JP2008207672A - 車両の制動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制動力制御により車両のオーバステア傾向やアンダステア傾向を防止する際の安定性を向上し、且つ、ドライバの加速意思を十分反映した制御を行う。
【解決手段】制動力制御装置20は、車両1がオーバステア傾向であることを検出した際には、旋回外側前輪を制動制御する一方、アンダステア傾向であることを検出した際には、旋回内側後輪を制動制御する制動制御機能を有している。そして、オーバステア傾向を防止する際にはエンジントルクの低下指令を出力し、アンダステア傾向を防止する際にはエンジントルクを路面摩擦係数と各輪の接地荷重と各輪のタイヤ横力に基づいて演算する許容エンジントルクで制限し、エンジンブレーキの作動を検出した際にはエンジントルクを略0に制御する。
【選択図】図6

Description

本発明は、所定の車輪に制動力を付加して横すべりを防止すると共に、駆動力を適切に制御する車両の制動力制御装置に関する。
近年、車両においては、車両のオーバステア傾向、及び、アンダステア傾向を検出し、所定の車輪に制動力を付加して車両の横すべりを防止する制動力制御装置が開発され、実用化されている。
例えば、特開2001−233195号公報では、車両がオーバステア傾向である時は旋回外側における前後両方の車輪の制動力を増加させることで、旋回外側への車両ヨーモーメントを発生させる一方、車両がアンダステア傾向である時は旋回内側における前後両方の車輪の制動力を増加させることで、旋回内側への車両ヨーモーメントを発生させる技術が開示されている。
特開2001−233195号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示されるような横すべり防止装置では、各輪のブレーキ制御によって車両のオーバステア傾向を防止する際に、制動力を付加する車輪にエンジンからの駆動力が加わっていると、制動力によって各輪の横方向のグリップを調整する機能が効き難くなるという問題がある。また、アンダステア傾向を防止する際に、エンジン出力を必要以上に絞ってしまうと、ある程度のアンダステア傾向を予測・許容しながら加速するドライバにとっては、却って不快な制御になってしまうという問題もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、制動力制御により車両のオーバステア傾向やアンダステア傾向を防止する際の安定性を向上し、且つ、ドライバの加速意思を十分反映した制御を行うことができる車両の制動力制御装置を提供することを目的としている。
本発明は、路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、各輪に作用する接地荷重を推定する接地荷重推定手段と、各輪に作用するタイヤ横力を推定するタイヤ横力推定手段と、上記路面摩擦係数と上記各輪の接地荷重と上記各輪のタイヤ横力に基づいて各輪の許容可能な前後駆動力を許容駆動力として演算し、該許容駆動力を基に許容エンジントルクを演算する許容エンジントルク演算手段と、少なくとも車両の走行状態がオーバステア傾向であることとアンダステア傾向であることを検出する車両挙動検出手段と、上記オーバステア傾向であることを検出した際に旋回外側車輪を制動制御する一方、上記アンダステア傾向であることを検出した際に旋回内側車輪を制動制御する制動制御手段と、上記オーバステア傾向であることを検出した際にエンジントルクを現在より低下させる一方、上記アンダステア傾向であることを検出した際にエンジントルクを上記許容エンジントルクで制限するエンジントルク制御手段とを備えたことを特徴としている。
本発明による車両の制動力制御装置によれば、制動力制御により車両のオーバステア傾向やアンダステア傾向を防止する際の安定性を向上し、且つ、ドライバの加速意思を十分反映した制御を行うことが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図8は本発明の実施の一形態を示し、図1は制動力制御装置を備えた車両全体の概略図、図2は制動力制御装置の機能ブロック図、図3は制動制御部の機能ブロック図、図4は制動制御時駆動力制御部の機能ブロック図、図5は制動制御プログラムのフローチャート、図6は制動制御時駆動力制御プログラムのフローチャート、図7は許容エンジントルク演算ルーチンのフローチャート、図8は制動制御により制動力を付加する車輪の説明図である。
図1において、符号1は自動車等の車両であり、この車両1のエンジン2による駆動力は、エンジン2後方の自動変速装置(トルクコンバータ等も含んで図示)3からトランスミッション出力軸3aを経てセンターデファレンシャル装置4に伝達される。
更に、このセンターデファレンシャル装置4に伝達された駆動力は、リヤドライブ軸5、プロペラシャフト6、ドライブピニオン軸部7を介して後輪終減速装置8に入力される一方、センターデファレンシャル装置4からはギヤ列(図示せず)、フロントドライブ軸9を介して前輪終減速装置10に入力されるように構成されている。
また、後輪終減速装置8に入力された駆動力は、後輪左アクスル軸11rlを経て左後輪12rlに、後輪右アクスル軸11rrを経て右後輪12rrに伝達される一方、前輪終減速装置10に入力された駆動力は、前輪左アクスル軸11flを経て左前輪12flに、前輪右アクスル軸11frを経て右前輪12frに伝達される。
ベアリング(図示せず)を介してそれぞれのアクスル軸11fl,11fr,11rl,11rrを回転自在に支持するアクスルハウジング13fl,13fr,13rl,13rrには、図示しないバックプレートが取り付けられている。そして、このバックプレート内にブレーキのディスクロータ14fl,14fr,14rl,14rrが、各車輪12fl,12fr,12rl,12rrと共に回転自在に格納され、キャリパボディ(図示せず)内のブレーキパッド15fl,15fr,15rl,15rrで挟み込むことによりブレーキがかけられるように構成されている。
符号17は車両のブレーキ駆動部を示し、このブレーキ駆動部17には、ドライバにより操作されるブレーキペダルと接続されたマスターシリンダ(図示せず)が接続されている。そして、ドライバがブレーキペダルを操作するとマスターシリンダにより、ブレーキ駆動部17を通じて、4輪12fl,12fr,12rl,12rrの各ホイールシリンダ(図示せず)にブレーキ圧が導入され、各ブレーキパッド15fl,15fr,15rl,15rrが作動されて、これにより4輪12fl,12fr,12rl,12rrにブレーキがかかって制動されるように構成されている。
ブレーキ駆動部17は、加圧源、減圧弁、増圧弁等を備えたハイドロリックユニットで、上述のドライバによるブレーキ操作以外にも、後述する制動力制御装置20からの入力信号に応じて、各ホイールシリンダに対して、それぞれ独立にブレーキ圧を導入自在に構成され、4輪12fl,12fr,12rl,12rrのそれぞれに独立してブレーキを付加できるように構成されている。
制動力制御装置20は、車両1がオーバステア傾向であることを検出した際には、旋回外側前輪を制動制御する一方、アンダステア傾向であることを検出した際には、旋回内側後輪を制動制御する制動制御機能を有している。そして、オーバステア傾向を防止する際にはエンジントルクの低下指令を出力し、アンダステア傾向を防止する際にはエンジントルクを路面摩擦係数と各輪の接地荷重と各輪のタイヤ横力に基づいて演算する許容エンジントルクで制限し、エンジンブレーキの作動を検出した際にはエンジントルクを略0に制御するようになっている。
このため、制動力制御装置20には、エンジン制御部31、トランスミッション制御部32、路面摩擦係数推定手段としての路面摩擦係数推定装置33、各車輪の車輪速センサ(4輪車輪速センサ:左前輪速度センサ34fl、右前輪速度センサ34fr、左後輪速度センサ34rl、右後輪速度センサ34rr)、ハンドル角センサ35、ヨーレートセンサ36、及び、横加速度センサ37が接続されて、エンジントルクTeg、エンジン回転数Ne、主変速ギヤ比i、トルクコンバータのタービン回転数Nt、路面摩擦係数μ、4輪車輪速ωfl、ωfr、ωrl、ωrr、ハンドル角θ、ヨーレートγ、横加速度(dy/dt)が入力される。
制動力制御装置20は、図2に示すように、制動制御部21と制動制御時駆動力制御部22とから主要に構成されており、制動制御部21には、4輪車輪速センサ34fl、34fr、34rl、34rr、ハンドル角センサ35、ヨーレートセンサ36から4輪車輪速ωfl、ωfr、ωrl、ωrr、ハンドル角θ、ヨーレートγの各信号が入力される。
そして、制動制御部21は、前述の如く、これら入力信号を基に、車両1がオーバステア傾向であることを検出した際には、ブレーキ駆動部17に信号出力して旋回外側前輪を制動制御する一方、アンダステア傾向であることを検出した際には、ブレーキ駆動部17に信号出力して旋回内側後輪を制動制御する。また、この制動制御で検出された車両挙動の信号、すなわち、車両1がオーバステア傾向であるかアンダステア傾向であるかの信号は、制動制御時駆動力制御部22に対しても出力される。このように本実施の形態では、制動制御部21は、制動制御手段として設けられている。
また、制動制御時駆動力制御部22には、エンジン制御部31、トランスミッション制御部32、路面摩擦係数推定装置33、ヨーレートセンサ36、横加速度センサ37、制動制御部21からエンジントルクTeg、エンジン回転数Ne、主変速ギヤ比i、トルクコンバータのタービン回転数Nt、路面摩擦係数μ、ヨーレートγ、横加速度(dy/dt)、検出された車両挙動の各信号が入力される。
そして、制動制御時駆動力制御部22は、前述の如く、エンジン制御部31に出力信号を出力して、オーバステア傾向を防止する際にはエンジントルクの低下指令を出力し、アンダステア傾向を防止する際にはエンジントルクを許容エンジントルクで制限し、エンジンブレーキの作動を検出した際にはエンジントルクを略0に制御する。
まず、制動制御部21の構成について説明する。
制動制御部21は、図3に示すように、車速算出部21a、操舵角算出部21b、ヨーレート定常ゲイン算出部21c、目標ヨーレート算出部21d、ヨーレート偏差算出部21e、目標制動力算出部21f、車両挙動判別部21g、及び、制動信号出力部21hから主要に構成されている。
車速検出部21aは、4輪車輪速センサ34fl、34fr、34rl、34rrからの4輪車輪速ωfl、ωfr、ωrl、ωrrの信号が入力され、これらの信号を予め設定しておいた数式で演算して(例えば、4輪車輪速ωfl、ωfr、ωrl、ωrrの平均値を算出して)車速Vを求め、ヨーレート定常ゲイン算出部21cと目標制動力算出部21fに出力する。
操舵角算出部21bは、ハンドル角センサ35からの信号が入力され、ハンドル角θをステアリングギア比Nで除して実舵角δf (=θ/N)を算出し、目標ヨーレート算出部21dと目標制動力算出部21fに出力する。
ヨーレート定常ゲイン算出部21cは、車速算出部21aから車速Vが入力され、例えば、以下の(1)式により、車両の定常円旋回時の実舵角δf に対するヨーレートの値(ヨーレート定常ゲインGγδf(0))を求め、目標ヨーレート算出部21dと目標制動力算出部21fに出力する。ここで、ホイールベースをL,車両の諸元で決まるスタビリティファクタをA0 とすると、
Gγδf(0)=1/(1+A0 ・V)・V/L …(1)
また、上述のスタビリティファクタA0 は、車両質量をm、前軸と重心間の距離をLf、後軸と重心間の距離をLr、フロント等価コーナリングパワーをCPf、リア等価コーナリングパワーをCPrとすると、例えば、次式で求められる。
A0 =(−m・(Lf・CPf −Lr・CPr ))
/(2・L・CPf・CPr) …(2)
目標ヨーレート算出部21dは、操舵角算出部21bからの実舵角δf と、ヨーレート定常ゲイン算出部21cからのヨーレート定常ゲインGγδf(0)を基に、車両の応答遅れを考慮して、以下の(3)式により、目標ヨーレートγ’を算出し、この目標ヨーレートγ’をヨーレート偏差算出部21eに出力する。ここで、時定数をT、ラプラス演算子をsとして、
γ’=1/(1+T・s)・Gγδf(0)・δf …(3)
すなわち、上述の(3)式は、2次系で表現される車両の応答遅れを1次系に近似した式であり、上述の時定数Tは、例えば次式で得られる。
T=(m・Lf・V)/(2・L・CPr) …(4)
ヨーレート偏差算出部21eは、ヨーレートセンサ36からヨーレートγが入力され、目標ヨーレート算出部21dから目標ヨーレートγ’が入力される。そして、ヨーレートγから目標ヨーレートγ’を減算してヨーレート偏差Δγ(=γ−γ’)を求め、このヨーレート偏差Δγを目標制動力算出部21fと車両挙動判別部21gとに出力する。
目標制動力算出部21fは、ヨーレートセンサ36からヨーレートγが、車速算出部21aから車速Vが、操舵角算出部21bから実舵角δfが、ヨーレート定常ゲイン算出部21cからヨーレート定常ゲインGγδf(0)が、ヨーレート偏差算出部21eからヨーレート偏差Δγが入力される。そして、例えば、以下の(5)、(6)式により、目標制動力(前輪目標液圧BF2f、後輪目標液圧BF2r)を算出し、制動信号出力部21hに出力する。
BF2f=G1 ・(ΔA・4・L・CPf ・CPr ・V)
/((CPf +CPr )・df・γ) …(5)
BF2r=G1 ・(ΔA・4・L・CPf ・CPr ・V)
/((CPf +CPr )・dr・γ) …(6)
ここで、G1 はゲイン、dfはフロントトレッド、drはリアトレッドを示し、ΔAは、
ΔA=(δf/(Gγδf(0)・δf+Δγ)−1/Gγδf(0))
/(L・V) …(7)
である。尚、上述の(7)式のΔγは、更に横すべり角βを考慮して補正したものを用いても良い。
車両挙動判別部21gは、ヨーレートセンサ36からヨーレートγが入力され、ヨーレート偏差算出部21eからヨーレート偏差Δγが入力される。そして、ヨーレートγとヨーレート偏差Δγの符号の組み合わせから車両の走行状態がオーバステア傾向であるか、アンダステア傾向であるか、或いは、それ以外の状態であるかを検出する車両挙動検出手段として設けられるものであり、この車両挙動の検出結果は制動制御時駆動力制御部22に出力される(本実施の形態では車両挙動判定フラグFで出力される)と共に、これら車両挙動の検出結果に基づいて制動輪の選択がなされるようになっている。
具体的には、図8に示すように、車両挙動判別部21gには以下の組み合わせが設定されている。尚、ヨーレートγと目標ヨーレートγ’の符号は共に、車両の左旋回方向を+、右旋回方向を−で与えられる。また、εは予め設定した0に近い+の値とする。
(ケース1).γ>ε,Δγ<0…左旋回状態で目標ヨーレートγ’に対しアンダステア傾向(車両挙動判定フラグF=2)のとき…左後輪制動
(ケース2).γ>ε,Δγ>0…左旋回状態で目標ヨーレートγ’に対しオーバステア傾向(車両挙動判定フラグF=1)のとき…右前輪制動
(ケース3).γ<−ε,Δγ<0…右旋回状態で目標ヨーレートγ’に対しオーバステア傾向(車両挙動判定フラグF=1)のとき…左前輪制動
(ケース4).γ<−ε,Δγ>0…右旋回状態で目標ヨーレートγ’に対しアンダステア傾向(車両挙動判定フラグF=2)のとき…右後輪制動
(ケース5).ε≧γ≧−ε、或いは、Δγ=0(車両挙動判定フラグF=0)のとき制動輪の選択はせず非制動とする。
すなわち、(ケース5)のε≧γ≧−εで示される運動状態(略直進運動状態)の場合では、制動輪の選択はせず非制動とし、これ以外のヨーレートγの範囲において、ヨーレートγとヨーレート偏差Δγの符号が異なるアンダステア傾向の場合は旋回内側後輪を制動輪として選択するとともに、ヨーレートγとヨーレート偏差Δγの符号が同じオーバステア傾向の場合は旋回外側前輪を制動輪として選択するようになっている。
制動信号出力部21hは、目標制動力算出部21fから目標制動力BF2f、BF2rが入力され、車両挙動判別部21gから車両挙動の検出結果に基づく上述の制動輪の選択結果が入力される。そして、制動信号出力部21hは、ブレーキ駆動部17に対して、車両挙動判別部21gで選択した制動輪へ、目標制動力算出部21fで算出された前輪目標液圧BF2f、或いは、後輪目標液圧BF2rを加えるように信号出力する。
次に、制動制御時駆動力制御部22の構成について説明する。
制動制御時駆動力制御部22は、図4に示すように、前後接地荷重演算部22a、左輪荷重比率演算部22b、各輪接地荷重演算部22c、各輪横力演算部22d、各輪許容駆動力演算部22e、許容エンジントルク演算部22f、及び、エンジントルク指令部22gから主要に構成されている。
前後接地荷重演算部22aは、エンジン制御部31からエンジントルクTeg、エンジン回転数Neが入力され、トランスミッション制御部32から主変速ギヤ比i、トルクコンバータのタービン回転数Ntが入力される。
そして、以下の(8)式により、前輪接地荷重Fzfを演算し、以下の(9)式により後輪接地荷重Fzrを演算して、各輪接地荷重演算部70cに出力する。
Fzf=Wf−((m・Ax・h)/L) …(8)
Fzr=W−Fzf …(9)
ここで、Wfは前輪静加重、hは重心高さ、Wは車両重量(=m・G;Gは重力加速度)であり、Axは前後加速度(=Fx/m)である。
この前後加速度Axの演算式中のFxは総駆動力であり、例えば、以下の(10)式により演算される。
Fx=Tt・η・if/Rt …(10)
ここで、ηは駆動系伝達効率、ifはファイナルギヤ比、Rtはタイヤ半径である。また、Ttはトランスミッション出力トルクであり、例えば、以下の(11)式により演算される。
Tt=Teg・t・i …(11)
ここで、tはトルクコンバータのトルク比であり、予め設定されている、トルクコンバータの回転速度比e(=Nt/Ne)とトルクコンバータのトルク比とのマップを参照することにより求められる。
左輪荷重比率演算部22bは、横加速度センサ37から横加速度(dy/dt)が入力される。そして、以下の(12)式により左輪荷重比率WR_lを演算し、各輪接地荷重演算部22c、各輪横力演算部22dに出力する。
WR_l=0.5−((dy/dt)/G)・(h/Ltred) …(12)
ここで、Ltredは前輪と後輪のトレッド平均値である。
各輪接地荷重演算部22cは、前後接地荷重演算部22aから前輪接地荷重Fzf、後輪接地荷重Fzrが入力され、左輪荷重比率演算部22bから左輪荷重比率WR_lが入力される。そして、以下の(13)〜(16)式により、それぞれ左前輪接地荷重Fzf_l、右前輪接地荷重Fzf_r、左後輪接地荷重Fzr_l、右後輪接地荷重Fzr_rを演算し、各輪許容駆動力演算部22eに出力する。すなわち、各輪接地荷重演算部22cは、接地荷重推定手段として設けられている。
Fzf_l=Fzf・WR_l …(13)
Fzf_r=Fzf・(1−WR_l) …(14)
Fzr_l=Fzr・WR_l …(15)
Fzr_r=Fzr・(1−WR_l) …(16)
各輪横力演算部22dは、横加速度センサ37から横加速度(dy/dt)が、ヨーレートセンサ36からヨーレートγが、左輪荷重比率演算部22bから左輪荷重比率WR_lが入力される。そして、以下の(17)式により前輪横力Fyfを演算し、以下の(18)式により後輪横力Fyrを演算する。各輪横力演算部22dは、これら前輪横力Fyf、後輪横力Fyrを基に、(19)〜(22)式により、左前輪横力Fyf_l、右前輪横力Fyf_r、左後輪横力Fyr_l、右後輪横力Fyr_rを演算し、各輪許容駆動力演算部22eに出力する。すなわち、各輪横力演算部22dは、タイヤ横力推定手段として設けられている。
Fyf=(Iz・(dγ/dt)
+m・(dy/dt)・Lr)/L …(17)
Fyr=(−Iz・(dγ/dt)
+m・(dy/dt)・Lf)/L …(18)
ここで、Izは車両のヨー慣性モーメントである。
Fyf_l=Fyf・WR_l …(19)
Fyf_r=Fyf・(1−WR_l) …(20)
Fyr_l=Fyr・WR_l …(21)
Fyr_r=Fyr・(1−WR_l) …(22)
各輪許容駆動力演算部22eは、路面摩擦係数推定装置33から路面摩擦係数μが入力され、各輪接地荷重演算部22cから左前輪接地荷重Fzf_l、右前輪接地荷重Fzf_r、左後輪接地荷重Fzr_l、右後輪接地荷重Fzr_rが入力され、各輪横力演算部22dから左前輪横力Fyf_l、右前輪横力Fyf_r、左後輪横力Fyr_l、右後輪横力Fyr_rが入力される。そして、以下の(23)〜(26)式により、各輪の許容可能な前後駆動力を左前輪許容駆動力Fx0f_l、右前輪許容駆動力Fx0f_r、左後輪許容駆動力Fx0r_l、右後輪許容駆動力Fx0r_rとして演算し、許容エンジントルク演算部22fに出力する。
Fx0f_l=((μ・Fzf_l)−Fyf_l1/2 …(23)
Fx0f_r=((μ・Fzf_r)−Fyf_r1/2 …(24)
Fx0r_l=((μ・Fzr_l)−Fyr_l1/2 …(25)
Fx0r_r=((μ・Fzr_r)−Fyr_r1/2 …(26)
許容エンジントルク演算部22fは、トランスミッション制御部32から主変速ギヤ比iが入力され、各輪許容駆動力演算部22eから左前輪許容駆動力Fx0f_l、右前輪許容駆動力Fx0f_r、左後輪許容駆動力Fx0r_l、右後輪許容駆動力Fx0r_rが入力される。そして、以下の(27)式により、許容可能なエンジントルク(許容エンジントルク)TEG0を演算し、エンジントルク指令部22gに出力する。すなわち、各輪許容駆動力演算部22e、及び、許容エンジントルク演算部22fは、許容エンジントルク演算手段として設けられている。
TEG0=((Fx0f_l+Fx0f_r+Fx0r_l+Fx0r_r)・Rt)/(if・i)
…(27)
エンジントルク指令部22gは、エンジン制御部31からエンジントルクTegが入力され、制動制御部21から車両挙動の検出結果(本実施の形態においては、車両挙動判定フラグF)が入力され、許容エンジントルク演算部22fから許容エンジントルクTEG0が入力される。そして、車両1がオーバステア傾向(車両挙動判定フラグF=1)のときは、エンジントルクTegを低下させる指令(具体的には、予め設定しておいたエンジントルク値、例えば、「0」)をエンジン制御部31に出力し、アンダステア傾向(車両挙動判定フラグF=2)のときは、エンジントルクTegを許容エンジントルクTEG0以下に制限する指令をエンジン制御部31に出力する。また、この際、エンジントルクTegが0よりも小さく、エンジンブレーキが作動していると判定した場合には、エンジントルクTegを略0に制御する指令を出力する。尚、エンジントルクTegを略0に制御する他の方法として、トランスミッション制御部32に信号を出力してシフトアップしたり、或いは、変速段をニュートラル状態とするようにしても良い。すなわち、エンジントルク指令部22gは、エンジントルク制御手段として設けられている。
次に、制動力制御装置20の制動制御部21及び制動制御時駆動力制御部22で実行される制御について、図5〜図7のフローチャートで説明する。
まず、制動制御部21で実行される制動制御プログラムを、図5のフローチャートで説明する。
ステップ(以下Sと略称)101では、必要パラメータ、すなわち、ハンドル角θ、4輪車輪速ωfl、ωfr、ωrl、ωrr、ヨーレートγが読み込まれる。
次いで、S102に進み、車速算出部21aで車速Vが、操舵角算出部21bで実舵角δfが、ヨーレート定常ゲイン算出部21cで前述の(1)式によりヨーレート定常ゲインGγδf(0)が演算される。
次に、S103に進み、目標ヨーレート算出部21dで前述の(3)式により目標ヨーレートγ’が演算され、S104に進み、ヨーレート偏差算出部21eでヨーレート偏差Δγ(=γ−γ’)が演算され、S105に進んで、目標制動力算出部21fで前述の(5),(6)式に基づき、前輪目標液圧BF2f、後輪目標液圧BF2rが演算され、S106へ進む。
以下、S106〜S116は、主に車両挙動判別部21gで行なわれる手順で、まず、S106では、ヨーレートγがεよりも大きいか否か、すなわち、ある程度大きな左旋回状態か否かの判定が行なわれ、ヨーレートγがε以下の場合には、S107に進み、ヨーレートγが−εよりも小さいか否か、すなわち、ある程度大きな右旋回状態か否かの判定が行なわれる。このS107で、ある程度大きな右旋回状態ではないと判定されるヨーレートγの範囲(ε≧γ≧−ε)では、運動状態が略直進運動状態であるのでS116に進み、車両挙動判定フラグFを0にセットすると共に、制動輪の選択は行なわれず非制動となる。
また、上述のS106で、γ>εで、ある程度大きな左旋回状態と判定されるとS108に進み、ヨーレート偏差Δγが0(Δγ=0)であるか否か判定され、Δγ=0の場合はS116に進み、Δγ≠0の場合はS109に進む。
このS109では、ヨーレート偏差Δγの符号が判定され、ヨーレート偏差Δγの符号が、ヨーレートγの符号と異なる負の場合は、目標ヨーレートγ’に対してアンダステア傾向であるため、S110に進み、車両挙動判定フラグFを2にセットすると共に、左後輪12rlを上述のS105で求めた後輪目標液圧BF2rで制動する制動輪として選択する(左後輪液圧BRL=BF2r)。
また、上述のS109で、ヨーレート偏差Δγの符号が、実ヨーレートγの符号と同じ正の場合は、目標ヨーレートγ’に対してオーバステア傾向であるため、S111に進み、車両挙動判定フラグFを1にセットすると共に、右前輪12frを上述のS105で求めた前輪目標液圧BF2fで制動する制動輪として選択する(右前輪液圧BFR=BF2f)。
一方、上述のS107で、γ<−εで、ある程度大きな右旋回状態と判定されるとS112に進み、ヨーレート偏差Δγが0(Δγ=0)であるか否か判定され、Δγ=0の場合はS116に進み、Δγ≠0の場合はS113に進む。
このS113では、ヨーレート偏差Δγの符号が判定され、ヨーレート偏差Δγの符号が、ヨーレートγの符号と異なる正の場合は、目標ヨーレートγ’に対してアンダステア傾向であるため、S114に進み、車両挙動判定フラグFを2にセットすると共に、右後輪12rrを上記S105で求めた後輪目標液圧BF2rで制動する制動輪として選択する(右後輪液圧BRR=BF2r)。
また、上述のS113で、ヨーレート偏差Δγの符号が、ヨーレートγの符号と同じ負の場合は、目標ヨーレートγ’に対してオーバステア傾向であるため、S115に進み、車両挙動判定フラグFを1にセットすると共に、左前輪12flを上述のS105で求めた前輪目標液圧BF2fで制動する制動輪として選択する(左前輪液圧BFL=BF2f)。
一方、上記S107,S108、或いは、S112からS116に進むと、車両挙動判定フラグFを0にセットすると共に、制動輪の選択は行なわれず非制動となる。
そして、上述のS110、S111、S114、S115、S116の処理を行なった後は、S117に進み、制動信号出力部21hからブレーキ駆動部17に対して信号の出力が行なわれ、車両挙動判定部21gからは、制動制御時駆動力制御部22に対して車両挙動判定フラグFが出力されて、プログラムを抜ける。
次に、制動制御時駆動力制御部22で実行される制動制御時駆動力制御プログラムを図6のフローチャートで説明する。
まず、S201で制動制御部21から車両挙動判定フラグFを読み込み、S202に進んで、エンジン制御部31からエンジントルクTegを読み込む。
次いで、S203に進み、車両挙動判定フラグFが0か否か(直進走行、或いは、ニュートラルステア状態か否か)判定し、F=0の場合は、そのままプログラムを抜ける。
S203の判定の結果、F≠0の場合は、S204に進み、F=1か否か(車両挙動がオーバステア傾向か否か)を判定し、F=1の場合(オーバステア傾向の場合)は、S205に進む。
S205に進むと、エンジントルクTegが0よりも小さいか否か、すなわち、エンジンブレーキが作動しているか否かの判定が行われ、Teg<0(エンジンブレーキが作動している)と判定された場合は、S206に進んで、エンジン制御部31に対し、エンジントルクTegを略0に制御する指令(エンジンブレーキの作用を解除する指令)を出力してプログラムを抜ける。
また、S205の判定の結果、Teg≧0(エンジンブレーキが作動していない)と判定された場合は、S207に進み、エンジントルクTegを低下させる指令(具体的には、予め設定しておいたエンジントルク値、例えば、「0」)をエンジン制御部31に出力してプログラムを抜ける。
一方、上述のS204の判定の結果、F≠1の場合、すなわち、F=2(アンダステア傾向の場合)は、S208に進み、後述する許容エンジントルクTEG0演算ルーチンにより許容エンジントルクTEG0を演算し、S209に進んで、エンジントルクTegと許容エンジントルクTEG0との比較を行う。
S209の比較の結果、Teg>TEG0の場合は、S210に進み、タイヤのグリップ性能を維持するべく、エンジントルクTegを許容エンジントルクTEG0に制限する指令をエンジン制御部31に出力してプログラムを抜ける。
また、S209の比較の結果、Teg≦TEG0の場合は、S211に進み、前述のS205と同様、エンジントルクTegが0よりも小さいか否か、すなわち、エンジンブレーキが作動しているか否かの判定が行われ、Teg<0(エンジンブレーキが作動している)と判定された場合は、S212に進んで、エンジン制御部31に対し、エンジントルクTegを略0に制御する指令(エンジンブレーキの作用を解除する指令)を出力してプログラムを抜ける。
また、S211の判定の結果、Teg≧0(エンジンブレーキが作動していない)と判定された場合は、そのままプログラムを抜ける。
尚、本実施の形態では、上述のS206、及び、S212によるエンジンブレーキを作用させないようにする制御をエンジン制御部31に対し、エンジントルクTegを略0に制御する指令を出力することにより行っているが、トランスミッション制御部32に信号を出力してシフトアップしたり、或いは、変速段をニュートラル状態とするようにしても良い。
次に、上述のS208で実行される許容エンジントルクTEG0演算ルーチンを図7のフローチャートで説明する。
まず、S301で必要パラメータ、すなわち、エンジントルクTeg、エンジン回転数Ne、主変速ギヤ比i、トルクコンバータのタービン回転数Nt、路面摩擦係数μ、横加速度(dy/dt)、及び、ヨーレートγの各信号を読み込む。
次に、S302に進み、前後接地荷重演算部22aで、前述の(8)、(9)式により、前輪接地荷重Fzf、後輪接地荷重Fzrを演算する。
次いで、S303に進み、左輪荷重比率演算部22bで、前述の(12)式により、左輪荷重比率WR_lを演算する。
次に、S304に進み、各輪接地荷重演算部22cで、前述の(13)〜(16)式により、それぞれ左前輪接地荷重Fzf_l、右前輪接地荷重Fzf_r、左後輪接地荷重Fzr_l、右後輪接地荷重Fzr_rを演算する。
次いで、S305に進み、各輪横力演算部22dで、前述の(19)〜(22)式により、左前輪横力Fyf_l、右前輪横力Fyf_r、左後輪横力Fyr_l、右後輪横力Fyr_rを演算する。
次に、S306に進み、各輪許容駆動力演算部22eで、前述の(23)〜(26)式により、左前輪許容駆動力Fx0f_l、右前輪許容駆動力Fx0f_r、左後輪許容駆動力Fx0r_l、右後輪許容駆動力Fx0r_rを演算する。
次いで、S307に進み、許容エンジントルク演算部22fで、前述の(27)式により、許容エンジントルクTEG0を演算し、エンジントルク指令部22gに出力してルーチンを抜ける。
このように、本発明の実施の形態によれば、車両1がオーバステア傾向であることを検出した際には、旋回外側前輪を制動制御する一方、アンダステア傾向であることを検出した際には、旋回内側後輪を制動制御する制動制御機能を有している。そして、オーバステア傾向を防止する際にはエンジントルクの低下指令を出力し、アンダステア傾向を防止する際にはエンジントルクを路面摩擦係数と各輪の接地荷重と各輪のタイヤ横力に基づいて演算する許容エンジントルクで制限し、エンジンブレーキの作動を検出した際にはエンジントルクを略0に制御するようになっている。
このため、車両1がオーバステア傾向防止制御時は、外輪制動による車両挙動の安定化が十分に発揮され、エンジンブレーキによる車両の不安定挙動も防止することが可能となっている。
また、車両1がアンダステア傾向防止制御時は、タイヤのグリップを失わない範囲でのエンジントルクを許容することで、旋回内輪への制動力付加によって車両の旋回性能を高める効果を維持しつつ、ドライバの加速意思を反映した車両挙動を得ると共にリヤ内輪にエンジンブレーキと制動力が同時に加わることによる車両の不安定挙動も防止することが可能となる。
尚、本実施の形態で例示する制動制御部21の構成は、あくまで一例であり、他の構成の制動制御を用いても良い。
また、本実施の形態では、制動制御時駆動力制御部22は、制動制御部21のオーバステア傾向防止制御時、及び、アンダステア傾向防止制御時の両方に対応するもので説明しているが、どちらかのみに対応するものであっても良い。
制動力制御装置を備えた車両全体の概略図 制動力制御装置の機能ブロック図 制動制御部の機能ブロック図 制動制御時駆動力制御部の機能ブロック図 制動制御プログラムのフローチャート 制動制御時駆動力制御プログラムのフローチャート 許容エンジントルク演算ルーチンのフローチャート 制動制御により制動力を付加する車輪の説明図
符号の説明
1 車両
2 エンジン
17 ブレーキ駆動部
20 制動力制御装置
21 制動制御部(制動制御手段)
21g 車両挙動判別部(車両挙動検出手段)
22 制動制御時駆動力制御部
22c 各輪接地荷重演算部(接地荷重推定手段)
22d 各輪横力演算部(タイヤ横力推定手段)
22e 各輪許容駆動力演算部(許容エンジントルク演算手段)
22f 許容エンジントルク演算部(許容エンジントルク演算手段)
22g エンジントルク指令部(エンジントルク制御手段)
31 エンジン制御部
32 トランスミッション制御部
33 路面摩擦係数推定装置(路面摩擦係数推定手段)

Claims (4)

  1. 少なくとも車両の走行状態がオーバステア傾向であることを検出する車両挙動検出手段と、
    上記オーバステア傾向であることを検出した際に旋回外側車輪を制動制御する制動制御手段と、
    上記オーバステア傾向であることを検出した際にエンジントルクを現在より低下させるエンジントルク制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の制動力制御装置。
  2. 路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、
    各輪に作用する接地荷重を推定する接地荷重推定手段と、
    各輪に作用するタイヤ横力を推定するタイヤ横力推定手段と、
    上記路面摩擦係数と上記各輪の接地荷重と上記各輪のタイヤ横力に基づいて各輪の許容可能な前後駆動力を許容駆動力として演算し、該許容駆動力を基に許容エンジントルクを演算する許容エンジントルク演算手段と、
    少なくとも車両の走行状態がアンダステア傾向であることを検出する車両挙動検出手段と、
    上記アンダステア傾向であることを検出した際に旋回内側車輪を制動制御する制動制御手段と、
    上記アンダステア傾向であることを検出した際にエンジントルクを上記許容エンジントルクで制限するエンジントルク制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の制動力制御装置。
  3. 路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、
    各輪に作用する接地荷重を推定する接地荷重推定手段と、
    各輪に作用するタイヤ横力を推定するタイヤ横力推定手段と、
    上記路面摩擦係数と上記各輪の接地荷重と上記各輪のタイヤ横力に基づいて各輪の許容可能な前後駆動力を許容駆動力として演算し、該許容駆動力を基に許容エンジントルクを演算する許容エンジントルク演算手段と、
    少なくとも車両の走行状態がオーバステア傾向であることとアンダステア傾向であることを検出する車両挙動検出手段と、
    上記オーバステア傾向であることを検出した際に旋回外側車輪を制動制御する一方、上記アンダステア傾向であることを検出した際に旋回内側車輪を制動制御する制動制御手段と、
    上記オーバステア傾向であることを検出した際にエンジントルクを現在より低下させる一方、上記アンダステア傾向であることを検出した際にエンジントルクを上記許容エンジントルクで制限するエンジントルク制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の制動力制御装置。
  4. 上記エンジントルク制御手段は、上記制動制御手段が制動制御する際にエンジンブレーキの作動を検出した場合はエンジントルクを略0に維持することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両の制動力制御装置。
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