JP2008229684A - 熱延鋼板の製造方法及び製造装置 - Google Patents

熱延鋼板の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】測定器を備えたスタンド間でも冷却ができ、かつ、測定精度も向上させ、これにより製品品質と製造効率を向上させることが可能な熱延鋼板の製造方法、及びその製造装置を提供する。
【解決手段】少なくとも3機のスタンド21a〜21gを有する仕上圧延機12を用いて熱延鋼板を製造する方法で、少なくとも1つのスタンド間に設けられた測定器40により鋼板1の物理量を測定する工程と、得られた物理量に基づいて仕上げ圧延機の制御を行う工程と、測定器が設けられたスタンド間を含む複数のスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置33a〜33eにより鋼板を冷却する工程とを含み、測定器により物理量の測定が行われている間は、測定器が設けられたスタンド間では冷却水の出射が禁止されるとともに、測定器が設けられていないスタンド間に具備された冷却装置では、冷却量を上げるように冷却水の条件を制御することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱延鋼板の製造方法及び製造装置に関し、詳しくは仕上げ圧延機のスタンド間において適切に各種測定を行いつつ冷却能力を向上させることができる熱延鋼板の製造方法及び製造装置に関する。
熱延鋼板では、スラブを加熱炉にて加熱した後、又は鋳造直後の高温のスラブを直接粗圧延機で圧延して粗圧延材とする。その後、この粗圧延材を粗圧延機から搬送テーブルにより所定の搬送パターンで仕上げ圧延機に搬送し、該仕上げ圧延機でさらに圧延されて所定の寸法、及び機械的性能を有する熱延鋼板となる。そして得られた熱延鋼板は巻き取られてコイル状とされる。
仕上げ圧延は、製造時間短縮のため、圧延時間を短くして効率よく圧延することが求められるので所定のパターンで加速・減速されるとともにできるだけ高速で圧延することが求められる。しかし、高速で圧延をすると仕上げ圧延機入口から出口までの搬送時間が短くなるので、材料表面からの抜熱量が少なくなり、仕上げ圧延機出口で鋼板の温度が目標温度より高くなる問題があった。鋼板の温度が高いと該鋼板に必要な機械的特性を与えることができず、熱延鋼板の性能の観点から問題となる。また、たとえ圧延速度を従来のまま維持していても、加熱炉等の操業変化で実際に粗圧延機出側の温度が高くなり、これにともなって仕上げ圧延機出側の鋼板温度も高くなる場合があった。
これに対して従来では、特許文献1に開示されているように、仕上げ圧延機のスタンド間にスプレー等の冷却装置を複数設置し、仕上げ圧延機出口における鋼板の温度が目標温度になるように冷却を行っている。これにより所定の寸法、及び機械的性能を有する熱延鋼板を得ることができる。
ところで、仕上げ圧延の際には、圧延中における鋼板の蛇行、平坦度の低下等の不具合を抑制する必要があるので、スタンド間には鋼板の状態を測定する各種測定器が備えられる。特許文献2〜4には仕上げ圧延機のスタンド間に備えられた蛇行計、平坦度計、及び板厚計による鋼板の測定及び制御の方法が開示されている。これらによれば、各測定器はより精度のよい値を得るために光学式、放射式とされている。
特開2002−11502号公報 特開2004−141956号公報 特開昭63−134903号公報 特開平3−71910号公報
しかし、特許文献2〜4に用いられる測定器は、水環境では測定できないか、又は測定しても精度が不十分であるため当該測定器が設けられるスタンド間では冷却水をスプレーすることができず、冷却を行うことができない問題があった。この問題を解決するためには、スタンド間測定器の視野範囲に直接、水がかからないように、スタンド間測定器よりも鋼板に近い位置で冷却水をスプレーすることが考えられるが、実際は、冷却水の勢いが強く、鋼板に当たって跳ね返ってきた水しぶきが該測定器の視野範囲にかかってしまうため、精度良く測定することは困難であった。
このように、測定精度の関係でスタンド間に測定器があるときは、該スタンド間で冷却ができないことにより仕上げ圧延機における冷却能力が低くなるという不具合を生じる場合があった。これまでより効率の良い製造をするためには圧延速度を上げることが必要であるところ、測定器が設けられたスタンド間では冷却ができないので目標温度を達成するためにはそれ以上圧延速度を上げることはできなかった。
そこで本発明は、測定器を備えたスタンド間でも冷却をすることができ、かつ、測定器による測定精度も向上させることができ、これにより製品品質と製造効率を向上させることが可能な熱延鋼板の製造方法、及びその製造装置を提供することを課題とする。
発明者らは、鋭意検討の結果、測定器による鋼板の測定は必ずしも鋼板先端から後端までの全ての範囲で測定し続けなくても圧延材の制御をすることができる知見を得た。そして、この知見を発展させ、測定器を利用した制御(測定)をする間のみ測定器が設置されているスタンド間の冷却装置を止め、他の時間は冷却装置を利用することにより、測定器を備えたスタンド間でも冷却をすることができるという本発明を完成させた。以下、本発明の熱延鋼板の製造方法、及び製造装置について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、複数のスタンド(21a〜21g)を有する仕上げ圧延機(12)を用いて熱延鋼板を製造する方法(S1)であって、スタンド間のうちの少なくとも1つのスタンド間に設けられた少なくとも1つの測定器(40)により鋼板(1)の物理量を測定する工程(S32)と、得られた物理量に基づいて仕上げ圧延機の制御を行う工程(S34)と、測定器が設けられたスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置(33d)により鋼板を冷却する工程(S23)とを含み、測定器により物理量の測定が行われている間は、測定器が設けられたスタンド間では冷却水の出射が禁止されることを特徴とする熱延鋼板の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
ここで、「物理量」とは、鋼板の物理系の性質を表現するものであって、その測定単位、又は大きさの単位が規定された量と定義する。例えば、鋼板の平坦度、蛇行量、板厚、板幅及び表面温度等に関する量である。
請求項2に記載の発明は、少なくとも3機のスタンド(21a〜21g)を有する仕上げ圧延機(12)を用いて熱延鋼板を製造する方法(S1)であって、複数のスタンド間のうちの少なくとも1つのスタンド間に設けられた少なくとも1つの測定器(40)により鋼板(1)の物理量を測定する工程(S32)と、得られた物理量に基づいて仕上げ圧延機の制御を行う工程(S34)と、測定器が設けられたスタンド間を含む複数のスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置(33a〜33e)により鋼板を冷却する工程(S23)とを含み、測定器により物理量の測定が行われている間は、測定器が設けられたスタンド間では冷却水の出射が禁止されることを特徴とする熱延鋼板の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
請求項3に記載の発明は、少なくとも3機のスタンド(21a〜21g)を有する仕上げ圧延機(12)を用いて熱延鋼板を製造する方法(S1)であって、複数のスタンド間のうちの少なくとも1つのスタンド間に設けられた少なくとも1つの測定器(40)により鋼板(1)の物理量を測定する工程(S32)と、得られた物理量に基づいて仕上げ圧延機の制御を行う工程(S34)と、測定器が設けられたスタンド間を含む複数のスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置(33a〜33e)により鋼板を冷却する工程(S23)とを含み、測定器により物理量の測定が行われている間は、測定器が設けられたスタンド間では冷却水の出射が禁止されるとともに、測定器が設けられていないスタンド間に具備された冷却装置では、冷却量を上げるように冷却水の条件を制御することを特徴とする熱延鋼板の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造方法(S1)における測定器(40)には蛇行計が含まれることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造方法(S1)における測定器(40)には平坦度計が含まれることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造方法(S1)における冷却装置(33a〜33e)には、冷却水の逆流を防ぐ逆流防止手段が備えられることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、複数のスタンド(21a〜21g)を有する仕上げ圧延機(12)を備える熱延鋼板の製造装置(10)であって、スタンド間のうちの少なくとも1つのスタンド間に少なくとも1つ設けられ、鋼板(1)の物理量を測定する測定器(40)と、測定器により測定された物理量に基づいて仕上げ圧延機の制御量を決定する制御装置(51)と、制御装置により決定された制御量に基づいて仕上げ圧延機を制御する動作装置(52a、52b)と、測定器が設けられたスタンド間を含む複数のスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置(33a〜33e)とを備え、測定器により物理量の測定が行われている間は、測定器が設けられたスタンド間では冷却水の出射が禁止されることを特徴とする熱延鋼板の製造装置を提供することにより前記課題を解決する。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の熱延鋼板の製造装置(10)における冷却装置(33a〜33e)に、冷却水の逆流を防ぐ逆流防止装置を備え、測定器(40)により物理量の測定が行われている間は、測定器が設けられたスタンド間では冷却水の出射が禁止されることを特徴とする。
本発明の熱延鋼板の製造方法によれば、測定器が設置されているスタンド間であっても鋼板を冷却することができ、冷却能力向上が可能となるので、圧延能率も向上し、かつ、測定器における測定精度も向上するため、熱延鋼板の品質も向上させることができる。さらには、精度よい測定に基づく圧延機の制御も可能であり、目標とする品質にさらに近づいた高品質な熱延鋼板を得ることが可能となる。
また、本発明の熱延鋼板の製造装置によれば、上記効果を奏する装置を提供することができる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
ここでは、理解容易のため、始めに1つの実施形態に係る本発明の熱延鋼板の製造装置について説明し、その後に1つの実施形態に係る本発明の熱延鋼板の製造方法について説明する。
図1は、1つの実施形態に係る本発明の熱延鋼板の製造装置10(以下、「製造装置10」と記載することがある。)を模式的に表した図である。製造装置10は、粗圧延機11と仕上げ圧延機12とを備えている。さらに仕上げ圧延機12は、その役割により圧延手段20と、冷却手段30と、測定手段40と、圧延制御手段50とを備え各手段間で情報を交換し、これに基づいて動作して鋼板1を圧延するように構成されている。以下に詳しく説明する。
粗圧延機11は、鋳造により製造されたスラブを仕上げ圧延機12に提供することができる寸法、及び金属組織となるように圧延を行う設備である。粗圧延機11には、鋳造直後の高温のままのスラブ、又は一度冷えて加熱炉等で再加熱されたスラブが供される。粗圧延機11は、通常の熱延鋼板の圧延に用いられる粗圧延機11を適用することができ、複数のスタンドからなる圧延機群から構成されていてもよい。
仕上げ圧延機12は、粗圧延機11の後工程側に配置されて最終的に熱延鋼板が要求される寸法、機械的性質等を備えるように圧延する設備である。従って仕上げ圧延機12には、上記粗圧延機11により形成された鋼板1が供される。仕上げ圧延機12には上記のように圧延手段20と、冷却手段30と、測定手段(測定器)40と、圧延制御手段50とが含まれている。詳しくは次の通りである。
圧延手段20は、圧延機(「スタンド」ともいう。)21a〜21gの7機の圧延機からなるタンデム圧延機であり、鋼板1は圧延機21aから順番に圧延機21gの方向(図1の紙面左から右)に圧延される。各圧延機21a〜21gについては通常の熱延鋼板の仕上げ圧延に用いられるものを適用することができる。本実施形態では圧延手段20は7機の圧延機21a〜21gから形成されているがこれに限定される必要はなく、スタンド間が少なくとも2つ、すなわち少なくとも3機の圧延機から形成されていれば本発明の熱延鋼板の製造装置10とすることができる。
冷却手段30は、冷却制御装置31、測温センサ32a、32b、及び冷却装置33a〜33eを有している。
冷却制御装置31は、仕上げ圧延機12の入側に配置された測温センサ32aから伝送された鋼板1の温度及び圧延の速度パターン等の情報に基づき、仕上げ圧延機12出側の温度が目標温度となるように、冷却水供給条件を算出する。ここでは後述するように冷却装置33a〜33eの使用可能範囲が考慮され、この演算結果に基づいて、冷却水出射のON/OFF指令、又は水量調整指令が冷却装置33a〜33eに伝送される。従って、冷却制御装置31には、冷却水を制御するための情報である例えばポンプ回転数の変更、流量弁の開度変更、冷却装置の使用本数による各冷却装置の冷却能力等が予め記憶されている。また、冷却制御装置31は、圧延制御手段50とも情報を交換することができるように構成されている。実際に冷却水の出射がどのように制御されて目的の温度制御がされるかについては後で詳しく説明する。以上説明した冷却制御装置31としては、例えば、情報処理ユニットを挙げることができ、これには温度情報等を入力する入力端子、該情報、及び演算結果を一時的に格納するRAM、上記のような所定の演算のための式が記憶されたROM、取得された情報及び所定の演算式に基づいて演算を行うCPU、及び演算結果を出力する出力端子が備えられている。
測温センサ32a、32bは、温度計であり、測温センサ32aは仕上げ圧延機12入側に、測温センサ32bは仕上げ圧延機12出側に設置されたものである。測温センサ32a、32bにより得られた温度情報は信号として冷却制御装置31に伝送される。従って、測温センサ32a、32bの種類は接触、非接触を問わず利用することができるが、その測定結果を電気信号として伝送することができるように構成されている必要がある。これには例えば放射温度計を挙げることができる。本実施形態では、仕上げ圧延機12の入側、及び出側の両方に測温センサ32a、32bを設けているがいずれか一方であってもよい。これによっても温度情報を適切に冷却制御装置31で処理することは可能である。
冷却装置33a〜33eは、圧延機21a〜21gのスタンド間でパスラインの上下に設置された冷却装置であり、圧延機21dと圧延機21eとのスタンド間を除く各スタンド間に設けられている。具体的には冷却装置33a〜33eは、冷却制御装置31からの指令に基づいて鋼板に冷却水を出射することにより冷却を行い、熱延鋼板の全長に亘りその温度を制御する。ここで、全体の冷却量は冷却制御装置31からの指令に基づくものであるが、実際の冷却水の出射における流量調整は、設けられた弁を開閉させたり、流量調整弁により連続的に流量を調整したりしてもよい。またポンプの回転数を変化させて冷却水量を変えてもよい。ただし、各スタンド間に配置された各冷却装置33a〜33eが、それぞれに対応する独立したポンプ等で駆動されている場合は、各々の冷却装置33a〜33eの冷却能力は、他の冷却装置の冷却水出射条件によらず一定であるが、複数の冷却装置が1つのポンプで駆動されている場合には、仮にポンプの回転数が一定でも、冷却装置の使用基が少なくなれば1基あたりの冷却能力が高くなる特性がある。また、ポンプ回転数を増加させると、各冷却装置から出される水量ならびに圧力も増加する。これらの特性はポンプと冷却装置間の配管の経路、及び後述する冷却装置のノズルの仕様等により異なるため、ポンプ回転数、冷却装置の使用基数を変化させたときの冷却装置から出される水量ならびに圧力を測定し、水量及び圧力が冷却能力に及ぼす影響(冷却特性)を予め把握しておくことが好ましい。上記冷却制御装置31では上述の冷却特性を記憶させているため、圧延中に冷却装置の冷却水出射条件を意図的に変化させる場合でも、その冷却装置の特性を活かした冷却をすることが可能であり、精度のよい温度制御を実現することができる。
ここで冷却装置に用いられる冷却水出射口は、均一で効率の良いノズルが取り付けられていることが好ましい。これには例えばフラット式スプレー、スリットジェット、多孔式ジェット等を挙げることができる。また当該ノズルには逆流防止手段として逆流防止装置が取り付けられていることが好ましい。逆流防止装置としては、逆止弁がある。これにより冷却水が停止されたときに外気からノズル内、及び配管内へ空気の侵入を防止することができる。従って、冷却水停止の指令に対して冷却水の出射停止が応答よく行われる。また、逆に配管内に空気が侵入していないので再度冷却水の供給を開始したときにも応答よく冷却水の出射が行われる。これにより、意図した鋼板の冷却を行うことができ、精度良い冷却が可能となる。また、配管内に空気が存することにより生じるいわゆるウォータハンマ現象を防止して、設備の保全を確保することもできる。
また、冷却装置33a〜33eでは、鋼板1が仕上げ圧延機12に到達すると冷却制御装置31による冷却指令に基づきトラッキング処理を行う。このようなトラッキング処理により、後述するように鋼板の測定中における冷却装置33dの使用を適切に禁止することができる。かかるトラッキング処理には誤差が発生する場合や、冷却装置を運転オペレータが故意で使用してしまう場合がある。このようなときには意図した冷却や鋼板の測定ができないため、熱延鋼板の品質に問題を生じる。そこでこれを予防する対策がとられてもよい。これには例えばインターロック処理を挙げることができる。
次に測定手段である測定器40について説明する。測定器40は、光学式又は放射式の測定器であり、ここを通過する鋼板1の物理量を測定することができるものである。測定器の種類は必要とされる物理量を得ることができるものであれば特に限定されることなく用いることができ、単数でもよいし、複数であってもよい。本発明では特に水が存する環境において使用すると、測定することができない、又は精度が悪くなるという測定器を用いる場合に特に有効である。これには例えば平坦度計、蛇行計、幅測定計、及び板厚計を挙げることができる。平坦度計は鋼板1の平坦度、すなわち板厚方向のうねりを測定することができる測定器である。蛇行計は、鋼板1の板幅方向の振れを測定するものである。また、幅測定計、及び板厚計は板幅、及び板厚を計ることができる機器である。
次に圧延制御手段50について説明する。圧延制御手段50は、圧延機制御装置51と、動作装置52a、52bとを有している。
圧延機制御装置51は、上記した測定器40による鋼板1の測定結果に基づいて所定の演算を行い、圧延機21e、21fに対して制御指令を発する装置である。すなわち測定器40から測定情報を取得し、予め記憶してある条件に基づいて圧延機21e、21fの制御量を演算により決定するとともに、これを圧延機21e、21fに指令する。例えば、平坦度計の場合には、後述するように鋼板1の先端、及び鋼板1の後端における平坦度を測定して制御するので、測定の時期や制御すべきワークロールベンディング力を算出する。また、蛇行計であれば、鋼板1の後端における蛇行量を測定して制御するので、その時期や制御すべきレベリング量を算出する。圧延機制御装置51としては、例えば、情報処理ユニットを挙げることができ、これには測定結果を入力する入力端子、測定結果、及び演算結果を一時的に格納するRAM、上記のような所定の演算のための式が予め記憶されたROM、取得された情報及び所定の演算式に基づいて演算を行うCPU、及び演算結果を出力する出力端子が備えられている。また、圧延機制御装置51は、上記したように冷却制御装置31とも情報を交換することができるように構成されており、例えば鋼板1の冷却装置33dの停止と、測定器40による測定開始とを適切にリンクさせることもできる。
動作装置52a、52bは、圧延機制御装置51からの指令を受けて実際に圧延機21e、21fを動作させる装置である。具体的には、平坦度計の場合には圧延機に付設されているワークロールベンディング力等の形状修正アクチュエータであり、蛇行計の場合には圧延機21e、21fの圧下位置差(レベリング)を制御する装置である。
以上説明した製造装置10により、測定器40を備えたスタンド間でも冷却をすることができ、製造効率を向上させることが可能となる。次に、実際にどのような情報が冷却制御装置31、及び圧延機制御装置51に予め含まれ、冷却水の出射と測定器40による測定がどのような関係で行われるかについて1つの例を説明する。図2に冷却水の出射と、測定器40による測定との関係を説明するための図を示した。図2(a)は、少なくとも冷却制御装置31に含まれる情報で、スタンド間に配置された冷却装置33a〜33eが冷却水を出射できる範囲、及び冷却水を停止しなければならない範囲を示した図である。例えば、図2(a)において冷却装置33aは、鋼板の先端から鋼板の後端までの全範囲に亘って冷却水を出射することができるように設定されている。ここで、本来は各冷却装置33a〜33eの部分を通過する鋼板の長さは位置によって異なるので、図2(a)に示したように全ての冷却装置33a〜33eについて同じ長さで示すことはできないが、理解容易のため全て同じ長さ(仕上げ圧延後の長さ)で換算して表している。
同様に冷却装置33b、冷却装置33c、及び冷却装置33eも鋼板の先端から鋼板の後端までの全範囲に亘って冷却水を出射することができるように設定されている。ただし、全範囲で冷却水の出射が可能であるからといって必ずしも冷却水を出射しなければならないわけではなく、必要な冷却量や目標温度に応じて供される鋼板ごとに出射、又は停止が都度算出される。また、冷却装置33dにおいて、冷却水の出射が不可とされるときには、これによる冷却量の不足を補うため、一時的に他の冷却装置33a〜33c、33eの冷却供給条件を変更することができる。
冷却装置33dに関しては、鋼板の先端部が冷却装置33dに達する前から、鋼板の先端部を含む所定の領域について冷却水の出射が禁止される。加えて、鋼板の後端に関しても所定の領域について冷却水の出射が禁止される。
このように、冷却水の出射可能な部分と出射を禁止すべき部分とが予め設定されており、冷却制御装置31は、冷却水を出射可能である領域で冷却水を出射することを前提として冷却水の出射タイミング、量等を算出する。ここで、冷却水の出射が禁止されるのは測定器40が備えられるスタンド間における鋼板の先端部、及び後端部の領域である。これにより測定器40は、その測定に際して冷却水の影響を受けないので、精度良く測定をすることが可能である。一方、それ以外の領域では通常に冷却水を出射することができるので、このときには鋼板を冷却することができる。
図2(b)は、少なくとも圧延機制御装置51に含まれる情報で、鋼板の先端部から所定の領域、及び鋼板の後端部から所定の領域において、測定を行うことを示した図である。図2(b)に塗りつぶした領域で測定器40により鋼板の測定を行う。このときには上述したように冷却水の出射が禁止されているので、冷却水の影響を受けることなく精度良い測定をすることができる。
本実施形態で、冷却装置33dにおいて冷却水の出射を禁止したのは鋼板の先端、及び後端である。これは、本実施形態においては鋼板の先端及び/又は後端において鋼板の測定をする必要があることによるものである。例えば、蛇行計の場合は鋼材の後端における鋼板の測定をすることが重要である。これは鋼板の後端が圧延機から抜け出たときに生じる蛇行を抑制することが鋼板の絞込み(側部、端部の折れ)の防止に大きな効果を奏するからである。また、平坦度計の場合は、鋼板の先端及び後端の両方で鋼板の測定が重要である。これはスタンド間に存する鋼材がその前後いずれの圧延機にも噛み込まれている場合は、鋼板には所定の張力が生じており正確な平坦度を得ることができないからである。そこで平坦度はスタンド間において少なくとも一方の圧延機から抜け出ている先端、及び後端で測定することにより正確な値を得ることができる。
かかる理由により本実施形態では鋼板の先端、後端の領域で測定を行うための各制御について説明したが、これに限定されるものではなく冷却水の供給停止を必要とする場合には必要に応じて上記と同様の方法を採用することが可能である。
また、図2(a)に示した冷却装置33dにおける冷却水出射禁止領域が、図2(b)に示した測定器40による測定時期に対して、鋼板の先端側にAで示した分大きく設定されている。これは、冷却水の供給停止指令に対して実際に出射される冷却水の応答性を考慮したものである。すなわち冷却水の供給停止の指令がされても必ずしもすぐに冷却水の出射が停止されない場合あり、このときに測定器40により測定が始まってしまうと測定精度が悪くなる。そこで、冷却水の供給停止の指令がされてからAで示した領域を経た後に測定を開始することとした。
図2(b)にAで示した部分の大きさは実際の冷却装置の特性を考慮して適宜設定することができる。ここに上記した逆流防止装置(逆止弁)が設けられているときには、冷却水の供給停止の指令に応答よく実際の冷却水の出射も停止するので、Aで示した部分を小さくすることができる。
以上のような冷却水の出射と測定器40による測定との関係を予め冷却制御装置31、及び圧延機制御装置51に条件として与えておくことにより本発明の上記効果を奏することができる。
次に製造装置10による熱延鋼板の成形について順を追って説明する。これにより本発明の製造装置10及び1つの実施形態に係る本発明の熱延鋼板の製造方法S1(以下、「製造方法S1」と記載することがある。)についてさらに詳しく説明することができる。
図3に製造方法S1のフロー図を示した。このように製造方法S1は、鋼板1が製造ラインを移動することによって行われる鋼板成形工程S10、鋼板1の冷却を行う冷却工程S20、及び圧延機21eと圧延機21fとの間で鋼板1の物理量を測定し、圧延機を制御する圧延機制御工程S30を備えている。当該3つの工程S10、S20、S30は互いに独立して制御可能であるが、相互に作用し、関係を有しつつ製造方法S1を構成している。以下各工程について説明する。
鋼板成形工程S10は、粗圧延工程S11、搬送工程S12、及び仕上げ圧延工程S13を備えている。
<粗圧延工程S11>
粗圧延工程S11は、粗圧延機11により鋳造されたスラブを所定の大きさ(厚さ、幅)及び金属組織となるように圧延する工程である。ここでは、最終的に要求される熱延鋼板の寸法や特性を考慮した上で、仕上げ圧延機12に供給すべき鋼板1の特徴を決定しておき、粗圧延工程S11によりこれが得られるような条件で圧延される。
<搬送工程S12>
搬送工程S12は、粗圧延工程S11により得られた鋼板1を仕上げ圧延工程S13に搬送する工程である。ここでは搬送の他にも鋼板の各種検査が行われ少なくとも温度測定が行われる。この温度測定は後述する測温工程S21によるものであり後で詳しく説明する。
<仕上げ圧延工程S13>
仕上げ圧延工程S13は、仕上げ圧延機12により粗圧延後の鋼板1を所定の大きさ(厚さ、幅)及び金属組織となるように圧延する工程である。ここでは、最終的に要求される熱延鋼板の寸法や機械的特性を概ね得ることができるように圧延する。仕上げ圧延工程S13では、要求される熱延鋼板の寸法、特性を得るために様々な条件が設定される。そのうちの1つが冷却水の供給である。そして他の1つが鋼板測定結果に基づく圧延機の制御である。これらについては後で説明する。
次に冷却工程S20について説明する。冷却工程S20は、測温工程S21、制御決定工程S22、冷却水制御工程S23、及び測温工程S24を備えている。
<測温工程S21>
測温工程S21は、搬送工程S12に具備される工程で測温センサ32aにより鋼板1の温度を測定するものである。これにより図3に破線で示したように鋼板1の温度情報を得ることができる。さらに測温工程S21では得られた温度情報を電気的な信号に変換する。
<制御決定工程S22>
制御決定工程S22は、製造装置10の冷却制御装置31で行われ、測温工程S21で得られた温度情報の電気信号を取得し、仕上げ圧延工程S13で冷却すべき鋼板1の冷却量を判断する。そして当該得られた冷却量から各冷却装置33a〜33eに供給すべき冷却水の水量、時期等の指令を伝送する。このとき、冷却水の供給が不可とされる領域における冷却水の供給が除外されることは上記で説明した通りである。また同時に、冷却情報や鋼板の位置情報等は、後述する圧延機制御工程S30の情報取得工程S31へ伝送され、これにより冷却と測定とが適切にリンクして行われる。
<冷却水制御工程S23>
冷却水制御工程S23は、制御決定工程S22で冷却制御装置31から伝送された指令に基づいて冷却水が供給される工程である。具体的には指令に基づいて弁が開閉されたり、流量調整弁の流量が変化したりする。
<測温工程S24>
測温工程S24は、仕上げ圧延機12の出口で測温センサ32bにより鋼板1の温度を測定する工程である。ここでは、仕上げ圧延機12出側目標温度に対してどの程度差があるかを知ることができる。
次に圧延機制御工程S30について説明する。圧延機制御工程S30は、情報取得工程S31、鋼板測定工程S32、制御量決定工程S33、及び圧延機制御指令工程S34を備えている。
<情報取得工程S31>
情報取得工程S31は、冷却工程S20より冷却情報や鋼板の位置情報等を取得し、鋼板の測定を行うタイミングを確認する工程である。
<鋼板測定工程S32>
鋼板測定工程S32は、予め設定された上記した測定時期に基づいて実際に鋼板の物理量を測定する工程である。測定された結果は圧延機制御装置51に伝送される。具体的に測定は、測定器40により行われるが、これには上記したように、例えば平坦度計、蛇行計、板幅測定器、板厚計を挙げることができる。
<制御量決定工程S33>
制御量決定工程S33は、鋼板測定工程S32で測定された結果に基づき圧延機をどのようにどれくらい制御するかを決定する。これは、圧延機制御装置51に予め記憶された測定結果と制御量との関係に基づき算出される。
<圧延機制御指令工程S34>
圧延機制御指令工程S34は、制御量決定工程S33で算出された圧延機制御量に基づいて実際に圧延機を制御する工程である。具体的には圧延機に取り付けられた動作装置52a、52bにより圧延機が制御される。これは例えば、平坦度計の場合には圧延機に付設されているワークロールベンディング力等の形状修正アクチュエータであり、蛇行計の場合には左右圧延機21e、21fの圧下位置差(レベリング)を制御する装置を挙げることができる。
以上のような製造方法S1により、冷却と鋼板の測定とが適切にリンクし、鋼板の測定をするスタンド間でも冷却をすることができ、冷却能力を向上させることができる。
また、本発明の製造装置10、及び製造方法S1に供される鋼板の種類は特に限定されるものではなくあらゆる種類のものを提供することが可能である。これには例えば低張力鋼、高張力鋼、特殊鋼等を挙げることができる。
次に実施例によりさらに詳しく説明する。ただし、本発明は本実施例に限定されるものではない。本実施例では、図1に示した熱延鋼板の製造装置10を用いて本発明の熱延鋼板の製造方法により熱延鋼板を製造した。
始めに試験条件を示す。
<鋼板について>
・鋼板の種類:低炭素鋼
・仕上げ圧延後の鋼板の寸法:幅1200mm、厚さ4mm
<製造装置について>
・仕上げ圧延機のスタンド数:7台
・冷却装置の態様:電磁弁のON/OFF制御による冷却水の供給/停止
・測定器:平坦度計
・圧延機の制御:圧延機21e、21f(図1参照)のワークロールベンダを変更。
<鋼板の測定時期について>
本実施例では、平坦度計による平坦度の測定を圧延機21e、21fのスタンド間において、鋼板の先端及び後端で行うこととした。図4(b)に図でその時期を表した。該図4(b)についての説明は図2(b)の説明が該当するのでここでは省略する。
次に以上の試験条件に基づいて得られた結果について説明する。
<鋼板の冷却について>
上記鋼板の測定条件、及び得るべき鋼板の圧延速度パターン(図4(c)参照)に基づき鋼板の冷却指令の態様を算出した。図4(a)に得られた冷却指令の態様を示した。これによれば、鋼板の先端部では冷却が必要なく、冷却装置が全く使用されない指令が得られている。そして圧延が進むにつれて、鋼板が加速することにより仕上げ圧延機出側の鋼板温度が上昇すると予測したため、順次、冷却装置を使用する指令が出ている。例えば鋼板のBで示した部分は冷却装置33aのみにより冷却され、鋼板のCの部分では冷却装置33a〜33dを使用することになっている。
また、鋼板の後端部でも測定前に冷却装置33dにおける冷却水の供給が自動で止められる指令が適切に算出できている。そして、鋼板後端において冷却装置33dの使用が禁止される領域では、代わりに冷却装置33eによる鋼板1の冷却が行われる。
<仕上げ出口温度>
図4(d)には測温センサ32b(図1参照)により得られた鋼板各部における仕上げ圧延機出側の鋼板温度を示した。これによれば、鋼板の先端から後端に至るまで目標温度に近い鋼板温度を得ることができている。従来では測定器の備えられたスタンド間では冷却装置を設置することができず、冷却装置33dを設置することができなかったため、1スタンド分の冷却能力が足らずに仕上げ圧延機出側の鋼板温度が高めに外れるか、又は鋼板の最高圧延速度を落とさざる得なく、圧延能率を上げることができなかった。このことからも本発明の有効性を確認することができる。また、通常であれば冷却装置33dを止めると冷却能力が足らずに仕上げ圧延機出測温度が上昇するが、本実施例では冷却装置33dを止めた代わりに冷却装置33eを使用することで仕上げ圧延機出側の鋼板温度の上昇を抑制することができた。
<適中率>
さらに、本実施例にかかる実験を長期的に亘り行い、温度、及び平坦度の適中率を得た。ここで、「適中率」とは、目標とされた値と、実際に得られた値との違いを表したもので、温度適中率は、各圧延材毎に実績と目標との差の絶対値が15℃以下となっている長さ/圧延長さ×100を求め、全圧延材の平均値を算出したものである。一方、平坦適中率は、材料先端部について、平坦の指標である急峻度(%)の実績と目標との差の絶対値が1%以下の場合を100%とし、他の場合を0%としたときの全圧延材の平均値を算出するものである。
図5に結果を示した。図5において速度アップ前のグラフは、従来のように冷却装置33dを設けない場合で、圧延速度をこれ以上挙げると不具合が生じてしまう場合を示したものである。これによれば、温度、及び平坦度の適中率はいずれも概ね85%であった。これに対して、圧延速度2m/sを上げると、「速度アップ後」に示したように、従来例では平坦度の適中率は維持することができるものの、温度は目標から大きく外れてしまう。これは冷却量が不足することに起因する。それに対して実施例では、圧延速度を上げたにもかかわらず温度、平坦度のいずれの適中率も概ね維持しており、本発明の効果を確認することができた。これにより圧延効率を100%向上させることができた。
以上、現時点において最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う、熱延鋼板の製造方法、及び製造装置も本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1つの実施形態に係る本発明の熱延鋼板の製造装置の概要図である。 1つの実施形態に係る冷却制御装置、制御装置に記憶される冷却、及び物理量測定時期の情報である。 1つの実施形態に係る本発明の熱延鋼板の製造方法のフロー図である。 実施例の条件、結果を示すグラフである。 実施例及び比較例の結果(適中率)を示すグラフである。
符号の説明
1 鋼板
10 熱延鋼板の製造装置
11 粗圧延機
20 圧延手段
21a〜21g 圧延機(スタンド)
30 冷却手段
31 冷却制御装置
32a、32b 測温センサ
33a〜33e 冷却装置
40 測定器(測定手段)
50 圧延制御手段
51 圧延機制御装置
52a、52b 動作装置
S1 製造方法
S10 鋼板成形工程
S11 粗圧延工程
S12 搬送工程
S13 仕上げ圧延工程
S20 冷却工程
S21 測温工程
S22 制御決定工程
S23 冷却水制御工程
S24 測温工程
S30 圧延機制御工程
S31 情報取得工程
S32 鋼板測定工程
S33 制御量決定工程
S34 圧延機制御指令工程

Claims (8)

  1. 複数のスタンドを有する仕上げ圧延機を用いて熱延鋼板を製造する方法であって、
    スタンド間のうちの少なくとも1つのスタンド間に設けられた少なくとも1つの測定器により鋼板の物理量を測定する工程と、
    前記得られた物理量に基づいて前記仕上げ圧延機の制御を行う工程と、
    前記測定器が設けられたスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置により鋼板を冷却する工程と、を含み、
    前記測定器により前記物理量の測定が行われている間は、前記測定器が設けられたスタンド間では前記冷却水の出射が禁止されることを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
  2. 少なくとも3機のスタンドを有する仕上げ圧延機を用いて熱延鋼板を製造する方法であって、
    複数のスタンド間のうちの少なくとも1つのスタンド間に設けられた少なくとも1つの測定器により鋼板の物理量を測定する工程と、
    前記得られた物理量に基づいて前記仕上げ圧延機の制御を行う工程と、
    前記測定器が設けられたスタンド間を含む複数のスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置により鋼板を冷却する工程と、を含み、
    前記測定器により前記物理量の測定が行われている間は、前記測定器が設けられたスタンド間では前記冷却水の出射が禁止されることを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
  3. 少なくとも3機のスタンドを有する仕上げ圧延機を用いて熱延鋼板を製造する方法であって、
    複数のスタンド間のうちの少なくとも1つのスタンド間に設けられた少なくとも1つの測定器により鋼板の物理量を測定する工程と、
    前記得られた物理量に基づいて前記仕上げ圧延機の制御を行う工程と、
    前記測定器が設けられたスタンド間を含む複数のスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置により鋼板を冷却する工程と、を含み、
    前記測定器により前記物理量の測定が行われている間は、前記測定器が設けられたスタンド間では前記冷却水の出射が禁止されるとともに、前記測定器が設けられていないスタンド間に具備された前記冷却装置では、冷却量を上げるように前記冷却水の条件を制御することを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
  4. 前記測定器には蛇行計が含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造方法。
  5. 前記測定器には平坦度計が含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造方法。
  6. 前記冷却装置には、前記冷却水の逆流を防ぐ逆流防止手段が備えられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造方法。
  7. 複数のスタンドを有する仕上げ圧延機を備える熱延鋼板の製造装置であって、
    スタンド間のうちの少なくとも1つのスタンド間に少なくとも1つ設けられ、鋼板の物理量を測定する測定器と、
    前記測定器により測定された物理量に基づいて前記仕上げ圧延機の制御量を決定する制御装置と、
    前記制御装置により決定された制御量に基づいて前記仕上げ圧延機を制御する動作装置と、
    前記測定器が設けられたスタンド間を含む複数のスタンド間に具備された冷却水を出射可能とされた冷却装置と、を備え、
    前記測定器により前記物理量の測定が行われている間は、前記測定器が設けられたスタンド間では前記冷却水の出射が禁止されることを特徴とする熱延鋼板の製造装置。
  8. 前記冷却装置は、前記冷却水の逆流を防ぐ逆流防止装置を備え、前記測定器により前記物理量の測定が行われている間は、前記測定器が設けられたスタンド間では前記冷却水の出射が禁止されることを特徴とする請求項7に記載の熱延鋼板の製造装置。
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