JP2011053643A - レジストパターン形成方法及び感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】重合体(A1)及び重合体(A1)が可溶な溶媒を含有する第一の感放射線性樹脂組成物を用いて、第一のレジストパターンを基板上に形成する工程(1)と、第一のレジストパターンが形成された基板上に、重合体(A2)及び重合体(A2)が可溶なアルコール系溶媒を含有する第二の感放射線性樹脂組成物を用いて第二のレジストパターンを形成する工程(2)とを含み、かつ重合体(A1)及び第一のレジストパターンが、アルコール系溶媒に不溶である、レジストパターン形成方法を提供する。
【選択図】なし
Description
本発明のレジストパターン形成方法は、工程(1)及び(2)を含む方法である。以下本発明のレジストパターン形成方法の一実施形態について、図面を用いて説明する。
図1A〜図1C、及び図4は、本実施形態のレジストパターン形成方法における、工程(1)の各段階での基板を模式的に示す断面図である。工程(1)では、まず、図1Aに示すように、非アルコール系溶媒、及び前記非アルコール系溶媒に可溶な重合体(A1)を含有するとともに、アルコール系溶媒非含有の第一の感放射線性樹脂組成物を、基板1上に塗布することにより、第一のレジスト層2が形成される。次に、図4及び図1Bに示すように、所定パターンのマスク4を通過した放射線を(図4中の矢印L)、任意で、水等の液浸露光用液体3を通過させ、第一のレジスト層2に照射することにより、図1Bに示すような、アルカリ現像部5が形成される。その後、現像することにより、図1Cに示すような、基板1上にライン部分12a及びスペース部分12bを有する第一のレジストパターン12(ライン・アンド・スペースが1対3:1L3S)が形成される。
第一のレジスト層2は、第一の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液を基板1上に塗布することで形成することができる。塗布する方法については、特に限定されるものではなく、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布方法を用いることができる。尚、形成される第一のレジスト層の厚さについては、特に限定されるものではないが、通常、10〜1,000nmであり、10〜500nmであることが好ましい。
図4に示すように、所定パターンのマスク4を通過した放射線(図4中の矢印)を、第一のレジスト層2に照射することにより、図1Bに示すような、アルカリ現像部5を形成する。尚、この際、任意で、放射線を水やフッ素系不活性液体等の液浸露光用液体3を通過させても良い。
第一のレジスト層2をアルカリ性水溶液である現像液で現像することにより、アルカリ現像部5が溶解して、図1Cに示すような、ライン部分12a及びスペース部分12bを有する第一のレジストパターン12を形成することができる。尚、現像した後は、通常、水で洗浄し、乾燥させる。
現像液の好適例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物を溶解したアルカリ性水溶液を挙げることができる。これらのアルカリ性化合物は一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いても良い。
現像方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができるが、パドル式、LDノズル式、GPノズル式等の現像方法を用いることが好ましい。尚、現像時間としては、10〜90秒であることが好ましい。
本実施形態のレジストパターン形成方法では、前記第一のレジストパターン12を加熱又は光照射する工程(i)を含むことが好ましい。
図3A〜図3C、及び図4は、本実施形態のレジストパターン形成方法における、工程(2)の各段階での基板を模式的に示す断面図である。工程(2)では、まず、図3Aに示すように、第二の感放射線性樹脂組成物を、基板1上の第一のレジストパターン22のスペース部分22bに塗布することにより、第二のレジスト層32が形成される。次に、図4及び図3Bに示すように、所定パターンのマスク4を通過した放射線を(図4中の矢印)、任意で、水等の液浸露光用液体3を通過させ、第二のレジスト層32に照射することにより、図3Bに示すような、アルカリ現像部35が形成される。その後、現像することにより、基板1上に形成された第一のレジストパターン22のスペース部分22bに、第二のレジストパターンのライン部分42aが形成される。
第二のレジスト層32は、第二の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液を、基板1上に形成された第一のレジストパターン22の上から塗布することで形成することができる。第一のレジストパターン22の上から塗布された第二の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液は、第一のレジストパターン22のスペース部22bに侵入し、図3Aに示すように、スペース部22bは第二の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液で充填される。尚、第二の感放射線性樹脂組成物は、アルコール系溶媒及び前記アルコール系溶媒に可溶な重合体(A2)を含有しているため、非アルコール系溶媒及び前記非アルコール系溶媒に可溶な重合体(A1)を含有する第一の感放射線性樹脂組成物とミキシングし難く、第一のレジストパターン22が破損することなく、第二のレジスト層32を形成することができる。
図4に示すように、所定パターンのマスク4を通過した放射線を(図4中の矢印)、第一のレジストパターン22のスペース部22bに形成された第二のレジスト層32に照射することにより、図3Bに示すような、アルカリ現像部35が形成される。この露光の際、放射線を照射する位置を、第一のレジストパターンを形成した際の位置から半周期(第一又は第二のレジストパターンのライン部の幅を2つ分)ずらしておく。こうすることにより、第二のレジスト層32の未露光部(ライン部)が第一のレジストパターン22の隣り合う2つのライン部22aの真ん中に位置し、第一のレジストパターン22のライン部22aと第二のレジストパターン42のライン部42aとが全て等間隔に交互に配置されるレジストパターン(1L1S)を得ることができる。尚、この際、任意で、放射線を水やフッ素系不活性液体等の液浸露光用液体3を通過させても良い。
次いで、図3Cに示すように、現像することにより、第一のレジストパターン22のスペース部分に、第二のレジストパターンのライン部分42aを形成する。
感放射線性樹脂組成物は、露光により感放射線性酸発生剤から発生した酸の作用によって、組成物中に存する酸不安定基が解離(脱離)してカルボキシル基を生じ、その結果、露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、アルカリ現像液によって溶解、除去され、レジストパターンを形成することができるものである。以下、第一のレジスト層の形成に使用される第一の感放射線性樹脂組成物と、第二のレジスト層の形成に使用される第二の感放射線性樹脂組成物について順に説明する。
第一の感放射線性樹脂組成物は、酸不安定基を有する重合体(A1)(以下、「重合体(A1)」と記載する)、感放射線性酸発生剤(B)(以下、「酸発生剤(B)」と記載する)、及び溶媒(C1)を含有するものである。また、前記第一の感放射線性樹脂組成物は、第一のレジストパターンを光と熱の少なくともいずれかに対して不活性化させることによって、第一のレジストパターンの耐性を向上させ、第二のレジストパターン形成時にダメージを受けることなく残存するよう、工程(i)を施すことが好ましい。
重合体(A1)は、アルコール系溶媒に不溶な、酸の作用によりアルカリ可溶性となるアルカリ不溶性又は難溶性の重合体である。
上記一般式(1)において、R2で示される基のうち、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
上記一般式(3−1)において、R5で示される基のうち、炭素数1〜4の置換又は非置換のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
重合体(A1)に含まれる繰り返し単位(1)の割合は、重合体(A1)に含まれる繰り返し単位の合計100モル%に対して、10〜70モル%であり、10〜60モル%であることがより好ましく、20〜60モル%であることが更に好ましい。繰り返し単位(1)の割合が10モル%未満であると、アルカリ現像部の解像性が劣化するおそれがある。一方、70モル%超であると、アルカリ現像部の現像性が劣化するおそれがある。
重合体(A1)は、例えば、前述した各繰り返し単位を与える重合性不飽和単量体を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合することにより調製することができる。
重合体(A1)のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算の質量平均分子量(以下、「Mw」とも記載する)は特に限定されるものではないが、1,000〜100,000であることが好ましく、1,000〜30,000であることがより好ましく、1,000〜20,000であることが更に好ましい。Mwが1,000未満であると、第一のレジスト層の耐熱性が低下するおそれがある。一方、100,000超であると、アルカリ現像部の現像性が低下するおそれがある。
酸発生剤(B)は、放射線の照射により酸を発生する化合物である。第一の感放射線性樹脂組成物が酸発生剤(B)を含有することで、放射線の照射により発生した酸の作用によって、重合体中に存在する酸不安定基、具体的には繰り返し単位(1)が有する酸不安定基を解離させ(保護基を脱離させ)、その結果、露光部分がアルカリ現像液に易溶性となり、第一のレジストパターンを形成することができる。尚、酸発生剤(B)としては、下記一般式(6)で表される化合物(以下、「酸発生剤(1)」と記載する)を含むものが好ましい。
酸発生剤(1)は、下記一般式(6)で表される化合物である。
酸発生剤(2)としては、例えば、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等を挙げることができる。
溶媒(C1)は、非アルコール系溶媒に可溶な重合体(A1)を溶解する非アルコール系溶媒である。
酸拡散制御剤(D)は、露光により酸発生剤(B)から生じる酸の第一のレジスト層中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。このような酸拡散制御剤(D)を含有することにより、レジストとしての解像度が更に向上するとともに、露光から露光後の加熱処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。
アミン化合物としては、アニリン又はその誘導体;
アミド基含有化合物の好適例としては、N−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物の他、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−アセチル−1−アダマンチルアミン、イソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)等を挙げることができる。
ウレア化合物の好適例としては、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等を挙げることができる。
含窒素複素環化合物の好適例としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチル−1H−イミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン、2,2’:6’,2’’−ターピリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類の他、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、4−アセチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等を挙げることができる。
光崩壊性塩基の一例として、露光することにより分解して塩基性を失うオニウム塩化合物を挙げることができる。このようなオニウム塩化合物としては、例えば、下記一般式(8)で表されるスルホニウム塩化合物や、下記一般式(9)で表されるヨードニウム塩化合物を挙げることができる。
第一の感放射線性樹脂組成物は、酸拡散制御剤(D)以外に、必要に応じて、脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等の各種添加剤を含有していても良い。
脂環族添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を更に改善する作用を示す成分である。脂環族添加剤の具体例としては、1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1−アダマンタンカルボン酸α−ブチロラクトンエステル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(1−アダマンチルカルボニルオキシ)ヘキサン等のアダマンタン誘導体類;デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類;アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジn−ブチル、アジピン酸ジt−ブチル等のアルキルカルボン酸エステル類や、3−(2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル)テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン等を挙げることができる。尚、これらの脂環族添加剤は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いても良い。
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分である。界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤の他、以下商品名で、KP341(信越化学工業社製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学社製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ社製)、メガファックスF171、同F173(以上、大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子社製)等を挙げることができる。尚、これらの界面活性剤は、一種単独で、又は二種以上を混合して用いても良い。
増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを酸発生剤(B)に伝達し、それにより酸の生成量を増加させる作用を示すもので、第一の感放射線性樹脂組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する。
第一の感放射線性樹脂組成物は、前述した添加剤以外の添加剤(以下、「その他の添加剤」とも記載する)を含有しても良い。その他の添加剤としては、例えば、アルカリ可溶性重合体、酸解離性の保護基を有する低分子のアルカリ溶解性制御剤、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。また、染料或いは顔料を含有させることにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和することができる。更に、接着助剤を含有させることにより、基板との接着性を改善させることができる。
第二のレジスト層を形成する際に用いられる第二の感放射線性樹脂組成物は、アルコール系溶媒に可溶な、酸の作用によりアルカリ可溶性となる重合体(A2)(以下、「重合体(A2)」とも記載する)、酸発生剤(B)、及び溶媒(C2)を含有する組成物である。
重合体(A2)としては、アルコール系溶媒に可溶であり、酸の作用によりアルカリ可溶性となるものであれば特に限定されないが、下記一般式(2)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(6)」とも記載する)と、前記繰り返し単位(1)と、を含む重合体であることが好ましい。
繰り返し単位(6)を与える単量体の好適例としては、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−3−プロピル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ブチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−5−ペンチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ペンチル)エステル、(メタ)アクリル酸2−((5−(1’,1’,1’−トリフルオロ−2’−トリフルオロメチル−2’−ヒドロキシ)プロピル)ビシクロ[2.2.1]ヘプチル)エステル、(メタ)アクリル酸3−((8−(1’,1’,1’−トリフルオロ−2’−トリフルオロメチル−2’−ヒドロキシ)プロピル)テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシル)エステル等を挙げることができる。尚、重合体(A2)は、繰り返し単位(6)を一種単独で含むものであっても、二種以上を含むものであっても良い。
繰り返し単位(1)としては、前述の重合体(A1)に含まれる繰り返し単位(1)と同様の繰り返し単位を用いることができる。
重合体(A2)は、繰り返し単位(6)及び繰り返し単位(1)以外にも、他の繰り返し単位を含むものであっても良い。他の繰り返し単位としては、前述の繰り返し単位(2)〜(5)等を用いることができる。
重合体(A2)に含まれる繰り返し単位(6)の割合は、重合体(A2)に含まれる繰り返し単位の合計100モル%に対して、10〜90モル%であることが好ましく、20〜80モル%であることがより好ましい。繰り返し単位(6)の割合が20モル%未満であると、重合体(A2)のアルコール系溶媒への溶解性が低下するおそれがある。一方、90モル%超であると、アルカリ現像部の解像性が劣化するおそれがある。
重合体(A2)は、前述の重合体(A1)と同様にして調製することができる。
重合体(A2)のMwは特に制限されないが、1,000〜100,000であることが好ましく、1,000〜30,000であることがより好ましく、1,000〜20,000であることが更に好ましい。重合体(A2)のMwが1,000未満であると、第二のレジスト層を形成した場合に、その耐熱性が低下するおそれがある。一方、100,000超であると、アルカリ現像部の現像性が低下するおそれがある。また、重合体(A2)のMwとMnとの比(Mw/Mn)は、通常、1〜5であり、1〜3であることが好ましい。
第二の感放射線性樹脂組成物は、酸発生剤(B)を含有するものである。酸発生剤(B)としては、前述の第一の感放射線性樹脂組成物における酸発生剤(B)と同様の説明をすることができる。尚、第一の感放射線性樹脂組成物に含有される酸発生剤(B)と、第二の感放射線性樹脂組成物に含有される酸発生剤(B)は、同一であっても良く、異なっていても良い。
溶媒(C2)は、重合体(A2)を溶解しうるアルコール系溶媒であり、前述の重合体(A1)及びこの重合体(A1)から形成される第一のレジストパターンを溶解しない溶媒である。また、溶媒(C2)としては、アルコールのみが含有される溶媒の他、アルコール以外の溶媒が微量に含まれるものであってもよい。
第二の感放射線性樹脂組成物は、酸拡散制御剤(D)を更に含有することができる。酸拡散制御剤(D)としては、前述の第一の感放射線性樹脂組成物における酸拡散制御剤(D)と同様の説明をすることができる。尚、第一の感放射線性樹脂組成物に含有される酸拡散制御剤(D)と、第二の感放射線性樹脂組成物に含有される酸拡散制御剤(D)は、同一であっても良く、異なっていても良い。
第二の感放射線性樹脂組成物は、酸拡散制御剤(D)以外に、他の添加剤を更に含有しても良い。尚、この添加剤としては、前述の第一の感放射線性樹脂組成物における各種の添加剤と同様の添加剤を用いることができる。
東ソー社製GPCカラム(以下、商品名で「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本)を用い、流量:1.0mL/min、溶出溶媒:テトラヒドロフラン(THF)、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
基板Cを、走査型電子顕微鏡(商品名「S−9380」、日立計測器社製)を用いて観察し、第一のレジストパターンが損失していると共にスペース部底部に不溶物がある場合を「不良」と評価し、第一のレジストパターンが損失している場合又はスペース部底部に不溶物がある場合を「可」と評価し、トップロス及びスカムがなく第一のレジストパターンと第二のレジストパターンの両方のパターンが形成されている場合を「良好」と評価した。尚、実施例23〜25については、トップロス及びスカムがなく、第一のレジストパターンと直交するように第二のレジストパターンが形成され、48nm×48nmのコンタクトホールパターンが形成されている場合を「良好」と評価した。
基板Cのレジストパターンの線幅変動を、走査型電子顕微鏡(商品名「S−9380」、日立計測器社製)を使用して観察し、線幅変動が4nm未満のものを「優良」、4nm以上8nm未満のものを「良好」、8nm以上12nm未満のものを「可」、12nm以上のものを「不良」と評価した。
(実施例1)
重合体(A1)として下記式(A1−1)で表される重合体(A1−1)100質量部、酸発生剤(B)として酸発生剤(B−1)(トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート)7.5質量部、溶媒(C1)として溶媒(C−1)(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)1287質量部及び溶媒(C−2)(シクロヘキサノン)551質量部、並びに酸拡散制御剤(D)として酸拡散制御剤(D−1)(N−t−ブトキシカルボニルピロリジン)0.94質量部を混合して均一溶液とした。その後、孔径200nmのメンブランフィルターを用いてろ過することにより、第一の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液(1)を調製した。尚、重合体(A1−1)のMwは11,000であり、総固形分濃度は約7質量%であった。
下記表1に記載した配合処方としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液(2)〜(6)を調製した。尚、各重合体(A1)のMwを下記表1に併せて記載する。
溶媒(C−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
溶媒(C−2):シクロヘキサノン
酸拡散制御剤(D−1):N−t−ブトキシカルボニルピロリジン
(実施例7)
重合体(A2)として下記式(A2−1)で表される重合体(A2−1)100質量部、酸発生剤(B)として酸発生剤(B−1)(トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート)7.0質量部、溶媒(C2)として、溶媒(C−1)184質量部、及び溶媒(C−3)(4−メチル−2−ペンタノール)1654質量部、並びに酸拡散制御剤(D)として下記式(D−2)で表される酸拡散制御剤(D−2)(トリフェニルスルホニウムサリチレート)2.64質量部を混合して均一溶液とした。その後、孔径200nmのメンブランフィルターを用いてろ過することにより、第二の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液(7)を調製した。尚、重合体(A2−1)のMwは5,500であり、総固形分濃度は約6.5質量%であった。
下記表2に記載した配合処方としたこと以外は、実施例7と同様にして塗工液(8)〜(13)を調製した。尚、各重合体(A2)のMwを下記表2に併せて記載する。
溶媒(C−4):1−ブトキシ−2−プロパノール
溶媒(C−5):1−ブタノール
溶媒(C−6):イソブタノール
(実施例14)
〔工程(1)〕
12インチシリコンウェハ上に、下層反射防止膜(商品名「ARC29A」、ブルワーサイエンス社製)を、商品名「CLEAN TRACK LITHIUS Pro−i」(東京エレクトロン社製)を使用してスピンコートした後、PB(120℃、60秒)を行うことにより膜厚77nmの塗膜を形成した。商品名「CLEAN TRACK ACT12」(東京エレクトロン社製)を使用して実施例3で調製した塗工液(3)(第一の感放射線性樹脂組成物)をスピンコートし、PB(120℃、60秒)した後、冷却(23℃、30秒)することにより膜厚90nmの第一のレジスト層を形成した。
得られた基板Aの第一のレジストパターンに対して、Xe2ランプで60秒間UV照射することにより基板Bを得た。
基板Bに、実施例8で調製した塗工液(8)(第二の感放射線性樹脂組成物)を前記商品名「CLEAN TRACK ACT12」を使用してスピンコートし、PB(100℃、60秒)した後、冷却(23℃、30秒)して、膜厚90nmの第二のレジスト層を形成した。前記ArF液浸露光装置(商品名「NSR−S610C」、NIKON社製)を使用し、NA:1.30、Dipoleの光学条件にて、マスクを介して第一のレジストパターンのスペース部分を露光した。前記商品名「CLEAN TRACK Lithius Pro−i」のホットプレート上でPEB(95℃、60秒)をし、冷却(23℃、30秒)した後、現像カップのGPノズルにて、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を現像液としてパドル現像(30秒間)し、超純水でリンスした。2000rpmで15秒間振り切りにてスピンドライすることにより、40nmライン/120nmピッチの第二のレジストパターンが形成された評価用の基板Cを得た。基板CのDPパターンの評価は「良好」であり、線幅変動の評価は「良好」であった。これらの評価結果を下記表3に示す。
下記表3に記載した工程(1)及び工程(2)のそれぞれにおける塗工液の種類及び各条件、並びに、工程(i)におけるUV照射の代わりに、商品名「CLEAN TRACK ACT12」のホットプレート上でPDB(180℃、60秒)を行うことによって基板Bを得たこと以外は実施例14と同様にして評価用の各基板Cを得た。但し、実施例23〜25については、下記表3に記載した条件に加え、仕上がりレジストパターン寸法が48nmライン/96nmピッチ(48nm1L/1S)のマスクサイズのマスクを介して露光した第一のレジストパターンと直交するように、仕上がりレジストパターン寸法が48nmライン/96nmピッチ(48nm1L/1S)のマスクサイズのマスクを介して露光したこと以外は実施例14と同様にして評価用の各基板Cを得た。尚、得られた各基板Cの評価結果を併せて下記表3に記載する。
下記表3に記載した工程(1)及び工程(2)のそれぞれにおける塗工液の種類及び各条件、並びに、工程(i)におけるUV照射の代わりに、商品名「CLEAN TRACK ACT12」のホットプレート上でPDB(180℃、60秒)を行うことによって基板Bを得たこと以外は実施例14と同様にして評価用の各基板Cを得た。尚、得られた各基板Cの評価結果を併せて下記表3に記載する。
Claims (8)
- 重合体(A1)及び前記重合体(A1)が可溶な溶媒(C1)を含有する第一の感放射線性樹脂組成物を用いて、第一のレジストパターンを基板上に形成する工程(1)と、
前記第一のレジストパターンが形成された前記基板上に、重合体(A2)及び前記重合体(A2)が可溶なアルコール系溶媒(C2)を含有する第二の感放射線性樹脂組成物を用いて、第二のレジストパターンを形成する工程(2)と、を含み、かつ、
前記重合体(A1)及び前記第一のレジストパターンが、前記アルコール系溶媒(C2)に不溶であるレジストパターン形成方法。 - 前記工程(1)と前記工程(2)の間に、前記第一のレジストパターンを加熱又は光照射する工程(i)を更に含む請求項1に記載のレジストパターン形成方法。
- 前記溶媒(C1)が、炭化水素系溶媒及びエーテル系溶媒の少なくとも一方である請求項1又は2に記載のレジストパターン形成方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法において第一の感放射線性樹脂組成物として使用され、
重合体(A1)、並びに炭素数3〜20の直鎖状、分岐状、又は環状の、炭化水素及びエーテルの少なくとも一方を含む溶媒(C1)を含有する感放射線性樹脂組成物。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法において第二の感放射線性樹脂組成物として使用され、
前記重合体(A2)、及び前記重合体(A2)が可溶な炭素数1〜15の直鎖状又は分岐状のアルコールを含む溶媒(C2)を含有する感放射線性樹脂組成物。 - 前記溶媒(C2)が、炭素数1〜3の直鎖状又は分岐状のアルコール、及び炭素数5〜15の直鎖状又は分岐状のアルコールの少なくとも一方である請求項5に記載の感放射線性樹脂組成物。
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