JP2008223626A - ターボ過給機への潤滑液供給システム - Google Patents

ターボ過給機への潤滑液供給システム Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関停止動作時、ターボ過給機において異音が発生するのを防止する。
【解決手段】内燃機関10のオイルパン10Cからの潤滑油を、内燃機関10に連動される第1オイルポンプ11を用いてターボ過給機14に供給する第1潤滑油供給経路を設ける。更に、オイルパン10Cからの潤滑油を電動オイルポンプである第2オイルポンプ23を用いてターボ過給機14に供給する第2潤滑油供給経路を設ける。内燃機関10が停止した後、第2オイルポンプ23を駆動して、ターボ回転数が所定値よりも低くなるまで潤滑油をターボ過給機に供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターボ過給機に潤滑液の供給を行なうための潤滑液供給システムに関する。
ターボ過給機への潤滑油(潤滑液)の供給は、一般には内燃機関のクランクシャフトに連動されたオイルポンプによって行われる。そのためターボ過給機には、内燃機関が始動されてから停止されるまでの間のみ潤滑油の供給が行われる。このような構成に対し、ターボアシスト用の電動機を備えたターボ過給機において、内燃機関始動時(特に冷間始動時)に電動機により高速回転されるターボ過給機の軸受けに、内燃機関の始動に先立って潤滑油を供給し、ターボ回転軸の焼き付きを防止するものが提案されている(特許文献1参照)。
また、電動機付きターボ過給機において、内燃機関停止後の排気ガスの熱によるターボ回転軸の焼き付き防止のために、内燃機関停止後も所定温度以下となるまで電動機によりターボ回転軸を回転させ、軸受け上方に設けられたオイル溜まりから潤滑油を自然落下により軸受けに供給し、自己潤滑するものが知られている(特許文献2参照)。
特開2003−239756号公報 特開昭64−45922号公報
上記特許文献1、2の装置は、内燃機関始動時、あるいは内燃機関停止時におけるターボ回転軸/軸受けの焼き付きの防止を目的としたものである。しかし、内燃機関停止によりターボ過給機への潤滑油の供給が停止されると、この他にも騒音の問題が発生する。すなわち、内燃機関停止後においてもターボ回転軸は、その慣性モーメントにより一定時間惰性で回転を続ける。内燃機関停止によりオイルポンプからの潤滑油の供給が停止されると、軸受けホルダと軸受けハウジングとの間など、過給機の構成要素で相対的に回転数の差が認められ当接される他の部位相互間に油膜ダンパを用いた構成では、軸受けホルダと軸受けハウジングとの間に接触が生じ、惰性による回転が所定の回転数に達すると異音が発生する。特に、電動機付きターボ過給機のように、ターボ回転軸に一体化された組立体(ターボ回転軸、タービン、コンプレッサ、電動機回転子など)の質量および慣性モーメントが大きい場合、この問題は顕著である。
本発明は、内燃機関停止動作時、ターボ過給機において異音が発生するのを防止することを目的としている。
本発明のターボ過給機への潤滑液供給システムは、内燃機関に設けられたターボ過給機に潤滑液を供給する潤滑液供給手段を備え、潤滑液供給手段が、内燃機関の停止動作時にターボ過給機における異音の発生を抑制するために、所定のターボ回転数よりも低いターボ回転数となるまで、ターボ過給機への潤滑液の供給を継続し、ターボ過給機の軸受け部に潤滑液の液膜によるダンパを形成することを特徴としている。
潤滑液供給手段は、内燃機関停止時においても駆動可能であることが好ましい。例えば、潤滑液供給手段は、内燃機関の駆動力により駆動される第1潤滑液供給手段と、内燃機関とは独立して駆動される第2潤滑液供給手段とを備える。
また、第2潤滑液供給手段は、ターボ回転数が所定のターボ回転数よりも低く、かつ潤滑液の圧力が液膜によるダンパを維持するのに必要な所定値以下になったときに駆動されることが好ましい。例えば、第1潤滑液供給手段が、内燃機関に連動される第1ポンプとチェックバルブとを備えるとともに、第2潤滑液供給手段が第2ポンプを備え、第2ポンプが第1ポンプおよびチェックバルブと並列に設けられる。
潤滑液供給手段は、例えば内燃機関のクランクシャフトに連動して駆動され、ターボ回転数が所定のターボ回転数よりも低くなるまで、内燃機関のエンジン回転数が落とされる。また例えば、潤滑液供給手段が前記内燃機関のクランクシャフトに連動して駆動され、内燃機関停止後、クランクシャフトが、ターボ回転数が所定のターボ回転数よりも低くなるまで電動機により駆動される。
また潤滑液供給システムはターボ回転数を検出する回転数検出手段を備え、潤滑液供給手段が回転数検出手段により検出されるターボ回転数に基づいて制御される。またあるいは、内燃機関停止後または内燃機関停止指示後においてターボ回転数が所定のターボ回転数に達するまでの時間を求め、この時間に基づいて潤滑液供給手段の駆動が制御される。また例えば、所定のターボ回転数は、異音が発生する限界回転数とされる。
以上のように、本発明によれば、内燃機関停止動作時、ターボ過給機において異音が発生するのを防止できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態であるターボ過給機への潤滑油(油以外の潤滑液であってもよい)の供給を行なう潤滑油(潤滑液)供給システムの模式的な構成を示すブロック図である。
内燃機関10は、吸気マニホルド10A、排気マニホルド10B、オイルパン10Cを備えるとともに、内燃機関10のクランクシャフト(図示せず)に連動される第1オイルポンプ11と第1オイルフィルタ12を備える。本実施形態において、吸気マニホルド10Aには、インタークーラ13を介して電動機付きターボ過給機14のコンプレッサ14Aが接続され、エアクリーナ15を通して吸入された外気がコンプレッサ14Aにより加圧され供給される。
ターボ過給機14のターボ回転軸140には、従来周知のようにタービン14Bとターボの回転をアシストするための電動機(モータ)14Cが設けられる。タービン14Bには排気マニホルド10Bから排気ガスが供給され、排気ガスはタービン14Bを回転させたのち触媒16を介して外部へと排出される。また、電動機14Cはインバータ/コントローラ17により駆動制御されるとともに、その回転数が検知され電子制御ユニット(ECU)19へ入力される。なお、電動機14Cにはバッテリ18からインバータ/コントローラ17を介して電力が供給され、インバータ/コントローラ17は電子制御ユニット(ECU)19によって制御される。
第1実施形態において、オイルパン10Cからの潤滑油は、第1および第2潤滑油供給経路を介してターボ過給機14のターボ回転軸140の軸受け部に供給される。第1潤滑油供給経路は、内燃機関10を動力源とする第1オイルポンプ11を用いたもので、内燃機関10が運転中、潤滑油はこの供給経路を用いてターボ過給機14に供給される。
第1潤滑油供給経路において、オイルパン10Cは第1オイルポンプ11に接続され、第1オイルポンプ11から吐出された潤滑油は、第1オイルフィルタ12、チェックバルブ20、第2オイルフィルタ21を介してターボ過給機14に供給される。なお、第2オイルフィルタ21の手前(上流側)、チェックバルブ20の下流側の配管には、例えば油圧センサ22が設けられ、ターボ入口における油圧が検出され、電子制御ユニット(ECU)19に入力される。なお、第1オイルポンプ11から吐出され第1オイルフィルタ12を介した潤滑油の一部は、上述のようにチェックバルブ20を通してターボ過給機14にも供給されるが、潤滑油の主なものは再度内燃機関10の各部へと供給され循環される。
一方、第2潤滑油供給経路は、イグニッションIGがON状態からOFF状態とされて内燃機関10が停止され、第1オイルポンプ11の駆動が停止された際に用いられる潤滑油の供給経路であり、その動力源には、内燃機関10の駆動とは独立した第2オイルポンプ23が用いられる。第2オイルポンプ23は、例えば電動機を用いた電動オイルポンプであり、電力はバッテリ18から供給され、その制御は電子制御ユニット(ECU)19によって行われる。すなわち第2オイルポンプ23はイグニッションIGがオフされた状態において駆動される。
第2潤滑油供給経路において、オイルパン10Cは第2オイルポンプ23に接続される。第2オイルポンプ23から吐出された潤滑油は、その後第1潤滑油供給経路と同様に、圧力センサ22が設けられた配管を通過した後、第2オイルフィルタ21を介してターボ過給機14に供給される。すなわち、第2オイルポンプ23は、第1オイルポンプ11、第1オイルフィルタ12、チェックバルブ20と並列に接続される。
ここで、チェックバルブ20は、内燃機関10の運転が停止されることにより第1オイルポンプ11が停止され、更に第2オイルポンプ23が駆動された際、チェックバルブ20が設けられた経路を介して、潤滑油が第2オイルポンプ23の吐出圧により内燃機関10側に逆流するのを防止するものである。また第2オイルフィルタ21は、主に第2潤滑油供給経路を介した潤滑油を濾過するものであるが、本実施形態では第1潤滑油供給経路を介した潤滑油の濾過も行われる。なお、第1オイルフィルタ12は、内燃機関10の各部へと潤滑油が戻される側の配管(チェックバルブ20側の配管から分岐した配管)に配置されてもよい。この場合、第2オイルポンプ23は、第1オイルポンプ11およびチェックバルブ20とのみ並列に接続される。
次に図2、図3を参照して、潤滑油が供給されるターボ過給機14における軸受け部の周辺の構成について説明し、本実施形態における油膜(液膜)ダンパの役割につてい説明する。図2は、本実施形態の電動機付きターボ過給機14のターボ回転軸140に沿った断面図であり、図3は、図2の断面図における軸受け部の拡大図である。
電動機付きターボ過給機14のターボ回転軸140は、その一端にタービンブレード143が一体的に設けられ、他端にはコンプレッサ14Aのインペラ144が装着される。またタービン回転軸140には、電動機14Cのモータ回転子145が取り付けられ、その周囲にはコイル146が巻かれたステータ147が配置される。
ターボ回転軸140には、一対の軸受け(ボールベアリング)141、142が装着される。軸受け141、142は、円筒状の軸受けホルダ148内に組み付けられ、ボールベアリング141、142はターボ回転軸140に装着されたスペーサ149によりその内輪が軸方向に所定距離離れて固定される。また、ボールベアリング141、142の外輪は、それぞれ一対のリング150、151に当接し、リング150、151の間に介挿されるコイルスプリング152によりその位置が保持される。
軸受けホルダ148は、軸受けホルダ148よりも一回り大きい円筒状の軸受けハウジング153内に装置される。これにより軸受けホルダ148と軸受けハウジング153の間には、円筒状の僅かな隙間154が形成され、ここに潤滑油が所定の圧力以上で供給されると、油膜が形成され軸受けホルダ148と軸受けハウジング153の間において油膜ダンピングとして機能する。なお軸受けハウジング153はタービン過給機14の本体と一体的であり、軸受けハウジング153内の構成を本実施形態では軸受け部と呼ぶ。
また、軸受けホルダ148には、円筒軸方向に垂直な穴148Aが形成されており、軸受けハウジング153に装着されたピン155の先端が嵌入され、軸受けホルダ148の円筒軸周りの回転が規制される。なお、ピン155の先端と穴148Aとの間には適度な隙間が形成され、軸受けホルダ148は、ピン155の軸方向にそって移動可能である。すなわち、油圧が低いときには、ターボ回転軸140および軸受けホルダ148を含む組立体は、重力により一方へ偏り、軸受けハウジング153の内周面と接触する。一方、油圧が一定値を越え隙間154に油膜が形成されると、軸受けホルダ148は、ピン155に沿って移動し、軸受けホルダ148の外周面は軸受けハウジング153の内周面と一定の距離隔てて同軸的に保持される。
ピン155の中心には軸に沿ってオイル供給通路155Aが形成され、オイル供給通路155A内には、第2オイルフィルタ21(図1参照)が装着される。オイル供給通路155Aは、ピン155の先端近くでT字形に横方向に分岐し、軸受けホルダ148の外周面に周方向に沿って設けられた溝148Bにオイル供給通路155Aを介した潤滑油を供給する。溝148Bに供給された潤滑油は、その後隙間154に供給され軸受けホルダ148と軸受けハウジング153との間で油膜ダンパを形成する。なお、ボールベアリング141、142には、リング150、151にそれぞれ設けられたジェット給油穴150A、151Aを通して潤滑油が供給され冷却される。
次に図4のフローチャートを参照して、第1実施形態における潤滑油供給システムの制御手順について説明する。なお、図4に示される制御処理は、各センサからの信号に基づいて電子制御ユニット(ECU)19が、第2オイルポンプである電動オイルポンプ23を駆動制御することにより実行される。
ステップS110において、イグニッションIGがオフ状態(内燃機関10停止状態;第1オイルポンプ11停止状態)とされたことを電子制御ユニット(ECU)19が検知すると、ステップS112においてインバータ/コントローラ17からターボ回転数Ntが読み込まれ、検出されたターボ回転数Ntが所定値よりも大きいか否かが判定される。ここで所定値は、潤滑が不十分で油膜ダンパが機能しないときに、ターボ過給機14の軸受け部が異音を発生する回転数、あるいはそれ以下の回転数である。なお、例えば所定値=0、すなわち回転が完全に止まった状態を判定条件とすることも可能である。
また例えば、潤滑油(潤滑液)の供給を停止したときに、車内環境での異音レベルが所定値以下となる最大のターボ回転数を限界回転数として予めもとめ、この限界回転数を所定値として、上記ステップS112における判定を行ってもよい。
ターボ回転数Ntが所定値よりも大きいと判定されたときには、すなわち、未だ十分にターボ回転数Ntが下がっていないときには、ステップS114において油圧センサ22において検出されたターボ入口油圧が所定値以下であるか否かが判定される。ここで所定値は、油膜ダンパが形成されるのに最低限必要な油圧値である。ステップS114において、検出された油圧が所定値以下でないと判定された場合、ターボ回転数Ntは未だ十分に下がっていないが、まだ油圧(残圧)は油膜ダンパを維持するのに十分あるので、ステップS112に戻り同様の判定を繰り返す。
一方、ステップS114において、検出された油圧が所定値以下であると判定された場合、残圧は油膜ダンパを維持するのに既に十分でないので、その後、回転数が低下し所定回転数に達すると異音が発生する。したがって、ステップS116において、第2オイルポンプである電動オイルポンプ23が駆動され、ターボ過給機14への潤滑油の供給が開始され、ステップS112以下の判定が繰り返される。
また、ステップS112において、ターボ回転数Ntが所定値以下である(Ntよりも大きくない)と判定された場合には、ターボ回転数Ntは既に異音を発生することのない回転数まで下がっているので、油膜ダンパを維持する必要がなくステップS118において第2オイルポンプである電動オイルポンプ23の駆動が停止され、この潤滑油供給システムの制御処理は終了する。
以上のように、第1実施形態によれば、内燃機関の停止動作において機関停止後も、ターボ回転数が異音が発生する所定の回転数よりも低い回転数(ターボ回転数が0のときも含む)となるまで、内燃機関とは独立した第2オイルポンプを駆動して油膜ダンパを維持することができる。これにより、ターボ過給機の軸受け部における異音の発生を防止できる。また、第1実施形態では、油圧をモニタすることにより、残圧が油膜ダンパ維持に十分なときには第2オイルポンプを駆動させないことにより、より効率的に潤滑維持のための制御を行なうことができる。
なお、本実施形態では、例えば、ターボ過給機に設けられた電動機の回生エネルギーを第2オイルポンプの駆動に用いることにより、潤滑油供給システムの駆動を更に効率化することができる。回生エネルギーは一旦バッテリに蓄積されてもよいし、直接第2オイルポンプに用いられてもよい。また、このとき電動機の回生によりターボ回転数の低下を早めることができる。
また、本実施形態では、第2オイルフィルタを用いているため、第2オイルフィルタを第1オイルフィルタよりも目の細かいものにすることにより、軸受けにボールベアリングなどを用いるときにも異物の除去を十分に行なうことができる。また、内燃機関停止後も潤滑油がターボ過給機に供給されることから、デッドソーク時にターボ軸受けを潤滑油で冷却することができるためタービンからの熱による温度上昇を抑えることができ、軸受けの信頼性が向上する。
次に図5を参照して本発明の第2実施形態のターボ過給機の潤滑油(潤滑液)供給システムについて説明する。図5は、第2実施形態におけるターボ過給機の潤滑油供給システムの構成を示すブロック図である。第2実施形態では、第1実施形態の構成から、第2潤滑油供給経路が取り除かれている。すなわち第1実施形態においては、第1オイルポンプ11、第1オイルフィルタ12、およびチェックバルブ20と並列に第2オイルポンプ23およびその配管が設けられていたが、第2実施形態ではこれらが取り除かれる。また、このことから、チェックバルブ20、第2オイルフィルタ21、および圧力センサ22も取り除かれる。なお、その他の構成については第1実施形態と同様であるため、それらの構成については第1実施形態の説明と同一の参照符号を用いるとともにその説明を割愛する。
第2実施形態では、第2オイルポンプ23が存在しないことから、内燃機関の停止動作において、内燃機関10のアイドル回転数を制御することによりターボ過給機14のターボ回転数を上記所定値よりも低い値にまで下げ、内燃機関10の運転を停止する。すなわち、電子制御ユニット(ECU)19が、イグニッションIGがオフされたことを検出すると(ここでは例えばキー操作によるイグニッションオフあるいは内燃機関停止指示)、電子制御ユニット(ECU)19は直ちに内燃機関10の運転を停止せず、アイドル回転を行ないエンジン回転数を落としターボ回転数を下げる。アイドル回転数が十分に下げられ、インバータ/コントローラ17において検出されるターボ回転数が、ターボ過給機14において異音が発生しない所定値よりも低下すると、電子制御ユニット(ECU)19は、内燃機関10の実際のイグニッションをオフし内燃機関10の運転を停止する。すなわち、第1オイルポンプ11は、ターボ回転数が上記所定値よりも低くなるまで潤滑油をターボ過給機14に供給し続けることが可能なため、その間油膜ダンパを維持することができ、異音の発生を防止できる。
以上のように、第2実施形態においても、内燃機関停止動作時にターボ過給機において異音が発生することを防止できる。また、第2実施形態では、別途第2オイルポンプを設ける必要がないので、従来のシステムにそのまま適用することが可能である。
図6は、第3実施形態のターボ過給機の潤滑油(潤滑液)供給システムの構成を示すブロック図である。第3実施形態は、第2実施形態と略同様の構成をとるが、第2実施形態の構成に加え、車両の駆動にモータアシストを行なうハイブリッド機構を備える。第2実施形態と同様に、同一の構成については同一参照符号を用い、その説明を割愛する。
第3実施形態において、車両はハイブリッド車であるため、内燃機関10の出力軸30は、第1モータ/ジェネレータ(MG1)31、動力分配装置32、第2モータ/ジェネレータ(MG2)33、減速ギヤ34、ディファレンシャルギヤ35を介して車輪36(1輪のみ図示)に接続される。これにより内燃機関10の動力は車輪36へと伝達される。
第1モータ/ジェネレータ(MG1)31は、内燃機関10のスタータ・モータとして機能するとともに、ジェネレータとして機能し、インバータ/コントローラ37を介してバッテリ18に接続される。一方、第2モータ/ジェネレータ(MG2)33は、車両駆動力(トルク)に対してトルクアシストを行なうもので、第1モータ/ジェネレータ(MG1)31と同様にインバータ/コントローラ37を介してバッテリ18に接続される。
インバータ/コントローラ37は、電子制御装置(ECU)19により制御され、運転状態に合わせて、第1および第2モータ/ジェネレータ(MG1、MG2)31、33を、モータあるいはジェネレータとして駆動する。なお、第2モータ/ジェネレータ(MG2)33によりトルクアシストが行われる際、内燃機関10と第2モータ/ジェネレータ(MG2)33との間におけるトルクの分配、合成は、動力分配装置32によって行なわれる。
第3実施形態では、車両の運行を停止するために車両が減速され、所定の速度以下となると内燃機関10がアイドル状態とされるとともに、例えば第2モータ/ジェネレータ(MG2)33の動力のみによって車両が駆動され、内燃機関10のクランクシャフトの回転は維持される。車両停止後には、例えば第1または第2モータ/ジェネレータ31、33により、内燃機関10のクランクシャフトをターボ過給機14のターボ回転数が異音を発生しない所定値よりも低くなるまでアイドル回転させる。すなわち電子制御ユニット(ECU)19は、インバータ/コントローラ17により検出されるターボ回転数が所定値よりも低くなるまで第1または第2モータ/ジェネレータ31、33による、内燃機関10アイドル回転を維持し、第1オイルポンプ11の駆動を維持する。
以上により、第3実施形態においても第2実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第3実施形態では、内燃機関のイグニッションを実際に停止した後、ハイブリッド用のモータ/ジェネレータを用いて、より容易にターボ回転数が所定値よりも低くなるまでクランクシャフトの回転を維持し、第1オイルポンプによるターボ過給機への潤滑油の供給を維持することができる。
なお、第1〜第3実施形態においては、特にその効果が顕著である電動機付きターボ過給機を例に説明を行ったため、ターボ回転数を直接検出して潤滑油供給システムの駆動を制御したが、本発明は電動機によるアシスト機能を持たないターボ過給機にも適用できる。ターボ回転数を検出するセンサを備えていないシステムでは、例えば、イグニッションをオフした後(内燃機関停止後)、あるいはイグニッションをオフする指示を受けた後(内燃機関停止指示後)、エンジン回転数に対応してターボ回転数が所定値よりも低くなるまでの時間を予め求めておき、ターボ回転数が所定値よりも低くなる時間が経過した時点で潤滑油供給システムの駆動を停止する構成とすることも可能である。なおこのような構成は、第1〜第3実施形態のように電動機付きターボ過給機にも適用することができる。
本発明の第1実施形態におけるターボ過給機のための潤滑油供給システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態に用いられる電動機付きターボ過給機の断面図である。 図2に示された電動機付きターボ過給機の軸受け部近傍における部分拡大断面図である。 第1実施形態における潤滑油供給システム制御処理のフローチャートである。 第2実施形態における潤滑油供給システムの構成を示すブロック図である。 第3実施形態における潤滑油供給システムの構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 内燃機関
10C オイルパン
11 第1オイルポンプ
14 ターボ過給機
14A コンプレッサ
14B タービン
14C 電動機
17 インバータ/コントローラ
18 バッテリ
19 電子制御ユニット(ECU)
20 チェックバルブ
22 油圧センサ
23 第2オイルポンプ
140 ターボ回転軸
141、142 軸受け

Claims (10)

  1. 内燃機関に設けられたターボ過給機に潤滑液を供給する潤滑液供給手段を備え、前記潤滑液供給手段が、前記内燃機関の停止動作時に前記ターボ過給機における異音の発生を抑制するために、所定のターボ回転数よりも低いターボ回転数となるまで、前記ターボ過給機への前記潤滑液の供給を継続し、前記ターボ過給機の軸受け部に前記潤滑液の液膜によるダンパを形成する
    ことを特徴とするターボ過給機への潤滑液供給システム。
  2. 前記潤滑液供給手段が、前記内燃機関停止時においても駆動可能であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑液供給システム。
  3. 前記潤滑液供給手段が、前記内燃機関の駆動力により駆動される第1潤滑液供給手段と、前記内燃機関とは独立して駆動される第2潤滑液供給手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の潤滑液供給システム。
  4. 前記第2潤滑液供給手段が、前記ターボ回転数が前記所定のターボ回転数よりも低く、かつ前記潤滑液の圧力が前記液膜によるダンパを維持するのに必要な所定値以下になったときに駆動される
    ことを特徴とする請求項3に記載の潤滑液供給システム。
  5. 前記第1潤滑液供給手段が、前記内燃機関に連動される第1ポンプとチェックバルブとを備えるとともに、前記第2潤滑液供給手段が第2ポンプを備え、前記第2ポンプが前記第1ポンプおよび前記チェックバルブと並列に設けられることを特徴とする請求項3に記載の潤滑液供給システム。
  6. 前記潤滑液供給手段が前記内燃機関のクランクシャフトに連動して駆動され、前記ターボ回転数が前記所定のターボ回転数よりも低くなるまで、前記内燃機関のエンジン回転数が落とされることを特徴とする請求項1に記載の潤滑液供給システム。
  7. 前記潤滑液供給手段が前記内燃機関のクランクシャフトに連動して駆動され、前記内燃機関停止後、前記クランクシャフトが、前記ターボ回転数が前記所定のターボ回転数よりも低くなるまで電動機により駆動されることを特徴とする請求項1に記載の潤滑液供給システム。
  8. 前記ターボ回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記潤滑液供給手段が前記回転数検出手段により検出されるターボ回転数に基づいて制御されることを特徴とする請求項1に記載の潤滑液供給システム。
  9. 前記内燃機関停止後または前記内燃機関停止指示後において前記ターボ回転数が前記所定のターボ回転数に達するまでの時間を求め、前記時間に基づいて前記潤滑液供給手段の駆動が制御されることを特徴とする請求項1に記載の潤滑液供給システム。
  10. 前記所定のターボ回転数は異音が発生する限界回転数であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑液供給システム。
JP2007063697A 2007-03-13 2007-03-13 ターボ過給機への潤滑液供給システム Expired - Fee Related JP4830922B2 (ja)

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