JP2008188072A - ドライタイプの皮膚清拭用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】確実に清涼感が得られるドライタイプの皮膚清拭用シートとする。
【解決手段】 繊維を原料とし、吸油性填量を含む、1プライ以上でドライタイプの皮膚清拭用シートであって、糖アルコール及びグリセリンを含み、シートの1プライ(1枚)あたりの坪量(JIS P 8124:1998)が10〜60g/m2で、かつシートの厚さ合計が160〜500μmである。
【選択図】なし

Description

本発明は、脂取り紙などでドライタイプの皮膚清拭用シートに関するものである。
現在、皮膚清拭用シートとしては、例えば、顔面皮膚に分泌される皮脂を吸収して顔面を清拭する化粧用紙としての脂取り紙などが市販化されている。この脂取り紙は、顔面の表皮に浮き出た皮脂を吸収・除去し、化粧直しの時のファンデーションののりをよくする目的や、皮脂の分泌による顔面のギラツキを軽減する目的などで、使用される。
また、皮膚清拭用シートとしては、例えば、アルコール含浸させた不織布からなるウェットタイプのティシュなども市販化されている。このウェットティシュは、アルコールの揮発による吸熱によって清涼感が得られるため、特に夏場などにおいては、好んで使用される。そして、このウェットティシュとしては、清涼感とともに、脂取り紙と同等の脂取り機能を有するものも開発されている。しかしながら、この従来の脂取り機能を有するウェットティシュは、例えば、化粧直しの時に使用すると、化粧が崩れてしまうという問題を有していた。
そこで、現在では、ドライタイプでありながら、清涼感が得られるとともに、脂取り機能を有する皮膚清拭用シートが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。ドライタイプの皮膚清拭用シートは、ウェットタイプの皮膚清拭用シートと比べて、汗などの吸収性にも優れ、皮膚を清拭するに好ましいものである。また、ドライタイプの皮膚清拭用シートは、ウェットタイプの皮膚清拭用シートのように、密閉容器内に収納する必要がないとの利点や、清拭後に水分が皮膚上に残存しないとの利点もある。
しかしながら、特許文献1などのドライタイプの皮膚清拭用シートも、いまだ皮膚清拭能力に改良の余地があり、特に確実に清涼感が得られるシートの開発が望まれている。
特開2005−218745号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、化粧崩れ等が生じず、かつ確実に清涼感が得られるドライタイプの皮膚清拭用シートを提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
繊維を原料とし、吸油性填量を含む、1プライ以上でドライタイプの皮膚清拭用シートであって、
糖アルコール及びグリセリンを含み、
シートの1プライ(1枚)あたりの坪量(JIS P 8124:1998)が10〜60g/m2で、かつシートの厚さ合計が160〜500μmである、ことを特徴とするドライタイプの皮膚清拭用シート。
〔請求項2記載の発明〕
前記繊維原料は、冷感刺激剤を内包したマイクロカプセルをも含み、
このマイクロカプセルは、平均粒子径が8〜100μmで、シートの1プライ(1枚)あたりの含有量が0.1〜12.0g/m2となるように塗工されて含み、シートの1プライ(1枚)あたりのシートの密度(JIS P 8118:1998)が0.05〜0.4g/m3である、請求項1記載のドライタイプの皮膚清拭用シート。
〔請求項3記載の発明〕
前記マイクロカプセル含有量が3.0〜12.0g/m2とされ、
かつ平均粒子径が3〜40μmのパウダーを、前記シートに含まれる前記マイクロカプセル100質量部に対して、20〜80質量部含む、請求項2記載のドライタイプの皮膚清拭用シート。
〔請求項4記載の発明〕
前記糖アルコールの含有量が、前記繊維原料100質量部に対して1〜80質量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のドライタイプの皮膚清拭用シート。
本発明によると、確実に清涼感が得られるドライタイプの皮膚清拭用シートとなる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
〔ドライタイプ〕
本発明は、ウェットタイプではなくドライタイプの、脂取り紙などの皮膚清拭用シートを提供するものである。したがって、水分率は25%以下、好ましくは20%以下であり、工場出荷段階では工場内の湿度に依存するが、使用段階(容器などからの取り出し段階)では、大気中湿度にほぼ対応した水分率となる。ただし、水分率(JIS P 8111:1998で規定する条件で調湿し、JIS P 8127:1998で測定した水分率)は、通常の紙製容器内に収納・未開封時において、8〜12%であると好適である。
〔繊維原料〕
本形態の皮膚清拭用シートは、繊維を原料とする。この繊維原料としては、脂取り性という観点からは、木材パルプ、非木材パルプ、ポリオレフィン合成パルプ、合成繊維パルプ、シルク等の動物繊維パルプなどを含むのが好ましい。木材パルプとしては、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ、マーセル化パルプなどを使用することができる。非木材パルプとしては、ケナフパルプ、マニラ麻、亜麻、大麻、黄麻等の麻パルプ、リンターパルプ、ケナフパルプ、バガスパルプ、三椏パルプ、楮パルプ、竹パルプ、藁パルプ、コットンパルプ、雁皮パルプなどを使用することができる。合成繊維としては、プロピレンランダムコポリマー、ポリエチレンテレフタレートコポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル、レーヨン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ホルマール化ポリビニルアルコール、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアミド樹脂、ポリバラフェニレン樹脂、ビニロン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂など由来のものを使用することができる。特にマニラ麻、亜麻、大麻、黄麻、楮、三椏、雁皮等の靱皮繊維を原料繊維とすると、強度が高く、吸脂能力に優れる。合成繊維としては、レーヨン、アセテート樹脂、ビニルアセテート等が好適である。合成繊維を使用する場合は、親水性であるか、親水化処理されているのが好ましい。これらの繊維は、それぞれ単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。また、必要により50%以下の割合で古紙パルプを含ませることもできる。ただし、バージンパルプであるのが望ましく、特にLBKP及びNBKPの混合パルプで、NBKP配合率が80〜20%であるのが望ましい。
このような繊維原料は、公知の抄紙方法によって抄紙して、紙等の基材とする。基材の厚さ(尾崎製作所製ピーコックにより測定)は、例えば、最終的な製品(皮膚清拭用シート)を2プライ(2枚重ね)とする場合は、基材1枚で90〜300μm、最終的な製品を1プライ(1枚)とする場合は、基材1枚で200〜550μmであるのが望ましい。
クレープ率(((製紙時のドライヤーの周速)−(リール周速))/(製紙時のドライヤーの周速)×100)は、15.0〜28.0が望ましい。
基材のJIS P 8113に規定される乾燥引張強度(以下、乾燥紙力ともいう)は、例えば、2プライで縦方向100cN/25mm以上、特に130〜700cN/25mm、横方向40cN/25mm以上、特に80〜300cN/25mmであるのが好ましく、1プライで縦方向40cN/25mm以上、特に65〜400cN/25mm、横方向20cN/25mm以上、特に40〜90cN/25mmであるのが好ましい。基材の乾燥紙力が低過ぎると、製造時に破れや伸び等のトラブルが発生し易くなり、他方、高過ぎると使用時にごわごわした肌触りとなる。
これらの乾燥紙力は公知の方法により調整でき、例えば、紙力剤を内添(ドライヤーパートよりも前の段階、例えばパルプスラリーに添加)する、パルプのフリーネスを低下(例えば未叩解の状態から30〜40ml程度低下)させる、NBKP配合率を増加(例えば50%以上に)する等の手法を適宜数組み合わせることにより調節できる。
乾燥紙力剤としては、例えば、CMC(カルボキシメチルセルロース)や、その塩であるカルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロース亜鉛等を用いることができる。湿潤紙力剤としては、例えば、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂、尿素樹脂、酸コロイド・メラミン樹脂、熱架橋性付与PAM等を用いることができる。湿潤紙力剤を内添する場合、その添加量は、パルプスラリーに対する質量比で2〜25kg/tとすることができる。また、CMCを内添する場合、その添加量は、パルプスラリーに対する質量比で0.5〜5.0kg/tとすることができる。
また、抄紙機の種類も特に限定されず、例えば、短網ヤンキー抄紙機、円網ヤンキー抄紙機、円網短網コンビネーション抄紙機、長網多筒抄紙機などの公知の抄紙機を用いることができる。
〔糖アルコール〕
本形態の皮膚清拭用シートを製造するにあたっては、以上のようにしてなる基材に、糖アルコールを含ませる。この点、通常低温の水や氷に触った場合に「冷たい」と感じるのは、これらに接触した皮膚の熱が、氷や水側に移動するためである。また、逆方向(皮膚側)に熱が移動する場合は、「暖かい(熱い)」と感じる。そこで、触った場合に冷たいと感じ、「清涼感」を得ることができるようにするためには、室温程度では凝固するが、融点は皮膚温度以下の物質を、基材に含ませる形態が考えられる。かかる物質とは、10〜34℃(好ましくは17〜28℃)の融点を有する物質であり、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン、エイコサン等のノルマルパラフィンやオレフィン類、ミリスチン酸メチル、バルミチン酸エチル、バルミチン酸メチル等のエステル化合物、ラウリルアルコール等のアルコール類などがある。しかしながら、皮膚の温度は個人差が大きく、また、特に日本では、四季を通した大きな室温の変化がある。したがって、かかる物質を含ませても、清涼感が確実に得られるとは限らない。そこで、本形態では、基材に、汗などの水分によって溶解し、この溶解時に吸熱反応を示す糖アルコールを含ませる。糖アルコールの吸熱反応によって、使用者に清涼感を与えることができる。
糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、アルチトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、パラチニット、マンニトールなどを、例示することができる。ただし、好ましくは、エリスリトール、キシリトール、ソルビトールであり、より好ましくは、エリスリトールである。エリスリトールが好ましいとするのは、非常に高い吸熱力をもっているため、少量でも効果を発現し易いためである。これらの糖アルコールは、各単独で含ませることも、混合体として含ませることもできる。
糖アルコールの含有量は、繊維原料100質量部に対して、1〜80質量部、好ましくは5〜25質量部である。糖アルコールの含有量が1質量部未満では、清涼感を発現させるに不十分である。他方、糖アルコールの含有量が80質量部を超えると、多量の薬液を塗布する必要があり、また糖アルコールがふぞろいな粒子径でシート上に析出するため肌触りの悪化を招く。
本形態において、糖アルコールは、粉体として含ませるのも好ましい。この場合、粉体の平均粒子径は、1〜40μm(好ましくは3〜25μm)である。平均粒子径が1μm未満であると、取扱い性が低下する。特に塗工時に泡立ちやすくなり、増粘した結果薬液の塗布量が安定しなくなる。他方、平均粒子径が40μmを超えると、ザラツキ感などの違和感が生じる。
糖アルコールは、繊維原料抄紙の際に内添することもできるが、基材表面に塗工する方が、清涼感の発現がより確実になるという点で好ましい。この場合、糖アルコールの塗工量は、0.1〜32g/m2、好ましくは0.5〜10g/m2である。塗工量が0.1g/m2未満であると、清涼感の発現が確実とはならないおそれがある。他方、塗工量が32g/m2を超えると、肌触り性が悪化する。なお、この塗工量は、前述したように繊維原料100質量部に対して1〜80質量部である場合を前提とする。
本形態において、糖アルコールは、この糖アルコールの皮膜となるグリセリンや冷感刺激剤を内包したマイクロカプセル(後述)、他の添加剤などと混合し、この混合液を基材表面に塗工することもできる。この場合、混合液の塗工量は、0.1〜64g/m2(好ましくは0.5〜20g/m2)である。混合液の塗工量が0.1g/m2未満であると、十分な清涼感が得られない。他方、混合液の塗工量が64g/m2を超えると、ドライ感が低下し、また、引裂き強度が低下して破れ易くなるだけでなく、皮脂を拭き取った際の肌触りも低下する。
本形態において、糖アルコールとしては、水に対する溶解時の吸熱量が、5cal/gより大きいものを、好ましくは15cal/gより大きいものを、より好ましくは30cal/gより大きいものを使用することができる。水に対する溶解熱量が少なくても含有量を多くすれば、清涼感を強くすることができるが、含有量を多くするとコスト高となり、また、肌触り性が低下する。
〔グリセリン〕
本形態の皮膚清拭用シートを製造するにあたっては、基材に、糖アルコールとともにグリセリンを含ませる。グリセリンを含ませると、このグリセリンが、糖アルコールの皮膜となる。したがって、使用に先立って、糖アルコールが大気中の水分を吸収して溶解するのを防止することができる。また、糖アルコールはグリセリンにも溶解するため清涼感を低下させるおそれがあるが、あらかじめグリセリンに対して飽和させておくことにより機能の低下は生じない。他方、本形態のシートが身体清拭のために使用されると、汗などの水分がグリセリンからなる皮膜を通って糖アルコールに到達し、糖アルコールが溶解する。この溶解時には、皮膚から溶解熱が奪われるため、清涼感が与えられる。この際、溶解した糖アルコールがグリセリンからなる皮膜を破って皮膚に付着しても、糖アルコールは無害であるため、問題とならない。
グリセリンは、例えば、塗工等によって含ませることができ、その塗工量は、繊維原料100質量部に対し、1〜80質量部、好ましくは5〜40質量部とするのが望ましい。1質量部より少ないと糖アルコールに対して十分な皮膜を形成することができず、80質量部を超えると本皮膚清拭用シートのドライ感が失われてしまう。
〔冷感刺激剤〕
本形態の皮膚清拭用シートを製造するにあたっては、基材に、糖アルコール及びグリセリンとともに、冷感刺激剤を内包したマイクロカプセルを含ませる。ここで、冷感刺激剤とは、皮膚表面の冷感を刺激する物質である。マイクロカプセルから流出した冷感刺激剤が皮膚表面の冷感を刺激することによって、清涼感が発現される。また、糖アルコール由来の清涼感発現とで、清涼感発現効果が大きくなる。さらに、糖アルコールと冷感刺激剤とでは、清涼感発現のメカニズムが異なるため、清涼感の発現がより確実なものとなる。
冷感刺激剤としては、例えば、メントール、サリチル酸、α−シネロール、これらの誘導体などから、一種又は二種以上を使用することができる。
〔マイクロカプセル〕
以上の冷感刺激剤は、マイクロカプセルに内包される。これにより、使用に先立って冷感刺激剤が揮発してしまうのが防止される。また、使用時には、物理的な圧力等によって、あるいは汗などの水分によって、マイクロカプセルの膜材が壊れるため、冷感刺激剤由来の清涼感発現効果が得られる。
本形態において、冷感刺激剤をマイクロカプセル化する方法は、特に限定されない。例えば、複合エマルジョン法によるカプセル化法(特開昭62−1452号公報参照)、冷感刺激剤の表面に熱可塑性樹脂を噴霧する方法(特開昭62−45680号公報参照)、冷感刺激剤の表面に液中で熱可塑性樹脂を形成する方法(特開昭62−149334号公報参照)、冷感刺激剤の表面でモノマーを重合させ被覆する方法(特開昭62−225241号公報参照)、界面重縮合反応によるポリアミド皮膜マイクロカプセルの製法(特開平2−258052号公報参照)などに開示されている方法を、採用することができる。
マイクロカプセルの膜材としては、界面重合法、インサイチュー法などの手法によって得られる、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアクリルアミド、エチルセルロース、ポリウレタン、アミノプラスト樹脂、ゼラチンとカルボキシメチルセルロース又はアラビアゴムとのコアセルベーション法を利用した合成又は天然の樹脂などを用いることができる。
本形態において、マイクロカプセルは、平均粒子径が8〜100μm、好ましくは10〜50μmである。マイクロカプセルの粒子経は、基材に含ませる過程で物理的圧力によって破壊するのを防止するために、100μm以下、好ましくは50μm以下とする。マイクロカプセルの平均粒子径が大きくなると、外圧で容易に壊れ易くなるほか、冷感刺激剤の比重が分散液のそれと大きく差がある場合などに、浮遊したり沈降したりし易くなるので好ましくない。
マイクロカプセルの平均粒子径は、乳化剤の種類と濃度、乳化時の乳化液の温度、乳化比(水相と油相の体積比率)、乳化機、分散機等と称される微粒化装置の運転条件(攪拌回転数、時間など)などを適宜調節することにより、調節することができる。
冷感刺激剤を内包したマイクロカプセルは、基材の少なくとも片面に、好ましくは両面に塗工して含ませるのが好適である。塗工によると、使用に際して、皮膚と接触するマイクロカプセルの割合が高くなるため、壊れる膜材の割合も高くなり、冷感刺激剤の流出量が増加する。
冷感刺激剤を内包したマイクロカプセルの塗工は、既存の塗工装置を用いて行うことができる。塗工装置としては、例えば、エアーナイフコーター、プレードナイフコーター、カーテンコーター、ディップコーター、サイズプレスコーターなどを、例示することができる。必要であれば、マイクロカプセルとともに、バインダー、緩衝剤、分散剤、消泡剤、染料、顔料などの着色剤、難燃剤、香料などを塗工することができる。
この際、マイクロカプセルの塗工は、冷感刺激剤を内包したマイクロカプセルの含有量が0.1〜12.0g/m2、好ましくは1.0〜7.0g/m2となるように行うことができる。また、特に、マイクロカプセル含有量が3.0〜12.0g/m2とされている場合においては、平均粒子径が3〜40μmのパウダーを、マイクロカプセル100質量部に対して、20〜80質量部、好ましくは25〜50質量部含むと、好適である。マイクロカプセルの含有量が0.1g/m2未満であると、清涼感が乏しくなる。他方、含有量が12.0g/m2を超えると、たとえパウダーを配合してもマイクロカプセルの膜材によるべとつきが生じ、風合いが悪化する。一方、マイクロカプセルの含有量が3.0g/m2以上とされている場合においては、マイクロカプセルの膜材によるべとつきが感じられ易くなるため、パウダーの配合が好適である。パウダーを配合すると、皮膚には先にパウダーが転写してマイクロカプセルとは接触しなくなるため、あるいはパウダーがマイクロカプセルの表面を覆って皮膚とマイクロカプセルとが直接接触しなくなるため、あるいはパウダーのさらさら感とマイクロカプセルのべとつき感とが打ち消しあうため、べたつき感が抑えられる。ただし、このパウダーの配合がマイクロカプセル100質量部に対して20質量部未満であると、十分なべたつき感防止効果が得られない。他方、80質量部を超えると、シート使用時にマイクロカプセルの膜材が壊れ冷感刺激剤が流出しても、パウダーによってこの冷感刺激剤が皮膚に触れるのを阻止されるため、清涼感発現効果が得られにくくなる。また、パウダーの平均粒子径が小さすぎるとパウダーが毛穴に入り易くなるため好ましくない。なお、毛穴の大きさは、個人差はあるが、一般に2〜5μm程度である。他方、パウダーの平均粒子径が大きすぎるとざらつき感が生じ易くなる。
本形態において、パウダーを含ませる方法は、特に限定されない。例えば、グリセリン、水等の薬液中にパウダーを分散させ、これをスプレー塗布やロール転写等の塗工方法によって塗工することによることができる。
〔吸油性填量〕
本形態の皮膚清拭用シートを製造するにあたっては、皮脂などを清拭するために、基材に、無機填量などの吸油性填量を含ませる。吸油性填量は、繊維原料を抄紙する際に内添することによって、あるいは繊維原料を抄紙して得た基材に塗工するなどの外添によって、含ませることができる。
無機填料は、特に限定されず、例えば、タルク、クレー、炭酸カルシュウム、シリカ、ホワイトカーボン、酸化チタン、ヒドロキシアパタイトなどを、例示することができる。ただし、特願2000−234908号で開示されている「ヒドロキシアパタイト」含有の無機填料が好適である。ヒドロキシアパタイトは、人の骨や歯の成分であり、リン酸カリシウムの一種で、工業的には陽イオン、陰イオン、たんぱく質、アミノ酸などに対して優れた吸着性を有する材料として、また、生体への影響が小さいことから、人工歯根など生体適合材として注目されている。ヒドロキシアパタイトは、皮脂の中でも特に酸化された皮脂(過酸化皮脂)を効率よく吸着する性質を有する。ヒドロキシアパタイトの含有量は、原料繊維に対し、1〜90質量%とするのが好ましい。1%未満だと十分な酸化皮質吸着効果が得られず、90質量%を超えると十分な強度が得られない。このヒドロキシアパタイトに加え、タルクを含有させても良い。タルクは吸油性が良く、肌触り性が良い点から、平均粒子径を0.5〜8μmとするのが好ましく、平均粒子径0.5〜2μmの微粉タルクが脂取り紙としては好適である。平均粒子径が0.5μm未満の填料は、基材中への歩留まりが悪く、コスト的に不利であり、皮脂の除去性に劣る。平均粒子径が8μmを超えると肌触り性が極端に悪化し、粉落ちなどの問題が生じる。タルクの平均粒子径は、既知のマイクロトラック法によって測定することができる。また、タルク0.5〜90質量%とヒドロキシアパタイトとを含有するのが好ましい。填料中にタルクを0.5〜90質量%含有させると、シートの平滑度が向上し、シートの肌触りがよくなる。さらに加えて、吸脂時にシートの透明度を向上させる機能がより優れたものとなる。
ヒドロキシアパタイトとタルクの両方を配合する場合は、前記のヒドロキシアパタイト同様の理由で、原料繊維に対し、各々最低1質量%以上最大で合計90質量%以下とすることが望ましい。また、整粒された市販のタルク(日本タルク株式会社製、SG−2000)などを用いることもできる。
吸油性填量としては、以上のように無機填料が使用可能であるが、例えば、スチレンビーズのような有機填料も使用することができる。
〔パウダー〕
本形態において、パウダーとは、粉体を意味する。
パウダーとしては、前述の無機填量(粉体)のほか、金属石鹸(ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム等)、コーンスターチ、小麦粉、米デンプン、馬鈴薯澱粉、小麦粉タンパク質等の有機物粉体などを単独又は複数種組み合わせて用いることができる。
〔その他〕
本形態の皮膚清拭用シートには、保湿剤やおしろい粉などを含ませることもできる。保湿剤としては、例えば、ホホバ油、グリセロール、1,3−ブチレングリコール、ヒアルロン酸、コラーゲン等の保湿機能をもった物質を、例示することができる。
本形態の皮膚清拭用シートは、着色剤を用いて着色することもできる。着色すると、吸脂部分と非吸脂部分とのコントラストがはっきりして、より吸脂効果を視覚によって確認し易くなる。着色剤としては、塩基性染料、酸性染料、直接染料といった公知の染料及び顔料を用いることができる。顔料は、色の滲みが少なく、耐色性に優れている。染料としては、本形態の皮膚清拭用シートが皮膚に直接触れるものであることから、食用染料が好ましい。
糖アルコールは、基材中に含浸などにより均等に分散させることもできるが、前述したように、必要なのは皮膚との接触時に皮膚の水分と反応させることであるから、バインダー成分等を含む分散薬液に糖アルコールを分散させたものを、基材表面にスプレー塗工、ロール塗工、ブレード塗工などの塗工方法によって基材表面に偏在して含ませることがより効果が大きいものとなる。
バインダーとしては、結着能及び皮膜形成能を有する公知の、例えば、天然高分子物質、天然高分子変性品(半合成品)、合成品などを用いることができる。バインダーに用いる天然高分子物質としては、でんぷん類、ゼラチン、カゼイン等、半合成品としては、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可溶化でんぷんのような酸分解でんぷん、また、合成品としては、ポリビニルアルコール、アクリル酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン酢酸ビニル共重合体の親水性高分子や、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレンブタジエン共重合体、カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体、アクリロニトリルブタジエン共重合体、アクリル酸メチルブタジエン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体等のラテックス類等が挙げられる。
ただし、バインダー成分がでんぷん、デキストリン又はこれらの混合物であり、分散薬液が、シリコーンオイル、シリコーンパウダー等のポリシロキサン、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール、グリコール系溶剤及びその誘導体の群の中から選ばれた一種又は二種以上であると好ましい。ただし、バインダー成分は、配合量が多すぎるとシートの風合いを悪化させるおそれがあるため注意が必要である。
分散薬液には、他にビタミンC 、ビタミンE 、コラーゲンなどを添加することもできる。また、界面活性剤系の柔軟剤の添加も有効であり、その柔軟剤としては、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤及び両性イオン界面活性剤のなかから適宜選択して用いることができ、特にアニオン系界面活性剤が好適である。アニオン系界面活性剤を用いた場合、基材のコシ(曲げ剛性)を低下させることができ、もって保湿剤による潤い感や柔軟剤による柔らか感を助長することができる。アニオン系界面活性剤としては、カルボン酸塩系、スルホン酸塩系、硫酸エステル塩系、燐酸エステル塩系などを用いることができる。特にアルキル燐酸エステル塩が好ましい。非イオン界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレートなどの多価アルコールモノ脂肪酸エステル、N−(3−オレイロシキ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット密ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどを用いることができる。カチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、アミン塩、アミンなどを用いることができる。また、両性イオン界面活性剤としては、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する第2級若しくは第3級アミンの脂肪族誘導体、又は複素環式第2級若しくは第3級アミンの脂肪族誘導体などを用いることができる。
以上の他、分散薬液には、アルミニウム化合物等からなる制汗性物質を含ませると、身体清拭時に溶出して発汗を抑制することとなり、栄養物質であるビタミンC、メラミン生成抑制物質であるアルブチン(ハイドロキノンの糖誘導体)、天然保湿物質であるピロリドンカルボン酸ナトリウム塩、ポリグルタミン酸ナトリウム等のアミノ酸系香粧物質等の経皮吸収性物質も、それぞれの機能を付加するために使用することができる。さらに、酸化亜鉛等の皮膚保護機能を有する溶剤不溶性粉体の場合は、皮膚面に移行して皮膚を保護する機能を発揮する。
制汗作用を有するアルミニウム化合物としては、クロルヒドロキシアルミニウムやアルミニウムミョウバン類が挙げられ、これらは溶液状又は粉末状で使用することができる。なお、粉末状で使用する場合は、糖アルコール粉体の平均粒子径に揃えて使用することが好ましい。制汗作用のあるアルミニウム化合物としては、さらに、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムナトリウム等があるが、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウムも好適に使用することができる。上記アルミニウム化合物は、いずれも食品添加物公定書あるいは旧化粧品原料基準に収載されており人体に何等影響を及ぼすものではない。制汗作用を有するアルミニウム化合物の含有量は、原料繊維100質量部に対して、0.1〜20質量部、好ましくは1〜5質量部である。制汗作用を有する特定のアルミニウム化合物の含有量が0.1質量部未満では、制汗効果が小さく、20質量部を超えると、制汗効果は向上するものの、柔軟性が低下する。
〔シートの物性〕
(坪量)
本形態の皮膚清拭用シートの1プライ(1枚)あたりの坪量(JIS P 8124:1998)は、10〜60g/m2、好ましくは15〜40g/m2である。ここで言う皮膚清拭用シートとは、繊維原料にグリセリン、糖アルコール、マイクロカプセル及びパウダーを配合したものである。坪量が10g/m2未満であると強度が弱く、破れ易くなる。また、使用時に、手側の皮膚の熱が顔側の皮膚に伝わり、清涼感が低下する。他方、坪量が60g/m2を超えるとコストが嵩むだけでなく、しなやかさがなくなり、使用感が低下する。
(ソフトネス)
本形態の皮膚清拭用シートのソフトネス(ハンドルオメーター法:JIS L 1096E法により測定)は1.0g〜15g、好ましくは1.0g〜10gである。ソフトネスが1.0g未満であると、肌触りは良いがシートが柔らかすぎるために皮脂を十分に拭取ることができない。他方、ソフトネスが15gを超えるとシートが硬すぎるため皮脂を拭取った際に肌を痛める可能性があり拭取り用途に適さない。
(厚さ)
本形態の皮膚清拭用シートの厚さ(尾崎製作所製ピーコックにより測定)合計(例えば、1プライの場合は1枚の厚さ、2プライの場合は2枚重ねの状態での厚さを意味する。)は、160〜500μm、好ましくは200〜350μmである。シートの厚さが160μm未満であると坪量が上記範囲にあったとしても手で皮脂等を拭取った際に手の熱が肌に伝わり易いため、十分な清涼感が得られない。また、シートが500μm以上であると手の熱は伝わりにくいもののシートの厚みにより肌触りが硬く感じられる。
(密度)
本形態のシートは、上記坪量範囲に加えて、シートの1プライ(1枚)あたりの密度(JIS P 8118:1998)が0.05〜0.4g/m3、好ましくは0.08〜0.2g/m3である。密度が0.05g/m3未満であると、紙が疎になるため、皮脂等を拭き取る際の拭取り感が弱くなり、また、使用時に紙が破れ、あるいは破れた紙が肌に残る等拭取り用途として適当でなくなる。他方、密度が0.4g/m3を超えると、坪量を上記範囲とし、もって清涼感の低下を防止した意味が減殺される。すなわち、拭き取った際にシートを通して熱が伝わり易くなる。また、紙が硬くなるため拭取り用途の紙に適さなくなるとの問題も生じる。
(その他)
本形態の皮膚清拭用シートは、JIS P 8113:2006に規定される乾燥引張強度(以下、乾燥紙力ともいう)が、130〜310cN/25mm、横方向の引裂き強さ(JIS P 8116:2000)が、60〜150cN/25mmのものを用いるのが好ましく、1プライの場合はその半分であるのが好ましい。横方向の引裂強さが60cN未満であると、清拭時に破れやすくなるため、拭取り用途には適さない。他方、横方向の引裂強さが150cNを超えると、紙が硬くなり肌触りが悪くなる。また、例えば、カットして寸法を小さくしようとする際のカット適性が悪くなる。この引裂強さは、フリーネス、引張強さの横縦比、原料繊維の種類、カレンダー処理条件などを調節することによって、調節することができる。
本形態の皮膚清拭用シートは、疑似吸脂量測定方法による吸脂量が、1g/m2以上であるのが好ましい。吸脂量が1g/m2未満であると、吸収する皮脂の量が少なすぎて脂取り紙として適さなくなる。吸脂量が1g/m2以上であれば、脂取り紙の皮脂吸収量として十分である。なお、疑似吸脂量測定方法は、特開2002−330820号公報に開示されている方法である。
次に、本発明の実施例を説明する。
表1に示す各種のティシュペーパー(試験シート)を製造し、評価を行った。試験シートの製造に際しては、まず、LBKP及びNBKPからなる繊維原料に、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤を添加(内添)し、抄紙して、原紙を得た。そして、この原紙の表面に、グリセリン、エリスリトール、マイクロカプセル及びタルク(パウダー)を、必要に応じて含む塗工液をロール転写型塗工機で塗工して、試験シートを得た。各種条件(物性)及び評価を表1に示した。なお、各種条件や評価方法の詳細は、次のとおりである。
(グリセリン、エリスリトール、マイクロカプセル及びタルク)
それぞれの塗工量を、原紙100質量部に対する質量部で示した。なお、マイクロカプセルとしては、L‐メントールを内包したメラミン膜のカプセルを用いた。
(原紙坪量及びシート坪量)
JIS P 8124:1998に基づいて測定した。
(原紙紙厚及びシート紙厚)
原紙及び試験シートについて、尾崎製作所製のピーコックによって測定した。
(原紙密度及びシート密度)
JIS P 8118:1998に基づいて測定した。
(ソフトネス)
試験シートについて、ハンドルオメーター法(JIS L 1096E法)に基づいて測定した。詳細には、試験シート(100×100mm)を一定の隙間(5mm)に押し入れるのに必要な仕事量をHandle‐O‐Meter(KUMAGAI RIKI KOGYO社製)により測定し、縦方向及び横方向の平均測定値をg/100mmで表示した。
(MMD)
まず、摩擦子を用意した。この摩擦子は、直径0.5mmのピアノ線を10本隣接させてなり、長さ及び幅がともに5mmとなるように形成された試験シートに対する接触面を有している。接触面には、先端が10本のピアノ線(曲率半径0.25mm)で形成された単位膨出部が形成されている。そして、摩擦子の接触面を所定方向に20g/cmの張力が付与された試験シートの表面に対して50gの接触圧で接触させながら、張力が付与された方向とほぼ同じ方向に速度0.1cm/sで2cm移動させた。このときの、摩擦係数を、摩擦感テスターKES−SE(カトーテック株式会社製)を用いて測定し、その摩擦係数を摩擦距離(移動距離=2cm)で除した値をMMD値とした。なお、この測定方法については、例えば、特開2005−171398号公報などを参考にすることができる。
(熱流速最大値:qmax)
試験シートを肌に接触させたときの冷感を相対値として示すため、KES−F72型精密迅速熱物性測定装置(カトーテック社製)を用いて測定を行った。試験シートを身体側面が熱板側となるように、温度35.8℃の熱板と温度25.8℃の金属板との間に挟み、試験シートより10℃高い温度の熱板を試験シートに接触させたときの熱流速最大値(qmax)(W/m2)測定した。なお、熱流速最大値は、接触冷温感を示すものであり、数値が大きくなるほど冷たく感じることを意味する。測定に際しては、試験シート上面の空気条件を可能な限り一定に保つために、周囲を円筒状の風洞により囲み、V=0.3m/secの整流空気を試験シート表面に垂直に当てながら測定した。
(冷涼感)
試験シートの冷涼感の官能評価を行った。評価は、次の基準に従った試験者20人の平均値とした。
1点:冷涼感が全くない。
2点:冷涼感がほとんどない。
3点:どちらとも言えない。
4点:冷涼感がある。
5点:強い冷涼感がある。
(肌触り性)
肌触り性の評価を示した。評価は前述したソフトネス及びMMDの測定結果を利用し、次の基準に従った。
◎:ソフトネス0〜2g/100mmかつMMD0〜8
○:ソフトネス2超〜7g/100mmかつMMD0〜9、又は、ソフトネス0〜7g/100mmかつMMD8超〜9
△:ソフトネス7超〜10g/100mmかつMMD0〜10、又は、ソフトネス0〜10g/100mmかつMMD9超〜10
×:ソフトネス10超又はMMD10超
(総合)
試験シートの総合評価を示した。評価は次の基準に従った。
◎:冷涼感4以上かつ肌触り性◎若しくは○
○:冷涼感3.5〜4未満かつ肌触り性◎若しくは○
△:冷涼感2超〜3.5未満、又は、冷涼感3.5超かつ肌触り性△若しくは×
×:冷涼感2以下
Figure 2008188072
本発明は、脂取り紙などでドライタイプの皮膚清拭用シートとして、適用可能である。

Claims (4)

  1. 繊維を原料とし、吸油性填量を含む、1プライ以上でドライタイプの皮膚清拭用シートであって、
    糖アルコール及びグリセリンを含み、
    シートの1プライ(1枚)あたりの坪量(JIS P 8124:1998)が10〜60g/m2で、かつシートの厚さ合計が160〜500μmである、ことを特徴とするドライタイプの皮膚清拭用シート。
  2. 前記繊維原料は、冷感刺激剤を内包したマイクロカプセルをも含み、
    このマイクロカプセルは、平均粒子径が8〜100μmで、シートの1プライ(1枚)あたりの含有量が0.1〜12.0g/m2となるように塗工されて含み、シートの1プライ(1枚)あたりのシートの密度(JIS P 8118:1998)が0.05〜0.4g/m3である、請求項1記載のドライタイプの皮膚清拭用シート。
  3. 前記マイクロカプセル含有量が3.0〜12.0g/m2とされ、
    かつ平均粒子径が3〜40μmのパウダーを、前記シートに含まれる前記マイクロカプセル100質量部に対して、20〜80質量部含む、請求項2記載のドライタイプの皮膚清拭用シート。
  4. 前記糖アルコールの含有量が、前記繊維原料100質量部に対して1〜80質量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のドライタイプの皮膚清拭用シート。
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