JP2008211190A - 検査マーク構造、基板シート積層体、多層回路基板、多層回路基板の積層合致精度の検査方法、及び基板シート積層体の設計方法 - Google Patents

検査マーク構造、基板シート積層体、多層回路基板、多層回路基板の積層合致精度の検査方法、及び基板シート積層体の設計方法 Download PDF

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司 白石
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Abstract

【課題】積層合致精度の検査を客観的に行う。
【解決手段】熱プレス加工をする前の少なくとも2層の積層体を構成する基板シート11cに設けられた検査用ビアホール1aと、検査用ビアホール1aが設けられた基板シート11cの一方の主面側に形成された、検査用ビアホール1aの端面1fの周囲に、端面と接触しない所定距離Dをおいて設けられた、ランドパターン電極1bと、検査用ビアホールが設けられた基板シート11cの他方の主面側に形成された、検査用ビアホール1aの端面と電気的に接続するように設けられた導通用電極1cとを備えた、検査マーク構造1。
【選択図】図1

Description

本発明は、検査マーク構造、基板シート積層体、多層回路基板、多層回路基板の積層合致精度の検査方法、及び基板シート積層体の設計方法に関する。
電子機器の小型化、高密度化に伴い、産業用にとどまらず民生用の分野においても多層回路基板の需要が高まっている。
多層回路基板は、セラミック、プリプレグ等で構成された基板材料の内部に導電性のビアホールや、表面に電極パターンを設けてなる基板を複数積層して構成されるもので、回路の小型化、高密度化を図ることができる。
このような多層回路基板においては高歩留まりの確保が問題となる。多層回路基板は基板を複数積層し、熱処理及び圧着(以下熱プレス加工と呼ぶ)を行うことによって完成されるが、各基板の積層位置にずれが生じると、作成後の積層回路基板の内部においてビアホールや電極同士の短絡等の接続不良が生じ、不良品となってしまう。特に、ALIVH(登録商標)のように、導電性ペーストを用いて層間接続を行う構造の多層回路基板の場合は、熱プレス時に生ずる材料の延び等の原因により各基板のずれは一層生じやすい。
完成後の多層回路基板において積層位置のずれは修正が不可能なので、各基板の積層合致精度を高めることは、多層回路基板の歩留まり向上において重要である。又、多層回路基板の高密度化の要求に伴い、基板の積層数の増大や回路パターンの微細化が進み、高歩留まりの確保のみならず、高性能化の観点からも、多層回路基板の積層合致精度を高めることが望まれている。
そこで、多層回路基板の積層合致精度を確保すべく、様々な事前検査が行われている。その一例として、積層合致精度の検査に際しては、多層回路基板を構成する各層におけるビアホール又は回路パターン層の位置ずれを認識するためのマーク構造を用いたX線透過装置による検査が行われている(例えば、特許文献1を参照)。
以下、従来の多層回路基板の検査マーク構造及びそれを用いた積層合致精度の検査について説明する。
図18(a)は従来の検査マーク構造を設けた基板シート積層体を熱プレス加工してなる多層回路基板を示した図であり、検査マーク構造の配置が分かるように透視図として描いてある。又図18(b)は図18(a)の検査マーク構造を模式的に示す平面図である。
各図に示すように、多層回路基板100は、厚み方向の貫通孔に導電性材料を充填して形成されたビアホール101を有する基板が、回路電極102を介して複数層積層されて構成される。各基板のビアホール101が回路電極102と接続することにより内部に電気回路が形成される。
又、各基板には上記ビアホール101の他、上記の積層合致精度を検査するための検査用マークとしての検査用ビアホール103、104、105、106、107が図18(b)に示す積層方向から見て、互いに重なり合わないような位置に配置され、これら検査用ビアホールにより検査マーク構造110が構成される。
積層合致精度検査では、多層回路基板100における検査マーク構造110をX線透過装置を用いて図18(b)の積層方向から観察する。検査用マーク構造の形状が、積層時における形状から歪んで見えたら位置ずれが生じていると判断する。又、検査用マーク構造の歪みの形状を観察することにより、位置ずれが生じた基板の方向や位置ずれの量を判別して、多層回路基板100の良不良を選別するようにしている。
特開2000−340950号公報
しかしながら、上述の従来の検査マーク構造を用いた積層合致精度検査には、以下のような課題があった。
上記従来の積層合致精度検査は、X線透過装置を用いるが、位置ずれの判断は最終的には検査者の目視により行われるため、位置ずれの発生、箇所を誤認識する可能性がある。又、位置ずれ量の大きさの判別等においても誤認識の可能性を含むものであった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、積層合致精度の検査を客観的に行うことができる、検査マーク構造、基板シート積層体、多層回路基板、多層回路基板の積層合致精度の検査方法、及び基板シート積層体の設計方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、第1の本発明は、少なくとも2層の基板シート積層体を構成する基板シートのいずれかに設けられた検査用ビアホールと、
前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの一方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触しない所定距離をおいて設けられた、ランドパターン電極と、
前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの他方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面と電気的に接続するように設けられた導通用電極とを備えた、検査マーク構造である。
又、第2の本発明は、前記ランドパターン電極は、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む形状を有する、第1の本発明の検査マーク構造である。
又、第3の本発明は、前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む形状は、前記検査用ビアホールの前記端面の形状と相似する形状を有する、第2の本発明の検査マーク構造である。
又、第4の本発明は、前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む形状は、前記検査用ビアホールの前記端面の形状と非相似の形状を有する、第2の本発明の検査マーク構造である。
又、第5の本発明は、前記ランドパターン電極は、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目をもって囲む形状を有する、第1の本発明の検査マーク構造である。
又、第6の本発明は、前記ランドパターン電極は、前記検査用ビアホールの端面の周囲に設けられた、複数のサブパターン電極から構成されている、第5の本発明の検査マーク構造である。
又、第7の本発明は、前記サブパターン電極は、前記検査用ビアホールの端面に対して点対称に配置されている、第6の本発明の検査マーク構造である。
又、第8の本発明は、同一形状の2個又は4個の前記サブパターン電極が、前記検査用ビアホールの端面の周囲に等間隔で設けられている、第7の本発明の検査マーク構造である。
又、第9の本発明は、第1の本発明の検査マーク構造を複数備えた検査マーク構造群であって、
前記ランドパターン電極と前記検査用ビアホールの端面の周囲との間の前記所定距離は、全部又は一部の前記検査マーク構造毎に異なっている、検査マーク構造群である。
又、第10の本発明は、第4の本発明の検査マーク構造を複数備えた検査マーク構造群であって、
それぞれの検査マーク構造の前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む前記形状は同一であって、
前記形状の配置は、互いに一致しない、検査マーク構造群である。
又、第11の本発明は、それぞれの前記検査マーク構造において、
前記検査用ビアホールの前記端面の形状は円形であり、
前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む前記形状は長円又は楕円形状であり、
それぞれの前記形状の長円又は楕円は互いに直交している、第10の本発明の検査マーク構造群である。
又、第12の本発明は、ビアホールを有する複数の基板シートと、
前記複数の基板シートの層に設けられた回路電極と、
前記複数の基板シートの層に形成された、第1の本発明の検査マーク構造を備えた、基板シート積層体である。
又、第13の本発明は、前記検査マーク構造は複数であって、
前記検査マーク構造における前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む形状は、前記検査用ビアホールの前記端面の形状と非相似の形状を有し、
それぞれの検査マーク構造の前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む前記形状は同一であって、
前記形状の配置は、互いに一致しない、第12の本発明の基板シート積層体である。
又、第14の本発明は、第12の本発明の基板シート積層体を熱プレス加工して形成される、多層回路基板である。
又、第15の本発明は、少なくとも2層の基板シート積層体を構成する基板シートのいずれかに設けられた検査用ビアホールと、
前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの一方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触するように設けられた、ランドパターン電極と、
前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの他方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面と電気的に接続するように設けられた導通用電極とを備えた、検査マーク構造である。
又、第16の本発明は、前記ランドパターン電極は、前記検査用ビアホールの端面の周囲に設けられ、それぞれが前記端面と接触する複数のサブパターン電極から構成されている、第15の本発明の検査マーク構造である。
又、第17の本発明は、前記サブパターン電極は、前記検査用ビアホールの端面に対して点対称に配置されている、第16の本発明の検査マーク構造である。
又、第18の本発明は、第15の本発明の検査マーク構造を複数備えた検査マーク構造群であって、
前記検査用ビアホールの端面の外径は、全部又は一部の前記検査マーク構造毎に異なっている、検査マーク構造群である。
又、第19の本発明は、ビアホールを有する複数の基板シートと、
前記複数の基板シートの層に設けられた回路電極と、
前記複数の基板シートの層に形成された、第15の本発明の検査マーク構造を備えた、基板シート積層体である。
又、第20の本発明は、前記検査マーク構造は複数であって、
前記検査マーク構造における前記検査用ビアホールの端面と前記ランドパターン電極との接触部分の大きさは、複数の前記検査マーク構造の全部又は一部毎に異なっている、第19の本発明の基板シート積層体である。
又、第21の本発明は、第18の本発明の基板シート積層体を熱プレス加工して形成される、多層回路基板である。
又、第22の本発明は、ビアホールを有する複数の基板シートと、
前記複数の基板シートの層に設けられた回路電極と、
前記複数の基板シートの層に形成された、少なくとも2層の基板シート積層体を構成する基板シートのいずれかに設けられた検査用ビアホールと、前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの一方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触しない所定距離をおいて、又は前記端面と接触するように設けられた、ランドパターン電極と、前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの他方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面と電気的に接続するように設けられた導通用電極とを含む、検査マーク構造と
を有する多層回路基板の積層合致精度の検査方法であって、
前記検査マーク構造の前記導通用電極と前記ランドパターン電極とを電気的に接続する工程と、
(A)前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触しない所定距離をおいて前記ランドパターン電極を有する前記検査マーク構造の場合は、前記接続により導通がないときに、又、(B)前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触するように設けられた前記ランドパターン電極を有する前記検査マーク構造の場合は、前記接続により導通があるときに、
前記積層合致精度が保たれていると判断する工程とを備えた、多層回路基板の積層合致精度の検査方法である。
又、第23の本発明は、前記積層合致精度は、前記多層回路基板を構成する各基板間の位置ずれの有無、位置ずれの方向、位置ずれの大きさの少なくとも1つである、第22の本発明の多層回路基板の積層合致精度の検査方法である。
又、第24の本発明は、所定の設計条件で、ビアホールを有する複数の基板シートの層に形成された、少なくとも2層の基板シート積層体を構成する基板シートのいずれかに設けられた検査用ビアホールと、前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの一方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触しない所定距離をおいて、又は前記端面と接触するように設けられた、ランドパターン電極と、前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの他方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面と電気的に接続するように設けられた導通用電極とを有する、検査マーク構造が形成された前記複数の基板シートを、その層間に回路電極が位置するように積層して、試験用基板シート積層体を作成する工程と、
前記試験用基板シート積層体を熱プレス加工して試験用多層回路基板を作成する工程と、
第22の本発明の多層回路基板の積層合致精度の検査方法を用いて、前記試験用多層回路基板の前記積層合致精度として、前記基板の位置ずれの方向又は位置ずれの大きさを取得する工程と、
取得した前記基板の位置ずれの方向又は位置ずれの大きさを用いて、前記所定の設計条件を修正する工程を備えた、基板シート積層体の設計方法である。
又、第25の本発明は、前記所定の設計条件は、前記複数の基板シートのそれぞれの積層位置である、第24の本発明の基板シート積層体の設計方法である。
本発明によれば、積層合致精度の検査を客観的に行うことができる、検査マーク構造、基板シート積層体、多層回路基板、多層回路基板の積層合致精度の検査方法、及び基板シート積層体の設計方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1に係る多層回路基板の検査マーク構造の構成を模式的に示す図であり、図1(b)は図1(a)の要部を模式的に示す拡大図である。ただし図18(a)と同一又は相当部には、同一符号を付した。
図1に示すように、本実施の形態の多層回路基板の検査マーク構造は、熱プレス加工を行い完成する前の基板シート積層体10に設けられる。
基板シート積層体10は基板シート11a〜11eを積層してなり、各基板シートにはビアホール101が設けられ、又各基板シート層間には内部回路を構成する回路電極102が配置されている。各基板のビアホール101が回路電極102と接続することにより内部に電気回路12が形成される。
次に、検査マーク構造について、図1(a)に示す基板シート11cと11dの層間に形成された検査マーク構造1を例にとって説明する。図1(a)に示すように、検査マーク構造1は、基板シート11d内に設けられた検査用ビアホール1aと、基板シート11dの両主面にそれぞれ設けられたランドパターン電極1b及び導通用電極1cとから構成される。なお、検査マーク構造1を構成する各電極と、電気回路12を構成する各電極とは、基板シート11a〜11eの各面において同様のパターニングで形成される。
導通用電極1cは外形が方形である平板状の形状を有し、検査用ビアホール1aの端面1fと接触している。
一方、図1(b)に示すように、ランドパターン電極1bは導通用電極と同様の平板状の形状を有し、基板シート11dの、導通用電極1cが形成されていない側の主面上に形成されるが、さらに中央に開口部1eが設けられ、検査用ビアホール1aの端面1fはこの開口部1e内に位置し、電極部分とは接触していないように配置される。
次に、図2(a)に検査マーク構造1の模式的平面図を、又図2(b)に図2(a)のA−A′直線による模式的断面図を示す。図2(a)に示すように、検査用ビアホール1aの端面1fの形状、及びランドパターン電極1bの開口部1eの形状とは同心円上に位置し、検査用ビアホール1aとランドパターン電極1bとの間には等距離Dの間隔が設けられている。ここで、一般に、開口部1eの形状としては、回路電極102に用いられるランド電極の反転形状を用いる。
一方、図1(b)に示すように、ランドパターン電極1b及び導通用電極1cには、基板シート積層体10の外部まで引き出される配線2aがそれぞれ設けられている。配線2aは、熱プレス加工後、多層回路基板として完成した状態にある基板シート積層体10において検流計と接続するのに用いられる。
以上のような構成を有する本実施の形態の多層回路基板の検査マーク構造を用いた多層回路基板の積層合致精度の検査方法の原理について、図3(a)(b)を参照して、以下に説明する。
従来技術の項で説明したように、多層回路基板は、層間に回路電極102が所定位置に配置されるようにした複数の基板シートを積層して基板シート積層体を作成し、これを熱プレス加工することにより完成するが、熱プレス加工時に基板シート間にずれが生ずると、回路電極102間の接触不良を引き起こし、電気回路12の不良の原因となる。
本実施の形態の多層回路基板の検査マーク構造においては、図3(a)に示すように、基板シート積層体10が作成された状態では、基板シート11cと基板シート11dとの間に、検査用ビアホール1aの端面1fとランドパターン電極1bとは距離Dをおいて接触しない配置となっている。
次に、熱プレス加工によって多層回路基板を完成させる際、基板シート間に位置ずれが生ずると、基板シート11d内に埋設されている検査用ビアホール1aは基板シート11dの移動に伴って移動する(基板シート11dに対しては移動しない)が、基板シート11c及び基板シート11dの層間に位置するランドパターン電極1bは、位置ずれが生ずると、基板シート11c又は基板シート11dのずれに引きずられて移動する。
このとき、移動距離が開口部1eと検査用ビアホール1aの端面1fとの距離Dより大きくなると、図3(b)に示すように、検査用ビアホール1aの端面1fとランドパターン電極1bと接触する。なお、図3(b)においては基板シート11cが元の位置からずれるものとした。
したがって、完成後の多層回路基板の配線2aを検流計2bと接続し、導通の有無を検査することで、位置ずれの有無を判断することができる。すなわち、図3(a)に示すように、位置ずれが生じない場合は配線2a、ランドパターン電極1b、検査用ビアホール1a及び導通用電極1cがなす導通回路は検査用ビアホール1aの端面1fとランドパターン電極1bとが非接触であるため検流計2bを接続しても導通は生じない。
一方、基板シート間の位置ずれにより検査用ビアホール1aの端面1fとランドパターン電極1bとが接触すると、導通回路は完成し検流計2bを接続すると導通が確認できる。
このように、本実施の形態の検査マーク構造を利用すると、目視等に基づく誤認識を排除して、客観的に位置ずれの有無を判断できる多層回路基板の積層合致精度の検査方法を実施することが可能となる。
ここで、位置ずれの許容度は開口部1eと検査用ビアホール1aの端面1fとの距離Dにより定められている。開口部1eの形状を、回路電極102のランド電極の反転形状として定めることにより、検流計2bによる位置ずれの有無は、完成後の多層回路基板における電気回路12の設計誤差の許容限界の逸脱の有無として検出されることになる。
したがって、開口部1eの寸法又は検査用ビアホール1aの寸法を変更することによって距離Dを調整すれば、必要とする多層回路基板における個々の基板の積層数、回路パターンの微細化等に応じた積層合致精度に基づく検査を、客観的な判断に基づき実行することが可能となる。
次に、上記の検査マーク構造の、基板シート積層体10上の配置について説明する。
図4は、基板シート積層体10の一例を示す平面図である。図4において、基板シート積層体10は、熱プレス加工後の余剰領域を定める矩形の境界40内に、8個の多層回路基板を一単位とする基板ユニット44をマトリックス状に配置するよう設計される。電気回路12は各多層回路基板に応じて基板シート積層体10内に各々形成される。検査マーク構造は、少なくとも境界40内の対角線上の位置42a及び42bに位置するよう作り込む。基板シート積層体10の位置ずれは縁部に出やすく、又互いに近い条件の位置に設けることによって、検査精度を上げることができる。
又、検査マーク構造を設ける位置は、図中境界40よりも内側の境界41内の対角線上に位置43a及び43bとして設けるようにしてもよい。基板シート積層体10全体において縁部に近い境界40と、中心部に近い境界41とで、熱プレス加工による基板シートの平面上の位置における膨張率等に変化がある場合、位置42a(42b)における検査結果と位置43a(43b)における検査結果とが異なることがあるが、これを容易に検出することができる。
更に、検査マーク構造は、基板ユニット44毎に設ける構成としてもよく、さらに、基板ユニット44から切り出される個々の多層回路基板上に設ける構成としてもよい。この場合、基板ユニット単位、あるいは多層回路基板単位で検査を行うことができる。又、検査マーク構造そのものを製品の識別子として利用することができる。
又、図1(a)に示す例では、検査マーク構造における検査用ビアホール1a及びランドパターン電極1bは、回路電極102のパターニングに対応するため、積層前の各基板シートにおいて同一基板シートに設けられていたものと、対向する基板シートにそれぞれ設けられていたものとに分かれることになる。
しかしながら、積層後の基板シート積層体においてランドパターン電極は必ず層間に配置されることになり、熱プレス加工による位置ずれの影響は、積層前の各基板シートにおける検査用ビアホール1a及びランドパターン電極1bの配置関係に依存せず生ずると考えてよい。本実施の形態においては、検査マーク構造1における検査用ビアホール1aは基板シート11dに、ランドパターン電極1bは基板シート11cにそれぞれ形成されていたものとしたが、これと隣接する、検査用ビアホール1a及びランドパターン電極1bが同一の基板シート11cに形成されていた構成においても、本発明の効果は同様に得られる。
(実施の形態2)
図5(a)は、本発明の実施の形態2による多層回路基板の検査マーク構造群の模式的平面図であり、図5(b)は、それぞれ図5(a)のA−A′直線による模式的断面図である。
各図に示すように、本実施の形態は、ランドパターン電極1bの開口部1eの形状として互いに直交する楕円形を有する一対の検査マーク構造50a及び50bを、同一基板シート11dに設けてなる検査マーク構造群としたものである。以下、詳細な説明を行う。
図5(a)に示すように、検査マーク構造50aにおいて、ランドパターン電極1bの開口部1eは、図中Y軸方向を長軸とする楕円形状を有し、検査用ビアホール1aの端面1fとランドパターン電極1bとの間の距離は、長軸側において実施の形態1と同様の距離Dとし、短軸側においては距離Dより大きい距離D′となるようにした。
又、検査マーク構造50bにおいて、ランドパターン電極1b′の開口部1e′は、図中Y軸方向を短軸とする楕円形状を有し、検査用ビアホール1a′の端面1f′とランドパターン電極1b′との間の距離を、短軸側において実施の形態1と同様の距離Dとし、長軸側において距離dとした。
なお、開口部1eと1e′はランドパターン電極における配置以外の寸法は同一である。また、ランドパターン電極1bと1b′、導通用電極1cと1c′とは同一寸法を有する。又、各検査マーク構造はそれぞれ独立に配線が引き出され(図示省略)、導通をチェックすることが可能なものである。
これにより、以下の効果が得られる。すなわち、基板シート間に位置ずれが生ずると、ランドパターン電極1b及び1b′の移動に対し、各開口部の楕円形状の長軸又は短軸側に対応する図中X軸方向及び図中Y軸方向とで端面間の距離が異なるため、位置ずれ検知の精度もX、Y両方向で異なる。
したがって、検査マーク構造群として図5の一対の検査マーク構造50a、50bを備えた基板シート積層体10を作成し、これを熱プレス加工して多層回路基板を完成した後、検査マーク構造50a、50bについて個別に導通のチェックを行うことにより、位置ずれの方向を客観的に判断することが可能となる。
チェック結果は(1)検査マーク構造50a、50bいずれにおいても導通が確認されない、(2)検査マーク構造50aのみ導通が確認される、(3)検査マーク構造50bのみ導通が確認される、(4)検査マーク構造50a、50bいずれにおいても導通が確認される、の4通りとなる。
このうち(2)のチェック結果から、基板シート11dの位置ずれは図中X軸方向に生じたものであることを判断することが可能となる。又、(3)のチェック結果からは、基板シート11dの位置ずれは図中Y軸方向に生じたものであることを判断することが可能となる。なお、(1)のチェック結果は位置ずれの発生がないことを示し、(4)のチェック結果は図中X軸、Y軸の双方において、許容限界を遙かに超えた位置ずれが生じていることを示す。
このように、本実施の形態の検査マーク構造群によれば、位置ずれの発生の有無の他に、位置ずれの方向も客観的に判断することが可能となる。
なお、上記の構成においては、開口部1e(1e′)の形状は楕円状としたが、長円、すなわち対向する半円を直線でつないだ形状、若しくは小判状の形状であってもよい。さらに矩形であってもよい。要するに、開口部の形状は、一対の検査マーク構造において、互いに直交する2方向において検査用ビアホールとランドパターン電極との間の距離が互いに異なっており、かつ互いに距離の異なりの向きが異なっているものであれば、図5の構成と同様の効果が得られる。
又、開口部1e(1e′)における、検査用ビアホール1a(1a′)の端面1f(1f′)とランドパターン電極1b(1b′)との間の距離の異なりは、直交する2方向に限定されない。
図6(a)(b)は、本実施の形態の検査マーク構造群の他の構成を示す図である。図6(a)に示すように、開口部の形状として、向きが異なる正三角形の開口部1e及び1e′がそれぞれ設けられたランドパターン電極1b、1b′を有する一対の検査マーク構造51a、51bとしたことにより、基板シート間の位置ずれが図6(a)中の座標(α、β、γ)により記述される3軸方向において生じたものか、この座標を60°回転してなる座標(α′、β′、γ′)により記述される3軸方向において生じたものかを判別することが可能となる。
(実施の形態3)
図7(a)は、本発明の実施の形態3による多層回路基板の検査マーク構造の模式的平面図であり、図7(b)は、図7(a)のA−A′直線による模式的断面図である。
又、図8は、図7(a)の要部を模式的に示す斜視図である。各図において、図1、図2と同一又は相当部には、同一符号を付した。
本実施の形態3による検査マーク構造70は、検査用ビアホール1aの端面1fの周囲に、実施の形態1のランドパターン電極1bの代わりに4つのサブパターン電極3a〜3dを設けた点を特徴とする。
図7(a)に示すように、サブパターン電極3a〜3dは、4つの電極全体がなす外形はランドパターン電極1bと略同一であるが、方形形状の対角線に沿って分割されたことにより、独立した電極を構成している。また、各サブパターン電極3a〜3dの端部と検査用ビアホール1aの端面1fとの間隔は等距離Dとなっている。
又、図8に示すように、本実施の形態3による検査マーク構造において、各サブパターン電極3a〜3dは、それぞれ独立した配線4a〜4dに接続されている。一方、検査用ビアホール1a及び導通用電極1cは実施の形態1と同様の構造を有し、導通用電極1cからは一本の配線5が接続されている。配線4a〜4dと配線5とは、基板シート積層体を熱プレス加工した後の多層回路基板において外部の検流計2bに接続可能である。
以上のような構成を有する、本実施の形態3による検査マーク構造70を用いることにより、多層回路基板の積層合致精度の検査方法において以下の効果が得られる。
すなわち、多層基板回路内にて基板シート間に位置ずれが生じ、検査用ビアホール1aの端面1fと、ランドパターン電極を構成する各サブパターン電極3a〜3dのいずれかとが接触すれば、検流計2bは導通があることを検出するが、各サブパターン電極3a〜3dはそれぞれ独立しており、また独立した配線4a〜4dによって検流計2bに接続されているため、サブパターン電極3a〜3d毎に導通のチェックを行うことができる。
したがって、サブパターン電極3a〜3dの配置位置を予め定めておくことにより、サブパターン電極3a〜3d毎の導通のチェックを行う結果から、基板シート間の位置ずれの方向を客観的に判断することが可能となる。
本実施の形態の場合、チェック結果は(1)各サブパターン電極3a〜3dいずれにおいても導通が確認されない、(2)各サブパターン電極3a〜3dのいずれか1つにおいて導通が確認される、(3)各サブパターン電極3a〜3dのうち、隣接する一対のサブパターン電極(3a、3b)、(3b、3c)、(3c、3d)、(3d、3a)の組のいずれか1つにおいて導通が確認される、の3通りとなる。
このうち(2)のチェック結果から、基板シート11dの位置ずれは図中X、Y軸方向のいずれかにおいて生じたものであることを判断することが可能となる。一例として、サブパターン電極3aとの導通が確認された場合は、図中X軸下向きの方向に基板シート11cが移動していると判断することができる。
又、(3)のチェック結果から、基板シート11dの位置ずれは図中X、Y軸方向を45°回転させた図中X′、Y′軸方向のいずれかにおいて生じたものであることを判断することが可能となる。一例として、サブパターン電極(3a、3b)との導通が確認された場合は、図中X′軸下向き(紙面において斜め左下)の方向に基板シート11cが移動していると判断することができる。
このように、本実施の形態においては、ランドパターン電極を各々独立したサブパターン電極として検査用ビアホールの端面の周囲に配置した構成とすることにより、位置ずれの発生の有無の他に、位置ずれの方向も客観的に判断することが可能となる。
なお、上記の構成においては、サブパターン電極3a〜3dは、ランドパターン電極の方形形状を対角線に沿って4分割した形状としたが、2分割した形状としてもよい。図9(a)(b)は、図中X軸と平行な方向にサブパターン電極6a及び6bを配置した検査マーク構造71である。この場合、各サブパターン電極6a又は6bのいずれかにおいて導通が確認されることで、基板シート11dの位置ずれが図中Y軸方向において生じたものであると判断することができる。
又、図10(a)(b)は、図9の検査マーク構造71とは分割位置を90°回転させて、図中Y軸と平行な方向にサブパターン電極7a及び7bを配置した検査マーク構造72である。この場合、各サブパターン電極7a又は7bのいずれかにおいて導通が確認されることで、基板シート11dの位置ずれが図中X軸方向において生じたものであると判断することができる。
さらに、図9、図10の各検査マーク構造71、72を、実施の形態2と同様に基板シートの同一層間に並列して配置することにより、各サブパターン電極の導通チェック結果の組み合わせに基づき、図7の構成と同様、位置ずれの方向をより細かく判断することができる。
なお、上記の説明においては、4つ又は2つの同一形状のサブパターン電極が検査用ビアホール1aの周囲に形成されるとしたが、サブパターン電極の個数はこれに限定されない。判断したい位置ずれの方向に応じて、奇数としてもよいし、5個以上の任意の数としても良い。又、各サブパターン電極は同一形状であるとしたが、互いに異なる形状であるとしてもよい。さらに、サブパターン電極を検査用ビアホール1aの周囲に点対称に設ける構成としたが、非対称に設ける構成としても良い。これらのバリエーションは、基板シート積層体の作成時、又は検査マーク構造の配置に応じて用いることができる。
(実施の形態4)
図11(a)(b)は、本発明の実施の形態4の検査マーク構造群を示す図である。各図において、図1、図2と同一又は相当部には、同一符号を付した。
検査マーク構造群は、複数の検査マーク構造80〜83を、基板シートの同一層間に並列して配置した構成を有する。図中では基板シート11dと11cとの間に設けられるものとした。又、各検査マーク構造はそれぞれ独立に配線が引き出され(図示省略)、導通をチェックすることが可能なものである。
又、各検査マーク構造80〜83は、開口部の寸法を除いた各部は同一の形状を有する。開口部80e、81e、82e、83eは、その直径L1、L2、L3、L4の間にL1<L2<L3<L4の関係がある。
なお、最小の開口部80eの直径L1と検査用ビアホール1aの外形Vとの差は実施の形態1にて定義した所定距離D1の2倍とする。これにより、開口部80eは実施の形態1の検査マーク構造の開口部1eと同一寸法として定義され、他の開口部81e、82e、83eはこれより大きい開口部であるとされる。又、具体例としては、V=130μm、L1=300μm、L2=350μm、L3=400μm、L4=450μm、D=20μmとした。
以上のような構成を有する、本実施の形態4による検査マーク構造群を用いることにより、多層回路基板の積層合致精度の検査方法において以下の効果が得られる。
すなわち、各検査マーク構造80〜83の開口部の寸法を定めておくことにより、各検査マーク構造80〜83の導通のチェックの結果から、位置ずれの許容限度を示す所定距離D、及び既知である開口部の寸法の差分を利用して、基板シート間の位置ずれの大きさを客観的に判断することが可能となる。
本実施の形態の場合、チェック結果は(1)各検査マーク構造80〜83いずれにおいても導通が確認されない、(2)検査マーク構造80のみ導通が確認される、(3)検査マーク構造80及び81の導通が確認される、(4)検査マーク構造80〜82の導通が確認される、(5)各検査マーク構造80〜83すべての導通が確認される、の5通りとなる。ここで(3)のチェック結果は、図11に示す例に対応するものである。
このうち(2)のチェック結果から、基板シート11dの位置ずれの大きさは、D=20μm以上であって、検査マーク構造81の開口部81eの直径L2と検査マーク構造80の開口部80eの直径L1との差分(L2−L1)=50μmより小さい値の範囲内であることが分かる。
又、(3)のチェック結果から、基板シート11dの位置ずれの大きさは、上記(2)のチェック結果に基づく大きさ50μm以上であって、検査マーク構造82の開口部82eの直径L3と検査マーク構造80の開口部80eの直径L1との差分(L3−L1)=100μmより小さい値の範囲内であることが分かる。
同様に、(4)のチェック結果から、基板シート11dの位置ずれの大きさは、上記(3)のチェック結果に基づく大きさ100μm以上であって、検査マーク構造83の開口部83eの直径L4と検査マーク構造80の開口部80eの直径L1との差分(L4−L1)=150μmより小さい値の範囲内であることが分かる。
このように、本実施の形態においては、開口部の直径がそれぞれ異なる複数のランドパターン電極をそれぞれ有する複数の検査マーク構造からなる検査マーク構造群としたことにより、位置ずれの発生の有無の他に、位置ずれの大きさも客観的かつ定量的に判断することが可能となる。完成後の多層回路基板の精度を定量的に知ることができるため、良不良の判定をよりきめ細かく行うことができる。例えば、精度をより必要とする高密度な多層回路基板と、低密度の多層回路基板との間で製造条件を違えた場合に、製品の良否を判断するのに用いることができる。又、開口部の形状はそのままランド電極の形状として用いることができるため、回路電極102のランド電極の適切な寸法を定量的に知ることができる。
なお、上記の説明においては、基板シートは等方的に位置ずれを生ずるものとして説明を行ったが、隣接するビアホール間程度の距離であれば、位置ずれの原因となる基板シートの膨張あるいは収縮は等方的かつ一様な大きさで生ずるとみなしてよい。
又、上記の説明においては、検査マーク構造群は、実施の形態1の検査マーク構造を複数備えた構成であるとして説明を行ったが、開口部の大きさを個別に異ならせた構成であれば、実施の形態2又は3の検査マーク構造を複数備えたものであるとしてもよい。この場合は、位置ずれの方向及び大きさの両方を客観的に判断することが可能となる。
又、上記の説明においては、検査マーク構造群を構成する全ての検査マーク構造が、互いに開口部の寸法が異なるものとして説明を行ったが、一部のみ異ならせるとしてもよい。同一寸法のものを複数備えたことにより、検査の精度を高める効果がある。
(実施の形態5)
図12(a)は、本発明の実施の形態5による多層回路基板の検査マーク構造の模式的平面図であり、図12(b)は、図12(a)のA−A′直線による模式的断面図である。
又、図13は、図12(a)の要部を模式的に示す斜視図である。各図において、図1、図2と同一又は相当部には、同一符号を付した。
本実施の形態5による検査マーク構造70は、検査用ビアホール1aの端面1fの周囲に、独立した4つの、方形形状のサブパターン電極8a〜8dを設けている。本実施の形態5のサブパターン電極8a〜8dは、その各端部が検査用ビアホール1aの端面1fに重なりあって接触するような位置な構成となっている点で実施の形態1〜4と相違する。
図13に示すように、本実施の形態5による検査マーク構造において、各サブパターン電極8a〜8dは、それぞれ独立した配線4a〜4dに接続されている。一方、検査用ビアホール1a及び導通用電極1cは実施の形態1と同様の構造を有し、導通用電極1cからは一本の配線5が接続されている。配線8a〜8dと配線5とは、基板シート積層体を熱プレス加工した後の多層回路基板において外部の検流計2bに接続可能である。
以上のような構成を有する、本実施の形態5による検査マーク構造70を用いることによる、多層回路基板の積層合致精度の検査方法は、以下のようなものである。
すなわち、本実施の形態の多層回路基板の検査マーク構造においては、図12及び図14(a)に示すように、基板シート積層体10が作成された状態では、2枚の基板シートの間で、検査用ビアホール1aの端面1fとサブパターン電極8a〜8dの端部と重なり長Lをもって接触した配置となっているが、熱プレス加工によって基板シート間に位置ずれが生じ、基板シート同士の位置ずれ量が重なり長Lより大きくなると、サブパターン電極8a〜8dのいずれか一部、又は電極全部と、検査用ビアホール1aの端面1fとの接触が解除される。
この場合、完成後の多層回路基板の配線2dと検流計2bと接続し導通の有無を検査することで、位置ずれの有無を判断することができる。すなわち、図14(a)に示すように、位置ずれが生じない場合は配線4a〜4d、サブパターン電極8a〜8d、検査用ビアホール1a及び導通用電極1cがなす導通回路においては、検査用ビアホール1aの端面1fと全てのサブパターン電極8a〜8dとは接触しているため検流計2bの接続により導通が確認される。
一方、基板シート間の位置ずれにより検査用ビアホール1aの端面1fとサブパターン電極8a〜8dとの接触が解除されると、接触が解除されたサブパターン電極に関する導通回路はオープンとなり、検流計2bを接続すると導通がないことが確認される。図14(b)示す場合においては、図中X軸方向に位置ずれが生じたため、検査用ビアホール1aの端面1fとサブパターン電極8dとの接触が解除されることで、検流計2bは導通がないことが確認される。
このように、本実施の形態5の検査マーク構造を利用しても、目視等に基づく誤認識を排除して、客観的に位置ずれの有無を判断できる多層回路基板の積層合致精度の検査方法を実施することが可能となる。
さらに、本実施の形態においては、実施の形態3と同様、各サブパターン電極8a〜8dはそれぞれ独立しており、また独立した配線4a〜4dによって検流計2bに接続されているため、サブパターン電極8a〜8d毎に導通のチェックを行うことができる。したがって、サブパターン電極8a〜8dの配置位置を予め定めておくことにより、各サブパターン電極3a〜3d毎の導通のチェック結果から、基板シート間の位置ずれの方向を客観的に判断することが可能となる。
本実施の形態の場合、チェック結果は(1)各サブパターン電極8a〜8dの全てにおいて導通が確認される、(2)各サブパターン電極8a〜8dのいずれか1つ以外の3つの電極において導通が確認される、(3)各サブパターン電極8a〜8dのうち、隣接する一対のサブパターン電極(8a、8b)、(8b、8c)、(8c、8d)、(8d、8a)の組のいずれか1つにおいて導通が確認される、(4)各サブパターン電極8a〜8dのいずれか1つにおいて導通が確認される、の4通りとなる。
このうち(2)のチェック結果から、基板シート11dの位置ずれは図中X、Y軸方向のいずれかにおいて生じたものであることを判断することが可能となる。上述したように、図14(b)に示す例は、サブパターン電極8dとの導通が断たれたことが確認された場合であり、図中X軸の方向に基板シートが移動していると判断することができる。
又、(3)のチェック結果から、基板シート11dの位置ずれは図中X、Y軸方向を45°回転させた図中X′、Y′軸方向のいずれかにおいて生じたものであることを判断することが可能となる。図14(c)に示す例は、サブパターン電極8a、8dとの導通が断たれたことが確認された場合であり、図中X′軸の方向に基板シート11が移動していると判断することができる。
更に、(4)のチェック結果から、基板シートの位置ずれは図中X、Y軸方向のいずれかにおいて生じたものであって、かつ上記(2)の場合よりもずれ量が大きいことを判断することが可能となる。図14(d)に示す例は、サブパターン電極8a、8c、8dとの導通が断たれたことが確認された場合であり、基板シートの移動が図中X軸の方向において生じており、かつ基板シートのずれ量が大きいことを判断することができる。
このように、本実施の形態においては、検査マーク構造90として、独立した導通回路を構成するサブパターン電極のそれぞれの端部を検査用ビアホールの端面の周囲に重ねるように接触して配置した構成とすることにより、位置ずれの発生の有無の他に、位置ずれの方向及び位置ずれの大きさの程度を客観的に判断することが可能となる。
更に、本実施の形態においては、サブパターン電極8a〜8dが検査用ビアホールと導通を保つ状態が正常状態となるような構成としたことにより、以下のような利点がある。すなわち、検査マーク構造90を利用した導通検査においては導通を確認できる状態が正常状態であるため、導通回路は接触しているのに導通自体を検出できないといった、検流器2d等の測定機器の動作不良といった、判定の不安要因を取り除き、より信頼性の高い検査を行うことができる。更に、導通状態が正常状態であることを利用して、検査用ビアホール1a及びサブパターン電極8a〜8dを、図1に示す回路電極の一部として用いることも可能となる。
なお、上記の構成においては、サブパターン電極8a〜8dは、検査用ビアホール1aの端面1fの周囲4方向に均等となる交差角(90度)毎に設けた形状としたが、サブパターン電極の配置位置及び個数はこれに限定されない。図15に示す例は、サブパターン電極8a〜8dに加えて、サブパターン電極8e〜8hを追加した構成である。サブパターン電極8e〜8hは、サブパターン電極8a〜8d全体に対して45度回転した、交差角90度の4本一組の電極であり、各端部は、サブパターン電極8a〜8dの重なり幅Lよりも深い重なり幅LLで検査用ビアホール1aの端面1fと重なって接続されている。重なり幅及び重なりの角度が異なる複数のサブパターン電極を用いたことで、位置ずれの検出の精度を高めることができる。又、サブパターン電極は形状によって限定されるものではなく、任意の形状であってもよい。
また、上記の説明においては、4つの同一形状のサブパターン電極が検査用ビアホール1aの周囲に形成されるとしたが、サブパターン電極の個数はこれに限定されない。判断したい位置ずれの方向に応じて、奇数としてもよいし、5個以上の任意の数としても良い。又、各サブパターン電極は同一形状であるとしたが、互いに異なる形状であるとしてもよい。さらに、サブパターン電極を検査用ビアホール1aの周囲に点対称に設ける構成としたが、非対称に設ける構成としても良い。これらのバリエーションは、基板シート積層体の作成時、又は検査マーク構造の配置に応じて用いることができる。又、実施の形態3の図9に示す構成と同様、異なる角度で配置されたサブパターン電極を有する検査マーク構造の組み合わせである検査マーク構造群として実施してもよい。又、図11に示す構成と同様、検査用ビアホール1aの端面1fと、サブパターン電極との重なり長が互いに異なる検査マーク構造の組み合わせである検査マーク構造群として実施してもよい。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6として、上述した本発明の各実施の形態の検査マーク構造又は検査マーク構造群を用いた検査方法を用いた多層回路基板の製造方法を、図1に示す電気回路12を備えた5層の多層回路基板の製造を例に取り、図16のフローチャートを参照して説明する。
ステップS1として、電気回路12に対応するビアホール101を各基板シート11a〜11eに設ける。具体的には、プリプレグやセラミックを基板シートとして、これにレーザなどによって貫通穴を加工し、その貫通穴にCu粉末と熱硬化型エポキシ樹脂からなる導電ペーストを充填してビアホール101を作成する。
次にステップS2として、ビアホール101と同様の手順で検査用ビアホール1aを作成する。なお、ステップS1及びS2は同時並行して行っても良い。
次にステップS3として、第1に、基板シート11a〜11eの各主面に回路電極102及び導通用電極1cを設け、個別に両面回路基板を完成させる。
ステップS3の詳細は以下の通りである。ビアホールが設けられた各基板シート11a〜11eの各主面に12μmの銅箔を配置し熱プレスで加熱加圧(200℃、50kg/cm)したあと、エッチングにて回路パターンを形成する。第2に、両面回路基板を積層して基板シート積層体を完成する。具体的には、作業ステージに厚さ12μmの金属箔、プリプレグ、両面回路基板、プリプレグ、金属箔の順で積層する。それぞれの位置決めには位置決めパターンを用いて画像認識などによって位置決めして重ねる。
次に最外面の金属箔の上から加熱したヒータチップなどで加熱加圧し各基板シート11a〜11eの樹脂成分を溶融させ、その後樹脂成分の硬化により両面回路基板と金属箔とを接着して、基板シート積層体10を完成する。この段階で基板シート積層体10内に電気回路12及び検査マーク構造1が形成されることになる。また、この段階までに検査マーク構造1には配線2aを設けておくようにする。
次にステップS4として、基板シート積層体10を熱プレス加工して多層回路基板を完成する。具体的には、基板シート積層体10の全面を加熱加圧(200℃、50kg/cm)することにより、各基板シート11a〜11eの各層と金属箔を接着するとともに、両面回路基板の回路パターンと銅箔間を、それぞれの間に挟まれた貫通孔に充填された導電性ペーストによりインナビア接続する。さらに、最外層の金属箔を選択的にエッチングして回路パターンを形成することで多層回路基板が作成される。
次に、ステップS5として、完成後の多層回路基板の配線2aに検流計2bを接続し、検査マーク構造1の導通をチェックする。これに基づきステップS6として、多層回路基板の積層合致精度を判断する。
このとき、実施の形態1の検査マーク構造を用いた場合は、積層合致精度として位置ずれの有無が判断される。又、実施の形態2、3又は5の検査マーク構造を用いた場合は、積層合致精度として位置ずれの有無及び位置ずれの方向が判断される。又、実施の形態4の検査マーク構造を用いた場合は、積層合致精度として位置ずれの有無及び位置ずれの大きさが判断される。
積層合致精度が好適であると判断された場合は、完成後の多層回路基板は良品なので、ステップS7として、上述の各ステップを繰り返すことにより多層回路基板の製造を継続する。ここでの積層合致精度は位置ずれの有無であって、多層回路基板の個別検査を容易に実現することが可能となる。
一方、積層合致精度が好適でないと判断された場合は、完成後の多層回路基板は不良品なので破棄される。
ここで検査マーク構造として、実施の形態2〜5の検査マーク構造を用いて積層合致精度を判断した場合、判断結果に基づき、位置ずれの方向、又は位置ずれの大きさが判明している。そこで、ステップS8として、これら判明した位置ずれの方向、又は位置ずれの大きさを利用して、両面回路基板である各基板シート11a〜11eの積層位置を修正して、基板シート積層体10を作成する。
後はステップS4以後の動作を継続し、積層位置が修正された後の基板シート積層体10に基づき多層回路基板を完成する。
なお、上記の各工程において、ステップS4及びS5は本発明の多層回路基板の積層合致精度の検査方法に相当し、ステップS8は本発明の基板シート積層体の設計方法に相当する。
以上のように、本実施の形態の多層回路基板の製造方法によれば、実施の形態1〜5の検査マーク構造を用いた積層合致精度の検査方法を一連の製造工程に含むことによって、多層回路基板の良否を客観的に判断することができる。
さらに、積層合致精度の検査結果から取得した位置ずれの方向、大きさを、次回製造する多層回路基板の製造条件にフィードバックさせることで、多層回路基板の歩留まりを向上させることができる。
なお、上記の説明においては、本発明の所定の設計条件としての修正の対象は、各基板シート11a〜11eの積層位置であるとしたが、設計条件は、各基板シートにおけるビアホール又は回路電極の配置、大きさ等であっても良い。積層する基板シートの層数であってもよい。要するに、多層回路基板の製造に必要なパラメータであれば、任意の数値を設計条件として良い。
なお、上記の各実施の形態において、検査マーク構造1、50a、50b、51a、51b、70〜72、80〜83、及び90は本発明の検査マーク構造に相当する。
又、検査用ビアホール1aは本発明の検査用ビアホールに相当する。
又、ランドパターン電極1b、1b′は本発明のランドパターン電極に相当する。
又、サブパターン電極3a〜3d、6a、6b、7a、7b、8a〜8d、8e〜8hは本発明のサブパターン電極に相当する。
又、導通用電極1c、1c′は本発明の導通用電極に相当する。
又、実施の形態1、2及び4の検査マーク構造又は検査マーク構造群のランドパターン電極における開口部1e、1e′80e〜83eは、本発明の、検査用ビアホールの端面を切れ目無く囲む形状に相当する。
又、実施の形態3の検査マーク構造のランドパターン電極における、サブパターン電極3a〜3d、6a、6b、7a、7bと、検査用ビアホール1aとの間に形成される領域は、本発明の、検査用ビアホールの端面を切れ目をもって囲む形状に相当する。
しかしながら、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではない。
実施の形態1において、開口部1eの形状として検査用ビアホールの端面を切れ目無く囲む形状とした。例えば、図17に示すように、ランドパターン電極1bの端部の一部に切り欠を設けても良い。この場合開口部は、本発明の、検査用ビアホールの端面を切れ目をもって囲む形状に相当することになる。
又、検査用ビアホールの1aの端面1fの形状はいずれも円形であるとしたが、方形、矩形等の任意の形状であってよい。対応するランドパターン電極の開口部の形状が、端面形状と相似であれば、実施の形態1、4の検査マーク構造又は検査マーク構造群を実現することができる。
又、対応するランドパターン電極の開口部の形状が、検査用ビアホールの端面の形状と非相似であっても、開口部自身の形状はいずれも同一であって、ランドパターン電極内における配置が、互いに一致しない関係があれば、実施の形態2の検査マーク構造群を実現することができる。
又、上記の各実施の形態においては、複数の基板シート11a〜11eを積層する基板シート積層体及びこれを熱プレス加工してなる多層回路基板を例として本発明が実施されるものとして説明を行ったが、本発明は、これに限定されるものではなく、完成した複数の多層回路基板同士を積層してなるモジュールの製造において実施しても良い。
各多層回路基板同士の積層合致精度を検査することが可能だからである。このとき、積層される各多層回路基板は、表面又は層間に半導体素子等の電気部品、電子部品を備えたものであってもよく、これら電気部品、電子部品の位置あわせの調整においても、本発明は効果を発揮する。
又、電気回路12を有さない基板シートのみからなる基板シート積層体の焼成物の検査において実施するものとしてもよい。この場合、基板シートに用いるプリプレグやセラミックの熱プレス加工時における伸性、縮性等の物性を検査するのに用いることができる。
本発明に係る検査マーク構造は、積層合致精度の検査を客観的に行うことができる効果を有し、例えば、検査マーク構造、基板シート積層体、多層回路基板、多層回路基板の積層合致精度の検査方法、及び基板シート積層体の設計方法等として有効である。
(a)本発明の実施の形態1に係る多層回路基板の検査マーク構造の構成を模式的に示す図、(b)図1(a)の要部を模式的に示す拡大図 (a)検査マーク構造1の模式的平面図、(b)図2(a)のA−A′直線による模式的断面図 (a)本発明の実施の形態1に係る多層回路基板の積層合致精度の検査方法の原理を説明するための図、(b)本発明の実施の形態1に係る多層回路基板の積層合致精度の検査方法の原理を説明するための図 基板シート積層体10の一例を示す平面図 (a)本発明の実施の形態2に係る多層回路基板の検査マーク構造群の構成を模式的に示す図、(b)図5(a)のA−A′直線による模式的断面図 (a)本発明の実施の形態2に係る多層回路基板の検査マーク構造群の他の構成例を模式的に示す図、(b)図6(a)のA−A′直線による模式的断面図 (a)本発明の実施の形態3に係る多層回路基板の検査マーク構造の構成を模式的に示す図、(b)図7(a)のA−A′直線による模式的断面図 本発明の実施の形態3に係る多層回路基板の検査マーク構造の要部を模式的に示す拡大図 (a)本発明の実施の形態3に係る多層回路基板の検査マーク構造の他の構成例を模式的に示す図、(b)図9(a)のA−A′直線による模式的断面図 (a)本発明の実施の形態3に係る多層回路基板の検査マーク構造の他の構成例を模式的に示す図、(b)図10(a)のA−A′直線による模式的断面図 (a)本発明の実施の形態4に係る多層回路基板の検査マーク構造群の構成を模式的に示す図、(b)図7(a)のA−A′直線による模式的断面図 (a)本発明の実施の形態5に係る多層回路基板の検査マーク構造の構成を模式的に示す図、(b)図12(a)のA−A′直線による模式的断面図 本発明の実施の形態5に係る多層回路基板の検査マーク構造の要部を模式的に示す拡大図 (a)本発明の実施の形態5に係る多層回路基板の検査マーク構造による検査の説明を模式的に示す図、(b)本発明の実施の形態5に係る多層回路基板の検査マーク構造による検査の説明を模式的に示す図、(c)本発明の実施の形態5に係る多層回路基板の検査マーク構造による検査の説明を模式的に示す図、(d)本発明の実施の形態5に係る多層回路基板の検査マーク構造による検査の説明を模式的に示す図 本発明の実施の形態5に係る多層回路基板の検査マーク構造の他の構成例を模式的に示す図 本発明の実施の形態6に係る多層回路基板の製造方法を説明するためのフローチャートを示す図 本発明の実施の形態1に係る多層回路基板の検査マーク構造のランドパターン電極1bの他の構成例を示す図 (a)は従来の検査マーク構造を設けた基板シート積層体を熱プレス加工してなる多層回路基板を示す図、(b)従来の検査マーク構造を模式的に示す平面図である。
符号の説明
1、50a、50b、51a、51b、70〜72、80〜83、90 検査マーク構造
1a 検査用ビアホール
1b、1b′ ランドパターン電極
1c、1c′ 導通用電極
1e、1e′ 開口部
1f 端面
2a、4a、5 配線
2b 検流計
3a〜3d、6a、6b、7a、7b、8a〜8d、8e〜8h サブパターン電極
10 基板シート積層体
11a〜11e 基板シート
12 電気回路
40、41 境界
42a、42b、43a、43b 位置
101 ビアホール
102 回路電極

Claims (25)

  1. 少なくとも2層の基板シート積層体を構成する基板シートのいずれかに設けられた検査用ビアホールと、
    前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの一方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触しない所定距離をおいて設けられた、ランドパターン電極と、
    前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの他方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面と電気的に接続するように設けられた導通用電極とを備えた、検査マーク構造。
  2. 前記ランドパターン電極は、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む形状を有する、請求項1に記載の検査マーク構造。
  3. 前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む形状は、前記検査用ビアホールの前記端面の形状と相似する形状を有する、請求項2に記載の検査マーク構造。
  4. 前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む形状は、前記検査用ビアホールの前記端面の形状と非相似の形状を有する、請求項2に記載の検査マーク構造。
  5. 前記ランドパターン電極は、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目をもって囲む形状を有する、請求項1に記載の検査マーク構造。
  6. 前記ランドパターン電極は、前記検査用ビアホールの端面の周囲に設けられた、複数のサブパターン電極から構成されている、請求項5に記載の検査マーク構造。
  7. 前記サブパターン電極は、前記検査用ビアホールの端面に対して点対称に配置されている、請求項6に記載の検査マーク構造。
  8. 同一形状の2個又は4個の前記サブパターン電極が、前記検査用ビアホールの端面の周囲に等間隔で設けられている、請求項7に記載の検査マーク構造。
  9. 請求項1に記載の検査マーク構造を複数備えた検査マーク構造群であって、 前記ランドパターン電極と前記検査用ビアホールの端面の周囲との間の前記所定距離は、全部又は一部の前記検査マーク構造毎に異なっている、検査マーク構造群。
  10. 請求項4に記載の検査マーク構造を複数備えた検査マーク構造群であって、
    それぞれの検査マーク構造の前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む前記形状は同一であって、
    前記形状の配置は、互いに一致しない、検査マーク構造群。
  11. それぞれの前記検査マーク構造において、
    前記検査用ビアホールの前記端面の形状は円形であり、
    前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む前記形状は長円又は楕円形状であり、
    それぞれの前記形状の長円又は楕円は互いに直交している、請求項10に記載の検査マーク構造群。
  12. ビアホールを有する複数の基板シートと、
    前記複数の基板シートの層に設けられた回路電極と、
    前記複数の基板シートの層に形成された、請求項1に記載の検査マーク構造を備えた、基板シート積層体。
  13. 前記検査マーク構造は複数であって、
    前記検査マーク構造における前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む形状は、前記検査用ビアホールの前記端面の形状と非相似の形状を有し、
    それぞれの検査マーク構造の前記ランドパターン電極の、前記検査用ビアホールの前記端面の周囲を切れ目無く囲む前記形状は同一であって、
    前記形状の配置は、互いに一致しない、請求項12に記載の基板シート積層体。
  14. 請求項12に記載の基板シート積層体を熱プレス加工して形成される、多層回路基板。
  15. 少なくとも2層の基板シート積層体を構成する基板シートのいずれかに設けられた検査用ビアホールと、
    前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの一方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触するように設けられた、ランドパターン電極と、
    前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの他方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面と電気的に接続するように設けられた導通用電極とを備えた、検査マーク構造。
  16. 前記ランドパターン電極は、前記検査用ビアホールの端面の周囲に設けられ、それぞれが前記端面と接触する複数のサブパターン電極から構成されている、請求項15に記載の検査マーク構造。
  17. 前記サブパターン電極は、前記検査用ビアホールの端面に対して点対称に配置されている、請求項16に記載の検査マーク構造。
  18. 請求項15に記載の検査マーク構造を複数備えた検査マーク構造群であって、
    前記検査用ビアホールの端面の外径は、全部又は一部の前記検査マーク構造毎に異なっている、検査マーク構造群。
  19. ビアホールを有する複数の基板シートと、
    前記複数の基板シートの層に設けられた回路電極と、
    前記複数の基板シートの層に形成された、請求項15に記載の検査マーク構造を備えた、基板シート積層体。
  20. 前記検査マーク構造は複数であって、
    前記検査マーク構造における前記検査用ビアホールの端面と前記ランドパターン電極との接触部分の大きさは、複数の前記検査マーク構造の全部又は一部毎に異なっている、請求項19に記載の基板シート積層体。
  21. 請求項18に記載の基板シート積層体を熱プレス加工して形成される、多層回路基板。
  22. ビアホールを有する複数の基板シートと、
    前記複数の基板シートの層に設けられた回路電極と、
    前記複数の基板シートの層に形成された、少なくとも2層の基板シート積層体を構成する基板シートのいずれかに設けられた検査用ビアホールと、前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの一方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触しない所定距離をおいて、又は前記端面と接触するように設けられた、ランドパターン電極と、前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの他方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面と電気的に接続するように設けられた導通用電極とを含む、検査マーク構造と
    を有する多層回路基板の積層合致精度の検査方法であって、
    前記検査マーク構造の前記導通用電極と前記ランドパターン電極とを電気的に接続する工程と、
    (A)前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触しない所定距離をおいて前記ランドパターン電極を有する前記検査マーク構造の場合は、前記接続により導通がないときに、又、(B)前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触するように設けられた前記ランドパターン電極を有する前記検査マーク構造の場合は、前記接続により導通があるときに、
    前記積層合致精度が保たれていると判断する工程とを備えた、多層回路基板の積層合致精度の検査方法。
  23. 前記積層合致精度は、前記多層回路基板を構成する各基板間の位置ずれの有無、位置ずれの方向、位置ずれの大きさの少なくとも1つである、請求項22に記載の多層回路基板の積層合致精度の検査方法。
  24. 所定の設計条件で、ビアホールを有する複数の基板シートの層に形成された、少なくとも2層の基板シート積層体を構成する基板シートのいずれかに設けられた検査用ビアホールと、前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの一方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面の周囲に、前記端面と接触しない所定距離をおいて、又は前記端面と接触するように設けられた、ランドパターン電極と、前記検査用ビアホールが設けられた前記基板シートの他方の面側に形成された、前記検査用ビアホールの端面と電気的に接続するように設けられた導通用電極とを有する、検査マーク構造が形成された前記複数の基板シートを、その層間に回路電極が位置するように積層して、試験用基板シート積層体を作成する工程と、
    前記試験用基板シート積層体を熱プレス加工して試験用多層回路基板を作成する工程と、
    請求項22に記載の多層回路基板の積層合致精度の検査方法を用いて、前記試験用多層回路基板の前記積層合致精度として、前記基板の位置ずれの方向又は位置ずれの大きさを取得する工程と、
    取得した前記基板の位置ずれの方向又は位置ずれの大きさを用いて、前記所定の設計条件を修正する工程を備えた、基板シート積層体の設計方法。
  25. 前記所定の設計条件は、前記複数の基板シートのそれぞれの積層位置である、請求項24に記載の基板シート積層体の設計方法。
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