることによってバッテリ4の電力がスタータモータ2に与えられるので始動を開始する。
このときスタータモータ2が回転すると、バッテリ4からスタータモータ2に大電流の始動突入電流が過渡的に流れ、それ故、バッテリ4の端子電圧が急激に低下する。するとバッテリ4の電圧は、容量不足によってエンジンECU5(CPU10)の動作電圧下限値を下回り、エンジンECU5は、機能しなくなり、同時にCPU10の起動信号出力端子EGONもインアクティブ(または不定)になる。
このときスタータスイッチSTの押下による起動信号は、ダイオードDBを介してトランジスタQ2のベースに与えられ続けるので、リレーXのコイルは励磁され、接点Xが閉じた状態が維持される。そしてスタータモータ2への過渡的な始動突入電流の減少に伴い、バッテリ4の電圧が徐々に回復し、エンジンECU5の動作電圧下限値を上回り、エンジンECU5(CPU10)が作動を開始する。
CPU10は、作動を開始するとクランク角センサ3によってエンジン1が回転し、かつ、その回転数が100rpm未満であるかどうかを判定(エンジン始動判定)する(ステップS3)。CPU10は、ステップS2でクランク角センサ3から与えられた検出信号によってエンジン1が回転していると判定したとき、起動信号出力端子EGONをアクティブにして接点Xをオンする(ステップS4)。
このステップS3では、起動信号出力端子EGONが電流制限抵抗RB1,RB2を介してトランジスタQ2のベースに与えられてトランジスタQ2がオフ状態からオン状態になる。トランジスタQ2がオン状態に移行すると、同時にトランジスタQ3もオフ状態からオン状態に移行するので接点Xは、閉じた状態を維持する。したがってスタータスイッチSTが開かれても接点Xは閉じ続け、バッテリ4の電力がスタータモータ2に与えられてエンジン1は、作動を継続する。
CPU10は、ステップS4でエンジン1が始動され、クランク角センサ3によってエンジン1の回転速度が始動完了速度(例えば、400rpm:完爆完了速度)以上になったことが検出されると(ステップS5)、後述する始動指令処理を実行する(ステップS6)。
エンジン1が完爆した後、CPU10は、エンジン1が停止されるまで待機する(ステップS7)。ステップS7でエンジンが回転していないことを検出するとCPU10は、始動指令遮断を解除する(ステップS8)。
尚、CPU10は、ステップS5でエンジン1の回転速度が完爆完了速度(例えば、400rpm)に満たないと判定したとき、始動信号入力端子STSWがアクティブになり続けている継続時間、すなわち起動回路のリレーXの接点Xをオンにしてスタータモータ2にバッテリ4の電力を供給している時間が、所定の時間(例えば、5秒)以上であるかどうかを判定する(ステップS9)。
ステップS9で所定の時間を超えてスタータモータ2にバッテリ4から電力が供給されていると判定したときは、ステップS6以降の処理を実行する。また、ステップS9でバッテリ4からスタータモータ2への電力供給時間が所定の時間(例えば、5秒)未満であると判定したとき、すなわちスタータモータ2によるエンジン1の始動時間が所定の時間未満であると判定したとき、再びステップS5に戻りエンジン1の始動を続ける。
尚、CPU10は、ステップS1でスタータスイッチSTが押下されていないと判定したとき、ステップS2で始動指令禁止であると判定したときおよびステップS3でエンジンが回転していないとき、またはエンジンの回転数が100rpm以上と判定したとき、ステップS7移行の処理を実行する。
次に上述したステップS6でCPU10が実行する始動指令処理について、図3〜図5のフローチャートを用いてより詳細に説明する。
CPU10は、イグニッションスイッチIGの状態を作動許可信号入力端子IGSWから検出する(ステップS10)。CPU10は、イグニッションスイッチIGがオンであると判定したとき、さらにエンジン始動制御部(エンジンECU5)からの作動指令中であるかを判定する(ステップS11)。CPU10は、ステップS11でエンジンECU5からの作動指令中であると判定したとき、さらに先回始動時に遮断手段を実行したか否かを判定する(ステップS12)。そしてCPU12は、ステップS12で先回始動時に遮断手段が実行されていないと判定したとき、始動指令を遮断する(ステップS13)。
次いでCPU10は、起動回路が作動中であるか否かを判定し(ステップS14)、起動回路が作動中であると判定されたときは、遮断回路故障検出および故障診断コードを記憶し(ステップS15)、CPU10からの始動指令禁止フラグをセットして(ステップS16)、CPU10からの始動指令を非活性化し(ステップS17)、始動指令処理を終了する。
尚、CPU10は、ステップS14で起動回路が作動中であると判定したとき、遮断回路正常検出および故障診断コードを消去し(ステップS18)、CPU10からの始動指令禁止フラグをクリアして(ステップS19)、ステップS17の処理を実行する。
またCPU10は、ステップS10でイグニッションスイッチIGがオフであると判定したとき、CPU10からの始動指令活性化および始動指令を遮断する(ステップS20)。次いでCPU10は、起動回路が作動中であるか否かを判定し(ステップS21)、起動回路が作動していると判定したとき、CPU10からの始動指令伝達回路または遮断回路故障検出および故障診断コードを記憶する(ステップS22)。そしてCPU10は、CPU10からの始動指令禁止フラグをセットする(ステップS23)とともに、CPU10からの始動指令および始動指令を遮断して、始動指令処理を終了する。
尚、CPU10は、ステップS21で起動回路が作動していないと判定したときには、CPU10からの始動指令伝達回路または遮断回路故障検出および故障診断コードを消去し(ステップS25)、CPU10からの始動指令禁止フラグをクリアして(ステップS26)、ステップS24の処理を実行する。
またCPU10は、ステップS12で先回始動時に遮断手段を実行したと判定したときは、スタータスイッチSTが押下されていない(オフ)か否か(オン)を判定する(ステップS27)。このステップS27でCPU10は、スタータスイッチSTが押下されていないと判定したときは、CPU10からの始動指令を非活性化して(ステップS28)、起動回路が作動中か否かを判定する(ステップS29)。
CPU10は、ステップS29で起動回路が作動していると判定したとき、CPU10からの始動指令伝達回路故障検出および故障診断コードを記憶し(ステップS30)、CPUからの始動指令禁止フラグをセットして(ステップS31)、始動指令を遮断し(ステップS32)、始動指令処理を終了する。
尚、CPU10は、ステップS29で起動回路が作動していないと判定したとき、CPU10からの始動指令伝達回路正常検出および故障検出コードを消去する(ステップS33)とともに、CPU10からの始動指令禁止フラグをクリアして(ステップS34)、ステップS32以降の処理を実行する。またCPU10は、ステップS27でスタータスイッチSTが押下されていると判定したときは、始動指令処理を終了する。
ここに、作動指令と遮断とは、(1)同時に行う、(2)遮断を作動指令よりも先行して行う、(3)遮断を作動指令よりも遅延して行う、ことがある。遮断を作動指令よりも遅延して行う場合は、作動指令が与えられてから遮断が行われるまでの時間(遅延時間)を、スタータモータが実際に回転しない制限時間の範囲内に設定することが望ましい。
このようにCPU10は、エンジン1が完爆始動を完了したことを検出する完爆始動検出手段、起動回路の作動を監視する監視手段、スタータスイッチSTからの始動指令を記憶する記憶手段およびエンジン始動制御装置に生じる異常状態を判定する異常判定手段の役割を担っている。
次に本発明のエンジン始動制御装置によってレジスタのオン固着を回避する手段について説明する。
エンジンECU5を構成するマイコン等のCPUが誤作動し、起動回路に誤始動の指令が出されたとき、エンジンECU5は、始動遮断端子COFFをアクティブにする。するとトランジスタQ1がオンになり、トランジスタQ2のベースは、接地電位まで低下する。すると起動信号出力端子EGONは、たとえアクティブであったとしてもトランジスタQ1によりインアクティブにされる。このためエンジン1は、誤始動することがない。
もちろん本発明のエンジン始動制御装置は、スタータスイッチSTが押下され、エンジンECU5の始動信号入力端子STSWがアクティブにならないとき、常に始動遮断端子COFFをアクティブにし、エンジン1が始動しないようにしておいてもよい。本発明のエンジン始動制御装置は、このようにすることによって、より確実にエンジン1の誤始動を防止することができ好ましい。
次に本発明のエンジン始動制御装置によってリレーXの不具合を検出する手段について説明する。前述したようにCPU10には、トランジスタQ3とスイッチSWとを接続するモニタラインから延びて電流制限抵抗RB3を介したモニタラインm2がリレーステータス検出端子STRYに接続され、またスイッチSWとリレーXとを接続するモニタラインm1がリレーXに与えられる電圧の状態を検出するリレー電圧検出端子STAに接続されている。
これらリレーステータス検出端子STRYおよびリレー電圧検出端子STAは、それぞれリレーXに印加される電圧をモニタしている。そして、リレーXに印加される電圧に規定電圧以上(トランジスタQ3の耐圧を超えるような電圧)のサージ電圧が生じたことが確認されたとき、CPU10は、リレーXを故障と判定する。
あるいは、モニタラインm1,m2を用いることで、例えばリレーXに指定部品以外のものが取り付けられている場合や、リレーX内にサージ電圧を抑制するために設けられている抵抗が断線したことに起因して発生する過大サージ電圧も検出することができる。
このように本発明のエンジン始動制御装置は、モニタラインm1、m2を用いることで、リレーXの不具合も検出することが可能であり、引いてはエンジン始動制御装置の保全性を増すことができる。
かくして本発明のエンジン始動制御装置は、バッテリ4の容量が低下した状態でエンジンを始動したとき、スタータモータ2に流れる始動突入電流によって過渡的にバッテリ4の電圧が低下し、その電圧低下によってエンジンECU5が機能せずリレーXに作動指令を与えることができなかったとしても、スタータスイッチSTに与えられた始動指令をリレーXに直接与えるバイパス回路を備えているので確実にエンジンを始動させることができる。
また本発明のエンジン始動制御装置は、何らかの要因によってエンジンECU5がスタータスイッチSTからの始動指令によらずエンジン1を始動させる始動指令が出力されたとしても、この始動指令を遮断する遮断部を備えているので、例えエンジンECU5が誤作動したとしてもエンジン1の誤始動を防止することができる。
特に本発明のエンジン始動制御装置は、エンジンECU5がエンジン1に取り付けられた回転検出手段(例えば、クランク角センサ、カム角センサ、スタータアクティブ信号、エアフローセンサ等)を備えているので、スタータスイッチSTによる始動指令を受けずに、これら回転検出手段により前記エンジンが回転したことが検出されたとき、起動回路に与えた作動指令を始動遮断端子COFFの遮断指令によって確実に遮断することができるので、何らかの要因によってエンジンECUが誤作動したとしてもエンジンの誤始動を防止することが可能である。
また本発明のエンジン始動制御装置は、スタータスイッチSTから与えられる始動指令およびクランク角センサ3によるエンジン1の回転検出を共に受けたときにエンジン始動制御部が作動指令を与えるよう、制御系が冗長的に構成されているので、例えばエンジン始動制御部がスタータスイッチSTの状態を保持するレジスタの読み違い(レジスタのオン固着や放射線の影響等による誤動作)が生じ、ユーザがスタータスイッチSTを操作していないにもかかわらずエンジン1を誤始動させてしまうことを回避できる。さらに本発明は、スタータスイッチSTの始動指令を認識する時間(例えば、500ms)だけ、始動時間が長くなることも回避することが可能である。
また本発明のエンジン始動制御装置は、スタータスイッチSTの始動指令によってエンジン1が回転し始めたとき、容量不足によってバッテリ4の電圧が瞬時的に低下し、CPU10がリセットされたとしても、バッテリ4の電圧がある程度復帰したことをクランク角センサ3で検出してCPU10が作動指令を与えるように構成されているので、エンジン1の始動をより一層、確実に向上させることができる。
また本発明のエンジン始動制御装置は、例えばスタータスイッチSTに機械的な故障が生じて常時オン状態となってしまうような不具合(スタータスイッチSTのオン固着)が起こったとしても、エンジン1の完爆始動後は、その作動指令を遮断するように構成している。このため、エンジン1の完爆始動後にスタータモータ2が回転し続けることを回避することができる。したがって本発明のエンジン始動制御装置は、エンジン1の完爆始動後にスタータモータ2が回転し続けることを回避しているので、スタータモータ2とエンジン1との間に設けられている動力係合部の故障(エンジン始動後に係合部が噛み合おうとすることに伴う故障等)を回避することができる。
さらに本発明のエンジン始動制御装置は、CPU10の監視結果に基づき、遮断部またはエンジン始動制御部の異常の有無を判定しているので、遮断部またはエンジン始動制御部に異常が生じたときであっても、エンジン始動制御装置の誤作動を抑制することができる。
また本発明のエンジン始動制御装置は、遮断部が作動指令を遮断した後にエンジン始動制御部が作動指令を非活性とするとき、遮断部がエンジン始動制御部による作動指令を遮断したにもかかわらず起動回路の作動が確認された場合、異常判定手段は、遮断部を異常と判定しているので、例え遮断部に異常が生じたとしてもエンジン始動制御装置の誤作動を抑制することが可能である。
さらに本発明のエンジン始動制御装置は、エンジン始動制御部が作動指令を非活性とした後に遮断部がエンジン始動制御部による作動指令を遮断しているとき、起動スイッチからの始動指令がないにもかかわらず監視手段により起動回路の作動が確認されると異常判定手段は、エンジン始動制御部を異常と判定しているので、例えエンジン始動制御部に異常が生じた場合であってもエンジン始動制御装置の誤作動を抑制することができる。
また本発明のエンジン始動制御装置は、異常判定手段によって判定した状態(異常判定結果)に基づいて、スタータスイッチSTによってエンジン1が起動されるたびに遮断部の異常とエンジン始動制御部の異常とを交互に判定しているので、遮断部またはエンジン始動制御部のいずれに異常が生じているかを的確に判定することができる。
あるいは本発明のエンジン始動制御装置は、上述した異常判定結果を用いてエンジン始動制御部の作動指令を非活性としているので、エンジン1の誤始動を的確に回避することが可能である。特に、複数回の異常判定結果を用いてエンジン始動制御部の作動指令を非活性とする場合、本発明のエンジン始動制御装置は、エンジン1の誤始動をより一層的確に回避することができる。
また本発明のエンジン始動制御装置は、スタータスイッチSTとイグニッションスイッチIGとを併用するシステムであっても遮断部またはエンジン始動制御部に異常が生じたとき、エンジン始動制御装置の誤作動を抑制できる等の実用上多大なる効果を奏する。
尚、本発明のエンジン始動制御装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもかまわない。
本発明の一実施形態に係るエンジン始動制御装置の要部構成を示すブロック図である。 図1に示すエンジン始動制御装置の作動手順を示すフローチャートである。 図2に示す始動処理指令のアルゴリズムを示すフローチャートである。 図3に続く始動処理指令のアルゴリズムを示すフローチャートである。 図3に続く始動処理指令のアルゴリズムを示すフローチャートである。 図1に示すエンジン始動制御装置の作動信号と始動時のバッテリ電圧の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 エンジン
2 スタータモータ
3 クランク角センサ
4 バッテリ
5 エンジンECU
ST スタータスイッチ
SW スイッチ
X リレー

Claims (11)

  1. バッテリと、
    このバッテリによって駆動されてエンジンを始動させるスタータモータと、
    このスタータモータにエンジンを始動させる始動指令を与える起動スイッチと、
    前記バッテリに前記スタータモータを接続して駆動電流を供給する起動回路と、
    前記起動スイッチによる始動指令を受けて前記起動回路を作動させる作動指令を与え、前記スタータモータに駆動電流を供給するエンジン始動制御部と
    を備えたエンジン始動制御装置であって、
    前記起動スイッチに与えられた始動指令を前記起動回路に直接与えるバイパス回路を備えることを特徴とするエンジン始動制御装置。
  2. 前記バイパス回路は、前記起動スイッチからの始動指令を受けず前記エンジン始動制御部が前記起動回路に作動指令を与えたとき、この作動指令を遮断する遮断部を備えることを特徴とする、請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  3. 前記エンジン始動制御部は、エンジンの回転を検出する回転検出手段を備え、
    前記エンジン始動制御部は、前記起動スイッチによる前記始動指令を受け、かつ、前記回転検出手段がエンジンの回転を検出したときに、前記エンジン始動制御部が前記作動指令を与えることを特徴とする、請求項1または2に記載のエンジン始動制御装置。
  4. さらに前記回転検出手段の検出結果に基づきエンジンの完爆始動を検出する完爆始動検出手段を備え、
    前記遮断部は、前記完爆始動検出手段が前記エンジンの完爆始動を検出したとき、前記エンジン始動制御部による前記作動指令を遮断することを特徴とする、請求項3に記載のエンジン始動制御装置。
  5. さらに前記回転検出手段の検出結果に基づきエンジンの完爆始動を検出する完爆始動検出手段を備え、
    前記エンジン始動制御部は、前記完爆始動検出手段がエンジンの完爆始動を検出したとき、前記作動指令を非活性とすることを特徴とする、請求項3または4に記載のエンジン始動制御装置。
  6. さらに前記起動回路の作動を監視する監視手段と、
    前記監視手段の監視結果に基づき前記遮断部または前記エンジン始動制御部の少なくともいずれか一方の異常を判定する異常判定手段と
    を備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のエンジン始動制御装置。
  7. 前記異常判定手段は、前記遮断部が前記エンジン始動制御部による前記作動指令を遮断した後に前記エンジン始動制御部が前記作動指令を非活性としたとき、前記遮断部が前記エンジン始動制御部による前記作動指令を遮断したにもかかわらず前記監視手段により前記起動回路の作動が確認されたとき、前記遮断部を異常と判定することを特徴とする、請求項6に記載のエンジン始動制御装置。
  8. 前記異常判定手段は、前記エンジン始動制御部が前記作動指令を非活性とした後に前記遮断部がその作動指令を遮断するとき、前記起動スイッチからの前記始動指令がないにもかかわらず前記監視手段により前記起動回路の作動が確認されると、前記エンジン始動制御部を異常と判定することを特徴とする、請求項6または7に記載のエンジン始動制御装置。
  9. さらに前記起動スイッチからの前記始動指令を記憶する記憶手段を備え、
    前記異常判定手段は、前記記憶手段の記憶結果に基づき、前記起動スイッチによるエンジンの起動ごとに前記遮断部の異常と前記エンジン始動制御部の異常とを交互に判定することを特徴とする、請求項8に記載のエンジン始動制御装置。
  10. 前記エンジン始動制御部は、前記異常判定手段が前記遮断部または前記エンジン始動制御部の異常を一回以上判定したとき、前記作動指令を非活性とすることを特徴とする、請求項6〜9のいずれかに記載のエンジン始動制御装置。
  11. さらにエンジンの起動指令または停止指令を前記起動スイッチとは別に与えるイグニッションスイッチを備え、
    前記イグニッションスイッチがオフ状態のとき、前記エンジン始動制御部による前記作動指令と前記遮断部による前記作動指令の遮断とを共に行うことを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のエンジン始動制御装置。
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