JP2008216665A - シート状光伝送体及びその製造方法、並びに照光装置 - Google Patents

シート状光伝送体及びその製造方法、並びに照光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】柔軟可撓性、照射光量と均一漏光性に優れたシート状光伝送体及びその製造方法並びに、そのシート状光伝送体を備えた側面漏光型照光装置を提供する。
【解決手段】透明な有機重合体からなる平面状のコア部1の上下両面を1層以上のクラッド部2で覆った柔軟可撓性シート状光伝送体であって、以下の式(1)〜(3)を満たし、コア部1の左右両側端面3はクラッド部に覆われておらず、シート状光伝送体の左右両側端面のJIS B0601の表面粗さRaが1μm以下であるシート状光伝送体。
5≦L/d≦40000、 0.05≦d≦1.0 (1)
b≦d/2−0.01 (2) 0.002≦b≦0.25 (3)
L(mm)はシート状光伝送体のシート幅、d(mm)はシート厚さ、b(mm)はクラッド部の厚さ。
【選択図】図1

Description

本発明は、柔軟可撓性を有するシート状光伝送体及びその製造方法、並びに、そのシート状光伝送体を備えた側面漏光型照光装置に関する。
プラスチック製光伝送体は、端面加工や取り扱いが容易であり、安価かつ軽量で、大口径のものが得られる等の利点を有することから、照明用途、センサー用途、通信用途で利用されている。特に、プラスチック製光伝送体は電気や熱を通さないという特徴があり、光源装置と組合わせるだけで照光装置となり施工が容易という点から、近年は照明用途において、よく使用されてきている。
照明用途としては、シートや紙のピンホール検出の為にライン状に照光したり、パソコンのディスプレイやキーボード、携帯電話の画面、液晶パネル、タッチ式コントロールパネルのバックライトのように平面状に照光する用途がある。したがって、最近は、広範囲を照光することが可能で、しかも柔軟可撓性を有するプラスチック製光伝送体(照明媒体)に対する要望が高まっている。
シート状の光伝送体(照明媒体)及びその製造方法に関しては、これまでに多くの提案が行われている。
例えば、特許文献1には、1枚のシート状の導光材料(例えば透明アクリル板)を加工した光ガイドを用いた光検出装置が提案されている。
特許文献2及び特許文献3には、コアとクラッドを有するプラスチック光ファイバ(POF)に被覆を施して成る光ファイバ心線を複数並列に並べ、さらにこれら複数の光ファイバ心線に一括して反応性シリコーン系硬化樹脂からなる保護被覆を施してなるテープ型光ファイバ心線が提案されている。
特許文献4には、複数本のPOFを密着並列状態で熱圧着してなるシート状POFが提案されている。
特許文献5には、平面状の光を透過する透過材の側面から、発光ダイオード(LED)の光を投入した平面発光型の照明器具が提案されている。
特許文献6及び特許文献7には、コア部となるアクリル樹脂シートなどに、透明樹脂ビーズを有機溶媒に溶かした塗布液を塗布(ディップコート法)してクラッド部を形成したシート型光導路が提案されている。
特開昭63−236025号公報 特開平6−201957号公報 特開2000−121898号公報 特開平6−317716号公報 特開2004−186124号公報 特開2005−340160号公報 特開2005−300672号公報
特許文献1に記載されている光ガイドの導光部は、コア部のみから構成され、空気層をクラッドとするものである。しかし、このタイプの光ガイドでは、光ガイドの側面に傷が付くと、その部分から光が洩れてしまったり、実際は伝送光がコア部から外にしみ出してしまう。したがって、光を伝送できる距離が非常に短かく、照明用途に応用することは困難である。
特許文献2、特許文献3及び特許文献4に記載されているシート状POFを製造する為には、予め作製しておいたPOF素線を、さらに束ねてシート形状にする工程が必要であり、加工工数が多くなる。さらに、一本一本のPOF素線がクラッドで区切られているので、シート全体を均一に照らすには全てのPOF素線に均一に光を入射する必要があり、部品点数や加工工数が多くなる。さらに、POF素線を並べているのでコア部の面積が小さくなり、受光量が低下する。
特許文献5では、平面発光体を構成する部材としてガラスのみが記載されている。したがって、この平面発光体は柔軟可撓性を有するものではない。また、クラッドの機能を担う反射面を形成するために後工程で鏡面加工が必要となるので、工数が増える。
特許文献6及び特許文献7に記載されているディップコート法で製造したシート型光導路は、クラッドの厚みを均一に制御することが困難であり、またクラッドの塗布液に用いる有機溶媒にコアの材料が溶解する場合がある。その結果、これを照明用途に使用すると光量斑が生じたり、光伝送性能が不十分であったりする。したがって、このディップコート法は、シート厚さが薄いシート型光導路の製造に適用することは困難である。さらに、ディップコート法では、塗布・乾燥・硬化処理が必要であり加工工数が多くなる。
本発明の目的は、柔軟可撓性を有し、照射光量と均一漏光性に優れ、さらに安価に製造することが可能なシート状光伝送体及びその製造方法、並びに、そのシート状光伝送体を備えた漏光型照光装置を提供することである。
本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意検討を行った結果、特定の製法によって得られる特定のシート状光伝送体が上記課題を解決することを見出した。
すなわち、本発明は、透明な有機重合体からなる平面状のコア部の上下両面を、少なくとも1層以上のクラッド部で覆った、柔軟可撓性シート状光伝送体であって、
該シート状光伝送体のシート幅をL(mm)、シート厚さをd(mm)としたとき、下記式(1)
5≦L/d≦40000、 0.05≦d≦1.0 (1)
を満たし、該クラッド部の厚さをb(mm)としたとき、下記式(2)及び(3)
b≦d/2−0.01 (2)
0.002≦b≦0.25 (3)
を満たし、該コア部の左右両側端面はクラッド部に覆われておらず、且つ、シート状光伝送体の左右両側端面のJIS B0601に従って測定される表面粗さRaが1μm以下である事を特徴とするシート状光伝送体である。
さらに本発明は、上記シート状光伝送体を製造する為の方法であって、スリット状吐出口を有するダイを用いた溶融押出成形により該シート状光伝送体の原反を成形し、該シート状光伝送体の両側端のクラッド部をシート成形後に割断する事を特徴とするシート状光伝送体の製造方法である。
さらに本発明は、上記シート状光伝送体と、該シート状光伝送体の少なくとも一端に光学的に接続した光源装置とを有する照光装置であって、該シート状光伝送体の側面の一部の粗面化処理された部分、又はクラッド部が除去された部分から外部に漏光させることを特徴とする側面漏光型照光装置である。
本発明のシート状光伝送体は、安価に製造することが可能であり、しかも柔軟可撓性を有し、透光性に優れている。また、本発明のシート状光伝送体の製造方法によれば、優れた特性を有するシート状光伝送体を安価に製造することが可能である。さらに、本発明の照光装置は、照射光量が大きく、シートの側端面における光の散乱が少なく、照光面での漏光が均一であり、かつ装置の小型軽量性を図ることが可能である。
図1及び図3は、本発明のシート状光伝送体の模式的断面図及び斜視図である。
シート状光伝送体において、シート状のコア部1の上下両面は少なくとも1層以上のクラッド部2で覆われており、またコア部1の左右両側端面はクラッド部に覆われていない。
このシート状光伝送体は、シート状光伝送体のシート幅をL(mm)、シート厚さをd(mm)としたとき、下記式(1)
5≦L/d≦40000、 0.05≦d≦1.0 (1)
を満たす。さらに、L/dの下限値は7(mm)が好ましく、10(mm)がより好ましい。L/dの上限値は10000(mm)が好ましく、1000(mm)がより好ましい。dの下限値は0.1(mm)が好ましく、0.2(mm)がより好ましい。dの上限値は0.8(mm)が好ましい。dの下限値はシート状光伝送体の強度などの点で意義があり、dの上限値は柔軟可撓性などの点で意義がある。L/dの下限値は、側端面での光漏れの抑制し、シート端面までの十分な光量の保持、漏光均一性などの点で意義があり、その結果として広範囲の照射を可能とする。L/dの上限値は、光の入射部近辺における光量の均一性、あるいは漏光均一性などの点で意義がある。
図2は、シート状光伝送体のシート厚とクラッド厚の範囲を示すグラフである。このシート状光伝送体は、クラッド部2の厚さをb(mm)、シート厚さをd(mm)としたとき、下記式(2)
b≦d/2−0.01 (2)
を満たす。さらに上記式(2)を満たすと共に、図2に示すように下記式(6)を満たすことが好ましく、下記式(7)を満たすことがより好ましく、下記式(8)を満たすことが特に好ましい。
0.05≦d≦1.0 及び 0.002≦b≦0.25 (6)
0.1≦d≦0.9 及び 0.005≦b≦0.1 (7)
0.2≦d≦0.8 及び 0.01≦b≦0.05 (8)
上記式(2)は、十分な光量を伝送する点で意義がある。上記式(6)〜(8)のdの下限値は、シート状光伝送体を製造する際の押出成形の安定性などの点で意義がある。dの上限値は、柔軟可撓性などの点で意義がある。bの下限値は、クラッドからの光漏れの抑制などの点で意義がある。bの上限値は、クラッド部からの漏光の減衰防止、側面での漏光の維持、製造コストなどの点で意義がある。
図1及び図3に示すシート状光伝送体は、左右両側端面3(図3の斜線部)にクラッド部は形成されておらず、かつその両側端面3は十分な平滑性が保たれている。両側端面3にクラッド部が存在すると、光を入射した際に側端部の輝度がシート中央の輝度よりも高くなる輝度分布の不均一化を起こす恐れがあり、照明体として用いることに支障を生じる恐れがある。また、両側端面3にクラッド部が存在すると、シート中央部分の厚みよりも両側端部3の厚みが大きくなる場合がある。この場合は、後述するようにシートの両面に粗面化処理を行なうと工程通過性に問題を生じる場合がある。本発明では、両側端面3にクラッド部が存在しないので、このような問題は生じない。
両側端面3にクラッド部を設けないようにする方法としては、例えば、Tダイ押出装置で多層シート構造のシート状光伝送体を成形する際に、コア部とクラッド部を予め別々にシート状に押し出し成形し、その後両者を張り合わせる方法がある。また例えば、コア部の外周をクラッド部が完全に覆った形状をしたシート状光伝送体を成形し、その後左右両端部のクラッド部分だけを、スリットカッター、ダイアモンドカッター、ウオータージェットカッター、エアジェットカッター等の公知の切断手段を用いてカットする方法がある。ただし、これらの方法に制限されるものではない。
シート状光伝送体の両側端面3の平滑性が十分でない場合は、両側端面3で生じる光の反射や屈折の際に光の乱反射を生じてしまい、部分的に輝度が高くなるという問題が生じる恐れがある。しかし、本発明のシート状光伝送体における両側端面3は、表面粗さRaが1μm以下の平滑な面なので、そのような問題は生じない。この表面粗さRaとは、JIS B0601に従って測定される中心線平均粗さである。さらに、表面粗さRaは、0.5μm以下が好ましく、0.1μm以下がより好ましい。これら各範囲は、輝度分布の均一などの点で意義がある。表面粗さRaを1μm以下とする方法としては、特に制限はないが、シート状光伝送体を成形した後に、左右両端部のクラッド部分をカットする時の条件や、左右両端部のカットし終わった部分を研磨する時の条件を、公知の方法に従って適宜選べば良い。
シート状光伝送体の成形温度において、荷重5kgf(49N)の条件で直径2mm、長さ8mmのノズルから10分間に吐出される重合体の量(g)をメルトフローレート(MFR)としたとき、コア部の材料のMFR(M1)とクラッド部の材料のMFR(M2)が、M1<M2の関係にあることが好ましい。ここで成形温度とは、スリットダイの温度などを意味する。このような関係にすることは、多層シート形状の賦形の容易性、コア部の端部の形状制御、薄く均一な厚さのクラッド部の形成容易性などの点で意義がある。
シート状光伝送体のシート形状を均一にするためには、その成形温度におけるコア材とクラッド材のせん断粘度ηの関係を一定の範囲に制御することが重要である。例えば、シート状光伝送体の成形温度において、コア部の材料のせん断粘度をηA(Pa・s)、クラッド部の材料のせん断粘度をηB(Pa・s)としたとき、せん断速度が20/s以上10000/s以下の領域でのせん断粘度の比ηA/ηBが、下記式(4)
1.0< ηA/ηB ≦ 6.0 (4)
を満たすことが好ましい。さらに、ηA/ηBの下限値は1.1が好ましく、上限値は4.0が好ましい。ηA/ηBの下限値は、2層のクラッド層の内側に均一なコア層を形成し、シートの厚み斑を抑制する点などの点で意義がある。ここで成形温度とは、スリットダイの温度などを意味する。また、20/s以上10000/s以下に設定したせん断速度の範囲は、シート状光伝送体を賦形する際に用いるスリットダイにより形成される樹脂流路中に存在する樹脂材料のせん断速度に基づいて設定されたものである。
シート状光伝送のシート側面からの漏光の原因としては、クラッドの割れ(強度不足)等に起因するものと、クラッド自体の光学特性やPOFの構造上の特性(開口数、コア−クラッド間の構造不整、マクロベンデイング、マイクロベンデイング等)に起因するものがある。このような問題が生じないようにするためには、ナトリウムD線により25℃で測定したコア部の屈折率をn1、クラッド部の層数をmとして、コア部から第1層目のクラッド部の屈折率をn2、コア部から第2層目のクラッド部の屈折率をn3、コア部から第m層目のクラッド部の屈折率をnm+1、としたとき、下記式(5)及び(6)
1>n2>n3> ・・・ >nm>nm+1 (5)
(n1 2−nm+1 21/2≧0.40 (6)
を満たすことが好ましい。
式(5)を満たすことにより、シート状光伝送を屈曲させた場合に、第1クラッドから漏れた光を第2クラッドで反射させることができ、シート状光伝送を曲げたときの側面からの漏光を低減することができ、長い距離での使用が可能となる。また、式(6)を満たすことにより、シート状光伝送を屈曲させた時の曲げ損失光量を十分に低減できる。(n1 2−nm+1 21/2を0.40以上の値に設定するためには、コア部の屈折率n1に従って、最外層のクラッドの屈折率nm+1を適宜選べば良い。例えば、コア部がポリメタクリル酸メチル(n1=1.492)で、クラッド部が1層の場合、クラッドの屈折率n2は、1.437以下((n1 2−nm+1 21/2が0.4以上)であることが好ましく、1.406以下(同0.5以上)であることがより好ましく、1.366以下(同0.6以上)であることが特に好ましい。
シート状光伝送体のコア部の材料には、公知の材料が使用可能である。例えば、メタクリル酸メチルの単独重合体(PMMA)又は共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂などの有機(共)重合体を主成分として構成することができる。メタクリル酸メチルの共重合体を用いる場合は、メタクリル酸メチル単位の含有量は50質量%以上とすることが好ましい。メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、n−アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸エステル類、マレイミド類、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレン等を例示できる。中でも、透光性及び耐久性に優れ、安価なことから、メタクリル酸メチルの単独重合体を主成分として構成することが好ましい。
第1クラッド層(第1層目のクラッド層)を形成する樹脂としては、プラスチック光ファイバ(POF)用クラッド材として使用されている公知の材料を、シート状光伝送体の使用環境や使用目的などに応じて適宜選択すれば良い。中でも、低屈折率で透明性及び耐熱性に優れているフッ素化メタクリレート系重合体、フッ化ビニリデン系重合体が好ましい。
フッ素化メタクリレート系重合体としては、例えば、下記一般式(I)
CH2=CX−COO(CH2)m(CF2)nY (I)
(式中、Xは水素原子又はメチル基、Yは水素原子又はフッ素原子を示し、mは1又は2、nは1〜12の整数を示す。)
で表されるフルオロアルキル(メタ)アクリレートの単位(A)15〜90質量%と、他の共重合可能な単量体の単位(B)10〜85質量%からなる共重合体を挙げることができる。
フルオロアルキル(メタ)アクリレートの単位(A)の具体例としては、(メタ)アクリル酸−2,2,2−トリフルオロエチル(3FM)、(メタ)アクリル酸−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(4FM)、(メタ)アクリル酸−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(5FM)、(メタ)アクリル酸−2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(6FM)、(メタ)アクリル酸−1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(8FM)、(メタ)アクリル酸−2−(パーフルオロブチル)エチル(9FM)、(メタ)アクリル酸−2−(パーフルオロヘキシル)エチル(13FM)、(メタ)アクリル酸−1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノニル(16FM)、(メタ)アクリル酸−2−(パーフルオロオクチル)エチル(17FM)、(メタ)アクリル酸−1H,1H,11H−(イコサフルオロウンデシル)(20FM)、(メタ)アクリル酸−2−(パーフルオロデシル)エチル(21FM)等の、直鎖状フッ素化アルキル基を側鎖に有する(メタ)アクリル酸フッ素化エステルを挙げることができる。
上記の他の共重合可能な単量体の単位(B)は特に限定されない。例えば、透明性の向上の点からは(メタ)アクリル酸メチル単位を、機械特性の向上の点からは(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単位が好ましい。また、耐熱性の向上の点からは、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルの単位、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸芳香族エステルの単位;(メタ)アクリル酸ヘキサフルオロネオペンチルの単位;N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のN−置換マレイミドの単位;α−メチレン−γ−ブチロラクトン、α−メチレン−γ−メチル−γ−ブチロラクトン、α−メチレン−γ、γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メチレン−γ−エチル−γ−ブチロラクトン、α−メチレン−γ−シクロヘキシル−γ−ブチロラクトン等のγ−ブチロラクトン系化合物の単位;が好ましい。
フッ化ビニリデン系重合体は、低屈折率で透明性、耐熱性に優れるだけではなく、さらに内側のクラッド層あるいはコアの保護層として、密着性を維持しながら、シート状光伝送体に加わる振動や外圧等の応力を緩和してシート状光伝送体の耐屈曲性を高めたり、耐溶剤性・耐薬品性を向上する機能を有する材料として特に好ましい。フッ化ビニリデン(VdF)単位と、テトラフルオロエチレン(TFE)単位、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)単位、パーフルオロ(フルオロ)アルキルビニルエーテル(FVE)単位、ヘキサフルオロアセトン単位のうちの少なくとも1種との共重合体等が挙げられるが、これに限定されるものではない。VdF単位との共重合成分としては、低コストであり、VdF単位を用いて形成される共重合体がクラッドとしての透明性と耐熱性に優れる点から、TFE単位とHFP単位とFVE単位が特に好ましい。
フッ化ビニリデン系重合体の具体例としては、VdF単位60〜90質量%とTFE単位10〜40質量%からなる2元共重合体、VdF単位10〜60質量%とTFE単位20〜70質量%とHFP単位5〜35質量%とからなる3元共重合体、VdF単位5〜25質量%とTFE単位50〜80質量%とFVE単位5〜25質量%からなる3元共重合体、VdF単位10〜30質量%とTFE単位40〜80質量%とHFP単位5〜40質量%とFVE単位0.1〜15質量%とからなる4元共重合体などを挙げることができる。
上述したFVE単位とは、下記一般式(II)
CF2=CF−(OCF2CF(CF3))aO−Rf2 (II)
(式中、Rf2は炭素原子数が1〜8個のアルキル基若しくはフルオロアルキル基又はアルコキシルアルキル基若しくはフルオロアルコキシルアルキル基を示し、aは0〜3の整数である。)
で示されるものである。
このFVE単位としては、下記一般式(III)〜(VI)
CF2=CFO(CF2n−OCF3 (III)
(式中、nは1〜3の整数)
CF2=CF(OCF2CF(CF3))nO(CF2mCF3 (IV)
(式中、nは0〜3の整数、mは0〜3の整数)
CF2=CFO(CH2n(CF2mCF3 (V)
(式中、nは1〜3の整数、mは0〜3の整数)
CF2=CFO(CH2nCH3 (VI)
(式中、nは0〜3の整数)
の何れかによって表わされる化合物の単位であることが好ましい。
中でも、CF2=CFOCF3、CF2=CFOCF2CF3、CF2=CFOCF2CF2CF3、CF2=CFOCH2CF3、CF2=CFOCH2CF2CF3、CF2=CFOCH2CF2CF2CF3、CF2=CFOCH3、CF2=CFOCH2CH3、及び、CF2=CFOCH2CH2CH3からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物の単位であると、原料の低コスト化を図ることができる点から好ましい。
さらに、フッ化ビニリデン系重合体が、クラッド材としての十分な透明性と耐熱性を持つためには、示差走査熱量測定(DSC)における結晶融解熱が10〜80mJ/mgの範囲にあることが好ましく、20〜70mJ/mgの範囲にあることがより好ましく、40〜60mJ/mgの範囲にあることが特に好ましい。
この結晶融解熱は、含フッ素オレフィン系樹脂の熱融解に起因して発生する熱量である。この熱量が大きいほど含フッ素オレフィン系樹脂の結晶性が増大して、透明性は低下する。逆に、この熱量が小さいほど結晶性が減少して、透明性は向上する。すなわち、結晶融解熱の上記各範囲の上限値は、クラッド部の透明性、クラッド部の光散乱防止、十分な光量の保持、長期間高温環境下における光伝送性能の維持などの点で意義がある。また、結晶融解熱の上記各範囲の下限値は、クラッド部の材料自体のエラストマー性やべたつきの抑制、成形安定性、長期間高温環境下における光伝送性能の維持、クラッド部の透明性を適度に抑制して側面漏光タイプの照明体として利用を可能とすることなどの点で意義がある。
シート状光伝送体には、耐屈曲性、耐湿熱性、耐薬品性、耐切傷性を向上させるためにクラッド部の外側に、さらに保護層を被覆することができる。この保護層としては、ショアD硬度(ASTM D2240)が50以上の材料を用いることが好ましい。保護層の材料の具体例としては、メタクリル酸メチルの単独重合体又は共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。また、VdF単位とTFE単位の少なくとも一方を含み、その含有量が60質量%以上である共重合体、具体的には、VdF/TFE共重合体、VdF/HFA共重合体、VdF/HFP共重合体、VdF/TFE/HFP共重合体、VdF/TFE/HFA共重合、TFE/HFP共重合体、エチレン/TFE/HFP共重合体等も挙げられる。ただし、これらに限定されるものではない。
シート状光伝送体の複数のクラッド層を成形させる際、コア部及び最内層のクラッド部以外の成形方法については特に制限はない。可溶な溶剤があればディップコーティング法を用いても良い。また、外層に用いるクラッド材料と、コア材、再内層に用いるクラッド材とを同じ温度で成形することが可能ならば、スリットダイから共押出成形しても良い。また、一旦、コア−クラッド構造のシート状光伝送体を予め形成した後に、クロスヘッドダイを用いた被覆装置を用いて、シート状光伝送体の外周に外層クラッド部を被覆しても良い。
シート状光伝送体に、適度な柔軟可撓性、機械的強度を持たせたり、シート状光伝送体が高温環境下で放置された時に寸法変形を抑制するためには、シート状光伝送体を150℃の恒温槽に20分放置した時に、熱処理前の糸直径をd1、熱処理後の糸直径をd2とした場合に、下記式(9)
D=(d2/d12 (9)
から算出される延伸率Dが、1.0〜3.0であることが好ましく、1.4〜2.5であることがより好ましい。延伸率Dの下限値は、シート状光伝送体の機械的強度、ボビンに巻いた状態での保存性、屈曲された時の耐破断性などの点で意義がある。延伸率Dの上限値は、100℃付近で使用されるときの熱収縮による光伝送性能の悪化防止などの点で意義がある。
シート状光伝送体においては、シート状光伝送体の左右両側端面の外側に、コア部の屈折率以上の屈折率を有する側端面漏光防止層を設けても良い。このような漏光防止層を設けると、コア部内を伝播する光のうち、両側端面に進行する光はその界面で反射せず、より屈折率が高い外側の漏光防止層へ屈折してコア材中から抜け出る。そのためコア側端面での乱反射が発生せずシート全体の輝度の安定化を促す。
側端面の漏光防止層に用いる材料は、コア材の材料の屈折率、コア材との相容性などに合わせ適宜選択することが可能である。特に、コア材としてPMMAを用いたシート状光伝送体の場合には、その端面漏光防止層の材料としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどの紫外線硬化性アクリレート、ポリベンジルメタクリレート、ポリフェニルメタクリレート、ポリシクロヘキシルメタクリレート、ポリ−2−ブロモエチルメタクリレート、ポリ−p−ブロモフェニルメタクリレート、ポリ−α−ナフチルメタクリレートなどのアクリル系重合体及びこれらの共重合体、スチレン−メチルメタクリレート共重合体などのアクリル系共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネートなどの透明性熱可塑性樹脂及びこれらの共重合体などが好ましい。ただし、コア材に用いる材料の屈折率より高く、且つ透明性の高い樹脂材料であれば良く、上記に記載した材料に限定されるものではなく、種々の材料を適宜選択できる。シート状光伝送体へ漏光防止層を付与する方法は、具体的には紫外線硬化性樹脂をコーティングする方法や、熱可塑性樹脂等を被覆する方法、漏光防止層材料を溶剤に溶かして塗布する方法等を挙げることができる。これらの方法に特に限定されるものではなく、用いる材料に合わせて適宜選択できる。シート状伝送体の余分な熱劣化や溶剤による劣化を抑え、簡便に塗布する方法として、紫外線硬化性樹脂を用いたコーティング法を用いるのが好ましい。
さらに、シート状光伝送体においては、シート状光伝送体の左右両側端面に無彩色の遮光層を設けても良い。無彩色の遮光層の付与は、シート状光伝送体の左右両側端面で漏光したり反射する光を効率的に減衰させる効果がある。無彩色の遮光層を付与する方法は、具体的には、黒色塗料を塗布してコーティングしたり、カーボンブラック等を0.2〜5質量%の範囲で添加して黒く着色した熱可塑性樹脂又は紫外線硬化樹脂等を被覆する方法が挙げられる。ただし、これらの方法に限定されるものではない。遮光層の厚みに関しても特に限定されず、少なくとも遮光効果を有するだけの厚みを有していればよい。
また、上記無彩色の遮光層の代わりに、金属若しくはその酸化物、窒化物又は炭化物からなる薄膜を遮光層としてを形成しても良い。このような遮光層を形成する金属若しくはその酸化物、窒化物又は炭化物として具体的には、金、銀、銅、アルミニウム、ステンレス、ケイ素、スズ、マグネシウム、亜鉛、鉛、クロム、ニッケルクローム、鉄、インジウム、タングステン、チタン、チッ化チタン、炭化チタン、及びこれらの合金、及び酸化アルミニウム、酸化チタン、ケイ素酸化物、酸化マグネシウム、酸化スズの少なくとも1つを主成分とするものを挙げることができる。
シート状光伝送体の左右両側端面に、このような金属若しくはその酸化物、窒化物又は炭化物からなる遮光層を形成する方法としては、特別な制限はない。例えば、シート状光伝送体の性能を損なうことなく遮光層を形成できる方法として、真空メッキ法、無電解メッキ、スプレー法、等の公知の方法を挙げることができる。その層の厚みは5〜1000nmの範囲が好ましい。
次に、本発明のシート状光伝送体の製造方法について詳細に説明する。
本発明のシート状光伝送体の製造方法は、スリット状吐出口を有するダイを用いた溶融押出成形により該シート状光伝送体の原反を成形し、該シート状光伝送体両側端のクラッド部をシート成形後に割断する事を特徴とする。
スリット状吐出口を有するダイは、特に限定されない。ただし、透明な芯材の周囲を1種類以上の鞘材で覆う層構造を形成した後、スリット状吐出口に向かって流路断面形状が徐々に変形する拡幅部を有し、層構造を保持した状態で所定の幅と厚さで吐出することができる形状のダイ等が好適である。このようなスリットダイを用いることが好ましい。これにより、シート厚みとクラッド厚みを薄く均一に制御しながら賦形することが可能となる。
さらに、ダイを用いた溶融押出成形により賦形したのち、その左右両端部を表面粗さRaが1μm以下に平滑化された状態を形成するように割断することが好ましい。また一枚の幅広シート状光伝送体から、所望の幅に応じて割断し、複数本のシート状光伝送体を得ることも可能である。両側端面の表面加工においては、公知の技術を用いることができる。特に、ダイヤモンド刃を使用した鏡面切削を用いる方法や、割断後に端面を研磨する方法は、左右側端面の全体を均一で且つ十分な平滑性を得ることができるという点において好ましい。
以下、本発明のシート状光伝送体を備えた照光装置について詳細に説明する。
シート状光伝送体を備えた照光装置は、少なくともシート状光伝送体と該シート状光伝送体の少なくとも一端に光学的に接続した光源装置とから概略構成される。例えば、シート状光伝送体の片端部に光源装置を光学的に接続して、光源装置が接続されている反対側の片端部から漏光させる端面漏光型の照光装置とすることができる。あるいは、シート状光伝送体の少なくとも一端に光源装置を光学的に接続して、シート状光伝送体の側面部から漏光させる側面漏光型の照光装置とすることができる。
側面漏光型の照光装置とする場合には、シート状光伝送体の所望する側面部分から外部に漏光させるために、シート状光伝送体の一部に粗面化処理又はクラッド部の除去を行うことが必要である。具体的には、シート状光伝送体の側面の一部を融解させる表面熱処理する方法や、化学薬品や電気化学的な処理によりシート状光伝送体の表面を溶解するケミカルブラスト法、小さな粒状の研磨材あるいは類似のものをシート状光伝送体の表面に激しく打ちつけて加工するショットブラスト法を用いることができる。
表面熱処理の方式については、従来の加熱溶融方式、例えば、シート状光伝送体の漏光を所望する側面部分のみを加熱炉で加熱したり、ホットプレートを押し当てて溶融したりする方式を挙げることができる。なお、この場合には、熱処理中にシート状光伝送体中に気泡が生成し易くなるため、真空条件で熱処理を行う必要がある。
その他の表面熱加工の方式としては、レーザーカット加工、超音波カッター加工、ホットカッター加工などの発熱カット方式を挙げることができる。これらの加工方式、例えばレーザーカットの場合では、シート状光伝送体の材質及びシートの厚みによって、レーザーのフォーカスや出力を調整すれば、クラッド部を簡単に且つ寸法精密カットできるという長所がある。
ショットブラストの方式については、ガラス、アルミナ、スチール、珪砂、マグネタイト、金剛砂等の微粉末を研磨材(ブラスト材)を、コンプレッサーに繋がった小さなノズルから高圧水や圧縮空気等と一緒に、掘削面に吹き付けて表面を研磨するサンドブラスト法が代表的である。表面熱処理法やケミカルブラスト法と比較して、ショットブラスト(特にサンドブラスト)は、有機重合体から構成されているシート状光伝送体を損傷せずに、粗面化処理を行うことが可能なことから、シート状光伝送体の加工方法として特に好ましい。
照光装置に用いられる光源装置は、シート状光伝送体の少なくとも一端の端面に光学的に接続されて使用される。また、光源装置をシート状光伝送体の両端に接続して使用する形態でもよい。
光源装置は、好ましくは光源の出射端から距離L1だけ離れた地点にある平面を平面H、平面H上の照射スポットの中心地点を点P1 、平面H上の照射スポットの中心点P1からの距離がL2であり、輝度が点P1における輝度の50%である地点を点P2とすると、下記式(10)
NA=sin{tan-1(L1/L2)} 式(10)
で定義される光源の開口角NAが0.15以上の光源を用いることが好ましい。
開口角NAが0.15以上であれば、光源装置に接続されたシート状光伝送体の全面に均一に充分な量の光を供給できるので、シート状光伝送体と光源の接続部分に特別な部品を設置したり後加工を施す必要が無く、照明装置を小型化や低コスト化において有利であり、また照明体としての機能を維持できる。
光源装置としては、例えば、特に高い輝度をもつメタルハライドランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)が用いられる。反射境及びレンズの装着、ランプ形状、消費電力など用途目的に応じて適宜変更することができる。光源が指向性の高い半導体レーザー(LD)の場合には、シート状光伝送体とLDの間に開口角NAが0.15以上となるようなレンズを設置すれば良い。特に発光ダイオード(LED)は、長時間点灯した場合でも同光源周辺の温度上昇が小さいため、シート状光伝送体の入射端部での熱劣化や溶融を防止することが可能であり、特に好ましい。
図4(a)はシート状光伝送体の片端部において1個のLEDを用いて用いる場合の模式図であり、(b)は2個のLEDを用いる場合の模式図である。光源としてLED11を用いる場合には、シート状光伝送体10の少なくとも一端において、図4(a)に示したように端部の両端部分に1個のLED11を設置すれば良い。シート状光伝送体10の漏光斑を低減し、且つシート状光伝送体10の漏光量をアップするためには、図4(b)に図示したように端部の両端部分に2個のLED11を設置して、LED11の入射光をシート型光伝送体に導き入れる方法を用いても良い。
以下、実施例により本発明を説明する。種々の材料を用いた実施例及び比較例の断面形状、漏光均一性の評価結果を表1に示す。なお、本発明の実施例における評価方法については、下記の方法により実施した。
(結晶融解熱(ΔH))
測定には示差走査熱量計(DSC)(セイコーインスツルメンツ社製、装置名DSC−220)を使用した。サンプルを、昇温速度10℃/分で200℃まで昇温し、その状態で5分間保持して溶融させた後、降温速度10℃/分で0℃まで降温させた。この操作を再度繰り返して行い、この時の結晶融解熱を求めた。
(屈折率)
溶融プレスにより厚さ200μmのフィルム状の試験片を形成し、アッベの屈折計を用い、25℃におけるナトリウムD線の屈折率(nD25)を測定した。
(メルトフローレート)
メルトフローレート(MFR)は、日本工業規格JIS K7210に準じて測定した。210℃、荷重5kgf(49N)の条件下で直径2mm、長さ8mmのノズルから10分間に吐出される重合体量(g/10分)を測定した。
(せん断粘度η)
ロザンド社製ツインキャピラリーレオメーター(装置名RH7−2)を用い、ダイ直径1mm、ダイ全長16mm、測定温度230℃の条件下で、せん断速度20〜10000(/s)の時のせん断粘度を測定した。
(延伸率)
シート状光伝送体を150℃の恒温槽に20分放置した時に、熱処理前の糸直径をd1、熱処理後の糸直径をd2とした場合に、(延伸率)=(d2/d12から算出した。
(表面粗さRaの測定)
シート状光伝送体の左右両側端面を表面粗さ測定機(小坂研究所製、装置名サーフコーダーSE−30H)を用い、JIS B0601に準じて、中心線平均粗さRa測定した。
(シート厚)
平均シート厚は、1mのサンプルのうち15点シート厚を測定して平均値を求め、シート厚3sは標準偏差sを3倍したものである。
(シート厚)
平均クラッド厚は、1mのサンプルを15分割してクラッド厚を測定して平均値を求め、クラッド厚3sは標準偏差sを3倍したものである。
(断面形状)
断面形状は、サンプルを割断し表面を十分研磨した後断面形状を目視及び顕微鏡で観察した結果であり、より均一な形状である順に◎、○、△、×で表記した。
(漏光均一性)
漏光均一性は、図4(a)のようにLED光源の光(開口角=0.17)を一端面から入射した際の漏光を目視で確認した結果である。より均一な漏光である順に◎、○、△、×で表記した。
(シート柔軟性)
シート柔軟性は、サンプルを折り曲げた際にどの程度の柔軟性があるかを確認した結果であり、破断が発生したり、折り曲げることが出来なかったものを×とし、屈曲の度合いに応じて◎、○、△、×と表記した。
以下の実施例1〜実施例13及び比較例1〜比較例8の材料、MFR、結晶融解熱、ηA/ηB、各種シート寸法、側端面の表面粗さRa、断面形状、漏光均一性、シート柔軟性の評価結果を表1に纏めて示す。
(実施例1)
図5に示す装置構成において、シート状物を製造した。ノズル12は、コア材とクラッド材を合流して2層構造を形成するノズルの下流にスリット状吐出口の幅40mm、厚さ0.5mmの拡幅部を有するノズルを用いた。ニップロール13(冷却ロール)にはポリッシングロールを使用し、ロール間隙は吐出口厚さより僅かに薄い0.4mmとし、冷却装置16にて冷却する構成とした。
芯材にPMMA(三菱レイヨン(株)製、商品名アクリペット、MFR=2.4、屈折率1.492)を、鞘材にVP−50(ダイキン工業(株)製、VdF/TFE=80/20mol%、 MFR=15.2、屈折率1.402、結晶融解熱59mJ/mg)を用いた。コア材とクラッド材のせん断粘度を測定したところ、せん断速度20/s〜10000/sでのせん断粘度比ηA/ηBは、1.02〜2.42であった。各樹脂の為の2台の溶融押し出し機14及び定量ギアポンプ15の運転条件は各々の樹脂の標準条件とした。ノズル温度は230℃として、40.1mm幅のシート状物の原反10'を製造した。得られたシート状物原反の両側端部を、50μm幅でダイヤモンド刃にて鏡面切削を行い、両側端面が鏡面加工されたシート状光伝送体を得た。得られたシート状光伝送体は、幅40mm、厚さ0.4mm、クラッド材の厚み45μmであり、断面のどの部分でもシート厚、クラッド厚保共に均一であった。このシート状物の延伸率を測定すると1.1であった。またシート状物の左右両側端面の表面粗さRaは、0.06μmであった。得られたシート状光伝送体(シート長1m)の二箇所存在する短端面を充分研磨した後、一端面から図4(a)に示すようにLED光源の光(開口角NA=0.17)を入射したところ、シート状物の側面及び左右両側端面全ての面からの漏光が均一なシート状光伝送体であった。
(比較例1)
実施例1で得られたシート状物原反の両側端部を48μmの厚みでカットし、粒度1μmのラッピングフィルムでシート状物の幅が40mmとなるように研磨した以外は、実施例1と同じ条件でシート状光伝送体を製造した。得られたシート状光伝送体における左右両側端面の表面粗さRaは1.10μmであった。
得られたシート状光伝送体(シート長1m)の二箇所存在する短端面を充分研磨した後、一端面から図4(a)に示すようにLED光源の光(開口角NA=0.17)を入射したところ、シート状物の側面の漏光に比べて左右両側端面からの漏光が大きい不均一な漏光バランスのシート状光伝送体であった。
(実施例2〜7及び比較例2〜7)
シート幅、シート厚、及びクラッド厚を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同じ条件でシート状物を製造した。
得られたシート状光伝送体の各種厚み、厚みのばらつきs、断面形状、漏光均一性及びシートの柔軟性を評価した結果を表1に示す。実施例2と比較例2、実施例3と比較例3というように、実施例と比較例の同一番号は、本発明の範囲近傍で範囲内、範囲外となるよう設定した。
表1に示したとおり、シート状光伝送体におけるL/dの値が本発明の範囲の上下限を超えた場合には、断面形状は良好であるものの、シート状物(シート長1m)の両短端面を充分研磨した後、一端面から図4(a)に示すようにLED光源の光を入射した際の漏光バランスが不均一なシート状光伝送体であり(比較例2及び3)、L/dの値が本発明の範囲に入る場合には、断面形状、漏光の均一性共に良好なシート状光伝送体であった(実施例2及び3)。
また、シート状光伝送体における厚みdが本発明の範囲の上下限を超えた場合には、シートの柔軟性が低下し、比較例4の場合には屈曲した際にシートが破断し、比較例5の場合には、柔軟性に掛けるシート状光伝送体であった。シート状光伝送体における厚みdが本発明の範囲に入る場合には、柔軟性の良好なシート状光伝送体であった。
さらに、シート状光伝送体におけるクラッド部の厚みbが本発明の範囲の上下限を超えた場合には、断面形状は良好であるものの、シート状物(シート長1m)の両短端面を充分研磨した後、一端面から図4(a)に示すようにLED光源の光を入射した際、光の入射部近辺での光の漏光が多くなり、出射側まで十分な光を伝えることが出来なかった(比較例6及び7)。シート状光伝送体におけるクラッド部の厚みbが本発明の範囲に入る場合には、断面形状、漏光の均一性共に良好なシート状光伝送体であった(実施例6及び7)。
(比較例8)
シート状光伝送体におけるクラッド厚bを195μmにした以外は実施例1と同じ条件でシート状物を作製した。各種数値及び断面形状、漏光均一性、シート柔軟性の表結果を表1に示す。得られたシートは、断面形状は良好であったものの、コア部の厚みが薄くなり、伝送することができなかった。
(実施例8)
コア材にMFRの大きいPMMA(MFR=20)を用いた以外は、実施例1と同じ条件でシート状物を製造した。20/s〜10000/sの範囲でのせん断粘度比ηA/ηBは、0.58〜1.23であった。得られたシートの平均寸法は、幅30mm、厚さ0.24mm、クラッド材の厚みは60μmであった。このシート状物の延伸率を測定すると1.3であった。またシート状物の左右両側端面の表面粗さRaは0.06μmであった。
得られたシートの厚さ及びクラッド材の厚みのばらつきは実施例1に比べて若干大きく、特にシート断面におけるコア材の厚み斑が若干大きなシート状光伝送体であったが、得られたシート状物(シート長1m)の両短端面を充分研磨した後、一端面から図4(a)に示すようにLED光源の光を入射したところ、実施例1には及ばないものの、十分な労光均一性を保ったシート状光伝送体であった。
(実施例9)
クラッド材にVP−100(商品名、ダイキン工業(株)製、VdF/TFE=80/20mol%、MFR=45、屈折率1.402、結晶融解熱59mJ/mg)を用いた以外は、実施例1と同じ条件でシート状物を製造した。20/s〜10000/sの範囲でのせん断粘度比ηA/ηBは、2.05〜4.85であった。得られたシートは、幅40mm、厚さ0.4mm、クラッド材の厚みは22μmであり、断面のどの部分でもシート厚、クラッド厚共に均一であった。このシート状物の延伸率を測定すると1.3であった。またシート状物の左右両側端面の表面粗さRaは、0.06μmであった。
得られたシート状物(シート長1m)の両短端面を充分研磨した後、一端面から図4(a)に示すようにLED光源の光を入射すると、シート状物の側面及び左右両側端面全ての面からの漏光が均一なシート状光伝送体であった。
(実施例10)
クラッド材にVP−2000(商品名、ダイキン工業(株)製、VDF/TFE/HFP=48/439 (wt%)、MFR=45、屈折率1.374、結晶融解熱14mJ/mg)を用いた以外は、実施例1と同じ条件でシート状物を製造した。20/s〜10000/sの範囲でのせん断粘度比ηA/ηBは、1.43〜3.39であった。得られたシートは、幅26mm、厚さ0.3mm、クラッド材の厚みは32μmであり、断面のどの部分でもシート厚、クラッド厚共に均一であった。このシート状物の延伸率を測定すると1.3であった。また、シート状物の左右両側端面の表面粗さRaは、0.06μmであった。
得られたシート状物(シート長1m)の両短端面を充分研磨した後、一端面から図4の(a)に示すようにLED光源の光を入射すると、シート状物の側面及び左右両側端面全ての面からの漏光が均一なシート状光伝送体であった。
(実施例11)
クラッド材にLJ−202042(商品名、住友3M(株)製、VDF/TFE/HFP/FVEの共重合体、MFR=21、屈折率1.350、結晶融解熱8mJ/mg)を用いた以外は、実施例1と同じ条件でシート状物を製造した。20/s〜10000/sの範囲でのせん断粘度比ηA/ηBは、1.71〜4.04であった。得られたシートは、幅18mm、厚さ0.35mm、クラッド材の厚みは20μmであり、断面のどの部分でもシート厚、クラッド厚共に均一であった。このシート状物の延伸率を測定すると2.0であった。またシート状物の左右両側端面の表面粗さRaは、0.06μmであった。
得られたシートの断面形状及び漏光の均一性は、実施例1で得られたシート状光伝送体に及ばないものの、十分に均一なシート状光伝送体であった。
(実施例12)
クラッド材にTHV220G(商品名、ダイニオン社製、VDF/TFE/HFP=40/40/20(wt%)、MFR=12、屈折率1.364、結晶融解熱5mJ/mg以下)を用いた以外は、実施例1と同じ条件でシート状物を製造した。20/s〜10000/sの範囲でのせん断粘度比ηA/ηBは、1.81〜3.73であった。得られたシートは、幅40mm、厚さ0.39mm、クラッド材の厚みは41μmであり、断面のどの部分でもシート厚、クラッド厚共に均一であった。このシート状物の延伸率を測定すると1.3であった。またシート状物の左右両側端面の表面粗さRaは、0.06μmであった。
得られたシート状物の側面部に被覆されたクラッド部は、実施例1にて得られたシート状光伝送体よりも透明性が高かった。また得られたシート状物の寸法安定性、漏光均一性は実施例1よりも若干劣るものの、十分に均一なシート状光伝送体であった。
(実施例13)
クラッド材にTHV610G(商品名、住友3M(株)製、VDF/TFE/HFP=20/60/20(wt%)、MFR=6、屈折率1.350、結晶融解熱85mJ/mg以上)を用いた以外は、実施例1と同じ条件でシート状物を製造した。20/s〜10000/sの範囲でのせん断粘度比ηA/ηBは、0.91〜1.87であった。得られたシートは、幅40mm、厚さ0.28mm、クラッド材の厚みは49μmであった。このシート状物の延伸率を測定すると1.3であった。またシート状物の左右両側端面の表面粗さRaは、0.06μmであった。
得られたシート状物の側面部に被覆されたクラッド部は、実施例1にて得られたシート状光伝送体よりも白色状であった。また得られたシート状物の寸法安定性、漏光均一性は実施例1よりも若干劣るものの、十分に均一なシート状光伝送体であった。
以下に、実施例1にて製造したシート状光伝送体に対する側端面の後加工、入射手法の違いによる漏光性評価を実施した結果を示す。
(実施例14)
実施例1で製造したシート状光伝送体(シート長1m)において、左右両側端部に側面漏光防止層として屈折率1.5064の紫外線硬化樹脂をコーティングした。シート状光伝送体に実施1と同様の方法で図4(a)に示すように一端面からLED光源の光を入射した。このシート型光伝送体は、側面漏光防止層を設ける前には、側面及び側端面全体が均一に漏光するシート状光伝送体であったが、側面漏光防止層を設けることにより、側端面からの漏光が除去された、側面のみで漏光するシート型光伝送体であった。
(実施例15)
実施例1で製造したシート状光伝送体(シート長1m)において、左右両側端部に黒色塗料を塗布して遮光層を設けた。このシート状光伝送体に実施1と同様の方法で図4(a)に示すように一端面からLED光源の光を入射した。このシート型光伝送体は、遮光層を設ける前には、側面及び側端面全体が均一に漏光するシート状光伝送体であったが、遮光層を設けることにより、側端面からの漏光が除去された、側面のみで漏光するシート型光伝送体であった。
(実施例16)
実施例1で製造したシート状光伝送体(シート長1m)のシート中央部分の、長さ40mm程の範囲に、サンドブラスト法を用いて粗面化処理を行い、コア部を露出させた。このシート状光伝送体の両側端面の中心部分に図4(a)に示すようにそれぞれ1個のLED光源を設置して光を入射すると、粗面化処理を施した部分から集中的に外部に光が漏光する側面漏光型のシート状光伝送体であった。
(実施例17)
実施例1で製造したシート状光伝送体(シート長1m)に、実施例7と同じ条件でサンドブラスト法を用いて粗面化処理を行い、コア部を露出させた。このシート状光伝送体の端部の両端部分に図4(b)に示すようにそれぞれ2個のLED光源を設置して光を入射すると、粗面化処理を施した部分から集中的に外部に光が出射する側面漏光型のシート状光伝送体であり、しかも漏光量は実施例7よりも大きかった。
Figure 2008216665
「PMMA」:ポリメチルメタクリレート
「VP−50」:ダイキン工業(株)製、VdF/TFE=80/20mol%、MFR=15
「VP−100」:ダイキン工業(株)製、VdF/TFE=80/20mol%、MFR=30
「VP−2000」:ダイキン工業(株)製、VDF/TFE/HFP=48/43/9 (wt%)、MFR=45
「LJ202042」:住友3M(株)製、VDF/TFE/HFP/FVEの共重合体、MFR=21
「THV220G」:住友3M(株)製、VDF/TFE/HFP=40/40/20(wt%)、MFR=12
「THV610」:住友3M(株)製、VDF/TFE/HFP=20/60/20(wt%)、MFR=6
本発明のシート状光伝送体は柔軟可撓性を有することから、このシート状光伝送体を備えた照光装置は、小型軽量性、照射光量、均一漏光性に優れ、さらに安価に製造することが可能である。したがって、その用途は、シートや紙のピンホール検出用途のようなセンサー用途、パソコンのディスプレイやキーボード、携帯電話の画面、液晶パネル、タッチ式コントロールパネルのバックライト用途など多岐に渡り、産業上その利用範囲は極めて広い。
シート状光伝送体の模式的断面図である。 シート状光伝送体のシート厚とクラッド厚の範囲を示すグラフである。 シート状光伝送体の模式的斜視図である。 (a)はシート状光伝送体の片端部において1個のLEDを用いて用いる場合の模式図であり、(b)は2個のLEDを用いる場合のLEDの配置を示す模式図である。 実施例において行なった製造工程を示す模式図である。
符号の説明
1 コア部
2 クラッド部
3 左右両側端面(左右両側端部)
a コア部の厚さ
b クラッド部の厚さ
L シートの幅
d シートの厚さ
10 シート状光伝送体
10' シート状光伝送体の原反
11 LED
12 ノズル(スリットダイ式)
13 ニップロール
14 溶融押し出し機
15 定量ギアポンプ
16 冷却装置

Claims (13)

  1. 透明な有機重合体からなる平面状のコア部の上下両面を、少なくとも1層以上のクラッド部で覆った、柔軟可撓性シート状光伝送体であって、
    該シート状光伝送体のシート幅をL(mm)、シート厚さをd(mm)としたとき、下記式(1)
    5≦L/d≦40000、 0.05≦d≦1.0 (1)
    を満たし、該クラッド部の厚さをb(mm)としたとき、下記式(2)及び(3)
    b≦d/2−0.01 (2)
    0.002≦b≦0.25 (3)
    を満たし、該コア部の左右両側端面はクラッド部に覆われておらず、且つ、シート状光伝送体の左右両側端面のJIS B0601に従って測定される表面粗さRaが1μm以下である事を特徴とするシート状光伝送体。
  2. シート状光伝送体の成形温度において、荷重5kgf(49N)の条件で直径2mm、長さ8mmのノズルから10分間に吐出される重合体の量(g)をメルトフローレート(MFR)としたとき、コア部の材料のMFR(M1)とクラッド部の材料のMFR(M2)が、M1<M2 の関係にある請求項1に記載のシート状光伝送体。
  3. シート状光伝送体の成形温度において、コア部の材料のせん断粘度をηA(Pa・s)、クラッド部の材料のせん断粘度をηB(Pa・s)としたとき、せん断速度が20/s以上10000/s以下の領域でのせん断粘度の比ηA/ηBが下記式(4)
    1.0< ηA/ηB ≦ 6.0 (4)
    を満たす請求項1又は2に記載のシート状光伝送体。
  4. ナトリウムD線により25℃で測定したコア部の屈折率をn1、クラッド部の層数をmとして、コア部から第1層目のクラッド部の屈折率をn2、コア部から第2層目のクラッド部の屈折率をn3、コア部から第m層目のクラッド部の屈折率をnm+1、としたとき、下記式(5)及び(6)
    1>n2>n3> ・・・ >nm>nm+1 (5)
    (n1 2−nm+1 21/2≧0.40 (6)
    を満たす請求項1〜3のいずれか一項に記載のシート状光伝送体。
  5. コア部が、メタクリル酸メチルの単独重合体又は共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、若しくは、環状ポリオレフィン系樹脂から成る請求項1〜4のいずれか一項に記載のシート状光伝送体。
  6. クラッド部が、フッ素化メタクリレート系重合体又はフッ化ビニリデン系重合体から成る請求項1〜5のいずれか一項に記載のシート状光伝送体。
  7. クラッド部が、示差走査熱量測定(DSC)における結晶融解熱が10〜80mJ/mgの範囲内にあるフッ化ビニリデン系重合体から成る請求項6に記載のシート状光伝送体。
  8. シート状光伝送体の左右両側端面の外側に、コア部の屈折率以上の屈折率を有する側端面漏光防止層を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載のシート状光伝送体。
  9. シート状光伝送体の側端面に、無彩色の樹脂からなる遮光層、或いは金属又は金属酸化物からなる遮光層を有する請求項1〜8のいずれか一項に記載のシート状光伝送体。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のシート状光伝送体を製造する為の方法であって、スリット状吐出口を有するダイを用いた溶融押出成形により該シート状光伝送体の原反を成形し、該シート状光伝送体の両側端のクラッド部をシート成形後に割断する事を特徴とするシート状光伝送体の製造方法。
  11. シート状光伝送体の両側端のクラッド部をシート成形後に割断する際に、両側端面のJIS B 0601に従って測定される表面粗さRaが1μm以下に平滑化された状態を形成するように割断する請求項10に記載のシート状光伝送体の製造方法。
  12. シート状光伝送体の両側端のクラッド部をシート成形後に割断する為に、ダイヤモンド刃を使用した鏡面切削機を用いる請求項10又は11に記載のシート状光伝送体の製造方法。
  13. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のシート状光伝送体と、該シート状光伝送体の少なくとも一端に光学的に接続した光源装置とを有する照光装置であって、該シート状光伝送体の側面の一部の粗面化処理された部分、又はクラッド部が除去された部分から外部に漏光させることを特徴とする側面漏光型照光装置。
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