JP2008063306A - イミダゾール化合物の製造方法 - Google Patents

イミダゾール化合物の製造方法 Download PDF

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あやか 奥井
Tatsuo Fujii
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Abstract

【課題】常温付近で液体として存在する物質で、従来の水、有機溶媒とは異なり揮発性が低く、電解質がなくても電気を通すなどの特異な性質を有し、環境に負荷が少ない溶媒あるいは電解液として用いられるイオン液体の原料として、または金属錯体の配位子としても重要なイミダゾール化合物を廉価、安全且つ効率よく製造する方法を提供すること。
【解決手段】イミダゾリン化合物を、式(I)を満たす活性炭からなる触媒の存在下酸素と接触させるイミダゾール化合物の製造方法。
4000<S×(Oco) (I)
但し、SはBET比表面積(m/g)を、Ocoは次の方法により求められる一酸化炭素として脱離する表面酸素量の活性炭に対する重量%を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性炭からなる触媒の存在下、イミダゾリン化合物から温和な条件で効率よくイオン液体等として有用な種々のイミダゾール化合物を製造する方法に関する。
イミダゾール化合物は、フッ化物イオンなどのフッ素を含む陰イオンとイオン液体(ionic liquid)を生成することが知られている。イオン液体は常温付近で液体として存在する物質で、従来の水、有機溶媒とは異なり揮発性が低く、電解質がなくても電気を通すなどの特異な性質を有し、環境に負荷が少ない溶媒、あるいは電解液などへの利用が期待されている。また、イミダゾール化合物は金属錯体の配位子としても重要な化合物であり、触媒の原料としても有用である。
イミダゾール化合物の合成方法として、2−メチルイミダゾリンをニッケル触媒の存在下に、常圧水素気流下200℃の温度で脱水素して2−メチルイミダゾールを生成する方法が開示されている(特許文献1)。
また、反応系中に触媒としてニッケル及びパラジウムを加え、より高い収率でイミダゾール類を製造する方法が提案されている(特許文献2)が、貴金属であるパラジウムを使用する必要があり、また高温、高圧で水素雰囲気を使用するため、反応系が過酷な条件に曝されるという問題もあった。
重金属を用いない酸化反応触媒として、一酸化炭素で脱離する表面酸素量と比表面積の積がある値以上ある活性炭が提案されている(特許文献3)。ここでは、酢酸中で1,3,5−トリフェニルピラゾリンを対応するピラゾールにする反応が開示されているが、ピラゾリン環の窒素分子のうち1つはフェニル基で置換され、副反応の防止が期待できる条件であった。また、この実験例では酢酸を溶媒にしているため、反応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液による中和という工程が必要となっていた。また酢酸は酸性の液体であるため、原料の構造によっては分解反応が起きたりすることもある。
特公昭39−26405号公報 特開2000−178256号公報 WO2006/028035号公報
本発明の課題は、ニッケル、パラジウム化合物等のような高価な金属触媒を用いたり、高温、高圧下で反応させたりすることなく、温和な条件でイミダゾリン化合物を酸素と接触させるイミダゾール化合物の製造方法を提供することにある。
活性炭は、種々の物質を吸着する性質を有している。吸着とは界面における物質の濃度が、バルク相における物質の濃度よりも高くなっている現象のことであり、活性炭表面では、溶媒中の溶質濃度が他の部分と比較して高くなっている。このことから、活性炭を加えることで有機反応を加速することができるのではないかと考え、活性炭を用いて種々の有機反応の反応条件、収率の変化を検討した。
イミダゾリン化合物からイミダゾール化合物を合成する場合、水素原子を脱離させる必要がある。そこで、酸素を酸化剤として水素原子を水として脱離させる方法を考えた。その際、本発明者らは比表面積が広く、表面酸素量の多い活性炭を反応系に加えることにより、イミダゾリン化合物からイミダゾール化合物が予想外の高収率で得られることを見出した。また、加熱により一酸化炭素の状態で脱離する表面酸素量の多い活性炭を用い、さらに15時間以上、好ましくは20時間以上かけて反応させることにより、酢酸のような極性のある溶媒を用いることなく反応性を著しく高めることができることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)イミダゾリン化合物を、式(I)を満たす活性炭からなる触媒の存在下酸素と接触させるイミダゾール化合物の製造方法。
4000<S×(Oco) (I)
但し、SはBET比表面積(m/g)を、Ocoは次の方法により求められる一酸化炭素として脱離する表面酸素量の活性炭に対する重量%を示す。
Ocoの測定法:
活性炭約3gを測り取り、内径25mm、長さ100cmの石英管に入れ、石英管を温度調節のできる管状炉に挿入し、窒素ガスを0.1L/分の割合で流しながら、室温から900℃まで30分かけて昇温した後その温度で30分間保持し、この工程で排出されたガスを全量採取し、メタンコンバーターを設置したガスクロマトグラフィーで一酸化炭素を定量し、これに含まれる酸素量の活性炭に対する重量%を計算して求める、
(2)
触媒が300〜750℃で薬品賦活された活性炭である(1)記載のイミダゾール化合物の製造方法、
(3)
イミダゾリン化合物が2−置換体である(1)または(2)記載のイミダゾール化合物の製造方法、
である。
本発明のイミダゾール化合物合成反応は、基質であるイミダゾリン化合物を、必要により適当な溶媒に溶かし、その中に本発明の酸化反応触媒を加え、反応容器中に酸素や空気を導入して基質と酸素を接触させる反応である。
溶媒として、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼンのような芳香族化合物、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、オクタノールのようなアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコールのような多価アルコール類等の有機溶媒が挙げられる。溶媒のなかでは特にベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼンのような芳香族化合物が好ましい。
基質であるイミダゾリン化合物は、特に限定されないが、例えば次の一般式(II)で示されるイミダゾリン化合物が含まれ、反応の結果得られるイミダゾール化合物は一般式(III)で示される。
Figure 2008063306
一般式(II)および(III)において、Rは置換基を有していてもよい芳香族または脂肪族基を示す。
一般式(II)および(III)においてRで示される芳香族基としては、例えばフェニル、ナフチル、チエニル、フラニルなどが挙げられ、それらの置換基としては芳香環の任意の位置におけるC1−3アルキル、C1−3アルコキシ、シアノ、ハロゲン(例えばクロル、ブロモ等)、ニトロなどが挙げられる。脂肪族基としては、C1−5アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチルなど)などが挙げられる。特に置換基を有していてもよいフェニル基が好適に用いられる。
イオン液体としての特性を高めるため、イミダゾリンからイミダゾールを合成したのち、イミダゾールの窒素原子にメチル基、エチル基、プロピル基などの炭化水素基を容易に結合させることもできる。
酸化反応触媒の添加量は、反応にもよるが、基質に対して通常0.1〜200重量%、好ましくは25〜200重量%であり、反応速度を高めるためには50〜200重量%使用することがさらに好ましい。
基質を接触させる酸素の濃度は、0.1〜100容量%の範囲が好ましく、5〜100容量%の範囲がさらに好ましく、15〜100容量%の範囲が最も好ましい。酸素又は空気は、反応液中に管から導入しても良いが、通常反応液を攪拌しながら空気と接触させることによって行ってもよい。また、濃度0.1〜100容量%酸素が含まれる雰囲気で加圧下で反応させてもよい。
本発明の酸化反応は、反応系を適度に加温することにより反応速度を促進させることができるが、反応温度は通常50〜150℃、好ましくは、80〜130℃である。
本発明の反応時間は、反応が終了することを確認できれば特に限定されないが、通常15時間以上、好ましくは20時間以上である。反応時間は、100時間以下であり、好ましくは50時間以下である。
反応終了後、生成物、未反応の基質と酸化反応触媒をろ過によって分離することができる。分離した酸化反応触媒は、溶媒で洗浄した後乾燥することで、再度酸化反応触媒として使用することができる。
本発明の、式(I)の、4000<S×Ocoを満たす活性炭からなる酸化反応触媒は、原料炭を300〜700℃、好ましくは320〜700℃の温度で、りん酸、塩化亜鉛、水酸化アルカリ金属等の薬品で賦活して得られた活性炭を水、塩酸、硝酸などで洗浄して製造することができる。
酸化反応触媒の原料は、通常の活性炭の原料に用いられるものであればいずれでもよく、木材、鋸屑、木炭、素灰、やし殻、くるみ殻などの果実殻、桃、梅等の果実種子、果実殻炭、果実種子炭、パルプ製造副生物、リグニン廃液、製糖廃物、廃糖蜜などの植物系原料、泥炭、草炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、コークス、コールタール、石炭ピッチ、石油蒸留残渣、石油ピッチなどの鉱物系原料、その他海藻、レーヨン等の天然素材、フェノール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール等の合成素材などが用いられる。
賦活した活性炭のBET比表面積は、通常1000〜2000m/g、好ましくは1200〜1800m/gである。
酸素の不存在下に加熱により一酸化炭素として脱離する表面酸素は、活性炭表面でカルボニル基やキノン、アルデヒドの形で存在する酸素と考えられており、この形で存在する酸素量が多いほど酸化反応の触媒活性が高い。
通常触媒用として用いられる活性炭は、水蒸気賦活法で製造されたものが多いが、水蒸気賦活に必要な800〜1000℃といった高い温度では、上記のような官能基は活性炭表面で安定的に存在できない。したがって、本発明の酸化触媒を製造するには、りん酸、塩化亜鉛、アルカリ金属水酸化物などの賦活薬品を用いて通常300〜750℃、好ましくは320〜700℃で賦活するのが良い。
りん酸賦活法で本発明の酸化反応触媒を製造する場合、原料を約30〜95%、好ましくは、60〜80%のりん酸と混合し、これを300〜750℃で20分〜10時間、好ましくは30分〜5時間程度加熱して賦活するが、賦活温度が低い場合は賦活時間を長めに、賦活温度が高い場合は賦活時間を短めに調整するのがよい。次いで活性炭に対して5〜200倍量、好ましくは10〜100倍量の温水(30〜80℃)を用いて洗浄後、乾燥する。
塩化亜鉛賦活法で製造する場合、賦活反応において、最高到達温度を300〜550℃、好ましくは450〜550℃の範囲にすることによって、一酸化炭素として脱離する表面酸素量の多い活性炭を製造することができる。加熱温度が高いと一酸化炭素として脱離する表面酸素量が減少し、低いと賦活反応が充分進行しないのであまり好ましくはない。使用する塩化亜鉛水溶液の量は、活性炭に対し、塩化亜鉛濃度が40〜70w/w%の場合0.4〜4.0重量倍であり、好ましくは1.0〜3.5重量倍であり、より好ましくは1.5〜3.5重量倍である。使用する塩化亜鉛の量が多すぎると原料との反応が進み過ぎ、ろ過性が低下し精製に支障をきたす。一方塩化亜鉛が少なすぎると充分な比表面積が得られないので好ましくない。賦活時間は、20分〜10時間、好ましくは30分〜5時間程度であるが、賦活温度が低い場合は賦活時間を長めに、賦活温度が高い場合は賦活時間を短めに調整するのがよい。得られた活性炭は、濃度0.5〜35%の塩酸を活性炭に対し2〜100倍使用して洗浄したのち通常は2〜100倍の水で洗浄後、80〜250℃、好ましくは80〜200℃、より好ましくは80〜150℃で乾燥することにより、酸化反応触媒を製造することができる。また、塩酸の代わりに硝酸で洗浄してもよい。
原料を水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物の存在下に焼成する場合、焼成を320〜700℃で行うが、低温の第1段焼成と高温の第2段焼成とに分けて行う方がよい。
第1段焼成は通常320〜380℃、好ましくは330〜360℃、さらに好ましくは335〜350℃で行う。焼成時間は用いる装置によっても異なるが、通常10分〜20時間、好ましくは20分〜10時間、さらに好ましくは40分〜5時間程度である。焼成は窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウムガス、燃焼排ガスなどの不活性ガス中で有利に行なわれるが、窒素ガスの使用が便宜且つ経済的である。アルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙げられるが、特に水酸化ナトリウムが好ましい。アルカリ金属水酸化物の活性炭原料に対する使用割合は通常0.5〜10重量倍、好ましくは1〜5重量倍、更に好ましくは1〜4重量倍である。活性炭原料をアルカリ金属水酸化物の存在下に焼成するには、活性炭原料を固体のアルカリ金属水酸化物に混合し、これを加熱してもよいし、アルカリ金属水酸化物を熔融し、または水溶液として活性炭原料と混合しこれを加熱してもよい。
第2段焼成は、第1段焼成処理によって得られたものをそのまま第2段焼成処理に付して賦活を行う。第2段焼成温度は通常450〜700℃、好ましくは470〜680℃、更に好ましくは480〜670℃である。焼成時間は、通常10分〜20時間、好ましくは20分〜10時間、更に好ましくは30分〜5時間程度であるが焼成温度が低めの場合は時間を長めに、焼成温度が高めの場合は時間を短めに調整するのがよい。
第2段焼成は第1段焼成と同じく窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウムガス、燃焼排ガス等の不活性ガス中で有利に行なわれるが、窒素ガスが好適に用いられる。このような焼成により賦活された活性炭をたとえば水で洗浄してアルカリ金属水酸化物を除去し、乾燥する。
本発明で用いる活性炭を触媒として用いる場合、通常は活性炭を粉砕する。粉砕した活性炭のレーザー散乱/回折法で測定した粒径(メジアン径)は、1〜100μm、好ましくは2〜50μm、より好ましくは5〜20μmである。粉砕には、ボールミルのような容器駆動媒体ミル、ハンマーミルのような高速回転ミル、ジェットミルのような気流式粉砕機等通常用いられる微粉砕機を使用することができる。活性炭を粉砕しなくても触媒として使用することができるが、反応時間が長くなることがある。
活性炭の表面酸素量は次のようにして測定する。
活性炭約3gを測り取り、内径25mm程度、長さ100cm程度の石英管に入れ、石英管を温度調節のできる管状炉に挿入し、窒素ガスを0.1L/分の割合で流しながら、室温から900℃まで30分かけて好ましくは徐々に昇温し、そのままの温度で30分間保持する。この工程で排出されたガスを全量採取し、メタンコンバーターを設置したガスクロマトグラフィーで一酸化炭素を定量し、これに含まれる酸素量の活性炭に対する重量%を計算して求める。
本発明の活性炭からなる酸化反応触媒における一酸化炭素として脱離する表面酸素量は、活性炭の比表面積にもよるが、活性炭にたいして2.0重量%以上が好ましく、2.5重量%以上がより好ましく、3.0重量%以上が最も好ましい。この一酸化炭素として脱離する表面酸素量は理論的には多い程酸化反応触媒として好ましいが、実際には5重量%あれば十二分である。
また、本発明の酸化反応触媒における式(I)のS×(Oco)の値は、4000以上、好ましくは4200以上、更に好ましくは4500以上である。
このS×(Oco)の値も理論的には多い程酸化反応触媒として好ましいが、実際には10000あれば十二分である。
本発明の方法によれば、貴金属触媒、重金属触媒などを用いることなく温和な条件で、イオン液体、触媒の配位子などとして有用なイミダゾール化合物を効率的に製造することができる。
以下に実施例、比較例および試験例をあげて、本発明を具体的に説明する。
(1)酸化反応触媒No.1の調製
乾燥した木粉50gに60W/W%濃度の塩化亜鉛水溶液220gを加えよく混合し、るつぼに入れ蓋をした。これを電気炉に入れ、100〜250℃まで2時間、250〜530℃まで1時間かけて昇温し、そのままの温度で30分保持した後冷却した。これをろ布の付いた洗浄槽にいれ、塩酸50mLを水0.2Lで希釈した水溶液を加え、2時間かくはん洗浄し、水切りした後、50℃の水を0.25L/時間の割合で4時間通水して洗浄した。この洗浄活性炭を115±5℃に保った電気乾燥機で乾燥した。乾燥した活性炭を、ボールミルを用いて粉砕して酸化反応触媒No.1を得た。この活性炭の比表面積は1455m/g、S×(Oco)の値は4554であった。
(2)酸化反応触媒No.2の調製
粒度1.7〜0.25mmに整粒したやし殻炭化品1kgと、粒状の水酸化ナトリウム1.5kgをよく混合し、窒素気流中340℃で60分間の第1段焼成を行ない、ついで650℃、40分間の第2段焼成を行った。得られた活性炭を温水でよく洗浄して水酸化ナトリウムを除去し、乾燥した。乾燥した活性炭をボールミルを用いて粉砕して酸化反応触媒No.2を得た。この活性炭の比表面積は1494m/g、S×(Oco)の値は4407であった。
(3)酸化反応触媒No.3の調製
木粉500gに80W/W%濃度のりん酸1560gを加えよく混合し、るつぼに入れふたをした。これを電気炉に入れ、100〜250℃まで2時間、250〜500℃まで1時間かけて昇温し、そのままの温度で30分保持した後冷却した。これをろ布の付いた洗浄槽にいれ、50℃の水を2.5L/時間の割合で4時間通水して洗浄した。この洗浄活性炭を115±5℃に保った電気乾燥機で乾燥した。乾燥した活性炭を、ボールミルを用いて粉砕して酸化反応触媒No.3を得た。この活性炭の比表面積は1487m/g、S×(Oco)の値は4423であった。
(4)酸化反応触媒No.4の製造
比較用の活性炭として、市販のやし殻活性炭をボールミルを用いて粉砕して酸化反応触媒No.4を得た。この活性炭の比表面積は1426m/g、S×(Oco)の値は1725であった。
(5)イミダゾール化合物の合成
あらかじめ表1に記載のイミダゾリン化合物1mmoL、イミダゾリン化合物と同じ重量の酸化反応触媒および溶媒としてm−キシレン4mLを、内容積100mLの三口フラスコに入れ、酸素雰囲気で所定時間、加熱、攪拌した。酸化反応の終了を確認した後、反応混合物を、セライトを用いてろ過し、セライトを少量のメタノールで洗った。ろ液と洗液を混合し、濃縮して得られた結晶性固体を定量し、その収率を反応収率とした。これらの結果を表1に示した。
Figure 2008063306
本発明の方法によって、高価な貴金属化合物や毒性を有する重金属塩を含む触媒を用いることなく、空気中の酸素を用いて、温和な条件でイミダゾリン化合物から、電気材料、触媒などとして有用なイミダゾール化合物への酸化反応を効率よく行うことができる。

Claims (3)

  1. イミダゾリン化合物を、式(I)を満たす活性炭からなる触媒の存在下酸素と接触させるイミダゾール化合物の製造方法。
    4000<S×(Oco) (I)
    但し、SはBET比表面積(m/g)を、Ocoは次の方法により求められる一酸化炭素として脱離する表面酸素量の活性炭に対する重量%を示す。
    Ocoの測定法:
    活性炭約3gを測り取り、内径25mm、長さ100cmの石英管に入れ、石英管を温度調節のできる管状炉に挿入し、窒素ガスを0.1L/分の割合で流しながら、室温から900℃まで30分かけて昇温した後その温度で30分間保持し、この工程で排出されたガスを全量採取し、メタンコンバーターを設置したガスクロマトグラフィーで一酸化炭素を定量し、これに含まれる酸素量の活性炭に対する重量%を計算して求める。
  2. 触媒が300〜750℃で薬品賦活された活性炭である請求項1記載のイミダゾール化合物の製造方法。
  3. イミダゾリン化合物が2−置換体である請求項1または2記載のイミダゾール化合物の製造方法。
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