JP5673370B2 - 熱延鋼板の冷却方法 - Google Patents

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本発明は、仕上圧延機で熱間圧延され、圧延方向に周期的に波高さが変動する波形状が形成された熱延鋼板を冷却する熱延鋼板の冷却方法に関する。
例えば自動車及び産業機械等に使用される熱延鋼板は、一般に、粗圧延工程及び仕上圧延工程を経て製造される。図6は、従来の熱延鋼板の製造方法を模式的に示す図である。熱延鋼板の製造工程においては、先ず、所定の組成に調整した溶鋼を連続鋳造して得たスラブSを粗圧延機101により圧延した後、さらに複数の圧延スタンド102a〜102dで構成される仕上圧延機103により熱間圧延して、所定の厚さの熱延鋼板Hを形成する。そして、この熱延鋼板Hは、冷却装置111により冷却水が注水されることにより冷却された後、巻取装置112によりコイル状に巻き取られる。
冷却装置111は、一般に仕上圧延機103から出てきた熱延鋼板Hに対してラミナーやスプレーによるノズル冷却を施すための設備である。この冷却装置111は、ランナウトテーブル上を移動する熱延鋼板Hの上面に対して冷却ノズルあるいはパイプラミナーにより垂直方向から冷却水を噴流水として噴射させると共に、さらに熱延鋼板Hの下面からも同様に冷却ノズルあるいはパイプラミナーを介して噴流水として冷却水を噴射させ、熱延鋼板Hを冷却する。
そして、従来において例えば特許文献1には、厚鋼板の上下面の表面温度差を低減させることにより、鋼板の形状不良を防止する技術が開示されている。この特許文献1における開示技術によれば、冷却装置による冷却時において鋼板の上面、下面の表面温度を温度計で同時に測定して得られた表面温度差に基づいて、鋼板の上面と下面に供給する冷却水の水量比を調整する。
また、例えば特許文献2には、仕上圧延機の隣接する2つのスタンド間において噴射スプレーを用いて被圧延材の冷却を行うことで、被圧延材のγ−α変態を開始・完了させ、スタンド間における通板性悪化を防止する技術が開示されている。
また、例えば特許文献3には、圧延機出側に設置した急峻度計により、鋼板先端の急峻度を測定し、測定した急峻度に応じて冷却水流量を幅方向に変えて調整することにより、鋼板の穴あきを防止する技術が開示されている。
さらに、例えば特許文献4には、熱延鋼板の板幅方向における波形状の板厚分布を解消し、板幅方向においてこれを均一化させることを目的とし、鋼板の幅方向における最高熱伝達率と最低熱伝達率との差が所定値の範囲になるように制御する技術が開示されている。
ここで、図6に示した上述した方法により製造される熱延鋼板Hは、例えば図7に示すように冷却装置111におけるランナウトテーブルの搬送ロール120上で圧延方向(図7中の矢印方向)に波形状を生ずる場合がある。
そこで、例えば特許文献5には、圧延方向に波形状が形成された鋼板において、当該鋼板の冷却を均一化するため、鋼板の上部の乗り水の影響と下部のテーブルローラーとの距離の影響を最小化するように、上部冷却と下部冷却の冷却能を同一にする技術が開示されている。
特開2005−74463号公報 特開平5−337505号公報 特開2005−271052号公報 特開2003−48003号公報 特開平6−328117号公報
しかしながら、特許文献1の冷却方法は、熱延鋼板が圧延方向に波形状を有する場合を考慮していない。上述した波形状を有する熱延鋼板Hにおいては、図7に示すように、波形状の底部において搬送ロール120と局所的に接触する場合がある。また、熱延鋼板Hは、波形状底部において、搬送ロール120同士の間に熱延鋼板Hの落ち込みを防止するためのサポートとして設けられるエプロン(図7には図示せず)とも局所的に接触する場合がある。波形状の熱延鋼板Hにおいて、搬送ロール120やエプロンと局所的に接触する部分は、接触抜熱によって他の部分よりも冷却され易くなる。このため、熱延鋼板Hが不均一に冷却されるという問題点があった。即ち、特許文献1では、熱延鋼板が波形状であることで搬送ロールやエプロンと熱延鋼板とが局所的に接触し、当該接触部分が接触抜熱によって冷却され易くなることを考慮していない。従って、このように波形状が形成された熱延鋼板を均一に冷却することができない場合がある。
また、特許文献2に記載の技術は、比較的硬度の低い(軟らかい)極低炭素鋼を仕上圧延機のスタンド間においてγ−α変態させるものであり、均一な冷却を行うことを目的とするものではない。また、特許文献2の発明は、被圧延材が圧方向に波形状を有する場合や、被圧延材が引張強度(TS)800MPa以上のいわゆるハイテンと呼ばれる鋼材である場合についての冷却に関するものではないため、被圧延材が波形状を有する熱延鋼板である場合や比較的硬度の高い鋼材である場合には、均一な冷却が行われない恐れがある。
また、特許文献3の冷却方法では、鋼板幅方向に急峻度を測定して当該急峻度の高い部分の冷却水流量を調整している。しかしながら、板幅方向の冷却水流量を変更すると、当該鋼板の板幅方向の温度を均一にするのは困難となる。さらに、特許文献3においても、熱延鋼板が波形状であることで搬送ロールやエプロンと熱延鋼板とが局所的に接触し、当該接触部分が接触抜熱によって冷却され易くなることを考慮していない。従って、上述したように熱延鋼板を均一に冷却することはできない場合がある。
また、特許文献4の冷却は、仕上圧延機ロールバイトの直前における熱延鋼板の冷却であるため、仕上圧延されて所定の厚みになった熱延鋼板に適用できない。さらに、特許文献4においても、熱延鋼板が波形状であることで搬送ロールやエプロンと熱延鋼板とが局所的に接触し、当該接触部分が接触抜熱によって冷却され易くなる場合を考慮しておらず、上述したように熱延鋼板を均一に冷却することはできない場合がある。
また、特許文献5の冷却方法において、上部冷却の冷却能には、上部注水ノズルから鋼板に供給される冷却水による冷却に加えて、鋼板の上部の乗り水による冷却も含まれる。この乗り水は、鋼板に形成された波形状の急峻度や鋼板の通板速度によって影響されるため、厳密に乗り水による鋼板の冷却能を特定することはできない。そうすると、上部冷却の冷却能を正確に制御することが困難である。このため、上部冷却と下部冷却の冷却能を同一にすることも困難である。しかも、上部冷却と下部冷却の冷却能を同一にするに際し、これら冷却能の決定方法の一例は例示されているものの、普遍的な決定方法は開示されていない。従って、特許文献5の冷却方法は、熱延鋼板を均一に冷却できない場合がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、仕上圧延機で熱間圧延され、圧延方向に周期的に波高さが変動する波形状が形成された熱延鋼板を均一に冷却することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、仕上圧延機で熱間圧延され、圧延方向に周期的に波高さが変動する波形状が形成された引張強度が800MPa以上である熱延鋼板を冷却する方法であって、熱延鋼板の上面側の上側冷却装置と熱延鋼板の下面側の下側冷却装置は、それぞれ冷却水を噴出する複数のヘッダーを有し、前記上側冷却装置と前記下側冷却装置の冷却能力は、前記各ヘッダーをオンオフ制御することによって調整され、前記上側冷却装置と前記下側冷却装置は、それぞれ冷却水を噴出する複数のヘッダーを有し、前記上側冷却装置と前記下側冷却装置の冷却能力は、前記各ヘッダーの水量密度、圧力、水温のいずれか又は2つ以上の操業パラメータを制御することによって調整され、熱延鋼板を冷却する際、その通板速度を550m/min以上とすることを特徴としている。
また、前記仕上圧延機は複数の圧延スタンドから構成され、前記複数の圧延スタンド同士の間において熱延鋼板の冷却が行われても良い。さらには、熱延鋼板を冷却する際、当該熱延鋼板の通板をサポートするエプロンが設けられていても良い。
熱延鋼板の冷却は、熱延鋼板の温度が600℃以上の範囲で行われても良い。
発明者らが鋭意検討した結果、圧延方向に波形状が形成された熱延鋼板において、通板速度が低速の場合、当該熱延鋼板が搬送ロールやエプロンと局所的に接触する時間が長くなり、熱延鋼板の搬送ロールやエプロンとの接触部分が接触抜熱により冷却され易くなることが分かった。一方、熱延鋼板の通板速度を高速にすると、上記接触時間が短くなり、さらに、通板速度が高速化すると、熱延鋼板と搬送ロールやエプロンとの接触反発によって通板中の熱延鋼板がこれら搬送ロールやエプロンから浮いた状態となる。従って、熱延鋼板の通板速度を高速化すると、接触抜熱を抑制することができ、熱延鋼板をより均一に冷却することができることを発明者らは見出した。また、従来のように熱延鋼板上に乗り水が存在しないため、乗り水による熱延鋼板の不均一冷却も回避することができることを見出した。
本発明によれば、仕上圧延機で熱間圧延され、圧延方向に周期的に波高さが変動する波形状が形成された熱延鋼板を均一に冷却することができる。
本実施の形態における熱延鋼板の冷却方法を実現するための熱間圧延設備を示す説明図である。 熱間圧延設備において配設される冷却装置の構成の概略を示す説明図である。 (a)は熱延鋼板の最下点が搬送ロールと接触する様子を示す説明図であり、(b)は熱延鋼板の最下点が搬送ロール及びエプロンと接触する様子を示す説明図である。 熱延鋼板の温度の経時変化を示したグラフであって、(a)は熱延鋼板の通板速度が低速の場合のグラフであり、(b)は熱延鋼板の通板速度が高速の場合のグラフである。 スタンド間冷却を行うことが可能な仕上圧延機の説明図である。 従来の熱延鋼板の製造方法を示す説明図である。 従来の熱延鋼板の冷却方法を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態として、例えば自動車及び産業機械等に使用される熱延鋼板の冷却方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における熱延鋼板の冷却方法を実現するための熱間圧延設備1の例を模式的に示している。この熱間圧延設備1は、加熱したスラブSをロールで上下に挟んで連続的に圧延し、最小1.2mmまで薄くしてこれを巻き取ることを目的とする。熱間圧延設備1は、スラブSを加熱するための加熱炉11と、この加熱炉11において加熱されたスラブSを幅方向に圧延する幅方向圧延機16と、この幅方向に圧延されたスラブSを上下方向から圧延して粗バーにする粗圧延機12と、粗バーをさらに所定の厚みまで連続して熱間仕上圧延をする仕上圧延機13と、この仕上圧延機13により熱間仕上圧延された熱延鋼板Hを冷却水により冷却する冷却装置14と、冷却装置14により冷却された熱延鋼板Hをコイル状に巻き取る巻取装置15とを備えている。
加熱炉11には、装入口を介して外部から搬入されてきたスラブSに対して、火炎を吹き出すことによりスラブSを加熱するサイドバーナ、軸流バーナ、ルーフバーナが配設されている。加熱炉11に搬入されたスラブSは、各ゾーンにおいて形成される各加熱帯において順次加熱され、さらに最終ゾーンにおいて形成される均熱帯において、ルーフバーナを利用してスラブSを均等加熱することにより、最適温度で搬送できるようにするための保熱処理を行う。加熱炉11における加熱処理が全て終了すると、スラブSは加熱炉11外へと搬送され、粗圧延機12による圧延工程へと移行することになる。
粗圧延機12は、搬送されてきたスラブSにつき、複数スタンドに亘って配設される円柱状の回転ロールの間隙を通過させる。例えば、この粗圧延機12は、第1スタンドにおいて上下に配設されたワークロール12aのみによりスラブSを熱間圧延して粗バーとする。次にこのワークロール12aを通過した粗バーをワークロールとバックアップロールとにより構成される複数の4重圧延機12bによりさらに連続的に圧延する。その結果、この粗圧延工程終了時に粗バーは、厚さ30〜60mm程度まで圧延され、仕上圧延機13へと搬送されることになる。なお、粗圧延機12の構成は本実施の形態に記載したものに限定されず、ロール数等は任意に設定することが可能である。
仕上圧延機13は、搬送されてきた粗バーを数mm程度まで仕上げ圧延する。これら仕上圧延機13は、6〜7スタンドに亘って上下一直線に並べた仕上げ圧延ロール13aの間隙に粗バーを通過させ、これを徐々に圧下していく。この仕上圧延機13により仕上げ圧延された熱延鋼板Hは、搬送ロール32により搬送されて冷却装置14へと送られることになる。なお、上述した上下一直線に並べた一対の仕上げ圧延ロール13aを備えた圧延機は、いわゆる圧延スタンドとも呼称される。
また、6〜7スタンドに亘って並べられた各圧延ロール13aの間(すなわち、圧延スタンド間)には、仕上げ圧延中におけるスタンド間冷却を行う冷却装置42が配置されている。この冷却装置42の装置構成等の詳細な説明については、図5を参照して後述する。なお、図1には、仕上圧延機13における2箇所に冷却装置42が配置されている場合を図示しているが、この冷却装置42は全ての圧延ロール13a間に設けられてもよく、一部にのみ設けられる構成でも良い。
冷却装置14は、仕上圧延機13から出てきた熱延鋼板Hに対してラミナーやスプレーによるノズル冷却を施すための設備である。この冷却装置14は、図2に示すように、ランナウトテーブルの搬送ロール32上を移動する熱延鋼板Hに対して冷却口31により上側から冷却水を噴出させる上側冷却装置14aと、熱延鋼板H下面に対して下側から冷却水を噴出させる下側冷却装置14bとを備えている。冷却口31は、上側冷却装置14a並びに下側冷却装置14bのそれぞれについて複数個に亘り設けられている。また冷却口31には、図示しない冷却ヘッダーが接続されている。この冷却口31の個数が、上側冷却装置14a並びに下側冷却装置14bによる冷却能力を規定するものとなる。なお、この冷却装置14は、上下スプリットラミナー、パイプラミナー、スプレー冷却等の何れかで構成されていてもよい。
この冷却装置14において、上側冷却装置14aの冷却能力と下側冷却装置14bの冷却能力の調整する際には、例えば上側冷却装置14aの冷却口31に接続される冷却ヘッダーと下側冷却装置14bの冷却口31に接続される冷却ヘッダーとを、それぞれオンオフ制御してもよい。あるいは、上側冷却装置14aと下側冷却装置14bにおける各冷却ヘッダーの操業パラメータを制御してもよい。即ち、各冷却口31から噴出される冷却水の水量密度、圧力、水温のいずれか又は2つ以上を調整してもよい。また、上側冷却装置14aと下側冷却装置14bの冷却ヘッダー(冷却口31)を間引いて、上側冷却装置14aと下側冷却装置14bから噴射される冷却水の流量や圧力を調整してもよい。例えば冷却ヘッダーを間引く前における上側冷却装置14aが下側冷却装置14bの冷却能力よりも上回っている場合、上側冷却装置14aを構成する冷却ヘッダーを間引く。
巻取装置15は、図1に示すように、冷却装置14により冷却された熱延鋼板Hを所定の巻取温度で巻き取る。巻取装置15によりコイル状に巻き取られた熱延鋼板Hは、熱間圧延設備1外へと搬送されることになる。
以上のように構成された熱間圧延設備1の冷却装置14において圧延方向に表面高さ(波高さ)が変動する波形状が形成されている熱延鋼板Hの冷却が行われる場合に、上述したように、上側冷却装置14aから噴出させる冷却水と、下側冷却装置14bから噴出させる冷却水の水量密度、圧力、水温等を好適に調整することで熱延鋼板Hの均一な冷却が行われる。しかしながら、特に通板速度が遅い場合には、熱延鋼板Hと搬送ロールやエプロンとが局所的に接触する時間が長くなり、熱延鋼板Hの搬送ロールやエプロンとの接触部分が接触抜熱により冷却され易くなることから、冷却が不均一となってしまう。この冷却の不均一性の要因について以下に図面を参照して説明する。
図3(a)に示すように熱延鋼板Hが波形状を有する場合、当該熱延鋼板Hは、波形状の底部において搬送ロール32と局所的に接触する場合がある。また、図3(b)に示すように、搬送ロール32、32間で熱延鋼板Hが落ち込むのを防止するためのサポートとしてエプロン33が設けられる場合には、熱延鋼板Hは、波形状の底部において搬送ロール32及びエプロン33と局所的に接触する場合がある。このように、熱延鋼板Hにおいて、搬送ロール32やエプロン33と局所的に接触する部分は、接触抜熱によって他の部分よりも冷却され易くなる。このため、熱延鋼板Hが不均一に冷却される。
特に、熱延鋼板Hの通板速度が低速の場合、当該熱延鋼板Hが搬送ロール32やエプロン33と局所的に接触する時間が長くなる。そうすると、図4(a)に示すように熱延鋼板Hが搬送ロール32やエプロン33と局所的に接触する部分(図4中の点線で囲った部分)が他の部分より冷却され易くなり、熱延鋼板Hが不均一に冷却される。一方、熱延鋼板Hの通板速度を高速にすると、上記接触時間が短くなる。しかも、通板速度が高速化すると、熱延鋼板Hと搬送ロール32やエプロン33との接触による反発によって通板中の熱延鋼板Hがこれら搬送ロール32やエプロン33から浮いた状態になる。また、熱延鋼板Hの通板速度を高速化すると、上記接触による反発によって熱延鋼板Hが搬送ロール32やエプロン33から浮いた状態となることに加え、熱延鋼板Hと搬送ロール32やエプロン33との接触時間や接触回数が減少するため、当該接触による温度降下は無視できるほどに小さくなる。従って、通板速度を高速化することで接触抜熱を抑制することができ、図4(b)に示すように熱延鋼板Hをより均一に冷却することができる。そして、この通板速度を550m/min以上とすることで、熱延鋼板Hを十分に均一に冷却できることを発明者らは見出した。なお、本知見は波形状が形成された熱延鋼板Hにおける冷却についてのものであるが、当該波形状の高さに拘らず熱延鋼板Hの最下点は搬送ロール32やエプロン33と接触することになるため、波形状の高さに依らず通板速度を高速化することは均一な冷却を行うのに有効である。
また、熱延鋼板Hの通板速度を550m/min以上とすると、熱延鋼板Hが搬送ロール32やエプロン33から浮いた状態になるため、当該熱延鋼板Hに冷却水を噴射しても、従来のように熱延鋼板H上には乗り水が存在しない。このため、乗り水による熱延鋼板Hの不均一冷却も回避することができる。
以上図3及び図4を参照して説明したように、熱延鋼板Hの通板速度を550m/min以上にすれば、圧延方向に周期的に波高さが変動する波形状が形成された熱延鋼板Hをより均一に冷却できる。
また、一般的に、引張強度が大きい熱延鋼板Hを圧延する場合、特に当該熱延鋼板Hが引張強度(TS)が800MPa以上のいわゆるハイテンと呼ばれる鋼板である場合には、当該熱延鋼板Hの硬度が高いため、熱間圧延設備1における圧延時に生じる加工発熱が大きいことが知られており、従来は冷却装置14における熱延鋼板Hの通板速度を低く抑えることで、冷却を十分に行うものとしていた。
しかしながら、冷却装置14における熱延鋼板Hの通板速度を低く抑えると、熱延鋼板Hに波形状が形成されている場合に、上述したように熱延鋼板Hと搬送ロールやエプロンとの局所的な接触により、接触部分が接触抜熱により冷却され易くなり、不均一な冷却が行われてしまう。
そこで、発明者らは、熱間圧延設備1の仕上圧延機13において、例えば6〜7スタンドに亘って設けられる仕上げ圧延ロール対13a、13a(即ち、圧延スタンド)同士の間で、冷却(いわゆるスタンド間冷却)を行うことで、上記加工発熱を抑制し、冷却装置14における熱延鋼板Hの通板速度を550m/min以上とすることができることを見出した。以下では図5を参照してスタンド間冷却について説明する。
図5は、スタンド間冷却を行うことが可能な仕上圧延機13の説明図であり、説明のため仕上圧延機13の一部を拡大し、3つの圧延スタンドについて図示したものである。なお、図5において上記実施の形態と同一の構成要素については同一の符号を付している。図5に示すように、仕上げ圧延機13には、上下一直線に並べた一対の仕上げ圧延ロール13a等を備える圧延スタンド40が複数(図5においては3つ)設けられている。各圧延スタンド40同士の間にはラミナーやスプレーによるノズル冷却を施す設備である冷却装置42がそれぞれの圧延スタンド間に設けられており、圧延スタンド40間において熱延鋼板Hに対しスタンド間冷却を行うことが可能となっている。
この冷却装置42は、図5に示すように、仕上げ圧延機13において搬送される熱延鋼板Hに対して冷却口46により上側から冷却水を噴出させる上側冷却装置42aと、熱延鋼板H下面に対して下側から冷却水を噴出させる下側冷却装置42bとを備えている。冷却口46は、上側冷却装置42a並びに下側冷却装置42bのそれぞれについて複数個に亘り設けられている。また冷却口46には、図示しない冷却ヘッダーが接続されている。なお、この冷却装置42は、上下スプリットラミナー、パイプラミナー、スプレー冷却等の何れかで構成されていてもよい。
図5に示す構成を有する仕上げ圧延機13において、特に熱延鋼板Hの引張強度(TS)が800MPa以上である場合に、スタンド間冷却を行うことで熱延鋼板Hの加工発熱が抑制される。これにより、冷却装置14における熱延鋼板Hの通板速度を550m/min以上に保つことが可能となる。従って、従来の低速な通板速度で冷却を行っていた場合に問題となっていた、熱延鋼板Hと搬送ロールやエプロンとの局所的な接触により接触部分が接触抜熱により冷却され易くなるといった点が解消され、熱延鋼板Hを十分に均一に冷却することができる。
以上の実施の形態において、冷却装置14による熱延鋼板Hの冷却は、当該熱延鋼板Hの温度が600℃以上の範囲で行われるのが好ましい。熱延鋼板Hの温度600℃以上は、いわゆる膜沸騰領域である、すなわち、かかる場合、いわゆる遷移沸騰領域を回避し、膜沸騰領域で熱延鋼板Hを冷却することができる。遷移沸騰領域では、熱延鋼板Hの表面に冷却水を噴射した際、当該熱延鋼板H表面において、蒸気膜に覆われる部分と、冷却水が熱延鋼板Hに直接噴射される部分とが混在する。このため、熱延鋼板Hを均一に冷却することができない。一方、膜沸騰領域では、熱延鋼板Hの表面全体が蒸気膜に覆われた状態で当該熱延鋼板Hの冷却が行われるので、熱延鋼板Hを均一に冷却することができる。したがって、本実施の形態のように熱延鋼板Hの温度が600℃以上の範囲において、熱延鋼板Hをより均一に冷却することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
熱延鋼板の通板速度を550m/min以上とすることで、当該熱延鋼板の冷却が均一に行われることを実証するため、実施例として熱延鋼板の冷却実験を行った。
(実施例1)
板厚2.5mm、幅1200mm、引張強度400MPaの急峻度2%中波が形成された熱延鋼板について、冷却装置での通板速度を変更して冷却を行った。具体的には、通板速度を400m/min、450m/min、500m/min、550m/min、600m/min、650m/minに変更し、各通板速度での熱延鋼板の冷却を20回ずつ行った。そして、巻き取り時の温度変動の標準偏差の平均値(CT温度変動量)を測定・算出した。その算出されたCT温度変動量について評価を行った結果を以下の表1に示す。なお、評価基準としては、CT温度変動量が25℃より大きい場合には、均一な冷却がされていないとの評価を行い、CT温度変動量が25℃以下の場合には、均一な冷却がされていると評価される。
表1に示すように、通板速度が500m/min以下の場合には、CT温度変動量が十分に低減されておらず(25℃より高い)、熱延鋼板の均一な冷却が十分に行われていない。一方、通板速度が550m/min以上の場合には、CT温度変動量が25℃以下に抑えられており、熱延鋼板の均一な冷却が行われていることが分かった。なお、特に通板速度が600m/min以上の場合には、CT温度が10℃未満(8℃、6℃)まで抑えられていることから、当該条件が熱延鋼板の均一冷却においてより好ましいことが分かった。
(実施例2)
板厚2.5mm、幅1200mm、引張強度800MPaの急峻度2%中波が形成された熱延鋼板について、仕上げ圧延の出側温度を880℃となるようにスタンド間冷却を行い、冷却装置での通板速度を変更して冷却を行った。具体的には、通板速度を400m/min、450m/min、500m/min、550m/min、600m/min、650m/minに変更し、各通板速度での熱延鋼板の冷却を20回ずつ行った。そして、巻き取り時の温度変動の標準偏差の平均値(CT温度変動量)を測定・算出した。その算出されたCT温度変動量について評価を行った結果を以下の表2に示す。なお、評価基準については上記実施例1の場合と同様とし、通板速度400m/minの場合のみスタンド間冷却を行っていない。
表2に示すように、通板速度が500m/min以下の場合には、スタンド間冷却を行った場合でもCT温度変動量が十分に低減されておらず(25℃より高い)、熱延鋼板の均一な冷却が十分に行われていない。一方、通板速度が550m/min以上の場合には、CT温度変動量が25℃以下に抑えられており、熱延鋼板の均一な冷却が行われていることが分かった。
また、スタンド間冷却を行った場合(即ち、表2に示す場合)には、比較的硬度の高い(引張強度800MPa)熱延鋼板に対してもCT温度変動量が抑えられている。即ち、熱延鋼板の冷却時の通板速度を550m/min以上とすることに加え、仕上圧延機でのスタンド間圧延を実施することで、あらゆる鋼材、特に硬度の高い鋼材に対しても均一な冷却が可能となることが分かった。
本発明は、仕上圧延機で熱間圧延され、圧延方向に周期的に波高さが変動する波形状が形成された熱延鋼板を冷却する際に有用である。
1 熱間圧延設備
11 加熱炉
12 粗圧延機
12a ワークロール
12b 4重圧延機
13 仕上圧延機
13a 仕上げ圧延ロール
14 冷却装置
14a 上側冷却装置
14b 下側冷却装置
15 巻取装置
16 幅方向圧延機
31 冷却口
32 搬送ロール
33 エプロン
40 圧延スタンド
42 冷却装置
42a 上側冷却装置
42b 下側冷却装置
46 冷却口
H 熱延鋼板
S スラブ

Claims (4)

  1. 仕上圧延機で熱間圧延され、圧延方向に周期的に波高さが変動する波形状が形成された引張強度が800MPa以上である熱延鋼板を冷却する方法であって、
    熱延鋼板の上面側の上側冷却装置と熱延鋼板の下面側の下側冷却装置は、それぞれ冷却水を噴出する複数のヘッダーを有し、前記上側冷却装置と前記下側冷却装置の冷却能力は、前記各ヘッダーをオンオフ制御することによって調整され、
    前記上側冷却装置と前記下側冷却装置は、それぞれ冷却水を噴出する複数のヘッダーを有し、前記上側冷却装置と前記下側冷却装置の冷却能力は、前記各ヘッダーの水量密度、圧力、水温のいずれか又は2つ以上の操業パラメータを制御することによって調整され、
    熱延鋼板を冷却する際、その通板速度を550m/min以上とすることを特徴とする、熱延鋼板の冷却方法。
  2. 前記仕上圧延機は複数の圧延スタンドから構成され、
    前記複数の圧延スタンド同士の間において熱延鋼板の冷却が行われることを特徴とする、請求項1に記載の熱延鋼板の冷却方法。
  3. 熱延鋼板を冷却する際、当該熱延鋼板の通板をサポートするエプロンが設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の熱延鋼板の冷却方法。
  4. 熱延鋼板の冷却は、熱延鋼板の温度が600℃以上の範囲で行われることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の熱延鋼板の冷却方法。
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