以下、本発明について図面を参照しながら説明する。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体としての感光体(以下、単に「感光体ドラム」)を備える現像装置及び転写装置を用いて用紙上に転写し、この転写した現像剤画像を定着装置を用いて用紙上に定着し、所定のスタッカに排出するものである。このとき、現像装置内部に設けられた感光体ドラムは、後述する構造を備えるものである。
まず、画像形成装置1の構成及び印刷時の動作について詳細な説明をする。
画像形成装置1は、図1に示すように、画像情報に基づく現像剤画像を現像する現像装置10と、用紙Pを現像装置10に繰り出す給紙機構11と、給紙機構11から繰り出された用紙Pを所定の用紙搬送経路に沿って搬送する搬送装置12と、用紙P上に現像剤画像を用紙P上に転写する転写手段としての転写装置13と、転写装置13において用紙P上に転写された現像剤画像を用紙P上に定着させる定着手段としての定着装置14と、定着装置14において現像剤画像が定着した用紙Pを画像形成装置1外部に排出する排出機構15と、後述する現像装置10の感光体ドラム20表面に画像情報に基づく潜像画像を露光する露光手段としての露光装置16とによって構成されている。
給紙機構11は、用紙Pを堆積させる給紙スタッカ11aと、給紙スタッカ11a上に形成され、バネ11bからの付勢より用紙Pを上方に移動させる給紙ステージ11cと、給紙ステージ11cによって上方に移動された用紙Pを1枚ずつ画像形成装置1内部に繰り出す給紙ローラ11dとによって構成される。
このような給紙機構11においては、ユーザが給紙スタッカ11a上に用紙Pを堆積させ、画像形成装置1に情報処理装置から画像情報が送信されると、図示しない印刷制御部によって給紙ステージ11cは上方に移動される。給紙ステージ11cが上方に移動することにより用紙Pは給紙ローラ11dに接触し、給紙ローラ11dが回転することにより用紙Pは画像形成装置1内部に繰り出される。画像形成装置1内部に繰り出された用紙Pは、所定の搬送経路上を搬送装置12によって現像装置10まで搬送される。
現像装置10は、画像形成装置1より着脱自在に形成されており、情報処理装置等の上位装置から送信された画像情報に基づく潜像画像を現像する部材である。また、現像装置10は、内部を空洞としたカートリッジケース10aにより一体的に形成されており、カートリッジケース10a内部には、表面に画像情報に基づく潜像画像が露光される感光体ドラム20と、感光体ドラム20に所定のバイアス電圧を印加する帯電手段としての帯電ローラ10bと、感光体ドラム20表面に残存した現像剤を除去するクリーニングブレード10cと、感光体ドラム20表面の潜像画像上に現像剤画像を現像する現像ローラ10dと、現像ローラ10dに現像剤を供給する供給手段としての供給ローラ10eと、カートリッジケース10aに供給する現像剤を収容する現像剤カートリッジ10fと、現像ローラ10dの表面に付着した現像剤を一様化する現像ブレード10gと、クリーニングブレード10cによって除去された現像剤を現像剤カートリッジ10fまで搬送する搬送装置10hと、カートリッジケース10a内部の現像剤を攪拌する攪拌部材10iとが形成されている。
このような現像装置10においては、情報処理装置から画像情報が送信されると、この画像情報は図示しない印刷制御部によって所定形式の信号に変換され、露光装置16に供給される。露光装置16は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の発光素子を複数個配列して構成されるものであり、図示しない印刷制御部から供給された信号に基づいて発光素子を発光させることで1ライン分の潜像画像を露光し、これらの動作を感光体ドラム20の回転と同期させて行う。このとき感光体ドラム20は、帯電ローラ10bによって表面にバイアス電圧が印加されており、詳細は後述するが、露光装置16によって露光された箇所のバイアス電圧は中和することとなる。その後、この露光された箇所が、現像ローラ10dと接触することで、この露光された箇所に現像剤が付着し、感光体ドラム20表面に画像情報に基づく現像剤画像が現像されることとなる。その後、現像装置10は、図示しない電圧電源により表面が印加された転写装置13と共に、用紙Pを挟持搬送することで感光体ドラム20表面に現像された現像剤画像を用紙P上に転写する。現像剤画像が表面に転写された用紙Pは、さらに搬送装置12によって定着装置14まで搬送される。
定着装置14は、用紙P上に付着した現像剤画像を、熱を用いて用紙P上に定着させる部材である。定着装置14は、内部に図示しない熱源を備える定着ローラ14aと、定着ローラ14aと共に用紙Pを挟持搬送する加圧ローラ14bとによって構成される。このような定着装置14に用紙Pが搬送されると、予め図示しない熱源によって加熱された定着ローラ14a及び加圧ローラ14bによって用紙Pを挟持搬送し、定着ローラ14aの熱及び定着ローラ14aと加圧ローラ14bとの圧力によって用紙P上の現像剤を溶解し、定着させる。その後、表面に現像剤が定着した用紙Pは、排出機構15に搬送され、排出機構15によって画像形成装置1外部に排出され、ユーザに提供されることとなる。
次に、感光体ドラム20の構造について詳細な説明をする。
感光体ドラム20は、現像装置10に対して着脱自在であり、図2に示すように、カートリッジケース10aに両端が回動支持されたシャフト202を軸として回転する部材である。具体的には、感光体ドラム20は、後述する材料を円筒状に形成したドラム体201と、導電体からなる金属製のシャフト202と、ドラム体201の一端を閉塞するフランジ203と、ドラム体201の他端を閉塞する支持部材204と、シャフト202を駆動するギア205と、ギア205に駆動力を伝達する駆動ギア206と、図示しない駆動源からの駆動力を駆動ギア206に伝達する固定軸207と、フランジ203とカートリッジケース10aとの間に配設されたカラー208とによって構成される。さらにこのような感光体ドラム20は、現像装置10を画像形成装置1内部に装着する際に、現像装置10を装着する為のフレーム209に装着される。フレーム209には、長穴210a、210bが形成されており、現像装置10をフレーム209に装着する場合はシャフト202の両端を長穴210a、210bに係止する。なお、フレーム209は、画像形成装置1の内部に配設される。
シャフト202は、感光体ドラム20の回転軸となる部材であり、感光体ドラム20とともに現像装置10から着脱可能に形成される。さらに、シャフト202は、ギア205の中心部に形成された穴に挿通され、固定される。さらに、シャフト202の一端近傍は、カートリッジケース10aに形成された軸受け穴211bに挿通され、さらに長穴210b内部に収められる。一方、シャフト202の他端近傍は、カートリッジケース10aに形成された軸受け穴211aに挿通され、さらに長穴210a内部に収められる。さらにシャフト202の他端は、カートリッジケース10aに固定されたバネ部材212と接触している。
フランジ203は、ドラム体201の一端近傍に圧入された部材であり、非導電性の接着剤を用いてドラム体201の内部に固定される。また、フランジ203の中心部近傍にはシャフト202が挿通されており、フランジ203はシャフト202に対して回動可能に取り付けられている。このようなフランジ203の材料としては、例えばポリアミド、ポリカーボネート、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂、ポリアセタール等の合成樹脂が用いられ、これらの材料に金属粉、カーボンブラック、グラファイト等の導電性粉末を配合することでフランジ203は導電化される。
支持部材204は、ドラム体201の他端近傍に圧入された部材であり、フランジ203と同様に、シャフト202に対して回動可能に取り付けられ、ドラム体201の内部に固着されている。また、支持部材204におけるドラム体201の外部に露出する面にはギア205が固着されている。このような支持部材204は、ギア205と同期して回転することにより、感光体ドラム20全体を回転させる部材である。具体的には、ギア205がシャフト202を軸として回転することにより、支持部材204はギア205と同期して回転し、さらに支持部材204が回転することによりドラム体201が回転することとなる。
ギア205、及び駆動ギア206は、図3に示すように、所謂はすば歯車によって形成され、歯のねじり角が互いに逆方向に設定されている。このようなギア205及び駆動ギア206は、駆動ギア206が固定軸207を軸として図3中矢印A方向に回転することにより、ギア205がシャフト202を軸として矢印B方向に回転する。ギア205は、矢印B方向に回転することにより、シャフト202の他端はバネ部材212に押圧する方向に付勢される。シャフト202がバネ部材212を押圧することで、シャフト202の他端とバネ部材212との接触を良好にしている。
カラー208は、フランジ203とカートリッジケース10aの間に配設された、導電性を備える部材である。また、カラー208は、略円筒状に形成され、内部にはシャフト202が挿通され、シャフト202に対して回転可能に、且つ、シャフト202の軸方向にスライド可能に取り付けられている。
フレーム209は、シャフト202を支持する部材であり、フレーム209の外側にはバネ部材212がピン213により固定されている。バネ部材212はアースに接続されており、内側方向に付勢力を有する。カートリッジケース10aが装着されていない場合、バネ部材212は図2に示す位置よりやや内側に位置しているが、バネ部材212の上端を外側に傾斜することで、上方からのカートリッジケース10aの装着が可能である。装着状態ではバネ部材212は、シャフト202に圧接している。
ドラム体201は、露光装置16によって表面に静電画像が露光される部材であり、図4に示すように他の部材のベースとなる導電性支持体50と、下引き層51と、電荷発生層72及び電荷輸送層73からなる感光層52とによって構成されている。
導電性支持体50としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料、表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化錫、酸化インジウムなどの導電性層を設けたポリエステルフィルム、紙等の絶縁性支持体が使用される。
導電性支持体50と感光層52との間には、ハレーション防止用の下引き層51が形成される。下引き層51としては、無機層や有機層が適用可能である。無機層としては、例えば、アルミニウム陽極酸化被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。有機層としては、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等が挙げられる。尚、下引き層51は、必要に応じて配設すれば良く、導電性支持体50の上に、直接感光層52を配設してドラム体201を形成するものであっても良い。
導電性支持体上の感光層の基本的な構成例としては、積層型感光体と、逆二層型感光体と、分散型感光体とが挙げられる。積層型感光体は、導電性支持体50上に電荷発生物質を主成分とする電荷発生層72と、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を主成分とした電荷輸送層73とを順次積層させたものである。逆二層型感光体は、導電性支持体50上に電荷輸送物質及びバインダー樹脂を主成分とした電荷輸送層73と、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層72とを順次積層させたものである。分散型感光体は、導電性支持体50上に電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含有する層中に電荷発生物質を分散させたものである。本発明では、感光層52として、上述したいずれの構成であっても適用可能である。
また、感光層52が積層型感光層又は逆二層型感光層の場合、電荷発生層72に用いられる電荷発生物質としては、セレン及びその合金、セレン化ヒ素化合物、硫化カドニウム、酸化亜鉛等のその他の無機光導電物質、フタロシアニン、アゾ色素、キナクリドン、多環キノン、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、インジゴ、チオインジゴ、アントアントロン、ピラントロン、シアニン等の各種有機顔料、染料が使用できる。中でも、錫、亜鉛、バナジウム、オキシチタニウム、銅塩化インジウム、塩化ガリウムといった金属、金属酸化物、若しくは、金属塩化物が配位したフタロシアニン類、無金属フタロシアニン、又は、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ、ポリアゾ類といったアゾ顔料を用いることが好ましい。
また、電荷発生層72はこれらの物質の微粒子を、例えばポリエステル樹脂、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルプロピオナール、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステル、又はセルロースエーテル等の各種バインダー樹脂で結着した形の分散層で使用してもよい。この場合の使用比率はバインダー樹脂100重量部に対して30から500重量部の範囲で使用し、その膜厚は0.1〜2μmであることが好ましい。電荷発生層には必要に応じて塗布性を改善するためのレベリング剤、酸化防止剤、又は増感剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。また電荷発生層は上記電荷発生物質の蒸着膜であってもよい。
電荷輸送層73に使用される電荷輸送物質としては、例えばカルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール等の複素環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、又は、スチルベン誘導体、若しくはこれらの化合物からなる基を主鎖又は側鎖を有する重合体等の電子供与性物質を使用することが好ましい。
さらに、電荷輸送層73に使用されるバインダー樹脂としては、例えばポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、フェノキシ、エポキシ、又は、シリコーン樹脂、若しくはこれらの共重合体を使用することが好ましい。また部分的架橋硬化物等を単独又は混合物として使用してもよく、特にポリカーボネートを使用することが好適である。
また電荷輸送層73には、必要に応じて酸化防止剤、増感剤等の各種添加剤を含んでいても良い。さらに電荷輸送層73の膜厚は、5〜30μmであることが好ましい。
感光層52が分散型感光層である場合には、上述のバインダー樹脂と電荷輸送物質との組み合わせで上述の配合比の電荷輸送媒体中に、上述した電荷発生物質が分散される。その場合の電荷発生物質の粒子径は充分小さいことが必要であり1μm以下で使用することが好ましい。感光層52内に分散される電荷発生物質の量が少なすぎると充分な感度が得られず、多すぎると帯電性の低下、又は感度の低下等の弊害があり、0.5〜50重量%の範囲で使用することが好ましい。感光層52の膜厚は、5〜30μmで使用することが好ましい。またこの場合にも成膜性、可とう性、及び機械的強度等を改良するために公知の可塑剤、残留電位を抑制するための添加剤、分散安定性向上のために分散補助剤、塗布性を改善する為にレベリング剤、界面活性剤、又は、シリコーンオイルやフッ素系オイルといったその他の添加剤が添加されていることが好ましい。
各層の形成方法としては、各層に含有させる物質を溶剤に溶解又は分散して得られた塗布液を、順次塗布するなどの公知の方法が適用することができる。
以下、種々の測定によって、かぶりの少ない高品質な画像を得ることができる感光体ドラム20について検討した。
[実施例1]
まず、かぶりの少ない高品質な画像を得るために、感光体ドラム20の感光層52の摩擦力に注目し、感光体ドラム20の性能試験を行った。以下、この感光体ドラム20の性能試験の方法及び結果について詳細に説明する。
この性能試験に使用される感光体ドラム20は、上述した積層型感光体からなる感光層52を使用した。この感光層52の電荷発生層72は、ビスアゾ化合物を電荷発生物質として使用し、バインダー樹脂のポリビニルブチラールで結着した形の分散層を形成したものである。そして、この電荷発生層72の膜厚は0.5μmで、バインダー樹脂に対する電荷発生物質の量は50重量%である。
また、この感光層52の電荷輸送層73は、ヒドラゾン化合物を電荷輸送物質として使用し、バインダー樹脂として下記一般式1(rは任意の数)に示されるポリカーボネートを使用したものである。
ここで使用されるバインダー樹脂であるポリカーボネート重合体は、テトラヒドロフランを溶剤とし、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)HLC8020(東ソー社製)を使用して分子量を測定した。このバインダー樹脂の分子量は、ポリスチレン換算の重合平均分子量である。この電荷輸送層73の初期膜厚は18μmで、バインダー樹脂に対する電荷輸送物質の量は50重量%である。
この性能試験には、電荷輸送層73に使用されるバインダー樹脂として、下記表1に示されるように、25000〜40000までの異なる分子量を有するサンプルAからサンプルGを用いた。
サンプルAからサンプルGの摩擦力を測定した。まず、感光体ドラム20の感光層52の摩擦力の測定方法について説明する。図5は、クリーニングブレードが感光層52に接触することにより発生する動摩擦トルクを測定する概略図で、図6は、図5に示したトルク測定の装置における感光体ドラム部分の断面図である。
感光体ドラム20は、図5のように、その両端を支持体76によって支持され、支持体76の一方には、フレキシブルカップリング77を介して、モータを内蔵する負荷トルク計78が連結されている。すなわち、負荷トルク計78は、内蔵するモータによって、フレキシブルカップリング77を介して、感光体ドラム20を回転させる。このとき、負荷トルク計78は、感光体ドラム20を回転させながらトルク測定が可能となる。
感光体ドラム20には、図6のように、感光層52に対して、ウレタンブレード79が圧接可能なように当接されている。感光層52の動摩擦トルクは、この装置を用いて、ウレタンブレード79が感光層52に圧接した場合の回転トルクから、ウレタンブレード79が感光層52に当接していない場合の回転トルクを差し引くことで測定できる。すなわち、感光体ドラム20の感光層52にクリーニングブレードが接触することによる動摩擦トルクが測定できる。
また、この装置は、感光層52へのウレタンブレード79の圧接により、感光層52が受ける圧力を測定することができる。この装置では、ウレタンブレード79の感光層52への当接部が感光体ドラム20の回転軸に対して平行であり、感光体ドラム20の制止時におけるウレタンブレード79が受ける圧力の方向、すなわち、感光層52とウレタンブレード79の当接点Pにおける法線方向が実質上の圧力を検知する方向となる。
したがって、この装置は、ウレタンブレード79が受ける圧力を測定しながら、ウレタンブレード79と感光体ドラム20との相対的な位置を調節することにより、常に同じ条件で感光体ドラム20の感光層52にウレタンブレード79を圧接させることが可能である。ウレタンブレード79が受ける圧力の測定には、フォースゲージ等が用いられ、中でも、応答性の速い歪ゲージ、ロードセル等が好ましい。
この装置で測定される動摩擦トルクの値は、感光体ドラム20に圧接させるブレードの材質や、ブレードの感光体ドラム20への圧接させる条件、感光体ドラム20の回転速度により変化する。そこで、本測定は、図6のように、ウレタンブレード79の感光層52への押しつけ力Fを5Nとした。また、感光体ドラム20の外径は30mmで、感光体ドラム20の感光層52とウレタンブレード79との当接部の長さは23.8cmとした。感光体ドラム20の外径と、ウレタンブレード79の長さは可変であるため、ウレタンブレード79の感光層52への線圧力を本測定の条件とすると、その線圧力は、0.21N/cmである。さらに、ウレタンブレード79と感光層52との当接点Pの接線とウレタンブレード79との角度θを20度、感光体ドラム20の回転速度を50rpmという条件で動摩擦トルクを測定した。この装置で測定した動摩擦トルク値は、感光体ドラム20の外径が異なる場合の評価も考慮して、摩擦力として扱うことにする。
また、動摩擦トルクは、なるべく実際の使用条件に合わせるため、感光体ドラム20上に少量のトナーを載せて測定を行った。例えば、水等で十分にほぐした書道用の筆等といった柔らかい毛を有するものにトナーを含ませ、感光体ドラム20上に載せ、動摩擦トルクの測定を行った。このとき、トナーは、感光層52の表面を覆う程度に感光体ドラム20上に載せてあればよい。なお、この試験においては、トナーとして粉砕トナーを用いた。
このように測定したサンプルAからGまでの感光体ドラム20の感光体52の摩擦力は、それぞれのサンプル毎に少なくとも5回以上繰り返し行い、その平均値を測定値とし、上述の表1に示したような結果となった。
この性能試験で使用する感光体ドラム20には、耐刷試験を行ったものを使用した。この耐刷試験は、感光体ドラムの外径が30mm、感光体ドラム20の周速度が10cm/sec、印刷の平均パターン密度0.3%という条件で、プリンタを使用して行った。印刷媒体はA4サイズの用紙を縦方向送り(4辺のうち短い2辺が用紙搬送方向の先端と後端)で使用し、印刷枚数は20000枚であった。その印刷媒体の累計距離は、約6kmである。この耐刷試験には、サンプルA、及び、サンプルCからサンプルGを使用した。
耐刷試験を行った後のサンプルA、及び、サンプルCからサンプルGの感光層の残膜厚を測定し、感光層の膜削れ量で耐久性を評価した。この残膜厚は、高周波渦電流方式膜厚計(ケツト科学研究所製、LH−330J)で測定した。測定の結果、感光層の残膜厚が10μm未満のもの×、10μm以上のものは○とした。
表1より、サンプルCからGに比べてバインダー樹脂の平均分子量が小さいサンプルAは、感光層の残膜厚10μm未満であったため、機械的な耐久性(接触する部材に対する耐摩耗性)が低いと評価した。そのため、サンプルAに関しては、その耐久性を×とし、後述するかぶりの測定、ドット再現性の評価は行わなかった。そこで、後述するドット再現性の評価は、サンプルAに代わって同じ平均分子量を有するサンプルBを使用して行うことにする。
サンプルCからサンプルGは、感光層の残膜厚が10μm以上であったため、感光層の耐久性を○とし、サンプルCからサンプルGの後述するかぶりの測定、ドットの再現性の評価には、この耐刷試験を行ったサンプルを使用した。
次に、耐刷試験を行った後のサンプルCからサンプルGを使用し、感光層52上と紙面上とのかぶりの測定を行った。まず、感光層52上のかぶりの測定には、上述した現像装置を備える画像形成装置を使用した。この現像装置10は、図2に示すように、現像ローラ10d、供給ローラ10e、現像ブレード10g、及び、サンプルCからGの感光体ドラム20により構成され、上述のように動作する。トナーは非磁性一成分トナーであり、この現像装置及びそれを搭載する画像形成装置は、非磁性一成分接触現像方式を採用した。
感光層52上のかぶりの測定は、所定の1%dutyのパターンでA4用紙1枚に印刷を行い、現像後転写前の感光体ドラム20の感光層52上にあるトナーを粘着テープ(住友スリーエム社製、スコッチメンディングテープ(819−3−18))に付着させた。この粘着テープは、感光層52が露出した部分で現像工程後に露光されていない部分に張り、その箇所に残留したトナーを採取した。そして、その粘着テープを真白な用紙(インターナショナルペーパー製、ハンマーミルレーザープリント241b)に貼り付けた。この粘着テープをかぶり採取テープと称する。
また、比較として感光体ドラム20の感光層52の表面に貼り付けない粘着テープを、比較用テープとし、同様の真白な用紙に貼り付けた。このかぶり採取テープと、比較用テープとの色相差を分光測色計(コニカミノルタ社製、CM−2600d、測定径=φ8mm、C光源、2度視野)にて測定し、色相差(L*a*b表色系色度)をΔE=(ΔL2+Δa2+Δb2)1/2で算出した。この頭の測定は、感光層52上の少なくとも5箇所以上で行い、その平均値を測定値とし、上述の表1に示したような結果となった。
紙面上のかぶりの測定は、A4サイズ標準光沢紙(例えば、秤量=1280g/cm2の紙、光沢度58.7(MURAKAMI COLOR RESEARCH LABORATORY GLOSS METER、Type.GM−26D、視野角75度による測定での光沢度))に1%dutyのパターンで印刷した。
また、現像装置を装着せず、定着器のみ印刷時と同じ速度、温度条件でこの光沢紙を通紙した。この1%duty印刷紙の非画線部の色相(L*a*b)と、現像装置を装着しないで通紙した光沢紙の色相(L*a*b)との色相差(色差、ΔE)を、分光測色計(コニカミノルタ社製、CM−2600d、測定径=φ8mm、C光源、2度視野)にて測定した。ΔEの値が大きいほど、紙面上のかぶりが大きく、品質が悪いことを意味し、表1にその評価を記した。
上述の表1において、紙面上にかぶりを発生が抑制され、画質が良好な場合を○、紙面上にかぶりが確認できる場合を×とした。表1より、かぶりの測定値と印字画質との関係から、感光層52上のかぶりの測定値が1.5以下であれば、紙面上でのかぶりの発生がなく、印字画質が良好であると判断した。さらに、感光層52上のかぶりの測定値が1.5以下であり、印字画質が良好な感光体ドラム20は、摩擦力の値が0.57kg以下であり、電荷輸送層73のバインダー樹脂の平均分子量が27000以上33000以下の範囲であった。
そして、耐刷試験未実施の感光体ドラムであるサンプルB、及び、耐刷試験を行った後のサンプルCからGを使用し、ドット再現性の評価を行った。このドット再現性は、2バイ2画像を印刷し、用紙上でのドットを100倍で拡大観察を行い、用紙上で、ドットが形成されるか否かで評価した。この2バイ2画像は、ドットを形成する際に、縦4ドット分の16マスのうち、縦2ドット分、横2ドット分の4マス分のドットを2つ形成するものである。
上述の表1において、ドット再現性によってドットが形成されていないものを×、ドットが形成されているものを○とした。表1より、摩擦力が比較的低い値である0.35kgで、感光層52の表面が平滑となっているサンプルBは、感光層52上に現像されたトナーが感光層52上で滑りやすく、所定の位置(潜像位置)でトナーが保持されにくい。したがって、サンプルBは、用紙上でのドットが散ってしまい、ドットの再現性が悪くなっている。
表1のように、かぶりの発生、耐久性、及び、ドット再現性の結果から、感光層52の摩擦力が0.39kgより小さいと、感光層52の耐久性や紙面へのドット再現性が悪い。一方、感光層52の摩擦力が0.57より大きいと、かぶりが発生してしまう。したがって、摩擦力が0.39kg以上0.57kg以下となる材料によって形成される感光層52を有する感光体ドラム20は、かぶりの少ない高品質な画像を印刷することができる。また、この範囲の摩擦力を満たす材料から形成される感光層52を備える感光体ドラム20を有する現像装置、及び、その現像装置を搭載する画像形成装置は、かぶりの少ない高品質な画像を印刷することができる。
このように、感光層52の摩擦力の値を測定することで、かぶりの少ない、高品質な画像が得られる感光層52を備える感光体ドラム20を形成できた。摩擦力とかぶりの発生との関係を考えた場合、下引き層51や電荷発生層72に使用されている材料、あるいは、電子写真プロセスにおける感光層52の帯電に係る電気的特性など各種要因が考えられる。本発明によれば、感光層52、特に電荷輸送層73の表面の平滑性の指標となる摩擦力に着目している。さらには、電荷輸送層73の中でもバインダー樹脂の分子量を制御することによって、かぶりの発生が抑えられることを見出した。従来までは、このような感光体ドラム20において、かぶりの低減の対策を行う場合、下引き層51や電荷輸送層73及び電荷発生層72の材料をいろいろ代えてサンプルを作製し、評価する必要があった。本発明に利用した方法により、電荷輸送層中のバインダー樹脂のみを代えればよいため、開発コストの削減も期待できる。
[実施例2]
次に、高品質な画像を得るために、感光体ドラム20の感光層52の純水に対する接触角θ1とかぶりとの関係に着目し、感光体ドラム20の性能試験を行った。以下、この感光体ドラム20の性能試験の方法及び結果について説明する。
この性能試験に使用される感光体ドラム20には、実施例1と同様の積層型感光体からなる感光層52を使用した。この感光層52の電荷発生層72は、ビスアゾ化合物を電荷発生物質として使用し、バインダー樹脂のポリビニルブチラールで結着した形の分散層を形成したものである。そして、この電荷発生層72の膜厚は0.5μmで、バインダー樹脂に対する電荷発生物質の量は50重量%である。
また、この感光層52の電荷輸送層73は、ヒドラゾン化合物を電荷輸送物質として使用し、バインダー樹脂として下記一般式2に示される高分子化合物を使用したものである。
この性能試験には、電荷輸送層73に使用されるバインダー樹脂として、下記表2に示されるように、上記一般式2に示される高分子化合物のmとnの比が異なるもので作製されたサンプルHからサンプルOを用いた。このサンプルHからサンプルOのバインダー樹脂の平均分子量はいずれも30000である。分子量の測定は、実施例1と同様に測定した。サンプルHからサンプルOの電荷輸送層の量はいずれも40重量%である。
実施例1で説明した耐刷試験を行った後のサンプルHからサンプルNの純水に対する接触角θ1を測定した。この純水に対する接触角θ1は、各サンプルの感光層52の表面に、温度25℃で0.01ml〜0.1mlの純水を滴下し、接触角計(協和界面科学社製、FACE−CONTACT−ANGLE METER)を用いて、純水に対する接触角θ1を測定した。この接触角θ1の測定については、同一サンプルについて少なくとも10回以上繰り返し測定を行い、その平均値を測定値とし、上述の表2に示したような結果となった。
次に、サンプルHからサンプルNについて、感光層52上のかぶりと、紙面上のかぶりとを測定し、上述の表2のような測定結果及び評価であった。このかぶりの測定方法、評価については、実施例1と同様であるため説明を省略する。
まず、表2のように、かぶりの発生の結果から、感光層52の純水に対する接触角θ1とかぶりの発生との関係に相関があることが分かった。感光層52の純水に対する接触角θ1が80度より小さい場合、紙面上にかぶりが発生しまった。したがって、純水に対する接触角θ1が80度以上の感光層52を有する感光体ドラム20は、かぶりの少ない高品質な画像を印刷することができる。
また、上記一般式2に示した高分子化合物のmとnの比が1:6の場合、耐刷試験中に電荷輸送層73が剥がれてしまった。そのため、感光層52の純水に対する耐刷後の接触角θ1が測定できなかった。したがって、かぶりが発生しない高品質な画像を印刷することができる感光体ドラム20の感光層52は、純水に対する接触角θ1が80度以上95度以下となる材料によって形成されるものであることが分かった。また、この範囲の接触角θ1を満たす材料により形成された感光層52を備える感光体ドラム20を有する現像装置、及び、その現像装置を搭載する画像形成装置は、かぶりの少ない高品質な画像を印刷することができる。
さらに、上述の結果は、分子量30000の高分子化合物を使用した感光層52に対するものであるが、分子量27000以上33000以下の上記一般式2で示される高分子化合物を使用した感光層52で、同様の結果を得ることができた。
以上により、バインダー樹脂として使用した一般式2のm:nがm≦nを満たすような比率であれば、かぶりの少ない感光層52を備える感光体ドラム20を得ることができる。また、電荷輸送層73の剥がれが発生することにより、バインダー樹脂として使用した上記一般式2のm:nが1:6であるサンプルOの感光層52が脆いことが分かった。m=1に対してn=6以上であると、フェニル基を含む分子ユニットが増加していく。その際、フェニル基の立体障害のため、バインダー樹脂として使用した上記一般式2に示す高分子化合物は、分子間力が低下し、電荷輸送層73が剥がれてしまう。そのため、感光層52が脆くなってしまう。よって、バインダー樹脂として使用した上記一般式2のm:nが1:1〜1:5であることが好ましいことが分かった。
このように、感光層52の純水に対する接触角θ1を測定することで、かぶりの少ない高品質な画像を得られる感光層52を備える感光体ドラム20を形成できた。この純水に対する接触角θ1を感光層52の評価に使用することで、摩擦力の測定に比べて平易でありながら精度の良いデータを取得できることが分かった。したがって、本発明に利用した方法によりさらに開発コストの削減が期待できる。
[実施例3]
さらに、高品質な画像を得るために、耐刷試験の前後における感光層52の純水に対する接触角の差Δθとかぶりとの関係に着目し、感光体ドラム20の性能試験を行った。以下、この感光体ドラム20の性能試験の方法及び結果について説明する。
この性能試験に使用される感光体ドラム20には、実施例1と同様の積層型感光体からなる感光層52を使用した。この感光層52の電荷発生層72は、ビスアゾ化合物を電荷発生物質として使用し、バインダー樹脂のポリビニルブチラールで結着した形の分散層を形成したものである。そして、この電荷発生層72の膜厚は、0.5μmで、バインダー樹脂に対する電荷発生物質の量は50重量%である。
また、この感光層52の電荷輸送層73は、ヒドラゾン化合物を電荷輸送物質として使用し、バインダー樹脂として下記一般式3に示される高分子化合物を使用したものである。
この性能試験には、電荷輸送層73に使用されるバインダー樹脂として、下記表3に示されるように、上記一般式3に示される高分子化合物のpとqの比が異なるもので作製されたサンプルPからサンプルWを用いた。このサンプルPからサンプルWのバインダー樹脂の平均分子量はいずれも30000である。分子量の測定は、実施例1と同様に測定した。サンプルPからサンプルWの電荷輸送層の量はいずれも45重量%である。
まず、サンプルPからサンプルWに対して、実施例1で説明した耐刷試験を行う前における、サンプルの純水に対する接触角θ2の測定を行った。そして、接触角θ2を測定したサンプルに対して耐刷試験を行い、耐刷試験後に再び純水に対する接触角θ3を測定した。この接触角θ2及び接触角θ3の測定については、同一サンプルについて少なくとも10回以上繰り返し測定を行い、その平均値を測定値とし、上述の表3に示したような結果となった。そして、耐刷試験前の接触角θ2から耐刷試験後の接触角θ3の差分である接触角差Δθ(=θ2−θ3)を算出した。
次に、サンプルPからサンプルVについて、感光層52上のかぶりと、紙面上のかぶりとを測定し、上述の表3のような測定結果及び評価であった。このかぶりの測定方法、評価については、実施例1と同様であるため説明を省略する。
まず、表3のように、かぶりの発生の結果から、耐刷試験前後の感光層52の純水に対する接触角差Δθとかぶりの発生との関係に相関があることが分かった。耐刷試験前後の感光層52の純水に対する接触角差Δθが8.3度より大きい場合、紙面上にかぶりが発生してしまった。したがって、耐刷試験前後の純水に対する接触角差Δθが8.3度以下の感光層52を有する感光体ドラム20は、かぶりの少ない高品質な画像を印刷することができる。
また、上記一般式3に示した高分子化合物のpとqの比が1:6の場合、耐刷試験中に電荷輸送層73が剥がれてしまった。そのため、感光層52の純水に対する耐刷後の接触角θ3が測定できず、Δθを求めることができなかった。したがって、かぶりが発生しない高品質な画像を印刷することができる感光体ドラム20の感光層52は、耐刷試験前後の純水に対する接触角差Δθが0度以上8.3度以下となる材料により形成されるものであることが分かった。また、この範囲の接触角差Δθを満たす材料により形成された感光層52を備える感光体ドラム20を有する現像装置、及び、その現像装置を搭載する画像形成装置は、かぶりの少ない高品質な画像を印刷することができる。
さらに、上述の結果は、分子量30000の高分子化合物を使用した感光層52に対するものであるが、実施例1で良い評価であった分子量27000以上33000以下の高分子化合物を使用した感光層52で、同様の結果を得ることができた。
以上により、バインダー樹脂として使用した一般式3のp:qがp≦qを満たすような比率であれば、かぶりの少ない感光層52を備える感光体ドラム20を得ることができる。また、電荷輸送層73の剥がれが発生することにより、バインダー樹脂として使用した上記一般式3のp:qが1:6であるサンプルWの感光層52が脆いことが分かった。p=1に対してq=6以上であると、フェニル基を含む分子ユニットが増加していく。その際、フェニル基の立体障害のため、バインダー樹脂として使用した上記一般式3に示す高分子化合物は、分子間力が低下し、電荷輸送層73が剥がれてしまう。そのため、感光層52が脆くなってしまう。よって、バインダー樹脂として使用した上記一般式3のp:qが1:1〜1:5であることが好ましいことが分かった。
このように、耐刷試験前後の感光層52の純水に対する接触角差Δθを測定することで、かぶりの少ない高品質な画像を得られる感光層52を備える感光体ドラム20を形成できた。上述の感光体ドラム20のような電子写真感光体は、耐刷試験を行うことで膜減りし、この膜減りの過程で機械的なストレスなどによっても劣化し、かぶりや諸特性が悪化する場合がある。耐刷試験前後の接触角の変動量を測定することによって、電子写真感光体の劣化のしやすさを容易に把握することができるため、電子写真感光体のかぶりの低減のみならず、感光層52の膜質の向上にも寄与することが可能となり、開発を行う上で大きなメリットとなる。
上述のように感光体ドラム20は、上述のように現像装置10に備えられる。そして、この感光体ドラム20を備える現像装置10は画像形成装置1に備えられる。したがって、上述のような条件に該当する感光体ドラム20は高品質な画像が得られるため、その感光体ドラム20を備える現像装置及びその現像装置を備える画像形成装置は、高品質な画像を得ることができる。
上述のように、電子写真感光体を使用する画像形成装置としてプリンタを一例に挙げたが、本発明はこれに限定するものではなく、複写機・ファックス等といった電子写真感光体を用いる画像形成装置全てに適用することが可能である。