JP2000256514A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JP2000256514A
JP2000256514A JP6254499A JP6254499A JP2000256514A JP 2000256514 A JP2000256514 A JP 2000256514A JP 6254499 A JP6254499 A JP 6254499A JP 6254499 A JP6254499 A JP 6254499A JP 2000256514 A JP2000256514 A JP 2000256514A
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rubber
ptfe
tetrafluoroethylene resin
rubber composition
tetrafluoroethylene
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JP6254499A
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English (en)
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Seiji Nakagome
誠治 中込
Yoshihiro Kuzumaki
義宏 葛巻
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テトラフルオロエチレン樹脂を配合したゴム
組成物であって、非粘着性であることは勿論のこと、表
面摩擦特性や加硫物性などの点でもすぐれたゴム加硫物
を与え得るものを提供する。 【解決手段】 ゴム100重量部にフィブリル形成能のあ
る未焼成テトラフルオロエチレン樹脂を約0.5〜10重量
部の割合で配合したゴム組成物。このゴム組成物は、非
粘着性および表面摩擦特性または加硫物性などにすぐれ
た加硫物を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物に関す
る。更に詳しくは、非粘着性および表面摩擦特性または
加硫物性などにすぐれた加硫物を与え得るゴム組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)によ
って代表されるテトラフルオロエチレン樹脂は、非粘着
性でかつ低摩擦係数を有する樹脂材料として、摺動材の
成形材料等に用いられている。そして、この樹脂粒子を
各種のゴムや他の樹脂に配合することにより、摩擦係数
の低減を実現させている。
【0003】PTFE粒子の場合、非粘着性や摩擦係数低減
の効果は、一般に10phr以上でないと期待できず、また
ゴムの加硫物性改善効果は、10phr以上配合しても期待
できないのが実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、テト
ラフルオロエチレン樹脂を配合したゴム組成物であっ
て、少ない配合量でありながら、非粘着性であることは
勿論のこと、表面摩擦特性や加硫物性などの点でもすぐ
れたゴム加硫物を与え得るものを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
ゴム100重量部にフィブリル形成能のある未焼成テトラ
フルオロエチレン樹脂を約0.5〜10重量部の割合で配合
したゴム組成物によって達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】フィブリル形成能のある未焼成テ
トラフルオロエチレン樹脂によって改質されるゴムとし
ては、任意のものを用いることができ、好ましくはアク
リルゴムやフッ素ゴムが用いられる。
【0007】これらのゴムに配合されるフィブリル形成
能のある未焼成テトラフルオロエチレン樹脂は、テトラ
フルオロエチレンを単独重合またはこれを主成分として
共重合させた後、高温、高圧などの焼結処理に曝すこと
なく得られる高分子量体であって、水性ディスパージョ
ンや微粉末等の状態で使用されている。実際には、市販
品である三井デュポンフロロケミカル製品PTFE 6J、6C-
J、62-Jあるいはダイキン製品PTFE F-103、F-104、F-20
1、D-1、D-2、D-2C等の粒子状物をそのまま用いること
ができる。
【0008】ゴムとPTFEとは、ゴム100重量部に対してP
TFEが約0.5〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割
合で用いられる。これ以下のPTFE配合割合では、本発明
の目的とする各種の改善効果を達成させることができ
ず、一方これ以上の配合割合でPTFEが用いられると、PT
FEのフィブリル化によって配合が困難となったり、ある
いは配合できたとしても材料が硬くなり、ゴム弾性が損
われるようになる。
【0009】これに対して、フィブリル形成能のない未
焼成テトラフルオロエチレン樹脂、例えば三井デュポン
フロロケミカル製品PTFE MP-1500Jや喜多村製品PTFE KT
-300M等を配合した場合には、同程度の配合量では、そ
の種類によっては加硫ゴム成形品の非粘着化は達成でき
ても、摩擦係数の低減化あるいは加硫物性の改善という
目的は達成されない。
【0010】フィブリル形成能のあるPTFEを配合した場
合の大きな摩擦係数低減化効果は、その理由は必ずしも
明らかではないが、PTFEの相手材(ゴム)表面への転写性
(延展性)がすぐれていること、摺動方向に沿ってフィブ
リル化し、PTFE繊維が摺動面に並ぶので摩擦係数が低減
すること、多量のPTFEがゴムの加硫形成品の表面近傍に
存在することなどが考えられる。
【0011】フィブリル形成能のあるPTFEの所定量をゴ
ムに配合した場合には、フィブリル形成能のないPTFEを
ゴム100重量部当り約50重量部以下、好ましくは約10重
量部以下の割合で併用することもできる。フィブリル形
成能のないPTFEの併用は、加工性の改善や非粘着性、摩
擦係数の更なる改善という点からは有効である。
【0012】以上の各成分を必須成分または任意成分と
するゴム組成物中には、主要な成分であるゴムに対する
各種配合剤が配合される。架橋系としては、例えばアク
リルゴムにあっては金属石鹸/イオウ系、アミン系、カ
ルボン酸系、パーオキサイド系等の加硫剤が、またフッ
素ゴムにあってはアミン系、ポリオール系、パーオキサ
イド系等の加硫剤がそれぞれ用いられる。PTFEは化学的
に不活性であるので、これらの架橋系に対しても実質的
に何ら悪影響を及ぼすものではない。
【0013】ゴム組成物の調製は、用いられたゴムにそ
れに対応する架橋系その他の各種配合剤を加え、オープ
ンロール、ニーダ等で混練した後、そこにフィブリル形
成能のある未焼成テトラフルオロエチレン樹脂粒子を加
え、ロール、ニーダ等を用いて、室温以上、一般には室
温乃至約60℃の温度条件下で混練し、そこに大きなせん
断力を適用することにより行われ、PTFE粒子は投入時に
フィブリル化されながら切断して、微分散される。
【0014】その後、用いられたゴムの加硫成形条件に
従って加硫成形が行われ、これの賦形時に大変形を与え
ることにより、更にフィブリル化を進行させることがで
きる。また、PTFEの配合、混練をなるべく低温で行うこ
とによりフィブリル化させず、賦形段階でフィブリル化
させることもできる。
【0015】
【発明の効果】本発明に係るゴム組成物にあっては、一
般にゴム弾性率はテトラフルオロエチレン樹脂の弾性率
よりも低いため、テトラフルオロエチレン樹脂のフィブ
リル化による補強効果が期待できる。これに対して、フ
ィブリル形成能のないテトラフルオロエチレン樹脂をゴ
ムに配合した場合には、補強効果が期待できない。
【0016】フィブリル形成能のある未焼成テトラフル
オロエチレン樹脂が配合されるゴムは、非粘着化につい
てはゴムの種類を問わず有効に達成されるが、それと共
に改質される他の性質はゴムの種類によって異なり、例
えばアクリルゴムにあっては表面摩擦特性の改善が、ま
たフッ素ゴムについては加硫物性の改善がそれぞれ達成
される。
【0017】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0018】 実施例1〜2、比較例1〜5 アクリルゴム(日本メクトロン製品ノックスタイトPA-404K) 100重量部 ISAFカーボンブラック(東海カーボン製品シースト5H) 50 〃 グラファイト(日電カーボン製品グラファイトAO) 20 〃 老化防止剤(ユニロイヤル社製品ナウガード445) 2 〃 ステアリン酸 1 〃 イオウ 0.3 〃 ステアリン酸ナトリウム 3 〃 ステアリン酸カリウム 0.25 〃 以上の各配合成分を、10インチオープンロールを用いて
40℃で混練し、マスターバッチを得た。
【0019】得られたマスターバッチを7等分し、そこ
にフィブリル形成能のある微粉末状PTFE-A(三井・デュ
ポンフロロケミカル製品6J)、あるいはフィブリル形成
能のない微粉末状PTFE-B(喜多村製品KT-300M)または微
粉末状PTFE-C(三井・デュポンフロロケミカル製品MP-15
00J)の所定量(単位:重量部)をロール初期温度30℃の10
インチオープンロールを用いて配合、混練し、実施例1
〜2ではPTFEがフィブリル化された状態で配合された組
成物を調製した。 実施例 比較例 PTFE A 2 1 − − − − − B − 9 − − − − 10 C − − − 2 5 10 −
【0020】調製された組成物について、180℃、8分間
のプレス架橋および175℃、4時間のオーブン架橋を行な
い、架橋物について次の各項目の測定および評価を行な
い、下記表1に示されるような結果を得た。 機械的物性:JIS K-6251準拠 動摩擦係数:往復動式の摩擦力測定機を用い、ピン荷重
0.2N、摺動速度1mm/秒の条件下で10往復させ、10往復目
のときの値を基準として算出 非粘着性 :粘着性が小さい○、粘着性ややあり△、粘
着性あり×として評価 表1 実施例 比較例 測定・評価項目 1 2 1 2 3 4 5 [機械的特性] 硬さ (ショアA) 66 65 64 64 65 65 65 引張強さ (MPa) 13.1 11.7 11.3 11.6 12.2 11.8 11.2 伸び (%) 210 199 210 204 203 194 186 100%モジュラス(MPa) 7.02 6.31 6.22 6.28 6.26 6.22 6.40 引裂強さ TR(KN/m) 16.3 13.6 11.0 11.0 11.7 11.8 10.9 [動摩擦係数] μk 1.50 1.61 1.96 1.87 1.86 1.84 1.88 [非粘着性] 粘着性の有無 ○ ○ × △ △ ○ ○
【0021】 実施例3、比較例6〜7 フッ素ゴム(日本メクトロン製品RE250) 100重量部 MTカーボンブラック 10 〃 酸化マグネシウム 3 〃 水酸化マグネシウム 3 〃 ビスフェノールAF50重量%フッ素ゴム希釈品 4 〃 (日本メクトロン製品ケミノックスAF-50) 35重量%リン酸塩系架橋促進剤希釈品 1.5 〃 (同社製品ケミノックスB-35) 10重量%アミン系架橋助剤希釈品 1 〃 (同社製品ケミノックスD-10) 以上の各配合成分を10インチオープンロールで40℃で混
練し、マスターバッチを得た。
【0022】得られたマスターバッチを3等分し、そこ
に微粉末状PTFE-A 2重量部(実施例3)、PTFE添加せず(比
較例6)または微粉末状PTFE-B 20重量部(比較例7)をロー
ルを用いて室温下に配合、混練し、実施例5ではPTFEが
フィブリル化された状態で配合された組成物を調製し
た。
【0023】調製された組成物について、180℃、8分間
のプレス架橋および230℃、22時間のオーブン架橋を行
ない、得られた架橋物について前記と同様の各種測定お
よび評価を行って、次の表2に示されるような結果を得
た。 表2 測定・評価項目 実施例5 比較例6 比較例7 [機械的特性] 硬さ (ショアA) 70 62 69 引張強さ (MPa) 11.5 9.3 6.4 伸び (%) 300 280 250 100%モジュラス(MPa) 4.70 2.31 2.64 引裂強さ TR10(KN/m) 23.3 9.6 11.6 [非粘着性] 粘着性の有無 ○ ○ ○
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月3日(2000.4.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】 調製された組成物について、180℃、8分
間のプレス架橋および230℃、22時間のオーブン架橋を
行ない、得られた架橋物について前記と同様の各種測定
および評価を行って、次の表2に示されるような結果を
得た。 表2 測定・評価項目 実施例3 比較例6 比較例7 [機械的特性] 硬さ (ショアA) 70 62 69 引張強さ (MPa) 11.5 9.3 6.4 伸び (%) 300 280 250 100%モジュラス(MPa) 4.70 2.31 2.64 引裂強さ TR10(KN/m) 23.3 9.6 11.6 [非粘着性] 粘着性の有無 ○ ○ ○

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム100重量部にフィブリル形成能のあ
    る未焼成テトラフルオロエチレン樹脂を約0.5〜10重量
    部の割合で配合してなるゴム組成物。
  2. 【請求項2】 更にフィブリル形成能のない未焼成テト
    ラフルオロエチレン樹脂を約50重量部以下の割合で配合
    してなる請求項1記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 混練によりフィブリル形成能のある未焼
    成テトラフルオロエチレンをフィブリル化させた請求項
    1または2記載のゴム組成物。
JP6254499A 1999-03-10 1999-03-10 ゴム組成物 Pending JP2000256514A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006070233A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Starlite Co Ltd 混合系の非溶融加工性フッ素樹脂

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006070233A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Starlite Co Ltd 混合系の非溶融加工性フッ素樹脂

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