JP2008210847A - 回路構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路部の温度上昇を抑えることができる回路構造を提供する。
【解決手段】金属板2aと、この金属板2a上に絶縁層3を介して設けられた回路部4と、この回路部4の上に設けられた被覆層5とを備えている。前記絶縁層3は、ダイヤモンドライクカーボンの薄膜からなる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、回路構造に関する。
例えば、自動車に用いられている制御装置(ECU)において、電動パワーステアリングのモータ駆動用のインバータ回路が設けられており、この回路部分の構造として従来知られているものに、例えば、特許文献1に記載のものがある。この回路構造は、ヒートシンクに取り付けられた金属板と、この金属板上に設けられた絶縁体と、この絶縁体の上に設けられた、スイッチング素子、電流検出抵抗、リレー、EMC用コイル等の発熱部品を有した回路部とを備えている。
このような回路構造において、回路部で発生した熱は、絶縁体及び金属板を介してヒートシンクに伝導し、回路部の発熱部品の温度負荷を低減している。なお、回路部の温度の上昇を抑えることは、前記インバータ回路に限らず、一般的な電子回路においても必要とされている。
特開2004−247424号公報(図2参照)
このような回路構造において、絶縁体は例えば樹脂やセラミックからなるものがある。そして、回路部で発生した熱は、この絶縁体及び金属板を介してヒートシンクに伝導し、ヒートシンクにおいてその熱を拡散し放熱している。絶縁体は薄い物で例えば100〜200μmの厚さを有しているため、この絶縁体による熱抵抗がヒートシンクへの熱伝導を妨げる要因となっている。したがって、例えば回路部で多くの熱が発生した場合、その熱がヒートシンクへ効率良く伝わらないことにより、回路部の温度が急に上昇するおそれがある。
そこでこの発明は、回路部の温度上昇を抑えることができる回路構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するためのこの発明は、熱伝導板と、この熱伝導板上に絶縁層を介して設けられた回路部とを備えた回路構造であり、前記絶縁層がダイヤモンドライクカーボンの薄膜からなるものである。
この回路構造によれば、絶縁層がダイヤモンドライクカーボンの薄膜からなるので、絶縁層における熱伝導率を高くすることができる。したがって、回路部で発生した熱をこの絶縁層を通じて熱伝導板へ効率よく伝えることができ、さらに、絶縁層が薄いために当該絶縁層での熱抵抗を小さくでき、回路部で多くの熱が発生しても、回路部の温度上昇を抑えることが可能となる。そして、絶縁層を薄くしてもダイヤモンドライクカーボンによれば高い絶縁性能を有したものとできる。
また、前記回路構造において、前記回路部の上に被覆層としてさらにダイヤモンドライクカーボンの薄膜が形成されているのが好ましい。これによれば、回路部を保護することができると共に、回路部をダイヤモンドライクカーボンの薄膜によって取り囲む構造となることから、回路部が剥がれることを防止することができる。
また、前記回路構造において、前記絶縁層と前記回路部とからなる層の上に、更に、ダイヤモンドライクカーボンの薄膜と回路部とを有した他の層を少なくとも一層備えているのが好ましい。これによれば、回路部を二層以上有した回路構造が得られ、回路部を一層によって形成する場合に比べ、回路部の面積を小さくすることができ、かつ、放熱性能を低下させないで済む。
また、前記回路構造において、前記ダイヤモンドライクカーボンの薄膜は、含有する水素の原子割合が35%以上であり40%以下であるのが好ましい。これによれば、絶縁性能が高いものとできる。
また、前記回路構造において、前記絶縁層と前記熱伝導板との間に、シリコンを含みその含有率が当該絶縁層に向かって減少している傾斜層が介在しているのが好ましい。さらに、前記傾斜層と前記熱伝導板との間に、チタン、クロム、ニッケルの少なくとも一つを含む下地層が介在しているのが好ましい。これによれば、ダイヤモンドライクカーボン薄膜からなる絶縁層と熱伝導板との密着強度を向上させることができる。
この発明の回路構造によれば、絶縁層における熱伝導率が高く、また絶縁層が薄いためにその熱抵抗を小さくでき、回路部で発生した熱を熱伝導板に効率よく伝えることが可能となる。このため、回路部における温度上昇を抑えることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の回路構造の実施の一形態(第1実施形態)を模式的に示した断面図である。
自動車に用いられる制御装置(ECU)は、電動パワーステアリングのモータ電流を制御するモータ駆動用のインバータ回路を有しており、この発明の回路構造からなる回路体1は、このインバータ回路部分に適用することができる。
図1において、回路体1は、制御装置が有しているヒートシンク10にネジ(図示せず)によって取り付けられている。回路体1は、熱伝導板2と、この熱伝導板2上に設けられた絶縁層3と、この絶縁層3を介して前記熱伝導板2上に設けられた回路部4とを備えている。さらに、この実施の形態では、回路部4の上に被覆層5が設けられている。
また、図4は熱伝導板2と絶縁層3との間を説明する拡大説明図である。絶縁層3と熱伝導板2との間には、シリコンを含む傾斜層8及び下地層9が介在している。
熱伝導板2は金属製の平板部材からなり、以下において熱伝導板2を金属板2aとして説明する。金属板2aの具体的な材質はアルミニウム、銅等であり、金属板2aはヒートシンク10にネジ(図示せず)によって固定されている。金属板2aは、その一面側がヒートシンク10の取り付け面10aに面接触した状態で取り付けられており、金属板2aの熱を効率よくヒートシンク10に伝導させることができる。金属板2aの厚さは1mm以上で5mm以下に設定することができる。
絶縁層3は、熱伝導性の高いダイヤモンドライクカーボンの薄膜(以下、DLC薄膜3aという)からなる。DLC薄膜3aは金属板2aの他面側に形成されている。具体的には、金属板2aの他面に形成された傾斜層8(図4参照)の上に形成されている。DLC薄膜3aは、炭素を主成分としているが少量の水素を含み、ダイヤモンド結合(SP3結合)とグラファイト結合(SP2結合)との両方の結合が混在しているアモルファス構造を主体としている。DLC薄膜3aは、CVD法(化学気相成長法)やPVD法(物理気相成長法)によって形成される。
CVD装置によって行われるDLC薄膜3aの成形は、アセチレンなどの炭化水素ガスを用い、チャンバー内で原料ガスをプラズマ化して、気相合成した非晶質炭化水素を金属板2aに蒸着することによって行うことができる。この際、原料に所定含有量の水素を含ませるため、DLC薄膜3aにも所定含有量の水素が含まれる。この製法はワーク(金属板2a)の温度が室温〜200℃と低いこと、電極の配置により複雑形状でも均一に成膜しやすいこと、処理時間が比較的短いことなどの利点を有している。
PVD装置によって行われるDLC薄膜3aの成形は、スパッタリング法やイオンプレーティング法などによって行うことができる。
回路部4は所定の配線パターンからなる導体4aを有しており、この導体4aは銅、アルミニウム、ニッケル、銀、チタン、これら各物質の化合物、又はこれら各物質の複合物からなる。図1の導体4aは薄膜からなり、この導体4aは、絶縁層3としてDLC薄膜3aが形成された金属板2aに対して、加圧接着、スパッタ蒸着、化学気相蒸着、熱蒸着、ペースト印刷又は焼付け等を行うことによって形成される。なお、導体4aの形成の際金属マスクを利用して行うのが好ましい。また、これらの方法を複数組み合わせて導体4aを形成してもよく、例えば、蒸着した後その蒸着金属部分の上に印刷を行うことにより導体4aの厚さを厚くしてもよい。
被覆層5は、絶縁層3と同様に、ダイヤモンドライクカーボンの薄膜(以下、DLC薄膜5aという)によって形成されている。このDLC薄膜5aは、絶縁層3の場合と同様の方法によって形成され、導体4aを被覆し保護している。また、被覆層5としてのDLC薄膜5aと、絶縁層3としてのDLC薄膜3aとは、導体4aの左右両側において、接している部分(接合部)7がある。これにより、DLC薄膜5aとDLC薄膜3aとによって回路部4を横断面について全周から取り囲む構造となり、回路部4が剥がれることを防止することができる。さらに、接合部7では両薄膜3a,5aが接しているため、両薄膜3a,5a同士は強固に結合されており、被覆層5としてのDLC薄膜5aが剥がれにくくなっている。特に、絶縁層3としてのDLC薄膜3aの上に蒸着によって形成した金属導体4aは、当該DLC薄膜3aから剥がれやすい場合もあるが、この発明によれば、これを解消することができる。
傾斜層8は、絶縁層3であるDLC薄膜3aと金属板2aとの間に形成されている。傾斜層8は、シリコンを含んでいるがその含有率がDLC薄膜3aに向かって減少するように形成されている。この傾斜層8において、シリコンを最も多く含む部分、つまり、金属板2a側の部分ではシリコンの含有率が10%以上で20%以下に設定されており、DLC薄膜3aに向かって徐々にシリコンの含有率は減少している。そして、DLC薄膜3aとの境界部でシリコンの含有率をゼロとするのが好ましい。
この傾斜層8の形成方法は、例えばCVD法において、DLC薄膜形成の段階でアセチレンガス(C)とテトラメチルシラン(Si(CH)とを同時に流し込み、後者の流量を徐々に下げて(小さくして)DLC薄層を形成することによって行うことができる。
また、下地層9は、傾斜層8と金属板2aとの間に介在して形成されている。下地層9は、チタン、クロム、ニッケルの少なくとも一つを含む。この下地層9の形成方法は、蒸着によって行うことができる。
このように、金属板2aの上に下地層9、さらに傾斜層8を形成し、この傾斜層8の上にDLC薄膜3aを形成していることにより、DLC薄膜3aと金属板2aとの密着強度を向上させることができ、DLC薄膜3aが金属板2aから剥がれることを防止することができる。
図2は、この発明の回路構造(回路体1)の他の実施形態(第2実施形態)を模式的に示した断面図である。
この回路体1は、第1の実施形態と同様に、金属板2a(熱伝導板2)と、この金属板2a上に形成されたDLC薄膜3aからなる絶縁層3と、この絶縁層3を介して前記金属板2a上に設けられた第1の導体4a(第1の回路部4)とを備えている。さらに、この実施形態では、DLC薄膜3aと導体4aとからなる第1層31の上に、更に、他の層である第2層32を備えている。この第2層32は、中間層11としてのダイヤモンドライクカーボンの薄膜(以下、DLC薄膜11aという)と第2の回路部12とを有している。そして、この第2の回路部12の上に被覆層5が設けられている。また、金属板2aとDLC薄膜3aとの間には、シリコンを含む傾斜層8及び下地層9が介在している(図4参照)。
なお、この実施の形態において、金属板2a、絶縁層3(DLC薄膜3a)及び被覆層5(DLC薄膜5a)、傾斜層8及び下地層9は、第1の実施形態のものと同じである。
中間層11としてのDLC薄膜11aは第1の導体4aの上に形成されており、前記と同じ(絶縁層3と同じ)形成方法によって得ることができる。なお、この中間層11としてのDLC薄膜11aと、絶縁層3としてのDLC薄膜3aとの仕様、例えば水素の含有率は、異なるものであってもよい。
第2の回路部12は、前記第1の導体4aと同じ又は異なる所定形状の配線パターンからなる導体12aを有しており、第1の導体4aと同じ材質又は異なる材質とすることができる。また、第2の導体12aの形成方法は、第1の導体4aの場合と同様である。
中間層11(DLC薄膜11a)は、第1の導体4aと第2の導体12aとの間に介在しており、これらの間の絶縁体として機能している。これにより、回路部を二層有した回路構造が得られる。そして、第1の導体4aと第2の導体12aとを接続するために、DLC薄膜11aの一部に孔13が形成されている。そして、この孔13にリード線14を設け、このリード線14によって第1の導体4a(第1の回路部4)と第2の導体12a(第2の回路部12)とを電気的に接続している。
そして、第2層32の上にDLC薄膜5aからなる被覆層5が形成されており、このDLC薄膜5aは第2の導体12aを被覆し保護している。また、被覆層5としてのDLC薄膜5aと、中間層11としてのDLC薄膜11aとは、導体12a,4aの左右両側で、接している部分(接合部)15があり、さらに、中間層11としてのDLC薄膜11aと絶縁層3としてのDLC薄膜3aとは、導体4aの左右両側で、接している部分(接合部)7がある。これにより、DLC薄膜5aとDLC薄膜11aとによって第2回路部12を横断面について全周から取り囲む構造となり、さらに、DLC薄膜11aとDLC薄膜3aとによって第1回路部4を横断面について全周から取り囲む構造となり、両回路部4,12が剥がれることを防止することができる。さらに、接合部7,15のそれぞれではDLC薄膜同士が接しているため、両薄膜同士は強固に結合されており、被覆層5としてのDLC薄膜5aは中間層11としてのDLC薄膜11aから剥がれにくくなっており、DLC薄膜11aは絶縁層3としてのDLC薄膜3aから剥がれにくくなっている。
図3は、この発明の回路構造の別の実施形態(第3実施形態)を模式的に示した断面図である。この回路構造は、ヒートシンク10に複数(二つ)の回路体1a,1bが並べて取り付けられたものである。回路体1a,1bのそれぞれは、第1の実施の形態のものとの全体構成については同様であり、回路体1a,1bはそれぞれ、金属板2a(熱伝導板2)と、この金属板2a上に形成されたDLC薄膜3aからなる絶縁層3と、この絶縁層3を介して前記金属板2a上に設けられた導体4a(回路部4)と、導体4aの上に形成されたDLC薄膜5aからなる被覆層5とを備えている。また、回路体1a,1bのそれぞれにおいて、金属板2aとDLC薄膜3aとの間には、シリコンを含む傾斜層8及び下地層9が介在している(図4参照)。
この実施の形態において、回路体1a,1bのそれぞれは全体構成が同じであるが、両回路体1a,1bにおいて回路部4が異なる場合がある、つまり配線パターンが異なる場合がある。また、この回路部4が異なることによって、DLC薄膜3aとDLC薄膜5aとの一方又は双方の詳細な仕様が異なる場合がある。
そして、この回路構造は、回路体1a,1bのそれぞれのDLC薄膜5aに孔18が設けられており、この孔18にリード線19を設け、このリード線19によって第1の回路体1aの導体4a(回路部4)と、第2の回路体1bの導体12a(回路部12)とを電気的に接続している。そして、リード線19が挿通している孔18は、エポキシ、シリコン又はウレタン系等の樹脂によって封止されている。
また、この回路構造の変形例として、図2に示した回路体1を複数並べて配設したものであってもよい(図示せず)。
前記各実施の形態で用いられるDLC薄膜の詳細な仕様について説明する。
絶縁層3としてのDLC薄膜3a、及び、図2の実施形態においては中間層11としてのDLC薄膜11aは、含有する水素の原子割合が35%以上であり40%以下であるのが好ましい。水素の含有率をこの範囲に設定することで、DLC薄膜の内部応力の発生を抑制することができる。具体的には内部応力を0.5GPa以下に抑制することができる。これによりDLC薄膜が剥離するのを防ぐ効果を高めることができる。また、水素原子の原子割合が増えるほど絶縁性能を高めることができることから、水素の含有率を35%以上とするのが好ましく、さらに、水素の含有率を40%以下とすることによって、化学反応性を抑えることができ、安定性を保持することができ、また、膜強度(硬さ)をガラス程度(500HK)以上に確保することができる。
DLC薄膜3a(DLC薄膜11a)の熱伝導率は20W/m・K以上であるのが好ましく、高い熱伝導特性を有している。さらに、DLC薄膜3a(DLC薄膜11a)の比抵抗は10Ω・cm以上であるのが好ましく、高い電気絶縁性を有している。そして、DLC薄膜3a(DLC薄膜11a)の厚さは、0.05μm以上であり、10μm以下であるが好ましい。このように厚さの上限値を設定することにより、熱抵抗を抑制することができ、これにより、熱抵抗について窒化アルミニウム(AlN:100μm厚、熱伝導率20W/m・K)と同程度乃至これ以下とすることができる。
なお、被覆層5としてのDLC薄膜5aの仕様も前記の値を採用することができる。
以上のように、この発明の回路構造の各実施形態によれば、絶縁層3がダイヤモンドライクカーボンの薄膜3aからなるので、絶縁層3における熱伝導率を高くすることができる。したがって、回路部4で発生した熱をこの絶縁層3を通じて金属板2aへ効率よく伝え、さらにヒートシンク10へ伝えることができ、回路部4において急激に熱が発生しても、これによる回路部4の急激な温度上昇を抑えることができる。さらに、絶縁層3が薄い膜からなるためにその熱抵抗を小さくでき、回路部4で発生した熱を熱伝導板2により一層効率よく伝えることが可能となり、熱伝導特性の優れた回路構造となる。そして、絶縁層3を薄くしてもダイヤモンドライクカーボンによれば高い絶縁性能を有したものとなる。
また、中間層11としてのDLC薄膜11aを有している第2の実施形態(図2)についても、この中間層11を前記絶縁層3として考えることにより、第2の回路部12からの熱をヒートシンク10側へ効率よく伝達することができ、熱伝導特性の優れた回路構造となる。
さらに、各実施形態において、DLC薄膜からなる絶縁層3及び被覆層5を(少なくとも)二層有しているため、回路構造は、機械的強度が高いものとなる。また、DLC薄膜の厚さは薄くても十分な絶縁性能を有しているため、厚肉に形成する必要が無く、製造コストを低減することができる。また、特に絶縁層3(中間層11)を薄くすることができることから、回路体の全体の厚さを薄くでき、装置のコンパクト化が図れる。
また、この発明の回路構造は、図示する形態に限らずこの発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。前記実施形態では、電動パワーステアリングのモータ駆動用のインバータ回路部分に適用した場合を説明したが、これ以外の電子機器にも適用することができ、例えば、LED照明用の基板、HIDヘッドランプ用の基板、センサ回路用の基板等にも適用することができる。また、図2の実施形態では、第1層31の上に別の層(第2層32)を一層だけ更に設けた場合を示したが、別の層として更に複数層が設けられていてもよい。
この発明の回路構造の実施の一形態(第1実施形態)を模式的に示した断面図である。 この発明の回路構造の他の実施形態(第2実施形態)を模式的に示した断面図である。 この発明の回路構造の別の実施形態(第3実施形態)を模式的に示した断面図である。 熱伝導板と絶縁層との間を説明する拡大説明図である。
符号の説明
1,1a,1b 回路体
2 熱伝導板
2a 金属板
3 絶縁層
3a DLC薄膜
4 回路部
4a 導体
5 被覆部
5a DLC薄膜
8 傾斜層
9 下地層
10 ヒートシンク
11 中間層
11a DLC薄膜
12 回路部
12a 導体
31 第1層
32 第2層

Claims (6)

  1. 熱伝導板と、この熱伝導板上に絶縁層を介して設けられた回路部と、を備えた回路構造において、前記絶縁層がダイヤモンドライクカーボンの薄膜からなることを特徴とする回路構造。
  2. 前記回路部の上に被覆層としてさらにダイヤモンドライクカーボンの薄膜が形成されている請求項1に記載の回路構造。
  3. 前記絶縁層と前記回路部とからなる層の上に、更に、ダイヤモンドライクカーボンの薄膜と回路部とを有した他の層を少なくとも一層備えている請求項1に記載の回路構造。
  4. 前記ダイヤモンドライクカーボンの薄膜は、含有する水素の原子割合が35%以上であり40%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の回路構造。
  5. 前記絶縁層と前記熱伝導板との間に、シリコンを含みその含有率が当該絶縁層に向かって減少している傾斜層が介在している請求項1〜4のいずれか一項に記載の回路構造。
  6. 前記傾斜層と前記熱伝導板との間に、チタン、クロム、ニッケルの少なくとも一つを含む下地層が介在している請求項5に記載の回路構造。
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