JP2008175073A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008175073A
JP2008175073A JP2007006778A JP2007006778A JP2008175073A JP 2008175073 A JP2008175073 A JP 2008175073A JP 2007006778 A JP2007006778 A JP 2007006778A JP 2007006778 A JP2007006778 A JP 2007006778A JP 2008175073 A JP2008175073 A JP 2008175073A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nox
moisture
purge
exhaust gas
bypass passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007006778A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Wakao
和弘 若尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007006778A priority Critical patent/JP2008175073A/ja
Publication of JP2008175073A publication Critical patent/JP2008175073A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

【課題】この発明は、内燃機関の排気浄化装置に関し、排気通路上に上流側から水分吸着材およびNOx吸着材を備える内燃機関において、NOx吸着材からのNOxのパージを短時間かつ確実に完了できるようにすることを目的とする。
【解決手段】内燃機関10から排出された排気ガスが流れる主排気通路14を備える。主排気通路14を迂回する第1バイパス通路20および第2バイパス通路22を備える。第1バイパス通路20に水分吸着材26を備える。第2バイパス通路22にNOx吸着材32を備える。排気ガスが第1バイパス通路20に導入されないようにして、NOx吸着材32からのNOxの第1パージ動作(図2(B)参照)を行う。その後、NOxのパージが比較的進んだ段階で、排気ガスが第1バイパス通路20に導入されるように第1切替バルブ24を制御する(図2(C)参照)。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関の排気浄化装置に関し、詳しくは、排気通路における触媒の下流に、触媒で浄化できなかった未浄化成分を吸着するための吸着材を備えた排気浄化装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、道路トンネルから出た換気ガスをゼオライト系の吸着材で乾式処理してNOxを吸着除去することにより、当該換気ガスを浄化する技術が開示されている。この従来の技術では、NOxを吸着するための上記吸着材に対する換気ガスの流れの上流に、換気ガスに含まれる水分を吸着するためのシリカゲル系の脱湿剤(水分吸着材)を配置するようにしている。
特開平1−155934号公報 特開2002−138820号公報
内燃機関の排気通路には、排気ガスを浄化するための触媒が設けられている。しかし、触媒の温度が低下している冷間始動時には、触媒が暖機されて活性化するまでの間、NOxを含んだ排気ガスが外部へ排出されてしまうことがある。そこで、内燃機関の排気通路上に、NOx吸着材を配置することが考えられる。
上記のようなNOx吸着材には、NOxを吸着可能な容量があり、その容量を超えてはNOxを吸着することができない。このため、次回の内燃機関の冷間始動時に良好なNOxの吸着能力を得るためには、NOx吸着材の不使用時に、短時間かつ確実に吸着能力を回復させておくことが必要となる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、排気通路上に上流側から水分吸着材およびNOx吸着材を備える内燃機関において、NOx吸着材からのNOxのパージを短時間かつ確実に完了できるようにした内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関から排出された排気ガスが流れる主排気通路と、
前記主排気通路との第1上流側接続部において前記主排気通路から分岐し、前記第1上流側接続部より下流の第1下流側接続部において再び前記主排気通路に合流する第1バイパス通路と、
前記第1下流側接続部より下流に配置された第2上流側接続部において前記主排気通路から分岐し、前記第2上流側接続部より下流の第2下流側接続部において再び前記主排気通路に合流する第2バイパス通路と、
前記第1バイパス通路に配置され、水分を吸着する機能を有する水分吸着材と、
前記第2バイパス通路に配置され、NOxを吸着する機能を有するNOx吸着材と、
排気ガスの流入先を前記主排気通路と前記第1バイパス通路との間で切り替え可能な第1流路切替手段と、
排気ガスの流入先を前記主排気通路と前記第2バイパス通路との間で切り替え可能な第2流路切替手段と、
内燃機関の冷間始動時に、排気ガスが前記第1バイパス通路に導入されるように前記第1流路切替手段を制御する水分吸着実行手段と、
内燃機関の冷間始動時に、前記水分吸着材を通過した排気ガスが前記第2バイパス通路に導入されるように前記第2流路切替手段を制御するNOx吸着実行手段と、
排気ガスが前記第1バイパス通路に導入されないように前記第1流路切替手段を制御した状態で、前記NOx吸着材からのNOxのパージを実行するNOxパージ実行手段と、
NOxの前記パージの進行状況を判断するパージ進行状況判断手段と、
NOxの前記パージが比較的進んだと判断された時点で、排気ガスが前記第1バイパス通路に導入されるように前記第1流路切替手段を制御する水分パージ実行手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記パージ量判別手段は、前記NOx吸着材の温度が所定値以上となった時点で、NOxの前記パージが比較的進んだと判断することを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記水分吸着実行手段は、前記水分吸着前記水分吸着材への水分吸着量が最大となった時点で、前記第1バイパス通路への排気ガスの導入が停止されるように前記第1流路切替手段を制御することを特徴とする。
第1の発明によれば、排ガスが第1バイパス通路に導入されないようにした状態で、NOx吸着材からのNOxのパージが開始された後に、当該パージが比較的進んだと判断された時点で、排気ガスが第1バイパス通路に導入される。その結果、水分吸着材から脱離した水分が第2バイパス通路を通ってNOx吸着材32に供給されることになる。つまり、本発明によれば、NOxのパージ時に、高濃度水分をNOx吸着材に供給できるようになる。このため、NOxのパージが比較的進んだ段階において、NOx吸着材に導入される高濃度水分によってNOxの脱離が促進されるので、NOx吸着材からのNOxの脱離を短時間かつ確実に行えるようになる。これにより、次回のNOxの吸着動作時におけるNOx吸着材の吸着能力を良好に確保することができる。
第2の発明によれば、NOx吸着材の温度に基づいて、NOxのパージが比較的進んだ状態にあることを確実に判断することができる。
第3の発明によれば、吸着動作時に、水分吸着材に吸着される水分の量が最大となるようにしっかりと蓄えることができる。このため、その後のパージ動作時に、上述した第1または第2の発明に比して、より多量であって、より高濃度な水分をNOx吸着材に供給できるようになり、水分吸着材に吸着されていた水分を利用したNOxのパージを更に好適に促進することができる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1における排気浄化装置を備える内燃機関システムの構成を説明するための図である。図1に示す内燃機関10は、筒内に空気を取り込むための吸気通路12と、筒内から排出された排気ガスが流れる排気通路とを備えている。
本実施形態の排気通路は、筒内から排気ガスを排出するための主排気通路14と、後述する第1バイパス通路20および第2バイパス通路22とを備えている。主排気通路14には、上流側から順に、排気ガスを浄化可能な前段触媒(SC)16および後段触媒(UF)18が直列に配置されている。
本実施形態のシステムは、主排気通路14を迂回する通路として、第1バイパス通路20と第2バイパス通路22とを備えている。第1バイパス通路20は、後段触媒18の下流に位置する第1上流側接続部20aにおいて主排気通路14から分岐し、当該第1上流側接続部20aの下流に位置する第1下流側接続部20bにおいて再び主排気通路14に合流するように構成されている。
第1上流側接続部20aには、排気ガスの流入先を主排気通路14と第1バイパス通路20との間で切り替えるための第1切替バルブ24が配置されている。第1切替バルブ24は、負圧ダイアフラム24aに作用するエンジン吸気負圧が図示省略する電磁弁によって制御されることによって、開閉駆動される。尚、内燃機関10の通常運転時には、第1切替バルブ24によって第1バイパス通路20が閉塞され、排気ガスは主排気通路14をそのまま通って大気中に放出される。
また、第1バイパス通路20の途中には、排気ガス中に含まれる水分を吸着する機能を有する水分吸着材26が配置されている。そのような水分吸着材26としては、例えば、ゼオライト系の素材を用いることができる。水分吸着材26には、当該水分吸着材26の温度を検出するための温度センサ28が組み込まれている。
また、第2バイパス通路22は、第1バイパス通路20の第1下流側接続部20bの下流において主排気通路14から分岐し、第2上流側接続部22aの下流において再び主排気通路14に合流するように構成されている。第2上流側接続部22aには、第1切替バルブ24と同様の構成を有する第2切替バルブ30が配置されている。第2切替バルブ30は、排気ガスの流入先を主排気通路14と第2バイパス通路22との間で切り替えることができる。尚、内燃機関10の通常運転時には、第2切替バルブ30によって第2バイパス通路22が閉塞され、排気ガスは主排気通路14をそのまま通って大気中に放出される。
また、第2バイパス通路22の途中には、排気ガス中に含まれる未浄化成分であるNOxを吸着する機能を有するNOx吸着材32が配置されている。そのようなNOx吸着材32としては、例えばゼオライトに鉄Feを担持した素材を用いることができる。NOx吸着材32には、当該NOx吸着材32の温度を検出するための温度センサ34が組み込まれている。
また、第2バイパス通路22には、第2上流側接続部22aとNOx吸着材32との間の部位において、リターン通路36が連通している。リターン通路36は、その途中にパージ制御バルブ38を備え、その端部において吸気通路12に連通している。尚、リターン通路36の接続先は、後段触媒18の上流の通路であれば、吸気通路12でなくてもよく、例えば、主排気通路14における前段触媒16の上流部であってもよい。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40には、内燃機関10を制御するための各種センサや上記温度センサ28等とともに、エンジン冷却水温度を検出するための水温センサ42が接続されている。また、ECU40には、内燃機関10を制御するための各種アクチュエータとともに、上述した切替バルブ24等やパージ制御バルブ38が接続されている。
以上説明した図1に示す構成によれば、第1切替バルブ24および第2切替バルブ30を適宜制御することで、水分吸着材26への排気ガスの供給と、NOx吸着材32への排気ガスの供給とを独立して制御することができる。
[実施の形態1の動作]
図2は、本発明の実施の形態1のシステム動作を説明するための図である。
(吸着時の動作)
先ず、図2(A)を参照して、内燃機関10の冷間始動時に筒内から排出される排気ガス中のNOxおよび水分をNOx吸着材32等に吸着させるために行われる動作について説明する。
吸着動作は、図2(A)に示すように、内燃機関10の冷間始動時に、第1切替バルブ24および第2切替バルブ30が主排気通路14を閉塞させる状態にして開始される。また、この吸着動作時には、パージ制御バルブ38についても、閉弁状態に制御される。
上記のような状態では、内燃機関10から排出された排気ガスの全部が、主排気通路14から第1バイパス通路20に導入される。第1バイパス通路20に導入された排気ガスは、水分吸着材26を通過し、その後再び主排気通路14に戻される。その後、排気ガスの全部が、主排気通路14から第2バイパス通路22に導入される。第2バイパス通路22に導入された排気ガスは、NOx吸着材32を通過し、その後再び主排気通路14に戻された後に大気中に放出される。
NOxがNOx吸着材32に吸着されると、NOxの吸着熱によってNOx吸着材32の温度が上昇する。NOx吸着材32は、その温度が高くなると、吸着したNOxが脱離するという性質を有している。このため、NOx吸着材32に排気ガスを流し続けると、NOxの温度が上昇し、吸着されていたNOxの脱離が始まってしまう。尚、そのような現象は水分吸着材26についても同様である。従って、NOx吸着材32からのNOxの脱離が始まる前の適切なタイミングで、NOxの吸着動作を終了させる必要がある。本実施形態では、温度センサ34によって検出されるNOx吸着材32の温度に基づいて、NOx吸着材32へのNOxの吸着量が所定量に達したかどうかを判断して、NOxの吸着動作を終了するタイミングを決定するようにしている。
以上説明した吸着動作によれば、排気ガス中に含まれる水分が水分吸着材26に吸着されることで取り除かれる。そして、排気ガス中に含まれるNOxがNOx吸着材32に吸着されることで取り除かれる。これにより、前段触媒16が未だ活性化していない冷間始動時に、排気ガス中に含まれるNOxが大気中に放出されるのを抑制することができる。また、水分吸着材26を、吸着動作時においてNOx吸着材32の上流となる側に配置したことで、乾いた排気ガスがNOx吸着材32に導入されることになるので、NOx吸着材32によるNOxの吸着能力を高く維持することができる。
(パージ時の動作)
本実施形態のパージ動作は、NOx吸着材32からのNOxのパージを行う際に、当該パージがある程度進行した時点で、水分吸着材26から水分を脱離させるようにしたという点に特徴を有しており、より具体的には、図2(B)および(C)にそれぞれ示す第1パージ動作および第2パージ動作からなる。
先ず、図2(B)を参照して、冷間時にNOx吸着材32に吸着されたNOxを、NOx吸着材32からパージ(脱離)させるための第1パージ動作について説明する。第1パージ動作は、図2(B)に示すように、第1バイパス通路20および第2バイパス通路22を閉塞するように第1切替バルブ24および第2切替バルブ30がそれぞれ制御された状態で、前段触媒16が活性化している等の所定のパージ開始タイミングが到来した時点で、パージ制御バルブ38を開くことにより開始される。
上記の第1パージ動作によれば、筒内から排出された排気ガスは、第1バイパス通路20には導入されずに第2バイパス通路22に到達する。より具体的には、筒内から排出された排気ガスの一部が、内燃機関10の吸気通路12に生じている負圧を利用して、主排気通路14から下流側接続部22bを通過して第2バイパス通路22に導入される。その結果、始動後に比較的暖まってきた排気ガスがNOx吸着材32に供給されることで、NOxがNOx吸着材32から脱離し、リターン通路36を介して吸気通路12にパージされる。吸気通路12に戻されたNOxは、再び燃焼に付された後に活性状態にある触媒16等によって浄化される。
ところで、NOx吸着材32には、NOxを吸着可能な容量があり、その容量を超えてはNOxを吸着することができない。このため、次回の内燃機関10の冷間始動時に良好なNOxの吸着能力を得るためには、NOx吸着材32の不使用時に、短時間かつ確実に吸着能力を回復させておくことが必要となる。より具体的には、冷間始動後の内燃機関の運転の態様によっては、NOx吸着材に吸着されたNOxをパージするための機会を十分に確保できない可能性がある。十分なパージができない場合には、次回の冷間始動時のNOx吸着能力が低下してしまい、排気エミッションの悪化に繋がる。従って、パージを実行可能な運転条件が成立した時点で、NOx吸着材からのNOxのパージを迅速かつ確実に行う必要がある。
そこで、本実施形態では、上記の要求を満足させるために、水分吸着材26には排気ガスが供給されないようにし、かつNOx吸着材32に排気ガスの一部が供給されるようにして、NOx吸着材32に吸着されたNOxを吸気通路12にパージさせる(上記第1パージ動作)ようにした。そして、そのうえで、NOxのパージが比較的進んだ状態になってから、NOxのパージ動作を継続させつつ、排気ガスが水分吸着材26に導入されるように第1切替バルブ24を調整し、水分吸着材26から水分を脱離させるようにした(第2パージ動作)。
より具体的には、本実施形態では、上記第1パージ動作を開始させた後に、NOx吸着材32の温度が所定値(例えば150℃)以上になった場合に、NOxのパージが比較的進んだものと判断し、排気ガスが水分吸着材26に導入されるように第1切替バルブ24を制御するようにしている。
図2(C)は、そのような第2パージ動作の実行時における切替バルブ24等の制御状態を示している。このような状態に切替バルブ24等が制御されると、第1バイパス通路20に排気ガスが導入されることによって水分吸着材26から水分が脱離される。水分吸着材26から脱離した水分を含む排気ガスは、その後、第2バイパス通路22に配置されたNOx吸着材32に導入されることになる。つまり、水分吸着材26を通過した後の高濃度の水分を含む排気ガスがNOx吸着材32に導入されることになる。
図3は、NOxのパージ動作の開始後に水分吸着材26から水分を脱離させることにより得られる効果を説明するためのタイムチャートである。図3に示すように、高濃度水分供給がなされない場合(すなわち、第2パージ動作が実行されない場合)には、NOx吸着材26への排気ガスの導入(すなわち、第1パージ動作の開始)後に、NOx吸着材32の温度が上昇するに従ってNOx吸着材32からのNOxのパージ量(単位時間当たりのパージ量)は次第に増加していく。その後、パージ量がピークに達した後は、時間経過とともにパージ量が減少していく。この図3より、吸着されたNOxの多くは、パージ開始後の比較的早い段階で脱離していくが、NOxを完全にパージし終えるまでには、長い時間を要することが判る。従って、内燃機関10の運転の態様によっては、NOxのパージが完全に完了できないケースが生じてしまう。
これに対し、本実施形態では、NOx吸着材32の温度が所定値以上になったことを見計らってから高濃度水分供給がなされる(すなわち、第2パージ動作が実行される)。このため、NOx吸着材32に導入される高濃度水分によってNOxの脱離が促進されるので、NOxのパージが比較的進んだ段階において、NOxのパージ量を有効に高めることができ、NOx吸着材32からのNOxの確実な(完全な)パージを促進することができる。また、高濃度水分供給を行わない場合に比して、NOxのパージが確実に行えるようになるので、NOxのパージ時間を十分に短縮できるようになる。このように、本実施形態の第1および第2パージ動作によれば、排気ガス中に含まれる水分がNOxの脱離を促進させるという性質を利用して、NOxのパージを短時間かつ確実に実行することができる。このため、次回のNOxの吸着動作時におけるNOx吸着材32の吸着能力を良好に確保することができる。
また、仮に、第1パージ動作の開始に合わせて高濃度水分を供給した場合には、パージ初期のパージ量を高めることができる。しかしながら、水分吸着材に吸着されている水分には限りがあるため、パージが比較的進んだ段階には、NOx吸着材に導入する排気ガス中の水分濃度が低下してしまう。その結果、高濃度水分供給を行わない場合と同様に、パージ動作開始からしばらくした後にNOx吸着材に残っているNOxを完全に取り除くことが困難となり、完全なパージを実現するためにはやはり長時間を要してしまう。これに対し、本実施形態では、NOxのパージがある程度進んでから(NOx吸着材32の温度が所定値以上に高くなることを見計らってから)、高濃度水分を供給するようにしている。このため、NOx吸着材32からのNOxの確実なパージを短時間に行うことができる。
更に付け加えると、本実施形態の手法によれば、本来(本実施形態のような配慮が何らなされない場合)は、NOxの吸着動作が終了した後の所定のタイミングで第1バイパス通路20に排気ガスを導入することによって、水分吸着材26から脱離されて大気中に捨てられることになる水分を、NOxのパージの促進に積極的に有効利用することができる。
図4は、本実施形態における吸着動作およびパージ動作を実現するために、ECU40が実行するルーチンのフローチャートである。尚、図4に示すルーチンは、内燃機関10の始動直後に起動されるものとする。
図4に示すルーチンでは、先ず、エンジン冷却水温度が設定温度以下であるか否かが判別される(ステップ100)。その結果、エンジン冷却水温度が設定温度よりも高いと判定された場合、すなわち、暖機が完了している場合には、今回の処理サイクルが速やかに終了される。
上記ステップ100において、エンジン冷却水温度が設定温度以下であると判定された場合、すなわち、冷間始動時であると認められた場合には、第1切替バルブ24および第2切替バルブ30がそれぞれ開弁されるとともに、パージ制御バルブ38が閉弁される(ステップ102)。切替バルブ24等は、通常時は、バイパス通路20等の入口を閉塞しているが、本ステップ102において、冷間始動時と認められた場合には、主排気通路14とバイパス通路20等とが連通状態となるように切り替えられる。これにより、水分およびNOxの吸着動作がそれぞれ開始される。
次に、NOx吸着の終了タイミングが到来したか否かが判別される(ステップ104)。より具体的には、温度センサ34によって検出されるNOx吸着材32の温度が所定値に達したときにNOx吸着材32へのNOxの吸着量が所定量に達したと判断され、この場合に、上記タイミングが到来したと判定される。
上記ステップ104において、NOx吸着の終了タイミングが到来したと判定された場合には、第1バイパス通路20および第2バイパス通路22をともに閉塞させるべく、第1切替バルブ24および第2切替バルブ30がそれぞれ閉弁される(ステップ106)。これにより、NOxおよび水分の吸着動作が終了される。
次に、パージ動作開始タイミングが到来したか否かが判別される(ステップ108)。より具体的には、本ステップ108では、触媒16等が活性状態にあるか否か、第2バイパス通路22に導入する排気ガスの温度がパージ動作を行うのに適した温度範囲内にあるか否か、および、内燃機関10がパージ動作を行っても問題とならないような安定した運転状態にあるか否かに基づいた判別が実行される。
上記ステップ108において、パージ動作開始タイミングが到来したと判定された場合には、パージ制御バルブ38が開弁される(ステップ110)。これにより、第1パージ動作が開始される。次いで、当該第1パージ動作中のNOx吸着材32の温度が所定値(例えば150℃)以上となったか否かが判別される(ステップ112)。ここでは、温度センサ34に基づいて、NOx吸着材32の温度を直接測定するようにしているが、これに限らず、NOx吸着材32の前後の排気ガス温度に基づいて、NOx吸着材32の温度を推定する手法であってもよい。
上記ステップ112において、NOx吸着材32の温度が上記所定値以上となったと判定された場合、すなわち、第1パージ動作によるNOxのパージ開始が比較的進んだ段階にあると判断できる場合には、第1バイパス通路20が開放されるように第1切替バルブ24が開弁される(ステップ114)。これにより、高濃度の水分を含む排気ガスをNOx吸着材32に導入する第2パージ動作が開始される。
次に、第2パージ動作中には、パージ量判定が実行される(ステップ116)。具体的には、現在のパージ量が所定の設定量に達したか否かが判別される。現在のパージ量は、例えば、上記ステップ110におけるパージ制御バルブ38の開弁後の経過時間とパージガス温度との関係に基づいて推定することができる。
上記ステップ116において、パージ量が設定量に達したと判定された場合には、パージ制御バルブ38が閉弁されるとともに、第1切替バルブ24が閉弁される(ステップ118)。これにより、第2パージ動作が終了される。
ところで、上述した実施の形態1においては、NOxのパージ動作(第1パージ動作)中のNOx吸着材32の温度が所定値以上になったか否かを判別することで、NOx吸着材32からのNOxのパージが比較的進行していると判断するようにしているが、NOx吸着材32に基づいて判断する手法に代えて、NOxのパージ動作の開始からの積算吸入空気量やエンジン回転数等に基づいて、NOxのパージ進行の程度を推定してもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、第1切替バルブ24が前記第1の発明における「第1流路切替手段」に、前記第2切替バルブ30、リターン通路36、およびパージ制御バルブ38が前記第1の発明における「第2流路切替手段」に、それぞれ相当している。また、ECU40が、上記ステップ100および102の処理を実行することにより前記第1の発明における「水分吸着実行手段」および「NOx吸着実行手段」が、上記ステップ106〜110の処理を実行することにより前記第1の発明における「NOxパージ実行手段」が、上記ステップ112の処理を実行することにより前記第1の発明における「パージ進行状況判断手段」が、上記ステップ112および114の処理を実行することにより前記第1の発明における「水分パージ実行手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図5および図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU40に図4に示すルーチンに代えて後述する図6に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
[実施の形態2の特徴部分]
上述した実施の形態1においては、NOxの吸着動作を終了させるタイミングで、それまでの間に行っていた水分吸着材26への水分の吸着動作を同時に終了させるようにしている。その理由は、NOxの吸着動作の終了後には、NOx吸着材32へのNOxの吸着を阻害する水分をNOx吸着材32に導入しないようにする必要性がなくなるからである。
これに対し、本実施形態は、NOxの吸着動作の終了後にも水分吸着材26に排気ガスが導入されるように第1切替バルブ24を制御しておき、その後に水分吸着材26への水分吸着量が最大となった時点で、水分吸着材26に排気ガスが導入されないように第1切替バルブ24を切り替えることによって、水分の吸着を終了させるようにしたという点に特徴を有している。
[実施の形態2の動作]
図5は、本発明の実施の形態2のシステム動作を説明するための図である。
(吸着時の動作)
本実施形態では、吸着動作として、先ず、第1吸着動作が実行される。第1吸着動作は、図5(A)に示す状態に切替バルブ24等を制御して行われるものであり、その動作の内容としては、実施の形態1における吸着動作(図2(A)参照)と同様である。
本実施形態では、上述した実施の形態1とは異なり、NOx吸着材32へのNOxの吸着動作を終了させるタイミングが到来した時点で、図5(B)に示す状態に切替バルブ24等が制御される。より具体的には、第1切替バルブ24は主排気通路14を閉塞する状態に維持され、第2切替バルブ30は主排気通路14を開放する状態に切り替えられる。
図5(B)に示す状態では、内燃機関10から排出された排気ガスの全部が、主排気通路14から第1バイパス通路20に導入される。第1バイパス通路20に導入された排気ガスは、水分吸着材26を通過し、その後再び主排気通路14に戻された後に大気中に放出される。
すなわち、上記第2吸着動作によれば、NOx吸着材32へのNOxの吸着動作の終了後にも水分吸着材26への水分の吸着動作が継続される。本実施形態では、この第2吸着動作中に水分吸着材26への水分吸着量が最大となる時点を、水分吸着材26の温度に基づいて推定する。そして、水分吸着材26の水分吸着量が最大となったと判断した時点で、第1切替バルブ24を主排気通路14を開放するように切り替えることで、第2吸着動作を終了するようにしている。
(パージ時の動作)
本実施形態においても、上述した実施の形態2と同様に、内燃機関10の始動後にパージ開始タイミングが到来した時点で、第1パージ動作および第2パージ動作が実行される。これらの第1パージ動作および第2パージ動作は、それぞれ図5(C)および(D)に示す状態に切替バルブ24等を制御して行われることになるが、図5(C)および(D)
に示す状態は、上述した実施の形態1における図2(B)および(C)に示す状態にそれぞれ対応しているため、ここではその詳細な説明は省略するものとする。
以上説明した第2吸着動作によれば、水分吸着材26に吸着される水分の量が最大となるようにしっかりと蓄えられる。このため、その後の第2パージ動作時に、上述した実施の形態1に比して、より多量であって、より高濃度な水分をNOx吸着材32に供給できるようになり、水分吸着材26に吸着されていた水分を利用したNOxのパージを更に好適に促進することができる。
図6は、本実施形態における吸着動作およびパージ動作を実現するために、ECU40が実行するルーチンのフローチャートである。尚、図6に示すルーチンは、内燃機関10の始動直後に起動されるものとする。尚、図6において、実施の形態1における図4に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図6に示すルーチンでは、ステップ104において、NOx吸着の終了タイミングが到来したと判定された場合には、第2バイパス通路22を閉塞させるべく、第2切替バルブ30が閉弁されるとともに、第1切替バルブ24は開弁状態に維持される(ステップ200)。これにより、NOxの吸着を行う第1吸着動作が終了されるとともに、水分吸着材26への水分の吸着動作が継続される(第2吸着動作が開始される)。
次に、水分吸着材26への水分吸着量が最大量に達したか否かが判別される(ステップ202)。水分吸着材26の温度は、水分の吸着量が増えるほど、吸着熱によって上昇する。一方、水分吸着材26の温度が高くなるほど、水分が脱離し易くなる。ECU40には、予め水分吸着量が最大となる水分吸着材26の温度域に関する情報が記憶されており、本ステップ202では、水分吸着材26の現在の温度がそのような温度域にあると認められる場合に、水分吸着量が最大量に達したと判定するようにしている。
上記ステップ202において、水分吸着材26への水分吸着量が最大量に達したと判定された場合には、第1バイパス通路20を閉塞させるべく、第1切替バルブ24が閉弁される(ステップ204)。これにより、水分の吸着を行う第2吸着動作が終了される。
尚、以後のステップ108〜118におけるパージ動作は、図4に示すルーチンと同様であるので、ここではその詳細な説明を省略するものとする。
ところで、上述した実施の形態2においては、水分吸着材26の温度に基づいて、水分吸着材26への水分吸着量が最大となる時点を判断するようにしているが、水分吸着材26への水分吸着量が最大となる時点は、このような手法に限定されるものではなく、例えば、以下のような手法であってもよい。
具体的には、吸着動作時に水分吸着材26より下流となる側の第1バイパス通路20上に、つまり、第1バイパス通路20における水分吸着材26と第1下流側接続部20bとの間の部位に、水分吸着材26を通過した排気ガス中の水分濃度を検出するための水分濃度センサ(図示省略)を配置するようにする。水分吸着材26に水分が吸着されている間は、水分吸着材26の下流の水分濃度が低くなる。一方、水分吸着材26から水分が脱離すると、水分吸着材26の下流の水分濃度が高くなる。そこで、水分吸着材26の下流の水分濃度が所定値以上になった場合に、水分吸着材26への水分吸着量が最大になったと判断するようにしてもよい。
本発明の実施の形態1における排気浄化装置を備える内燃機関システムの構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1のシステム動作を説明するための図である。 NOxのパージ動作の開始後に水分吸着材から水分を脱離させることにより得られる効果を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2のシステム動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 内燃機関
12 吸気通路
14 主排気通路
16 前段触媒
18 後段触媒
20 第1バイパス通路
20a 第1上流側接続部
20b 第1下流側接続部
22 第2バイパス通路
22a 第2上流側接続部
22b 第2下流側接続部
24 第1切替バルブ
26 水分吸着材
30 第2切替バルブ
32 NOx吸着材
36 リターン通路
38 パージ制御バルブ
40 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (3)

  1. 内燃機関から排出された排気ガスが流れる主排気通路と、
    前記主排気通路との第1上流側接続部において前記主排気通路から分岐し、前記第1上流側接続部より下流の第1下流側接続部において再び前記主排気通路に合流する第1バイパス通路と、
    前記第1下流側接続部より下流に配置された第2上流側接続部において前記主排気通路から分岐し、前記第2上流側接続部より下流の第2下流側接続部において再び前記主排気通路に合流する第2バイパス通路と、
    前記第1バイパス通路に配置され、水分を吸着する機能を有する水分吸着材と、
    前記第2バイパス通路に配置され、NOxを吸着する機能を有するNOx吸着材と、
    排気ガスの流入先を前記主排気通路と前記第1バイパス通路との間で切り替え可能な第1流路切替手段と、
    排気ガスの流入先を前記主排気通路と前記第2バイパス通路との間で切り替え可能な第2流路切替手段と、
    内燃機関の冷間始動時に、排気ガスが前記第1バイパス通路に導入されるように前記第1流路切替手段を制御する水分吸着実行手段と、
    内燃機関の冷間始動時に、前記水分吸着材を通過した排気ガスが前記第2バイパス通路に導入されるように前記第2流路切替手段を制御するNOx吸着実行手段と、
    排気ガスが前記第1バイパス通路に導入されないように前記第1流路切替手段を制御した状態で、前記NOx吸着材からのNOxのパージを実行するNOxパージ実行手段と、
    NOxの前記パージの進行状況を判断するパージ進行状況判断手段と、
    NOxの前記パージが比較的進んだと判断された時点で、排気ガスが前記第1バイパス通路に導入されるように前記第1流路切替手段を制御する水分パージ実行手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記パージ量判別手段は、前記NOx吸着材の温度が所定値以上となった時点で、NOxの前記パージが比較的進んだと判断することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記水分吸着実行手段は、前記水分吸着前記水分吸着材への水分吸着量が最大となった時点で、前記第1バイパス通路への排気ガスの導入が停止されるように前記第1流路切替手段を制御することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置。
JP2007006778A 2007-01-16 2007-01-16 内燃機関の排気浄化装置 Withdrawn JP2008175073A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007006778A JP2008175073A (ja) 2007-01-16 2007-01-16 内燃機関の排気浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007006778A JP2008175073A (ja) 2007-01-16 2007-01-16 内燃機関の排気浄化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008175073A true JP2008175073A (ja) 2008-07-31

Family

ID=39702274

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007006778A Withdrawn JP2008175073A (ja) 2007-01-16 2007-01-16 内燃機関の排気浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008175073A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4442678B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4710856B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2006342700A (ja) 内燃機関の排気ガス浄化装置
JP2008190364A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2009167852A (ja) 水素エンジンの排気ガス浄化システム
JP2010229820A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2008175073A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2009293471A (ja) 排気浄化装置
JP2010101303A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2008309013A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3128873B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2008215223A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2009041487A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4915242B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3613673B2 (ja) 内燃機関の排気通路切換装置
JP2010169026A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2010168986A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3644365B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2008215203A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2009091903A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2010031798A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5088012B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2009197626A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2008223720A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2009002264A (ja) 内燃機関の排気浄化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091217

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20110322