JP4563012B2 - 身体清浄用ドライシート - Google Patents

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Description

本発明は、汗と皮脂をそれぞれ吸収する機能をもつシートを両面に貼り合わせたことにより、1枚で汗と皮脂を拭き取ることができ、しかも、べたつき感を抑え、効果的なサラサラ感と清涼感を与えることができる身体清浄用ドライシート(以下、単に、「身体清浄用シート」という)に関する。
従来より、身体の皮脂や汗を拭く手段としては、ミニタオル、ハンカチ、あぶらとり紙などが用いられている。
しかしながら、ミニタオル、ハンカチは、汗の吸収量は高いものの、皮脂の吸収は十分でなく、また、洗濯をする手間があり、更に、繰り返し使うことから不潔感を感じる人もいる。一方、あぶらとり紙は、皮脂の吸収は十分であり、使い捨てで、不潔感は感じないものの、汗の吸収量は不十分であった。
また、非水系の身体清浄用シートにおいては、肌に清涼感を与える際、粉体をシート上に安定的に付着するためにバインダーを用いている。例えば、紙の表面に化粧料層が形成されており、該化粧料層は粉末状化粧料及びバインダーの他に、モンモリナイトを主成分とする増粘剤を含んでいることを特徴とする化粧用シート(例えば、特許文献1参照)や、清涼感成分を含有する圧縮崩壊性軟質樹脂カプセルを可撓性を有するシートの表面又は内部にバインダーを介して保持したことを特徴とするあぶらとりシート(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
しかしながら、これらの各文献に記載されるバインダーを用いることにより、粉体を安定的にシート上に付着することは可能であるが、粉体の肌への移行量が少ないため、未だ十分なサラサラ感・清涼感を与えることが困難であるという課題がある。
従って、汗、皮脂を十分に吸収し、かつ、十分なサラサラ感及び清凉感を肌に与える身体清浄用シートは未だ得られておらず、その速やかな提供が望まれているのが現状である。
特開平11−147810号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開平9−67230号公報(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来技術の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようとするものであり使い捨てで、汗、皮脂を十分に吸収し、かつ、肌にサラサラ感、清凉感を付与することができる身体清浄用シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題等を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、異なる素材を付着させた二面構造の身体清浄用シートであって、片面を特定物性の不織布から構成し、他の面を特定物性の基材から構成することにより、更に、上記不織布の繊維間に特定粒径の粉体を担持させることにより、上記目的の身体清浄用シートが得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1)異なる素材を付着させた二面構造の身体清浄用シートであって、片面は平均繊維間距離5〜100μmであると共に、厚さが0.1〜20mmであり、かつ、親水性繊維を40質量%以上含有する不織布から構成され、他の面は疎水性繊維又はフィルムからなる基材から構成されることを特徴とする身体清浄用シート。
(2)上記(1)記載の不織布に、平均粒径1〜150μmである粉体が担持されていることを特徴とする身体清浄用シート。
(3)上記(2)記載の粉体の表面及び内部に、清涼化剤が含浸されていることを特徴とする身体清浄用シート。
本発明によれば、使い捨てで、汗、皮脂を十分に吸収し、かつ、肌にサラサラ感、清凉感を付与することができる身体清浄用シートが提供される。
以下に、本発明の実施形態を詳しく説明する。
本発明の身体清浄用シートは、異なる素材を付着させた二面構造の身体清浄用シートであって、片面は平均繊維間距離5〜100μmであると共に、厚さが0.1〜20mmであり、かつ、親水性繊維を40質量%以上(以下、「質量%」を単に「%」という)含有する不織布から構成され、他の面は疎水性繊維又はフィルムからなる基材から構成されることを特徴とするものである。
図1は、本発明となる身体清浄用シートの実施形態の一例を示す概略縦断面図である。
本発明となる身体清浄用シートAは、図1に示すように、異なる素材を付着させた二面構造からなるものであり、片面は平均繊維間距離5〜100μmであると共に、厚さが0.1〜20mmであり、かつ、親水性繊維を40%以上含有する不織布10から構成され、他の面は疎水性繊維又はフィルムからなる基材20から構成されている。
本発明に用いる不織布10は、上記各特性を有するものであれば、特に限定されるものでない。用いることができる不織布としては、特に制限はないが、目的に応じて、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、湿式不織布、乾式パルプ不織布、乾式不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、フラッシュ紡糸不織布、トウ開繊式不織布等が挙げられる。これらは、1種単独で使用しても良いし、2種以上併用しても良い。
この不織布10の親水性繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる、例えば、綿、パルプ、麻等の天然セルロース系繊維、ビスコースレーヨン、銅アンモニウムレーヨン、リオセル、テンセル等の再生セルロース系繊維、キチン、アルギン酸繊維、コラーゲン繊維等の再生繊維などが挙げられ、これらは、1種単独でも2種以上併用しても良い。これらの中でも、天然セルロース系繊維、再生セルロース系繊維が原料供給性、コスト、吸汗性の点で好ましく、これらは、1種単独で使用しても良いし、2種以上併用しても良い。
これらの親水性繊維は、不織布中に、40%以上含有することが必要であり、好ましくは、汗などを更に効果的に拭き取りやすくする点から、50〜100%とすることが望ましい。親水性繊維の含有率が40%未満であると、十分な吸汗性が得られず、好ましくない。
また、前記不織布において、親水性繊維の他に用いることができる繊維としては、嵩高性を出す等の目的に応じて、適宜選択でき、例えば、バインダー繊維、熱収縮繊維等が挙げられる。
用いることができるバインダー繊維としては、例えば、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリウレタン系繊維などが挙げられる。
用いることができる熱収縮繊維としては、例えば、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリウレタン系繊維等が挙げられる。
本発明において、不織布10における平均繊維間距離は、5〜100μmであり、かつ、不織布の厚さが0.1〜20mmであることが必要である。
なお、本発明(実施例等を含む)における上記平均繊維間距離a(m)は、繊維の太さが一種類の場合は下記式(I)によって算出し、また、繊維の太さがn種類の場合は下記式(II)によって算出することができる。
(繊維の太さが一種類の場合)
Figure 0004563012
但し、上記式(I)中、Dは繊度(デシテックス)、Vはシート状繊維体の体積(m3)、Wはシート状繊維体の質量(g)である。
(繊維の太さがn種類の場合)
Figure 0004563012
但し、上記式(II)中、diはi番目の種類の繊維繊度(デシテックス)、fiはi番目の種類の繊維の混率(%)、Vはシート状繊維体の体積(m3)、Wはシート状繊維体の質量(g)である。
前記不織布の平均繊維間距離は、シート使用時の強度が良好で、かつ粉体を保持できるようにするために、5〜100μmに設定されるものであり、好ましくは、5〜80μm、より好ましくは、10〜70μmの範囲が望ましい。
この不織布の平均繊維間距離が5μm未満であると、初期において粉体を担持させるのが困難であり、一方、100μmを超えて大きいと、担持させた粉体を繊維内に保持させることが困難となり、好ましくない。
また、前記不織布の厚さは、0.1〜20mmに設定され、好ましくは、0.2〜15mm、より好ましくは、0.3〜13mmであることが望ましい。
この不織布の厚さが0.1mm未満であると、使用感、吸汗性が低下し、一方、20mmを超えると、コスト的に不利になり、また、製品形態が大きくなってしまい、扱いづらいこととなる。
本発明において、不織布は、親水性繊維の含有率、特定範囲となる平均繊維間距離及び厚さを有するものであれば、その製造方法は特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、スパンボンド法、メルトブロー法等を用いて製造することができる。
本発明において、前記不織布の坪量としては、20〜250g/m2が好ましく、更に好ましくは、40〜150g/m2とすることが望ましい。この坪量が20g/m2未満であると、肌あたりが固く、また十分な吸汗性を確保できないことがあり、一方、250g/m2を超えると、コスト的に不利になり、また、製品形態が大きくなってしまい、扱いづらいこととなる。
本発明において、疎水性繊維あるいはフィルムからなる基材20については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
用いることができる疎水性繊維としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ナイロン等のポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリウレタン繊維やこれらの混合物等が挙げられる。
また、フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等が挙げられる。また、これらの疎水性フィルムに、更に各種添加剤、改質剤を添加し、使用目的に適した性質(透湿性、紫外線吸収性等)にすることができる。
これらの疎水性繊維あるいはフィルムからなる基材20の厚さは、好ましくは、5〜150μm、より好ましくは、10〜100μmmであることが望ましい。
この基材20の厚さが5μm未満であると、破れ、めくれなどが起きたり、十分な皮脂吸収性が得られず、一方、100μmmを超えると、コスト的に不利となってしまう。
本発明では、上記特性の不織布と、上記疎水性繊維又はフィルムからなる疎水性となる基材とを公知の接着剤やアンカーコート剤を用いて公知のラミネーション方法で付着させることにより、目的の異なる素材を付着させた二面構造となる身体清浄用シートが得られるものである。
上記接着剤としては、例えば、フェノール系、尿素系、エポキシ系、イソシアネート系、変性アクリル系、ゴム系、ポリ酢酸ビニル系、デンプン、ポリビニルアルコール、アクリル系、エチレン系、ポリアミド系、ポリエステル系などが挙げられる。
また、アンカーコート剤としては、例えば、有機チタン系、イソシアネート系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系などが挙げられる。
更に、ラミネーション方法としては、例えば、ウェットラミネーション、ホットメルトラミネーション、押出コーティングラミネーション、共押出成形ラミネーション、ドライラミネーション、ノンソルベントラミネーション、サーマルラミネーションなどが挙げられる。
本発明において、肌にサラサラ感、清凉感を更に付与するために、好ましくは、前記不織布には、平均粒径1〜150μm、より好ましくは、3〜50μmである粉体が担持されていることが望ましい。
この粉体の平均粒径が1μm未満であると、繊維間に十分粉体が入らないことがあり、一方、150μmを超えると、繊維間に粉体を保持できないことがある。
前記粉体の形状としては、特に制限は無く、目的に応じて、適宜選択することができ、例えば、球状、楕円体、直方体、破砕もしくは粉砕等された不定形、多面体、ジャガイモ状、鱗片状等の形状が挙げられるが、球状、楕円体であることが好ましい。
これらの粉体を繊維間に保持させる際、球状、楕円体であると繊維間に均一に保持でき、かつ使用時に肌への移行量が多いためである。
これらの粉体の形状は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
前記粉体の種類としては、平均粒径の範囲を満たせば特に制限無く、目的に応じて公知のものの中から適宜選択すれば良いが、例えば、天然鉱物、合成高分子化合物から選択されるものが好ましい。
天然鉱物としては、例えば、無水ケイ酸(市販品としては、旭硝子社製のサンスフィアH−121,同H−122,同H−51等)、マグネシア・シリカ(市販品としては、水澤化学社製のミズパールM5015等)、ケイ酸、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、ベントナイト、雲母、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ミョウバン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、コーンスターチなどが挙げられ、これらは1種単独で使用しても良いし、2種以上併用しても良い。
これらの中でも、更なるサラサラ感の発現の点から、無水ケイ酸、マグネシア・シリカなどが好ましい。
また、合成高分子化合物としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル系樹脂(市販品としてガンツ化成社製のガンツパールシリーズ、松本油脂製薬社製の松本マイクロスフェアーM、積水化成品工業社製のテクノポリマーMB、綜研化学社製のファインパウダーMP等)、破砕シリカ(市販品として富士シリシア化学社製のサイリシア700シリーズ、サイリシア500シリーズなど)、合成シリカビーズ(市販品として、三好化成社製のSB−700、SB−300、MSビーズ、NSビーズ)、シリカ粉末、ナイロン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、シリコーン樹脂、セルローズビーズ、変性コーンスターチ等が挙げられ、これらは1種単独で使用しても良いし、2種以上併用しても良い。
なお、前記合成高分子化合物は、適宜合成したものであっても良いし、市販品であっても良い。
また、前記粉体の合成方法としては、特に制限は無く、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。更に、前記粉体の重合方法としては、特に制限は無く、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
これらの粉体の含有量(担持量)は、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜50g/m2が好ましく、3〜30g/m2がより好ましい。
この量が1g/m2未満であると、更に十分なサラサラ感を付与できず、また、50g/m2を超えると、繊維間に粉体を保持できなくなる。
更に、好ましくは、前記天然鉱物、合成高分子化合物の粉体の表面及び内部に清涼化剤を含浸させることにより、肌へ清涼感を更に付与することができる。
清涼化剤としては、例えば、メントール類(l−メントール、l−メンチルグリセリルエーテル、l−イソプレゴール、p−メンタン−3,8−ジオール、n−エチル−p−メンタン−3−カルボキシアミド、メンチルラクテート)、吸熱反応物質(エリスリトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ソルビトール、尿素、グルコース、タウリン、グリシン、炭酸水素ナトリウム)、水、エタノール等が挙げられ、これらは1種単独で使用しても良いし、2種以上併用しても良い。
これらの清涼化剤を粉体表面または内部に含ませる処理方法としては、特に限定されないが、処理法の一例を挙げると、まず清涼化剤を溶媒に溶解し、前記にあげられた粉体と良く混合する。その後、風乾あるいは低温で乾燥することにより溶媒を除き、清涼化剤処理粉体を得ることができる。
本発明では、前記清涼化剤成分と共に、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分(任意成分)を用いることができる。その他の成分としては、例えば、粉体に含浸できる量であれば特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、極性油、極性油以外の油分、界面活性剤、保湿剤、抗炎症剤、美白剤、紫外線吸収剤、殺菌剤、制汗剤、香料、中和剤、防腐剤、酸化防止剤、安定化剤、ビタミン類、抗菌剤、収斂剤、帯電防止剤、pH調整剤などが挙げられる。
本発明において、前記不織布に、平均粒径1〜150μmである上記各種の粉体を担持させる手段としては、特に限定されないが、例えば、粉体を不織布に均一に塗布後、突起ローラー、超音波などによる振動やプレスによる方法などで繊維間に粉体を担持させることができる。
このように構成される本発明では、汗、皮脂を効果的に拭き取り、べたつき感を抑え、肌により効果的なサラサラ感と清凉感を同時に付与することができるという従来にない身体清浄用シートが得られるものとなる。
更に詳述すれば、従来の身体清浄用シートは、化粧水成分を含浸させたウエットタイプのものが主流であったが、本発明ではドライタイプであるため、より汗の吸収性がよくさっぱりさせることができる。本発明の身体清浄用シートは、汗拭き用の親水性となる不織布面の平均繊維間距離と厚さが、バインダー等を用いずに紛体を保持するのに最も最適な範囲、すなわち、平均繊維間距離5〜100μm、厚さ0.1〜20mmに設定されているものであるため、上述の作用効果を発揮することができるものである。なお、この繊維間距離と厚さが上記の各範囲から外れると、保存中に紛体がシートから漏れ出てきたり、逆に拭いたときに紛体がうまく肌に移行せず、シート内に留まったままで紛体含有の効果が現れないという問題が生じることとなる。
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、下記実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〜9及び比較例1〜5〕
下記表1に記載の構成となる不織布1〜10、下記表2に記載の構成となる疎水基材1〜7、下記表3に記載の構成となる粉体1〜6を夫々用いて、下記表4に示す組み合わせで、下記方法にて各身体清浄用シートを作製した。
得られた各身体清浄用シートについて、汗拭きとり性、肌あたりのよさ、皮脂吸収性、皮脂吸収面のシミ、粉体保持性、粉体肌移行量、サラサラ感、清涼感を下記各評価方法に従い評価した。
これらの結果を下記表4に示す。
(各身体清浄用シートの作製方法)
各不織布及び各疎水性基材を押出コーティングラミネーション法で付着させ、10×7.5cmにカットした。その後、各不織布面に各粉体を均一に散布し、振動プレスを加えて各身体清浄用シートを作製した。
(汗拭きとり性の評価方法)
5人のパネラーが各身体清浄用シートで額の汗を拭いたときの吸汗性を下記評価基準により評価した。なお、平均点が3点以上の時に十分な吸汗性がある基材として使用できる。
評価基準:
5点:非常に吸汗性が良い
4点:かなり吸汗性が良い
3点:吸汗性が良い
2点:あまり吸汗性が良くない
1点:まったく吸汗性がない
(肌あたりの良さの評価方法)
5人のパネラーが各身体清浄用シートで額の汗を拭いたときの肌あたりを下記評価基準により評価した。なお、平均点が3点以上の時に肌あたりが良い基材として使用できる。
評価基準:
5点:非常に肌あたりが良い
4点:かなり肌あたりが良い
3点:肌あたりが良い
2点:あまり肌あたりが良くない
1点:まったく肌あたりが良くない
(粉体保持性の評価方法)
各粉体組成を各指定量、基材(10×7.5cmの大きさ)に含浸させて得られた身体清浄用シートの粉体保持性をシートを逆さまにした時の粉落ちを5人のパネラーが目視にて下記評価基準により評価した。平均点が3点以上の時に使用できる。
評価基準:
5点:粉体がほとんど落ちない
4点:粉体がごくわずか落ちる
3点:粉体がわずか落ちる
2点:粉体がかなり落ちる
1点:粉体がほとんど落ちる
(粉体肌移行量の評価方法)
各粉体組成を各指定量、基材(10×7.5cmの大きさ)に含浸させて得られた身体清浄用シートを前腕内側部に10回押しつけた時の粉体移行率を下記評価基準にて測定した。平均点が3点以上の時に使用できる。
評価基準:
5点:粉体が50%以上移行する
4点:粉体が40%以上移行する
3点:粉体が30%以上移行する
2点:粉体が20%以上移行する
1点:粉体が20%未満移行する
(皮脂吸収性の評価方法)
5人のパネラーが各基材で額の皮脂を拭いたときの皮脂吸収性を下記評価基準にて評価した。平均点が3点以上の時に十分な皮脂吸収性がある基材として使用できる。
評価基準:
5点:非常に皮脂吸収性が良い
4点:かなり皮脂吸収性が良い
3点:皮脂吸収性が良い
2点:あまり皮脂吸収性が良くない
1点:まったく皮脂吸収性がない
(汗を拭いたときの皮脂吸収面のシミの評価方法)
5人のパネラーが身体清浄用シートの不織布面で額の汗を拭いたときの皮脂吸収面(反対面)でのシミを下記評価基準にて評価した。平均点が3点以上の時にシミがない基材として使用できる。
評価基準:
5点:シミがまったくない
4点:シミがほとんどない
3点:シミがわずかにある
2点:シミがややある
1点:シミが非常にある
(サラサラ感の評価方法)
5人のパネラーが各粉体組成を各指定量、基材(10×7.5cmの大きさ)に含浸させて得られた身体清浄用シートを用いて額の汗を拭いた後のサラサラ感を下記評価基準により評価した。なお、平均点が3点以上の時に、身体清浄用シートとして十分に使用できる。
評価基準:
5点:非常にサラサラ感がある
4点:かなりサラサラ感がある
3点:サラサラ感がある
2点:あまりサラサラ感がない
1点:まったくサラサラ感がない
(清涼感の評価方法)
5人のパネラーが各粉体組成を各指定量、基材(10×7.5cmの大きさ)に含浸させて得られた粉体含有身体清浄用シートを用いて額の汗を拭いた後の清涼感を下記評価基準により評価した。なお、平均点が3点以上の時に、身体清浄用シート状化粧料として十分に使用できる。
評価基準:
5点:非常に清涼感がある
4点:かなり清涼感がある
3点:清涼感がある
2点:あまり清涼感がない
1点:まったく清涼感がない
Figure 0004563012
Figure 0004563012
Figure 0004563012
Figure 0004563012
上記表1〜表4の結果から明らかなように、本発明の範囲となる実施例1〜9は、本発明の範囲外となる比較例1〜5に較べて、汗拭きとり性、肌あたりが良好であり、また、皮脂吸収性も良く、皮脂吸収面のシミもなく、しかも、粉体保持性も良好であり、粉体の肌への移行量も十分であり、サラサラ感、清涼感を与える目的の身体清浄用シートが得られることが判明した。
本発明となる身体清浄用シートの実施形態の一例を示す概略縦断面図である。
符号の説明
A 身体清浄用シート
10 不織布
20 疎水性繊維又はフィルムからなる基材

Claims (3)

  1. 異なる素材を付着させた二面構造の身体清浄用ドライシートであって、片面は平均繊維間距離10〜70μmであると共に、厚さが0.3〜13mmであり、かつ、親水性繊維を50〜100質量%含有する不織布から構成されると共に、該不織布に、平均粒径3〜50μmである球状又は楕円体となる粉体が担持され、他の面は疎水性繊維又はフィルムからなる基材から構成されることを特徴とする身体清浄用ドライシート。
  2. 請求項1記載の粉体が無水ケイ酸、マグネシア・シリカであることを特徴とする身体清浄用ドライシート。
  3. 請求項1又は2記載の粉体の表面及び内部に、清涼化剤が含浸されていることを特徴とする身体清浄用ドライシート。
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