JP2008204632A - 薄片状化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な操作で、安価に製造することができ、しかも導電膜用として有用な薄片状化合物を提供する。
【解決手段】M(ここで、Mは少なくとも1種の金属元素である。)とOとからなる導電性層を有する薄片状化合物。Mが、混合原子価を示す少なくとも1種の遷移金属元素を含む元素である前記の薄片状化合物。Mが、3価および4価を示すTiを含む元素である前記の薄片状化合物。前記導電性層が、Tiと金属元素M1(ここで、M1はNb、Ta、Mo、WおよびRuからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)とOとからなり、M1/Tiのモル比が0を超え1以下の範囲の値である前記の薄片状化合物。前記導電性層が、酸素欠損型TiO2からなる前記の薄片状化合物。前記の薄片状化合物からなる導電膜。
【選択図】なし

Description

本発明は薄片状化合物に関する。詳しくは、導電膜に用いられる薄片状化合物に関する。
薄片状化合物は、その様々な用途において、検討がなされ、例えば、特許文献1には、層状チタン酸化物微結晶を剥離して得られる薄片状化合物を紫外線遮蔽材として用いることが記載されている。
特開2001−270022号公報
しかしながら、上記薄片状化合物においては、紫外線遮蔽能は有するものの、導電材としては十分なものではない。本発明の目的は、簡便な操作で、安価に製造することができ、しかも導電膜用として有用な薄片状化合物を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決すべく、鋭意検討を行った結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は下記の<1>〜<7>の発明を提供する。
<1>M(ここで、Mは少なくとも1種の金属元素である。)とOとからなる導電性層を有する薄片状化合物。
<2>M(Mは、前記と同じ意味を有する。)が、混合原子価を示す少なくとも1種の遷移金属元素を含む元素である前記<1>記載の薄片状化合物。
<3>M(Mは、前記と同じ意味を有する。)が、3価および4価を示すTiを含む元素である前記<2>記載の薄片状化合物。
<4>前記導電性層が、Tiと金属元素M1(ここで、M1はNb、Ta、Mo、WおよびRuからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)とOとからなり、M1/Tiのモル比が0を超え1以下の範囲の値である前記<3>記載の薄片状化合物。
<5>前記導電性層が、酸素欠損型TiO2からなる前記<3>記載の薄片状化合物。
<6>さらに、アルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素から選ばれる元素からなる層を有する前記<1>〜<5>のいずれかに記載の薄片状化合物。
<7>前記<1>〜<6>のいずれかに記載の薄片状化合物からなる導電膜。
本発明によれば、簡便な操作で、安価に製造することができ、しかも導電膜用として有用な薄片状化合物を提供することができ、本発明は、工業的に有用である。
本発明は、M(ここで、Mは少なくとも1種の金属元素である。)とOとからなる導電性層を有する薄片状化合物を提供する。
本発明における薄片状化合物は、0.5nm〜1μm程度の厚みを有し、長径を厚みで割った値(長径/厚み)が100以上の薄片状化合物である。ここで、厚み、長径は、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)により測定し得る。また、本発明における導電性層において、その厚みは0.5nm〜5nmであり、原子サイズのオーダーである。本発明においては、導電性層を1層以上有していればよく、導電性層を1層有する場合も薄片状化合物である。
本発明における導電性層は、M(ここで、Mは上記と同じ意味を有する。)とOとからなり、該導電性層が導電性を示すように、Mは適宜選択される。Mとしては、Sn、SnおよびSb、InおよびSn、ZnおよびAl、CuおよびLa等の単独金属元素またはこれらの組み合わせを挙げることができるが、Mの好適な例としては、混合原子価を示す少なくとも1種の遷移金属元素(例えば、Mn、Ti、Cu、Ni、Fe、Co等)を含む場合が好ましい。中でも、層状になりやすいという観点で、3価および4価を示すTiを含む場合がより好適である。
M(Mは、前記と同じ意味を有する。)が、3価および4価を示すTiを含む元素である場合、好適な導電性層として、Tiと金属元素M1(ここで、M1はNb、Ta、Mo、WおよびRuからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)とOとからなり、M1/Tiのモル比が0を超え1以下の範囲の値である層を挙げることができ、本発明の薄片状化合物を、導電膜用としてより好適に使用する意味でも、M1としては、NbまたはTaが好ましい。また、M1/Tiのモル比は、0.05以上0.5以下の範囲の値であることが好ましく、より好ましくは、0.1以上0.25以下の範囲の値である。
M(Mは、前記と同じ意味を有する。)が、3価および4価を示すTiを含む元素である場合、好適な導電性層として、酸素欠損型TiO2からなる層を挙げることもできる。酸素欠損型TiO2は、具体的には、TiO2-δ(ここで、δは0を超え0.5未満の範囲の値である。)で表すことができ、本発明の薄片状化合物を、導電膜用としてより好適に使用する意味でも、δは、0を超え0.25以下の範囲の値であることが好ましい。
本発明の薄片状化合物において、製造上、さらに、アルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素から選ばれる元素からなる層を有していてもよい。この場合、好ましいのは、アルカリ金属元素から選ばれる元素からなる層である。
次に、本発明の薄片状化合物の製造方法について説明する。本発明の薄片状化合物は、導電性層を有する化合物を原料として用い、当該層を剥離する方法、導電性を有さない層を有する化合物を原料として用い、当該層を剥離して、剥離した層に導電性を付与する方法、等により得ることができる。
以下、本発明のより好ましい実施形態である薄片状化合物におけるMが3価および4価を示すTiを含む場合を例に挙げて、その製造方法につき説明する。
導電性層が、酸素欠損型TiO2からなる場合には、本発明の薄片状化合物は、以下の工程(A1)、(A2)をこの順に含む方法により製造することができる。
(A1)TiとOとからなる層を有する化合物(以下、化合物Aということがある。)を原料として用い、化学処理を行い、薄片状化合物を剥離する。
(A2)剥離された薄片状化合物を還元処理する。
上記工程(A1)において、化合物Aとしては、レピドクロサイト型チタン酸塩(AxTi2-x/44(ここで、A=K,Rb,Cs;0.5≦x≦1)、AxTi2-x/3Lix/34(ここで、A=K,Rb,Cs;0.5≦x≦1))、三チタン酸塩(Na2Ti37)、四チタン酸塩(K2Ti49)、五チタン酸塩(Cs2Ti511)を用いることができる。これらのような化合物は、TiとOとからなる層と、アルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素から選ばれる元素からなる層とを有する。
上記工程(A1)において、化学処理とは、(A1)における原料と塩酸などの酸性水溶液とを接触させて得られる生成物を回収後、乾燥して得られる乾燥品を用いて、当該乾燥品とアミンなどの塩基性化合物とを接触させてコロイド状物質を得ることである。当該酸水溶液の酸濃度を変化させることにより、薄片状化合物におけるアルカリ金属、アルカリ土類金属の含有量を制御することができる。具体的には、酸濃度が高い程、薄片状化合物におけるアルカリ金属、アルカリ土類金属の含有量は小さくなる。また、当該含有量が小さい程、薄片状化合物は薄くなる。また、当該含有量が大きい程、薄片状化合物は厚くなり、TiとOとからなる層を多く有することになる。
上記酸性水溶液としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、または蟻酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸等の有機酸等を挙げることができる。また、上記塩基性化合物としては、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン等のアルキルアミン及びこれらの塩、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等のアルカノールアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の水酸化4級アンモニウム及びこれらの塩、セチルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ジメチルジステアリルアミン塩、ジメチルステアリルベンジルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩等から選ばれる1種以上の化合物を挙げることができる。
上記工程(A2)において、剥離された薄片状化合物を還元処理することによって、TiとOとからなる層は導電性を付与され、導電性層となり、薄片状化合物も導電性を付与される。ここで、還元処理は、薄片状化合物におけるTiを還元することができればよく、(A1)で得られるコロイド状物質と還元剤とを接触させる方法、(A1)で得られるコロイド状物質を乾燥させて、還元雰囲気において熱処理する方法などを挙げることができる。特に、後者の方法の場合には、コロイド状物質を基板に塗布することにより、膜を形成させ、当該膜を乾燥し、還元雰囲気において熱処理することにより、導電膜となる。また、熱処理温度は、通常、室温〜800℃程度である。
前記基板としてはガラス基板のほか、樹脂フィルムを挙げることができる。本発明の薄片状化合物が透明性を併せ持つ場合であれば、基板として透明なものを用いれば、透明導電膜としての利用価値が高くなる。前記樹脂フィルムを構成する樹脂としては、具体的には、ポリエチレン(低密度、高密度)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−ノルボルネン共重合体、エチレン−ドモン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6、メタキシレンジアミン−アジピン酸縮重合体;ポリメチルメタクリルイミドなどのアミド系樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリアクリロニトリルなどのスチレン−アクリロニトリル系樹脂;トリ酢酸セルロース、ジ酢酸セルロースなどの疎水化セルロース系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのハロゲン含有樹脂;ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース誘導体などの水素結合性樹脂;ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリメチレンオキシド樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶樹脂などのエンジニアリングプラスチック系樹脂のフィルムが挙げられる。空気、酸素、水蒸気などのガス透過性を抑制させる観点では、エチレン−ノルボルネン共重合体、エチレン−ドモン共重合体などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリメチレンオキシド樹脂、液晶樹脂などのエンジニアリングプラスチック系樹脂のフィルムが好ましい。
また、導電性層が、Tiと金属元素M1(ここで、M1はNb、Ta、Mo、WおよびRuからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)とOとからなり、M1/Tiのモル比が0を超え1以下の範囲の値である場合には、本発明の薄片状化合物は、以下の工程(B1)を含む方法により製造することができる。
(B1)Tiと金属元素M1(ここで、M1は前記と同じ意味を有する。)とOとからなり、M1/Tiのモル比が前記の範囲の値である層を有する化合物(以下、化合物Bということがある。)を原料として用い、化学処理を行い、薄片状化合物を剥離する。
工程(B1)において、化合物Bとしては、上記の化合物AにおけるTiの一部がM1で置換され、M1/Tiのモル比が前記の範囲である化合物を用いればよい。例えば、K0.8Ti1.70.14で表わされるような化合物を用いればよい。また、工程(B1)における化学処理は、工程(A1)における化学処理と同様にして行えばよい。
工程(B1)において剥離された薄片状化合物の導電性をより高める意味で、該薄片状化合物について、上記工程(A2)の還元処理を行ってもよい。また、工程(B1)におけるコロイド状物質を基板に塗布することにより、膜を形成させ、当該膜を乾燥することで、導電膜を得ることができるし、さらに、還元雰囲気において熱処理することにより、より導電性を高めた導電膜となる。
また、工程(B1)における化合物Bの代わりに、K0.8Ti1.84-δ(0<δ<0.9)で表わされるようなM1を有さない化合物を用いることによっても、導電性層が、酸素欠損型TiO2からなる本発明の薄片状化合物を得ることができる。
本発明の薄片状化合物は、導電性フィラーとして有用である。この場合、樹脂と混合して用いる。導電性フィラーの用途としては、例えば、ディスプレイ・パーソナルコンピューター・ワードプロセッサー・CDプレーヤー・MDプレーヤー・DVDプレーヤー・ヘッドホンステレオ・携帯電話・PHS・PDA(電子手帳等の携帯情報端末)・トランシーバー・ビデオカメラ・デジタルカメラ・カメラ・電子写真複写機・プリンタ・ファクシミリ等の塗布用塗料、構造部品または包装材、半導体素子搬送用のシート、フィルム、トレー、キャリア、ウエハーバスケットまたはパッケージ、電子機器部品または精密機器部品の搬送用導電性作業台、フラットパッケージ型IC・リードレスチップキャリア型IC・フレキシブルプリント基板等のコネクタまたは異方導電性フィルム、プリント配線基板の電気的接続用・パターン形成用導電性ペースト、インダクタ・コンデンサ・共振器等のセラミックス構造物用導電性ペースト、LCD・エレクトロクロミック・エレクトロルミネッセンス・太陽電池・調光フィルム・光学シャッター等の表示エレクトロニクス部品用帯電防止フィルム、半導体素子または発光ダイオード実装用接着剤、CRT(陰極線管)・LCD(液晶ディスプレイ)・PDP(プラズマディスプレイ)等の表示装置の漏洩電磁波遮断フィルム、塗料またはペースト、電極・積層セラミックコンデンサ・積層インダクタ・圧電体・抵抗体・プリント配線基板等の電子部品用端子電極、フィルム電池・太陽電池・二次電池等の電池用電極または電極用塗料等を挙げることができる。
また、本発明の薄片状化合物からなる導電膜は、その用途として、表示素子(液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンス(EL)素子などのフラットパネルディスプレイ等)、太陽電池等の各種受光素子・発光素子、トランジスタ、レーザ等の電子デバイスの電極などが挙げられるほか、自動車用、建築用の熱線反射膜、帯電防止膜、冷凍ショーケースなど各種の防曇用の透明発熱体を挙げることもできる。
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
実施例1
炭酸カリウム(K2CO3)、二酸化チタン(TiO2)、酸化ニオブ(Nb25)を用いて、K:Ti:Nbのモル比が、0.8:1.7:0.1となるように秤量、混合して、還元雰囲気で焼成することにより、K0.8Ti1.7Nb0.14を得る。K0.8Ti1.7Nb0.14と塩酸水溶液とを接触させて得られる生成物を回収後、乾燥して、乾燥品を得る。該乾燥品とジメチルエーテルアミンとを攪拌しながら接触させて、コロイド状物質を得る。該コロイド状物質を樹脂フィルム基板上に、フィルムアプリケーターで塗布し、80℃で乾燥し、導電膜を得る。
実施例2
ジメチルエーテルアミンの代わりにテトラブチルアンモニウム水溶液を用いる以外は実施例1と同様にして、コロイド状物質を得る。ガラス基板をポリジアリルジメチルアンモニウム塩化物水溶液に浸漬し、純水で洗浄して得られる基板を、該コロイド状物質に浸漬および引き上げることにより、基板にコロイド状物質を膜状に形成させ、純水で洗浄する。この浸漬、引き上げ、洗浄の操作を5回繰り返し、窒素ガスを吹き付けて、乾燥させ、導電膜を得る。
実施例3
炭酸カリウム(K2CO3)、二酸化チタン(TiO2)を用いて、K:Tiのモル比が、0.8:1.8となるように秤量、混合して、還元雰囲気で焼成することにより、K0.8Ti1.84-δ(0<δ<0.9)を得る。K0.8Ti1.84-δ(0<δ<0.9)と塩酸水溶液とを接触させて得られる生成物を回収後、乾燥して、乾燥品を得る。該乾燥品とジメチルエーテルアミンとを攪拌しながら接触させて、コロイド状物質を得る。ガラス基板をポリジアリルジメチルアンモニウム塩化物水溶液に浸漬し、純水で洗浄して得られる基板を、該コロイド状物質に浸漬し、引き上げることにより、基板にコロイド状物質を膜状に形成させ、純水で洗浄する。この浸漬、引き上げ、洗浄の操作を5回繰り返し、窒素ガスを吹き付けて、乾燥させ、導電膜を得る。
実施例4
炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸リチウム(Li2CO3)、二酸化チタン(TiO2)を用いて、K:Li:Tiのモル比が、0.8:0.27:1.73となるように秤量、混合して、空気中で焼成することにより、K0.8Li0.27Ti1.734を得る。K0.8Li0.27Ti1.734と塩酸水溶液とを接触させて得られる生成物を回収後、乾燥して、乾燥品を得る。該乾燥品とテトラブチルアンモニウム水溶液とを攪拌しながら接触させて、コロイド状物質を得る。ガラス基板をポリジアリルジメチルアンモニウム塩化物水溶液に浸漬し、純水で洗浄して得られる基板を、該コロイド状物質に浸漬し、引き上げることにより、基板にコロイド状物質を膜上に形成させ、純水で洗浄する。この浸漬、引き上げ、洗浄の操作を5回繰り返し、窒素ガスを吹き付けて、乾燥させて得られる膜を、還元雰囲気において熱処理することによって、導電膜を得る。

Claims (7)

  1. M(ここで、Mは少なくとも1種の金属元素である。)とOとからなる導電性層を有する薄片状化合物。
  2. M(Mは、前記と同じ意味を有する。)が、混合原子価を示す少なくとも1種の遷移金属元素を含む元素である請求項1記載の薄片状化合物。
  3. M(Mは、前記と同じ意味を有する。)が、3価および4価を示すTiを含む元素である請求項2記載の薄片状化合物。
  4. 前記導電性層が、Tiと金属元素M1(ここで、M1はNb、Ta、Mo、WおよびRuからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)とOとからなり、M1/Tiのモル比が0を超え1以下の範囲の値である請求項3記載の薄片状化合物。
  5. 前記導電性層が、酸素欠損型TiO2からなる請求項3記載の薄片状化合物。
  6. さらに、アルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素から選ばれる元素からなる層を有する請求項1〜5のいずれかに記載の薄片状化合物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の薄片状化合物からなる導電膜。
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