JP2008238624A - ポリアミド樹脂製構造物、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、従来技術では得られなかった優れた機械特性を有するポリアミド樹脂製構造物およびその製造方法を提供せんとするものである。
【解決手段】
本発明のポリアミド樹脂製構造物は、ポリアミド樹脂(A)が補強繊維シート(B)に含浸されたシート状物に、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)からなる構造物が接着されてなる構造物であって、該ポリアミド樹脂(A)が、アルコールに可溶であることを特徴とするものである。
また、かかる本発明のポリアミド樹脂製構造物の製造方法は、ポリアミド樹脂(A)を溶媒に溶解させてなるポリアミド樹脂(A)の溶媒溶液を補強繊維シート(B)に含浸した後、該溶媒を揮発させて、ポリアミド樹脂(A)含浸シート状物を得た後、このシート状物にポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)からなる構造物を接着させることを特徴とするものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れた機械特性を有するポリアミド樹脂製構造物およびその製造方法に関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから車体の軽量化への要求が高まっており、金属から樹脂への置き換えが進んでいる。電気電子分野においても、軽薄短小の傾向が強まっており、筐体などの樹脂化が進んでいる。
従来から樹脂にガラス繊維など補強繊維や、無機充填材などを混合し、強度や剛性など機械特性を向上させることが一般的に行われてきた。しかしながら、この方法では補強繊維が短く折れてしまうため、十分な補強効果が得られていない。
また、熱硬化性樹脂の分野では炭素繊維などの補強繊維シートに熱硬化性樹脂を含浸後、硬化させるため、補強繊維の折損がなく、高い補強効果が得られている。しかしながら硬化させた後の加工ができないため形状自由度がなく、またリサイクルできないという問題があった。
この問題を解決するために、補強材料にアルコール可溶ナイロンを含浸させたシート状物が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、この発明はアルコール可溶ナイロンを含浸させたシート状物のみに関するものであり、本発明とは異なるものである。
また、炭素繊維に熱可塑性樹脂を含浸した第一の層と、耐熱性繊維に熱可塑性樹脂を含浸した第二の層の積層体(例えば特許文献2参照)が提案されているが、この発明では、炭素繊維は連続繊維織編物であり、耐熱性繊維は繊維構造物であり、本発明とは異なるものである。また、シート状物のため形状自由度が不十分である。
特開昭63−218738号公報 特開平5−117411号公報
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、かかる従来技術では得られなかった優れた機械特性や、形状自由度を有するポリアミド樹脂製構造物およびその製造方法を提供せんとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明のポリアミド樹脂製構造物は、ポリアミド樹脂(A)が補強繊維シート(B)に含浸されたシート状物に、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)からなる構造物が接着されてなる構造物であって、該ポリアミド樹脂(A)が、アルコールに可溶であることを特徴とするものである。
かかる本発明のポリアミド樹脂製構造物の好ましい態様は、
(1)前記補強繊維シート(B)が、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維およびポリアミド繊維から選ばれる少なくとも1種の繊維を含むこと、
(2)前記ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)が、200℃以上の融点を有するポリアミド樹脂(c1)を含むものであること、
(3)前記ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)が、該ポリアミド樹脂(c1)100重量部に対して補強材(c2)を0〜100重量部含有して構成されているものであること、
である。
また、かかる本発明のポリアミド樹脂製構造物の製造方法は、ポリアミド樹脂(A)を溶媒に溶解させてなるポリアミド樹脂(A)の溶媒溶液を補強繊維シート(B)に含浸した後、該溶媒を揮発させて、ポリアミド樹脂(A)含浸シート状物を得た後、このシート状物にポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)からなる構造物を接着させることを特徴とするものである。
かかる本発明のポリアミド樹脂製構造物の製造方法の好ましい態様は、
(1)前記溶媒が、アルコールであること、
(2)前記ポリアミド樹脂組成物(C)からなる構造物を、ポリアミド樹脂(A)含浸シート状物に接着させる方法が、射出成形、射出圧縮成形、プレス成形または押出成形から選ばれたいずれかの方法であること、
である。
本発明により、従来の熱可塑性樹脂構造物より機械特性や形状自由度に優れる構造物を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明で用いるポリアミド樹脂(A)とは、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる構成成分とするポリアミドであり、アルコールに可溶であることが必要である。ここで言うアルコールに可溶とは、60℃メタノールに対してポリマ濃度10重量%を溶解する時間が10〜30分であることを意味するものであると定義する。溶解する時間が10分より短いと、そのポリアミド樹脂は非常に吸水しやすい特徴を有するため、構造物として使用した場合、容易に吸水して機械特性が低下する不具合や、大気中に放置していると構造物表面が粘性を有する不具合が生じる。一方、溶解する時間が30分を越えると、構造物を生産する際に長時間を要するため適さない。
ポリアミド樹脂(A)としては、2元以上の共重合体が挙げられる。例えば2元共重合体としてはカプロアミド単位70〜50重量%、ヘキサメチレンアジパミド単位30〜50重量%からなる共重合体が挙げられ、3元以上の共重合体としては、カプロアミド単位、ヘキサメチレンアジパミド単位、ヘキサメチレンセバカミド単位、ドデカンアミド単位を含む共重合体などが挙げられる。3元以上の共重合体の共重合比率としては、カプロアミド単位20〜50重量%、ヘキサメチレンアジパミド単位10〜45重量%、ヘキサメチレンセバカミド単位15〜40重量%およびドデカンアミド単位0〜55重量%が好ましく、さらに、カプロアミド単位30〜45重量%、ヘキサメチレンアジパミド単位25〜40重量%、ヘキサメチレンセバカミド単位25〜30重量%、およびドデカンアミド単位0〜5重量%であることがアルコールへの溶解性や、機械特性の点で好ましい。
本発明で用いる補強繊維シート(B)の補強繊維の種類に制限はなく、例えば、ガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維などの有機繊維、バサルト繊維などが挙げられる。中でもガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、アラミド繊維、ポリアミド繊維が機械特性の点で好ましい。
また、シートの形状・構造にも制限はなく、織物、編物および不織布から選ばれた少なくとも1種を含むものなど何でもよい。
本発明で用いるポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)に用いられるポリアミド樹脂(c1)は、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる構成成分とするポリアミドであり、その主要構成成分の代表例としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン、およびアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられ、本発明においては、これらの原料から誘導されるナイロンホモポリマーまたはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
本発明において、特に有用なポリアミド樹脂(c1)の具体的な例としてはポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン66/6I/6)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリキシリレンアジパミド(ナイロンXD6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/M5T)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)、およびこれらの混合物、ないし共重合体などが挙げられる。
中でも200℃以上の融点を有するものが耐熱性の点で好ましく、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン6/66コポリマー、ナイロン66/6Iコポリマー、ナイロン66/6I/6コポリマーが挙げられる。さらには機械特性の点でナイロン6、ナイロン66が好ましい。
ポリアミド樹脂組成物(C)には補強材(c2)が0〜100重量部含有されていてもよい。要求される機械特性に応じて、補強材(c2)の量、補強材の種類は適宜選択すればよく、特に限定されない。かかる補強材(c2)の具体例としては、ガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、ポリアミド繊維やアラミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、バサルト繊維などの繊維状充填材、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、ワラステナイト、シリカなどの粒状充填材、その他各種充填材が挙げられる。これらは複数の補強材を組み合わせて用いても良い。
以下、本発明のポリアミド樹脂製構造物の製造方法について説明する。
まず、ポリアミド樹脂(A)を溶媒に溶解させてなるポリアミド樹脂(A)の溶媒溶液を補強繊維シート(B)に含浸した後、該溶媒を揮発させて、ポリアミド樹脂(A)含浸シート状物を得た後、このシート状物にポリアミド樹脂組成物(C)からなる構造物を接着させることにより、本発明のポリアミド樹脂製構造物は製造される。
本発明の構成の1つである、ポリアミド樹脂(A)が補強繊維シート(B)に含浸されたシート状物の製造方法は特に限定されないが、好ましい例としては、溶媒に溶解したポリアミド樹脂(A)を補強繊維シートに含浸後、該溶媒を除去する方法が採用される。
ポリアミド樹脂(A)を溶解する溶媒としては特に限定はなく、蟻酸などの酸、メタノールやエタノールなどのアルコールなどが挙げられる。取り扱いや溶解性の点でアルコールが好ましく、特にメタノール、エタノールが好ましい。
溶媒に溶解するポリアミド樹脂(A)の比率は、溶解性および補強繊維シートへの含浸後の除去しやすさ、含浸シートへの残存性などの点で3〜20重量%が好ましい。3重量%未満では、シート状物にポリアミド樹脂(A)が十分残存せず、その結果、機械特性が不十分になる場合があり、好ましくない。一方、20重量%を超えると、溶媒が高粘度となり、補強繊維シートへの含浸性が劣る場合があるため好ましくない。
ポリアミド樹脂(A)を含浸した補強繊維シート(B)とポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)の接着方法は特に制限はなく、接着剤を用いる方法、熱溶着する方法などが挙げられる。中でも生産性や機械特性の点から熱溶着する方法が好ましく、具体的には射出成形、射出圧縮成形、プレス成形、押出成形などの方法が好ましく採用される。
射出成形および射出圧縮成形で接着する方法の好ましい具体例としては、ポリアミド樹脂(A)が補強繊維シート(B)に含浸されたシート状物を金型内に配置し、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)を射出して溶着する方法を採用することができる。
プレス成形法では、ポリアミド樹脂(A)が補強繊維シート(B)に含浸されたシート状物とポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)の構造物を積層し、加熱・加圧する方法が挙げられる。
押出成形法では、ポリアミド樹脂(A)が補強繊維シート(B)に含浸されたシート状物と、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)をシート状に押出後、積層してロールやダブルベルトプレスで加圧して溶着する方法が挙げられる。
特に、射出成形や射出圧縮成形、プレス成形では、その成形の際にポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)に形状を付与し、かつ接着することになる。この形状付与に当たっては、溶融樹脂を金型に流し込んで形作るため形状自由度を大きくでき、好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の骨子は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
(1)ポリアミド樹脂(A)
アミラン(R)CM4000(アルコール可溶ナイロン)(東レ社製)
AQナイロンA−70(水溶性ナイロン)(東レ社製)
(2)補強繊維シート(B)
炭素繊維シート トレカ(R)クロスCO6343(東レ社製) 198g/m
ガラス繊維シート YEM2118−T5(エヌエスジー・ヴェトロテックス社製)
(3)ポリアミド樹脂(C)
アミラン(R)CM1017(非強化ナイロン6)(東レ社製)
アミラン(R)CM3001N(非強化ナイロン66)(東レ社製)
(4)曲げ試験方法
温度23℃、湿度50%RH、
支点間距離50mm、歪速度1mm/minの条件で測定した。
実施例1
ポリアミド樹脂(A)としてアミラン(R)CM4000を使用し、60℃のメタノールに10重量%の濃度で溶解させた。溶解に要した時間は20分だった。溶解したポリアミド溶液を、70×70mmの炭素繊維シートに塗布後、60℃のオーブンにてメタノールを蒸発させた。塗布前後の重量差からポリアミドの付着量は20重量%だった。
得られたシート状物を金型に配置後、ポリアミド樹脂(C)としてアミラン(R)CM1017を射出成形することにより、80×80×3mmの構造物を得た。
この構造物は、ポリアミド樹脂(A)が含浸された炭素繊維シートとポリアミド樹脂(C)が積層され、炭素繊維シートが表層にある形態である。
この構造物を80×12×3mmに切削し、曲げ試験を行った。曲げ試験は、炭素繊維シート側に引張応力がかかるようにして行った。
実施例2
ポリアミド樹脂(C)として、アミラン(R)CM3001Nを用いる以外は実施例1と同じ方法で作成、評価した。
実施例3
ポリアミド樹脂組成物(C)として、アミラン(R)CM1011G30を用いる以外は実施例1と同じ方法で作成、評価した。
実施例4
炭素繊維シートの代わりにガラス繊維シートを用いる以外は実施例1と同じ方法で作成、評価した。ガラス繊維シートに付着したアルコール可溶ナイロンは15重量%だった。
比較例1
ポリアミド樹脂(A)として、AQナイロンA−70を使用する以外は実施例1と同じ方法で作成、評価した。AQナイロンA−70を60℃のメタノールに10重量%の濃度で溶解させた際に要した時間は7分だった。
比較例2
ポリアミド樹脂(A)を用いずに、つまりポリアミド樹脂(A)を含浸していない、炭素繊維シートそのものを金型に配置して成形した以外は実施例1と同じ方法で作成、評価した。
Figure 2008238624
表1から明らかなように、実施例1〜4の構造物は、比較例1,2のものに比して、高い曲げ特性を有していることがわかる。
また、実施例1〜4、比較例1、2で得られた構造物を1週間、大気中に放置し、性情の変化を調べたところ、比較例1のものは表面にベタツキが認められた。

Claims (7)

  1. ポリアミド樹脂(A)が補強繊維シート(B)に含浸されたシート状物に、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)からなる構造物が接着されてなる構造物であって、該ポリアミド樹脂(A)が、アルコールに可溶であることを特徴とするポリアミド樹脂製構造物。
  2. 前記補強繊維シート(B)が、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維およびポリアミド繊維から選ばれる少なくとも1種の繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載のポリアミド樹脂製構造物。
  3. 前記ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)が、200℃以上の融点を有するポリアミド樹脂(c1)を含むものであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミド樹脂製構造物。
  4. 前記ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)が、該ポリアミド樹脂(c1)100重量部に対して補強材(c2)を0〜100重量部含有して構成されているものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂製構造物。
  5. ポリアミド樹脂(A)を溶媒に溶解させてなるポリアミド樹脂(A)の溶媒溶液を補強繊維シート(B)に含浸した後、該溶媒を揮発させて、ポリアミド樹脂(A)含浸シート状物を得た後、このシート状物にポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)からなる構造物を接着させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂製構造物の製造方法。
  6. 前記溶媒が、アルコールであることを特徴とする請求項5に記載のポリアミド樹脂製構造物の製造方法。
  7. 前記ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物(C)からなる構造物を、ポリアミド樹脂(A)含浸シート状物に接着させる方法が、射出成形、射出圧縮成形、プレス成形または押出成形から選ばれたいずれかの方法であることを特徴とする請求項5または6に記載のポリアミド樹脂製構造物の製造方法。
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