JP2008190618A - チェーンシール - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮永久歪及び耐屈曲性を同時にバランスよく備えることの可能なチェーンシールを提供する。
【解決手段】本発明のチェーンシールは、フッ素ゴムを含有するゴム組成物により構成されおり、当該ゴム組成物は、第1のフッ素ゴム及び第2のフッ素ゴムをベースポリマーとして含み、該ベースポリマーのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が60以上であることを特徴とする。これにより、圧縮永久歪及び耐屈曲性を同時にバランスよく具備することができる。すなわち、本発明のチェーンシールは、使用環境下での圧縮永久歪が小さく、また屈曲運動時におけるチェーンシールへの負荷が軽減されているため、破断切れが起こり難く、長期間に亘って安定的に使用することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、搬送装置の搬送用チェーン等に介装されるチェーンシールに関する。
コンベヤ等の搬送装置は、その搬送機構としてチェーンを備えている。かかる搬送用チェーンは、一般に、2個のピンリンクプレートの両端部をピンで連結したピンリンクと、2個のローラリンクプレートをブッシュで連結したローラリンクとを交互に連結させた構造を有している。作動時においてピン及びブッシュが互いに摺動するため、ピン及びブッシュ間にはその摺動部を潤滑するためのグリースが充填されている。そして、そのグリースの漏出を防止するために、ピンリンクプレート及びローラリンクプレート間にはチェーンシールが介装されている。
飲料缶等の生産ラインでも、搬送装置の搬送機構としてチェーンシールを介装したチェーンが使用されているが、例えば、缶塗装後の乾燥工程は200℃程度の高温で行なわれるため、チェーンシールは高温環境に曝される。最近では、更なる製造効率の向上を意図して乾燥温度をより高温に設定することが多いため、チェーンシールの素材として汎用のフッ素ゴムを使用すると、耐熱性が不足するという問題がある。
また、チェーンは搬送中に屈曲運動をするため、チェーンシールに摩耗作用と屈曲作用が強く働き、例えば、図1に示す断面形状を有するチェーンシールの場合、矢印で示した箇所(リップ部の接続部分)に著しい負荷がかかる。その結果、当該箇所において破断切れが発生しやすく、ピン及びブッシュ間に充填されたグリースを長期に亘って安定に密封することが困難になる。そのため、チェーンシールに対して使用環境下で圧縮永久歪が小さく、かつ「破断切れ」が起り難いことが要求されており、チェーンシールは低圧縮永久歪、耐屈曲性及び耐摩耗性を具備することが必要になる。
このような問題を解決すべく、例えば、特許文献1には、硬度及び圧縮永久歪の低下を意図して、2元系フッ素ゴム、可塑剤、加硫剤及びその他添加剤からなり、可塑剤として液状の炭化フッ素系のオリゴマー又はポリマーと、該炭化フッ素系以外のオリゴマー又はポリマーとを配合したフッ素ゴム組成物が提案されている。また、特許文献2には、低圧縮永久歪及び耐熱性向上を意図して、3元系フッ素ゴム、2価の金属化合物(但し、酸化亜鉛を除く)、酸化亜鉛、ポリヒドロキシ化合物及び架橋助剤からなる耐熱性フッ素ゴム組成物が開示されている。しかしながら、これらに記載のフッ素ゴム組成物を用いたとしても、依然として上記要求特性を十分に満足できるチェーンシールを得るに至っていない。また、上記した圧縮永久歪と耐屈曲性は相反する特性であるため、両者を同時にバランスよく備えるチェーンシールは未だ存在しないのが実情である。
特開平7−53821号公報 特開平9−188793号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は圧縮永久歪及び耐屈曲性を同時にバランスよく備えることの可能なチェーンシールを提供することにある。
本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、チェーンシールの圧縮永久歪及び耐屈曲性が、該チェーンシールを形成すべきゴム組成物を構成するベースポリマーの粘度と密接に関連することを見出した。本発明者らは、更に詳細に検討したところ、少なくとも2種のフッ素ゴムを組み合わせ、特定値以上の粘度を有するベースポリマーを含むゴム組成物でチェーンシールを構成することにより上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)フッ素ゴムを含有するゴム組成物からなるチェーンシールであって、上記ゴム組成物は、第1のフッ素ゴム及び第2のフッ素ゴムをベースポリマーとして含み、該ベースポリマーのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が60以上である、チェーンシール。
(2)上記第1のフッ素ゴムのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が80以上であり、かつ、上記第2のフッ素ゴムのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が55以下である、上記(1)記載のチェーンシール。
(3)上記第1のフッ素ゴム及び上記第2のフッ素ゴムが共に2元系のフッ素ゴムである、上記(1)又は(2)記載のチェーンシール。
本発明のチェーンシールは、第1のフッ素ゴム及び第2のフッ素ゴムをベースポリマーとして含有し、該ベースポリマーのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が60以上であるゴム組成物により構成されるため、圧縮永久歪及び耐屈曲性を同時にバランスよく具備することができる。すなわち、本発明のチェーンシールは、使用環境下での圧縮永久歪が小さく、また屈曲運動時におけるチェーンシールへの負荷が軽減されているため、破断切れが起こり難く、長期間に亘って安定的に使用することができる。
したがって、本発明のチェーンシールは、特に高温環境に曝される飲料缶等の生産ラインにおける搬送用チェーンのチェーンシールとして好適である。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明のチェーンシールは、フッ素ゴムを含有するゴム組成物により構成されている。そして、そのゴム組成物は、第1のフッ素ゴム及び第2のフッ素ゴムをベースポリマー(ベースゴム)として含み、該ベースポリマーのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が60以上であることを特徴とする。
本発明においては、ベースポリマーを構成すべきフッ素ゴムとして、第1のフッ素ゴムと第2のフッ素ゴムを含有するが、高度にフッ素化され弾性を有するものであれば、2元系フッ素ゴムでも3元系フッ素ゴムであってもよい。第1のフッ素ゴムと第2のフッ素ゴムの組み合わせとしては、例えば、2元系フッ素ゴム同士、2元系フッ素ゴム及び3元系フッ素ゴム、3元系フッ素ゴム同士が挙げられる。中でも、2元系フッ素ゴム同士の組み合わせが好適である。
フッ素ゴムとしては、例えば、ビニリデンフルオロライド、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、ビニルフルオライド、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)及びパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)から選ばれる少なくとも1種を単量体単位として含有することが好ましく、中でもビニリデンフルオロライドがより好ましい。
2元系フッ素ゴムとしては、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン2元共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン2元共重合体が例示され、また、3元系フッ素ゴムとしては、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン3元共重合体、ビニリデンフルオライド−パーフルオロ(メチルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン3元共重合体、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン−エチレン3元共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−プロピレン3元共重合体が例示される。
中でも、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン2元共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン3元共重合体、ビニリデンフルオライド−パーフルオロ(メチルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン3元共重合体、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン−エチレン3元共重合体が好適である。これらのフッ素ゴムを選択することで、低圧縮永久歪及び耐屈曲性を同時にバランスよく具備することができる。
本発明に係るゴム組成物は、ベースポリマーのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が60以上であるが、本明細書において、ムーニー粘度(ML1+10,100℃)とはJIS K6300−1に準拠し、100℃で予熱時間1分と、ローターの回転時間10分の条件で測定される値をいう。なお、この数値が大きいほど、一般的には高分子タイプとなり、感覚的に硬くなる。
ベースポリマーのムーニー粘度(ML1+10,100℃)を60以上とするために、フッ素ゴムとして、例えば、ムーニー粘度(ML1+10,100℃)が好ましくは80以上(より好ましくは90以上)の第1のフッ素ゴムが好適に使用される。第1のフッ素ゴムは、圧縮永久歪の低減に機能することができる。なお、第1のフッ素ゴムは、ムーニー粘度が上記特定値以上であれば2元系でも3元系であってもよく、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、第1のフッ素ゴムの粘度の上限は、混練によりゴム組成物を調製できれば特に限定されるものではない。
第1のフッ素ゴムとしては、例えば、ムーニー粘度(ML1+10,100℃)が85〜105のビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン2元共重合体が例示される。このようなフッ素ゴムは、例えば、ダイエルG−7801(商品名、ダイキン工業製)として商業的に入手することが可能である。
また、第2のフッ素ゴムとして、ムーニー粘度(ML1+10,100℃)が好ましくは55以下(より好ましくは30以下)のフッ素ゴムが好適に使用される。このような第2のフッ素ゴムを含有することで、耐屈曲性を格段に向上させることができる。第2のフッ素ゴムは、ムーニー粘度が上記特定値以下であれば2元系でも3元系であってもよく、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
第2のフッ素ゴムとしては、例えば、ムーニー粘度(ML1+10,100℃)が35〜50のビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン2元共重合体が例示される。このようなフッ素ゴムは、ダイエルG−7211(商品名、ダイキン工業製)として商業的に入手することが可能である。
第1のフッ素ゴムと第2のフッ素ゴムとの配合割合(重量比)は、好ましくは9.5:0.5〜4:6、より好ましくは9:1〜4:6である。
上記のような配合割合にすることで、ベースポリマーのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が60以上、好ましくは65以上のフッ素ゴム組成物を簡便に得ることができる。
本発明に係るゴム組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、一般的なゴム組成物に含まれる他の物質(例えば、加硫剤、加硫促進助剤、補強剤、老化防止剤、可塑剤、滑剤などの添加剤)が含まれていてもよい。
加硫剤としては特に制限はないが、例えば、ポリオール系加硫剤、過酸化物系加硫剤、アミン系加硫剤が挙げられ、特にはポリオール系加硫剤が好ましく、具体的にはビスフェノールAFが好適である。
加硫剤の配合量は、フッ素ゴム合計100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは1〜3重量部程度である。加硫剤の配合割合が低下すると圧縮永久歪が低下する傾向となる一方で、耐屈曲性が向上する傾向となる。
加硫促進助剤は、主として加硫により生成する酸性物質を吸収する作用を有するものであり、すなわち受酸剤として機能する。例えば、マグネシウム、カルシウム、鉛等の2価金属の酸化物及び/又は水酸化物が用いられ、具体的には、酸化マグネシウム、水酸化カルシウムが好適である。加硫促進助剤の配合割合は、フッ素ゴム合計100重量部に対して、好ましくは5〜50重量部である。
補強剤は、ゴム組成物の耐摩耗性を向上させる機能を有する。具体的には、カーボンブラック等が挙げられる。補強剤として使用されるカーボンブラックとしては特に制限はなく、HAF系カーボンブラック、MAF系カーボンブラック、FEF系カーボンブラック、SRF系カーボンブラック、GRF系カーボンブラック等のファーネスブラック;FT系カーボンブラック、MT系カーボンブラック等のサーマルブラックが例示される。これらのカーボンブラックは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができるが、中でも耐摩耗性、加工性の観点から、ファーネスブラック、特にFEF系カーボンブラックが好ましい。
補強剤の配合割合は、フッ素ゴム合計100重量部に対して、好ましくは10〜150重量部である。10重量部未満であると、得られたゴム成形物が柔らか過ぎてシール機能が低下する傾向にある。また、150重量部を超えると、得られたゴム成形物の圧縮永久歪が大きくなる傾向にある。
老化防止剤としては、例えば、従来公知の2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体等のアミン−ケトン系老化防止剤、4,4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N'−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等の芳香族第二級アミン系老化防止剤、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等のモノフェノール系老化防止剤、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンズイミダゾール等のベンズイミダゾール系老化防止剤等が例示される。これらは、必要に応じて単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。老化防止剤の配合割合は、例えば、フッ素ゴム合計100重量部に対して、好ましくは5重量部以下である。
本発明に係るゴム組成物は、従来公知のインタミックス、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機、あるいはオープンロール等を用いて混練した後、射出成形機、圧縮成形機、押出成形機等を用いて所望の形状のチェーンシールに成形される。なお、ゴム成形物は加硫を施すのが好ましく、加硫方法は従来公知の方法を採用することができるが、170℃で10分間の一次加硫、230℃で24時間の二次加硫を行なう加硫条件が好ましい。これにより、加硫後における伸びを250%以上とすることが可能になり、屈曲運動時におけるチェーンシールへの負荷をより確実に軽減することができる。本明細書において、伸びとは、ゴム組成物の加硫物をJIS K 6251に準拠して測定される値をいう。
チェーンシールの形状は特に限定されず、例えば、O−リング、図1に示す断面略十字形状等が例示される。図1に示すチェーンシールは、具体的には、軸方向に配置された第1及び第2のリップ部と、該軸方向に直交する方向に配置された第3及び第4のリップ部とから構成されている。第1のリップ部の外周形状は円弧状であり、その幅は第2のリップ部の幅よりも大きい方が好ましい。また、各リップ部の接続部分の形状は、円弧状であることが好ましい。なお、チェーンシールの大きさも特に限定はなく、使用目的に応じて適宜選択される。
このようにして得られたチェーンシールは、使用環境下での圧縮永久歪が小さく、また屈曲運動時におけるチェーンシールへの負荷を軽減されているため、破断切れが起こり難い。すなわち、本発明のチェーンシールは、それに要求される圧縮永久歪及び耐屈曲性を同時にバランスよく具備することができる。このように、本発明のチェーンシールは耐久性に優れるため、長期間に亘って安定的に使用することができることから、特に高温環境に曝される飲料缶等の生産ラインにおける搬送用チェーンのチェーンシールとして好適である。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
フッ素ゴムとして、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン2元共重合体(ダイエルG−7801、ムーニー粘度(ML1+10,100℃):91、ダイキン工業製)80重量部と、ビニリデンフルオロライド−ヘキサフルオロプロピレン2元共重合体(ダイエルG−7211、ムーニー粘度(ML1+10,100℃):40、ダイキン工業製)20重量部を配合してベースポリマー(ベースゴム)を得た。得られたベースポリマーのムーニー粘度をJIS K 6300−1に準拠して測定したところ82であった。
ベースポリマーに、更に補強剤(FEF系カーボンブラック)、受酸剤(酸化マグネシウム、水酸化カルシウム)を配合し、オーブンロールで混練してゴム組成物を調製した。
次いで、ゴム組成物をプレス成形装置にて加硫成型(一次架橋、二次架橋)を経て成形し、サンプルを得た。
〔実施例2〕
フッ素ゴムとして、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン2元共重合体(ダイエルG−7801、ムーニー粘度(ML1+10,100℃):91、ダイキン工業製)40重量部と、ビニリデンフルオロライド−ヘキサフルオロプロピレン2元共重合体(ダイエルG−7211、ムーニー粘度(ML1+10,100℃):40、ダイキン工業製)60重量部を配合してベースポリマー(ベースゴム)を得た。得られたベースポリマーのムーニー粘度をJIS K 6300−1に準拠して測定したところ60であった。
ベースポリマーに、更に補強剤(FEF系カーボンブラック)、受酸剤(酸化マグネシウム、水酸化カルシウム)を配合し、オーブンロールで混練してゴム組成物を調製した。
次いで、ゴム組成物をプレス成形装置にて加硫成型(一次架橋、二次架橋)を経て成形し、サンプルを得た。
〔比較例1〕
ベースポリマー(ベースゴム)として、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン2元共重合体(ダイエルG−702、ムーニー粘度(ML1+10,100℃):54、ダイキン工業製)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によりゴム組成物を調製した。
次いで、ゴム組成物をプレス成形装置にて加硫成型(一次架橋、二次架橋)を経て成形し、サンプルを得た。
〔比較例2〕
ベースポリマー(ベースゴム)として、ビニリデンフルオロライド−ヘキサフルオロプロピレン2元共重合体(ダイエルG−7801)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によりゴム組成物を調製した。
次いで、ゴム組成物をプレス成形装置にて加硫成型(一次架橋、二次架橋)を経て成形し、サンプルを得た。
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた各サンプルについて、下記の(1)〜(4)の試験を行い、その特性を評価した。
(1)伸び
JIS K 6251に準拠して伸びを測定した。
(2)圧縮永久歪
JIS K 6262に準拠して圧縮永久歪を測定した。
(3)耐摩耗性
一定引張方式摩耗試験機を用いて下記の条件で摩耗量を測定した。まずクランク軸の駆動により相手金属板を往復動させ、この相手金属板の往復動する方向に垂直な方向に荷重をかけながら、試料を相手金属板に摺動させた。試料と相手金属板と間の接触荷重の作用には、エアシリンダの推力を用いた。各条件は以下の通りであった。
・試料:円柱状(直径=6.3mm、高さ=8mm)
・相手金属板材料:SS400
・相手金属板表面粗さ:3.2S
・往復動方向:相手金属板の仕上げ方向と直角に往復動
・駆動速度:60cpm
・ストローク:10mm
・荷重:0.8MPa
・作動回数:10万サイクル
・潤滑の有無:無
・温度:常温(25℃)
摩耗量=[(W1−W2)/S]/A
〔W1:試験前の試料重量(g)、W2:試験後の試料重量(g)、S:試料の比重、A:試料の底面積(mm2)〕
の式にて、各摩耗量(mm)を算出した。そして、比較例1の摩耗量を1とした時の相対値として評価した。評価結果を表1に示す。
(4)耐屈曲性
JIS K 6260に準拠して耐屈曲性試験を行なった。
Figure 2008190618
表1に示すように、2種類の2元系フッ素ゴムで構成され、ムーニー粘度(ML1+10,100℃)が60以上であるベースポリマーを含有するゴム組成物を用いた実施例においては、2元系フッ素ゴムを単独で含有せしめた比較例に比べて、圧縮永久歪及び耐屈曲性が共に優れており、しかもそれらの特性を同時にバランスよく備えることが確認された。
チェーンシールの一例を示す断面図である。

Claims (3)

  1. フッ素ゴムを含有するゴム組成物からなるチェーンシールであって、
    前記ゴム組成物は、第1のフッ素ゴム及び第2のフッ素ゴムをベースポリマーとして含み、該ベースポリマーのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が60以上である、チェーンシール。
  2. 前記第1のフッ素ゴムのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が80以上であり、かつ、前記第2のフッ素ゴムのムーニー粘度(ML1+10,100℃)が55以下である、請求項1記載のチェーンシール。
  3. 前記第1のフッ素ゴム及び前記第2のフッ素ゴムが共に2元系のフッ素ゴムである、請求項1又は2記載のチェーンシール。
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