JP2008181683A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成でありながら、外力に押し潰された場合には確実に電極間を短絡させて発熱を抑制することができる、安全性の高い電池を提供する。
【解決手段】ほぼ直方体形状をなす外装缶11の内部に、セパレータ23を介して帯状の正極と帯状の負極とが積層されて巻回されてなる電池素子が収容されている。外装缶11は負極端子としても機能する。外装缶11の一面には、正極と接続された正極ピン15が保持されている。正極ピン15の基部151は外装缶11の内部に位置しており、その端縁151Tが外装缶の内壁面と1mm以下の間隔で離間して対向している。過度な外力により外装缶11が変形した場合には、電池素子の内部短絡が発生する前に端縁151Tと外装缶11の内面とが確実な短絡を生じるようになっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、正極および負極を有する電池素子を収容する外装缶と、この外装缶と異なる極性を有する外部接続端子とを備えた電池に関する。
近年、カメラ一体型VTR(ビデオテープレコーダ),携帯電話あるいはノートパソコンなどのポータブル電子機器が多く登場し、その小型軽量化が図られている。これらの電子機器のポータブル電源として用いられている電池、特に二次電池はキーデバイスとして、エネルギー密度の向上を図る研究開発が活発に進められている。中でも、非水電解質二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池)は、従来の水系電解液二次電池である鉛電池、ニッケルカドミウム電池と比較して大きなエネルギー密度が得られるので、その改良に関する検討が各方面で行われている。
リチウムイオン二次電池に使用される負極活物質としては、比較的高容量を示し良好なサイクル特性を有する難黒鉛化性炭素あるいは黒鉛などの炭素材料が広く用いられている。一方で、炭素材料を上回る高容量負極として、ある種の金属がリチウムと電気化学的に合金化し、これが可逆的に生成・分解することを応用した合金材料に関する研究も進められている。
ところで、このように高容量化が進んだ電池では、その安全性の確保がより重要となる。例えば、何らかの外力が電池の外装缶に対して過度に、すなわち、外装缶が変形する程度に加えられ、電池素子内部において正極と負極とが短絡を生じた場合には、活物質が相当量の発熱を生じるおそれがある。そこで、従来、外装缶の変形が生じた場合に、電池素子とは異なる部分において短絡させる機構や集電体同士を短絡させる機構が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。これらの機構は、電池反応を阻止して、発電機能を安全に喪失させようとするものである。
国際公開第WO99/059213号パンフレット 特開2001−338636号公報 特許第3178586号公報 特開平9−259926号公報 特開2006−49312号公報
しかしながら、上記の各特許文献に記載された短絡機構は、その構造が複雑であることから、製造上の煩雑さを伴ううえ、全体構成の小型化を妨げるものと考えられる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡素な構成でありながら、外力に押し潰された場合には確実に電極間を短絡させて発熱を抑制することができる、安全性の高い電池を提供することにある。
本発明の第1の電池は、正極と負極とを有する電池素子と、その電池素子を収容すると共に、正極または負極のいずれか一方と電気的に接続された外装缶と、正極または負極のいずれか他方と接続され、外装缶内に収容された板状の基部および外装缶の外部への導出部を有する外部接続端子と、この外部接続端子と電池素子とを隔てる絶縁部材とを備えたものであり、外部接続端子の基部は、外装缶の内壁面と離間しており、絶縁部材は、外装缶の厚み方向において外部接続端子の基部と重なる位置に切り欠き部を有するようにしたものである。
本発明の第2の電池は、正極と負極とを有する電池素子と、その電池素子を収容すると共に、正極または負極のいずれか一方と電気的に接続された外装缶と、正極または負極のいずれか他方と接続され、外装缶内に収容された板状の基部および外装缶の外部への導出部を有する外部接続端子とを備えたものであり、外部接続端子の基部が、外装缶の内壁面と1mm以下の間隔で離間するようにしたものである。
本発明の第1および第2の電池では、外部からの力により外装缶が変形した場合、外装缶内に収容された板状の基部が外装缶の内壁面と接触する。ここで、外装缶の極性と端子の極性とが異なっていることから、両者の接触により確実に短絡が生じることとなる。
本発明の第1の電池によれば、外部接続端子が外装缶と異なる極性を有すると共にその基部が外装缶の内壁面と離間しており、外部接続端子と電池素子とを隔てる絶縁部材が、外装缶の厚み方向において外部接続端子の基部と重なる位置に切り欠き部を有するようにしたので、過度な外力により外装缶が変形した場合には、電池素子の内部短絡が発生する前に端子の一部と外装缶の内壁面との確実な短絡を発生させることができる。したがって、電池素子の発熱を抑制することができ、安全性が向上する。さらに、このような短絡機構を構成するにあたり新たな部材を追加する必要がないので、構造上および製造上の簡素化を妨げることがない。よって、小型化および量産化に適している。
本発明の第2の電池によれば、外部接続端子が外装缶と異なる極性を有すると共に、その基部が、外装缶の内壁面と1mm以下の間隔で離間するようにしたので、過度な外力により外装缶が変形した場合には、上記第1の電池と同様の効果が得られる。
特に、負極が、構成元素として金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を含むと共に電極反応物質を吸蔵および放出することが可能である負極活物質を有する場合には、電池のエネルギー密度が大きく、電池素子の内部で短絡が生じた場合の発熱量も大きいことから、より高い安全性が求められる。本発明の電池では、上記のような負極を有する場合であっても、効果的に発熱を抑制し、高い安全性を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図において各構成要素は本発明が理解できる程度の形状、大きさおよび配置関係を概略的に示したものであり、実寸とは異なっている。
図1および図2は本発明の一実施の形態に係る二次電池の断面構造を表すものである。図1に示された断面と図2に示された断面とは、互いに直交する位置関係にある。すなわち、図2は、図1に示したII−II切断線に沿った矢視方向における断面図である。この二次電池は、いわゆる角型といわれるものであり、ほぼ中空直方体形状をなす外装缶11の内部に、扁平形状の電池素子20を収容したものである。
外装缶11は、例えばニッケル(Ni)のめっきがされた鉄(Fe)により構成されており、負極端子としての機能も有している。この外装缶11は、一端部が閉鎖され他端部が開放されており、開放端部に絶縁板12および電池蓋13が取り付けられることにより外装缶11の内部が密閉されている。絶縁板12は、ポリプロピレンなどにより構成され、電池素子20の上に巻回周面に対して垂直に配置されている。電池蓋13は、例えば、外装缶11と同様の材料により構成され、外装缶11と共に負極端子としての機能も有している。電池蓋13の外側には、正極端子の一部となる端子板14が配置されている。また、電池蓋13の中央付近には貫通孔が設けられ、この貫通孔に、端子板14に電気的に接続された正極ピン(外部接続端子)15が挿入されている。端子板14と電池蓋13との間は絶縁ケース16により電気的に絶縁され、正極ピン15と電池蓋13との間はガスケット17により電気的に絶縁されている。すなわち、正極ピン15と外装缶11とは電気的に絶縁されている。絶縁ケース16は、例えばポリブチレンテレフタレートにより構成されている。ガスケット17は、例えばテトラフルオロエチレンなどの絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
電池蓋13の周縁付近には開裂弁18および電解液注入孔19が設けられている。開裂弁18は、電池蓋13と電気的に接続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合に開裂して内圧の上昇を抑えるようになっている。電解液注入孔19は、例えばステンレス鋼球よりなる封止部材19Aにより塞がれている。
ここで、正極ピン15と外装缶11との位置関係について詳細に説明する。図3は、図2に示したIII−III切断線に沿った矢視方向における断面図である。図4(A),図4(B)は、図2に示した矢視方向IVから眺めた平面図であり、正極ピン15を保持する面と平行な平面を表している。但し、図3および図4(A),図4(B)では、外装缶11、絶縁板12、正極ピン15、正極リード24のみを示し、端子板14や絶縁ケース16、ガスケット17などの他の部材については図示を省略している。正極ピン15は、外装缶11の内部に収容された板状の基部151と、外装缶11の外部への導出部152とを有している。基部151は、外装缶11へ向かうように拡張された板状部分であり、その端縁151Tが、外装缶11の厚み方向(Y軸方向)において外装缶11の内壁面と最も接近している。基部151のZ軸方向の寸法は、例えば0.01mm以上10.0mm以下である。外装缶11の内壁面と正極ピン15の端縁151Tとの間隔C1,C2はいずれも1.20mm以下であることが望ましい。また、外装缶11の厚み方向における内面同士の間隔t11は、例えば正極ピン15の幅寸法t15の1.5倍以下となっている。正極ピン15の基部151の平面形状については、図4(A)に示したように正方形(あるいは矩形)であってもよいし、図4(B)に示したように扁平形状(あるいは楕円形状)であってもよい。正極ピン15は、例えばアルミニウム単体やアルミニウム合金によって構成され、表面にアルミニウム(Al)、銅(Cu)、ケイ素(Si)、またはマグネシウム(Mg)などからなるめっき膜を形成したものである。
絶縁板12は、図5(A),5(B)に示したような構造となっている。図5(A)は上面図であり、図5(B)は図5(A)のVB−VB線に沿った破断側面図である。具体的には、平面が矩形をなす板状の底部12Aと、その端縁に沿うように立設する壁部12Bとを有している。なお、壁部12Bは、底部12Aの長手方向の両端部に相当する位置において、電気素子20の形状に合わせて平面形状が曲線となっている。さらに、電池1の厚み方向(Y軸方向)に相当する底部12Aの短辺方向において、正極ピン15の基部151と重なる位置には、2つの切り欠き部12C,12Dが形成されている。底部12Aには、正極リード24および負極リード25を引き出すための開口K1,K2が設けられている。この絶縁板12は、正極ピン15と電池素子20との間に設けられ、両者を電気的に絶縁する絶縁部材として機能するうえ、正極ピン15と正極21とを繋ぐ正極リード24が、外装缶11の内面および負極22と接触するのを回避する機能をも有している。
電池素子20は、正極21と負極22とが、セパレータ23を間にして積層されて渦巻き状に巻回されたものであり、外装缶11の形状に合わせて扁平な形状に成形されている。なお、図2では、正極21および負極22の積層構造を簡略化して示している。また、電池素子20の巻回数は、図1および図2に示したものに限定されず、任意に設定可能である。電池素子20の正極21にはアルミニウム(Al)などよりなる正極リード24が接続されており、負極22にはニッケルなどよりなる負極リード25が接続されている。正極リード24は正極ピン15の下端に溶接されることにより端子板14と電気的に接続されており、負極リード25は外装缶11に溶接され電気的に接続されている。
図5は、図1に示した正極21の巻回前の断面構成を表すものである。この正極21は、帯状の正極集電体21Aの両面に正極活物質層21Bを設けたものである。詳細には、正極集電体21Aの両面に正極活物質層21Bが存在する正極被覆領域21Cと、正極被覆領域21Cを挟むように巻回中心側および巻回外周側の端部に位置し、正極集電体21Aの両面とも正極活物質層21Bが存在せずに露出した状態である正極露出領域21DS,21DEとを有している。正極リード24は、巻回中心側の正極露出領域21DSに接合されている。
正極集電体21Aは、例えば、厚みが5μm〜50μm程度であり、アルミニウム箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
正極活物質層21Bは、例えば、正極活物質として、電極反応物質であるリチウムを吸蔵および放出可能な正極材料のいずれか1種または2種以上を含んでおり、必要に応じて炭素材料などの導電材およびポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んでいてもよい。リチウムを吸蔵および放出可能な正極材料としては、例えば、硫化チタン(TiS2 ),硫化モリブデン(MoS2 ),セレン化ニオブ(NbSe2 )あるいは酸化バナジウム(V2 5 )などのリチウムを含有しない金属硫化物,金属セレン化物あるいは金属酸化物など、またはリチウムを含有するリチウム含有化合物が挙げられる。
リチウム含有化合物の中には、高電圧および高エネルギー密度を得ることができるものが存在する。このようなリチウム含有化合物としては、例えば、リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物、またはリチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物が挙げられ、特にコバルト(Co),ニッケルおよびマンガン(Mn)のうちの少なくとも1種を含むものは、より高い電圧を得ることができるので好ましい。その化学式は、例えば、Lix MIO2 あるいはLiy MIIPO4 で表される。式中、MIおよびMIIは1種類以上の遷移金属元素を表す。xおよびyの値は電池の充放電状態によって異なり、通常、0.05≦x≦1.10、0.05≦y≦1.10である。
リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物の具体例としては、リチウムコバルト複合酸化物(Lix CoO2 )、リチウムニッケル複合酸化物(Lix NiO2 )、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(Lix Ni1-z Coz 2 (z<1))、あるいはスピネル型構造を有するリチウムマンガン複合酸化物(LiMn2 4 )などが挙げられる。リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物の具体例としては、例えばリチウム鉄リン酸化合物(LiFePO4 )あるいはリチウム鉄マンガンリン酸化合物(LiFe1-v Mnv PO4 (v<1))が挙げられる。
図4は、負極22の構成を表したものである。この負極22は、帯状の負極集電体22Aの両面に負極活物質層22Bを設けたものである。詳細には、負極集電体22Aの両面に負極活物質層22Bが存在する負極被覆領域22Cと、負極被覆領域22Cを挟むように巻回中心側および巻回外周側の端部に位置し、負極集電体22Aの両面とも負極活物質層22Bが存在せずに露出した状態である負極露出領域22DS,22DEとを有している。負極リード25は、巻回外周側の負極露出領域22DEに接合されている。
負極集電体22Aは、例えば、銅箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。この負極集電体22Aの厚みは、例えば5μm〜50μmである。
負極活物質層22Bは、例えば、負極活物質を含んでおり、必要に応じて導電材および結着剤などの他の材料を含んでいてもよい。負極活物質としては、例えば、電極反応物質であるリチウムを吸蔵および放出することが可能であり、金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む負極材料が挙げられる。このような負極材料を用いれば、高いエネルギー密度を得ることができるので好ましい。この負極材料は金属元素あるいは半金属元素の単体でも合金でも化合物でもよく、またこれらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。なお、本発明において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体,共晶(共融混合物),金属間化合物あるいはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
この負極材料を構成する金属元素あるいは半金属元素としては、例えばリチウムと合金を形成可能な金属元素あるいは半金属元素が挙げられる。具体的には、マグネシウム(Mg),ホウ素(B),アルミニウム(Al),ガリウム(Ga),インジウム(In),ケイ素,ゲルマニウム(Ge),スズ,鉛(Pb),ビスマス(Bi),カドミウム(Cd),銀(Ag),亜鉛(Zn),ハフニウム(Hf),ジルコニウム(Zr),イットリウム(Y),パラジウム(Pd)あるいは白金(Pt)などが挙げられる。
中でも、この負極材料としては、長周期型周期表における14族の金属元素あるいは半金属元素を構成元素として含むものが好ましく、特に好ましいのはケイ素およびスズの少なくとも一方を構成元素として含むものである。ケイ素およびスズは、リチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。具体的には、例えば、ケイ素の単体,合金,あるいは化合物、またはスズの単体,合金,あるいは化合物、またはこれらの1種あるいは2種以上の相を少なくとも一部に有する材料が挙げられる。
スズの合金としては、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素,ニッケル,銅,鉄(Fe),コバルト(Co),マンガン(Mn),亜鉛(Zn),インジウム(In),銀(Ag),チタン(Ti),ゲルマニウム(Ge),ビスマス(Bi),アンチモン(Sb)およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。ケイ素の合金としては、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ,ニッケル,銅,鉄,コバルト,マンガン,亜鉛,インジウム,銀,チタン,ゲルマニウム,ビスマス,アンチモンおよびクロムからなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズの化合物あるいはケイ素の化合物としては、例えば、酸素(O)あるいは炭素(C)を含むものが挙げられ、スズまたはケイ素に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
中でも、この負極材料としては、スズと、コバルトと、炭素とを構成元素として含み、炭素の含有量が9.9質量%以上29.7質量%以下であり、かつスズとコバルトとの合計に対するコバルトの割合が30質量%以上70質量%以下であるCoSnC含有材料が好ましい。このような組成範囲において高いエネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるからである。
このCoSnC含有材料は、必要に応じて、以下に列挙する他の構成元素のいずれか1種または2種以上をさらに含んでいてもよい。ここでいう他の構成元素とは、例えば、ケイ素,鉄,ニッケル,クロム,インジウム,ニオブ(Nb),ゲルマニウム,チタン,モリブデン(Mo),アルミニウム(Al),リン(P),ガリウム(Ga)およびビスマスである。これらを含むことで容量またはサイクル特性をさらに向上させることができるからである。
なお、このCoSnC含有材料は、スズと、コバルトと、炭素とを含む相を有しており、この相は結晶性の低いまたは非晶質な構造を有していることが好ましい。また、このCoSnC含有材料では、構成元素である炭素の少なくとも一部が、他の構成元素である金属元素または半金属元素と結合していることが好ましい。サイクル特性の低下はスズなどが凝集あるいは結晶化することによるものであると考えられるが、炭素が他の元素と結合することにより、そのような凝集あるいは結晶化を抑制することができるからである。
元素の結合状態を調べる測定方法としては、例えばX線光電子分光法(X-ray Photoelectron Spectroscopy;XPS)が挙げられる。XPSでは、炭素の1s軌道(C1s)のピークは、グラファイトであれば、金原子の4f軌道(Au4f)のピークが84.0eVに得られるようにエネルギー較正された装置において、284.5eVに現れる。また、表面汚染炭素であれば、284.8eVに現れる。これに対して、炭素元素の電荷密度が高くなる場合、例えば炭素が金属元素または半金属元素と結合している場合には、C1sのピークは、284.5eVよりも低い領域に現れる。すなわち、CoSnC含有材料について得られるC1sの合成波のピークが284.5eVよりも低い領域に現れる場合には、CoSnC含有材料に含まれる炭素の少なくとも一部が他の構成元素である金属元素または半金属元素と結合している。
なお、XPS測定では、スペクトルのエネルギー軸の補正に、例えばC1sのピークを用いる。通常、表面には表面汚染炭素が存在しているので、表面汚染炭素のC1sのピークを284.8eVとし、これをエネルギー基準とする。XPS測定では、C1sのピークの波形は、表面汚染炭素のピークとCoSnC含有材料中の炭素のピークとを含んだ形として得られるので、例えば市販のソフトウエアを用いて解析することにより、表面汚染炭素のピークと、CoSnC含有材料中の炭素のピークとを分離する。波形の解析では、最低束縛エネルギー側に存在する主ピークの位置をエネルギー基準(284.8eV)とする。
負極活物質としては、さらに、天然黒鉛,人造黒鉛,難黒鉛化炭素あるいは易黒鉛化炭素などの炭素材料を用いてもよい。炭素材料を用いれば優れたサイクル特性を得ることができるので好ましい。また、負極活物質としては、リチウム金属も挙げられる。負極活物質はこれらの1種を単独で用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。
セパレータ23は、例えばポリプロピレンあるいはポリエチレンなどのポリオレフィン系の材料よりなる多孔質膜、またはセラミック製の不織布などの無機材料よりなる多孔質膜により構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。
セパレータ23には、液状の電解質である電解液が含浸されており、その電解液は、溶媒と、電解質塩であるリチウム塩とを含んでいる。溶媒は、リチウム塩を溶解し解離させるものである。溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1, 2−ジメトキシエタン、1, 2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1, 3−ジオキソラン、4メチル1, 3ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソール、酢酸エステル、酪酸エステルあるいはプロピオン酸エステルなどが挙げられ、これらのいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。
リチウム塩としては、例えば、LiClO4 ,LiAsF6 ,LiPF6 ,LiBF4 ,LiB(C6 5 4 ,CH3 SO3 Li,CF3 SO3 Li,LiClあるいはLiBrが用いられ、これらのいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。
この二次電池では、充電を行うと、例えば、正極21からリチウムイオンが放出され、セパレータ23に含浸された電解液を介して負極22に吸蔵される。放電を行うと、例えば、負極22からリチウムイオンが放出され、セパレータ23に含浸された電解液を介して正極21に吸蔵される。
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、正極活物質と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーとする。続いて、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aにドクタブレードあるいはバーコーターなどを用いて均一に塗布し溶剤を乾燥させたのち、ロールプレス機などにより圧縮成型して正極活物質層21Bを形成し、正極21を作製する。
次いで、負極活物質と、結着剤とを混合して負極合剤を調製し、この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の負極合剤スラリーとする。続いて、この負極合剤スラリーを負極集電体22Aにドクタブレードあるいはバーコーターなどを用いて均一に塗布し溶剤を乾燥させたのち、ロールプレス機により圧縮成型して負極合剤層22Bを形成し、負極22を作製する。ロールプレス機は加熱して用いてもよい。また、目的の物性値になるまで複数回圧縮成型してもよい。さらに、ロールプレス機以外のプレス機を用いてもよい。
続いて、正極集電体21Aに正極リード24を溶接などにより取り付けると共に、負極集電体22Aに負極リード25を溶接などにより取り付ける。そののち、正極21と負極22とをセパレータ23を間にして積層し、図6および図7に示した巻回方向Rに多数回巻回したのち成形することで、扁平形状を有する電池素子20を作製する。
次に、上記のように作製した電池素子20を外装缶11の内部に収容する。こののち、電池素子20の上に切り欠き部12C,12Dを有する絶縁板12を配置し、負極リード25を外装缶11に溶接すると共に、正極リード24を正極ピン15の下端に溶接して、外装缶11の開放端部に電池蓋13をレーザ溶接により固定する。最後に、電解液を電解液注入孔19から外装缶11の内部に注入し、セパレータ23に含浸させ、電解液注入孔19を封止部材19Aで塞ぐ。これにより、図1および図2に示した二次電池が完成する。
この二次電池では、充電を行うと、例えば、正極21からリチウムイオンが放出され、セパレータ23に含浸された電解液を介して負極22に吸蔵される。放電を行うと、例えば、負極22からリチウムイオンが放出され、セパレータ23に含浸された電解液を介して正極21に吸蔵される。
このように、本実施の形態では、正極21と接続された正極ピン15を、その基部151の端縁151Tが負極22と接続された直方体形状の外装缶11の内壁面と1.2mm以下の間隔C1,C2で離間するように配置すると共に、外装缶11の厚み方向(Y軸方向)において正極ピン15の基部151と重なる位置に切り欠き部12C,12Dを有する絶縁板12を設けるようにしたので、過度な外力により外装缶が変形した場合には、電池素子20の損傷により内部短絡が生じる前に正極ピン15の端縁151Tと外装缶11の内壁面との確実な短絡を形成することができる。したがって、電池素子20の発熱を抑制することができ、安全性が向上する。さらに、本実施の形態では、新たな部材を追加することなく上記の短絡機構を構成しているので、構造上および製造上の簡素化に有利であり、小型化および量産化に適しているといえる。
(変形例)
なお、上記実施の形態では、絶縁板12が切り欠き部12C,12Dを有するようにしたが、基部151の端縁151Tと外装缶11の内壁面との間隔C1,C2を1.0mm以下とすれば、そのような切り欠き部を設けなくとも、上記実施の形態と同様の効果が得られる。
本発明の具体的な実施例について説明する。
(実施例1−1,1−2)
上記実施の形態で説明した二次電池を作製した。但し、絶縁板12としては、切り欠き部を有しないものを用いた。まず、炭酸リチウム(Li2 CO3 )と炭酸コバルト(CoCO3 )とを、Li2 CO3 :CoCO3 =0.5:1(モル比)の割合で混合し、空気中において900℃で5時間焼成して、正極活物質としてのリチウム・コバルト複合酸化物(LiCoO2 )を得た。次いで、このリチウム・コバルト複合酸化物91質量部と、導電剤であるグラファイト6質量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン3質量部とを混合して正極合剤を調整した。続いて、この正極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとし、厚み20μmのアルミニウム箔よりなる正極集電体21Aの両面に均一に塗布して乾燥させ、ロールプレス機で圧縮成型して正極活物質層21Bを形成し正極21を作製した。続いて、正極集電体21Aの一端にアルミニウム製の正極リード24を取り付けた。
また、負極活物質としてCoSnC含有材料を作製した。まず、原料としてコバルト粉末とスズ粉末と炭素粉末とを用意し、コバルト粉末とスズ粉末とを合金化してコバルト・スズ合金粉末を作製したのち、この合金粉末に炭素粉末を加えて乾式混合した。続いて、この混合物を、遊星ボールミルを用いてメカノケミカル反応を利用することで合成し、CoSnC含有材料を得た。
得られたCoSnC含有材料について組成の分析を行ったところ、コバルトの含有量は29.3質量%、スズの含有量は49.9質量%、炭素の含有量は19.8質量%であった。なお、炭素の含有量は、炭素・硫黄分析装置により測定し、コバルトおよびスズの含有量は、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)発光分析により測定した。また、得られたCoSnC含有材料についてX線回折を行ったところ、回折角2θ=20°〜50°の間に、回折角2θが1.0°以上の広い半値幅を有する回折ピークが観察された。更に、このCoSnC含有材料についてXPSを行ったところ、CoSnC含有材料中におけるC1sのピークは284.5eVよりも低い領域に得られた。すなわち、CoSnC含有材料中の炭素が他の元素と結合していることが確認された。
次いで、このCoSnC含有材料60質量部と、導電剤および負極活物質である人造黒鉛28質量部およびカーボンブラック2質量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン10質量部とを混合し、負極合剤を調整した。続いて、この負極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーとし、厚み15μmの銅箔よりなる負極集電体22Aの両面に塗布して乾燥させ、ロールプレス機で圧縮成型して負極活物質層22Bを形成した。そののち、負極集電体22Aの一端にニッケル製の負極リード25を取り付けた。
続いて、16μm厚の微孔性ポリエチレンフィルムよりなるセパレータ23を用意し、正極21,セパレータ23,負極22,セパレータ23の順に積層して積層体を形成したのち、この積層体を渦巻状に多数回巻回することで電池素子20を作製した。得られた電池素子20は、扁平な形状に成形した。
次に、扁平形状に成型された電池素子20を外装缶11の内部に収容したのち、電池素子20の上に絶縁板12を配置し、負極リード25を外装缶11に溶接すると共に、正極リード24を正極ピン15の下端に溶接して、外装缶11の開放端部に電池蓋13をレーザ溶接により固定した。そののち、電解液注入孔19から外装缶11の内部に電解液を注入した。電解液には、炭酸エチレン30体積%と炭酸ジエチル70体積%とを混合した溶媒に、電解質塩としてLiPF6 を1mol/dm3 の含有量で溶解させたものを用いた。最後に、電解液注入孔19を封止部材19Aで塞ぐことにより、角形の二次電池を得た
本実施例で用いた外装缶11は、例えば、炭素(C)やマンガン(Mn)を含有する鉄合金からなり、0.29mmの厚みの壁を有し、かつ、内面が34mmの幅(X軸方向の寸法)と6.0mmの厚み(Y軸方向の寸法)と42mmの高さ(Z軸方向の寸法)とで規定される直方体形状をなすものである。また、本実施例では、アルミニウムからなり、基部151の幅寸法t15が4.00〜4.50mm、基部151のZ軸方向の寸法が0.05mmである正極ピン15を用いた。
実施例1−1,1−2に対する比較例1−1〜1−5として、基部151の幅寸法t15を3.50〜3.90mmとしたことを除き、他は実施例1−1,1−2と同様の要領で二次電池を作製した。
このようにして得られた実施例1〜1〜1−2および比較例1−1〜1−5の二次電池をそれぞれ5個(電池1〜電池5)作製し、圧壊試験を行って発火や破裂の有無を調べた。得られた結果を表1に示す。
Figure 2008181683
表1からわかるように、間隔c1,c2を1.00mmより大きくした比較例1−1〜1−5では5個の二次電池のうちの少なくとも1つにおいて破裂が生じたのに対して、間隔c1,c2を1.00mm以下とした実施例1−1,1−2では5個の電池の全てについて破裂を抑えることができた。したがって、基部151の端縁151Tと外装缶11の内面との間隔C1,C2が1mm以下となるように保持することで、外装缶11が圧壊した場合に、電池素子20の内部において短絡が発生するよりも前に正極ピン15と外装缶11とが接触することで電池反応を停止させ、発電機能を安全に喪失させることができることがわかった。
(実施例2−1〜2−4)
次に、絶縁板12に切り欠き部12C,12Dを設けるようにしたことを除き、他は、比較例1−1〜1−5とそれぞれ同様の構成を有する実施例2−1〜2−4および比較例2−1の二次電池を5つ(電池1〜電池5)作製した。
実施例2−1〜2−4および比較例2−1についても実施例1〜1〜1−2と同様に圧壊試験を行い、発火や破裂の有無を調べた。得られた結果を表2に示す。
Figure 2008181683
表2からわかるように、切り欠き部12C,12Dを有する絶縁板12を用いた場合には、間隔c1,c2を1.20mm以下とすることで、5個の電池(電池1〜電池5)の全てについて破裂を抑えることができた(実施例2−1〜2−4)。すなわち、絶縁板12に切り欠き部12C,12Dを設けることで、正極ピン15と外装缶11の内壁面との間隔c1,c2が多少大きくなっても、電池素子20の内部において短絡が発生するよりも前に正極ピン15と外装缶11とが確実に接触することで電池反応を停止させ、発電機能を安全に喪失させることができることがわかった。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態および実施例では、外装缶を負極と接続し、外部接続端子を正極と接続するようにしたが、この反対の接続関係としてもよい。
また、上記実施の形態および実施例では、巻回構造を有する角型の二次電池について説明したが、本発明は、正極および負極を有する電池素子と共に外装缶を有する二次電池(例えば円筒型)であれば適用の可能性を有する。
また、上記実施の形態および実施例では、溶媒に液状の電解質である電解液を用いる場合について説明したが、電解液に代えて、他の電解質を用いるようにしてもよい。他の電解質としては、例えば、電解液を高分子化合物に保持させたゲル状の電解質、イオン伝導性を有する固体電解質、固体電解質と電解液とを混合したもの、あるいは固体電解質とゲル状の電解質とを混合したものが挙げられる。
なお、ゲル状の電解質には電解液を吸収してゲル化するものであれば種々の高分子化合物を用いることができる。そのような高分子化合物としては、例えば、ポリビニリデンフルオロライドあるいはビニリデンフルオライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体などのフッ素系高分子化合物、ポリエチレンオキサイドあるいはポリエチレンオキサイドを含む架橋体などのエーテル系高分子化合物、またはポリアクリロニトリルなどが挙げられる。特に、酸化還元安定性の点からは、フッ素系高分子化合物が望ましい。
固体電解質には、例えば、イオン伝導性を有する高分子化合物に電解質塩を分散させた有機固体電解質、またはイオン伝導性ガラスあるいはイオン性結晶などよりなる無機固体電解質を用いることができる。このとき、高分子化合物としては、例えば、ポリエチレンオキサイドあるいはポリエチレンオキサイドを含む架橋体などのエーテル系高分子化合物、ポリメタクリレートなどのエステル系高分子化合物、アクリレート系高分子化合物を単独あるいは混合して、または分子中に共重合させて用いることができる。また、無機固体電解質としては、窒化リチウムあるいはヨウ化リチウムなどを用いることができる。
さらに、上記実施の形態および実施例では、電極反応物質としてリチウムを用いる場合について説明したが、ナトリウム(Na)あるいはカリウム(K)などの長周期型周期表における他の1族の元素、またはマグネシウムあるいはカルシウム(Ca)などの長周期型周期表における2族の元素、またはアルミニウムなどの他の軽金属、またはリチウムあるいはこれらの合金を用いる場合についても、本発明を適用することができ、同様の効果を得ることができる。その際、電極反応物質を吸蔵および放出することが可能な負極活物質、正極活物質あるいは溶媒などは、その電極反応物質に応じて選択される。
本発明の一実施の形態に係る二次電池の構成を表す断面図である。 図1に示した電池素子のII−II切断線に沿った構成を表す断面図である。 図2に示した正極ピンの、III−III切断線に沿った矢視方向における断面図である。 図2に示した正極ピンを矢視方向IVから眺めた平面図である。 図1に示した絶縁板の詳細な構成を表す平面図および断面図である。 図1に示した正極の巻回前の構成を表す断面図である。 図1に示した負極の巻回前の構成を表す断面図である。
符号の説明
11…外装缶、12…絶縁板、13…電池蓋、14…端子板、15…正極ピン(外部接続端子)、16…絶縁ケース、17…ガスケット、18…開裂弁、19…電解液注入孔、19A…封止部材、20…電池素子、21…正極、21A…正極集電体、21B…正極活物質層、21C…正極被覆領域、21D…正極露出領域、22…負極、22A…負極集電体、22B…負極活物質層、22C…負極被覆領域、22D…負極露出領域、23…セパレータ、24…正極リード、25…負極リード。

Claims (7)

  1. 正極と負極とを有する電池素子と、
    前記電池素子を収容すると共に、前記正極または負極のいずれか一方と電気的に接続された外装缶と、
    前記正極または負極のいずれか他方と接続され、前記外装缶内に収容された板状の基部および前記外装缶の外部への導出部を有する外部接続端子と、
    前記外部接続端子と前記電池素子とを隔てる絶縁部材と
    を備え、
    前記外部接続端子の基部は、前記外装缶の内壁面と離間しており、
    前記絶縁部材は、前記外装缶の厚み方向において前記外部接続端子の基部と重なる位置に切り欠き部を有する
    ことを特徴とする電池。
  2. 前記外部接続端子の基部と前記外装缶の内壁面との間隔が1.20mm以下であることを特徴とする請求項1記載の電池。
  3. 前記電池素子は、帯状の正極集電体上に正極活物質層を有する前記正極と、帯状の負極集電体上に負極活物質層を有する前記負極とをセパレータを間にして積層し、巻回した構成を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の電池。
  4. 前記負極は、電極反応物質を吸蔵および放出することが可能であり、構成元素として金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を含む負極活物質を含む
    ことを特徴とする請求項1記載の電池。
  5. 前記負極は、前記負極活物質として、スズ(Sn)およびケイ素(Si)のうちの少なくとも一方を構成元素として含む材料を含む
    ことを特徴とする請求項4記載の電池。
  6. 前記負極は、前記負極活物質として、スズと、コバルト(Co)と、炭素(C)とを構成元素として含み、炭素の含有量が9.9質量%以上29.7質量%以下であり、かつスズとコバルトとの合計に対するコバルトの割合が30質量%以上70質量%以下であるCoSnC含有材料を含む
    ことを特徴とする請求項4記載の電池。
  7. 正極と負極とを有する電池素子と、
    前記電池素子を収容すると共に、前記正極または負極のいずれか一方と電気的に接続された外装缶と、
    前記正極または負極のいずれか他方と接続され、前記外装缶内に収容された板状の基部および前記外装缶の外部への導出部を有する外部接続端子と
    を備え、
    前記外部接続端子の基部は、前記外装缶の内壁面と離間し、かつその間隔が1mm以下である
    ことを特徴とする電池。
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