JP2006306163A - 車両の挙動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制動力制御を適切な車輪のグリップを確保しながら実行させることができ、また、可能な限り広い制御領域で車両が適切なヨーモーメントを発生する。
【解決手段】車両の運転状態から目標とするヨーレートを演算し、この目標ヨーレートをドライバの選択した好みに合わせて補正し、実ヨーレートと目標ヨーレートの関係から車両がアンダーステア傾向か、オーバーステア傾向かを判定する。そして、アンダー(オーバー)ステア傾向の場合には、車両の旋回内(外)側後(前)輪に対して制動力を付加する。この制動力は、車輪の路面に対するグリップ状態に応じて制限され、この制限により発生すべきヨーモーメントが不足する場合は、旋回内(外)側前(後)輪に、不足するヨーモーメントに応じた制動力が付加される。そして、この不足時に付加される制動力も車輪の路面に対するグリップ状態に応じて制限される。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輪に制動力を付加して車両のヨーモーメントを可変制御する車両の挙動制御装置に関する。
近年、車両のコーナリング等の際の車両に作用する力の関係から、コーナリング中に制動力を適切な車輪に加え、車両安定性を向上させる車両挙動制御装置が開発され、実用化されている。
例えば、特開平9−156487号公報には、車両の運転状態から演算される目標ヨーレートと実際に生じている実ヨーレートを比較して、実ヨーレートが過剰である場合は旋回外側前輪に制動力を付加し、逆に、実ヨーレートが不足している場合は旋回内側後輪に制動力を付加して車両挙動の安定化を図る技術が開示されている。
特開平9−156487号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示される制動力制御により、車両の運動状態に基づいて制動力を適切な車輪に付加してヨーモーメントを適切な状況に制御しようとしても、実際の車輪のグリップ状態によっては意図する制動力を付加することができない場合がある。このような状況で制動力が付加されてしまうと、車輪がグリップを失い、却って車両の安定性を失ってしまうという問題がある。また、上述の特許文献1では、ドライバの好みに応じて、目標ヨーレートを可変できるようになっているが、このような場合には、特に、実際に発生できる制動力を考慮する必要がある。そして、たとえタイヤのグリップを確保できるような範囲で制御したとしても、制動力制御が1輪の狭い制御領域内で抑制されてしまうため、制御による効果が極めて限定され、車両全体として連続的な制御感覚を得ることができず、ドライバに違和感を与えてしまう虞もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、制動力制御を適切な車輪のグリップを確保しながら実行させることができ、また、可能な限り広い制御領域で車両が適切なヨーモーメントを発生することができる車両の挙動制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、車両に実際に生じているヨーレートとして実ヨーレートを検出する実ヨーレート検出手段と、車両の運転状態に基づき目標とするヨーレートとして目標ヨーレートを演算する目標ヨーレート演算手段と、上記目標ヨーレートを選択的に補正自在な目標ヨーレート選択補正手段と、上記実ヨーレートと上記目標ヨーレート選択補正手段からの目標ヨーレートに基づき制動力を付加する車輪を選択する車輪選択手段と、上記車輪選択手段で選択した車輪に付加する目標とする制動力を上記実ヨーレートと上記目標ヨーレート選択補正手段からの目標ヨーレートに基づき演算する目標制動力演算手段と、車輪に付加する目標とする制動力の制限値を該車輪の路面に対するグリップ状態に応じて演算する制動力制限値演算手段と、上記目標制動力演算手段で演算した上記目標とする制動力を上記制動力制限値演算手段で演算した上記制限値で制限し、上記車輪選択手段で選択した車輪に付加させる制動力制限出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明による車両の挙動制御装置によれば、制動力制御を適切な車輪のグリップを確保しながら実行させることができ、また、可能な限り広い制御領域で車両が適切なヨーモーメントを発生することが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図6は本発明の実施の第1形態を示し、図1は車両挙動制御装置を搭載した車両の概略構成を示す説明図、図2は制動力制御部の機能ブロック図、図3は目標ヨーレート補正係数の特性図、図4は制動力制御プログラムのフローチャート、図5はアンダーステア防止制御ルーチンのフローチャート、図6はオーバーステア防止制御ルーチンのフローチャートである。
図1において、符号1は車両を示し、車両前部に配置されたエンジン2による駆動力は、このエンジン2後方の自動変速装置(トルクコンバータ等も含んで図示)3からトランスミッション出力軸3aを経てセンターディファレンシャル装置4に伝達される。そして、駆動力は、このセンターディファレンシャル装置4から、リヤドライブ軸5、プロペラシャフト6、ドライブピニオン7を介して後輪終減速装置8に入力される一方、センターディファレンシャル装置4から、フロントドライブ軸9を介して前輪終減速装置10に入力される。ここで、自動変速装置3、センターディファレンシャル装置4、及び、前輪終減速装置10等は、図示しないケース内に一体に設けられている。
後輪終減速装置8に入力された駆動力は、後輪左ドライブ軸11rlを経て左後輪12rlに、後輪右ドライブ軸11rrを経て右後輪12rrに伝達される。一方、前輪終減速装置10に入力された駆動力は、前輪左ドライブ軸11flを経て左前輪12flに、前輪右ドライブ軸11frを経て右前輪12frに伝達される。
一方、符号13は車両のブレーキ駆動部を示し、このブレーキ駆動部13には、ドライバにより操作されるブレーキペダル14と接続されたマスターシリンダ15が接続されている。そして、ドライバがブレーキペダル14を操作するとマスターシリンダ15により、ブレーキ駆動部13を通じて、4輪12fl,12fr,12rl,12rrの各ホイールシリンダ16fl,16fr,16rl,16rrにブレーキ圧が導入され、これにより4輪にブレーキがかかって制動される。
ブレーキ駆動部13は、加圧源、減圧弁、増圧弁等を備えたハイドロリックユニットで、後述する車両挙動制御装置としての制動力制御部40からの入力信号に応じて、各ホイールシリンダ16fl,16fr,16rl,16rrに対して、それぞれ独立にブレーキ圧を導入自在に構成されている。
また、車両1には、4輪12fl,12fr,12rl,12rrの各車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrrを検出する車輪速度センサ21fl,21fr,21rl,21rr、車両1のハンドル角θHを検出するハンドル角センサ22、車両1に実際に生じているヨーレート(実ヨーレート)φrを検出する実ヨーレート検出手段としてのヨーレートセンサ23、エンジン2のスロットル開度θthを検出するスロットル開度センサ24、各車輪に作用する横方向(以下、y方向)、及び、上下方向(以下、z方向)に作用するタイヤ作用力を検出するタイヤ作用力検出センサ25fl,25fr,25rl,25rrが設けられており、制動力制御部40に、各センサ信号を出力する。
ここで、タイヤ作用力検出センサ25fl,25fr,25rl,25rrは、例えば、特開平9−2240号公報に開示されるセンサであり、各車輪に作用するy方向、及び、z方向の各力をそれぞれのアクスルハウジングに生じる変位量に基づき検出するものである。具体的には、力検出センサ25flではFfly、Fflzが検出され、力検出センサ25frではFfry、Ffrzが検出され、力検出センサ25rlではFrly、Frlzが検出され、力検出センサ25rrではFrry、Frrzが検出される。
また、車両1には路面摩擦係数(路面μ)推定装置26が設けられており、この路面μ推定装置26で推定された路面μ推定値μが制動力制御部40に出力される。
ここで、路面μ推定装置26は、路面μ推定値μを、例えば、本出願人が、特開平8−2274号公報で提案した推定方法で演算するものである。この路面μ推定方法は、舵角、車速、実ヨーレートにより車両の横運動の運動方程式に基づき前後輪のコーナリングパワを非線形域に拡張して推定し、高μ路(μ=1.0)での前後輪の等価コーナリングパワに対する推定した前後輪のコーナリングパワの比から路面μを推定する。尚、路面μの推定方法は、もちろん、他の方法、例えば本出願人の特開2000−71968号公報や、特開2002−139417号公報等で開示する方法等で求めても良く、また、各車輪に生じたすべり率から各車輪毎に求めても良い。
更に、車両1には、ドライバが好みに応じて制御量を選択可能にする走行モード選択スイッチ27が設けられ、この走行モード選択スイッチ27により、通常の制御状態に加え3段階の異なった、走行モードを選択できるようになっている。この走行モードの詳細については後述する。
そして、上述の各入力信号に基づき、制動力制御部40は、図4〜図6のフローチャートに従って制動力制御を実行する。すなわち、制動力制御部40は、詳しくは後述するが、車両の運転状態から目標とするヨーレートφtを演算し、この目標ヨーレートφtをドライバの選択した好みに合わせて補正し、実ヨーレートφと目標ヨーレートφtの関係から車両1がアンダーステア傾向か、オーバーステア傾向かを判定する(ニュートラルステア状態の場合には特に関与しない)。そして、アンダーステア傾向の場合には、車両1の旋回内側後輪に対して制動力を付加する。この制動力は、車輪の路面に対するグリップ状態に応じて制限され、この制限により発生すべきヨーモーメントが不足する場合は、旋回内側前輪に、不足するヨーモーメントに応じた制動力が付加される。一方、オーバーステア傾向の場合には、車両1の旋回外側前輪に対して制動力を付加する。この制動力は、車輪の路面に対するグリップ状態に応じて制限され、この制限により発生すべきヨーモーメントが不足する場合は、旋回外側後輪に、不足するヨーモーメントに応じた制動力が付加される。尚、不足時に付加される制動力も車輪の路面に対するグリップ状態に応じて制限される。
従って、制動力制御部40は、マイクロコンピュータとその周辺回路で構成され、図2に示すように、車速演算部40a、目標ヨーレート演算部40b、目標ヨーレート補正係数設定部40c、目標ヨーレート補正部40d、ヨーレート偏差演算部40e、制動力制御判定部40f、目標制動力演算部40g、制動力制限値演算部40h、補足時目標制動力演算部40i、目標制動力設定出力部40jから主要に構成されている。
車速演算部40aは、4輪の車輪速センサ、すなわち各車輪速度センサ21fl,21fr,21rl,21rrから4輪12fl,12fr,12rl,12rrの各車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrrが入力され、例えばこれらの平均を演算することにより車速V(=(ωfl+ωfr+ωrl+ωrr)/4)を演算し、目標ヨーレート演算部40b、目標制動力演算部40gに出力する。
目標ヨーレート演算部40bは、ハンドル角センサ22からハンドル角θHが、車速演算部40aから車速Vが入力される。そして、以下の(1)式により目標ヨーレートφtを演算し、目標ヨーレート補正部40dに出力する。
φt=(1/(1+T・s))・Gγδf(0)・δf …(1)
ここで、Tは時定数、sはラプラス演算子、δfは前輪舵角(=θH/n:nはステアリングギヤ比)、Gγδf(0)はヨーレート定常ゲインであり、ヨーレート定常ゲインGγδf(0)は、以下の(2)式により求められる。
Gγδf(0)=(1/(1+A0・V))・(V/L) …(2)
ここで、Lはホイールベース、A0は車両の諸元で決まるスタビリティファクタであり、車両質量をm,前軸と重心間の距離をLf,後軸と重心間の距離をLr,フロント等価コーナリングパワーをCPf,リア等価コーナリングパワーをCPrとすると、例えば次式で求められる。
A0=(−m・(Lf・CPf−Lr・CPr))
/(2・L・CPf・CPr) …(3)
尚、上述の(1)式は、2次系で表現される車両の応答遅れを1次系に近似した式である。
すなわち、本実施の第1形態では、目標ヨーレート演算部40bは、目標ヨーレート演算手段として設けられている。
目標ヨーレート補正係数設定部40cは、スロットル開度センサ24からスロットル開度θthが入力され、走行モード選択スイッチ27からドライバにより選択された走行モード(本実施の例では、通常モード、O1モード、O2モード、Uモード)が入力される。そして、例えば、図3に示すような、予め設定しておいたマップを参照し、目標ヨーレート補正係数Kγcを設定して、目標ヨーレート補正部40dに出力する。
すなわち、図3からも明らかなように、O1モードとO2モードは、スロットル開度θthが大きな領域において、演算される制御量すなわち目標ヨーレートφtを通常よりも大きめに補正するモードであり、O2モードはO1モードよりも大きく補正するモードとなっている。逆に、Uモードは、スロットル開度θthが大きな領域において、目標ヨーレートφtを通常よりも小さめに補正するモードとなっている。
従って、O1モード或いはO2モードが選択されている場合は、車速Vが一定だとすると、ドライバの少ないハンドル操作で大きな目標ヨーレートφtが設定される。逆に、Uモードが選択されている場合は、車速Vが一定だとすると、ドライバの大きなハンドル操作であっても小さな目標ヨーレートφtが設定されことになる。これにより、ドライバが少ないハンドル操作で大きな回頭性を得ようとすること(O1,O2モード)、ドライバの大きなハンドル操作であっても安定性を重視した特性を得ようとすること(Uモード)が選択自在になっている。尚、モードの数は本実施の第1形態では、O1,O2,Uの3モードの例で示しているが、この3モードに限るものではない。また、目標ヨーレート補正係数Kγcは、スロットル開度θthに応じて可変される例で示したが、このような可変される値ではなく一定値であっても良い。
目標ヨーレート補正部40dは、目標ヨーレート演算部40bから目標ヨーレートφtが、目標ヨーレート補正係数設定部40cから目標ヨーレート補正係数Kγcが入力される。そして、例えば以下の(4)式により目標ヨーレートφtを補正して、この補正した目標ヨーレートφtをヨーレート偏差演算部40e、制動力制御判定部40fに出力する。
φt=Kγc・φt …(4)
すなわち、目標ヨーレート補正係数設定部40cと目標ヨーレート補正部40dにより目標ヨーレート選択補正手段が構成されている。
ヨーレート偏差演算部40eは、ヨーレートセンサ23から実ヨーレートφrが、目標ヨーレート補正部40dから目標ヨーレートφtが入力され、以下の(5)式によりヨーレート偏差Δφを演算し、制動力制御判定部40f、目標制動力演算部40gに出力する。
Δφ=φr−φt …(5)
制動力制御判定部40fは、ヨーレートセンサ23から実ヨーレートφrが、目標ヨーレート補正部40dから目標ヨーレートφtが、ヨーレート偏差演算部40eかヨーレート偏差Δφが入力される。
そして、ヨーレート偏差の絶対値|Δφ|が予め設定しておいた閾値αを超えている場合に、目標ヨーレートの絶対値|φt|と実ヨーレートの絶対値|φr|とを比較して、目標ヨーレートの絶対値|φt|が実ヨーレートの絶対値|φr|より大きい場合には、現在の車両挙動はアンダーステア傾向であると判定し、アンダーステア傾向防止制御実行(旋回内側後輪への制動力付加)の信号を目標制動力設定出力部40jに出力する。逆に、目標ヨーレートの絶対値|φt|が実ヨーレートの絶対値|φr|以下の場合には、現在の車両挙動はオーバーステア傾向であると判定し、オーバーステア傾向防止制御実行(旋回外側前輪への制動力付加)の信号を目標制動力設定出力部40jに出力する。尚、アンダーステア傾向防止制御の実行、或いは、オーバーステア傾向防止制御の実行と判定した後に更に閾値(例えば予め設定した値)と比較して、制動力制御の判定を行うようになっている。また、旋回方向の判定は、実ヨーレートの正負で判定する。
すなわち、制動力制御判定部40fは、車輪選択手段としての機能を有している。
目標制動力演算部40gは、目標制動力演算手段としてのものであり、ハンドル角センサ22からハンドル角θHが、ヨーレートセンサ23から実ヨーレートφrが、車速演算部40aから車速Vが、ヨーレート偏差演算部40eからヨーレート偏差Δφが、目標制動力設定出力部40jから演算すべき目標制動力の信号が入力される。
そして、目標制動力設定出力部40jから前輪目標制動力BF2fの演算指令が入力された場合には、以下の(6)式により、前輪目標制動力BF2fを演算し、後輪目標制動力BF2rの演算指令が入力された場合には、以下の(7)式により、後輪目標制動力BF2rを演算して、目標制動力設定出力部40jに出力する。尚、目標制動力設定部40jの要求により、演算された各目標制動力は、補足時目標制動力演算部40iに対しても必要に応じて出力される。
BF2f=G1・((ΔA・4・L・CPf・CPr・V)
/((CPf・CPr)/df))・φr …(6)
BF2r=G1・((ΔA・4・L・CPf・CPr・V)
/((CPf・CPr)/dr))・φr …(7)
ここで、G1 はゲイン、dfはフロントトレッド、drはリアトレッドを示し、ΔAは、
ΔA=((δf/(Gγδf(0)・δf+Δφ))
−(1/Gγδf(0)))/(L・V) …(8)
である。
制動力制限値演算部40hは、制動力制限値演算手段として設けられ、4輪のタイヤ作用力検出センサ25fl,25fr,25rl,25rrからそれぞれの車輪のy方向、z方向に作用する力Ffly、Fflz、Ffry、Ffrz、Frly、Frlz、Frry、Frrzが、路面μ推定装置26から路面μ推定値μが入力され、目標制動力設定部40jからは制動力制限値を演算すべき車輪の信号が入力される。そして、以下の(9),(10),(11),(12)式により、それぞれ要求された車輪の制動力制限値を演算し、目標制動力設定出力部40j、補足時目標制動力演算部40iに出力する。
(9)式は左前輪の制動力制限値BF2flimを演算するもので、
BF2flim=(((μ・Fflz)−(Ffly))/(Rw・Kt)1/2
…(9)
(10)式は右前輪の制動力制限値BF2flimを演算するもので、
BF2flim=(((μ・Ffrz)−(Ffry))/(Rw・Kt)1/2
…(10)
(11)式は左後輪の制動力制限値BF2rlimを演算するもので、
BF2rlim=(((μ・Frlz)−(Frly))/(Rw・Kt)1/2
…(11)
(12)式は右後輪の制動力制限値BF2rlimを演算するもので、
BF2rlim=(((μ・Frrz)−(Frry))/(Rw・Kt)1/2
…(12)
補足時目標制動力演算部40iは、目標制動力演算部40gから目標制動力BF2f,BF2rが入力され、制動力制限値演算部40hから制動力制限値BF2flim,BF2rlimが入力され、目標制動力設定出力部40jから演算すべき補足時目標制動力の指令が入力される。
そして、前輪に対する補足時目標制動力BF2fを以下の(13)式により演算し、後輪に対する補足時目標制動力BF2rを以下の(14)式により演算して、目標制動力設定出力部40jに出力する。
BF2f=BF2rin・(dr/df) …(13)
BF2r=BF2fin・(df/dr) …(14)
ここで、BF2rinは、後輪に付加する制動力を制限することにより生じる制動力(ここでは制動力補足量とする)であり、BF2rin=BF2r−BF2rlim(但し、BF2rは(7)式による)である。
また、BF2finは、前輪に付加する制動力を制限することにより生じる制動力(ここでは制動力補足量とする)であり、BF2fin=BF2f−BF2flim(但し、BF2fは(6)式による)である。
目標制動力設定出力部40jは、制動力制御判定部40fからアンダーステア傾向防止制御実行(旋回内側後輪への制動力付加)の信号、或いは、オーバーステア傾向防止制御実行(旋回外側前輪への制動力付加)の信号が入力された場合、目標制動力演算部40g、制動力制限値演算部40h、補足時目標制動力演算部iに必要な指令を出力すると共に、必要な演算結果を入力して、最終的に制動力を決定し、ブレーキ駆動部13に出力する。
具体的には、制動力制御判定部40fからアンダーステア傾向防止制御実行(旋回内側後輪への制動力付加)の信号が入力されると、目標制動力演算部40gに指令を出力して、旋回内側後輪に付加する後輪目標制動力BF2rを、上述の(7)式により演算させ、読み込む。
また、制動力制限値演算部40hに指令を出力して、旋回内側後輪の制動力制限値BF2rlimを上述の(11)或いは(12)式により演算させ、読み込む。
そして、後輪目標制動力BF2rを制動力制限値BF2rlimで制限し、後輪目標制動力BF2rが制動力制限値BF2rlimを超えていない場合には、この後輪目標制動力BF2rを旋回内側後輪に対し付加するようにブレーキ駆動部13に出力する。
また、後輪目標制動力BF2rが制動力制限値BF2rlimを超えている場合には、補足時目標制動力演算部40iに指令して、上述の(13)式により、補足時目標制動力BF2fを演算させ、読み込む。
また、制動力制限値演算部40hに指令を出力して、旋回内側前輪の制動力制限値BF2flimを上述の(9)或いは(10)式により演算させ、読み込む。
そして、補足時目標制動力BF2fが制動力制限値BF2flimを超えないように制限して、この制限した目標制動力BF2fを旋回内側前輪に対し付加するようにブレーキ駆動部13に出力する。
一方、制動力制御判定部40fからオーバーステア傾向防止制御実行(旋回外側前輪への制動力付加)の信号が入力されると、目標制動力演算部40gに指令を出力して、旋回外側前輪に付加する前輪目標制動力BF2fを、上述の(6)式により演算させ、読み込む。
また、制動力制限値演算部40hに指令を出力して、旋回外側前輪の制動力制限値BF2flimを上述の(9)或いは(10)式により演算させ、読み込む。
そして、前輪目標制動力BF2fを制動力制限値BF2flimで制限し、前輪目標制動力BF2fが制動力制限値BF2flimを超えていない場合には、この前輪目標制動力BF2fを旋回外側前輪に対し付加するようにブレーキ駆動部13に出力する。
また、前輪目標制動力BF2fが制動力制限値BF2flimを超えている場合には、補足時目標制動力演算部40iに指令して、上述の(14)式により、補足時目標制動力BF2rを演算させ、読み込む。
また、制動力制限値演算部40hに指令を出力して、旋回外側後輪の制動力制限値BF2rlimを上述の(11)或いは(12)式により演算させ、読み込む。
そして、補足時目標制動力BF2rが制動力制限値BF2rlimを超えないように制限して、この制限した目標制動力BF2rを旋回外側後輪に対し付加するようにブレーキ駆動部13に出力する。
このように本実施の第1形態では、目標制動力設定出力部40jは制動力制限出力手段としての機能を有して構成され、また、補足時目標制動力演算部40iと目標制動力設定出力部40jとにより補足制動力出力手段が構成されている。
次に、上述の制動力制御部40において実行される制動力制御プログラムを図4〜図6のフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で必要なパラメータを読み込む。
次に、S102に進み、目標ヨーレート演算部40bは、前述の(1)式により目標ヨーレートφtを演算する。
次いで、S103に進み、目標ヨーレート補正係数設定部40cは、例えば、図3に示すような、予め設定しておいたマップを参照し、目標ヨーレート補正係数Kγcを設定する。
その後、S104に進み、目標ヨーレート補正部40dは、前述の(4)式により目標ヨーレートφtを補正する。
次に、S105に進み、ヨーレート偏差演算部40eは、前述の(5)式によりヨーレート偏差Δφを演算する。
そして、S106に進み、ヨーレート偏差の絶対値|Δφ|と予め設定しておいた閾値αとを比較して、ヨーレート偏差の絶対値|Δφ|が閾値α以下(|Δφ|≦α)の場合は、そのままプログラムを抜け、ヨーレート偏差の絶対値|Δφ|が閾値αよりも大きい(|Δφ|>α)場合は、S107に進む。
S107では、目標ヨーレートの絶対値|φt|と実ヨーレートの絶対値|φr|とを比較し、目標ヨーレートの絶対値|φt|が実ヨーレートの絶対値|φr|より大きい(|φt|>|φr|)場合には、現在の車両挙動はアンダーステア傾向であると判定し、S108へと進み、アンダーステア防止制御を実行させる。
逆に、目標ヨーレートの絶対値|φt|が実ヨーレートの絶対値|φr|以下(|φt|≦|φr|)の場合には、現在の車両挙動はオーバーステア傾向であると判定し、S109へと進み、オーバーステア防止制御を実行させる。
次に、図5は、上述のS108で実行されるアンダーステア防止制御ルーチンのフローチャートを示し、まず、S201では、ヨーレート偏差の絶対値|Δφ|が予め設定しておいた閾値βuよりも大きいか否か判定される。そして、ヨーレート偏差の絶対値|Δφ|が閾値βu以下(|Δφ|≦βu)の場合はそのままルーチンを抜け、ヨーレート偏差の絶対値|Δφ|が閾値βuより大きい(|Δφ|>βu)場合は、S202以降へと進む。
すなわち、S106,S107,S201は、制動力制御判定部40fにおいて実行される処理であり、S202以降の処理は、目標制動力設定出力部40jからの指令に基づき実行される処理となる。
S202では、目標制動力演算部40gは、旋回内側後輪に付加する後輪目標制動力BF2rを、前述の(7)式により演算する。
次に、S203に進み、制動力制限値演算部40hは、旋回内側後輪の制動力制限値BF2rlimを前述の(11)或いは(12)式により演算する。
次いで、S204に進むと、制動力制限値BF2rlimと後輪目標制動力BF2rとが比較され、後輪目標制動力BF2rが制動力制限値BF2rlimより小さい(BF2rlim>BF2r)場合には、S212にジャンプして、旋回内側後輪に対し、後輪目標制動力BF2rを出力してルーチンを抜ける。
逆に、後輪目標制動力BF2rが制動力制限値BF2rlim以上(BF2rlim≦BF2r)の場合には、S205に進み、後輪目標制動力BF2rを制動力制限値BF2rlimとする。
そして、S206に進み、前述の制動力補足量BF2rin(=BF2r−BF2rlim(但し、BF2rはS202による))を演算する。
次いで、S207に進み、補足時目標制動力演算部40iは、S206で演算した制動力補足量BF2rinに基づいて、前述の(13)式により旋回内側前輪に対する前輪目標制動力(補足時前輪目標制動力)BF2fを演算する。
次に、S208に進み、制動力制限値演算部40hは、旋回内側前輪の制動力制限値BF2flimを上述の(9)或いは(10)式により演算する。
そして、S209に進んで、制動力制限値BF2flimと補足時前輪目標制動力BF2fとを比較し、補足時前輪目標制動力BF2fが制動力制限値BF2flimよりも小さい(BF2flim>BF2f)場合は、S211に進んで、旋回内側前輪に対し、補足時前輪目標制動力BF2fをそのまま前輪目標制動力BF2fとして出力する。逆に、補足時前輪目標制動力BF2fが制動力制限値BF2flim以上(BF2flim≦BF2f)の場合は、S210に進み、補足時前輪目標制動力BF2fを制動力制限値BF2flimとして制限した後、S211に進んで、旋回内側前輪に対し、補足時前輪目標制動力BF2fを前輪目標制動力BF2fとして出力する。
こうして、S211で、前輪目標制動力BF2fを出力した後は、S212に進み、旋回内側後輪に対し、S205で設定した、後輪目標制動力BF2rを出力してルーチンを抜ける。
次に、図6は、上述のS109で実行されるオーバーステア防止制御ルーチンのフローチャートを示し、まず、S301では、ヨーレート偏差の絶対値|Δφ|が予め設定しておいた閾値βoよりも大きいか否か判定される。そして、ヨーレート偏差の絶対値|Δφ|が閾値βo以下(|Δφ|≦βo)の場合はそのままルーチンを抜け、ヨーレート偏差の絶対値|Δφ|が閾値βoより大きい(|Δφ|>βo)場合は、S302以降へと進む。
前述のS201と同様に、このS301は、制動力制御判定部40fにおいて実行される処理であり、S302以降の処理は、目標制動力設定出力部40jからの指令に基づき実行される処理となる。
S302では、目標制動力演算部40gは、旋回外側前輪に付加する前輪目標制動力BF2fを、前述の(6)式により演算する。
次に、S303に進み、制動力制限値演算部40hは、旋回外側前輪の制動力制限値BF2flimを前述の(9)或いは(10)式により演算する。
次いで、S304に進むと、制動力制限値BF2flimと前輪目標制動力BF2fとが比較され、前輪目標制動力BF2fが制動力制限値BF2flimより小さい(BF2flim>BF2f)場合には、S312にジャンプして、旋回外側前輪に対し、前輪目標制動力BF2fを出力してルーチンを抜ける。
逆に、前輪目標制動力BF2fが制動力制限値BF2flim以上(BF2flim≦BF2f)の場合には、S305に進み、前輪目標制動力BF2fを制動力制限値BF2flimとする。
そして、S306に進み、前述の制動力補足量BF2fin(=BF2f−BF2flim(但し、BF2fはS302による))を演算する。
次いで、S307に進み、補足時目標制動力演算部40iは、S306で演算した制動力補足量BF2finに基づいて、前述の(14)式により旋回外側後輪に対する後輪目標制動力(補足時後輪目標制動力)BF2rを演算する。
次に、S308に進み、制動力制限値演算部40hは、旋回外側後輪の制動力制限値BF2rlimを上述の(11)或いは(12)式により演算する。
そして、S309に進んで、制動力制限値BF2rlimと補足時後輪目標制動力BF2rとを比較し、補足時後輪目標制動力BF2rが制動力制限値BF2rlimよりも小さい(BF2rlim>BF2r)場合は、S311に進んで、旋回外側後輪に対し、補足時後輪目標制動力BF2rをそのまま後輪目標制動力BF2rとして出力する。逆に、補足時後輪目標制動力BF2rが制動力制限値BF2rlim以上(BF2rlim≦BF2r)の場合は、S310に進み、補足時後輪目標制動力BF2rを制動力制限値BF2rlimとして制限した後、S311に進んで、旋回外側後輪に対し、補足時後輪目標制動力BF2rを後輪目標制動力BF2rとして出力する。
こうして、S311で、後輪目標制動力BF2rを出力した後は、S312に進み、旋回外側前輪に対し、S305で設定した、前輪目標制動力BF2fを出力してルーチンを抜ける。
このように本発明の実施の第1形態によれば、車両の運転状態から目標とするヨーレートφtを演算し、この目標ヨーレートφtをドライバの選択した好みに合わせて補正し、実ヨーレートφと目標ヨーレートφtの関係から車両1がアンダーステア傾向か、オーバーステア傾向かを判定する。そして、アンダー(オーバー)ステア傾向の場合には、車両1の旋回内(外)側後(前)輪に対して制動力を付加する。この制動力は、車輪の路面に対するグリップ状態に応じて制限され、この制限により発生すべきヨーモーメントが不足する場合は、旋回内(外)側前(後)輪に、不足するヨーモーメントに応じた制動力が付加される。そして、この不足時に付加される制動力も車輪の路面に対するグリップ状態に応じて制限される。従って、制動力制御を適切な車輪のグリップを確保しながら実行させることができ、また、1輪のみならず、2輪を用いて可能な限り広い連続した制御領域で車両が適切なヨーモーメントを発生することができる。
また、本実施の第1形態では、車輪の路面に対するグリップ状態をタイヤ作用力検出センサ25fl,25fr,25rl,25rrにより検出するようになっているので、精度も良くレスポンスに優れ、制動力制御を精度良く実現するようになっている。
次に、図7及び図8は本発明の実施の第2形態を示し、図7は車両挙動制御装置を搭載した車両の概略構成を示す説明図、図8は制動力制御部の機能ブロック図である。尚、本実施の第2形態は、車輪の路面に対するグリップ状態に応じて演算する制動力制限値を、車両に作用する前後加速度と、車両に作用する横加速度と、車両に作用するヨーレートと、路面μにより演算することが前記第1形態とは異なり、他の構成作用は前記第1形態と同様であるので、同じ符号を記し、説明は省略する。
すなわち、図7に示すように、本実施の第2形態では、第1形態で説明したタイヤ作用力検出センサ25fl,25fr,25rl,25rrは設けられておらず、代わりに、車両1の前後加速度Gxを検出する前後加速度センサ31、車両1の横加速度Gyを検出する横加速度センサ32が設けられており、これら前後加速度Gx、及び、横加速度Gyは、制動力制御部50に入力される。
制動力制御部50は、マイクロコンピュータとその周辺回路で構成され、図2に示すように、車速演算部40a、目標ヨーレート演算部40b、目標ヨーレート補正係数設定部40c、目標ヨーレート補正部40d、ヨーレート偏差演算部40e、制動力制御判定部40f、目標制動力演算部40g、補足時目標制動力演算部40i、目標制動力設定出力部40j、制動力制限値演算部50aから主要に構成されている。
制動力制限値演算部50aは、制動力制限値演算手段として設けられ、ヨーレートセンサ23から実ヨーレートφrが、路面μ推定装置26から路面μ推定値μが、前後加速度センサ31から前後加速度Gxが、横加速度センサ32から横加速度Gyが、目標制動力設定部40jからは制動力制限値を演算すべき車輪の信号が入力される。
そして、目標制動力設定部40jからの指令に応じ、前輪の制動力制限値BF2flimを以下の(15)式により演算し、また、後輪の制動力制限値BF2rlimを以下の(16)式により演算して、目標制動力設定出力部40j、補足時目標制動力演算部40iに出力する。尚、図8からも明らかなように、本実施の第2形態による制動力制限値演算部50aは、第1形態による制動力制限値演算部40hと置き換えられたものであって、第1形態において制動力制限値演算部40hが作用する機能説明は、制動力制限値演算部50aが行うと読み替える。
BF2flim=(((μ・Ffz)−(Yftot))/(2・Rw・Kt)1/2
…(15)
BF2rlim=(((μ・Frz)−(Yrtot))/(2・Rw・Kt)1/2
…(16)
ここで、Yftotは前輪のコーナリングフォースの和を示し、Yrtotは後輪のコーナリングフォースの和を示し、重心点のヨー慣性モーメントをIzとして、それぞれ以下の(17)、(18)式により演算される。
Yftot=(Lr・m・Gy+Iz・(dφr/dt))/(Lf+Lr)
…(17)
Yrtot=(Lf・m・Gy−Iz・(dφr/dt))/(Lf+Lr)
…(18)
また、Ffzは前輪の垂直加重、Frzは後輪の垂直加重であり、前後の加重移動量は、(m・Gx・h)/L(h:重心高さ)であるので、以下の(19)、(20)式により演算される。
Ffz=(m・g・Lr−m・Gx・h)/L …(19)
Frz=(m・g・Lf+m・Gx・h)/L …(20)
ここで、gは重力加速度である。
こうして、(15)、或いは、(16)式により演算された制動力制限値を用いて、前記第1形態と同様の制御が実行される。
このように、本発明は、本実施の第2形態に示すように、従来より汎用的に用いられているセンサによっても実現可能であり、汎用性に優れ、低コストで実現することが可能となっている。
本発明の実施の第1形態による、車両挙動制御装置を搭載した車両の概略構成を示す説明図 同上、制動力制御部の機能ブロック図 同上、目標ヨーレート補正係数の特性図 同上、制動力制御プログラムのフローチャート 同上、アンダーステア防止制御ルーチンのフローチャート 同上、オーバーステア防止制御ルーチンのフローチャート 本発明の実施の第2形態による、車両挙動制御装置を搭載した車両の概略構成を示す説明図 同上、制動力制御部の機能ブロック図
符号の説明
1 車両
12fl,12fr,12rl,12rr 車輪
13 ブレーキ駆動部
16fl,16fr,16rl,16rr ホイールシリンダ
21fl,21fr,21rl,21rr 車輪速度センサ
22 ハンドル角センサ
23 ヨーレートセンサ(実ヨーレート検出手段)
24 スロットル開度センサ
25fl,25fr,25rl,25rr タイヤ作用力検出センサ
26 路面μ推定装置
27 モード選択スイッチ
40 制動力制御部
40a 車速演算部
40b 目標ヨーレート演算部(目標ヨーレート演算手段)
40c 目標ヨーレート補正係数設定部(目標ヨーレート選択補正手段)
40d 目標ヨーレート補正部(目標ヨーレート選択補正手段)
40e ヨーレート偏差演算部
40f 制動力制御判定部(車輪選択手段)
40g 目標制動力演算部(目標制動力演算手段)
40h 制動力制限値演算部(制動力制限値演算手段)
40i 補足時目標制動力演算部(補足制動力出力手段)
40j 目標制動力設定出力部(制動力制限出力手段、補足制動力出力手段)

Claims (5)

  1. 車両に実際に生じているヨーレートとして実ヨーレートを検出する実ヨーレート検出手段と、
    車両の運転状態に基づき目標とするヨーレートとして目標ヨーレートを演算する目標ヨーレート演算手段と、
    上記目標ヨーレートを選択的に補正自在な目標ヨーレート選択補正手段と、
    上記実ヨーレートと上記目標ヨーレート選択補正手段からの目標ヨーレートに基づき制動力を付加する車輪を選択する車輪選択手段と、
    上記車輪選択手段で選択した車輪に付加する目標とする制動力を上記実ヨーレートと上記目標ヨーレート選択補正手段からの目標ヨーレートに基づき演算する目標制動力演算手段と、
    車輪に付加する目標とする制動力の制限値を該車輪の路面に対するグリップ状態に応じて演算する制動力制限値演算手段と、
    上記目標制動力演算手段で演算した上記目標とする制動力を上記制動力制限値演算手段で演算した上記制限値で制限し、上記車輪選択手段で選択した車輪に付加させる制動力制限出力手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の挙動制御装置。
  2. 上記制動力制限出力手段で、上記目標とする制動力を上記目標制動力演算手段で演算した目標とする制動力よりも小さな値に制限した場合、この制動力を付加する車輪とは異なる車輪を選択し、上記制限により不足するヨーモーメントを発生させる制動力を演算して制動力を付加させる補足制動力出力手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両の挙動制御装置。
  3. 上記補足制動力出力手段で演算する上記制限により不足するヨーモーメントを発生させる制動力は、上記制動力制限値演算手段で演算する制限値で制限することを特徴とする請求項2記載の車両の挙動制御装置。
  4. 上記制動力制限値演算手段で演算する上記制限値は、少なくとも車輪に作用する力と路面摩擦係数により演算することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両の挙動制御装置。
  5. 上記制動力制限値演算手段で演算する上記制限値は、少なくとも車両に作用する前後加速度と、車両に作用する横加速度と、車両に作用するヨーレートと、路面摩擦係数により演算することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両の挙動制御装置。
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