JP2008222576A - インドール化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インドメタシンのような医薬品、または染料の骨格成分としても重要なインドール化合物を廉価、安全且つ効率よく製造する方法を提供すること。
【解決手段】インドリン化合物を、式(I)を満たす活性炭からなる触媒の存在下酸素と接触させるインドール化合物の製造方法。
4000<S×(Oco) (I)
但し、SはBET比表面積(m/g)を、Ocoは加熱により一酸化炭素として脱離する表面酸素量の活性炭に対する重量%を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性炭からなる触媒の存在下、インドリン化合物から温和な条件で効率よく医薬品、染料等の母核化合物として有用な種々のインドール化合物を製造する方法に関する。
インドール化合物は、当初A.von Baeyerによってインジゴの研究の際、その分解物からはじめて得られたように、染料の母核化合物として有用な化合物であり、またインドメタシンのような重要な医薬化合物の骨格を有する化合物でもある。
インドール化合物を合成する方法は古くから知られており、Fischer法、Reissert法、Batcho-Leimgruber法などのベンゼン誘導体の側鎖を閉環させる方法、およびLarock法などのカップリングによる方法が知られているが、これらの合成法では副生成物が多かったり、原料の入手が困難だったりする問題点があった。
インドリン誘導体から脱水素することでインドール化合物を合成する方法も知られており、この方法では副生成物が少なく、簡便な方法であるが、脱水素反応に酸化マンガン、パラジウム化合物などの重金属触媒を用いる必要があり、より温和な条件で合成できる方法の開発が望まれていた。
重金属を用いない酸化反応触媒として、一酸化炭素で脱離する表面酸素量と比表面積の積がある値以上ある活性炭が提案されている(特許文献1)。ここでは、酢酸中で1,3,5−トリフェニルピラゾリンを対応するピラゾールにする反応が開示されているが、ピラゾリン環の窒素分子のうち1つはフェニル基で置換され、副反応の防止が期待できる条件であった。また、この実験例では酢酸を溶媒にしているため、反応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液による中和という工程が必要となっていた。また酢酸は酸性の液体であるため、原料の構造によっては分解反応が起きたりすることもある。
WO2006/028035号公報
本発明の課題は、ニッケル、パラジウム化合物等のような高価な金属触媒を用いたり、高温、高圧下で反応させたりすることなく、温和な条件でインドリン化合物を酸素と接触させるインドール化合物の製造方法を提供することにある。
活性炭は、種々の物質を吸着する性質を有している。吸着とは界面における物質の濃度が、バルク相における物質の濃度よりも高くなっている現象のことであり、活性炭表面では、溶媒中の溶質濃度が他の部分と比較して高くなっている。このとき、反応の温度、反応に用いる溶媒によって、活性炭表面における溶質、酸素濃度が変わることも知られている。
インドリン化合物からインドール化合物を合成する場合、水素原子を脱離させる必要がある。そこで、酸素を酸化剤として水素原子を水として脱離させる方法を考えた。その際、本発明者らは比表面積が広く、表面酸素量の多い活性炭を反応系に加えることにより、インドリン化合物からインドール化合物が予想外の高収率で得られることを見出した。また、加熱により一酸化炭素の状態で脱離する表面酸素量の多い活性炭を用いると酢酸のような極性のある溶媒を用いることなく反応性を著しく高めることができることを見出した。これらの知見を基にさらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)置換基を有していてもよいインドリン(以下インドリン化合物という。)を、式(I)を満たす活性炭からなる触媒の存在下酸素と接触させる対応するインドール(以下インドール化合物という。)の製造方法。
4000<S×(Oco) (I)
但し、SはBET比表面積(m/g)を、Ocoは次の方法により求められる加熱により一酸化炭素として脱離する表面酸素量の活性炭に対する重量%を示す。
Ocoの測定法:
活性炭約3gを測り取り、内径25mm、長さ100cmの石英管に入れ、石英管を温度調節のできる管状炉に挿入し、窒素ガスを0.1L/分の割合で流しながら、室温から900℃まで30分かけて昇温した後その温度で30分間保持し、この工程で排出されたガスを全量採取し、メタンコンバーターを設置したガスクロマトグラフィーで一酸化炭素を定量し、これに含まれる酸素量の活性炭に対する重量%を計算して求める、
(2)
インドリン化合物が式(II)
Figure 2008222576
(式中RおよびRは、同一または異なって、水素原子、芳香族基、脂肪族基、ハロゲン、ニトロ、カルボキシル基である。)
で示される化合物であり、インドール化合物が式(III)
Figure 2008222576
(式中RおよびRは前記と同義である。)
で示される化合物である(1)記載のインドール化合物の製造方法、
(3)
インドリン化合物およびインドール化合物が2−置換体である(1)または(2)記載のインドール化合物の製造方法、
(4)
触媒が300〜750℃で薬品賦活された活性炭である(1)〜(3)のいずれかに記載のインドール化合物の製造方法、
である。
本発明のインドール化合物合成反応は、基質であるインドリン化合物を、必要により適当な溶媒に溶かし、その中に本発明の酸化反応触媒を加え、反応容器中に酸素や空気を導入して基質と酸素を接触させる反応である。
溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼンのような芳香族化合物、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、オクタノールのようなアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコールのような多価アルコール類等の有機溶媒が挙げられる。溶媒のなかでは特にベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼンのような芳香族化合物が好ましい。
基質であるインドリン化合物は、インドリン骨格を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば前記一般式(II)で示されるインドリン化合物が含まれ、反応の結果得られるインドール化合物は一般式(III)で示される。
一般式(II)および(III)において、R1およびR2で示される基としては、水素原子、さらに置換基を有していてもよい芳香族または脂肪族基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基)などが挙げられる。
1およびR2で示される芳香族基としては、例えばフェニル、ナフチル、チエニル、フラニルなどが挙げられ、脂肪族基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシルなどのC1-6のアルキル基、例えばビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニルなどのC2-6アルケニル基などが挙げられ、さらにそれらの置換基としては芳香環または脂肪族基の任意の位置におけるメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどのC1−3アルキル、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどのC1−3アルコキシ、シアノ、クロル、ブロモなどのハロゲン、ニトロ、カルボキシルなどが挙げられる。
酸化反応触媒の使用量は、触媒する反応にもよるが、基質に対して通常0.1〜200重量%、好ましくは25〜200重量%であり、反応速度を高めるためには50〜200重量%使用することがさらに好ましい。
基質を接触させる酸素の濃度は、0.1〜100容量%の範囲が好ましく、5〜100容量%の範囲がさらに好ましく、15〜100容量%の範囲が最も好ましい。酸素又は空気は、反応液中に管から導入しても良いが、通常反応液を攪拌しながら空気と接触させることによって行ってもよい。また、濃度0.1〜100容量%酸素が含まれる雰囲気で加圧下に反応させてもよい。
本発明の酸化反応は、反応系を適度に加温することにより反応速度を促進させることができるが、反応温度は通常50〜150℃、好ましくは、80〜130℃である。
本発明の反応時間は、反応が終了することを確認できれば特に限定されないが、通常3時間以上、好ましくは5時間以上であり、50時間以下であり、好ましくは24時間以下である。
反応終了後、生成物、未反応の基質と酸化反応触媒をろ過によって分離することができる。分離した酸化反応触媒は、溶媒で洗浄した後乾燥することで、再度酸化反応触媒として使用することができる。
本発明の、式(I)の、4000<S×Ocoを満たす活性炭からなる酸化反応触媒は、原料炭を300〜700℃、好ましくは320〜700℃の温度で、りん酸、塩化亜鉛、水酸化アルカリ金属等の薬品で賦活して得られた活性炭を水、塩酸、硝酸などで洗浄して製造することができる。
酸化反応触媒の原料は、通常の活性炭の原料に用いられるものであればいずれでもよく、木材、鋸屑、木炭、素灰、やし殻、くるみ殻などの果実殻、桃、梅等の果実種子、果実殻炭、果実種子炭、パルプ製造副生物、リグニン廃液、製糖廃物、廃糖蜜などの植物系原料、泥炭、草炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、コークス、コールタール、石炭ピッチ、石油蒸留残渣、石油ピッチなどの鉱物系原料、その他海藻、レーヨン等の天然素材、フェノール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール等の合成素材などが用いられる。
賦活した活性炭のBET比表面積は、通常1000〜2000m/g、好ましくは1200〜1800m/gである。
酸素の不存在下に加熱により一酸化炭素として脱離する表面酸素は、活性炭表面でカルボニル基やキノン、アルデヒドの形で存在する酸素と考えられており、この形で存在する酸素量が多いほど酸化反応の触媒活性が高い。
通常触媒用として用いられる活性炭は、水蒸気賦活法で製造されたものが多いが、水蒸気賦活に必要な800〜1000℃といった高い温度では、上記のような官能基は活性炭表面で安定的に存在できない。したがって、本発明の酸化触媒を製造するには、りん酸、塩化亜鉛、アルカリ金属水酸化物などの賦活薬品を用いて通常300〜750℃、好ましくは320〜700℃で賦活するのが良い。
りん酸賦活法で本発明の酸化反応触媒を製造する場合、原料を約30〜95%、好ましくは、60〜80%のりん酸と混合し、これを300〜750℃で20分〜10時間、好ましくは30分〜5時間程度加熱して賦活するが、賦活温度が低い場合は賦活時間を長めに、賦活温度が高い場合は賦活時間を近かめに調整するのがよい。次いで活性炭に対して5〜200倍量、好ましくは10〜100倍量の温水(30〜80℃)を用いて洗浄後、乾燥する。
塩化亜鉛賦活法で製造する場合、賦活反応において、最高到達温度を300〜550℃、好ましくは450〜550℃の範囲にすることによって、一酸化炭素として脱離する表面酸素量の多い活性炭を製造することができる。加熱温度が高いと一酸化炭素として脱離する表面酸素量が減少し、低いと賦活反応が充分進行しないのであまり好ましくはない。使用する塩化亜鉛水溶液の量は、活性炭に対し、塩化亜鉛濃度が40〜70w/w%の場合0.4〜4.0重量倍であり、好ましくは1.0〜3.5重量倍であり、より好ましくは1.5〜3.5重量倍である。使用する塩化亜鉛の量が多すぎると原料との反応が進み過ぎ、ろ過性が低下し精製に支障をきたす。一方塩化亜鉛が少なすぎると充分な比表面積が得られないので好ましくない。賦活時間は、20分〜10時間、好ましくは30分〜5時間程度であるが、賦活温度が低い場合は賦活時間を長めに、賦活温度が高い場合は賦活時間を短めに調整するのがよい。得られた活性炭は、濃度0.5〜35%の塩酸を活性炭に対し2〜100倍使用して洗浄したのち通常は2〜100倍の水で洗浄後、80〜250℃、好ましくは80〜200℃、より好ましくは80〜150℃で乾燥することにより、酸化反応触媒を製造することができる。また、塩酸の代わりに硝酸で洗浄してもよい。
原料を水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物の存在下に焼成する場合、焼成を320〜700℃で行うが、低温の第1段焼成と高温の第2段焼成とに分けて行う方がよい。
第1段焼成は通常320〜380℃、好ましくは330〜360℃、更に好ましくは335〜350℃で行う。焼成時間は用いる装置によっても異なるが、通常10分〜20時間、好ましくは20分〜10時間、更に好ましくは40分〜5時間程度である。焼成は窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウムガス、燃焼排ガスなどの不活性ガス中で有利に行なわれるが、窒素ガスの使用が便宜且つ経済的である。アルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙げられるが、特に水酸化ナトリウムが好ましい。アルカリ金属水酸化物の活性炭原料に対する使用割合は通常0.5〜10重量倍、好ましくは1〜5重量倍、更に好ましくは1〜4重量倍である。活性炭原料をアルカリ金属水酸化物の存在下に焼成するには、活性炭原料を固体のアルカリ金属水酸化物に混合し、これを加熱してもよいし、アルカリ金属水酸化物を熔融し、または水溶液として活性炭原料と混合しこれを加熱してもよい。
第2段焼成は、第1段焼成処理によって得られたものをそのまま第2段焼成処理に付して賦活を行う。第2段焼成温度は通常450〜700℃、好ましくは470〜680℃、更に好ましくは480〜670℃である。焼成時間は、通常10分〜20時間、好ましくは20分〜10時間、更に好ましくは30分〜5時間程度であるが焼成温度が低めの場合は時間を長めに、焼成温度が高めの場合は時間を近かめに調整するのがよい。
第2段焼成は第1段焼成と同じく窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウムガス、燃焼排ガス等の不活性ガス中で有利に行なわれるが、窒素ガスが好適に用いられる。このような焼成により賦活された活性炭をたとえば水で洗浄してアルカリ金属水酸化物を除去し、乾燥する。
本発明で用いる活性炭を触媒として用いる場合、通常は活性炭を粉砕する。粉砕した活性炭のレーザー散乱/回折法で測定した粒径(メジアン径)は、1〜100μm、好ましくは2〜50μm、より好ましくは5〜20μmである。粉砕には、ボールミルのような容器駆動媒体ミル、ハンマーミルのような高速回転ミル、ジェットミルのような気流式粉砕機等通常用いられる微粉砕機を使用することができる。活性炭を粉砕しなくても触媒として使用することができるが、反応時間が長くなることがある。
活性炭の表面酸素量は次のようにして測定する。
活性炭約3gを測り取り、内径25mm程度、長さ100cm程度の石英管に入れ、石英管を温度調節のできる管状炉に挿入し、窒素ガスを0.1L/分の割合で流しながら、室温から900℃まで30分かけて好ましくは徐々に昇温し、そのままの温度で30分間保持する。この工程で排出されたガスを全量採取し、メタンコンバーターを設置したガスクロマトグラフィーで一酸化炭素を定量し、これに含まれる酸素量の活性炭に対する重量%を計算して求める。
本発明の活性炭からなる酸化反応触媒における一酸化炭素として脱離する表面酸素量は、活性炭の比表面積にもよるが、活性炭にたいして2.0重量%以上が好ましく、2.5重量%以上がより好ましく、3.0重量%以上が最も好ましい。この一酸化炭素として脱離する表面酸素量は理論的には多い程酸化反応触媒として好ましいが、実際には5重量%あれば十二分である。
また、本発明の酸化反応触媒における式(I)のS×(Oco)の値は、4000以上、好ましくは4200以上、更に好ましくは4500以上である。
このS×(Oco)の値も理論的には多い程酸化反応触媒として好ましいが、実際には10000あれば十二分である。
本発明の方法によれば、貴金属触媒、重金属触媒などを用いることなく温和な条件で、医薬品、染料等の母核化合物として有用なインドール化合物を効率的に製造することができる。
以下に実施例、比較例および試験例をあげて、本発明を具体的に説明する。
(1)酸化反応触媒No.1の調製
乾燥した木粉50gに60W/W%濃度の塩化亜鉛水溶液220gを加えよく混合し、るつぼに入れ蓋をした。これを電気炉に入れ、100〜250℃まで2時間、250〜530℃まで1時間かけて昇温し、そのままの温度で30分保持した後冷却した。これをろ布の付いた洗浄槽にいれ、塩酸50mlを水0.2Lで希釈した水溶液を加え、2時間かくはん洗浄し、水切りした後、50℃の水を0.25L/時間の割合で4時間通水して洗浄した。この洗浄活性炭を115±5℃に保った電気乾燥機で乾燥した。乾燥した活性炭を、ボールミルを用いて粉砕して酸化反応触媒No.1を得た。この活性炭の比表面積は1455m/g、S×(Oco)の値は4554であった。
(2)酸化反応触媒No.2の調製
粒度1.7〜0.25mmに整粒したやし殻炭化品1kgと、粒状の水酸化ナトリウム 1.5kgをよく混合し、窒素気流中340℃で60分間の第1段焼成を行ない、ついで650℃、40分間の第2段焼成を行った。得られた活性炭を温水でよく洗浄して水酸化ナトリウムを除去し、乾燥した。乾燥した活性炭をボールミルを用いて粉砕して酸化反応触媒No.2を得た。この活性炭の比表面積は1494m/g、S×(Oco)の値は4407であった。
(3)酸化反応触媒No.3の調製
木粉500gに80W/W%濃度のりん酸1560gを加えよく混合し、るつぼに入れふたをした。これを電気炉に入れ、100〜250℃まで2時間、250〜500℃まで1時間かけて昇温し、そのままの温度で30分保持した後冷却した。これをろ布の付いた洗浄槽にいれ、50℃の水を2.5L/時間の割合で4時間通水して洗浄した。この洗浄活性炭を115±5℃に保った電気乾燥機で乾燥した。乾燥した活性炭を、ボールミルを用いて粉砕して酸化反応触媒No.3を得た。この活性炭の比表面積は1487m/g、S×(Oco)の値は4423であった。
(4)酸化反応触媒No.4の製造〔比較例〕
比較用の活性炭として、市販のやし殻活性炭をボールミルを用いて粉砕して酸化反応触媒No.4を得た。この活性炭の比表面積は1426m/g、S×(Oco)の値は1725であった。
(5)実験例1から12(インドール化合物の合成)
あらかじめ表1に記載のインドリン化合物2mmol、インドリン化合物と同じ重量の酸化反応触媒および溶媒として無水キシレン4mlを、内容積100mlの三口フラスコに入れ、酸素雰囲気で所定時間、加熱、攪拌した。酸化反応の終了を確認した後、反応混合物を、セライトを用いてろ過し、セライトを少量のアセトンおよび酢酸エチルで洗った。ろ液と洗液を混合し、濃縮して得られた固体あるいは液体をシリカゲルクロマトグラフィーあるいは再結晶法により単離し、得られた対応インドール化合物の収率を反応収率とした。これらの結果を表1に示した。
なお、実験例3は、触媒を使用しなかった例であり、実験例6は触媒No.4を用いた例で、いずれもインドール化合物の収率は低かった。一方、本発明の触媒を使用した実施例では60%以上の高収率で対応インドール化合物が得られた。
Figure 2008222576
本発明の方法によって、重金属塩などのような毒性を有することなく、空気中の酸素を用いて、温和な条件でインドリン化合物から、医薬品、染料等の原料などとして有用なインドール化合物への酸化反応を効率よく行うことができる。

Claims (4)

  1. 置換基を有していてもよいインドリン(以下インドリン化合物という。)を、式(I)を満たす活性炭からなる触媒の存在下に酸素と接触させることを特徴とする対応するインドール(以下インドール化合物という。)の製造方法。
    4000<S×(Oco) (I)
    但し、SはBET比表面積(m/g)を、Ocoは次の方法により求められる加熱により一酸化炭素として脱離する表面酸素量の活性炭に対する重量%を示す。
    Ocoの測定法:
    活性炭約3gを測り取り、内径25mm、長さ100cmの石英管に入れ、石英管を温度調節のできる管状炉に挿入し、窒素ガスを0.1L/分の割合で流しながら、室温から900℃まで30分かけて昇温した後その温度で30分間保持し、この工程で排出されたガスを全量採取し、メタンコンバーターを設置したガスクロマトグラフィーで一酸化炭素を定量し、これに含まれる酸素量の活性炭に対する重量%を計算して求める。
  2. インドリン化合物が式(II)
    Figure 2008222576
    (式中RおよびRは、同一または異なって、水素原子、芳香族基、脂肪族基、ハロゲン、ニトロまたはカルボキシル基である。)
    で示される化合物であり、インドール化合物が式(III)
    Figure 2008222576
    (式中RおよびRは前記と同義である。)
    で示される化合物である請求項1記載のインドール化合物の製造方法。
  3. インドリン化合物およびインドール化合物が2−置換体である請求項1または請求項2記載のインドール化合物の製造方法。
  4. 触媒が300〜750℃で薬品賦活された活性炭である請求項1〜3のいずれかに記載のインドール化合物の製造方法。
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WO2006028035A1 (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Japan Envirochemicals, Ltd. 酸化反応触媒およびそれを用いた化合物の製法

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