JP2007113524A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電源装置70の劣化をドライバーに強く認識させて電源整備を促す。
【解決手段】 電動パワーステアリング装置1の電動モータ15に引き込まれる電流と電源電圧とを測定して電源劣化状態を診断し、電源状態情報として記憶する。エンジン始動時に、電源状態情報を読み込み、電源装置70が劣化している場合には、電動パワーステアリング装置1の電動モータ15に通電して、エンジンの始動を抑制することで、ドライバーに対して電源装置70が劣化していることを強く認識させると共にバッテリ71の交換を促す。また、エンジン始動抑制により車両が完全に走行できなくならないように、過去の始動状況に応じてエンジン始動抑制動作を禁止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車載電源装置の劣化を検知して、乗員にその整備を促す車両制御装置に関する。
従来から、車載バッテリから大電力を消費する制御システムの一例として電動パワーステアリング装置が知られている。この電動パワーステアリング装置は、操舵ハンドルの操舵状態に応じて電動モータへの通電量を制御して操舵アシストトルクを与える装置であるが、電力消費量がかなり高く、バッテリの能力が低下した場合には、電動モータへの通電量が制限されて所定の操舵アシストトルクが得られなくなる。特に、電源電圧が制御システムの最低作動電圧を下回った場合には、システムリセットが働いてしまい、所定電圧レベルにまで復帰しない限りアシスト機能が得られない。
また、電動パワーステアリング装置の作動により電源電圧が低下した場合には、他の電気制御システムまでも所期の性能を発揮できなくなることもある。
こうした場合、ドライバーは、エンジンが始動困難であればバッテリの劣化を認識できるものの、エンジンが始動できた場合には、バッテリよりも制御システム側に異常があると誤解してしまう。
特に、制御システムが正常に動作しない場合は、その原因がバッテリ側にあっても、その制御システムのワーニングランプが点灯するため、制御システムの異常が疑われることになってしまう。こうした場合には、制御システムの不必要な交換が行われてしまう可能性もある。また、鉛バッテリの劣化状態を精度よく判定することは難しく、こうしたことも異常原因の誤診断につながっている。
また、特許文献1には、エンジン始動時におけるバッテリ電圧を検出し、その始動電圧が所定の比較電圧を下回る確率によってバッテリの始動性劣化を予知する技術が提案されている。
特開平5−266931
しかしながら、上述したような大電力消費制御システムを搭載した車両においては、エンジン始動時におけるバッテリ電圧検出を行っても有効ではない。つまり、特許文献1のものでは、単にエンジンが始動できる程度のバッテリ能力を要求するもので、電動パワーステアリング装置等の大電力消費制御システムを作動させたときのバッテリ劣化による問題は解決できないのである。
また、バッテリ劣化時には、単にディスプレーにその旨を表示する程度であるため、ドライバーに対してバッテリ交換を強く促すこともできず、ドライバーによってはそのまま継続使用してしまう。
本発明の目的は、上記問題に対処するためになされたもので、バッテリ等の電源装置の劣化をドライバーに強く認識させて電源整備を促すことにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、電源装置の劣化状態を診断する電源状態診断手段と、上記診断された電源装置の劣化状態に応じた電源状態情報を記憶する電源状態情報記憶手段と、乗員による車両の始動操作を検知する始動操作検知手段と、上記始動操作を検知したときに、上記電源状態情報に基づいて上記電源装置が基準レベルよりも劣化していると判断した場合には、上記車両の始動を抑制する始動抑制手段とを備えたことにある。
上記のように構成した本発明によれば、電源状態情報に基づいて電源装置が基準レベルよりも劣化していると判断される場合には、乗員が車両の始動操作を行ったとき、始動抑制手段が働いて車両の始動が抑制される。このため、車両を良好に始動させることができなくなる。
この結果、運転者に対して電源装置の劣化を強く認識させることができる。特に、電源装置の劣化状態が、車両は始動できるが大消費電力制御システムは良好に作動できないようなレベルにあるとき、従来であれば制御システムの異常が疑われたが、本発明によれば、車両が良好に始動できなくなるため、異常原因の誤判断も防止できる。
また、車両が良好に始動できなくなるため、運転者に対して電源装置の整備(バッテリ交換等)を強く促すことができる。この結果、車両に搭載される大消費電力制御システムを適正に作動させて良好な運転環境を維持することが可能となる。
尚、本発明における車両の始動とは、車両の走行動力源となるエンジンや走行駆動モータ(電気自動車の場合)の始動を意味する。
また、本発明の他の特徴は、上記始動抑制手段は、上記電源装置から特定の電気負荷に電力供給して、上記車両の始動を抑制することにある。
これによれば、車両の特定の電気負荷に電力供給することで、簡単に始動抑制を図ることができる。
しかも、特定の電気負荷に電力供給した分だけ電源装置の電力供給能力を低下させ、車両の始動装置(例えば、エンジンスタータ)への電力供給を妨げるものであるため、車両の始動状況によって電源装置の劣化レベルを精度よく判断できる。
つまり、電源装置の劣化レベルによって、始動不能/かなり始動しにくい/やや始動しにくい/始動可能、というように車両始動状況が異なるため、この始動状況から電源装置の劣化レベルを精度よく判断することができる。
この結果、劣化判定の難しい鉛バッテリであっても、始動抑制手段を作動させることで、劣化状態を正しく判定することができる。
また、電源装置の劣化が激しい場合には、車両始動が不能となり走行できなくなるため、走行中における大消費電力制御システムの作動制限による不具合も発生しなくなり安全性が向上する。
また、本発明の他の特徴は、上記特定の電気負荷は、上記電源装置から電力供給され所定の操舵トルクを付与する電動パワーステアリング装置の電動モータであることにある。
電動パワーステアリング装置では、所定の操舵アシストトルクが得られるように、そのアクチュエータである電動モータに大電流を流すように構成されているため、車両の始動時に電源装置から大電流を引き出して車両始動を強く抑制することができる。
しかも、電動モータの駆動回路を制御することで、電源装置から引き出す電流量を調整することができるため、適切な車両始動抑制を図ることが可能となる。
また、本発明の他の特徴は、上記電源状態診断手段は、上記電動パワーステアリング装置の電動モータを駆動したときに上記電源装置から給電される電流と電源電圧とを検出して診断することにある。
電源装置、特にバッテリにおいては、大電流を引き出したときの電圧降下に基づいて劣化診断を行うと高い精度の診断結果が得られる。例えば、バッテリから同じ量の電流を引き出した場合でも、劣化度合いが高いほど電圧降下が大きくなるという特性があり、この電圧降下を測定することで精度よくバッテリ劣化診断を行うことができる。
一方、電動パワーステアリング装置においては、大電流を電動モータに通電するように構成されており、しかも、電動モータの制御用に電流測定機能、電圧測定機能を備えている場合が多い。
従って、本発明によれば、車両始動を良好に抑制できるだけでなく、そのときの電流と電圧測定により精度よく電源劣化状態を診断することができる。
また、本発明の他の特徴は、上記始動操作により車両が始動できたか否かを表す始動状況情報を記憶する始動状況情報記憶手段と、過去の上記始動状況情報に応じて次回の始動操作時における上記始動抑制手段の作動を禁止する始動抑制禁止手段とを備えたことにある。
これによれば、車両の始動状況に応じて始動抑制手段の作動を禁止するため、車両が完全に始動できなくなってしまうような事態を回避することができる。
例えば、電源装置の劣化が激しい場合には、始動抑制動作により車両始動が不能となってしまうことがある。この場合、運転者には電源装置の劣化を認識させることができるものの、実際の使い勝手からすれば余り好ましいことではない。そこで、一旦運転者に電源装置の劣化を認識させた後は、車両の始動操作時に適宜始動抑制動作を禁止することで、車両始動を可能にして使い勝手を向上させることができる。
また、本発明の他の特徴は、上記始動抑制禁止手段は、上記電源装置が上記基準レベルよりも劣化していると判断されている状況下において車両の始動ができた始動回数をカウントし、そのカウント数が多いほど上記始動抑制手段の作動を禁止する度合いを下げることにある。
車両が完全に始動できなくなってしまうような事態を回避するために、適宜、始動抑制手段の作動を禁止すると、今度は逆に、一部のドライバーがそれを悪用して電源装置を整備せずにそのまま継続使用してしまうという問題が生じる。
そこで本発明では、こうした不適正な使い方に対する措置として、その車両の始動回数が多くなるほど、始動抑制動作を禁止しないようにしている、つまり、始動しにくくしているため、運転者に対して早く電源装置の整備を行うように仕向けることができる。
以下、本発明の車両制御装置を電動パワーステアリング装置に適用した実施形態について図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係る電動パワーステアリング装置を概略的に示している。
この電動パワーステアリング装置1は、大別すると、操舵輪へ操舵アシスト力を付与する操舵アシスト機構10と、操舵アシスト機構10の電動モータ15を駆動制御するアシスト制御装置30とから構成される。
操舵アシスト機構10は、操舵ハンドル11の回動操作に連動したステアリングシャフト12の軸線周りの回転をラックアンドピニオン機構13によりラックバー14の軸線方向の運動に変換して、このラックバー14の軸線方向の運動に応じて操舵輪である左右前輪FW1,FW2を操舵するようになっている。ラックバー14には電動モータ15が組み付けられている。電動モータ15は、その回転に応じてボールねじ機構16を介してラックバー14を軸線方向に駆動することにより、操舵ハンドル11の回動操作に対してアシスト力を付与する。電動モータ15には回転角センサ17が付設され、ステアリングシャフト12の下端部には操舵トルクセンサ20が組みつけられている。
回転角センサ17はレゾルバにより構成され、電動モータ15の回転角を検出して、検出した回転角を表す検出信号を出力する。操舵トルクセンサ20は、ステアリングシャフト12に介装されて上端および下端をステアリングシャフト12に接続したトーションバー21と、トーションバー21の上端部および下端部にそれぞれ組み付けられたレゾルバ22,23とからなる。レゾルバ22,23は、トーションバー21の上端および下端の回転角をそれぞれ検出して、検出した各回転角を表す検出信号をそれぞれ出力する。
アシスト制御装置30は、主要部をマイクロコンピュータにより構成される電子制御装置40と、電子制御装置40からの制御信号により電動モータ15を駆動制御するモータ駆動回路50と、電源診断測定データおよび始動状況データを記憶する不揮発性メモリ43とからなる。また、電子制御装置40は、その機能面から電源状態診断部41とモータ制御部42とから構成される。
モータ制御部42は、回転角センサ17、操舵トルクセンサ20および車両の速度を検出する車速センサ28からの検出信号にもとづいて電動モータ15への通電量を決定し、モータ駆動回路50を制御して所定の操舵アシスト力を発生させる。また、モータ制御部42は、エンジン制御装置90と通信可能に接続され、エンジンの始動指令信号およびエンジンが始動できたか否かを表す始動状況信号を入力する。
一方、電源状態診断部41は、モータ制御部42により電動モータ15を駆動制御しているときの電源電圧(電動パワーステアリング装置1に供給される電源電圧)とその通電量とから、電源装置70の特にバッテリ71の状態を診断するもので、診断時に用いる後述する測定データ等を記憶する不揮発性メモリ43と、診断結果を運転者に報知する報知器29と、不揮発性メモリ43内のデータを消去するための信号を入力するためのリセットスイッチ44とを接続している。
モータ駆動回路50は、図2に示すように、3相インバータ回路を構成するもので、電動モータ15(本実施形態では3相ブラシレスモータを用いる)の各コイルCL1,CL2,CL3にそれぞれ対応したスイッチング素子SW11,SW12,SW21,SW22,SW31,SW32を有する。これらのスイッチング素子SW11,SW12,SW21,SW22,SW31,SW32は、本実施形態においてはMOSFETが用いられ、モータ制御部42からの信号によりオン・オフ制御される。また、モータ駆動回路50には、電動モータ15に流れる電流値を検出する電流センサ53a、53b、53cが各相に設けられる。以下、この3つの電流センサ53a、53b、53cを合わせて電流センサ53と呼ぶ。
次に、電動パワーステアリング装置1への電源供給系の構成について図2を用いて説明する。
電動パワーステアリング装置1への電源となる電源装置70は、バッテリ71(例えば、鉛バッテリ)と発電機であるオルタネータ72とから構成される。
このバッテリ71の電源端子(+端子)73に接続される電源供給元ライン62は、イグニッションスイッチ80に接続され、そのイグニッションスイッチ80の二次側から電子制御装置40に電源供給する制御電源供給ライン63と、イグニッションスイッチ80の一次側(電源側)からモータ駆動回路50に電源供給する駆動電源供給ライン64とに分岐する。
駆動電源供給ライン64には、電源リレー65が設けられるとともに、電源リレー65の負荷側に、制御電源供給ライン63とを結ぶ連結ライン66が設けられる。連結ライン66には、制御電源供給ライン63から駆動電源供給ライン64へ電流が流れないようにする逆流防止素子としてのダイオード67が設けられる。
また、制御電源供給ライン63には、連結ライン66との接続点よりも電源側に、電源側への電流の流れを防止する逆流防止素子としてのダイオード68が設けられる。
制御電源供給ライン63は電子制御装置40への電源供給用に、また、駆動電源供給ライン64はモータ駆動回路50および電子制御装置40への電源供給路用に使用される。従って、電子制御装置40は、2系統から電源供給される。
駆動電源供給ライン64に設けられた電源リレー65は、電子制御装置40からの信号により開閉される。
また、電動パワーステアリング装置1へ供給される電源の電圧検出は、駆動電源供給ライン64側の電圧と制御電源供給ライン63側の電圧の2箇所で行う。具体的には、ダイオード67の一次側電圧およびダイオード68の一次側電圧をそれぞれ電源状態診断部41にてモニタし、その2つのモニタ電圧のうち低いほうの電圧を電源検出電圧Vxとみなしている。
次に、電子制御装置40の電源状態診断部が実行する電源状態診断制御について説明する。
図3は、その電源状態診断制御ルーチンを表すもので、電子制御装置40のROM内に制御プログラムとして記憶されている。
この電源状態診断制御ルーチンは、後述のモータ制御部42が行うアシスト制御処理と並行して繰り返し行われるもので、イグニッションスイッチ80のオンにより起動する。
本制御ルーチンが起動すると、まず、ドライバーにより操舵ハンドル11の操舵操作が開始されたか否かを判断する(S1)。電源状態診断部41は、モータ制御部42の制御情報に基づいて、ドライバーによる操舵ハンドル11の操舵操作の開始の有無を判断する。
本制御ルーチンは、繰り返し実行されることから、操舵操作の開始が検出されるまで、この判断は繰り返される。そして、操舵操作が開始されると(S1:YES)、電源装置70の状態を診断するための電圧・電流測定を行う。
本実施形態では、モータ駆動回路50に設けた電流センサ53により測定した電流値から駆動電源供給ライン64に流れる電流値を算出するとともに、駆動電源供給ライン64側と制御電源供給ライン63側のモニタ電圧のうち低いほうの電圧を電源電圧Vxとして測定する。
モータ制御部42は、後述するアシスト制御ルーチンにそって、図4に示すように、車速と操舵トルクとに基づいて所望のアシストトルクが得られる必要アシスト電流を算出し、電動モータ15にこの必要アシスト電流が流れるようにモータ駆動回路50のスイッチング素子SW11,SW12,SW21,SW22,SW31,SW32のデューティ比を調整して通電量をフィードバック制御している。
従って、電源状態診断部41は、モータ制御部42にて行われるアシスト制御時に検出される電流値から、駆動電源供給ライン64に流れる電流値を算出する。
尚、電源装置70からの駆動電源供給ライン64に電流計を別途設けて電流測定してもよい。
そして、操舵ハンドル11の操舵操作が終了するまで、電源電圧と電流の測定を繰り返す(S3)。本実施形態においては、電流値が予め設定した設定電流値を上回った状態においてのみ、電圧・電流測定を繰り返し行い、各測定時における(電圧、電流)を記憶する。
こうして1回の操舵操作が終了すると(S3:YES)、先の操舵操作が据え切り操作であったか否かを判断する(S4)。据え切り操作の有無の判断は、車両がほぼ停止した状態での操舵操作か否かを判断するもので、本実施形態では、車速センサ28で検出した検出車速が所定車速以下のときに行われた操舵操作を据え切り操作と判別する。
据え切り操作であった場合には、以下、電源状態の診断処理に移行するが、そうでない場合には、先の測定結果を消去して、本制御ルーチンを一旦終了する。
ステップS4において、据え切り操作と判断された場合には、次に、電源装置70の状態を表す指標値Kを算出する(S5)。この指標値Kは、ステップS2で測定した電流の最大値、最小値、電源電圧の最大値、最小値に基づいて次のように算出される。
K=(電源電圧の最小値−電源電圧の最大値)/(電流の最大値−電流の最小値)
この指標値Kは、電流の変化に対する電源電圧の変化率であり、電源装置70、特に、バッテリ71の状態を表す。
指標値Kは、負の値をとり、値が小さいほど(絶対値が大きいほど)バッテリの状態が悪いと判断できる。
バッテリ71は、同じ量の電流を流した場合であっても、その残容量が少ないほど電圧降下が大きい。しかも、この現象は、バッテリ71から引き出す電流が大きいほど顕著に現れる。
そこで、本実施形態では、電動モータ15への通電量が多くなる据え切り操作時において、指標値Kを求めるようにしている。
また、据え切り操作時においては、オルタネータ72の発電量も少ないため、発電の影響が少なくなり、バッテリ71自身の診断を良好に行うことができる。
続いて、この指標値Kを不揮発性メモリ43に記憶する(S6)。本実施形態においては、直近n回分の指標値Kを記憶することにし、それ以前の記憶値は逐次消去する。
次に、記憶した直近n回分の指標値Kから平均指標値Kxを算出する(S7)。この平均指標値Kxが、電源装置70、特にバッテリ71の状態を診断するものとなる。
続いて、算出した平均指標値Kxが予め定めた基準指標値K0を下回っているか否かを判断し(S8)、下回っていなければ電源状態が良好であるとして本制御ルーチンを一旦抜ける(S8:NO)。一方、平均指標値Kxが基準指標値K0を下回っていれば、電源状態が不良であるとして、アシスト電流の上限値制限を行う(S9)。この場合、同時に報知器29を作動させてドライバーに対してバッテリ71の交換を促すようにするとよい。
このアシスト電流は、所望のアシストトルクが得られるようにモータ制御部42で算出した電動モータ15への通電量を表し、図4のテーブルに示すように、操舵トルクと車速とから算出される。
そして、電源状態が不良であれば、この算出された必要アシスト電流に対して上限制限を行う。このアシスト電流の上限値Imaxは、図5に示すように、平均指標値Kxの絶対値が大きいほど小さな値に設定する。従って、電源装置70の状態が悪いほど、アシスト電流の上限値が低く設定される。
この結果、電源装置70から使用できる電力制限が実施されることとなり、更なる電源電圧の低下を防いで、電動パワーステアリング装置1が突然機能停止してしまうといった不具合も防止される。また、電源電圧の低下による、他の電気制御システム(例えば、ブレーキ制御システム、エンジン制御システム)への悪影響も防止することができる。
以上説明した、本実施形態の電源状態診断制御ルーチンによれば、電源装置70から大電流が引き出される据え切り操作時での電流量の変化に対する電源電圧の変化(電圧降下)に基づいて電源装置70の状態を判断しているため、電源状態の診断精度が非常に高い。また、据え切り操作時においては、オルタネータ72の発電量も少ないため、発電の影響が少なくなり、バッテリ71自身の診断を良好に行うことができる。
そして、精度の高い診断結果に基づいて電力制限を行うため、過剰に電力制限をして電動パワーステアリング装置1の機能を十分に活かしきれなかったり、逆に、電力制限の不足により、電源電圧が電子制御装置40の最低作動電圧を下回って突然機能停止してしまうといった不具合を防止できる。
次に、電子制御装置40のモータ制御部42が実行するアシスト制御処理について説明する。
図6は、モータ制御部42が実行するアシストトルク制御ルーチンを表すもので、電子制御装置40のROM内に制御プログラムとして記憶され、短い周期で繰り返し実行される。
イグニッションスイッチ80のオンにより本制御ルーチンが起動すると、まず、ステップS101にて、車速センサ28によって検出された車速Vと、操舵トルクセンサ20のレゾルバ22,23によって検出した回転角度の差から演算された操舵トルクTRを読み込む。
続いて、図4に示すアシスト電流テーブルを参照して、入力した車速Vおよび操舵トルクTRに応じた必要アシスト電流Iasを計算する(S102)。アシスト電流テーブルは、電子制御装置40のROM内に記憶されるもので、操舵トルクTRの増加にしたがって必要アシスト電流Iasも増加し、しかも、車速Vが低くなるほど大きな値となるように設定される。
次に、上述した電源状態診断制御ルーチンで決定したアシスト電流上限値Imaxを読み込む(S103)。
続いて、ステップS102で算出された必要アシスト電流値IasとステップS103で読み込んだアシスト電流上限値Imaxとから、その小さいほうの電流値を電動モータ15に流す目標アシスト電流値として決定する(S104)。従って、電動モータ15に通電する目標アシスト電流値は、必要アシスト電流値Iasが上限電流値Imaxよりも小さければ必要アシスト電流Iasとなり、必要アシスト電流値Iasが上限電流値Imaxよりも大きければ上限電流値Imaxとなる。
続いて、決定された目標アシスト電流値になるように電動モータ15に通電し所定のアシストトルクを発生させる(S105)。
こうした処理を繰り返し実行することで、電源状態に応じた適切なアシスト電流を電動モータ15に流すことができる。
次に、第2実施形態としての電源状態診断制御ルーチンについて説明する。
先の第1実施形態の電源状態診断制御ルーチンにおいては、据え切り操作時でのモータ電流と電源電圧の測定値に基づいて診断を行ったが、この第2実施形態では、据え切り操作時に限らず走行中操舵操作時での測定データも用いて平均化処理し、この平均化処理するに当たって、据え切り操作時の測定データに重み付けを行ったものである。
図7は、第2実施形態としての電源状態診断制御ルーチンを表すもので、電子制御装置40のROM内に制御プログラムとして記憶されている。
この電源状態診断制御ルーチンは、モータ制御部が行うアシスト制御処理と並行して繰り返し行われるもので、イグニッションスイッチ80のオンにより起動する。
尚、以下の説明にあたって、第1実施形態の電源状態診断制御ルーチンと共通する処理については同一のステップ番号を付けて簡単な説明にとどめる。
ドライバーにより操舵ハンドル11の操舵操作が開始されると(S1:YES)、第1実施形態と同様に電源装置70の状態を診断するための電圧・電流測定を行う。
そして、操舵ハンドル11の操舵操作が終了するまで、電源電圧と電流の測定を繰り返す(S2〜S3)。この場合、電流値が予め設定した設定電流値を上回った状態においてのみ、電圧・電流測定を繰り返し行い、各測定時における(電圧、電流)を記憶する。
こうして1回の操舵操作が終了すると(S3:YES)、電源装置の状態を表す指標値Kを算出する(S5)。この指標値Kは、ステップS2で測定した電流の最大値、最小値、電源電圧の最大値、最小値に基づいて次のように算出される。
K=(電源電圧の最小値−電源電圧の最大値)/(電流の最大値−電流の最小値)
続いて、先の操舵操作が据え切り操作であったか否かを判断し(S4)、据え切り操作であった場合には、指標値Kに重み付けを付与する(S10)。本実施形態では、後述するステップS12にて指標値Kを加重平均処理するが、その加重平均時に据え切り操作時における指標値Kに対して所定の重み付けを設定する。例えば、据え切り操作時に算出した指標値Kを、非据え切り操作時に算出した指標値Kのα(>1)倍の重み付けに設定する。
続いて、この指標値Kを、重み付け係数αと合わせて不揮発性メモリ43に記憶する(S11)。この場合、直近n回分の指標値Kを記憶することにし、それ以前の記憶値は逐次消去する。
次に、記憶した直近n回分の指標値Kおよび重み付け係数αから加重平均処理により平均指標値Kxを算出し(S12)、平均指標値Kxが基準指標値K0を下回っていれば(S8:YES)、電源状態が不良であるとして、アシスト電流の上限値制限を行う(S9)。
以上説明した第2実施形態の電源状態診断制御ルーチンによれば、据え切り操作時における指標値に対して重み付けして非据え切り操作時の指標値と加重平均処理を行うため、第1実施形態と同様に電源状態の診断精度が非常に高い。しかも、発電の影響も少なくなるためバッテリ71自身の診断を良好に行うことができる。また、非据え切り操作時での測定データも用いているため、据え切り操作が行われない場合においても、電源状態を診断することができる。
この結果、精度の高い診断結果に基づいて電力制限を行うことが可能となり、過剰に電力制限をして電動パワーステアリング装置1の機能を十分に活かしきれなかったり、逆に、電力制限の不足により、突然機能停止してしまうといった不具合を防止できる。
次に、電源状態の指標値の算出処理の変形例について説明する。
上述した第1、第2実施形態の電源状態診断制御ルーチンにおいては、1回の操舵操作における電流の変化量に対する電源電圧の変化量(電圧降下)の比から、電源状態を表す指標値を算出したが、以下、この算出処理に代える変形例について説明する。
尚、先の第1、第2実施形態と共通する処理については図面に同一のステップ番号を付けて簡単な説明にとどめる。
第1変形例(図8)
この第1変形例は、図8に示すように、操舵操作が行われたときに(S1)、モータ電流の測定と電源電圧測定とを行い、その1回の操舵操作期間において測定した電流が最大になったときの電源電圧をその最大電流とあわせて測定データとして求める(S21)。そして、図12に示すように、この測定データ(最大電流、電源電圧)を平面座標上のデータとして記憶する(S23)。この場合、据え切り操作での測定であった場合には(S4:YES)、1回の操舵操作の測定データをN回分の測定データとして重み付けして(S22)不揮発性メモリ43に記憶する(S23)。
本制御ルーチンは、繰り返し実行されることから、操舵操作が行われるたびに、測定データが平面座標上のデータとして記憶され、そのデータ(最大電流、電源電圧)の分布を平面座標上で直線に近似し、その直線の傾きを電源状態の指標値Kxとして算出する(S24)。
そして、先の第1、第2実施形態と同様に、指標値Kx<基準指標値K0のときに、電源状態が不良であるとして、この指標値に応じてアシスト電流の上限値制限を行うようにする(S8,S9)。
尚、上記測定データの記憶に代えて、1回の操舵操作期間において電源電圧が最小になったときの電流を電源電圧とあわせて記憶するようにしてもよい。
また、上記変形例では、据え切り操作時における測定データに重み付けしたが、据え切り操作時にのみ測定データを記憶するようにしてもよい。
第2変形例(図9)
この第2変形例は、図9に示すように、操舵操作が行われたときに(S1)、電源電圧Vxが予め設定した設定電圧V0を下回ったときの電流値I(n)を測定し(S25〜S26)、この電流値I(n)を電源装置70の状態を表す指標値とする。つまり、図13に示すように、操舵操作が開始されたのち、電動モータ15への通電電流の増大とともに電源電圧が低下し、その電源電圧Vxが設定電圧V0を下回った時刻t(n)における電流値I(n)を指標値とする。
電源装置70、特にバッテリ71は、残容量が少ないほど、引き出された電流量に対して電圧降下が大きくなる。従って、電源電圧Vxが設定電圧V0を下回ったときに流れる電流値I(n)を測定することで電源状態を判定する。つまり、電流値I(n)が小さいほど、電源状態が悪いと判断できる。
そして、据え切り操作であった場合には(S4:YES)、指標値I(n)に対して重み付けを行い(S27)、この指標値I(n)と重み付け係数αとを合わせて不揮発性メモリ43に記憶する(S28)。この場合、直近n回分の指標値I(n)を記憶することにし、それ以前の記憶値は逐次消去する。
続いて、記憶した直近n回分の指標値I(n)および重み付け係数αから加重平均処理により平均指標値Ixを算出し(S29)、平均指標値Ixが基準指標値I0を下回っていれば(S30:YES)、電源状態が不良であるとして、アシスト電流の上限値制限を行う(S9)。この場合、図14に示すように、平均指標値Ixに応じて、アシスト電流上限値を設定する。
尚、上記変形例では、据え切り操作時における指標値I(n)に重み付けしたが、据え切り操作時にのみ指標値I(n)を求めるようにしてもよい。また、複数の指標値I(n)から平均値を求めるといった処理を行わずに、1回の据え切り操作時における電流測定値を電源診断用の指標値Ixとしてもよい。
第3変形例(図10)
この第3変形例は、電源電圧が設定電圧V0を下回る頻度に基づいて電源状態を判断するもので、図10に示すように、操舵操作が行われたときに(S1)、電源電圧Vxが予め設定した設定電圧V0を下回ったときの時刻t(n)を読み込む(S25,S31)。つまり、図13に示すように、操舵操作が開始されたのち、電動モータ15への通電電流の増大とともに電源電圧が低下し、その電源電圧Vxが設定電圧V0を下回った時刻t(n)を読み込む。
そして、据え切り操作であった場合には(S4:YES)、この時刻t(n)を不揮発性メモリ43に記憶し(S32)、直前回の据え切り操作時に電源電圧Vxが設定電圧V0を下回った時刻t(n−1)からの経過時間Δtを算出する(S33)。この経過時間Δtが電源装置70の状態を表す指標値となる。
続いて、この指標値Δtが基準指標値Δt0を下回っているか否かを判断し(S34)、Δt<Δt0場合には、電源状態が不良であるとして、アシスト電流の上限値制限を行う(S9)。
つまり、据え切り操作時において、電源電圧Vxが設定電圧V0を下回った場合には、その都度、その時刻を不揮発性メモリ43に記憶していき、直前回に記憶した時刻t(n−1)から今回記憶した時刻t(n)までの経過時間が所定時間以下になった場合に、電源状態が不良であると判断してアシスト電流の制限を行うのである。
この場合、図14に示すように、Δtに応じてアシスト電流上限値を設定する。
尚、所定期間内に電源電圧の低下(電源電圧<V0)の発生回数が基準回数を超えたか否かを判断し、基準回数を超えたと判断されたときに、その発生回数に応じてアシスト電流の上限値制限を行うようにしてもよい。この場合、発生回数が多いほど、アシスト電流の上限値を小さく設定する。
第4変形例(図11)
この第4変形例は、第2、第3変形例に類似するもので、据え切り操作時における電源電圧が設定電圧V0を下回ったときの検出電流値の変化量に基づいて電源状態を判断するものである。
図11に示すように、まず、操舵操作が行われたときに(S1)、電源電圧Vxが予め設定した設定電圧V0を下回ったときの電流値I(n)を測定する(S25〜S26)。つまり、図13に示すように、操舵操作が開始されたのち、電動モータ15への通電電流の増大とともに電源電圧が低下し、その電源電圧Vxが設定電圧V0にまで下回った時刻t(n)における電流値I(n)を測定する。
そして、据え切り操作であった場合には(S4:YES)、この電流値I(n)を不揮発性メモリ43に記憶し(S35)、直前回の据え切り操作時に電源電圧Vxが設定電圧V0を下回ったときの電流値I(n−1)との差ΔI(=I(n)−I(n−1))を算出する(S36)。このΔIが電源装置70の状態を表す指標値となる。つまり、電源状態が悪化すると急激に電流値Iが低下することから、この電流値Iの低下分ΔI(マイナスの値をとる)に基づいて電源状態を判断する。
そして、この指標値ΔIが基準指標値ΔI0を下回っているか否かを判断し(S37)、ΔI<ΔI0の場合は、電源状態が不良であるとして、アシスト電流の上限値制限を行う(S9)。
つまり、据え切り操作時において、電源電圧Vxが設定電圧V0を下回った場合には、その都度、そのときの電流値I(n)を不揮発性メモリ43に記憶していき、直前回に記憶した電流値I(n−1)との差ΔIが基準指標値ΔI0を下回ったときに、電源状態が不良であると判断してアシスト電流の制限を行うのである。
この場合、図5に示すように、この低下分ΔIの絶対値が大きいほどアシスト電流の上限値を低く設定する。
次に、電源状態の不良時に電源装置70の整備をドライバーに促す有効な実施形態について説明する。
図15は、エンジン始動抑制制御ルーチンを表すもので、電子制御装置40のROM内に制御プログラムとして記憶されており、所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンが起動すると、まず、エンジンスタート指令(乗員の車両始動操作)が出力された否かを判断する(S50)。このエンジンスタート指令は、エンジン制御装置90からの始動指令信号の入力あるいはイグニッションスイッチ80のスタータ位置を検出して判断する。
そして、エンジンスタート指令が検出されると(S50:YES)、電源装置70の状態を表す指標値Kxが基準指標値K0より小さいか否かを判断する(S51)。つまり、不揮発性メモリ43に記憶した指標値Kを読み込み、その平均値Kxに基づいて電源装置70の状態が不良か否かを判断する。そして、電源装置70の状態が正常であれば、そのまま本制御ルーチンを一旦抜ける。
尚、先の電源状態診断制御ルーチンで平均指標値Kxも記憶するようにすれば、このステップS51では平均処理は必要なく、そのまま記憶値(指標値Kx)を読み込めばよい。
一方、Kx<K0であれば(S51:YES)、この指標値Kxに応じた電動モータ15への通電量を算出し(S52)、その算出された通電量にて電動モータ15に通電する(S53)。
つまり、エンジンスタート時に電動パワーステアリング装置1の電動モータ15に通電することによりエンジンを始動しにくくする。この場合、電源状態を表す指標値Kxに応じた通電量に設定しているため、エンジンが全く始動できなくなってしまうという不具合も防止している。例えば、指標値Kxが小さいほど(電源状態が悪いほど)電動モータ15への通電量を小さく設定するマップを記憶し、このマップを参照して電流値を設定することで、エンジンスタート時における電源電圧の大幅な電圧降下を抑える。この結果、エンジンスタート時に電源状態に応じた適切な電圧降下が得られてエンジンの始動を適度に抑制する。
ドライバーによっては、バッテリ71交換を促す報知器29が点灯しても、なかなかバッテリ交換を行わずそのまま使用してしまう。こうした場合、良好な操舵アシスト性能が得られないばかりか、更なる電源電圧の低下を招いて電動パワーステアリング装置1のシステムが停止する可能性もある。
そこで、本制御ルーチンでは、エンジンを始動しにくくすることで、ドライバーに対して電源装置70の整備(バッテリ交換など)の必要性を強く認識させることができる。
この結果、電源状態が良好に保たれて、所期の操舵アシスト性能が得られるようになる。
尚、電源装置70の状態を表す指標値Kxに基づいて電動モータ15への通電量を設定する場合、上述した例とは逆に、電源状態が悪いほど電動モータ15への通電量を増やして、エンジンを始動できないようにしてもよい。この場合には、ドライバーに対して強く電源装置70の整備を促すことができる。
次に、エンジン始動抑制制御ルーチンの変形例1について説明する。
図16は、エンジン始動抑制制御ルーチンの変形例1を表すもので、電子制御装置40のROM内に制御プログラムとして記憶されており、所定の短い周期で繰り返し実行される。
尚、図15に示した先のエンジン始動抑制制御ルーチンと共通する処理については、図面に同一のステップ番号を付して簡単な説明にとどめる。
本制御ルーチンが起動して、エンジンスタート指令が確認されると(S50:YES)、
エンジンが始動しなかったとういう記録が有るか否かを判断する(S54)。この記録は、後述するステップS56の処理が行われたときに、不揮発性メモリ43にデータとして記憶される。従って、このステップS54の判断は、不揮発性メモリ43のデータを読み込むことにより行われる。
そして、エンジンが始動しなかったという記録がなければ、上述したステップS51〜S53の処理を行う。つまり、電源装置70の状態を表す指標値Kxに基づいて電源状態を判断し、電源状態が不良である場合には、指標値Kxに応じた通電量で電動モータ15へ通電する。
一方、ステップS54の判断が「YES」、つまり、エンジンが始動しなかったという記録があれば、電動モータ15の通電によるエンジン始動抑制動作は行わない。つまり、始動抑制動作を禁止する。
そして、今回のエンジンスタート指令によりエンジンスタータモータ(図示略)に通電された後、エンジンが始動できたか否かを判断する(S55)。この判断は、エンジン制御装置90からの始動状況信号を入力して行う。そして、エンジンが始動できた場合には、そのまま本制御ルーチンを抜け、始動できなかった場合には、不揮発性メモリ43にエンジンが始動できなかったことを表す始動状況データを記憶して(S56)本制御ルーチンを一旦抜ける。そして、同様の処理を所定周期で繰り返し実行する。
以上説明したエンジン始動抑制制御ルーチンの変形例1によれば、基本的には先の実施形態と同様に電源状態の不良時には電動パワーステアリング装置1の電動モータ15への通電によりエンジン始動を抑制するのであるが、エンジンの始動状況をデータとして逐次記憶し、過去にエンジンが始動できなかったことがあれば、エンジン始動の抑制を行わないようにして、車両の走行が開始できなくなってしまうという不具合を防止する。
つまり、ドライバーに対する電源整備の催促とエンジン始動との良好なバランスをとることができる。この場合、同時に、報知器29によりバッテリ71交換を促すようにするとよい。
尚、エンジンが始動できた場合には、エンジンが始動できなかったという過去の履歴を始動状況データから消去するようにしてもよい。
次に、エンジン始動抑制制御ルーチンの変形例2について説明する。
図17は、エンジン始動抑制制御ルーチンの変形例2を表すもので、電子制御装置40のROM内に制御プログラムとして記憶されており、所定の短い周期で繰り返し実行される。
尚、図15、図16に示した先のエンジン始動抑制制御ルーチンと同じ処理については、図面に同一のステップ番号を付して簡単な説明にとどめる。
本制御ルーチンは、電源状態が不良である状況下において、ドライバーがいつまでも電源整備を行わないといった不具合に対処するものである。
本制御ルーチンが起動して、エンジンスタート指令が確認されると(S50:YES)、次に、電源装置70の状態を表す指標値Kxに基づいて電源状態を判断し(S51)、電源状態が不良である場合には(S51:YES)、エンジンが再始動した回数に基づいて値Nを決定する(S58)。
エンジンが再始動した回数とは、電源状態が不良と判断されている状態でエンジンを始動できた回数であり、後述するステップS61にて不揮発性メモリ43に記憶される。この回数が多いほどドライバーが電源不良にも関わらず無理に車両の使用を継続していることを表す。
そして、図18に示すように、エンジンの再始動回数に基づいて値Nを決定する。この値Nは、エンジンの再始動回数に比例して増加し、エンジンの始動を抑制する度合いを表す。
続いて、エンジンが連続して始動しなかった回数が値Nより大きいか否かを判断し(S59)、エンジンが始動しなかった連続回数が値N以下であれば、指標値Kxに応じた通電量で電動パワーステアリング装置1の電動モータ15への通電を行ってエンジンの始動を抑制する(S52、S53)。
一方、ステップS59において、エンジンが始動しなかった連続回数が値Nの値を上回る場合には、そうしたエンジン始動の抑制を行わない。
つまり、電源状態が不良である状況でエンジンを再始動させた回数に比例させて、エンジンの始動抑制を行う回数を増加させ、エンジンが再始動できるまでに必要なイグニッション操作回数を増加させる。例えば、エンジンを再始動させた回数が5回であれば、その回数に応じたN回だけエンジン始動抑制処理(S52、S53)を行い、(N+1)回目のイグニッション操作を行って初めてエンジンが再始動できるようにする。
続いて、ステップS55において、エンジン制御装置90からの始動状況信号に基づいて、エンジンが始動したか否か、つまりエンジンスタータモータが通電されたのちエンジンが始動したか否かを判断し、エンジンが始動した場合には、再始動回数を不揮発性メモリ43に記憶して本制御ルーチンを一旦終了する(S61)。本制御ルーチンは繰り返し実行されることから、不揮発性メモリ43に記憶されている再始動回数を1増加させることとなる。
一方、ステップS55において、エンジンが始動できなかったと判断した場合には、不揮発性メモリ43に記憶されているエンジンの始動しなかった回数を1増加させて本制御ルーチンを一旦抜ける(S60)。
また、ステップS51の判断において「NO」、つまり、電源状態が正常であれば不揮発性メモリ43に記憶されているエンジンの再始動回数をゼロクリアして本制御ルーチンを一旦抜ける。そして、同様の処理を所定周期で繰り返し実行する。
以上説明したエンジン始動抑制制御ルーチンの変形例2によれば、基本的には先の実施形態と同様に電源状態の不良時には電動パワーステアリング装置1の電動モータ15への通電によりエンジン始動を抑制するのであるが、エンジンの始動状況をデータとして逐次記憶し、ドライバーがいつまでも電源整備を行わないといった場合においては、エンジン始動回数に比例させてエンジンの始動抑制を強めていくため、ドライバーに対して確実に電源装置70の整備を行うように働きかけることができる。
尚、このエンジン始動抑制制御ルーチンの変形例1,2においては、電源状態を表す指標値Kxを用いて説明したが、先の電源状態診断制御ルーチンの変形例1〜4にて説明した指標値としてのIx、ΔI、Δtを用いても良い。
ところで、エンジンの始動時に電動パワーステアリング装置1の電動モータ15に通電すると、操舵アシスト機構10にアシストトルクが発生して、操舵ハンドル11が回転してしまう。そこで、上述した各実施形態においては、通電により電動モータ15が回転しないように、電動モータ15のd軸にのみ通電する。
ここで、電動モータ15の通電制御について簡単に説明する。
本実施形態の電動モータ15は、3相ブラシレスモータで、ステータに巻かれたコイルCL1〜CL3に3相電流を流すことにより3相回転磁界を形成し、この3相回転磁界内で永久磁石を固着したロータが3相電流に応じて回転するものであるが、モータ制御部42では、電動モータ15を駆動制御するにあたり、2相指令電流を計算している。
つまり、モータ制御部42は、車速および操舵トルクに応じて決定するアシストトルクに応じた2相指令電流Id*、Iq*を計算する。そして、この2相指令電流Id*、Iq*が電動モータ15の回転子上の永久磁石が作り出す回転磁束と同期した回転座標系において、永久磁石と同一方向のd軸およびこれに直交したq軸にそれぞれに対応したもので、本実施形態のエンジン始動抑制制御ルーチンによりエンジン始動時においては指令電流をIdのみにして、Iqを「0」に設定する。
電流センサ53で検出された電動モータ15に流れる3相電流Iu,Iv,Iwは、モータ制御部42内の図示しない3相/2相変換部によって2相電流Id,Iqに変換される。この3相/2相変換は、回転角センサ17からの信号にて得られた電動モータ15の回転角を電気角に変換することにより行われる。そして、目標電流となる2相電流Id*,Iq*に対して実際に流れた2相電流Id,Iqとの偏差(Id*−Id、Iq*−Iq)は、図示しない2相/3相変換部により3相の信号に変換されてPWM制御によりモータ駆動回路50のスイッチング素子SW11,SW12,SW21,SW22,SW31,SW32がオンオフ制御される。この場合、2相指令電流がIdのみとなっているため、電動モータ15は回転方向のトルクが発生せず回転しない。
従って、エンジン始動抑制制御ルーチンにおいてエンジン始動を抑制するために電動モータ15に通電するときには電動モータ15が回転しないため、操舵ハンドル11が回転することは無く安全である。
以上説明した本実施形態の電動パワーステアリング装置1によれば、以下の効果を奏する。
1.電源装置70から大電流が引き出される据え切り操作時において、その電流値と電源電圧とを測定して電源状態を診断するため診断精度が極めて高い。
しかも、据え切り操作時においては、エンジン回転数が低くオルタネータ72の発電量が少ないため、バッテリ71自身の状態を正しく診断することが可能となる。
また、直近の指標値Kを平均した平均指標値Kxに基づいて電源状態を診断するため、一時的な測定データの変動を吸収することができ、診断精度の信頼性が高い。
さらに、据え切り操作時における指標値に重み付けを行い、非据え切り操作時における指標値と加重平均処理により平均指標値を算出する場合には、据え切り操作があまり行われない状況においても、電源装置70の診断を良好に行うことができる。
2.電動パワーステアリング装置1の電動モータ15への通電を利用して電源状態を診断するため、特別な通電装置などの設備が不要である。
また、モータ駆動回路50に備えた電流センサ53を利用して電流測定するため、バッテリ診断用に特別な電流センサを設ける必要が無く、コストメリットが得られる。
3.測定データや診断結果を不揮発性メモリ43に記憶させるため、電源が遮断されたケースにおいてもデータを記憶保持することができ、今までの測定データを有効に使用することができる。
また、バッテリ71の交換等、電源装置70の整備を行った場合には、不揮発性メモリ43に記憶したデータをリセットスイッチ44の操作によりクリアして初期化できるため、整備前の古いデータによる影響が無く、最新の正確な診断結果が得られる。
この場合、リセットスイッチ44を使わずに、バッテリ71交換などの電源装置70の整備を自動的に判断して、不揮発性メモリ43内のデータを消去するリセット手段を設けてもよい。例えば、電源状態診断部41において、電源状態を表す指標値の正常側への大幅な変動を検出して電源装置70の整備が行われたと判断してもよい。
4.電源状態が不良であると診断した場合には、エンジンの始動時に電動パワーステアリング装置1の電動モータ15に通電することでエンジンを始動しにくくして電源装置70の整備の必要性を強くドライバーに認識させることができる。
特に、電源装置70の劣化状態が、車両は始動できるが電力消費の大きい電動パワーステアリング装置1が良好に作動できないようなレベルにあるとき、従来であれば電動パワーステアリング装置1そのものの異常が疑われたが、本実施形態によれば、エンジンが良好に始動できなくなるため、異常原因の誤判断も防止できる。
また、エンジンが良好に始動できなくなるため、ドライバーに対して電源装置70の整備(特にバッテリ71交換)を強く促すことができる。
5.エンジンの始動抑制動作時におけるエンジンの始動状況からも電源装置70の劣化レベルを判断することができる。つまり、電源装置70の劣化レベルによって、始動不能/かなり始動しにくい/やや始動しにくい/始動可能、というように車両始動状況が異なるため、この始動状況から電源装置70の劣化レベルを精度よく判断することができる。特に、劣化レベルの診断が難しい鉛バッテリにおいては有効である。
また、電源装置70の劣化が激しい場合には、車両始動が不能となり走行できなくなるため、走行中における電動パワーステアリング装置1の作動制限による不具合も無く安全性が向上する。
6.電源不良時のエンジン始動抑制動作を行うにあたって、過去の車両の始動状況を加味してその動作を制限しているため、車両が完全に走行不能になるといった不具合を防止でき、ドライバーに対する電源整備の催促とエンジン始動との良好なバランスをとることができる。
7.電源不良時のエンジン始動抑制動作においては、電動モータ15のd軸にのみ通電するため、回転トルクが発生せず、操舵ハンドル11が回転してしまうことが無く安全である。
8.精度の高い診断に基づいて、アシスト電流の上限値を決定しているため、電動モータ15への通電量を過剰に制限してしまうことが防止され、操舵アシストトルクが適正に得られる。逆に、電動モータ15への上限電流値を高く設定しすぎて他の電気制御システムへの電力供給量が過剰に抑えられてしまうといった不具合も防止される。この結果、バッテリ71の限られた電力をバランスよく各電気制御システムに配分することが可能となる。
以上、本実施形態の電動パワーステアリング装置1について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、据え切り時において電源装置の状態を診断しているが、必ずしも据え切り時に行わなくてもよく、種々の診断手法を採用することができる。
また、本発明は、電動パワーステアリング装置に限らず、例えば、アクティブサスペンション装置など任意の電気制御装置に適用することができる。
本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の全体構成図である。 アシスト制御装置の概略回路構成図である。 第1実施形態の電源状態診断制御ルーチンを表すフローチャートである。 アシスト電流を算出するためのテーブルを表す説明図である。 指標値からアシスト電流上限値を求めるテーブルを表す説明図である。 アシスト制御ルーチンを表すフローチャートである。 第2実施形態の電源状態診断制御ルーチンを表すフローチャートである。 電源状態の指標値の算出処理に関する変形例1を表すフローチャートである。 電源状態の指標値の算出処理に関する変形例2を表すフローチャートである。 電源状態の指標値の算出処理に関する変形例3を表すフローチャートである。 電源状態の指標値の算出処理に関する変形例4を表すフローチャートである。 測定した通電電流と電源電圧のデータをプロットしたグラフである。 電源電圧と電流の変動を表すグラフである。 指標値からアシスト電流上限値を求めるテーブルを表す説明図である。 エンジン始動抑制制御ルーチンを表すフローチャートである。 エンジン始動抑制制御ルーチンの変形例1を表すフローチャートである。 エンジン始動抑制制御ルーチンの変形例2を表すフローチャートである。 エンジンの再始動回数から値Nを求めるテーブルを表す説明図である。
符号の説明
電動パワーステアリング装置…1、操舵アシスト機構…10、電動モータ…15、電子制御装置…40、電源状態診断部…41、モータ制御部…42、不揮発性メモリ…43、モータ駆動回路…50、電流センサ…53、電源装置…70、バッテリ…71、オルタネータ…72、エンジン制御装置…90。

Claims (6)

  1. 電源装置の劣化状態を診断する電源状態診断手段と、
    上記診断された電源装置の劣化状態に応じた電源状態情報を記憶する電源状態情報記憶手段と、
    乗員による車両の始動操作を検知する始動操作検知手段と、
    上記始動操作を検知したときに、上記電源状態情報に基づいて上記電源装置が基準レベルよりも劣化していると判断した場合には、上記車両の始動を抑制する始動抑制手段と
    を備えたことを特徴とする車両制御装置。
  2. 上記始動抑制手段は、上記電源装置から特定の電気負荷に電力供給して、上記車両の始動を抑制することを特徴とする請求項1記載の車両制御装置。
  3. 上記特定の電気負荷は、上記電源装置から電力供給され所定の操舵トルクを付与する電動パワーステアリング装置の電動モータであることを特徴とする請求項2記載の車両制御装置。
  4. 上記電源状態診断手段は、上記電動パワーステアリング装置の電動モータを駆動したときに上記電源装置から給電される電流と電源電圧とを検出して診断することを特徴とする請求項3記載の車両制御装置。
  5. 上記始動操作により車両が始動できたか否かを表す始動状況情報を記憶する始動状況情報記憶手段と、
    過去の上記始動状況情報に応じて次回の始動操作時における上記始動抑制手段の作動を禁止する始動抑制禁止手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の車両制御装置。
  6. 上記始動抑制禁止手段は、上記電源装置が上記基準レベルよりも劣化していると判断されている状況下において車両の始動ができた始動回数をカウントし、そのカウント数が多いほど上記始動抑制手段の作動を禁止する度合いを下げることを特徴とする請求項5記載の車両制御装置。
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