JP2867262B2 - フッ素ゴム組成物 - Google Patents
フッ素ゴム組成物Info
- Publication number
- JP2867262B2 JP2867262B2 JP1023698A JP2369889A JP2867262B2 JP 2867262 B2 JP2867262 B2 JP 2867262B2 JP 1023698 A JP1023698 A JP 1023698A JP 2369889 A JP2369889 A JP 2369889A JP 2867262 B2 JP2867262 B2 JP 2867262B2
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- Japan
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- fluororubber
- seal
- rubber composition
- potassium titanate
- fluoro rubber
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フッ素ゴム組成物に関する。更に詳しく
は、材料強度ならびに耐摩耗性を改善し、回転シール、
往復動シールなどの成形材料として好適に使用し得るフ
ッ素ゴム組成物に関する。
は、材料強度ならびに耐摩耗性を改善し、回転シール、
往復動シールなどの成形材料として好適に使用し得るフ
ッ素ゴム組成物に関する。
従来摺動材料の摩耗性や摩擦性の改良に使用されてい
るグラファイト、フッ素樹脂などの潤滑剤は、摩擦抵抗
は低下せしめるものの、材料強度が十分得られないた
め、耐摩耗性の点では満足されていない。そのため、他
の補強性充填剤と併用し、材料強度を向上させることが
行われている。
るグラファイト、フッ素樹脂などの潤滑剤は、摩擦抵抗
は低下せしめるものの、材料強度が十分得られないた
め、耐摩耗性の点では満足されていない。そのため、他
の補強性充填剤と併用し、材料強度を向上させることが
行われている。
このような補強性充填剤としては、炭素繊維、ガラス
繊維などが用いられているが、これらは繊維長が大きい
ため、材料マトリックス中で配向し易く、強度に方向性
が生ずるのを避けることができない。
繊維などが用いられているが、これらは繊維長が大きい
ため、材料マトリックス中で配向し易く、強度に方向性
が生ずるのを避けることができない。
本発明の目的は、方向性を生じさせることなく材料強
度を改善し、併せて耐摩耗性をも改善して、オイルシー
ルなどの回転シール、バルブステムシールなどの往復動
シールなどのシール成形材料として好適に使用し得るフ
ッ素ゴム組成物を提供することにある。
度を改善し、併せて耐摩耗性をも改善して、オイルシー
ルなどの回転シール、バルブステムシールなどの往復動
シールなどのシール成形材料として好適に使用し得るフ
ッ素ゴム組成物を提供することにある。
かかる目的を達成せしめる本発明のフッ素ゴム組成物
は、フッ素ゴムにチタン酸カリウムウィスカーを配合し
てなる。
は、フッ素ゴムにチタン酸カリウムウィスカーを配合し
てなる。
フッ素ゴムとしては、例えばフッ化ビニリデンと他の
含フッ素オレフィンとの共重合体などが用いられる。具
体的には、例えばフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプ
ロペン、ペンタフルオロプロペン、トリフルオロエチレ
ン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオロエチ
レン、フッ化ビニル、パーフルオロアクリル酸エステ
ル、アクリル酸パーフルオロアルキル、パーフルオロメ
チルビニルエーテル、パーフルオロプロピルビニルエー
テルなどの1種または2種以上の共重合体が挙げられ、
好ましくはフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペン
2元共重合体およびフッ化ビニリデン−テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロペン3元共重合体が挙げ
られる。
含フッ素オレフィンとの共重合体などが用いられる。具
体的には、例えばフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプ
ロペン、ペンタフルオロプロペン、トリフルオロエチレ
ン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオロエチ
レン、フッ化ビニル、パーフルオロアクリル酸エステ
ル、アクリル酸パーフルオロアルキル、パーフルオロメ
チルビニルエーテル、パーフルオロプロピルビニルエー
テルなどの1種または2種以上の共重合体が挙げられ、
好ましくはフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペン
2元共重合体およびフッ化ビニリデン−テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロペン3元共重合体が挙げ
られる。
これらのフッ素ゴムに配合されるチタン酸カリウムウ
ィスカーは、近似組成K2O・(TiO2)n〔n:1以上の整数、
好ましくは4〜8〕で示され、一般に平均繊維長約10〜
20μm、繊維径約0.2〜0.5μmのものとして市販されて
いる。かかるチタン酸カリウムウィスカーは、フッ素ゴ
ム100重量部当り約5〜40重量部、好ましくは約10〜20
重量部の割合で配合して用いられる。これ以上の割合で
用いられると、硬さが上がりすぎ実用上のゴム硬度とは
ならず、一方これより少ない割合で用いると、本発明の
目的が達成されなくなる。
ィスカーは、近似組成K2O・(TiO2)n〔n:1以上の整数、
好ましくは4〜8〕で示され、一般に平均繊維長約10〜
20μm、繊維径約0.2〜0.5μmのものとして市販されて
いる。かかるチタン酸カリウムウィスカーは、フッ素ゴ
ム100重量部当り約5〜40重量部、好ましくは約10〜20
重量部の割合で配合して用いられる。これ以上の割合で
用いられると、硬さが上がりすぎ実用上のゴム硬度とは
ならず、一方これより少ない割合で用いると、本発明の
目的が達成されなくなる。
フッ素ゴム組成物中には、加硫剤、加硫促進剤、受酸
剤(2価金属の酸化物または水酸化物)、補強剤、充填
剤、可塑剤、滑剤、加工助剤、顔料などが適宜必要に応
じて配合される。
剤(2価金属の酸化物または水酸化物)、補強剤、充填
剤、可塑剤、滑剤、加工助剤、顔料などが適宜必要に応
じて配合される。
組成物の調製は、各配合成分をオープンロールあるい
はニーダ、インターミックス、バンバリーなどの密閉式
混練機を用いて混練することによって行われ、調製され
た組成物はフッ素ゴムの加硫条件に従って加硫成形され
る。
はニーダ、インターミックス、バンバリーなどの密閉式
混練機を用いて混練することによって行われ、調製され
た組成物はフッ素ゴムの加硫条件に従って加硫成形され
る。
本発明に係るフッ素ゴム組成物は、そこに配合された
チタン酸カリウムウィスカーの繊維長が従来補強性充填
剤として用いられていた炭素繊維やガラス繊維の繊維径
と同等であり、従って配向しないので、材料強度に方向
性を与えない。また、材料強度の向上と耐摩耗性の改善
とを同時に達成させている。
チタン酸カリウムウィスカーの繊維長が従来補強性充填
剤として用いられていた炭素繊維やガラス繊維の繊維径
と同等であり、従って配向しないので、材料強度に方向
性を与えない。また、材料強度の向上と耐摩耗性の改善
とを同時に達成させている。
従って、本発明のフッ素ゴム組成物は、回転シール、
往復動シールなどのシール成形材料として好適に使用す
ることができる。
往復動シールなどのシール成形材料として好適に使用す
ることができる。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1 フッ素ゴム(デュポン社製品バイトンE60C) 100重量部 酸化マグネシウム 3 水酸化カルシウム 6 チタン酸カリウムウィスカー(大塚化学薬品製品ティス
モD) 10 MTカーボンブラック 10 以上の各配合剤をオープンロールで混練し、所定の試
験片形状に175℃で15分間圧縮成形した後、230℃で15時
間の熱処理を行ない、加硫された試験片について次の各
項目の試験を行った。得られた結果は、後記表に示され
る。
モD) 10 MTカーボンブラック 10 以上の各配合剤をオープンロールで混練し、所定の試
験片形状に175℃で15分間圧縮成形した後、230℃で15時
間の熱処理を行ない、加硫された試験片について次の各
項目の試験を行った。得られた結果は、後記表に示され
る。
材料物性:厚さ2mmの加硫シートについて、オープン
ロールのグレーン方向に平行方向または垂直方向に引張
ったときの100%モジュラス、引張強さおよび伸びをJIS
K−6301に準じて測定 摩耗試験:厚さ2mmの加硫シートについて、回転数100
0rpm、荷重1kg、砥石H−18の試験条件下で、テーバ摩
耗試験を実施 製品摩耗試験:バルブステムシールについて、往復頻
度1500cpm、ストローク100mm、減圧度−400mmHg、油温1
20℃(オイルSAE#30)の試験条件下で、オイル漏れ量
およびリップ摩耗断面積を測定 実施例2 実施例1において、チタン酸カリウムウィスカー配合
量を20重量部に、またMTカーボンブラック配合量を5重
量部にそれぞれ変更した。
ロールのグレーン方向に平行方向または垂直方向に引張
ったときの100%モジュラス、引張強さおよび伸びをJIS
K−6301に準じて測定 摩耗試験:厚さ2mmの加硫シートについて、回転数100
0rpm、荷重1kg、砥石H−18の試験条件下で、テーバ摩
耗試験を実施 製品摩耗試験:バルブステムシールについて、往復頻
度1500cpm、ストローク100mm、減圧度−400mmHg、油温1
20℃(オイルSAE#30)の試験条件下で、オイル漏れ量
およびリップ摩耗断面積を測定 実施例2 実施例1において、チタン酸カリウムウィスカー配合
量を20重量部に、またMTカーボンブラック配合量を5重
量部にそれぞれ変更した。
比較例1 実施例1において、チタン酸カリウムウィスカーの代
りに同量の天然グラファイトが用いられ、またMTカーボ
ンブラック配合量が20重量部に変更された。
りに同量の天然グラファイトが用いられ、またMTカーボ
ンブラック配合量が20重量部に変更された。
比較例2〜3 実施例1において、チタン酸カリウムウィスカーの代
りに、それぞれ同量のフッ素樹脂(ダイキン工業製品ル
ブロンL−5)またはガラス繊維(日東紡績製品PFA)
が用いられた。
りに、それぞれ同量のフッ素樹脂(ダイキン工業製品ル
ブロンL−5)またはガラス繊維(日東紡績製品PFA)
が用いられた。
実施例2および各比較例での測定結果も、次の表に併
記される。
記される。
Claims (1)
- 【請求項1】フッ素ゴムにチタン酸カリウムウイスカー
を配合してなるシール成形用フッ素ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1023698A JP2867262B2 (ja) | 1989-02-03 | 1989-02-03 | フッ素ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1023698A JP2867262B2 (ja) | 1989-02-03 | 1989-02-03 | フッ素ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02206639A JPH02206639A (ja) | 1990-08-16 |
JP2867262B2 true JP2867262B2 (ja) | 1999-03-08 |
Family
ID=12117620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1023698A Expired - Lifetime JP2867262B2 (ja) | 1989-02-03 | 1989-02-03 | フッ素ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2867262B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100455624C (zh) * | 2006-04-20 | 2009-01-28 | 上海道氟化工科技有限公司 | 氟橡胶组合物及其成型制品 |
WO2014024661A1 (ja) | 2012-08-10 | 2014-02-13 | Nok株式会社 | フッ素ゴム組成物 |
JP6451626B2 (ja) * | 2013-04-26 | 2019-01-16 | Nok株式会社 | フッ素ゴム組成物 |
CN108178892B (zh) * | 2018-02-05 | 2020-10-23 | 青岛科技大学 | 一种高强度低压变氟橡胶材料及其制备方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58198573A (ja) * | 1982-05-13 | 1983-11-18 | Otsuka Chem Co Ltd | 耐摩耗性コ−テイング材 |
JPS6038452A (ja) * | 1983-08-10 | 1985-02-28 | Otsuka Chem Co Ltd | フツ化ビニリデン系樹脂組成物 |
JPS60135446A (ja) * | 1983-12-22 | 1985-07-18 | Otsuka Chem Co Ltd | 溶融成形可能なフツ素系樹脂組成物 |
JPS6389558A (ja) * | 1986-10-02 | 1988-04-20 | Dainichi Color & Chem Mfg Co Ltd | 弗素樹脂組成物 |
-
1989
- 1989-02-03 JP JP1023698A patent/JP2867262B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02206639A (ja) | 1990-08-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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