JP3436744B2 - 熱間圧延鋼帯の走間板厚変更方法および圧延装置 - Google Patents

熱間圧延鋼帯の走間板厚変更方法および圧延装置

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JP3436744B2 JP2001013595A JP2001013595A JP3436744B2 JP 3436744 B2 JP3436744 B2 JP 3436744B2 JP 2001013595 A JP2001013595 A JP 2001013595A JP 2001013595 A JP2001013595 A JP 2001013595A JP 3436744 B2 JP3436744 B2 JP 3436744B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延中の熱間圧延
鋼帯の板厚を異なる板厚に変更する熱間圧延鋼帯の走間
板厚変更方法および圧延装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、圧延中に金属帯(ここでは、
圧延して製造される金属板をも含めて金属帯と呼ぶ)の
板厚を変更する、いわゆる走間板厚変更は、入側で金属
帯同志を接続して連続圧延する連続タンデム冷間圧延機
および連続タンデム熱間圧延機において実施されてお
り、多数の先行技術、たとえば特公平2−46282号
公報および特公平2−44846号公報などが開示され
ている。この走間板厚変更によれば、多種類の板厚の製
品を効率よく製造することができるので、小ロット製品
の受注に対応することが可能となる。また、連続タンデ
ム熱間圧延機においては、板厚の薄い熱間圧延製品を安
定して製造することができる。
【0003】この連続タンデム冷間圧延機および連続タ
ンデム熱間圧延機には、設備費用が高価であるという問
題がある。とくに連続タンデム熱間圧延機は、粗圧延さ
れた金属帯を巻取るための巻取り機と、金属帯同志を熱
間で溶接するための溶接機とが必要であるので、さらに
高価である。冷間圧延製品の代替として板厚の薄い熱間
圧延製品の需要は拡大する傾向にある。したがって、金
属帯同志を接続して連続圧延する極めて高価な連続タン
デム熱間圧延機だけでなく、連続タンデム熱間圧延機に
比べて安価な単一の金属帯ごとに圧延する非連続タンデ
ム熱間圧延機においても、板厚の薄い熱間圧延製品の製
造技術の確立が望まれている。
【0004】圧延される金属帯の板厚が薄くなると、金
属帯が圧延中に圧延機のいずれか一方の側方に片寄る現
象(以後、蛇行と呼ぶ)が起こり易くなる。極端な蛇行
が起こった場合には、金属帯の側部が圧延機側方の案内
板などにあたって変形してしまう、いわゆる絞りという
欠陥が発生する。図7は、圧延製品の板厚と絞りの発生
頻度との関係を示す図である。絞りは、圧延製品の板厚
が薄くなるのにともなって、指数関数的に発生頻度が高
くなる傾向がある。
【0005】前述のように金属帯同志を接続して連続圧
延する場合、両端の金属帯は、両端以外の金属帯に比べ
て、絞りの発生頻度の低い板厚の厚い金属帯としてある
ので、蛇行を起こしにくい、また両端部以外の薄物の金
属帯についても、圧延方向の前後に接続された金属帯を
介して張力を付与されるので、蛇行を起こしにくい。ま
た、蛇行を起こしたとしても、短時間の間に圧延機の側
方まで移動して絞りを発生するという状態にはならない
ので、たとえば圧延機の操作者が蛇行現象を見ながら、
圧延ロールの一端部側または他端部側いずれかの圧下を
手動で調整して、蛇行を解消することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】単一の金属帯ごとに圧
延する場合には、金属帯の先端部および後端部には、張
力が掛からない。ここで、先行金属帯が接続されていな
い金属帯の圧延が開始する部分を先端部、後行金属帯が
接続されていない金属帯の圧延が終了する部分を後端部
と呼ぶ。圧延中に張力が掛からない金属帯の先端部およ
び後端部では、蛇行が起こり易く、蛇行が起こると極め
て短時間の間に圧延機の側方にまで金属帯が移動し、金
属帯の側部が圧延機側方の案内板などにあたって絞りを
発生する。したがって、単一の金属帯ごとに熱間圧延す
る場合、製品歩留が悪くなり、板厚の薄い熱間圧延製品
を製造することが困難である。現状、単一金属帯ごとに
熱間圧延する場合、製品歩留と製造コストとを考慮した
製造可能な最小板厚は、おおよそ1.2〜1.3mmで
あり、これよりも板厚の薄い熱間圧延製品を高い製品歩
留で安定して製造する技術の開発が求められている。
【0007】図7に示したように、板厚が厚くなると、
圧延時に絞りを発生しにくいけれども、絞りを発生する
ことなく安定して製造することのできる範囲の厚い板厚
では、冷間圧延製品の代替として熱間圧延製品に求めら
れている要求のすべてを満足することはできない。
【0008】単一の金属帯ごとに圧延する場合、先行お
よび後行金属帯が接続されていないので、先端部および
後端部には張力が掛からないけれども、金属帯の圧延方
向中央部は、圧延スタンド間の張力が掛かるので、蛇行
を起こしにくい。すなわち、蛇行および絞りを発生し易
いのは、単一の金属帯の中でも張力の掛からない先端部
および後端部である。したがって、圧延中に走間板厚変
更を行って、金属帯の先端部および後端部を絞りが発生
しにくい厚みの板厚にして圧延し、圧延方向中央部の製
品採取部分は板厚を薄くして圧延すれば、単一の金属帯
を圧延する場合でも、絞りを発生することなく、板厚の
薄い熱間圧延製品を製品歩留もよく安定して製造するこ
とができる。
【0009】前記特公平2−46282号公報に開示さ
れている先行技術は、目標圧延荷重に設定するための圧
延ロールの圧下速度を制御するものであり、前記特公平
2−44846号公報に開示されている先行技術は、複
数の圧延スタンドのロール間隙設定のタイミングを制御
するものである。これらの先行技術は、いずれも走間板
厚変更時圧延ロールの一端部側と他端部側とを一体に作
動させて、走間板厚変更にともなう板厚の遷移部分の長
さを少なくすることを目的とする技術である。
【0010】本発明者らの調査によれば、これらの先行
技術を用いて非連続タンデム熱間圧延機で金属帯の先端
部および後端部の板厚を厚くする走間板厚変更を行って
も、金属帯の先端部および後端部の蛇行を充分に抑制す
ることができない。すなわち、圧延ロールの一端部側と
他端部側とを一体に作動させるという従来の制御方法で
は、金属帯の先端部と後端部という無張力で、かつ短時
間に圧延が完了してしまう部分の板厚のみを厚くする走
間板厚変更を行って、蛇行を防止するという課題を解決
することはできない。
【0011】本発明の目的は、無張力状態である熱間圧
延鋼帯の先端部および後端部において、圧延中に板厚を
変更しても熱間圧延鋼帯の蛇行を防止することの可能な
走間板厚変更方法および圧延装置を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱間圧延鋼帯
の仕上圧延機で単一の熱間圧延鋼帯を圧延中に、熱間圧
延鋼帯の少なくとも後端部では、中央部の板厚よりも厚
い板厚となるように板厚変更する熱間圧延鋼帯の走間板
厚変更方法において、圧延ロールのロール間隙変化量も
しくは圧下シリンダ位置変化量に対する圧延荷重の変化
量を表すミル定数を、圧延機の圧延ロールの一端部側お
よび他端部側においてそれぞれ求めるとともに、走間板
厚変更後の予め定める圧延荷重P1と、走間板厚変更前
の予め定める圧延荷重P0との差を求め、前記求めた圧
延荷重差ΔP(=P1−P0)と、前記ミル定数の差に基
づいて、走間板厚変更後の圧延中のロール間隙を圧延ロ
ールの一端部と他端部とで同一にするためのロール間隙
補正値ΔS1を求め、圧延ロールの一端部および/また
は他端部の移動量のうちから前記求めたロール間隙補正
値ΔS1だけ補正することによって、走間板厚変更後に
圧延ロールの一端部および他端部におけるロール間隙が
同一になるように、かつ走間板厚変更時には圧延ロール
の一端部におけるロール間隙変更時間と他端部における
ロール間隙変更時間とが同一になるようにそれぞれ設定
することを特徴とする熱間圧延鋼帯の走間板厚変更方法
である。
【0013】
【0014】本発明に従えば、圧延ロールの一端部側と
他端部側とにおいて圧延機のミル定数がそれぞれ求めら
れるので、圧延荷重が変化したときのロール間隙の変化
量を、圧延ロールの一端部側と他端部側とにおいて、そ
れぞれ知ることができる。したがって、圧延荷重が変化
する走間板厚変更時に前記ミル定数の差に基づいて、圧
延ロールの一端部側と他端部側とでそれぞれ個別にロー
ル間隙を、精度よく設定することができる。また、走間
板厚変更前後の圧延荷重差ΔPが求められるので、圧延
ロールの一端部側と他端部側とにおける圧延機のミル定
数の差と、前記求めた走間板厚変更前後の圧延荷重差Δ
Pとに基づいて、圧延荷重差ΔPに対応するロール間隙
変化量をロール間隙補正値ΔS1として求めることがで
きる。これによって、圧延ロールの一端部側と他端部側
とのロール間隙を正確に補正することができるので、走
間板厚変更後の圧延中のロール間隙を圧延ロールの一端
部と他端部とで同一にすることができる。したがって、
走間板厚変更後の熱間圧延鋼帯の一端部側と他端部側と
が、精度よく平衡して圧延されるので、熱間圧延鋼帯の
蛇行および絞りの発生を防止することができる。ここで
平衡とは、圧延中のロール間隙が、圧延ロールの一端部
と他端部とで同一に設定されている状態をいう。
【0015】
【0016】また走間板厚変更時の、圧延ロールの一端
部におけるロール間隙変更時間と、他端部におけるロー
ル間隙変更時間とが、同一になるようにロール間隙が設
定されるので、走間板厚変更後の目標ロール間隙に設定
が完了するまでの走間板厚変更途中も熱間圧延鋼帯の蛇
行および絞りの発生を抑制することができる。
【0017】また本発明は、単一の熱間圧延鋼帯を圧延
中に、熱間圧延鋼帯の少なくとも後端部では、中央部の
板厚よりも厚い板厚となるように走間板厚変更する熱間
圧延鋼帯の仕上げ圧延装置において、熱間圧延鋼帯の圧
延方向に垂直な幅方向にハウジングが固定され、ハウジ
ングには上下に対をなす圧延ロールが回転自在に支持さ
れ、この圧延ロールの一端部および他端部におけるロー
ル間隙をそれぞれ調整するための手段がハウジングに設
けられている圧延スタンドと、圧延ロールの一端部側お
よび他端部側における圧延機のミル定数をそれぞれ設定
する設定手段と、設定手段の出力に応答し、走間板厚変
更後の圧延中のロール間隙が、圧延ロールの一端部と他
端部とで同一になるように、かつ走間板厚変更時には圧
延ロールの一端部におけるロール間隙変更時間と他端部
におけるロール間隙変更時間とが、同一になるようにロ
ール間隙調整手段を制御する制御手段とを含むことを特
徴とする熱間圧延鋼帯の仕上げ圧延装置である。
【0018】本発明に従えば、圧延機のミル定数を圧延
ロールの一端部側および他端部側において、それぞれ設
定する設定手段が設けられ、設定手段の出力に応答し、
走間板厚変更後の圧延中のロール間隙が、圧延ロールの
一端部と他端部とで同一になるように、かつ走間板厚変
更時には圧延ロールの一端部におけるロール間隙変更時
間と他端部におけるロール間隙変更時間とが、同一にな
るようにロール間隙調整手段を制御する制御手段が設け
られるので、走間板厚変更中および走間板厚変更後の圧
延において、片圧下が防止され、熱間圧延鋼帯の蛇行お
よび絞りの発生を確実に防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある圧延装置1の概略構成を示す図であり、図2は図1
に示す仕上圧延機4の圧延スタンドF6の概略構成を示
す斜視図である。圧延装置1は、たとえば非連続タンデ
ム熱間圧延装置であり、熱間圧延鋼帯7(以後、鋼帯と
呼ぶことがある)を単一の鋼帯毎に熱間圧延する。圧延
装置1は、スラブ加熱炉2と、粗圧延機3と、コイルボ
ックス29と、仕上圧延機4と、冷却装置5と、巻取り
機6と、先後端位置検出器8と、温度計33とを含む。
仕上圧延機4は、タンデム熱間圧延機である。仕上圧延
機4には、6つの圧延スタンドF1〜F6が、矢符10
に示す圧延方向の上流側から下流側に向かってこの順序
で設けられる。仕上圧延機4の圧延スタンドF6はハウ
ジング15を備え、ハウジング15には、上下一対のワ
ークロール11,12と、上下一対のバックアップロー
ル13,14とが、回転自在に支持される。
【0020】ワークロール11,12およびバックアッ
プロール13,14の一端部26側(以後、作業側と呼
び、WSと略称することがある)と他端部27側(以
後、駆動側と呼び、DSと略称することがある)とに
は、ロール間隙を調整する手段である一対の圧下シリン
ダ17,18およびシリンダ位置検出器19,20が、
それぞれ設けられる。また、圧延ロールの作業側と駆動
側とには、圧延荷重を計測する一対のロードセル21,
22が設けられる。ワークロール11,12は、電動機
23によって回転駆動され、電動機23には、たとえば
パルスジェネレータなどのロール回転速度検出器24が
設けられる。ワークロール11,12は、各電動機によ
ってそれぞれ回転駆動されてもよい。仕上圧延機4のそ
の他の圧延スタンドF1〜F5は、いずれも圧延スタン
ドF6と同一の構成である。先後端位置検出器8は、粗
圧延機3と仕上圧延機4との間の固定位置に設けられ、
粗圧延材7aの先端および後端を検出するとともに、粗
圧延材7aの先端からの走行距離を測定する。温度計3
3は、矢符10に示す圧延方向に沿って4個設けられ、
粗圧延材7aおよび鋼帯7の温度を測定する。
【0021】圧延装置1による鋼帯7の熱間圧延方法に
ついて説明する。スラブ加熱炉2において、予め定める
温度に加熱されたスラブは、粗圧延機3によって圧延方
向を交互に逆方向に切換えて繰返し粗圧延される。粗圧
延材7aは、仕上圧延機4に投入可能な厚みまで圧延さ
れた後、一旦コイルボックス29に巻取られる。コイル
ボックス29による粗圧延材7aの保熱は、仕上圧延時
における鋼帯7の圧延方向の温度分布を均一に保つため
に行われる。コイルボックス29から払出された粗圧延
材7aは、仕上圧延機4に投入される。仕上圧延機4に
投入された粗圧延材7aは、圧延スタンドF1〜F6に
おいて順次圧延されて鋼帯7に仕上げられる。鋼帯7
は、熱間圧延製品としての仕上厚さに圧延される。ま
た、後述のように、鋼帯7の板厚を圧延中に変更する走
間板厚変更が行われる。圧延スタンドF6を通過した鋼
帯7は、冷却装置5で冷却された後、デフレクタロール
9および上ピンチロール30によって走行方向を変更さ
れて、巻取り機6に巻取られる。これによって、1コイ
ル分の鋼帯7の熱間圧延を終了する。
【0022】図3は、図1に示す圧延装置1のシステム
構成を示すブロック図である。Local Area Network(L
AN)が引かれており、そのLANに仕上圧延機4の設
定計算等を行うプロセスコンピュータ31やProgramabl
e Logic Controller(PLC)32がリンクされてい
る。プロセスコンピュータ31やPLC32は、複数台
あるのが一般的である。仕上設定計算を行うプロセスコ
ンピュータ31には、上位のコンピュータより素材情報
等が、また下位のPLC32、温度計33、位置検出器
8等より情報が送られ、それらに基づいて、設定計算が
実行される。その計算結果の各設定値がPLC32に送
られる。各設備が、設定値に設定されて圧延が行われ
る。仕上設定計算では、素材情報、鋼帯温度等に基づい
て圧延荷重計算が行われ、ロール開度(圧下位置)、ロ
ール速度等が出力される。
【0023】またプロセスコンピュータ31は、PLC
32と共に、温度計33や位置検出器8通過情報等を基
にして粗圧延材7aおよび鋼帯7のトラッキングを行
う。
【0024】本発明では、以下に詳述するように、図1
〜図3に示す圧延装置1を用いて、かつ後述するミル定
数差を考慮した走間板厚変更方法に基づいて、板厚1.
2mm未満の板厚の薄い熱間圧延製品の製造が行われ
る。
【0025】一群の鋼帯を圧延する場合、鋼帯の圧延の
順番は、一般に仕上の板厚が厚い鋼帯から板厚の薄い鋼
帯へと圧延を行う。圧延中、様々な原因で圧延ロールの
作業側と駆動側とにおいてロール間隙に非平衡が生じ
る。ロール間隙に非平衡が生じる原因には、作業側と駆
動側とのミル定数に差があること、圧延によってロール
が温度上昇したときのヒートクラウンが作業側と駆動側
とで非対称であること、圧延ロールの磨耗が作業側と駆
動側とで非対称に起こることなどがある。これらの原因
の中でも、作業側と駆動側とのミル定数の差が、ロール
間隙の非平衡発生に及ぼす影響が大きい。
【0026】ミル定数は、圧延ロールのロール間隙変化
量に対する圧延荷重の変化量を表すものであり、次のよ
うにして測定される。
【0027】図4は、ミル定数の測定方法を説明するた
めのフローチャートである。ステップS1では、圧延ロ
ールの交換が行われる。ステップS2では、圧延ロール
に種々の圧延荷重が負荷され、ステップS3では、各圧
延荷重に対応するロール間隙がシリンダ位置検出器19
によって検出される。ステップS4では、ロール間隙を
単位長さ変化させるために要する圧延荷重の変化量が、
圧延ロールの作業側および駆動側においてそれぞれ算出
される。ミル定数の単位は、[ton/mm]である。
ミル定数の測定結果は、プロセスコンピュータ31のメ
モリにストアされる。
【0028】鋼帯の仕上圧延の板厚が厚い場合、圧延中
の鋼帯の蛇行に対する感受性が低いので、ロール間隙の
非平衡が若干あっても鋼帯の蛇行は起こりにくく、圧延
時の鋼帯の走行状態を目視しながら、作業側または駆動
側のロール間隙の調整を行うことで圧延することができ
る。鋼帯の仕上圧延の板厚が薄い場合、圧延中の鋼帯の
蛇行に対する感受性が高いので、ロール間隙の非平衡の
影響、すなわち圧延ロールの作業側と駆動側とのミル定
数の差の影響は大きく、とくに無張力状態である鋼帯の
先端部および後端部では、蛇行および絞りが発生し易
い。したがって、板厚の薄い熱間圧延鋼帯を製造する場
合、走間板厚変更を行って、無張力状態である鋼帯の先
端部および後端部の板厚を、蛇行に対する感受性の低い
厚い板厚にすることによって、板厚の薄い熱間圧延鋼帯
を安定して圧延することができる。
【0029】鋼帯の先端部および後端部という無張力状
態であって、かつ極めて短時間に圧延が完了してしまう
部分のみ板厚を厚くする走間板厚変更を行う場合、単に
鋼帯の板厚を厚くするだけでは、鋼帯の蛇行および絞り
の発生を防止することはできず、圧延ロールの作業側と
駆動側とのミル定数の差に基づいて走間板厚変更後のロ
ール間隙の差を求め、作業側と駆動側との圧延中のロー
ル間隙を同一にするべく補正しなければならない。
【0030】さらに付言すると、走間板厚変更時には圧
延荷重の差が発生するので、ミル定数差分だけ圧延荷重
差に対応して圧延中のロール間隙が作業側と駆動側とで
変化する。したがって、圧延荷重差に対応するロール間
隙変化量の差をロール間隙補正値ΔS1として求め、前
記求めたロール間隙補正値ΔS1に基づいて、作業側お
よび駆動側のロール間隙を設定する必要がある。以下に
ロール間隙補正値ΔS1の算出方法を説明する。
【0031】図5は、圧延ロールの作業側のミル定数M
WSと駆動側のミル定数MDSとの差が、ロール間隙に及ぼ
す影響を示す図である。図中の直線36および37は、
圧延ロールの作業側および駆動側におけるロール間隙と
圧延荷重との関係をそれぞれ示す直線であり、直線36
および37の勾配が、圧延ロールの作業側および駆動側
のミル定数MWS,MDSをそれぞれ表す。
【0032】走間板厚変更前の圧延荷重をP0とし、走
間板厚変更後の圧延荷重をP1とすると、圧延ロールの
作業側と駆動側とで圧延荷重を負担するので、それぞれ
が負担する圧延荷重は、走間板厚変更前がP0/2、走
間板厚変更後がP1/2である。まず、走間板厚変更前
の圧延荷重がP0/2のとき、圧延ロールの作業側のミ
ル定数MWSと駆動側のミル定数MDSとは差があるので、
作業側と駆動側とのロール間隙にはΔS0の差が生じて
いる。作業側と駆動側とのロール間隙にΔS0の差を生
じたまま圧延を行うと鋼帯が蛇行するので、圧延ロール
の駆動側のロール間隙をΔS0だけ補正しなければなら
ない。すなわち直線37をΔS0だけ平行移動した直線
38と圧延荷重P0/2とが交差して得られるロール間
隙S0まで駆動側のロール間隙を狭めて、作業側と駆動
側とのロール間隙を同じS0にして圧延しなければなら
ない。
【0033】次に、圧延ロールの作業側と駆動側のロー
ル間隙をS0にして平衡をとって圧延している状態か
ら、走間板厚変更をするべく、圧延荷重をP0/2から
1/2に変更すると、今度は圧延荷重P1/2における
作業側のミル定数MWSと駆動側のミル定数MDSとの差
(先に、圧延荷重P0/2において、駆動側のロール間
隙をΔS0だけ補正したので、図5では圧延荷重P1/2
における直線36と38との差になる)に基づき、ロー
ル間隙にΔS1の差が生じる。この差ΔS1は、走間板厚
変更時において、作業側と駆動側との間で補正するべき
値に該当することから、ΔS1をロール間隙補正値と呼
ぶ。走間板厚変更後の鋼帯に蛇行および絞りを発生させ
ないようにするには、ロール間隙補正値ΔS1だけ駆動
側のロール間隙を狭める補正を行い、すなわち直線38
をΔS1だけ移動した直線39と圧延荷重P1/2とが交
差して得られるロール間隙S1を、作業側および駆動側
両者の目標値として設定し、走間板厚変更しなければな
らない。
【0034】ロール間隙補正値ΔS1は、走間板厚変更
前の圧延荷重P0と、走間板厚変更後の圧延荷重P1と、
作業側のミル定数MWSと、駆動側のミル定数MDSとを用
いて次のように求められる。 P0/2=MWS×S0=MDS×(S0+ΔS0) …(1) P1/2=MWS×S1=MDS×(S1+ΔS0+ΔS1) …(2) 式(1)および(2)から、 ΔS1=(P1−P0)×(MWS−MDS)/(2×MWS×MDS) …(3)
【0035】図6は、図3に示すシステム構成の動作を
説明するためのフローチャートである。図6を参照して
本発明の走間板厚変更方法を説明する。走間板厚変更の
制御動作は、各スタンドF1〜F6ごとに行われるけれ
ども、同一の制御動作が繰返して行われるので、説明の
便宜上一つのスタンドのみについて説明する。ステップ
a1からa6はプロセスコンピュータ31で実行され、
ステップa7からa9はPLC32を使って実行され
る。ステップa1では、図4に示す作業で得られたミル
定数MWS,MDSを読出す。また板厚変更前と板厚変更後
の2種の仕上設定計算を予め実施しておき、仕上設定計
算結果の中から少なくともロール回転速度、圧延荷重、
圧下位置を読出す。
【0036】ステップa2では、走間板厚変更前後の圧
延荷重差ΔPを求める。ステップa3では、ミル定数M
WS,MDSおよび圧延荷重差ΔPよりロール間隙補正値Δ
S1を求める。ステップa4では、走間板厚変更後の圧
下位置に、ロール間隙補正値ΔS1の補正を加えた圧下
位置より圧下シリンダ17,18の位置が、圧延中のロ
ール間隙が平行になる位置に、それぞれ設定される。
【0037】ステップa5では、先後端位置検出器8の
出力に応答し、粗圧延材7aの走行距離、各スタンドの
圧下率および圧延ロールの回転速度に基づいて鋼帯7の
先端側および後端側における走間板厚変更点の圧延方向
位置を算出する。本実施の形態では、走間板厚変更点の
圧延方向位置を次のように定めた。鋼帯7の先端側で
は、鋼帯7の先端が最終仕上圧延スタンドF6に噛み込
んだ後3秒経過したときの圧延方向位置である。鋼帯7
の後端側では、粗圧延材7aの後端が入側の仕上圧延ス
タンドF1の上流側1mに達したときの圧延方向位置で
ある。ステップa6では、算出された走間板厚変更点
が、予め定める目標位置に到達しているか否かが判断さ
れる。この判断が否定で、走間板厚変更点が目標位置に
到達していなければ、ステップa5に戻って再び走間板
厚変更点の圧延方向位置の検出を行う。ステップa6の
判断が肯定であれば、ステップa7に進む。
【0038】ステップa7では、圧延ロールの作業側お
よび駆動側の圧下シリンダ17,18の位置を、ステッ
プa4において圧延ロールの作業側と駆動側とでそれぞ
れ個別に設定した走間板厚変更後の圧下シリンダの位
置、すなわち走間板厚変更後のロール間隙に変更する。
この走間板厚変更のとき、走間板厚変更後のロール間隙
への変更時間、換言すれば圧下シリンダ位置の変更開始
から変更終了までに要する時間は、圧延ロールの作業側
と駆動側とにおいて、同一になるように制御される。
【0039】ステップa8では、電動機23を制御し、
圧延ロールの回転速度を、ステップa1において読み出
した走間板厚変更後の圧延ロール回転速度に変更する。
ステップa9では、走間板厚変更後の圧延ロールの回転
速度がロール回転速度検出器24にて検出され、圧延ロ
ールの作業側および駆動側の圧下シリンダ17,18の
位置が、作業側および駆動側のシリンダ位置検出器1
9,20によって検出される。各検出出力が目標値と一
致していることが確認されると一連の動作が終了する。
【0040】(実施例)以下本発明の実施例を詳細に説
明する。
【0041】図1に示す仕上圧延機4に6つの圧延スタ
ンドを有する圧延装置1を用いて、板幅が1250mm
の鋼帯7を板厚1.0mmから板厚1.4mmへ、鋼帯
7の後端部において走間板厚変更を行った。
【0042】走間板厚変更前の板厚1.0mmおよび走
間板厚変更後の板厚1.4mmにおける仕上圧延機4の
各圧延スタンドF1〜F6の圧延荷重は、プロセスコン
ピュータ31の設定計算により求められ、表1に示すよ
うに与えられる。これらの各圧延スタンドの圧延荷重
は、走間板厚変更前後の圧延荷重差ΔPを求める計算に
使用される。
【0043】
【表1】
【0044】鋼帯7の走間板厚変更において最も注目す
るべきは、最終的に板厚が決まる仕上圧延機4の最終圧
延スタンドF6であるので、F6スタンドを取上げて実
施例を説明する。仕上圧延機4のF6スタンドにおける
圧延ロールの作業側のミル定数MWSは260ton/m
mであり、駆動側のミル定数MDSは240ton/mm
である。また、作業側および駆動側を一体として作動さ
せる場合のミル定数は500ton/mmである。これ
らのミル定数もまたプロセスコンピュータ31のメモリ
にストアされる。
【0045】走間板厚変更前に鋼帯7の板厚が、1.0
mmで圧延されているとき、圧下シリンダ位置は次のよ
うに与えられる。F6スタンドの圧延荷重が1340t
onであり、圧延ロールを作業側と駆動側とを一体とし
て考慮した場合のミル定数は、500ton/mmであ
るから、圧延ロールの作業側と駆動側とを一体として設
定される圧下シリンダ位置は、 1.0−1340/500=−1.68mm となる。実際には、圧延ロールの作業側と駆動側とでミ
ル定数に差があること、圧延ロールが圧延を通じて昇温
するとロールの熱膨張量に作業側と駆動側とで差がある
こと、また先行鋼帯によるロール摩耗にも作業側と駆動
側とで差があること等により、走間板厚変更前に板厚
1.0mmで圧延しているときには、ロール間隙を平行
にするために、すでに作業側および駆動側の圧下位置は
調整されている。本実施例においても、走間板厚変更前
に、圧延ロールの作業側で+0.02mm、駆動側で−
0.02mmの圧下シリンダ位置の微調整が行われた状
態にあった。したがって、走間板厚変更前の圧下シリン
ダ位置は、作業側が、 −1.68+0.02=−1.66mm 駆動側が、 −1.68−0.02=−1.70mm であった。
【0046】鋼帯7の板厚を1.0mmから1.4mm
に走間板厚変更を行う。1.4mm圧延時のF6スタン
ドの圧延荷重は940tonであるので、圧延ロールの
作業側と駆動側とを一体として設定される圧下シリンダ
位置は、 1.4−940/500=−0.48mm である。走間板厚変更前の1.0mm圧延の圧下シリン
ダ位置は、前述のように−1.68mmであり、作業側
と駆動側とがそれぞれ調整された結果は、作業側が−
1.66mm、駆動側が−1.70mmである。したが
って、走間板厚変更のために作業側、駆動側とも同じ
量、すなわち −0.48−(−1.68)=1.20mm の圧下を変更すると、作業側が、 −1.66+1.20=−0.46mm 駆動側が、 −1.70+1.20=−0.50mm となる。次に、圧延ロールの作業側と駆動側とでは、定
数が異なるので、ミル定数の差に基づき、作業側と駆動
側との圧下シリンダ位置を補正しなければならない。作
業側と駆動側との圧下シリンダ位置を補正するためのロ
ール間隙補正値ΔS1は、圧延荷重差ΔP=400to
nと、圧延ロールの作業側および駆動側それぞれのミル
定数260ton/mm,240ton/mmに基づ
き、前記式(3)を用いて算出され、 ΔS1=−0.064mm が得られる。
【0047】ロール間隙補正値ΔS1=−0.064m
mを用いて、圧延ロールの作業側と駆動側との圧下シリ
ンダ位置を補正する。このとき、作業側または駆動側の
どちらか一方の圧下シリンダ位置をロール間隙補正値Δ
1だけ補正してもよいが、前記のように、走間板厚変
更前に作業側および駆動側のいずれにおいても圧下シリ
ンダ位置の微調整が行われてロール位置が移動している
ので、いずれか一方のみを基準として圧下シリンダ位置
を補正するよりも、ロール間隙補正値ΔS1の1/2ず
つ作業側と駆動側とをともに補正する方が、走間板厚変
更後の目標板厚との誤差が生じにくく、板厚精度の観点
からは好ましい。したがって、補正後の圧下シリンダ位
置を、圧延ロールの作業側が、 −0.46−0.064/2=−0.492mm 圧延ロールの駆動側が、 −0.50+0.064/2=−0.468mm に設定した。
【0048】鋼帯7の後端部に予め設定してある走間板
厚変更点の圧延方向位置が、先後端位置検出器8の出力
に基づいてプロセスコンピュータ31により算出され、
算出された板厚変更点の位置が目標位置に一致していた
ので、プロセスコンピュータ31およびPLC32から
の出力に応答し、圧延ロールの作業側および駆動側の圧
下シリンダ17,18が、それぞれ個別に作動され、前
記作業側と駆動側とで設定した圧下シリンダ位置に変更
された。このとき、PLC32は、作業側のロール間隙
変更時間と駆動側のロール間隙変更時間とが、同一にな
るようにそれぞれの圧下シリンダ17,18の作動速度
を制御した。圧下シリンダ17,18の位置が、走間板
厚変更後のロール間隙に変更されたのに続いて、プロセ
スコンピュータ31およびPLC32の出力に応答して
電動機23が作動を制御されて、圧延ロールの回転速度
が走間板厚変更後のロール回転速度に変更された。この
とき、圧延ロール回転速度は、プロセスコンピュータ3
1による走間板厚変更後の板厚の設定計算によって得ら
れた結果が使用された。
【0049】F6スタンド以外のF1〜F5スタンドに
おいても、前記F6スタンドにおける走間板厚変更と同
様の処理が行われる。このときF1〜F5スタンドに関
する圧延スケジュールは、同じくプロセスコンピュータ
31によるセットアップ計算によって得られた結果が使
用された。
【0050】板厚1.0mmから1.4mmへの走間板
厚変更を、圧延ロールの作業側と駆動側とのミル定数差
に基づき、作業側と駆動側とでそれぞれ個別にロール間
隙を設定して行うことによって、片圧下が防止され、鋼
帯7に蛇行および絞りを発生することなく、板厚1.0
mmから1.4mmへの走間板厚変更を行うことが可能
であった。
【0051】以上述べたように、本発明の実施の形態で
は、仕上圧延機の圧延スタンド数は6つであるけれど
も、これに限定されることなく、5つ以下または7つ以
上であってもよい。また、圧延スタンドの圧延ロール
は、2本のワークロールと2本のバックアップロールと
で構成されるけれども、これに限定されることなく、他
の構成であってもよい。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、圧延ロールの一端部側
と他端部側とにおいて圧延機のミル定数がそれぞれ求め
られるので、圧延荷重が変化したときのロール間隙の変
化量を、圧延ロールの一端部側と他端部側とにおいて、
それぞれ知ることができる。したがって、圧延荷重が変
化する走間板厚変更時に前記ミル定数の差に基づいて、
圧延ロールの一端部側と他端部側とでそれぞれ個別にロ
ール間隙を、精度よく設定することができる。また、走
間板厚変更前後の圧延荷重差ΔPが求められるので、圧
延ロールの一端部側と他端部側とにおける圧延機のミル
定数の差と、前記求めた走間板厚変更前後の圧延荷重差
ΔPとに基づいて、圧延荷重差ΔPに対応するロール間
隙変化量をロール間隙補正値ΔS1として求めることが
できる。これによって、圧延ロールの一端部側と他端部
側とのロール間隙を正確に補正することができるので、
走間板厚変更後の圧延中のロール間隙を圧延ロールの一
端部と他端部とで同一にすることができる。したがっ
て、走間板厚変更後の熱間圧延鋼帯の一端部側と他端部
側とが、精度よく平衡して圧延されるので、熱間圧延鋼
帯の蛇行および絞りの発生を防止することができる。
【0053】また走間板厚変更時の、圧延ロールの一端
部におけるロール間隙変更時間と、他端部におけるロー
ル間隙変更時間とが、同一になるようにロール間隙が設
定されるので、走間板厚変更後の目標ロール間隙に設定
が完了するまでの走間板厚変更途中も熱間圧延鋼帯の蛇
行および絞りの発生を抑制することができる。
【0054】また本発明によれば、圧延機のミル定数を
圧延ロールの一端部側および他端部側において、それぞ
れ設定する設定手段が設けられ、設定手段の出力に応答
し、走間板厚変更後の圧延中のロール間隙が、圧延ロー
ルの一端部と他端部とで同一になるように、かつ走間板
厚変更時には圧延ロールの一端部におけるロール間隙変
更時間と他端部におけるロール間隙変更時間とが、同一
になるようにロール間隙調整手段を制御する制御手段が
設けられるので、走間板厚変更中および走間板厚変更後
の圧延において、片圧下が防止され、熱間圧延鋼帯の蛇
行および絞りの発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である圧延装置1の概略
構成を示す図である。
【図2】図1に示す仕上圧延機4の圧延スタンドF6の
概略構成を示す斜視図である。
【図3】図1に示す圧延装置1のシステム構成を示すブ
ロック図である。
【図4】ミル定数の測定方法を説明するためのフローチ
ャートである。
【図5】圧延ロールの作業側のミル定数MWSと駆動側の
ミル定数MDSとの差が、ロール間隙に及ぼす影響を示す
図である。
【図6】図3に示すシステム構成の動作を説明するため
のフローチャートである。
【図7】圧延製品の板厚と絞りの発生頻度との関係を示
す図である。
【符号の説明】
1 圧延装置 2 スラブ加熱炉 3 粗圧延機 4 仕上圧延機 5 冷却装置 6 巻取り機 7 金属帯 8 先後端位置検出器 11,12 ワークロール 13,14 バックアップロール 17,18 圧下シリンダ 19,20 シリンダ位置検出器 23 電動機 24 ロール回転速度検出器 29 コイルボックス 31 プロセスコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2002−86205(JP,A) 特開 平6−315706(JP,A) 特開 平5−169120(JP,A) 特開 平3−71908(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延鋼帯の仕上圧延機で単一の熱間
    圧延鋼帯を圧延中に、熱間圧延鋼帯の少なくとも後端部
    では、中央部の板厚よりも厚い板厚となるように板厚変
    更する熱間圧延鋼帯の走間板厚変更方法において、 圧延ロールのロール間隙変化量もしくは圧下シリンダ位
    置変化量に対する圧延荷重の変化量を表すミル定数を、
    圧延機の圧延ロールの一端部側および他端部側において
    それぞれ求めるとともに、走間板厚変更後の予め定める
    圧延荷重P1と、走間板厚変更前の予め定める圧延荷重
    0との差を求め、 前記求めた圧延荷重差ΔP(=P1−P0)と、前記ミル
    定数の差に基づいて、走間板厚変更後の圧延中のロール
    間隙を圧延ロールの一端部と他端部とで同一にするため
    のロール間隙補正値ΔS1を求め、 圧延ロールの一端部および/または他端部の移動量のう
    ちから前記求めたロール間隙補正値ΔS1だけ補正する
    ことによって、走間板厚変更後に圧延ロールの一端部お
    よび他端部におけるロール間隙が同一になるように、か
    つ走間板厚変更時には圧延ロールの一端部におけるロー
    ル間隙変更時間と他端部におけるロール間隙変更時間と
    が同一になるようにそれぞれ設定することを特徴とする
    熱間圧延鋼帯の走間板厚変更方法。
  2. 【請求項2】 単一の熱間圧延鋼帯を圧延中に、熱間圧
    延鋼帯の少なくとも後端部では、中央部の板厚よりも厚
    い板厚となるように走間板厚変更する熱間圧延鋼帯の仕
    上げ圧延装置において、 熱間圧延鋼帯の圧延方向に垂直な幅方向にハウジングが
    固定され、ハウジングには上下に対をなす圧延ロールが
    回転自在に支持され、この圧延ロールの一端部および他
    端部におけるロール間隙をそれぞれ調整するための手段
    がハウジングに設けられている圧延スタンドと、 圧延ロールの一端部側および他端部側における圧延機の
    ミル定数をそれぞれ設定する設定手段と、 設定手段の出力に応答し、走間板厚変更後の圧延中のロ
    ール間隙が、圧延ロールの一端部と他端部とで同一にな
    るように、かつ走間板厚変更時には圧延ロールの一端部
    におけるロール間隙変更時間と他端部におけるロール間
    隙変更時間とが、同一になるようにロール間隙調整手段
    を制御する制御手段とを含むことを特徴とする熱間圧延
    鋼帯の仕上げ圧延装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102728625A (zh) * 2012-06-19 2012-10-17 江苏省沙钢钢铁研究院有限公司 热轧带钢可逆粗轧机两侧轧制力平衡控制方法

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