JP2003305502A - 熱延鋼板の製造方法及び熱間圧延装置 - Google Patents

熱延鋼板の製造方法及び熱間圧延装置

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JP2003305502A JP2002107048A JP2002107048A JP2003305502A JP 2003305502 A JP2003305502 A JP 2003305502A JP 2002107048 A JP2002107048 A JP 2002107048A JP 2002107048 A JP2002107048 A JP 2002107048A JP 2003305502 A JP2003305502 A JP 2003305502A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板を急冷することが出来、その衝撃により
鋼板が変形せず、鋼板の粒径が粗大化しない熱延鋼板の
製造方法及び熱間圧延装置の提供。 【解決手段】 粗圧延鋼材4を複数スタンド21〜27
からなる仕上圧延機3で仕上圧延する熱延鋼板1の製造
方法。複数スタンド21〜27の最上流のスタンド2
1,22間を除く何れかのスタンド間で、結晶粒径を微
細化する為に被圧延鋼板を冷却し、被圧延鋼板を冷却す
るスタンド26,27間の下流側スタンド27及び該ス
タンド27より下流側のスタンドのうち少なくとも1つ
のスタンドの圧下率は、微細化された結晶粒径が再び粗
大化しない圧下率とし、スタンド26,27間の下流側
スタンド27及び該スタンド27より下流側のスタンド
のうち残りのスタンドの圧下率は、微細化された結晶粒
径が再び粗大化しない圧下率又は零とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粗圧延鋼材を複数
スタンドからなる仕上圧延機で仕上圧延する熱延鋼板の
製造方法及び熱間圧延装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱延鋼板の製造方法では、連続鋳造機に
より製造されたスラブが加熱炉にて加熱された後、図1
に示すように、粗圧延機2により粗圧延されて粗バー4
とされる。粗圧延された粗バー4は、粗圧延機2から仕
上圧延機3迄、図示しない搬送テーブルにより所定の搬
送パターンで搬送され、仕上圧延機3で仕上圧延されて
所定の板厚に圧延された後、仕上圧延機3に後続する図
示しないランナウトテーブルにて、所定の温度に迄冷却
され、目標とする寸法精度と機械特性を有する熱延鋼板
が製造される。
【0003】この際、仕上圧延機3出口において、圧延
終了直後に急冷すれば、鋼板の粒径を細粒化することが
出来、機械特性に優れた熱延鋼板を製造出来ることが、
特開平5−112831号公報及び特開2001−11
5213公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、仕上圧延機3
出口付近には、板厚及び板幅等の寸法と鋼板温度とを制
御し、品質管理を行う為に、厚さ計、幅計及び温度計が
設置されており、これらの計測器は、厚さ計がX線、幅
計が光学式、温度計が放射線をそれぞれ用いたものであ
り、水が存在する環境では何れの計測器も計測が不可能
である。従って、仕上圧延直後に急冷するようにする
と、大量の冷却水が計測器に流れ込み、計測が不可能と
なる為、仕上圧延直後に急冷することが出来ないという
問題があった。
【0005】また、鋼板を急冷すると、その衝撃により
鋼板が変形し、形状の良くない鋼板になってしまうとい
う問題があった。ところで、鋼板を急冷した後に通常の
圧延を施すと、細粒化された鋼板の粒径が再び粗大化し
てしまう等の不具合が生じるという問題がある。本発明
は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、
計測器に悪影響を及ぼすことなく、圧延終了直後に鋼板
を急冷することが出来、それにより、結晶粒径が細かい
熱延鋼板の製造方法及び熱間圧延装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】基本的な考え方は、仕上
圧延機出口付近で鋼板を急冷するようにすると、計測器
が計測不能となる為、仕上圧延機の最下流スタンド(最
終スタンド)とその1つ上流側のスタンドの間に、急冷
装置を設置して、鋼板を急冷する。このようにすること
により、大量の冷却水は最下流スタンドにより遮られて
(水切り)、計測器が設置された地点には流れ込まない
為、従来同様に鋼板の寸法及び温度を正確に計測するこ
とが出来る。
【0007】しかし、上述したように、鋼板を急冷した
後に、最下流スタンドで通常の圧延を施すと、鋼板の粒
径が再び粗大化する等の不具合が生じる。そこで、最下
流スタンドでの圧下を非常に軽くし、その圧下率を例え
ば5%以下にして、仕上圧延をその1つ上流側のスタン
ド迄で実質的に終了し、この2つのスタンド間で鋼板を
急冷することにより、仕上圧延直後の急冷を実現する。
そして、最下流スタンドは実質的な圧延は行わない水切
り用スタンドとして用いる。ここで、実質的な圧延を行
わないとは、細粒化された結晶を再び粗大化させてしま
うような圧延を行わないという意味である。
【0008】ところで、スタンド間で急冷すると、鋼板
長手方向の変形抵抗が急変し、これを最下流スタンド
で、例えば圧下率5%以下の軽圧下ではあるが、圧延を
行うと、圧延時の後進率が大きく変化する為に、鋼板の
マスフローが変化してしまう。
【0009】従来、鋼板のマスフロー変化を抑制する為
に、マスフロー変化による鋼板のループ量をルーパ角度
として捉え、これが目標値となるように上流側スタンド
のモータ速度を修正するルーパ角度制御を行っている
が、大きいマスフローの変化をより抑制する為には、モ
ータの速度制御性能が高い方が良い。そこで、急冷装置
を設置したスタンド間の上流側のスタンドの圧延ロール
駆動モータを、速度制御のカットオフ周波数ωc が35
rad/s以上である高速応答性能を有するものにする
ことにより、精度良くループ量を制御することが可能と
なる。
【0010】また、最下流スタンドを水切り用に使用す
るが、本来は板厚制御用(圧延用)のスタンドである
為、その板厚制御の機能を上流側スタンドに移す必要が
ある。この対策は、最下流スタンド出口の板厚計が検出
した板厚と目標板厚との偏差に基づき、最下流スタンド
を含む各スタンドの圧下位置(ロールギャップ)を修正
する従来からの板厚制御において、最下流スタンドの圧
下位置は修正変化させないようにする。また、前記偏差
に基づき最下流スタンドの1つ上流側のスタンド出口の
目標板厚を変更すると共に、このスタンド以前の各スタ
ンドの各圧下位置を修正することにより、板厚は、最下
流スタンドの1つ上流側のスタンド迄で制御するように
する。
【0011】また、最下流スタンドによる圧下を軽くす
る為に、最下流スタンドの圧下分を、最下流スタンドよ
り上流側の各スタンドに配分する必要がある。従って、
必然的に上流側の各スタンドの圧下量が大きくなり、圧
延負荷が大きくなり、条件によっては設備の能力不足と
なる可能性がある。この問題点の対策は、仕上圧延機入
側で、板幅方向全体に渡って加熱することにより、変形
抵抗を低下させ、上流側の各スタンドの負荷上昇を抑制
することが出来る。また、それに加えて、粗圧延量を大
きくし、粗バーをより薄くすることも併用することが出
来る。
【0012】更に、鋼板の機械特性を向上させる為に
は、急冷を実施する直前の圧延の圧下率を大きくすると
良い。しかし、圧下率を大きくすると、鋼板の変形抵抗
の変化及びマスフローの変化が大きくなり、鋼板のルー
プ量を精度良く制御する必要がある。そこで、急冷する
直前のスタンド(つまり、急冷装置が設けられたスタン
ド間の上流側のスタンド)の圧下率を30%以上の大圧
下率とし、その1つ上流側のスタンドの圧延ロール駆動
モータを、速度制御のカットオフ周波数ωc が35ra
d/s以上の高速応答性能を有するモータとすることに
より、精度良くループ量を調節することが可能となる。
【0013】第1発明に係る熱延鋼板の製造方法は、粗
圧延鋼材を複数スタンドからなる仕上圧延機で仕上圧延
する熱延鋼板の製造方法において、前記複数スタンドの
最上流のスタンド間を除く何れかのスタンド間で、結晶
粒径を微細化する為に被圧延鋼板を冷却し、該スタンド
間の下流側スタンド及び該スタンドより下流側のスタン
ドのうち少なくとも1つのスタンドの圧下率は、微細化
された結晶粒径が再び粗大化しない圧下率とし、前記ス
タンド間の下流側スタンド及び該スタンドより下流側の
スタンドのうち残りのスタンドの圧下率は、微細化され
た結晶粒径が再び粗大化しない圧下率又は零とすること
を特徴とする。
【0014】この熱延鋼板の製造方法では、粗圧延鋼材
を複数スタンドからなる仕上圧延機で仕上圧延する。複
数スタンドの最上流のスタンド間を除く何れかのスタン
ド間で、結晶粒径を微細化する為に被圧延鋼板を冷却
し、そのスタンド間の下流側スタンド及びこのスタンド
より下流側のスタンドのうち、少なくとも1つのスタン
ドの圧下率は、微細化された結晶粒径が再び粗大化しな
い圧下率とし、その残りのスタンドの圧下率は、微細化
された結晶粒径が再び粗大化しない圧下率又は零とす
る。これにより、計測器に悪影響を及ぼすことなく、圧
延終了直後に鋼板を急冷することが出来、それにより、
結晶粒径が細かい熱延鋼板の製造方法及び熱間圧延装置
を実現することが出来る。また、鋼板は、急冷された直
後に軽圧下のスタンドを通過する為、即ち、当該スタン
ドのワークロール間を通過する為、急冷の衝撃による鋼
板の変形が矯正される効果も期待出来る。
【0015】第2発明に係る熱延鋼板の製造方法は、粗
圧延鋼材を複数スタンドからなる仕上圧延機で仕上圧延
する熱延鋼板の製造方法において、前記複数スタンドの
最下流のスタンド間で、結晶粒径を微細化する為に被圧
延鋼板を冷却し、該スタンド間の下流側スタンドの圧下
率は、微細化された結晶粒径が再び粗大化しない圧下率
とすることを特徴とする。
【0016】この熱延鋼板の製造方法では、粗圧延鋼材
を複数スタンドからなる仕上圧延機で仕上圧延する。複
数スタンドの最下流のスタンド間で、結晶粒径を微細化
する為に被圧延鋼板を冷却し、そのスタンド間の下流側
スタンドの圧下率は、微細化された結晶粒径が再び粗大
化しない圧下率とする。これにより、その上流側の各ス
タンドで鋼板を無理なく圧延することが可能であり、計
測器に悪影響を及ぼすことなく、圧延終了直後に鋼板を
急冷することが出来、それにより、結晶粒径が細かい熱
延鋼板の製造方法及び熱間圧延装置を実現することが出
来る。
【0017】第3発明に係る熱延鋼板の製造方法は、前
記スタンド間の上流側のスタンドの圧延ロール駆動モー
タのカットオフ周波数を35rad/s以上とすること
を特徴とする。
【0018】この熱延鋼板の製造方法では、被圧延鋼板
を冷却するスタンド間の上流側のスタンドの圧延ロール
駆動モータにカットオフ周波数が35rad/s以上の
モータを用いるので、高速応答が可能であり、圧延中に
発生する鋼板のループをより効率良く制御出来る。
【0019】第4発明に係る熱延鋼板の製造方法は、前
記複数スタンドの最下流のスタンド出口に板厚計を用意
し、該板厚計が検出した板厚に基づく板厚制御に際し
て、最下流のスタンドの圧下位置は固定しておくことを
特徴とする。
【0020】第5発明に係る熱延鋼板の製造方法は、前
記スタンド間の上流側スタンドの圧下率を30%以上と
し、該上流側スタンドの1つ上流側のスタンドの圧延ロ
ール駆動モータのカットオフ周波数を35rad/s以
上とすることを特徴とする。
【0021】この熱延鋼板の製造方法では、被圧延鋼板
を冷却するスタンド間の上流側スタンドの圧下率を30
%以上とし、その上流側スタンドの1つ上流側のスタン
ドの圧延ロール駆動モータのカットオフ周波数を35r
ad/s以上とするので、急冷を行う直前のスタンドで
30%以上の圧下を行うことにより、より粒径を細かく
することが出来、かつ、その上流側のスタンドで鋼板
を、変形を生じさせることなく圧延することが可能であ
り、鋼板を急冷することが出来、その衝撃により鋼板が
変形せず、鋼板の粒径が粗大化しない熱延鋼板の製造方
法を実現することが出来る。
【0022】第6発明に係る熱延鋼板の製造方法は、前
記仕上圧延機の入側で、前記粗圧延鋼材を加熱すること
を特徴とする。
【0023】この熱延鋼板の製造方法では、仕上圧延機
の入側で、粗圧延鋼材を加熱するので、急冷する前に、
その上流側の各スタンドで、圧延荷重が過度に大きくな
ることがなく、鋼板を無理なく圧延することが可能であ
りる。
【0024】第7発明に係る熱間圧延装置は、複数スタ
ンドと、該複数スタンドの各圧下位置をそれぞれ制御す
る各圧下制御装置とを備えた仕上圧延機により、粗圧延
鋼材を仕上圧延する熱間圧延装置において、前記複数ス
タンドの最上流のスタンド間を除く何れかのスタンド間
に設けられ、被圧延鋼板の結晶粒径を微細化させること
が出来る冷却能力を有する該被圧延鋼板を冷却する為の
冷却装置と、前記仕上圧延機の入側に設けられ、前記粗
圧延鋼材を加熱する加熱装置とを備えることを特徴とす
る。
【0025】この熱間圧延装置では、仕上圧延機が、複
数スタンドの各圧下位置をそれぞれ制御する各圧下制御
装置を備えており、粗圧延鋼材を仕上圧延する。冷却装
置が、複数スタンドの最上流のスタンド間を除く何れか
のスタンド間に設けられ、結晶粒径を微細化する為に被
圧延鋼板を冷却し、加熱装置が、仕上圧延機の入側に設
けられ、粗圧延鋼材を加熱する。これにより、計測器に
悪影響を及ぼすことなく、圧延終了直後に鋼板を急冷す
ることが出来、それにより、熱延鋼板の結晶粒径を細か
く出来る熱間圧延装置を実現することが出来る。また、
鋼板は、急冷された直後に軽圧下のスタンドを通過する
為、即ち、当該スタンドのワークロール間を通過する
為、急冷の衝撃による鋼板の変形が矯正される効果も期
待出来る。
【0026】第8発明に係る熱間圧延装置は、前記冷却
装置が設けられたスタンド間は、前記複数スタンドの最
下流のスタンド間であることを特徴とする。
【0027】この熱間圧延装置では、冷却装置が設けら
れたスタンド間は、複数スタンドの最下流のスタンド間
であるので、その上流側の各スタンドで鋼板を無理なく
圧延することが可能である。
【0028】第9発明に係る熱間圧延装置は、前記スタ
ンド間の上流側のスタンド及び該スタンドの1つ上流側
のスタンドの圧延ロール駆動モータのカットオフ周波数
は、35rad/s以上としてあることを特徴とする。
【0029】この熱間圧延装置では、冷却装置が設けら
れたスタンド間の上流側のスタンド及びその1つ上流側
のスタンドの圧延ロール駆動モータは、カットオフ周波
数が35rad/s以上の高速応答性能を有するモータ
を用いているので、その圧延ロール駆動モータが高速応
答して、圧延中に発生する鋼板のループをより効率良く
制御出来る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る
熱延鋼板の製造方法及び熱間圧延装置の実施の形態の構
成を模式的に示すブロック図である。この熱間圧延装置
は、図示しない連続鋳造機により製造され加熱炉にて加
熱されたスラブを、粗圧延して粗バー4(粗圧延鋼材)
にする粗圧延機2と、粗圧延機2から図示しない搬送テ
ーブルにより所定の搬送パターンで搬送された粗バー
を、仕上圧延して所定の板厚の鋼板1(被圧延鋼板)に
製造する仕上圧延機3と、仕上圧延された鋼板1をコイ
ルに巻き取る図示しないダウンコイラとを備えている。
【0031】仕上圧延機3は、7つのスタンド21〜2
7からなるタンデム圧延機である。7つのスタンド21
〜27には、それぞれ圧延ロール駆動モータ31〜37
(モータ駆動回路を含む)と、それぞれの圧下位置(ロ
ールギャップ)を制御する圧下制御装置61〜67とが
設けられている。スタンド21−22,22−23,2
3−24,24−25,25−26,26−27の各間
には、被圧延鋼板を押し上げ、被圧延鋼板の張力を保つ
為のルーパ41〜46がそれぞれ設置されている。各ル
ーパ41〜46は、与えられた各ルーパ角度の目標値に
なるように、各ルーパ41〜46が設置された各スタン
ド間の上流側の各スタンド21〜26の圧延ロール駆動
モータ31〜37を駆動制御して、各ルーパ角度を制御
する各ルーパ角度制御装置51〜56を備えている。
【0032】仕上圧延機3の入側には、粗バー4を加熱
する為の加熱装置9が設けられ、加熱装置9は、加熱制
御装置11により、粗圧延機2出口に設けられた温度計
75が測定した粗バー4の温度に基づき制御される。仕
上圧延機3の入側には、粗バー4の厚さを測定する厚さ
計74が設けられ、厚さ計74が測定した粗バー4の厚
さは、設定計算装置10に与えられる。
【0033】設定計算装置10は、温度計75が測定し
た粗バー4の温度も与えられ、与えられた粗バー4の温
度及び粗バー4の厚さに基づき、仕上圧延機3の出側に
おいて所定の板厚を得られるような各圧下位置、及び適
切な張力が得られるような各ロール周速度を設定し、そ
れぞれ圧下制御装置61〜67及び圧延ロール駆動モー
タ31〜37に与える。ここで、各スタンドの圧下位置
は、後述する各スタンドにおける圧下率を満足するよう
に設定される。即ち、粗バー4の厚さと仕上圧延機3出
側における目標厚さとの偏差分を仕上圧延機3で圧延す
ることになるが、どのスタンドでどの程度薄くするか
は、後述する圧下率を満足するように設定される。本実
施の形態においては、後述するように最下流スタンド2
7の圧下率は非常に小さく設定される為、その1つ上流
のスタンド(スタンド26)迄にほぼ仕上圧延機3の出
側における所定板厚まで薄くするように各スタンドの圧
下率が設定される。
【0034】最下流のスタンド間(スタンド26,27
間)には、鋼板1をその結晶粒径を所望の粒径まで細粒
化できる程度に急冷出来る能力(例えば冷却速度80℃
/s以上)をもつ冷却装置81,82が設けられ、冷却
装置81,82は、温度計75が測定した粗バー4の温
度に基づき、冷却制御装置13により制御される。仕上
圧延機3の出側には、鋼板1の厚さを測定する厚さ計7
1、鋼板1の幅を測定する幅計72、及び鋼板1の温度
を測定する温度計73がそれぞれ設けられている。厚さ
計71が測定した鋼板1の厚さは、板厚制御装置12に
与えられ、板厚制御装置12は、与えられた鋼板1の厚
さに基づき、鋼板1の厚さが所定の厚さになるように、
圧下制御装置61〜67を通じて、最下流スタンド27
を除く各スタンド21〜26の各圧下位置を調整するこ
とにより、板厚を目標値に制御する。
【0035】図2は、仕上圧延機3の任意の2スタンド
間のルーパ装置の構成例を示すブロック図である。この
ルーパ装置は、該スタンド間の鋼板1を押し上げ、鋼板
1に張力を与えるルーパロール124と、ルーパロール
124を支持するルーパアーム124aと、ルーパアー
ム124aを回動させるルーパ駆動装置123とを備え
ている。尚、下流側スタンド122(Fi+1 )を駆動す
る圧延ロール駆動モータは図示を省略している。
【0036】このルーパ装置は、また、ルーパの駆動ト
ルクを検出するルーパ駆動トルク検出器126と、ルー
パ駆動トルク検出器126が検出したトルクが、鋼板1
に目標張力を与えるのに必要なトルクになるように、ル
ーパ駆動装置123を駆動制御する張力制御装置132
と、ルーパアーム124aのルーパ角度を検出するルー
パ角度検出器127と、ルーパ角度検出器127が検出
したルーパ角度が、設定計算装置10から与えられた目
標角度になるように、上流側スタンド121の圧延ロー
ル駆動モータ125を駆動制御するルーパ角度制御装置
131とを備えている。
【0037】このような構成のルーパ装置では、鋼板1
先端部が下流側スタンド122に噛み込んだ後、ルーパ
アーム124aが立ち上がり、鋼板1の張力制御が実施
される。ルーパ角度制御装置131は、スタンド間のル
ープ量を、ルーパ角度検出器127でルーパ角度として
検出し、このルーパ角度が目標角度になるように、圧延
ロール駆動モータ125の回転速度を修正して制御す
る。張力制御装置132は、ルーパ駆動トルク検出器1
26が検出したトルクが、鋼板1に目標張力を与えるの
に必要なトルクになるように、ルーパ駆動装置123を
駆動制御する。
【0038】鋼板1の張力制御は、上述したように実施
されるが、本実施の形態では、ルーパ装置を張力変動を
吸収する緩衝装置として用いており、鋼板1の温度変動
及びスタンドのロールギャップ変動等による突然の張力
変動を、ルーパが作動することにより抑制する。熱延鋼
板の圧延では、温度変動及びロールギャップ変動による
張力変動は避けがたく、スタンド間の急冷、及び上流側
スタンドでの大圧下が実施されると、張力変動は非常に
大きくなり、その結果、ルーパ角度も大きく変動し、条
件によっては安定した圧延が出来なくなることも考えら
れる。
【0039】その為、圧延ロール駆動モータ125を応
答特性の良いモータにしており、ルーパ角度制御の性能
を高め、張力変動を吸収するようにしている。従来の圧
延ロール駆動モータは、直流モータが主流であり、モー
タの速度制御の応答特性の指標となるカットオフ周波数
ωc は15rad/s程度である。これに対して、最近
の、パワーエレクトロニクスの成果として、鉄鋼圧延に
も適用可能な大容量のモータとして高速応答の交流モー
タが開発されており、このようなモータのカットオフ周
波数ωc は35rad/s以上とされている。
【0040】上述した2つのモータの応答特性を比較す
ると、図4に示すように、目標速度のステップ変更に対
して、カットオフ周波数ωc が35rad/sの交流モ
ータは、カットオフ周波数ωc が15rad/sの直流
モータに比較して、目標値への追従時間を1/3程度に
短縮することが出来る。また、長手方向の変形抵抗変化
に対するルーパ角度制御のシミュレーション結果は、図
3(a)に示すカットオフ周波数ωc が15rad/s
の直流モータの場合に比較して、図3(b)に示すカッ
トオフ周波数ωc が35rad/sの交流モータの場合
は、ルーパ角度の変動を小さく抑え、精度良くルーパ角
度制御を行えることが分かる。
【0041】以下に、このような構成の熱間圧延装置の
動作を説明する。この熱間圧延装置では、粗圧延機2に
より粗圧延された粗バー4は、粗圧延機2から仕上圧延
機3迄、図示しない搬送テーブルにより所定の搬送パタ
ーンで搬送される。仕上圧延機3では、設定計算装置1
0が、仕上圧延機3入側の温度計74及び厚さ計75の
各測定値に基づいて、仕上圧延機3出側で鋼板1の所定
の板厚が得られるように、スタンド21〜27の各圧下
位置を設定し、各スタンド間で鋼板1が適切な張力が得
られるように、スタンド21〜27の各ロール周速度を
設定する。設定計算装置10は、設定したスタンド21
〜27の各圧下位置及び各ロール周速度を、それぞれ圧
下設定装置61〜67及び圧延ロール駆動モータ31〜
37に与え作動させる。
【0042】このとき、最下流のスタンド間の下流側ス
タンド27(即ち最下流スタンド)の圧下率を5%以下
に抑えると共に、その他の各スタンド21〜26出口の
各板厚の目標値を設定し、最下流スタンド間の上流側の
スタンド26の圧下率を31%(30%以上に設定)に
する。各スタンド21〜27の圧下位置及びロール周速
度が設定された後、冷却制御装置13は、被圧延鋼板の
結晶粒径を微細化する為に必要な冷却速度を、冷却装置
81,82に設定する。
【0043】また、加熱制御装置11は、温度計75が
測定した粗バー4の温度に基づき、仕上圧延機3の圧延
負荷が以下に示すような設備制限範囲内になるような加
熱量を決定する。圧下率の設定例を図5に示す。図5に
おいて、白丸印は従来の設定例であり、黒丸印が本実施
の形態における設定例である。本実施の形態の場合、最
下流スタンド27の圧下率が非常に小さくなっている。
【0044】図6は、図5に示すような圧下率に設定し
た場合の、それぞれの圧延荷重の計算値を示すグラフで
ある。図6において、aは従来の圧下率の場合を示し、
特に圧延荷重が高くなる前段のスタンド21,22にお
いても、設備制限以内になっている。ここで、例えば圧
延スタンドの圧延荷重の設備制限値が3300tonで
あるとする。図6において、bは、最下流スタンド27
の圧下率を非常に小さくし、その小さくした分を上流側
各スタンド21〜26に配分した場合を示しており、前
段のスタンド21,22の圧延荷重が設備制限を超過し
てしまうことが分かる。そこで、本実施の形態では、仕
上圧延機3入側で圧延鋼板の幅方向全体を加熱装置9
(誘導加熱装置)で加熱しており、この場合は、加熱に
より変形抵抗が小さくなり、図6のcに示すように、前
段のスタンド21,22の圧延荷重を設備制限内に抑え
ることが出来る。
【0045】以上のように圧延スケジュールが設定され
た状態で、被圧延鋼板は、仕上圧延機3により圧延され
る。最下流のスタンド間(スタンド26,27間)で
は、冷却装置81,82により、被圧延鋼板が急冷され
る。被圧延鋼板は急冷されることによりその結晶粒が細
粒化される。その後、被圧延鋼板は、該スタンド間の下
流側スタンド(即ち最下流スタンド)27を通過する。
この際、スタンド27の圧下率は、上述したように非常
に小さい値(例えば5%以下)に設定されているので、
結晶粒が再び粗大化してしまうことはない。
【0046】また、冷却装置81,82から供給された
冷却水はスタンド27により遮られる為、スタンド27
の出側に位置する厚さ計71、幅計72及び温度計73
は悪影響を受けることなく、それぞれ被圧延鋼板の厚
さ、幅及び温度を測定することが出来る。また、被圧延
鋼板は急冷された直後にスタンド27を通過する為、急
冷の衝撃による形状変化を抑制することが期待出来る。
最下流スタンド27を通過した被圧延鋼板は、図示しな
いランナウトテーブル上を搬送されて、図示しないダウ
ンコイラにより巻き取られる。ところで、粗圧延前に図
示しない加熱炉で加熱されたときに生じた加熱ムラによ
る長手方向の温度変化の為に、被圧延鋼板の長手方向に
は元来、変形抵抗の変動があるが、上述した急冷によ
り、この変形抵抗の変動が顕著になり、被圧延鋼板のマ
スフローが大きく変化する可能性が高くなる。
【0047】このマスフローの大きな変化を抑制する為
に、図2において説明したように、マスフロー変化によ
る鋼板のループ量をルーパ角度として捉え、これが目標
ルーパ角度となるように、上流側スタンドの圧延ロール
駆動モータの速度を修正するルーパ角度制御を行う。し
かし、このような急激な変化をより抑制する為には、図
2において説明したように、圧延ロール駆動モータの速
度制御性能が高い方が良い。
【0048】そこで、冷却装置81,82を設置したス
タンド26,27間の上流側スタンド26の圧延ロール
駆動モータ36を、カットオフ周波数ωc が35rad
/s以上の高速応答性能を有するモータにしており、こ
れにより、精度良くルーパ角度を制御することが可能で
ある。また、スタンド26の圧下率を、上述したように
30パーセント以上としたことにより、同様に、マスフ
ローが大きく変化する可能性が高まるが、スタンド26
の1つ上流側のスタンド25(つまり、最下流側スタン
ド27の2つ上流側のスタンド)の圧延ロール駆動モー
タ35を、カットオフ周波数ωc が35rad/s以上
の高速応答性能を有するモータとすることにより、精度
良くルーパ角度を制御することが可能である。
【0049】以上詳述したように、本実施の形態におい
ては、最下流スタンド間に粒径を細粒化出来る能力(例
えば冷却速度80℃/s)を有する冷却装置を設置し、
仕上圧延機の各スタンドの圧下率を例えば図5に示すよ
うに設定して、鋼板を圧延することにより、最下流スタ
ンド間の鋼板の急冷と、最下流スタンド間の上流側スタ
ンド(冷却装置の手前のスタンド)までの圧延により、
粒径が微細化された鋼板が製造される。そして、最下流
スタンドで冷却水が遮られる為、仕上圧延機出側に設置
された計測器群に悪影響を及ぼすことはない。また、鋼
板は急冷された直後に最下流スタンドを通過する為、鋼
板の形状変化の矯正も期待出来る。更に圧延中に発生す
る鋼板のループ量を、前記カットオフ周波数ωc が35
rad/s以上のモータで制御することにより、より安
定した圧延が可能となる。このように本実施の形態によ
って、結晶粒径が小さく機械特性の優れた熱延鋼板を製
造することが可能となる。
【0050】本実施の形態においては、最下流のスタン
ド間に被圧延鋼板の結晶粒を微細化出来る程度に、鋼板
を急冷出来る能力を有する冷却装置(急冷装置)を設置
し、最下流スタンドの圧下率を、微細化された結晶粒が
再び粗大化しない程度に非常に小さくする(例えば5%
程度以下にする)圧延方法について説明した。本発明
は、これに限るものではなく、最下流より1つ上流側の
スタンド間(図1に示すスタンド25,26間)に冷却
装置を設置し、当該スタンド間の下流側スタンド(スタ
ンド26)及びそれより下流側のスタンド(スタンド2
7)のうち、少なくとも一方のスタンドの圧下率を、結
晶粒が再粗大化しない圧下率とするようにしても良い。
【0051】この場合、他方のスタンドの圧下率は、結
晶粒が再粗大化しない圧下率(結晶粒が再粗大化しない
圧下率であれば良く、必ずしも、前記一方のスタンドの
圧下率と同一である必要はない)としても良いが、零と
しても良い(即ち、当該スタンドの2つのワークロール
の間隔を被圧延鋼板が接触しない程度に開いて(開放し
て)、無圧下としても良い)。つまり、スタンド26の
圧下率を結晶粒が再粗大化しない圧下率(例えば5%程
度以下)とした場合、スタンド27の圧下率は、結晶粒
が再粗大化しない圧下率(スタンド26と同一でなくて
も良い)としても良いが、零としても良い(スタンド2
7を開放しても良い)。
【0052】逆に、スタンド26の圧下率を零として
(スタンド26を開放して)、スタンド27の圧下率を
結晶粒が再粗大化しない圧下率にしても良い。要する
に、少なくともどちらか一方のスタンドで冷却水の水切
りが行えれば良い。同時に、このスタンドの軽圧下によ
り、急冷の衝撃による鋼板の形状変化の矯正効果も期待
出来る。
【0053】より上流側のスタンド間に急冷装置を設置
する場合も同様であり、急冷装置より下流側に位置する
スタンドのうち少なくとも1つのスタンドの圧下率を非
常に小さくし、その残りのスタンドの圧下率を非常に小
さくするか零とする。尚、本発明においては、鋼板の結
晶粒を微細化する為の冷却を行った以降のスタンド(急
冷装置より下流側に位置するスタンド)は、実質的な圧
延には寄与しない。従って、結晶粒を微細化する為の急
冷装置をより上流側のスタンド間に設置すれば、その分
だけ実質的な圧延に寄与するスタンドの数が減ってしま
うことになる。
【0054】圧延機の能力や要求される圧延負荷(粗バ
ーの厚さと仕上圧延機出側の鋼板の目標厚さとの偏差
等)にもよるが、上記した実施の形態のように、最下流
のスタンド間に急冷装置を設置し、最下流のスタンドの
みを実質的な圧延に寄与しない、冷却水を遮る為のスタ
ンド(水切り用スタンド)として用いることが、仕上圧
延機に過大な負荷を与えることなく圧延出来るため望ま
しい。
【0055】
【発明の効果】第1,4発明に係る熱延鋼板の製造方法
によれば、計測器に悪影響を及ぼすことなく、圧延終了
直後に鋼板を急冷することが出来、それにより、結晶粒
径が細かい熱延鋼板の製造方法及び熱間圧延装置を実現
することが出来る。また、鋼板は、急冷された直後に軽
圧下のスタンドを通過する為、即ち、当該スタンドのワ
ークロール間を通過する為、急冷の衝撃による鋼板の変
形が矯正される効果も期待出来る。
【0056】第2発明に係る熱延鋼板の製造方法によれ
ば、最下流のスタンドの上流側の各スタンドで鋼板を無
理なく圧延することが可能であり、計測器に悪影響を及
ぼすことなく、圧延終了直後に鋼板を急冷することが出
来、それにより、結晶粒径が細かい熱延鋼板の製造方法
及び熱間圧延装置を実現することが出来る。
【0057】第3発明に係る熱延鋼板の製造方法によれ
ば、被圧延鋼板を冷却するスタンド間の上流側のスタン
ドの圧延ロール駆動モータが高速応答して、圧延中に発
生する鋼板のループをより効率良く制御出来る。
【0058】第5発明に係る熱延鋼板の製造方法によれ
ば、急冷を行う直前のスタンドで30%以上の圧下を行
うことにより、より粒径を細かくすることが出来、か
つ、その上流側のスタンドで鋼板を、変形を生じさせる
ことなく圧延することが可能であり、鋼板を急冷するこ
とが出来、その衝撃により鋼板が変形せず、鋼板の粒径
が粗大化しない熱延鋼板の製造方法を実現することが出
来る。
【0059】第6発明に係る熱延鋼板の製造方法によれ
ば、急冷する前に、その上流側の各スタンドで、圧延荷
重が過度に大きくなることがなく、鋼板を無理なく圧延
することが可能でありる。
【0060】第7発明に係る熱間圧延装置によれば、計
測器に悪影響を及ぼすことなく、圧延終了直後に鋼板を
急冷することが出来、それにより、熱延鋼板の結晶粒径
を細かく出来る熱間圧延装置を実現することが出来る。
また、鋼板は、急冷された直後に軽圧下のスタンドを通
過する為、即ち、当該スタンドのワークロール間を通過
する為、急冷の衝撃による鋼板の変形が矯正される効果
も期待出来る。
【0061】第8発明に係る熱間圧延装置によれば、冷
却装置が設けられたスタンド間の上流側の各スタンドで
鋼板を無理なく圧延することが可能である。
【0062】第9発明に係る熱間圧延装置によれば、冷
却装置が設けられたスタンド間の上流側のスタンド及び
その1つ上流側のスタンドの圧延ロール駆動モータが高
速応答して、圧延中に発生する鋼板のループをより効率
良く制御出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱延鋼板の製造方法及び熱間圧延
装置の実施の形態の構成を模式的に示すブロック図であ
る。
【図2】仕上圧延機の任意の2スタンド間のルーパ装置
の構成例を示すブロック図である。
【図3】長手方向の変形抵抗変化に対するルーパ角度制
御のシミュレーション結果を示す特性図である。
【図4】圧延ロール駆動モータの応答特性の例を示す特
性図である。
【図5】各スタンドの圧下率の設定例を示すグラフであ
る。
【図6】図5に示すような圧下率に設定した場合の、各
スタンドの圧延荷重の計算値を示すグラフである。
【符号の説明】
1 鋼板(被圧延鋼板) 2 粗圧延機 3 仕上圧延機 4 粗バー(粗圧延鋼材) 9 加熱装置 10 設定計算装置 11 加熱制御装置 12 板厚制御装置 13 冷却制御装置 21〜27 スタンド 31〜37,125 圧延ロール駆動モータ 41〜46 ルーパ 51〜56 ルーパ角度制御装置 61〜67 圧下制御装置 71,74 厚さ計 72 幅計 73,75 温度計 81,82 冷却装置 124a ルーパアーム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗圧延鋼材を複数スタンドからなる仕上
    圧延機で仕上圧延する熱延鋼板の製造方法において、 前記複数スタンドの最上流のスタンド間を除く何れかの
    スタンド間で、結晶粒径を微細化する為に被圧延鋼板を
    冷却し、該スタンド間の下流側スタンド及び該スタンド
    より下流側のスタンドのうち少なくとも1つのスタンド
    の圧下率は、微細化された結晶粒径が再び粗大化しない
    圧下率とし、前記スタンド間の下流側スタンド及び該ス
    タンドより下流側のスタンドのうち残りのスタンドの圧
    下率は、微細化された結晶粒径が再び粗大化しない圧下
    率又は零とすることを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 粗圧延鋼材を複数スタンドからなる仕上
    圧延機で仕上圧延する熱延鋼板の製造方法において、 前記複数スタンドの最下流のスタンド間で、結晶粒径を
    微細化する為に被圧延鋼板を冷却し、該スタンド間の下
    流側スタンドの圧下率は、微細化された結晶粒径が再び
    粗大化しない圧下率とすることを特徴とする熱延鋼板の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記スタンド間の上流側のスタンドの圧
    延ロール駆動モータのカットオフ周波数を35rad/
    s以上とする請求項1又は2記載の熱延鋼板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記複数スタンドの最下流のスタンド出
    口に板厚計を用意し、該板厚計が検出した板厚に基づく
    板厚制御に際して、最下流のスタンドの圧下位置は固定
    しておく請求項1乃至3の何れかに記載の熱延鋼板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記スタンド間の上流側スタンドの圧下
    率を30%以上とし、該上流側スタンドの1つ上流側の
    スタンドの圧延ロール駆動モータのカットオフ周波数を
    35rad/s以上とする請求項1乃至4の何れかに記
    載の熱延鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記仕上圧延機の入側で、前記粗圧延鋼
    材を加熱する請求項1乃至5の何れかに記載の熱延鋼板
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 複数スタンドと、該複数スタンドの各圧
    下位置をそれぞれ制御する各圧下制御装置とを備えた仕
    上圧延機により、粗圧延鋼材を仕上圧延する熱間圧延装
    置において、 前記複数スタンドの最上流のスタンド間を除く何れかの
    スタンド間に設けられ、被圧延鋼板の結晶粒径を微細化
    させることが出来る冷却能力を有する該被圧延鋼板を冷
    却する為の冷却装置と、前記仕上圧延機の入側に設けら
    れ、前記粗圧延鋼材を加熱する加熱装置とを備えること
    を特徴とする熱間圧延装置。
  8. 【請求項8】 前記冷却装置が設けられたスタンド間
    は、前記複数スタンドの最下流のスタンド間である熱間
    圧延装置。
  9. 【請求項9】 前記スタンド間の上流側のスタンド及び
    該スタンドの1つ上流側のスタンドの圧延ロール駆動モ
    ータのカットオフ周波数は、35rad/s以上として
    ある請求項7又は8記載の熱間圧延装置。
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