JP2008192774A - ポジ型感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本パターン形成方法は、(1)第一レジスト層形成用樹脂組成物を用いて、基板上に第一パターンを形成する工程と、(2)第一パターンを光に対して不活性化させる工程と、(3)第二レジスト層形成用樹脂組成物を用いて、第一パターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成し、所用領域を露光する工程と、(4)現像することによって、第一パターンのスペース部分に、第二パターンを形成する工程と、を備えており、第二レジスト層形成用樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂と溶剤とを含んでおり、且つこの溶剤は、第一レジストパターンを溶解しないことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
このようなエキシマレーザーによる照射に適したレジストとして、酸解離性官能基を有する成分と、放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する成分(以下、「酸発生剤」という。)と、による化学増幅効果を利用したレジスト(以下、「化学増幅型レジスト」という。)が数多く提案されている。化学増幅型レジストとしては、例えば、カルボン酸のtert−ブチルエステル基又はフェノールのtert−ブチルカーボナート基を有する樹脂と酸発生剤とを含有するレジストが提案されている。このレジストは、露光により発生した酸の作用により、樹脂中に存在するtert−ブチルエステル基或いはtert−ブチルカーボナート基が解離して、この樹脂がカルボキシル基或いはフェノール性水酸基からなる酸性基を有するようになり、その結果、レジスト膜の露光領域がアルカリ現像液に易溶性となる現象を利用したものである。
[1](1)第一レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一レジスト層を形成し、該第一レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光した後、現像することによって、第一レジストパターンを形成する工程と、(2)前記第一レジストパターンを光に対して不活性化させる工程と、(3)第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、前記第一レジストパターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成し、該第二レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光する工程と、(4)現像することによって、前記第一レジストパターンのスペース部分に、第二レジストパターンを形成する工程と、を備えるレジストパターン形成方法であって、
前記第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(A)と、溶剤(B)と、を含んでおり、且つ該溶剤(B)は、前記第一レジストパターンを溶解しないことを特徴とするレジストパターン形成方法。
[2](1)第一レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一レジスト層を形成し、該第一レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光した後、現像することによって、第一レジストパターンを形成する工程と、(2)第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、前記第一レジストパターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成した後、該第二レジスト層及び前記第一レジストパターンの所用領域に放射線を照射して露光することによって、前記第一レジストパターンを光に対して不活性化させると共に、前記第二レジスト層にパターン潜像部を形成する工程と、(3)現像することによって、前記第一レジストパターンのスペース部分に、第二レジストパターンを形成する工程と、を備えるレジストパターン形成方法であって、
前記第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(A)と、溶剤(B)と、を含んでおり、且つ該溶剤(B)は、前記第一レジストパターンを溶解しないことを特徴とするレジストパターン形成方法。
[3]前記溶剤(B)が、アルコール系溶剤である前記[1]又は[2]に記載のレジストパターン形成方法。
[4]前記アルコール系溶剤が、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−ジエチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール及びシクロヘキサノールのうちの少なくとも1種である前記[3]に記載のレジストパターン形成方法。
[5]前記樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を含有する前記[1]乃至[4]のいずれかに記載のレジストパターン形成方法。
[6](1)第一レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一レジスト層を形成し、該第一レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光した後、現像することによって、第一レジストパターンを形成する工程と、(2)前記第一レジストパターンを光に対して不活性化させる工程と、(3)第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、前記第一レジストパターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成し、該第二レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光する工程と、(4)現像することによって、前記第一レジストパターンのスペース部分に、第二レジストパターンを形成する工程と、を備えるレジストパターン形成方法において用いられる前記第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物であって、
酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(A)と、溶剤(B)と、を含んでおり、且つ該溶剤(B)は、前記第一レジストパターンを溶解しないことを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物。
[7](1)第一レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一レジスト層を形成し、該第一レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光した後、現像することによって、第一レジストパターンを形成する工程と、(2)第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、前記第一レジストパターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成した後、該第二レジスト層及び前記第一レジストパターンの所用領域に放射線を照射して露光することによって、前記第一レジストパターンを光に対して不活性化させると共に、前記第二レジスト層にパターン潜像部を形成する工程と、(3)現像することによって、前記第一レジストパターンのスペース部分に、第二レジストパターンを形成する工程と、を備えるレジストパターン形成方法において用いられる前記第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物であって、
酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(A)と、溶剤(B)と、を含んでおり、且つ該溶剤(B)は、前記第一レジストパターンを溶解しないことを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物。
[8]前記溶剤(B)が、アルコール系溶剤である前記[6]又は[7]に記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
[9]前記アルコール系溶剤が、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−ジエチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール及びシクロヘキサノールのうちの少なくとも1種である前記[8]に記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
[10]前記樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を含有する前記[6]乃至[9]のいずれかに記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
また、本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物は、二重露光によるパターンニングにおいて好適に用いることができ、特に液浸露光プロセスを用いた二重露光によるパターンニングにおいて好適に用いることができる。
[1]レジストパターン形成方法
本発明のレジストパターン形成方法は、下記の工程(1)〜(4)を備えることを特徴とする。
工程(1);第一レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物(以下、「第一レジスト層形成用樹脂組成物」ともいう。)を用いて、基板上に第一レジスト層を形成し、この第一レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光した後、現像することによって、第一レジストパターンを形成する工程
工程(2);前記第一レジストパターンを光に対して不活性化させる工程
工程(3);第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物(以下、「第二レジスト層形成用樹脂組成物」ともいう。)を用いて、前記第一レジストパターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成し、この第二レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光する工程
工程(4);現像することによって、第一レジストパターンのスペース部分に、第二レジストパターンを形成する工程
また、第一レジスト層形成用樹脂組成物を塗布したのち、必要に応じて、プレベーク(PB)することによって塗膜中の溶剤を揮発させてもよい。このプレベークの加熱条件は、樹脂組成物の配合組成によって適宜選択されるが、通常、30〜200℃程度、好ましくは50〜150℃である。
前記露光方法は特に限定されないが、液浸露光法を用いることが好ましい。この液浸露光法を用いる場合には、前記放射線は、第一レジスト層の所用領域に、所定パターンのマスクを通し且つ水やフッ素系不活性液体等の液浸露光用液体を介して照射される。
前記露光に使用される放射線としては、樹脂組成物に含有される酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等から適宜選定されるが、ArFエキシマレーザー(波長193nm)或いはKrFエキシマレーザー(波長248nm)で代表される遠紫外線が好ましく、特にArFエキシマレーザー(波長193nm)が好ましい。
また、露光量等の露光条件は、第一レジスト層形成用樹脂組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選定される。
更に、本発明においては、露光後に加熱処理(PEB)を行うことが好ましい。このPEBにより、樹脂成分中の酸解離性基の解離反応が円滑に進行させることができる。PEBの加熱条件は、樹脂組成物の配合組成によって適宜選択されるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
この現像に使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
前記アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10質量%以下である。この場合、アルカリ性水溶液の濃度が10質量%を超えると、非露光部も現像液に溶解するおそれがあり好ましくない。
この有機溶媒の使用量は、アルカリ性水溶液に対して、100容量%以下が好ましい。この場合、有機溶媒の使用量が100容量%を超えると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。
尚、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
このような不活性化処理としては、例えば、露光処理、加熱処理等が挙げられる。
具体的な露光処理としては、例えば、第一レジストパターン形成時における最適露光量の2〜10倍の露光量で前述の放射線を照射する方法等が挙げられる。
また、具体的な加熱処理としては、例えば、第一レジストパターン形成時におけるPEB温度よりも高い温度で加熱する方法等が挙げられる。
尚、これらの不活性化処理は、1種のみ行ってもよいし、2種以上行ってもよい。
この第二レジスト層の厚みは特に限定されないが、通常、10〜1000nmであり、好ましくは10〜500nmである。
また、第二レジスト層形成用樹脂組成物を塗布したのち、必要に応じて、プレベーク(PB)することによって塗膜中の溶剤を揮発させてもよい。このプレベークの加熱条件は、樹脂組成物の配合組成によって適宜選択されるが、通常、30〜200℃程度、好ましくは50〜150℃である。
前記露光方法は特に限定されないが、液浸露光法を用いることが好ましい。この液浸露光法を用いる場合には、前記放射線は、第二レジスト層の所用領域に、所定パターンのマスクを通し且つ水やフッ素系不活性液体等の液浸露光用液体を介して照射される。
前記第一レジストパターンのスペース部分とは、現像時にレジストが溶解することでレジスト膜が剥離された部分を意味する。
尚、現像方法については、工程(1)における現像方法と同様である。
前記工程(1)では、図1の(a)に示すように、第一レジスト層形成用樹脂組成物を用いて基板1上に形成された第一レジスト層2の所用領域に、所定パターンのマスク4を通し且つ水等の液浸露光用液体又は空気3を介して、放射線の照射による露光が行われ(図の矢印参照)、第一レジスト層2にパターン潜像部21が形成される。その後、現像により、図1の(b)に示すように、基板1上に第一レジストパターン22(1L3S)が形成される。
次いで、前記工程(2)では、図1の(c)に示すように、第一レジストパターン22に対して、放射線の照射による露光が行われ(図の矢印参照)、第一レジストパターン22が、光に対して不活性化なパターン23となる。
その後、前記工程(3)では、図1の(d)に示すように、第二レジスト層形成用樹脂組成物を用いて第1レジストパターン22を備える基板1上に形成された第二レジスト層5の所用領域に、所定パターンのマスク7を通し且つ水等の液浸露光用液体6を介して、放射線の照射による露光が行われ(図の矢印参照)、第二レジスト層5にパターン潜像部51が形成される。
次いで、前記工程(4)では、図1の(e)に示すように、現像により、不活性化された第一レジストパターン23のスペース部分に、第二レジストパターン52が形成され、基板1上に、第一レジストパターン23及び第二レジストパターン52が交互に並んだ1L1Sのレジストパターンが形成される。
工程(2’);第二レジスト層形成用樹脂組成物を用いて、前記第一レジストパターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成した後、この第二レジスト層及び前記第一レジストパターンの所用領域に放射線を照射して露光することによって、前記第一レジストパターンを光に対して不活性化させると共に、前記第二レジスト層にパターン潜像部を形成する工程
前記工程(1)では、図2の(a)に示すように、第一レジスト層形成用樹脂組成物を用いて基板1上に形成された第一レジスト層2の所用領域に、所定パターンのマスク4を通し且つ水等の液浸露光用液体又は空気3を介して、放射線の照射による露光が行われ(図の矢印参照)、第一レジスト層2にパターン潜像部21が形成される。その後、現像により、図2の(b)に示すように、基板1上に第一レジストパターン22(1L3S)が形成される。
次いで、前記工程(2’)では、図2の(c)に示すように、第一レジストパターン22を備える基板1上に第二レジスト層形成用樹脂組成物を用いて形成された第二レジスト層5の所用領域、及び、第一レジストパターン22に対して、所定パターンのマスク7を通し且つ水等の液浸露光用液体6を介して、放射線の照射による露光が行われ(図の矢印参照)、第二レジスト層5にパターン潜像部51が形成されると共に、第一レジストパターン22が不活性化処理される。
次いで、前記工程(4)では、図2の(d)に示すように、現像により、不活性化された第一レジストパターン23のスペース部分に、第二レジストパターン52が形成され、基板1上に、第一レジストパターン23及び第二レジストパターン52が交互に並んだ1L1Sのレジストパターンが形成される。
本発明の第二レジスト層形成用樹脂組成物は、前述のレジストパターン形成方法における第二レジスト層を形成する際に用いられるものであって、酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(A)と、溶剤(B)と、を含む樹脂組成物である。
前記「酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(A)」(以下、「樹脂(A)」という。)は、酸の作用によりアルカリ可溶性となるアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性の樹脂である。ここでいう「アルカリ不溶性又はアルカリ難溶性」とは、樹脂(A)を含有する第二レジスト層形成用樹脂組成物から形成されたレジスト膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、このレジスト膜の代わりに樹脂(A)のみを用いた被膜を現像した場合に、この被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
この他の繰り返し単位としては、例えば、ラクトン骨格を含有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(3)」ともいう。)を挙げることができる。
この繰り返し単位(3)としては、例えば、下記一般式(3−1)〜(3−6)等の基(側鎖)を有する繰り返し単位等が挙げられる。尚、この繰り返し単位(3)の主鎖骨格は、特に限定されるものではないが、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、又はα−トリフルオロアクリル酸エステルなどの構造であることが好ましい。
前記一般式(3−1)のR5における、炭素数1〜4の置換若しくは非置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
また、前記重合における反応温度は、通常、40〜150℃、好ましくは50〜120℃であり、反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
また、樹脂(A)のMwと、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」ともいう。)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜3である。
樹脂(A)の精製法としては、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組合せ等を挙げることができる。
前記「溶剤(B)」としては、本発明のパターン形成方法において形成される第一レジストパターンを溶解しないものが選択される。即ち、第一レジストパターンとミキシングし難いものが選択される。
前記アルコール溶剤としては、例えば、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−ジエチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、シクロヘキサノール等が挙げられる。
本発明における感放射線性酸発生剤(以下、単に「酸発生剤」ともいう。)は、露光により酸を発生するものであり、発生した酸の作用によって、樹脂成分中に存在する酸解離性基、具体的には繰り返し単位(2)が有する酸解離性基を解離させ(保護基を脱離させ)、その結果レジスト膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有するものである。
このような酸発生剤としては、下記一般式(6)で表される化合物(以下、「酸発生剤1」という。)を含むものが好ましい。
また、前記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。
一般式(6)におけるR12の置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−t−ブトキシフェニル基等が好ましい。
一般式(6)におけるR13としては、メチル基、エチル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、1−ナフチル基、2個のR13が互いに結合して硫黄原子と共にテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基等が好ましい。
また、R14における置換されていてもよい炭素原子数1〜12の炭化水素基としては、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、有橋脂環式炭化水素基が好ましい。
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、ノルボルニル基、ノルボニルメチル基、ヒドロキシノルボルニル基、アダマンチル基等を挙げることができる。
一般式(7−1)又は(7−2)において、R15が、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基である場合、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ドデカフルオロペンチル基、パーフルオロオクチル基等が挙げられる。
また、R15が、炭素数2〜10の2価の有機基である場合、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロプロピレン基、オクタフルオロブチレン基、デカフルオロペンチレン基、ウンデカフルオロヘキシレン基等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
オニウム塩化合物の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。
ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。
ハロゲン含有化合物の具体例としては、フェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−メトキシフェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−ナフチルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−トリアジン誘導体や、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン等を挙げることができる。
ジアゾケトン化合物としては、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができる。
ジアゾケトンの具体例としては、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル又は1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル又は1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等を挙げることができる。
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
スルホン化合物の具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
スルホン酸化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、アルキルスルホン酸イミド、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
スルホン酸化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリス(トリフルオロメタンスルホネート)、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、パーフルオロ−n−オクタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドパーフルオロ−n−オクタンスルホネート等を挙げることができる。
前記他の酸発生剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、他の酸発生剤の使用割合は、酸発生剤1と他の酸発生剤との合計100質量%に対して、通常、80質量%以下、好ましくは60質量%以下である。
本発明の第二レジスト層形成用樹脂組成物には、必要に応じて、酸拡散制御剤、脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等の各種の添加剤を配合することができる。
前記3級アミン化合物としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロヘキシルアミン等のモノ(シクロ)アルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジ(シクロ)アルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;2,2’,2’’−ニトロトリエタノール等の置換アルキルアミン;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、2,4,6−トリ−tert−ブチル−N−メチルアニリン、N−フェニルジエタノールアミン、2,6−ジイソプロピルアニリン等が好ましい。
また、この酸拡散制御剤の配合量は、樹脂(A)100質量部に対して、0.001〜15質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜10質量、更に好ましくは0.05〜5質量部である。この酸拡散制御剤の配合量が15質量部を超える場合、レジストとしての感度が低下することがある。一方、この配合量が0.001質量部未満の場合、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
このような脂環族添加剤としては、例えば、1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1−アダマンタンカルボン酸α−ブチロラクトンエステル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(アダマンチルカルボニルオキシ)ヘキサン等のアダマンタン誘導体類;デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類;アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジn−ブチル、アジピン酸ジt−ブチル等のアルキルカルボン酸エステル類や、3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン等を挙げることができる。これらの脂環族添加剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業株式会社製)、ポリフローNo.75、同No.95(共栄社化学株式会社製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(トーケムプロダクツ株式会社製)、メガファックスF171、同F173(大日本インキ化学工業株式会社製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム株式会社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子株式会社製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
このような増感剤としては、カルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。これらの増感剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
前述のレジストパターン形成方法における第一レジスト層を形成する際に用いられる第一レジスト層形成用樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(a)と、溶剤(b)と、を含む樹脂組成物である。
酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(a)(以下、「樹脂(a)」という。)は、酸の作用によりアルカリ可溶性となるアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性の樹脂である。ここでいう「アルカリ不溶性又はアルカリ難溶性」とは、樹脂(a)を含有する第一レジスト層形成用樹脂組成物から形成されたレジスト膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、このレジスト膜の代わりに樹脂(a)のみを用いた被膜を現像した場合に、この被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
上記その他の繰り返し単位としては、前述の第二レジスト層形成用樹脂組成物における繰り返し単位(4)及び(5)等の他の繰り返し単位を挙げることができる。
具体的には、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基または1,2−プロピレン基などのプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、インサレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基等の飽和鎖状炭化水素基;
また、樹脂(a)の分子量は特に制限されないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう。)が、1000〜100000であることが好ましく、より好ましくは1000〜30000、更に好ましくは1000〜20000である。この樹脂(a)のMwが1000未満であると、レジスト膜を形成した場合に、その耐熱性が低下するおそれがある。一方、このMwが100000を超えると、レジスト膜を形成した場合に、その現像性が低下するおそれがある。更に、樹脂(a)のMwと、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」ともいう。)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜3である。
樹脂(a)の精製法としては、前述と同様の方法を挙げることができる。
第一レジスト層形成用樹脂組成物に含有される、前記溶剤(b)としては、例えば、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状若しくは分岐状のケトン類;シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、
これらの溶剤(b)は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
第一レジスト層形成用樹脂組成物には、通常、感放射線性酸発生剤が配合される。
この酸発生剤としては、前述の第二レジスト層形成用樹脂組成物における酸発生剤の説明をそのまま適用することができる。尚、第一レジスト層形成用樹脂組成物に配合される酸発生剤と、第二レジスト層形成用樹脂組成物に配合される酸発生剤は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、前記酸発生剤1と前記他の酸発生剤の合計使用量は、レジストとしての感度及び現像性を確保する観点から、樹脂(a)100質量部に対して、通常、0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。この合計使用量が0.1質量部未満の場合には、感度及び現像性が低下する傾向がある。一方、20質量部を超える場合には、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンを得られ難くなる傾向がある。
また、他の酸発生剤の使用割合は、酸発生剤1と他の酸発生剤との合計100質量%に対して、通常、80質量%以下、好ましくは60質量%以下である。
また、この第一レジスト層形成用樹脂組成物には、添加剤を配合することができる。尚、この添加剤としては、前述の第二レジスト層形成用樹脂組成物における、前記酸拡散制御剤等の各種の添加剤の説明をそのまま適用することができる。
尚、酸拡散制御剤を配合する際の配合量は、樹脂(a)100質量部に対して、0.001〜15質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜10質量、更に好ましくは0.05〜5質量部である。この酸拡散制御剤の配合量が15質量部を超える場合、レジストとしての感度が低下することがある。一方、この配合量が0.001質量部未満の場合、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
以下、各樹脂の合成例について説明する。尚、下記の各合成例における各測定及び評価は、下記の要領で行った。
東ソー(株)製高速GPC装置(型式「HLC−8120」)に、東ソー(株)製のGPCカラム(商品名「G2000HXL」;2本、「G3000HXL」;1本、「G400HXL」;1本)を用い、流量1.0ml/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。また、分散度Mw/Mnは測定結果より算出した。
(2)13C−NMR分析
各重合体の13C−NMR分析は、日本電子(株)製「JNM−EX270」を用い、測定した。
予め、上記単量体(M−1)41.09gと、上記単量体(M−2)8.91gをメチルエチルケトン100gに溶解させたものにアゾビスイソブチロニトリル2.14gを加えた単量体溶液を準備した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの三頸フラスコにメチルエチルケトン50gを投入し、フラスコ内をマグネチックスターラーで攪拌しながら、80℃になるように過熱した。ここに滴下漏斗とオートフィーダーを用いて、予め用意しておいた単量体溶液を3時間かけ、80℃で加熱還流させながら滴下した。滴下終了後、更に3時間、80℃で加熱還流を行い、反応後に30℃以下になるまで冷却することにより共重合溶液を得た。
上記単量体(M−3)53.93g(50モル%)、単量体(M−4)35.38g(40モル%)、及び単量体(M−5)10.69g(10モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、更にジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5.58gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した500mlの三口フラスコを30分窒素パージした。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した前記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別された白色粉末を2度400gのメタノールにてスラリー上で洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(74g、収率74%)。
この重合体はMwが6900、Mw/Mn=1.70、13C-NMR分析の結果、単量体(M−3)、(M−4)、及び(M−5)に由来する各繰り返し単位の含有率が53.0:37.2:9.8(モル%)の共重合体であった。この重合体を樹脂(X−1)とする。尚、樹脂(X−1)中の各単量体由来の低分子量成分の含有量は、この重合体100質量%に対して、0.03質量%であった。
表1に示す割合で、樹脂、溶剤、酸発生剤及び酸拡散制御剤を混合し、樹脂組成物(I)〜(II)を調製した。また、樹脂及び溶剤を混合し、樹脂溶液(I)を調製した。
[溶剤]
(B−1):4−メチル−2−ペンタノール
(B−2):γ−ブチロラクトン
(B−3):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
[酸発生剤]
(C−1):1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート
[酸拡散制御剤]
(D−1):N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン
実施例1〜2及び比較例1〜2
前記樹脂組成物(I)及び(II)を用いて以下のようにパターニングを行い、下記の各種評価を行った。これらの評価結果を表2に示す。
基板(A);8インチシリコンウェハ上に、「CLEAN TRACK ACT8」(東京エレクトロン社製)を用いて、下層反射防止膜「ARC29A」(ブルワーサイエンス社製)をスピンコートし、205℃、60秒の条件でPBを行い、膜厚77nmの塗膜を形成したもの
基板(B);前記基板(A)の下層反射防止膜上に、CLEAN TRACK ACT8にて、樹脂溶液(I)を塗布し、100℃、60秒の条件でPBを行い、膜厚120nmの塗膜を形成したもの
塗布性については、樹脂組成物(I)或いは(II)をスピンコートにより前記基板(A)或いは(B)上に塗布した際に、均一に塗膜が形成されたものを「○」、均一な膜が形成されなかったものを「×」として評価した。
パターン形成能については、前記基板(A)或いは(B)上に、レジスト単独のパターンを形成することができたものを「○」できないものを「×」として評価した。
パターン形状については、ライン・アンド・スペースパターンの断面形状を、走査型電子顕微鏡(日立計測器社製「S−4200」)にて観察した際に、膜の上部での線幅と中間部での線幅の差が10%以下であり、線幅のばらつきが20%以下であるものを「○」、それ以上のものを「×」として評価した。
インターミキシングについては、前記基板(A)或いは(B)と樹脂組成物(I)或いは(II)との層間混濁が見られないものを「○」、見られるものを「×」として評価した。
現像性については、露光、PEB後の現像及び純水によるリンス工程後にパターン以外の場所が均一になるものを「○」、そうでないものを「×」として評価した。
Claims (10)
- (1)第一レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一レジスト層を形成し、該第一レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光した後、現像することによって、第一レジストパターンを形成する工程と、
(2)前記第一レジストパターンを光に対して不活性化させる工程と、
(3)第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性組成物を用いて、前記第一レジストパターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成し、該第二レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光する工程と、
(4)現像することによって、前記第一レジストパターンのスペース部分に、第二レジストパターンを形成する工程と、を備えるレジストパターン形成方法であって、
前記第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(A)と、溶剤(B)と、を含んでおり、且つ該溶剤(B)は、前記第一レジストパターンを溶解しないことを特徴とするレジストパターン形成方法。 - (1)第一レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一レジスト層を形成し、該第一レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光した後、現像することによって、第一レジストパターンを形成する工程と、
(2)第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性組成物を用いて、前記第一レジストパターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成した後、該第二レジスト層及び前記第一レジストパターンの所用領域に放射線を照射して露光することによって、前記第一レジストパターンを光に対して不活性化させると共に、前記第二レジスト層にパターン潜像部を形成する工程と、
(3)現像することによって、前記第一レジストパターンのスペース部分に、第二レジストパターンを形成する工程と、を備えるレジストパターン形成方法であって、
前記第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(A)と、溶剤(B)と、を含んでおり、且つ該溶剤(B)は、前記第一レジストパターンを溶解しないことを特徴とするレジストパターン形成方法。 - 前記溶剤(B)が、アルコール系溶剤である請求項1又は2に記載のレジストパターン形成方法。
- 前記アルコール系溶剤が、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−ジエチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール及びシクロヘキサノールのうちの少なくとも1種である請求項3に記載のレジストパターン形成方法。
- (1)第一レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一レジスト層を形成し、該第一レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光した後、現像することによって、第一レジストパターンを形成する工程と、
(2)前記第一レジストパターンを光に対して不活性化させる工程と、
(3)第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性組成物を用いて、前記第一レジストパターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成し、該第二レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光する工程と、
(4)現像することによって、前記第一レジストパターンのスペース部分に、第二レジストパターンを形成する工程と、を備えるレジストパターン形成方法において用いられる前記第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物であって、
酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(A)と、溶剤(B)と、を含んでおり、且つ該溶剤(B)は、前記第一レジストパターンを溶解しないことを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物。 - (1)第一レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に第一レジスト層を形成し、該第一レジスト層の所用領域に放射線を照射して露光した後、現像することによって、第一レジストパターンを形成する工程と、
(2)第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性組成物を用いて、前記第一レジストパターンが形成された基板上に第二レジスト層を形成した後、該第二レジスト層及び前記第一レジストパターンの所用領域に放射線を照射して露光することによって、前記第一レジストパターンを光に対して不活性化させると共に、前記第二レジスト層にパターン潜像部を形成する工程と、
(3)現像することによって、前記第一レジストパターンのスペース部分に、第二レジストパターンを形成する工程と、を備えるレジストパターン形成方法において用いられる前記第二レジスト層形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物であって、
酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂(A)と、溶剤(B)と、を含んでおり、且つ該溶剤(B)は、前記第一レジストパターンを溶解しないことを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物。 - 前記溶剤(B)が、アルコール系溶剤である請求項6又は7に記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
- 前記アルコール系溶剤が、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−ジエチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール及びシクロヘキサノールのうちの少なくとも1種である請求項8に記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007024777A JP4872691B2 (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | レジストパターン形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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