JP2008212092A - マッシュルームの栽培方法、およびマッシュルーム栽培用培地 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発酵や堆積工程を必須とする従来のコンポスト培地を代替でき、効率的で、コスト面、省資源に優れ、安定した生産を可能にするマッシュルームの栽培方法およびマッシュルームの栽培用培地を提供することである。
【解決手段】 コーンコブを含む基材と栄養成分とを含む培地を使用してきのこを栽培した後の廃培地の水分量を調整し、それを殺菌した後、マッシュルームの種菌を当該培地に接種し、培養することを特徴とするマッシュルームの栽培方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、代表的な食用きのこの1種であるマッシュルーム(学名:Agaricus bisporus)の効率的で省資源的な栽培方法およびマッシュルーム栽培用培地に関する。
欧米で発展を遂げたマッシュルームの人工栽培は明治の中ごろに日本に導入され、戦前は栽培用厩肥として軍馬等の馬厩肥の供給に依存した栽培であったが、戦後は馬厩肥に依存しない人工の堆肥(コンポスト)を用いた栽培が普及した。
現在のマッシュルームの一般的な栽培法は、菌床作成工程と発生・生育工程に大別される。
菌床作成工程は、(1)堆肥(コンポスト)調製、(2)堆肥の堆積・一次発酵、(3)堆肥の床詰、(4)堆肥の殺菌・二次発酵、(5)種菌の接種、(6)培養(20℃、湿度60〜75%RHの条件)、の諸工程から構成される。
また、発生・生育工程は、(1)覆土、(2)原基形成(15℃、湿度90%RHの条件)、(3)生育、(4)収穫、の諸工程から成る。
上記の菌床作成工程においては、稲藁、麦藁などの植物資材に発酵促進剤となる各種厩肥、残渣物等の栄養分資材を混入してコンポスト化する必要があるが、これらの調製には多大な人力や時間を費やし、温度や湿度管理などの手間も多く生産者にとって大きな負担となっているのが現状である。
要するに、従来技術によればマッシュルームの人工栽培には多大な設備投資と栽培上の労力と期間がかかるため、栽培を企図する者にとって大きな障害となり新規参入を困難としている。
また、厩肥などのコンポストの原材料はいずれも不足しており、地域によっては入手困難な場合もあり、こうした問題点がマッシュルーム栽培の普及の大きな妨げとなっている。
以上の問題点に鑑み、麦藁や稲藁類の使用が省略可能な培地の提供を目的として、エノキダケ(エノキタケ)、ナメコ等のきのこを栽培した後の廃オガクズを主体として水、窒素源、炭素源を加えて醗酵槽で好気性醗酵を行わせることを特徴とするマッシュルーム栽培用培地の調整方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、栽培期間の短縮、菌床作りにおける労力・コストの削減を目的として、厨芥類、野菜残渣、食品残渣等の食品廃棄物、刈草、剪定樹木等からリサイクルされたコンポスト製品を利用した茸(マッシュルーム等)の菌床栽培への利用が提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1記載の方法は、醗酵槽での好気性醗酵が必須であり相当の設備や運転の継続が必要であるいう問題が残されている。
一方、特許文献2のコンポスト製品は、原材料が種々雑多の廃材から構成されるため、コンポスト成分の均質化が保証されず、製品によってはマッシュルームの栽培に必要な成分が欠けていたり、あるいは不必要な成分も含まれてしまう問題がある。
特公平1−58928号公報 特開2005−34117公報
本発明は、発酵や堆積工程を必須とする従来のコンポスト培地を代替でき、効率的、かつ安価で省資源に優れるマッシュルームの栽培方法およびマッシュルーム栽培用培地を提供することを目的とする。
本発明者らは、従来のマッシュルーム栽培方法において常識であったコンポスト培地に代わる新たな培地の探索に鋭意検討を重ねた結果、意外にもエノキタケやブナシメジ等のきのこ栽培後のコーンコブを培地基材として含む廃培地が、発酵を伴う堆肥化を行うことなく、殺菌と水分調整を行うだけでマッシュルームの栽培用培地として十分に使用可能であり、当該培地の使用によって、効率的、安価で省資源に優れるマッシュルームの栽培方法を提供できることを見出し、本発明の完成に至った。
きのこ栽培を終えた後の培地残渣すなわち廃培地は、きのこ栽培に必要な諸成分が十分な量で含まれているとは限らないため、特に成分を補充することなく、そのままマッシュルーム栽培に適用できたことは、全く予想外のことであった。
すなわち、本発明は、コーンコブを含む基材と栄養成分とを含む培地を使用してきのこを栽培した後の廃培地の水分量を調整し、それを殺菌した後、マッシュルームの種菌を当該培地に接種し、培養することを特徴とするマッシュルームの栽培方法である。
さらに、上記栽培方法において、培地の基材が乾燥重量比で5〜100質量%のコーンコブおよび0〜95質量%のおが屑を含む基材であること、コーンコブを乾燥重量比で5〜60質量%含む培地を使用することを特徴とする。
また、本発明は、乾燥重量比で基材としてコーンコブ10〜50質量%を含み、栄養成分として米糠0〜40質量%、フスマ0〜20質量%、オカラ0〜10質量%、ビート(砂糖大根)0〜10質量%、ビールカス0〜10質量%および牡蠣殻0〜5質量%を含む培地を使用してきのこを栽培した後の廃培地の水分量を調整し、それを殺菌した後、マッシュルームの種菌を当該培地に接種し、培養することを特徴とするマッシュルームの栽培方法である。
さらに、上記栽培方法において、エノキタケ、ブナシメジ又はエリンギ栽培後の廃培地を使用することを特徴とする。
また、本発明は、コーンコブを含む基材と栄養成分とを含む培地を使用してきのこを栽培した後の廃培地の水分量を調整し、それを殺菌して得られるマッシュルーム栽培用培地である。
さらに、本発明は、乾燥重量比で、基材としてコーンコブ10〜50質量%を含み、栄養成分として米糠0〜40質量%、フスマ0〜20質量%、オカラ0〜10質量%、ビート(砂糖大根)0〜10質量%、ビールカス0〜10質量%および牡蠣殻0〜5質量%を含む培地を使用してきのこを栽培した後の廃培地の水分量を調整し、それを殺菌して得られるマッシュルーム栽培用培地である。
本発明は、以下の効果を奏する。
(1)特別な添加物や前処理を必要とせず、コーンコブを培地基材として含む培地を用いてきのこを栽培した後の培地残渣物である廃培地を水分調整および殺菌するだけでマッシュルーム栽培が可能となるので、手間のかかる菌床作成工程を大幅に簡略化でき、コンポスト培地を使用する従来の栽培法と比べて70%程度のコストで栽培することができるので効率的である。
(2)従来の栽培法によるマッシュルームと同等の味覚を有する。
(3)栽培日数は60日で収穫開始となり、従来の栽培法による栽培日数と同等である。
(4)本発明の栽培方法によればコンポストの使用が回避可能であり、従来のコンポスト栽培品に比較して、より生食用に適したマッシュルームを生産することができる。
(5)本発明に使用する、コーンコブを培地基材として含有する廃培地は、需要の多いエノキタケやブナシメジ、エリンギ等の生産を行った後に大量に排出されるため、極めて入手が容易であり、また、同一地域内で調達できるので輸送費用も極めて低廉に入手できる。
殺菌装置は、エノキタケなどのビン栽培に使用する常圧や高圧の殺菌釜をそのまま使用することが可能なので新たな設備は不要である。
(6)大量に存在し、入手が容易な廃培地を再利用してコンポストの代替とするため、マッシュルームの栽培サイクルに変動が生じないので、安定した生産・供給が可能である。
(7)きのこ栽培後のコーンコブを含む廃培地は、堆肥としての利用や、エタノールの抽出など再利用が図られてはいるが、いづれもコスト面などで処理量が少なく、その処分が問題となっていた。本発明の栽培方法が普及すれば、大量に安定した量のコーンコブ廃培地を有効利用できるので省資源的であり、環境保全、循環型農業の実現に大きく寄与することができる。
(A)マッシュルーム栽培用培地
エノキタケ(学名:Flammulina velutipes(Fr.)Sing.)、ブナシメジ(学名:Hypsizigus marmoreus)、ナメコ(学名:Pholiota nameko )、ヒラタケ(学名:Pleurotus ostreatus(Jacq.:Fr.)Kummer) エリンギ(学名:Pleurotus eryngii)など日本で栽培されている主要なきのこは木材腐朽菌である。
こうした木材腐朽菌きのこは栽培ビン内におが屑を培地基材として、米糠、豆皮、フスマ、オカラ、ビールカス、ビート(砂糖大根)などの栄養成分を適宜割合で混入し栽培しているが、最近では、おが屑に替えてコーンコブ(とうもろこしの穂軸いわゆる芯の粉砕物)を培地基材として使用し、上記栄養分を含んだ、いわゆるコーン100%培地が急速に普及しており、おが屑を少量若しくは全く含まない培地を使用するきのこの生産方法が一般化している。
そうした状況下で、エノキタケやブナシメジ、エリンギなどの木材腐朽菌きのこについては、特に生産量が多いため、栽培後はコーンコブを含む培地残渣、すなわちコーンコブ廃培地が大量に排出されている。
本発明の栽培方法では、木材腐朽菌きのこ、中でもエノキタケ、ブナシメジおよびエリンギを通常の方法で栽培した後のコーンコブ廃培地が好適である。本発明者らは、数種類のコーンコブ廃培地を試験したが、中でも三幸商事社製のコーン100%培地「マッシュ30」(商品名)を使用してきのこ栽培した後の廃培地が特に好適であることが判明した。
本発明においては、コーンコブを培地基材として含有し、その他、米糠、豆皮、フスマ、オカラ、ビールカス、ビート(砂糖大根)、牡蠣殻等、きのこ栽培の培地として通常用いられる栄養成分が適宜配合された培地をエノキタケ等の他のきのこ栽培で用いた後の廃培地を使用することができる。
培地基材としてコ-ンコブを使用し、おが屑等の代替割合として、基材全体の5〜100質量%(乾燥重量比)、さらに25〜100質量%をコーンコブで代替する培地、特におが屑等の他の培地基材を含まない培地基材の全量がコーンコブである培地(いわゆるコーン100%培地)が好適である。
また、培地の組成としては、基材であるコーンコブを5〜60質量%(乾燥重量比)含み、残余が上記の各種栄養成分およびおが屑等の他の培地基材からなる培地が好ましい。
コーンコブの構成比率が比較的高い方がマッシュルーム栽培に好適である。従って、培地中にコーンコブを10〜50質量%、特に30〜40質量%(いずれも乾燥重量比)を含み、残余が栄養諸成分およびおが屑等の他の培地基材からなる培地は、他のきのこを栽培した後であっても、マッシュルームの菌糸生長や子実体の生育に必要な養分を備えており、さらに、きのこ栽培の培地に要求される物理特性も優れており栽培には最適である。
好適な培地の処方(きのこ栽培前)としては、乾燥重量比で基材としてコーンコブ10〜50質量%を含み、栄養分として米糠0〜40質量%、フスマ0〜20質量%、オカラ0〜10質量%、ビート(砂糖大根)0〜10質量%、ビールカス0〜10質量%、牡蠣殻0〜5質量%を含む培地である。
さらに、最適な処方例(きのこ栽培前)として、乾燥重量比でコーンコブ約36質量%、米糠約31質量%、フスマ約9質量%、オカラ約5質量%、ビート約5質量%、ビールカス約5質量%、牡蠣殻約3質量%を含む培地を例示することができる。
エノキタケ等のきのこ収穫後の状態での培地の水分率は、通常40〜55%前後であるが、マッシュルームの菌糸培養に好適な水分率としては低いので、きのこ栽培ビンから取出した廃培地に水を加えて廃培地中の水分率が60〜70%、好ましくは63〜68%、最も好ましくは65%となるように、水分量を調整する。
次いで、水分調整後の廃培地をコンテナポット等の容器に充填後、殺菌する。
殺菌方法は通常のエノキタケ等のきのこ培地に対して実施する殺菌方法と同様であり、高圧または常圧で蒸気殺菌を行う。高圧殺菌の場合は120℃で0.5〜1時間前後行い、常圧殺菌の場合は98〜100℃で5〜10時間行う。所定の温度や時間を超える殺菌は、培地中の養分の分解を促進するので好ましくない。
(B)マッシュルームの栽培
殺菌後、培地を放冷し、マッシュルームの種菌を接種して培養するが、種菌接種から収穫に至るまでの栽培方法は、従来の方法と同様である。
本発明による栽培方法は、以下の諸工程からなる。
(1)廃培地に水を添加して水分量を調整しコンテナポット等の容器に充填する。
(2)培地の蒸気殺菌を行う。
(3)種菌を培地に接種する。
(4)約40日間、15〜25℃、湿度50〜80%RHで、菌を(一次)培養し菌糸体を蔓延させる。
(5)覆土を行う。
(6)約10日間、18〜25℃、湿度70〜95%RHで、菌を(二次)培養する。
(7)菌掻きを行う。
(8)約10日間、13℃〜17℃、湿度85%〜95%RHの条件で原基形成をさせて、生育し、収穫を開始する。
〔実施例1〕
(1)培地の調製およびマッシュルームの試験栽培
農事組合法人あさひ培養センターにて、エノキタケの収穫を終えたコーンコブを基材とする培地(三幸商事社製「マッシュ30」(商品名)、乾燥重量比で培地中のコーンコブは約36質量%、培地基材はコーンコブ100質量%)の残渣物すなわち廃培地に水を加えて水分率を65%とし、コンテナポット(発生面積240.4cm2、培地重量2kg/ポット1個)に充填した。
次いで、高圧蒸気釜で98℃で1.5時間、120℃で0.5時間かけて再殺菌し、放冷してマッシュルーム栽培用培地を得た。
当該培地にマッシュルームの種菌(ホワイト種の「日農115号」、ブラウン種の「日農100号」を使用)を接種して次のように培養した。
20℃、湿度60〜75%RHの条件下で40日間培養後、2種類の土壌(鹿沼土、赤玉土)で覆土した後、再び10日間の二次培養を行い、菌掻き後、温度15℃、湿度90%RHの発芽室を使用して原基形成を誘導した。
子実体原基は菌掻き後10日で形成され、種菌の菌系及び覆土の種類による発生率および収量調査を実施した。
また、通常のコンポストの代わりに廃培地を使用して栽培したのでマッシュルームのアミノ酸分析を行った。
(2)試験栽培の結果
通常の栽培工程では、コンポスト製造も含めて収穫まで55日(夏)から65日(冬)程度を要するが、今回の栽培方法では、約60日で収穫開始となった。廃培地の再利用でコンポストの代替とするため、栽培サイクルに変動がない。
従来の一般的な栽培法による収穫量は、50kg/3.3m2(坪)程度であるが、今回の試験では、ホワイト種で55〜58kg/3.3m2(坪)、ブラウン種で50〜70kg/3.3m2(坪)の収穫結果となり、ほぼ平均的な収量が得られる結果となった。
一個当りの平均収量では、ホワイト種の9.8g〜12.1g/l個に比べ、ブラウン種は26.5g〜26.9g/l個と重く、ブラウン種の方が大きな子実体を得ることができた。
味覚に関しては、パネル10人が試食を行って通常のコンポスト培地を用いた栽培品と比較を行ったが、大きな差はなかった。
また、アミノ酸分析では、試験栽培したものと、通常のコンポスト培地を用いた栽培品では、全遊離アミノ酸含量に差が生じており、試験栽培品の方が少ない結果となった。
覆土の種類では、鹿沼土に比較し、赤玉土のほうが害菌発生が少なく安定した発生、収穫結果が得られた。
コスト面では通常栽培の約70%程度で優位性があることが判明した。
Figure 2008212092
Figure 2008212092
〔実施例2〕(コーンコブを10質量%含むエリンギ廃培地)
コーンコブおよびおが屑を基材とし、米糠、フスマ、豆皮、オカラ、コーンブラン含む培地(乾燥重量比で培地中のコーンコブは約10質量%、おが屑は約30質量%、なお培地基材はコーンコブ25質量%、おが屑75質量%)でエリンギを栽培した後の廃培地を使用し、実施例1と同様の容器を使用し、同様の水分調製65%と殺菌を施して試験を行った。
また、比較のため、実施例1で調製したマッシュルーム用培地と同様の培地(三幸商事社製「マッシュ30」(商品名))を使用してコントロールとした。
当該培地にマッシュルーム種菌(ブラウン種の「日農100号」を使用)を接種して次のように培養した。
20℃、湿度60〜75%RHの条件下で40日間培養後、1種類の土壌(赤玉土)で覆土した後、再び10日間の二次培養を行い、菌掻き後、温度15℃、湿度90%RHの発芽室を使用して原基形成を誘導した。
子実体原基は菌掻き後10日で形成され、発生率および収量調査を実施した。
従来の一般的な栽培法による収穫量は、50kg/3.3m2(坪)程度であるが、今回の実施例であるコーンコブ10質量%を含有するエリンギ廃培地では、ブラウン種で18.9kg/3.3m2(坪)の収穫結果となり、コントロールに比較し総収量および収穫期間、1個あたりの収量も低い結果となった。
Figure 2008212092
〔比較例1〕(おが屑を培地基材とする廃培地)
エノキタケ及びブナシメジ栽培後、従来通りおが屑を基材とし、米糠を混合した廃培地(いずれも乾燥重量比で培地中のコーンコブは0質量%、おが屑は約30質量%、なお培地基材はおが屑100質量%)を使用し、実施例1と同様の容器を使用し、同様に水分率を65%に調整後、殺菌を施して試験を行った。
また比較のため、実施例1で調製した培地(三幸商事社製「マッシュ30」(商品名))を使用してコントロールとした。
当該培地にマッシュルーム種菌(ブラウン種「日農100号」を使用)を接種して次のように培養した。
20℃、湿度60〜75%RHの条件下で40日間培養後、1種類の土壌(赤玉土)で覆土した後、再び10日間の二次培養を行い、菌掻き後、温度15℃、湿度90%RHの発芽室を使用して原基形成を誘導した。
子実体原基は菌掻き後10日を経過しても形成されなかった。比較のコントロールにおいては3.3m2(坪)当たりの収量で63.4kgの発生が見られたが、おが屑と米糠からなる廃培地では、子実体が全く発生しなかった。
Figure 2008212092

Claims (7)

  1. コーンコブを含む基材と栄養成分とを含む培地を使用してきのこを栽培した後の廃培地の水分量を調整し、それを殺菌した後、マッシュルームの種菌を当該培地に接種し、培養することを特徴とするマッシュルームの栽培方法。
  2. 培地の基材が乾燥重量比で5〜100質量%のコーンコブおよび0〜95質量%のおが屑を含む基材である請求項1記載の栽培方法。
  3. コーンコブを乾燥重量比で5〜60質量%含む培地を使用することを特徴とする請求項1記載のマッシュルームの栽培方法。
  4. 乾燥重量比で基材としてコーンコブ10〜50質量%を含み、栄養成分として米糠0〜40質量%、フスマ0〜20質量%、オカラ0〜10質量%、ビート(砂糖大根)0〜10質量%、ビールカス0〜10質量%および牡蠣殻0〜5質量%を含む培地を使用してきのこを栽培した後の廃培地の水分量を調整し、それを殺菌した後、マッシュルームの種菌を当該培地に接種し、培養することを特徴とするマッシュルームの栽培方法。
  5. エノキタケ、ブナシメジ又はエリンギ栽培後の廃培地を使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のマッシュルームの栽培方法。
  6. コーンコブを含む基材と栄養成分とを含む培地を使用してきのこを栽培した後の廃培地の水分量を調整し、それを殺菌して得られるマッシュルーム栽培用培地。
  7. 乾燥重量比で、基材としてコーンコブ10〜50質量%を含み、栄養成分として米糠0〜40質量%、フスマ0〜20質量%、オカラ0〜10質量%、ビート(砂糖大根)0〜10質量%、ビールカス0〜10質量%および牡蠣殻0〜5質量%を含む培地を使用してきのこを栽培した後の廃培地の水分量を調整し、それを殺菌して得られるマッシュルーム栽培用培地。
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