JP2008237650A - 貯留皿、貯留皿ユニット及び遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来利用されることのなかった貯留皿の中空内部に演出媒体を備え、その演出媒体による視覚的・聴覚的な遊技演出によって様々な演出性を発揮することのできる貯留皿、貯留皿ユニット及び遊技機を提供すること。
【解決手段】この貯留皿は、球20を用いた遊技を実現する遊技盤6を内包するパチンコ機2の前面側に配置され、パチンコ機2内部を通って排出される球20を貯留する貯留皿であって、少なくともその一部に実質的に光透過性を有する透光部14eを有し、透光部14eが中空構造とされ、中空内部に疑似球21が通過可能又は保持可能とされている。
【選択図】図2
【解決手段】この貯留皿は、球20を用いた遊技を実現する遊技盤6を内包するパチンコ機2の前面側に配置され、パチンコ機2内部を通って排出される球20を貯留する貯留皿であって、少なくともその一部に実質的に光透過性を有する透光部14eを有し、透光部14eが中空構造とされ、中空内部に疑似球21が通過可能又は保持可能とされている。
【選択図】図2
Description
本発明は、貯留皿、貯留皿ユニット及び遊技機に係り、特に中空内部に演出媒体を備えて遊技演出を実現可能な貯留皿等に関する。
パチンコ機等の遊技機では、発射ユニットによって弾球された球が遊技盤面上の遊技領域内を流下して、その流下の過程で球が遊技領域内のゲージ(釘ともいう。)や羽根車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域内に配置された各種入賞口に球が入賞すれば所定の景品球払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に球が流入すれば景品球払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は球の流下における偶然性を利用しつつ球の入賞及び景品球払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
一般に、パチンコ機は遊技媒体としての球を貯留するための貯留皿を備えている。この貯留皿は、パチンコ機の前面やや下方に設けられた部材であって、凹状の貯留部を有してその貯留部に多数の球を貯留可能とされている。
貯留皿には、1つの皿であらゆる貯留機能を実現するものもあるが、上皿と下皿とが別体で構成されたものもある。この上皿は、パチンコ機から払い出される景品球を受け取る機能と球を球発射ユニットに向けて送り出す機能とを有している。そして、下皿は、上皿からの余剰球を受け取ったりファール球(弾球強度が弱く、遊技領域にまで到達しなかった球。)を受け取ったりする機能を有している。そして、遊技終了時には、上皿の球を一旦下皿に向けて排出し、更に下皿の球をその下方の球箱に向けて排出することが可能となっている。例えば上皿と下皿とが別体に構成されたものとして、特許文献1に開示のものがある。
また、この貯留皿に着脱自在な表示プレートを設け、その表示プレートによって装飾効果を得ることを目的とした構成について特許文献2に開示されている。
しかしながら、このような貯留皿はパチンコ機の下方部分に固定的に設けられており、球を貯留するという機能以外に特段の機能を有していない。しかも、パチンコ機の前面に設けられて遊技者の目につき易く大きな位置を占めているにも拘わらず、遊技性や演出性に殆ど寄与しておらず、貯留皿によって興趣を増大させることが殆ど行われていない。
例えば、特許文献1に開示のものは装飾効果を得ることを目的として貯留皿表面に表示プレートを設けているが、この表示プレートは遊技者等に対して単に情報を提供しているにすぎないものである。着脱自在とはいえ固定的であり、情報を変更するためにはわざわざ交換しなければならず面倒であるという問題もある。したがって、遊技性や演出性を発揮するものとはいえず、また、遊技の途中でその遊技状況に応じて様々に演出態様を変化させることも困難である。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので、従来利用されることのなかった貯留皿の中空内部に演出媒体を備え、その演出媒体による視覚的・聴覚的な遊技演出によって様々な演出性を発揮することのできる貯留皿、貯留皿ユニット及び遊技機を提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としての貯留皿は、遊技媒体を用いた遊技を実現する遊技装置体を内包する遊技機の前面側に配置され、遊技機内部を通って排出される遊技媒体を貯留する貯留皿であって、少なくともその一部に実質的に光透過性を有する透光部を有し、透光部が中空構造とされ、中空内部に演出媒体が通過可能又は保持可能とされていることを特徴とする。
貯留皿の一部が透光部とされ、その中空内部に演出媒体が通過可能又は保持可能であるので、遊技者が外部から貯留皿内部の演出媒体を視認することができる。したがって、従来演出的利用が為されていなかった貯留皿内部において遊技演出を実現することができる。一般に遊技機の前面下方の大部分を占める貯留皿の内部において遊技演出を実現することができるので、遊技者の目に付き易く興味を惹き付け易い遊技演出が可能となる。したがって、遊技者の興趣を大きく増大させることができる。
貯留皿の中空内部を利用して遊技演出を行うことができるので、遊技演出のために別途スペースを必要としない。貯留皿により覆われているので演出媒体が破損する心配もなく、また、演出媒体として液体等の流体を利用することも可能となる。
なお、ここで遊技機とは例えばパチンコ機であり、遊技媒体とは例えばパチンコ機に用いられる球(パチンコ球)であり、遊技装置体とは例えば球に流下領域としての遊技領域を有する遊技盤である。また、遊技機から遊技者に向かう方向を「前」、逆に遊技者から遊技機に向かう方向を「後」とする。
演出媒体が遊技媒体であってもよい。それにより、貯留皿に遊技媒体が貯留されていない場合に、あたかも貯留皿に遊技媒体が多数貯留されているかのような錯覚を生じさせることができ、遊技に面白みを付加することができる。また、中空内部で遊技媒体が移動可能であるように構成すれば、遊技媒体どうしが擦れ合う音によって遊技者の興趣を増大させることができる。
本発明の他の例示的側面としての貯留皿ユニットは、上記の貯留皿と、演出媒体を駆動する駆動手段と、駆動手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
制御手段によって駆動手段を制御して演出媒体に動作を行わせることができるので、貯留皿の中空内部において演出媒体の動作による新規でかつ意外性のある遊技演出を自動的に実現することができる。制御手段によって演出媒体に複雑な動作を行わせることも可能となり、その遊技演出に接した遊技者を飽きさせずに興味を強く惹き付け続けることができる。
制御手段が、遊技機の遊技の状況に基づき駆動手段を制御してもよい。遊技機の遊技の状況、例えば後述する「予告演出実行状況」や「大当たり」ごとに演出媒体に異なる動作を行わせることができる。したがって、遊技自体の興趣性と演出媒体による演出性とが相乗効果を発揮し、遊技者の興趣を著しく増大させることができる。
本発明の更に他の例示的側面としての遊技機は、遊技機の周囲を囲む枠体と、遊技装置体と、遊技装置体に対して一定距離以上離間して配置された前面透明板と、遊技媒体を遊技装置体の上部に向けて発射する発射ユニットと、上記の貯留皿を有することを特徴とする。
この遊技機は、上記の貯留皿を有しているので、遊技機前面下方であって遊技者の目に付き易い部分において、今まで演出的利用が為されていなかった貯留皿内部での遊技演出を実現することができる。遊技演出のためのスペースを別途必要とすることもない。したがって、遊技者の興趣を大きく増大することができ、この遊技機で遊技を行う遊技者は、飽きることなく楽しく遊技を継続することができる。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、従来利用されることのなかった貯留皿の中空内部において視覚的・聴覚的な遊技演出によって様々な演出性を発揮することができるので、遊技者の目に付き易く興味を惹き付け易い遊技演出を実現することができる。また、貯留皿内部で遊技演出が行われるので、遊技演出のために別途スペースを必要とせず、演出媒体が破損する虞もなく、液体等の流体を利用した遊技演出を行うことも可能となる。
その遊技演出を遊技の状況に応じて実行することもできるので、遊技自体の興趣性と遊技演出による演出性とが相乗効果を発揮して、遊技者の興趣を著しく増大させることができる。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技機としてのパチンコ機2の外観斜視図である。このパチンコ機2は、枠体3、遊技盤(遊技装置体)6、図柄表示装置7、前面ガラス(前面透明板)10、発射ユニット(図示せず。)、貯留皿ユニット14を有している。
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技機としてのパチンコ機2の外観斜視図である。このパチンコ機2は、枠体3、遊技盤(遊技装置体)6、図柄表示装置7、前面ガラス(前面透明板)10、発射ユニット(図示せず。)、貯留皿ユニット14を有している。
パチンコ機2は、組合せ式パチンコ機、封入循環式パチンコ機、雀球機等を含む。また、遊技機としてはパチンコ機の他に、パチスロ機、スロットマシン、各種ゲーム機やアーケードマシン等を概念することができ、要するに遊技媒体を用いた遊技を実現し、その遊技媒体を貯留する貯留皿を有するあらゆる遊技機に本発明を適用可能である。
枠体3は、このパチンコ機2の周囲及び前方を囲むためのものである。パチンコ機2は枠体3により囲まれて、内部に遊技盤6その他の各種機構部品を内包し、周囲側面及び前面からのパチンコ機2内部への不正アクセスを防止する機能を有している。例えば、最後方に配置されてパチンコ機2の周囲を囲む筐体枠4、その前方にヒンジ部(揺動支持部)22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤6を保持する機枠9、機枠の更に前方にヒンジ部22によって前方開閉可能に揺動支持されて前面ガラス10とその周囲を装飾する装飾部材32とを保持する装飾枠12とを有して枠体が構成されるが、その詳細は説明を省略する。
遊技盤6は、このパチンコ機2において、遊技媒体としての球20の流下による遊技を実現するための遊技装置体である。遊技盤6の遊技盤面6aには、略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられ、このレール飾り26の内側面26aが遊技盤面6aに対して立設して遊技領域6bを画定している。その遊技領域6b内の略中央部には、図柄表示装置7が設けられている。そしてその図柄表示装置7の周囲に多数のゲージ27、普通入賞口28、特別入賞口28a、始動入賞口29、大入賞口29a、アウト口30、その他の各種役物(例えば、羽根車等。)が配置されている。
図示しない球発射装置により球20が遊技領域6b内の上部に向けて発射されると、球20がゲージ27に衝突してその流下方向を変えつつ遊技領域6b内を流下するようになっている。その流下の途中で、あるものは普通入賞口28に入賞して一定数の景品球払出しの契機となり、あるものは特別入賞口28aに入賞して普通入賞口28への入賞時よりも多数の景品球払出しの契機となり、あるものはいずれの入賞口にも入賞せずにアウト口30からパチンコ機2の外部へと排出される。
なお、本実施の形態1において、遊技機としてパチンコ機2を例示し、遊技装置体として遊技盤6を例示して説明している。しかしながら、遊技機がパチスロ機である場合は、回胴体が遊技媒体としてのコインを用いた遊技を実現する遊技装置体に相当する。
図柄表示装置7は、例えば液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技盤面6a側から視認可能に設けられ、その表示画面(映像表示面)7a上に映像表示を行うものである。この表示画面7a上には、例えば、3桁の数字又は文字等より構成される表示図柄7bが回転又は停止するように映像として表示される。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像7cも表示画面7a上に表示されるようになっている。
球20が始動入賞口29に入賞すると、表示画面7a上の表示図柄7bが回転表示を開始し、徐々に速度を落として停止表示するようになっている。その停止表示の際の表示図柄7bが所定の態様(例えば、「7・7・7」。)であれば「大当たり」となり、大入賞口29aが開放して多量の球20を入賞可能とする。大入賞口29aに多量の球20が入賞すれば、それに伴い多量の球20が景品球として払い出され、遊技者は大きな利益を得ることになる。一方、停止表示の際の表示図柄7bが所定の態様以外である場合には、「外れ」となり、大入賞口29aは開放せず、遊技者は景品球を獲得することができない。
このように、図柄表示装置7の表示画面7a上に表示される表示図柄7bの停止態様は、遊技者にとって大きな利益が得られるかどうかと連係するものである。なお、この図柄表示装置7においては、後述するように遊技の状況に応じて様々な演出映像7cが表示されるようになっており、その遊技の状況に応じて貯留皿ユニット14も様々な動作をするようになっている。
前面ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。前面ガラス10は透明平板ガラスで形成されて装飾枠12に保持され、遊技盤6との間に球20が流下する流下空間を形成する機能、遊技者が前面ガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能、を発揮する。
前面透明板としてはガラス素材の前面ガラス10の他に、もちろん透明アクリル等の樹脂材料が使用されてもよい。また、本実施の形態1においては、前面ガラス10が装飾枠12に保持されるが、前面ガラス10が遊技盤6の前面に取り付けられて、遊技盤6とともに機枠9に保持されるように構成されていてもよい。
発射ユニットは、球供給装置によって貯留皿ユニット14の一部としての上皿14aから発射位置に送り出された球20を遊技領域6bの上部に向けて発射(弾球)するためのものである。球発射装置は、例えば発射位置の球20を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球のための力を発生させる発射バネ等を有してユニット構成され、機枠9に取り付けられている。その発射ユニットによる球発射のため、遊技者の操作に基づいて球発射のオンオフ及びその発射強度調整を実現する発射ハンドル15がパチンコ機2の前面下方に設けられている。
図2は、貯留皿ユニット14の概略構成を示す構成図である。この図2において、視認容易のため下皿14bの前方部分を一部切断して示している。貯留皿ユニット14は、球20を貯留する貯留皿、貯留皿内部を通過する疑似球(演出媒体)21、その疑似球21を駆動する駆動モータ16、駆動モータ16を動作制御する制御回路(制御手段)17を有して大略構成されている。パチンコ機2によっては貯留皿を1つのみ有する構成のものもあるが、本実施の形態1においては、パチンコ機2が貯留皿としての上皿14aと下皿14bとを別々に有している。なお、図2においては、上皿14aの図示を省略している。
その上皿14aはパチンコ機2の前面側であって前面ガラス10の下方に配置されて球20を貯留する。上皿14aは、球20が入賞口28,28a,29,29a等に入賞することによりパチンコ機2内部から払い出された景品球を受け取る機能、球20を球供給装置(図示せず。)を介して発射ユニットに導くべく貯留する機能を有している。そして、遊技終了時には、遊技者が球排出ボタン14cを操作することにより、球20を上皿14aから下皿14bへと排出することができるようになっている。
下皿14bは、上皿14aの更に下方に配置され、上皿14aから排出された球20を受け取る機能、ファール球をパチンコ機2内部から受け取る機能、その更に下方の球箱載置台に載置された球箱に向けて排出落下させるべく球20を貯留する機能を有している。なお、貯留皿を1つのみ有する構成のパチンコ機2においては、その1つの貯留皿がこれら上皿14aの有する機能及び下皿14bの有する機能をすべて備えることとなる。
この下皿14bは、内部が中空構造とされていて、その中空内部が疑似球21の球通路14dとなっている。そして、その球通路14dの一部が下皿14bの前方部分において透光部14eとされ、光透過性を有して中空内部が外部から視認可能とされている。球通路14dは、下皿14bの右側部14fから左側部14gに懸けて下方に傾斜しており、疑似球21は球通路14d内を右側部14f側から左側部14g側へと流下するようになっている。その疑似球21の流下の様子が、透光部14eから視認可能となっている。
疑似球21は、球通路14dを転動流下することによって遊技演出を実現する演出媒体であり、例えば本実施の形態1においては、赤や青等のカラフルな彩色が施され、模様が付された球である。しかしながら、もちろん銀色の球(パチンコ球)20自体が疑似球21としてこの球通路14dを流下するように構成されていてもよい。この疑似球21は、貯留皿ユニット14内に複数個保持されている。
右側部14fの後方には導入通路14hが配設されている。この導入通路14hの一端は下皿14b中空内部の球通路14dと連通しており、疑似球21を球通路14dへと導入可能となっている。導入通路14hの他端は駆動モータ16のモータ軸に取り付けられたスプロケット16aの上端近傍に位置し、スプロケット16aから送り出された疑似球21を受け取ることができるようになっている。
左側部14gの後方には導出通路14jが配設されている。この導出通路14jの一端は球通路14dと連通しており、球通路14dからの疑似球21を受け取ることができるようになっている。導出通路14jの他端はスプロケット16aの下端近傍に位置し、受け取った疑似球21をスプロケット16aに向けて流下させることができるようになっている。
駆動モータ16は、制御回路17からの動作信号に基づいて図2中矢印X方向に回転駆動される。そして、導出通路14jから受け取った疑似球21をスプロケット16aによって導入通路14hへと送り出すことができるようになっている。
制御回路17は、このパチンコ機2の全体動作を制御する主基板(遊技制御回路)19と接続されている。そしてその主基板19は、図柄制御基板(図柄制御回路)8を介して図柄表示装置7と接続されている。主基板19は、遊技の状況に応じて図柄制御基板8に対して制御指令を送出し、図柄表示装置7に当該遊技状況に係る遊技演出(例えば、演出映像7cの表示等の動作。)を行わせる。それと共に、制御回路17に対しても制御指令を送出し、制御回路17からの動作信号に基づいて駆動モータ16に所定角度(又は所定回転数。)の回転を行わせる。
その回転角度(回転数)に応じてスプロケット16aによって送り出される疑似球21の個数が調整され、結果として遊技状況に応じて異なる個数の疑似球21が球通路14dを通過することとなる。すなわち、遊技状況に応じて図柄表示装置7に表示された演出映像7cと連動して、所定個数の疑似球21が球通路14dを流下するようになっている。
次に、この貯留皿ユニット14の動作について図3のフローチャートを用いて説明する。なお、このパチンコ機2は多彩な遊技の状況を有しており、その遊技の状況は、例えば「信頼度の低い予告演出」が実行される状況(低信頼度予告演出実行状況)、「信頼度の高い予告演出」が実行される状況(高信頼度予告演出実行状況)、「待機状態」、「リーチ演出」が実行される状況(リーチ演出状況)、「大当たり状態」等の種々の状況を含む。
ここで、遊技の状況とは、遊技者に対して付与される利益(例えば、景品球等。)、利益獲得の期待値、表示画面7a上での映像表示等の演出等に基づき変化する遊技中の状況である。本実施の形態1においては、例えば、図柄表示装置7の表示図柄7bが停止表示している状況(すなわち、球20が始動入賞口29に入賞していない状況。)を「待機状態」、回転表示中の表示図柄7bが所定態様(例えば、「7・7・7」。)で停止するとの期待値が低い予告演出(換言すれば、大当たりとなる可能性が低い場合に実行される予告演出、又は大当たりとなる場合に実行される可能性の低い予告演出。)が実行される状況を「低信頼度予告演出実行状況」、回転表示中の表示図柄7bが所定態様で停止するとの期待値が高い予告演出(換言すれば、大当たりとなる可能性が高い場合に実行される予告演出、又は大当たりとなる場合に実行される可能性の高い予告演出。)が実行される状況を「高信頼度予告演出実行状況」、表示図柄7bの3桁のうち2桁が所定態様を指標する「7」で停止しており残りの1桁が回転表示中のリーチ状態において演出が実行される状況を「リーチ演出状況」、表示図柄7bが所定態様で停止表示した状態を「大当たり状態」ということとする。
なお、パチンコ機2は、予め内部に複数種類の予告演出を有しており、遊技の状況に応じて、いずれかの予告演出を選択して実行することが可能となっている。例えば、表示図柄7bの回転表示中に、その表示図柄7bが停止する際の停止態様が所定態様となるか否かについての抽選がパチンコ機2内部で行われる。その抽選の結果、停止態様が所定態様であることが決定した場合に、パチンコ機2は回転表示中に予告演出を行うか否かを決定する。予告演出を行うと決定した場合に、複数の予告演出の中から1の予告演出を選択して実行するが、そのときに高い頻度で選択される予告演出を「信頼度の高い予告演出」という。反対に、所定態様が決定した場合であってその予告演出が実行される場合に、低い頻度で選択される予告演出(換言すれば、所定態様でないことが決定した場合であってその予告演出が実行される場合に、高い頻度で選択される予告演出。)を「信頼度の低い予告演出」という。
遊技者が発射ハンドル15を操作して遊技を開始すると(S.1)、球20が遊技領域6bの上部へと発射されて流下し、同時に図柄表示装置7の表示画面7aに「待機状態」に係る演出映像7cが表示される。
球20が始動入賞口29に入賞すると(S.2)、表示図柄7bが回転表示を開始する。ここで、パチンコ機2内部において予告演出が行われるか否かが決定される(S.3)。予告演出が行われることが決定された場合(S.3)、「信頼度の低い予告演出」が選択された(「低信頼度予告演出実行状況」)か否かが判断される(S.4)。
「信頼度の低い予告演出」が選択された場合(S.4)、表示画面7a上に低信頼度予告演出実行状況に係る演出映像7cが表示される。そして、その演出映像7cに連動して駆動モータ16が回転し、1個の疑似球21を導入通路14hに送り出して球通路14dに通過させる(S.5)。このとき、送り出された1個の疑似球21は球通路14dを流下して、透光部14eにおいて遊技者に視認される。1個の疑似球21が下皿14b内部を流下する様子が透光部14eから視認できるので、遊技者は「信頼度の低い予告演出」であることを認識することができて期待感を得ることになる。
そして、表示図柄7bが所定態様以外の態様で停止(いわゆる「外れ」。)した場合は(S.6)、駆動モータ16は回転しない(S.7)。しかし、表示図柄7bが所定態様で停止すると(S.6)、パチンコ機2は大当たり状態となる(S.8)。そして、駆動モータ16が継続して回転し、多数の疑似球21を球通路14dに通過させる(S.9)。多数の疑似球21が下皿14b内部を流下する様子が透光部14eから視認できるので、遊技者は「大当たり」を実感することができ、非常に大きな興趣を感じることとなる。
一方、「信頼度の高い予告演出」が選択された場合(S.4)、表示画面7a上に高信頼度予告演出実行状況に係る演出映像7cが表示される。そして、その演出映像7cに連動して駆動モータ16が回転し、2個の疑似球21を導入通路14hに送り出して球通路14dに通過させる(S.10)。このとき、送り出された2個の疑似球21は球通路14dを流下して、透光部14eにおいて遊技者に視認される。2個の疑似球21が下皿14b内部を流下する様子が透光部14eから視認できるので、遊技者は「信頼度の高い予告演出」であることを認識することができて非常に大きな期待感を得ることになる。
そして、表示図柄7bが所定態様以外の態様で停止(いわゆる「外れ」。)した場合は(S.6)、駆動モータ16は回転しない(S.7)。しかし、表示図柄7bが所定態様で停止すると(S.6)、パチンコ機2は大当たり状態となる(S.8)。そして、駆動モータ16が継続して回転し、多数の疑似球21を球通路14dに通過させる(S.9)。
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2に係る貯留皿の一部としての下皿14bの外観斜視図である。この実施の形態2においては、下皿14bの全体が透光部14eとされ、その中空内部14kに多数の球20が演出媒体として封入されている。
図4は、本発明の実施の形態2に係る貯留皿の一部としての下皿14bの外観斜視図である。この実施の形態2においては、下皿14bの全体が透光部14eとされ、その中空内部14kに多数の球20が演出媒体として封入されている。
下皿14bに球20が貯留されていない場合であっても、あたかも下皿14b全体に球20が満杯であるかのような遊技演出が可能となる。それにより、遊技者に錯覚を生じさせることができ、遊技に面白みを付加することができる。
[実施の形態3]
図5は、本発明の実施の形態3に係る貯留皿ユニット14の概略構成を示す構成図である。なお、この図5においても、上皿14aの図示を省略している。
図5は、本発明の実施の形態3に係る貯留皿ユニット14の概略構成を示す構成図である。なお、この図5においても、上皿14aの図示を省略している。
下皿14bの中空内部14kには、透光部14eから視認可能に回転表示部材(演出媒体)18が配置されている。この回転表示部材18は、略三角柱形状とされており、3つの各側面にそれぞれ情報表示部18aが設けられている。その3つの情報表示部18aには、各々「くるかな〜?」、「もうすぐリーチ!」、「やった〜大当たり!!」との文字情報が表示されている。
この回転表示部材18は、図示しない駆動モータにより、その回転軸18bを中心に回転駆動されるようになっている。そして、遊技の状況に応じていずれかの情報表示部18aが透光部14eから遊技者によって視認できるように回転/停止されるようになっている。
具体的には、パチンコ機2が「低信頼度予告演出実行状況」となった場合には、「くるかな〜?」と表示された情報表示部18aが視認されるように回転/停止され、「高信頼度予告演出実行状況」となった場合には、「もうすぐリーチ!」と表示された情報表示部18aが視認されるように回転/停止され、「大当たり状態」となった場合には、「やった〜大当たり!!」と表示された情報表示部18aが視認されるように回転/停止されるようになっている。
これにより、遊技者に視認され易い下皿14bの内部において遊技の状況に応じた遊技演出が可能となり、遊技状況による興趣との相乗効果によって遊技者の興趣は大きく増大する。今まで演出に利用されなかった下皿14bの内部を遊技演出に用いることにより、別途スペースを必要とせず、遊技者の意表をつく面白みのある遊技演出が可能となる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、実施の形態1において駆動モータ16の代わりに図示しないポンプ(駆動手段)を用い、そのポンプにより演出媒体としての液体等の流体を下皿14bの中空内部に通過させてもよい。この際、下皿14bの中空内部やポンプの配管は、流体が漏れないように密閉構造とする必要があるのはいうまでもない。遊技の状況に応じて流体を通過させるか否か、また、流体の量や色を変化させることにより、今までにない遊技演出が可能となる。
X:矢印
2:パチンコ機(遊技機)
3:枠体
4:筐体枠
6:遊技盤(遊技装置体)
6a:遊技盤面
6b:遊技領域
7:図柄表示装置
7a:表示画面(映像表示面)
7b:表示図柄
7c:演出映像
8:図柄制御基板(図柄制御回路)
9:機枠
10:前面ガラス(前面透明板)
12:装飾枠
14:貯留皿ユニット
14a:上皿
14b:下皿
14c:球排出ボタン
14d:球通路
14e:透光部
14f:右側部
14g:左側部
14h:導入通路
14j:導出通路
14k:中空内部
15:発射ハンドル
16:駆動モータ
16a:スプロケット
17:制御回路(制御手段)
18:回転表示部材(演出媒体)
18a:情報表示部
18b:回転軸
19:主基板(遊技制御回路)
20:球(遊技媒体)
21:疑似球(演出媒体)
22:ヒンジ部(揺動支持部)
26:レール飾り
26a:内側面
27:ゲージ
28:普通入賞口
28a:特別入賞口
29:始動入賞口
29a:大入賞口
30:アウト口
32:装飾部材
2:パチンコ機(遊技機)
3:枠体
4:筐体枠
6:遊技盤(遊技装置体)
6a:遊技盤面
6b:遊技領域
7:図柄表示装置
7a:表示画面(映像表示面)
7b:表示図柄
7c:演出映像
8:図柄制御基板(図柄制御回路)
9:機枠
10:前面ガラス(前面透明板)
12:装飾枠
14:貯留皿ユニット
14a:上皿
14b:下皿
14c:球排出ボタン
14d:球通路
14e:透光部
14f:右側部
14g:左側部
14h:導入通路
14j:導出通路
14k:中空内部
15:発射ハンドル
16:駆動モータ
16a:スプロケット
17:制御回路(制御手段)
18:回転表示部材(演出媒体)
18a:情報表示部
18b:回転軸
19:主基板(遊技制御回路)
20:球(遊技媒体)
21:疑似球(演出媒体)
22:ヒンジ部(揺動支持部)
26:レール飾り
26a:内側面
27:ゲージ
28:普通入賞口
28a:特別入賞口
29:始動入賞口
29a:大入賞口
30:アウト口
32:装飾部材
Claims (5)
- 遊技媒体を用いた遊技を実現する遊技装置体を内包する遊技機の前面側に配置され、該遊技機内部を通って排出される前記遊技媒体を貯留する貯留皿であって、
少なくともその一部に実質的に光透過性を有する透光部を有し、
該透光部が中空構造とされ、
該中空内部に演出媒体が通過可能又は保持可能とされた貯留皿。 - 前記演出媒体が前記遊技媒体である請求項1に記載の貯留皿。
- 請求項1又は請求項2に記載の貯留皿と、
前記演出媒体を駆動する駆動手段と、
該駆動手段を制御する制御手段と、を有する貯留皿ユニット。 - 前記制御手段が、前記遊技機の遊技の状況に基づき前記駆動手段を制御する請求項3に記載の貯留皿ユニット。
- 遊技機の周囲を囲む枠体と、
前記遊技装置体と、
前記遊技装置体に対して一定距離以上離間して配置された前面透明板と、
前記遊技媒体を前記遊技装置体の上部に向けて発射する発射ユニットと、
請求項1又は請求項2の貯留皿と、を有する遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007083781A JP2008237650A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 貯留皿、貯留皿ユニット及び遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007083781A JP2008237650A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 貯留皿、貯留皿ユニット及び遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008237650A true JP2008237650A (ja) | 2008-10-09 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008237650A (ja) |
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- 2007-03-28 JP JP2007083781A patent/JP2008237650A/ja active Pending
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